JP4065581B2 - 手術用開創器 - Google Patents
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Description
【関連出願の参照】
この出願は、1996年4月26日に出願された米国仮出願第60/016325号の優先権を請求している。
【0002】
【発明の属する技術分野】
開示主題は、最小限に侵襲性の手術上の処置および装置に関し、さらに詳細には、胸部の空腔に関連した手術を実施するための器具および方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
心臓疾患および関連する状況の診断や処置は、一般に、心臓、血管および関連組織へのアクセスが必要である。そのような手術は、心肺のバイパス、弁の治療および交換、動脈瘤の処理を含んでいる。患者の胸部空腔へのアクセスは、胸郭における大きな縦の切開により達成される。中央の胸骨切開として言及されるこの手術には、胸骨を切断し、2つの対向する半分の胸郭を引き離すように広げることを可能とするために、ノコギリまたは他の切断器具が必要である。ブッジ(Bugge) に付与された米国特許第5025779号明細書は、対向する胸郭の半分を把持して、胸部空腔を離れるように広げる開創器を開示している。この技術により生成された大きな開口により、外科医は、手術する部位を直接見て、冒された臓器に手術を施すことができる。しかしながら、大きな切り口と胸郭の移動とを伴うそのような手術は、しばしば、付随する重大な危険性を伴って、患者に外傷を負わせるものである。回復までには長い期間を要し、しかも、多くの場合、痛みを伴うものである。さらに、心臓へのアクセスの獲得に伴う危険性のために、そのような手術に先立って、患者に対して、心臓手術が知らされることが必要である。
【0004】
ジェイコ(Jako)に付与された米国特許第5503617号明細書は、手術のための窓を通した心臓または肺へのアクセスを可能とすべく、胸郭を開いて保持するために、血管または心臓の手術における使用のための、外科医により保持される形態の開創器を開示している。該開創器は、剛性フレームと該剛性フレームにスライド可能に接続された移動フレームとを具備している。上部および下部ブレードが剛性フレームおよび移動フレームにそれぞれ回転可能に据え付けられている。
【0005】
胸部空腔へのアクセスが一旦達成されると、心臓に対する外科手術が実施される。そのような手術では、一般に、身体の残りの部分全体にわたる循環を維持しながら、搏動を抑えることが必要である。心筋を麻痺させるために、塩化カリウム(KCl) のような心停止剤が心臓の血管に供給される。スターマン(sterman) 他に付与された国際特許出願第95/15715号に開示されているように、例えば、心停止剤は、上昇する大動脈へ挿入されたカテーテルによって胸部の動脈を通して心筋へ注入される。その代わりの方法としては、心停止剤は、患者の首においてアクセスされ内部の頸静脈に配置されたカテーテルによって逆の方法で冠静脈を通して注入される。そのような処置は、心臓に近接する血管内に多数のカテーテルを導入することが必要であり、これは、所望の血管が適切に配置されかつアクセスされることが要求される複雑な処置である。適切な位置を決定するためには、ガイドワイヤおよびカテーテルの進行は厳密に監視されなければならない。さらに、カテーテルの導入は、血管に、その後閉じられなければならない孔を形成するものであり、カテーテルが通過しなければならない血管の内壁に外傷を与える危険が増大する。
【0006】
したがって、患者に対して広範にわたる外傷を与えることなく胸部空腔へのアクセスを供給する装置および処置が必要である。実施することが比較的簡易で、簡易かつ信頼性の高い器具を受け入れ、心臓の表面の所定の領域を少なくとも局部的に安定させる処置が必要である。さらに、これらの処置の間に使用される追加の器具を支持するための安定した枠組みを提供する装置および処置が必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ここで開示しているものは、手術のための器具および方法である。患者の手術すべき部位に重ねられるための開口を画定する実質的に平坦なベースと、該ベースにスライド可能に取り付けられる少なくとも1つの開創器ブレードとを有する開創器が提供される。前記ベースは、その開口が手術部位に重ねられるように患者に対して位置決めされ、手術部位にはその開口を通して経皮的にアクセスされる。妨害している組織は、外科手術のためのアクセスを提供するための開口を形成すべく、1つまたはそれ以上の開創器ブレードによって引っ込められる。外科的処置は、手術用器具によってベースの開口を通して実施される。
【0008】
好ましい実施形態において、開創器ブレードは、ラチェット装置を具備し、その方法は、ベースに対する開創器ブレードの位置をラチェット装置によって固定することを含んでいる。
【0009】
前記開創器ブレードは、血液、体液等を除去するために、該ブレードに隣接して機能的に配置される、一体的な吹き込み、潅注または吸い込み装置を含んでいてもよい。他の実施形態では、手術部位の指定された部分を照らすために照明装置が組み込まれていてもよい。
【0010】
心臓マニピュレータは、開創器とともに使用されるように開示され、ベース上に取り外し可能に据え付けることができる。この心臓マニピュレータは、心臓へのアクセスを容易にするために、外傷を与えない心臓の保持および位置決めを補助している。好適な実施形態では、心臓マニピュレータは、網かごを支持する環状のフレームを具備している。
【0011】
心臓安定化器具も開示されている。この器具は、好ましくは、ベース部分に据え付けられかつ心臓接触面を有するように形成されている。心臓は、心臓表面の所定部位の位置を安定させるために、心臓接触面により接触される。心臓安定化器具には、ベース部分に据え付けられかつそれに対して移動可能に設けられていてもよい。心臓表面の所定部位は、そこに圧力を加えることにより実質的に安定化される。好適な実施形態では、心臓安定化器具は、冠状動脈を加圧するように形成され、心臓表面の所定部位の安定化ステップは、心臓安定化器具による冠状動脈への圧力の供給を含んでいる。心臓安定化装置の位置は、ベースに対してロックされる。
【0012】
ベースは、1つまたはそれ以上の開創器を含んだキットの形態で、病院および/または外科医に提供される。前記キットには、心臓マニピュレータおよび/または心臓安定化装置が含まれていることが好ましい。
【0013】
手術方法は、さらに、開創器ブレードに取り付けられ、開創器ブレードの直線移動を達成するように形成されたアクチュエータを提供することを含んでいる。心臓手術のための外科手術用開創器および方法の、これらの特徴および他の特徴は、この発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明から当業者により容易に明らかになるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の種々の実施形態を、図面を参照して以下に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に従って構成された手術用開創器の斜視図である。
図2は、図1の手術用開創器の開創器ブレードの、部品を分離した拡大斜視図である。
図3は、ベースへの開創器ブレードの装着を示す、開創器ブレード装置の一部を示す拡大断面図である。
図4は、ベースに装着された開創器ブレード装置を示す、図1の線4−4に沿って見た拡大断面図である。
図5は、ベースに対する開創器ブレードの半径方向内方への移動を示す拡大した平面図である。
図6は、ベースに取り付けた爪部材と係合した開創器ブレードのラチェット装置を示す拡大した平面図である。
図7は、開創器ブレード装置との係合から外れるように移動されたベースに取り付けた爪部材を示す拡大した平面図である。
図8は、ベースに据え付けられた心臓マニピュレータの一実施形態を示す斜視図である。
図9は、他の実施形態に従い構成されたベースに据え付けられた心臓マニピュレータの斜視図である。
図10は、ベースに取り付けられた心臓安定化器具の拡大した斜視図である。
図11は、患者の胸部に位置決めされたベース部分の縮小した平面図である。
図12は、ベース部分に取り付けられかつ患者の肋骨を引っ込めている開創器ブレード装置を示す平面図である。
図13は、患者の心臓に近接する位置における心臓マニピュレータを示す平面図である。
図14は、ベースに据え付けられかつ心臓から離間している心臓マニピュレータを断面で示す拡大した側面図である。
図15は、心臓に接触している心臓マニピュレータを断面で示す拡大した側面図である。
図16は、ベースに据え付けられた図10の心臓安定化器具を示す平面図である。
図17は、ベースに据え付けられかつ心臓から離間した図10の心臓安定化器具を示す斜視図である。
図18は、心臓に接触している図10の心臓安定化器具を示す斜視図である。
図19は、この発明の他の実施形態に従い構成された手術用開創器装置およびベースの斜視図である。
図20は、開創器ブレード装置の、部品を分離した拡大斜視図である。
図21は、ピニオンギヤが配置された引き込みノブを下から見た拡大斜視図である。
図22は、ベースに据え付けられた開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
図23は、ベースに据え付けられる過程における開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
図24は、開創器ブレードの半径方向外方への移動を示す拡大した平面図である。
図25は、開創器ブレードと係合した状態のベースに取り付けられた爪部材を示す拡大した平面図である。
図26は、開創器ブレードとの係合が外れるように移動された爪部材を示す拡大した平面図である。
図27は、この発明の他の実施形態に従い構成された心臓マニピュレータを示す斜視図である。
図28は、図27の心臓マニピュレータの装着装置を示す拡大断面図である。
図29は、この発明の他の実施形態に従い構成された心臓安定化器具を示す斜視図である。
図30は、アンロック位置における図29の心臓安定化器具の装着装置を示す拡大断面図である。
図31は、ロック位置における図29の心臓安定化器具の装着装置を示す拡大断面図である。
図32は、装着装置を示す図31の線32−32に沿って見た断面図である。
図33は、ベースに据え付けられた、開創器ブレード装置、心臓マニピュレータおよび心臓安定化器具を示す、患者の胸部に位置決めされた手術用開創器の平面図である。
図34は、この発明の他の実施形態に従い構成された手術用開創器の斜視図である。
図35は、図34の手術用開創器の開創器ブレード装置の、部品を分離して示す斜視図である。
図36は、肋骨に近接した配置およびベース上への開創器ブレード装置の装着を示す、開創器ブレード装置の拡大断面図である。
図37は、肋骨を引っ込ませる過程におけるベースに装着された開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
図38は、係合状態の爪部材および開創器ブレードを示す斜視図である。
図39は、爪部材を係合させた状態の開創器ブレード上のラチェット装置を示す、図37の線39−39に沿って見た拡大断面図である。
図40は、開創器ブレードとの係合が外れるように移動されたベースに据え付けられた爪部材を示す拡大断面図である。
図41は、図34のベースに据え付けられた心臓安定化器具の他の実施形態を示す斜視図である。
図42は、図41の心臓安定化器具の分離された部品を示す斜視図である。
図43は、ケーブル装着形態を示す、トグル部材の斜視図である。
図44は、図41の心臓安定化器具の下から見た斜視図である。
図45は、図41の心臓安定化器具の縦断面図である。
図46は、アンロック形態における心臓安定化器具の部分的に断面をとった側面図である。
図47は、アンロック形態におけるトグル機構の拡大断面図である。
図48は、図46,図47のアンロック形態に対応する解放形態におけるケーブルを表した関節式アームの一部を示す拡大断面図である。
図49は、ロック形態におけるトグル機構を示す拡大断面図である。
図50は、ロック位置における心臓安定化器具の部分的に断面をとった縮小側面図である。
図51は、図49,図50のロック形態に対応する緊張形態におけるケーブルを表した関節式アームの一部を示す拡大断面図である。
図52は、この発明の他の実施形態に係るベースに装着された心臓安定化器具を示す斜視図である。
図53は、図52の心臓安定化器具のリンク部材を示す拡大斜視図である。
図54は、図50の心臓安定化器具のリンク部材を示す拡大斜視図である。
図55は、全てベース上に配置されたいろいろな開創器、心臓マニピュレータおよび心臓安定化器具を組み込んだこの発明の他の実施形態に係る手術用開創器システムを示す斜視図である。
図56は、その上に配置される縫糸台を表した図55のベースを示す平面図である。
図57は、図52の縫糸台を示す拡大斜視図である。
図58は、一体化された吹き込み構造を組み込んだこの発明に係る手術用開創器の斜視図である。
図59は、図58の手術用開創器を反対側からみた斜視図である。
図60は、図58の手術用開創器の分離された部品を示す拡大した斜視図である。
図61は、照明を組み込んだこの発明に係る手術用開創器の斜視図である。
図62は、図61の手術用開創器を反対側から見た斜視図である。
図63は、図56のベースに据え付けられた手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
図64は、ベースに対して基端側に引かれた図63の手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
図65は、ラックとの係合から解放された図63の手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
図66は、この発明に係る心臓安定化器具の他の実施形態を示す斜視図である。
図67は、そこに形成された位置決めフランジを表した図66の心臓安定化器具の一部を示す拡大斜視図である。
図68は、図66の心臓安定化器具の分離された部品を示す斜視図である。
図69は、図66の心臓安定化器具の装着フランジ部材を示す斜視図である。
図70は、図66の心臓安定化器具の移動可能なハンドルを示す斜視図である。
図71は、移動可能なハンドルをアンロックされた緩んだ位置に配した図66の心臓安定化器具を示す一部を切断した平面図である。
図72は、ハンドルばね部材の相対位置を表した図71の線65−65に沿って見た断面図である。
図73は、移動可能なハンドルをロックされた緩んだ位置に配した図66の心臓安定化器具の一部を切断した平面図である。
図74は、ハンドルばね部材の相対位置を表した図73の線67−67に沿って見た断面図である。
図75は、移動可能なハンドルをロックされかつ引っ張られた位置に配した図66の心臓安定化器具の一部を切断した平面図である。
図76は、ハンドルばね部材の相対位置を表した図75の線69−69に沿って見た断面図である。
図77は、心臓マニピュレータの他の実施形態を示す斜視図である。
図78,図79は、肋骨昇降機の前方および後方斜視図である。
図80は、ベースと、3つの開創器と、引き込みノブと、心臓マニピュレータと、心臓安定化器具とを有するキットを示す斜視図である。
図81は、ベースと、引き込みノブと3つの開創器とを有するキットを示す斜視図である。
【0015】
ここでは、開示された装置の好適な実施形態を、心臓手術のための処置および装置によって説明する。しかしながら、開示された発明は、そのような心臓手術とともに使用される装置には限定されるものではないが、小さい切り口を通して手術部位へのアクセスが達成されかつ周囲の組織および/または骨の小さな引き込みが望まれる、手術におけるアプリケーションを見いだすことができる。
【0016】
ここで、同様の参照番号が同様のまたは同一の部材を識別している図面に詳細に言及すると、この発明に係る手術用開創器の第1の実施形態が図1に示され、参照符号10によって概括的に指定されている。手術用開創器10は、ベース12と、装着装置16および開創器ブレード29を具備する開創器ブレード装置14とを有している。以下に説明されるように、この実施形態におけるベース12は、切り口を囲んで患者の胸部上に配置されるように形成されている。開創器ブレード18は、外傷を与えないように肋骨に係合すべく形成されたフック20を具備している。ひも22は、開創器ブレード18を半径方向外方に引き、そこの肋骨を引っ込めるときに、外科医を補助する。装着装置16の一方向ラチェット装置23は、開創器ブレード18を定位置に保持する。ベース12は、以下に説明されるように、手術用器具をそのうえに装着すべく受け入れるようにも形成されている。
【0017】
ベースは、図示されたような長円形状、円形、多角形またはその他これに類するような閉じた形状であることが好ましい。ベース12は、手術部位へのアクセスを提供すべく十分な領域を取り囲むために、十分な大きさに形成されている。ベース12の底部は、該ベースを患者の皮膚とほぼ面一に配して患者の皮膚上に直接配置できるように形成されていることが好ましい。縫糸によって心嚢のような内部組織構造を縛り付けることができるように、縫糸台24a,24b,24cがベース12の複数位置に設けられていてもよい。ベース12の外周部26には、装着装置16および他の器具のベース12への位置決めに追加の安定性を提供するために形成された、外側に延びる一連の歯27を含んでいる。また、ベース12は、内側リップ30を有する内側斜面28と、上面32とを有している。ベース12は、身体に配置されたときに低い輪郭形状を有している。ベース12は、開創器ブレード装置14からの圧力によって、3カ所または4カ所において肋骨にしっかりと支持される。3つの開創器ブレード装置がベース12上に120゜ごとに配置されていることが好ましい。開創器ブレード装置は、90゜ごとに配置されていてもよい。
【0018】
次に、図2を見ると、装着装置16は、開創器ブレード装置をベース12に迅速かつ安定して装着することができる。装着装置16は、装着ブラケット34、保持器ブロック36および保持器ばね38を具備している。装着ブラケット34上の把持フランジ40は、ベース12の内側リップ30に係合するように形成されている(図3および図4)。スリーブ42は、開創器ブレード28をスライド可能に受け入れるように、一側に開いた溝44を形成している。爪部材46は、装着ブラケット34上に形成され、以下に説明されるように、開創器ブレード18と係合するために溝44の開いた側面に連通する一組の係合歯48を有している。装着ブラケット34は、保持器ブロック36を装着するための凹所49を画定している。凹所49は、上部フランジ51を有する外側保持器壁50および孔53をを有する内部壁52によって部分的に画定されている。保持器ブロック36は、凹所49内において、半径方向にスライド可能であり、ベース12の周辺26に設けられた歯27に係合させるために、孔53を通して保持器ブロック36の係合歯54を突出させるように、保持器ばね38によって内側に向けて付勢されている。また、保持器ブロック36は、外科医が、歯54のベース12との係合を外すために、保持器ばね38の付勢力に抗して保持器ブロック36を保持器壁50に向けて移動させることを可能とするハンドル56をも具備している。
【0019】
開創器ブレード18は、湾曲したフック20を先端部に有し、柔軟な補助ひも22を取り付けるための孔57を基端部側に有している。一連のラチェット歯58は、開創器ブレード18の一縁に設けられ、該開創器ブレードが装着ブラケット34の溝44内に配置されたときに、爪部材46の歯48と係合する。
【0020】
図3および図4に示されるように、装着装置16は、簡単な片手操作によってベース12上に据え付けられる。図3は保持器ばね38の通常の付勢力に抗して保持器壁50に向けて移動される保持器ブロック36を示している。保持器ブロック36のハンドル56は、保持器壁50のフランジ51による保持器50の近接を容易にしている。装着装置16は、把持フランジ40がベース12の内側リップ30に係合するように、図示された角度でベース12上に下降させられる。係合歯54は、外側リップ60上を滑ることができるように傾斜されている。図4は、ベース12に対して位置決めされた装着装置16を示している。図4では、保持器ブロック36が解放され、それによって、ばね38の通常の付勢力の下でベース12に向けて内側に戻っている。係合歯54は、外部リップ60の下方に通過し、ベース12の周辺26の歯27と係合している。
【0021】
図5〜図7に目を向けると、装着ブラケット34に対する開創器ブレード18の進行が示されている。ラチェット装置23は、装着ブラケット34上の爪46と、開創器ブレード18上の歯58とを具備している。爪46は、開創器ブレード18に向けて常時付勢されている。爪歯48および開創器ブレード歯58はそれぞれ、傾斜部と直線部とを有するように形成されている。これにより、開創器ブレード18は、図5に矢印Oで示されるように、半径方向外方に漸次変位することができる。図6に示されるように、開創器ブレード18の半径方向内方への変位は、爪歯48と開創器ブレード歯58とを爪46の通常の付勢力の下で係合させることによって回避される。図5〜図6に示されるように、歯の配列は、肋骨その他の身体構造の引き込みを可能とし、かつ、開創器18により印加される引き込み力の滑りまたは損失を防止する。図7に示されるように、開創器ブレード18は、爪タブ62が、時計回りに回転されて、該タブ62の作動により通常の付勢力に抗して開創器ブレード18から離されるときに、矢印Iにより示されるように半径方向内方に変位することができる。タブ62が図7の位置に移動されるときには、開創器ブレード18は、半径方向内方および半径方向外方の両方に向けて、制限されることなく移動することができる。
【0022】
図8は、手術用開創器10とともに使用されかつベース12上に据え付けられる心臓マニピュレータ64を示している。心臓マニピュレータ64は、網面68を支持する環状のフレーム66を具備している。フレーム66および網面68は、そこで心臓を操作するための心臓接触面を一緒に形成している。フレーム66は、直立部分70、略水平延長部分72および外傷を与えないように湾曲した端部74を具備することが好ましく、これらは、心臓に係合し操作するための表面を提供している。フレーム66は、高さ調整のために支持ブラケット78にスライド可能に受け入れられた装着バー76により支持されている。ねじ80は支持ブラケット78に対して装着バー76を締結している。支持ブラケット78および心臓マニピュレータ64の半径方向の位置決めは、支持ブラケット78を、図3,図4との関連で上述した装着装置16の場合とほぼ同様の方法でベース12に据え付けられる装着装置82にスライド可能に据え付けることにより達成される。ねじ84は心臓マニピュレータ64の装着装置82に対する半径方向位置を固定している。さらに詳細には、支持ブラケット78は、該ブラケット78をねじ84および装着装置82に対して半径方向にスライド可能とするように形成された縦溝79を有している。図14に示されるように、装着装置16と同様の装着装置82は、ベース12の内側リップ30に係合する装着ブラケット83と、保持器ブロック81と保持器ばね87とを有している。保持器ブロック81のハンドル89は、上述した装着装置16と同様の方法で装着装置82の係合および係合解除を可能としている。
【0023】
図9を見ると、他の好適な実施形態に係る心臓マニピュレータ90が示されている。環状フレーム66および装着装置82は、図8において心臓マニピュレータ64に関して上述したとほぼ同様である。装着バー92はフレーム66を支持し、支持ブラケット96にスライド可能に挿入されるほぼ直角に曲がった湾曲部材94を有している。心臓マニピュレータ90の半径方向の位置決めは、支持ブラケット96に対して装着バー92をスライドさせ、ねじ98によってそこに締結することにより達成される。心臓マニピュレータ90の高さ調節は設けられていないけれども、一体設計の装着バー92により、手術部位へのアクセスは向上される。
【0024】
図10は、冠状動脈への吻合を許容し、かつ、外科医が心血管の手術を実施できるように、脚部104a,104bの間で心筋の動作を減じるために、動脈内の血液の流動を減少させるべく、冠状動脈に圧力を加えるように形成された、心臓安定化器具100を示している。心臓安定化器具100は上述とほぼ同様に、装着装置82によってベース12に据え付けられる。心臓安定化器具100は、脚部104a,104bおよび横バー106a,106bを支持するフレーム102を具備している。突出部108aは、横バー106aに形成され、突出部108bは、横バー106bに形成されている。これら突出部108a,108bは、非外傷性の凸状心臓接触面を有し、フレーム102が心臓の表面に押し付けられたときに、冠状動脈に局所的な圧力を印加することができる。装着バー110は支持ブラケット78にスライド可能に受け入れられ、ねじ80によって支持ブラケット78に対して固定される。装着装置82に対する心臓安定化器具100の半径方向の位置決めは、ねじ84のような結合手段によって締結される。
【0025】
図11を参照して、手術用開創器10の作用を以下に説明する。従来の外科技術が、胸部空腔Cにアクセスする切り口Iの位置を決定するために使用される。ベース12は、手術部位に開口を重ねて、患者の胸部に配置される。切り口Iは複数の肋骨R1,R2,R3を露出させるように形成される。
【0026】
図12に示されるように、開創器装置14a,14b,14cは、ベース12に種々の位置に据え付けられる。フック20aは、肋骨R1の周囲に位置決めされる。補助ひも22aは、開創器ブレード18を半径方向外方に引くことにより肋骨R1をそらせかつ引っ込めるように、外科医のための握りを提供すべく用いられる。一方向ラチェット装置23aは、開創器ブレード18およびその結果肋骨R1を所定の位置に維持する。肋骨R2は、開創器装置14bのフック20bによってほぼ同じ方法で引っ込められる。心臓へのアクセスを提供するための胸部空腔Cにおける十分大きな開口Oが画定されるまで、肋骨を引っ込めるために、追加の開創器が装着されかつ使用される。3つの開創器が示されているけれども、より少ないまたはより多い数の開創器を利用することは企図されており、これらの開創器は、それらの機能を奏するように、ベース12に沿った任意の位置に装着され得る。例えば、胸骨および第4,第5の肋骨が、窓を生成するために離れる方向に広げられ得る。これに代えて、より大きな窓を形成するために、第4,第5の肋骨が、胸骨から切断されかつ広げられてもよい。また、これに代えて、第5の肋骨が切断され、かつ、胸骨および第4,第6の肋骨が広げられてもよい。
【0027】
ベース12は、肋骨を開創器ブレード18によって引っ込めることにより生成される張力により、手術部位の上方の所定位置に少なくとも部分的に保持される。内部組織構造は、締結点24a,24b,24c,24dを通過する縫糸を利用することにより縛り付けられ得る。
【0028】
ここで、図13を見ると、心臓マニピュレータ64が、手術を容易にすべく心臓Hの位置を操作するために、ベース12に据え付けられている。図14を参照すると、心臓マニピュレータ64は、心臓Hに隣接した胸部空腔内に配置されている。フレーム66および装着バー76は、水平部分72および湾曲した先端部74が心臓Hの若干下方に配置されるように、下降させられかつねじ80によって固定される。図15に示されるように、心臓マニピュレータ64は、ねじ84を緩め、装着バー92を矢印の方向にスライドさせることによって、半径方向内方に移動され、心臓Hに当接させられる。心臓の位置を実質的に固定するために心臓に対して十分な圧力が印加されると、心臓マニピュレータ64は、ねじ84を締め付けることにより固定される。
【0029】
図16は、所望の位置に心臓を操作した状態での心臓安定化器具100のベース12への据え付けを示している。図17に示されるように、心臓安定化器具100は心臓Hの上に、さらに詳細には冠状動脈Aの上に配置される。器具100の半径方向の位置決めは、装着装置82に対する支持ブラケット78の相対移動によって達成される。
【0030】
図18に示されるように、フレーム102および装着バー110はフレーム102が心臓Hに対して直接圧力を印加するように支持ブラケット78に対して下降させられる。突出部108a,108bは、冠状動脈Aからの血液の流れを実質的に抑制するためにこの圧力を局所化し、脚部104a,104bは、手術を容易にするために心筋の動作を減少させる。心臓の動作は、脚部の圧力および脚部104a,104bの滑らない表面によって抑制される。器具100の位置は、以下に詳細に説明されるように、ベースに対してロックされる。
【0031】
ここで、図19〜図33を見ると、手術用開創器の他の好適な実施形態が、参照符号200により開示されている。器具200は、器具10に対して上記に述べたとほぼ同様に作用するが、それらの差異について以下に説明する。特に図19は、ベース212と、装着ブラケット216、開創器ブレード218および引き込みノブ220を有する開創器ブレード装置214とを有する手術用開創器200を示している。引き込みノブ220を提供することにより、外科医は、肋骨を引っ込めることにおいて追加の機械的な利点を得ることができる。
【0032】
ベース212は、手術部位に隣接してベース212を固定するための装着部224a,224b,224c,224dを具備している。ベース212は、さらに、内側リップ230と、円筒状凹所または孔240が画定された上面232とを有する内側傾斜面228を具備している。
【0033】
図20に示されるように、装着ブラケット216は、開創器ブレード218をスライド可能に受け入れる、一側に開いた溝244を画定するスリーブ242を具備している。爪部材246は、ブレード218が溝244内にスライド可能に挿入されたときに開創器ブレード218のラチェット歯258に係合するように形成された一連のラチェット歯248を有している。
【0034】
引き込みノブ220は、装着ブラケット216の孔236内に回転可能に配置されている。図21とともに図20を参照すると、引き込みノブ220は、開創器ブレード218に設けられたラック262と協動するピニオンギヤ260を具備している。以下に説明されるように、ノブ220の回転は、開創器ブレード218を引っ込めかつ/または前進させるように一方向ラチェット機構23と協動する追加の機械的利点を提供している。
【0035】
図22,図23に示されるように、開創器ブレード装置325は、ベース212に、簡易かつ片手操作によって据え付けられる。装着ブラケット216は、ベース部分212の円筒状凹所240の内の1つに受け入れられるような寸法に形成されたピン264をその底部に具備している。ピン264の長さは、装着ブラケット216への安定性を提供するために、凹所240の深さとほぼ等しいことが好ましい。加えて、装着ブラケット216の楔状の内側部分266は、位置決めを容易にし、かつ開創器ブレード218の傾きに対する抵抗を付与するために、ベース212の内側傾斜面228と協動する。装着ブラケット216は、さらに、ベース212の外側リム274に係合するフランジ272を具備するタブ270により、所定の位置に固定される。図23に示されるように、装着ブラケット216の取り外しおよび設置は、外側リム274からタブ270を離間させるそらせフランジ272によって達成される。タブ220は、該タブのそのようなたわみを容易にする剛性のあるレバーアーム276を具備している。
【0036】
図24〜図26を見ると、開創器ブレード218の装着ブラケット216に対する相互作用が示されている。爪246と傾斜した歯258とを有するラチェット装置223は、図5に関して上述したとほぼ同様に機能し、開創器ブレード218を、半径方向内方への変位を防止しながら、半径方向外方に向けて漸次変位させることができる。最初に、補助ひも22(図19参照)が、肋骨を引っ込めるために外科医によって使用される。開創器ブレード218は、外科医により与えられる力の限りにおいて、半径方向外方に変位される。続いて、引き込みノブ220の回転によって、追加の引き込み力が肋骨に印加される。ノブ220に設けられたピニオンギヤ260は、開創器ブレード218のラック262に係合し、追加のてこ力を外科医に提供する。図25に示されるように、爪246は、半径方向内方への移動を防止すべく、ブレード218のラチェット歯258と爪246のラチェット歯248とが係合するように、開創器ブレード218に対して常時付勢されている。ノブ220は、各開創器ブレード218を引き込むために使用され得るように、随意に取り外し可能であることを一言しておく。
【0037】
図26は、歯258,248の係合を解除するために揺動レバー262により開創器ブレード218から離れるように回転され得ることを示している。それによって、開創器ブレード218の半径方向の無制限の移動が容易になる。
【0038】
図27,図28は、参照番号300によって示される心臓マニピュレータ器具の他の実施形態を示している。心臓マニピュレータ300は、心臓の位置を操作するために用いられ、以下に説明する差異を伴って、心臓マニピュレータ64に関して上述したとほぼ同様に作動する。特に、心臓マニピュレータ300は、間隔の近接した据付部304a,304bと、より広く間隔を開けた網支持部306a,306bとを有する、バーが平行となる直立部を有する変形した「U」字状形態に形成されたフレーム部材302と、湾曲した水平延長部308とを具備している。網支持部306a,306bおよび水平延長部308は、それらの間に網面310を支持している。据付部304a,304bは支持ブラケット320に形成された孔内にスナップ留めされている。部材304a,304bは、ブラケット320に対してスライド可能とされかつねじ(図示略)により固定されることが企図されている。支持ブラケット320の半径方向の位置決めは、装着ブラケット322に支持ブラケット320をスライド可能に据え付けることにより達成される。ねじ324は心臓マニピュレータ300の半径方向の位置決めを固定するために用いられる。縦溝330は、ねじ324および装着ブラケット322に対する支持ブラケット320の移動を許容している。
【0039】
図28を見ると、装着ブラケット322は、図22,図23において装着ブラケット216に対して述べたとほぼ同様にベース212に据え付けられるように形成されている。ブラケット322のピン364は、ベース212の孔240の内の1つに受け入れられる。タブ370はベース212の外側リム274に取り外し可能に係合し、レバーアーム376によって係合を解除されるフランジ372を有する。支持ブラケット320は、溝330の一部がねじ孔332の上方に一列に配されるように、装着ブラケット322にスライド可能に据え付けられる。ねじ324は、溝330を通して孔332内に延び、支持ブラケット320の半径方向移動を固定すべく該支持ブラケット320の上面に当接するカラー334を具備している。
【0040】
図29〜32は、この発明の他の好適な実施形態に係る心臓安定化器具350を示している。図29を参照すると、心臓安定化器具350は、フレーム102と装着バー110とを具備している。フレーム102は、図10に関連して上述したとほぼ同様に、脚部104a,104bと、突出部108a,108bを有する横バー106a,106bとを具備している。装着バー110は、支持ブラケット352の孔内にスライド可能に受け入れられており、ねじ354によって支持ブラケット352に固定されている。支持ブラケット352は、装着ブラケット356に対してスライド可能である。
【0041】
図30,図31に示されるように、装着ブラケット356は、図22,図23における装着ブラケット216に関して上述したとほぼ同様に、ベース部212に取り外し可能に据え付けられている。ピン358は、ベース212の円筒状の凹所または孔240の内の1つに受け入れられる。タブ360は、ベース212の外側リム274に取り外し可能に係合するためのフランジ362を具備している。フランジ362はレバーアーム364の駆動により係合を解除される。図30,図31とともに図32を参照すると、支持ブラケット352は、一対の垂直壁364a,364bと装着ブラケット356の上面に載せられる一対の水平壁366a,366bとを具備している。レバー据付ロッド368は、水平壁366a,366bの間に装着ブラケット356から上方に延びている。一対のヒンジピン370a,370bがロッド368から延び、レバーアーム374のU字形かぎ部372内に受け入れられている。支持ブラケット352の水平壁366a,366bは、装着ブラケット356とレバーアーム374のU字形かぎ部372との間に配置されている。
【0042】
図30,図31をさらに参照すると、U字形かぎ部372はほぼ円形または楕円形の横断面を有し、ヒンジピン370a,370bに偏心して据え付けられている。図30に示されるように、レバーアーム374が解放位置に配されているときに、U字形かぎ部372は水平壁366a,366bから離間しており、それによって、支持ブラケット352は半径方向に制限されることなく移動することができる。図31に示されるように、レバーアーム374の揺動により、U字形かぎ部372は装着ブラケット356の上面上の水平壁366a,366bに圧力を印加し、それによって装着ブラケット356に対する支持ブラケット352の半径方向位置を固定する。
【0043】
図33を見ると、心臓マニピュレータおよび心臓安定化器具とともに手術用開創器200の動作が、図11〜図18に対して説明されたとほぼ同様に進行する。上述したように、開創器ブレード装置214の装着ブラケット216aは、レバーアーム276a(図示略)の駆動によりベース212上に配置される。心臓マニピュレータ200および心臓安定化器具350は、上述したとほぼ同様の方法でベース212に据え付けられる。外科手術は、上述したと同様に実施される。肋骨R1,R2,R3は、補助ひも22を引っ張りかつ引き込みノブ220を回転させることにより引っ込められる。心臓Hの位置は、心臓マニピュレータ300によって安定化される。心臓安定化器具350は、冠状動脈に圧力を印加しそれによって、脚部内の心臓の動作を実質的に低減するために、心臓Hに配置されて下降させられる。該器具350はベースに対してロックされてもよい。このとき、冠状動脈のバイパスまたは弁の手術のような他の外科手術が行われ得る。
【0044】
図34〜図56を見ると、手術用開創器の他の実施形態が参照符号400で開示されている。この器具400は、以下に説明される差異を伴って、器具200に関して説明したとほぼ同様に作動する。特に、図34は、ベース412と、装着ブラケット416、開創器ブレード418および引き込みノブ420を有する開創器ブレード装置414とを有する手術用開創器400を示している。引き込みノブ420を供給することにより、外科医は、肋骨を引っ込めることにおいて追加の機械的な利点を獲得することができる。
【0045】
ベース412は、内部組織構造を縛り付けるための縫糸据付部424を具備している。ベース412は、さらに、内部リップまたはリム430と、外部リップまたはリム434を形成する上面432とを有する内部傾斜面428を具備している。溝436が上面432に形成されている。ベース412の外周縁438には、一連の歯440が形成されている。
【0046】
図35に示されるように、装着ブラケット416は、相互に連結されるハウジング442と装着板444とを有し、ハウジング442の内面に形成された溝446内で開創器ブレード418をスライドさせることができる。
【0047】
開創器ブレード418は、本体部分448と、肋骨係合部分450とを具備している。本体部分448は、開創器ブレード418を溝446内でスライドさせるために外科医により把持されるように形成されたT字状ハンドル452を画定している。本体部分448は、ラックギヤ454と一連の傾斜したラチェット歯456とを画定している。そのようなギヤ454およびラチェット歯456は、それぞれ、本体部分448に形成された縦溝458に沿って配置されている。
【0048】
ラチェット歯456は爪460によって解放可能に係合される。装着板444は、爪460を受け入れる第1の溝462と第2の溝464とを画定している。爪460は、頂部466、切欠部470が形成された第1の脚部468および第2の脚部472を具備する、変形したU字形態の弾性部材であることが好ましい。第2の脚部472は、L字状形態を有する第2の溝464内に固定された状態に保持される。第2の脚部472と頂部466との接合部は、第1の脚部468が第1の溝462内においてスライド可能であるように、ヒンジまたは支点として機能する。爪460は、第1の脚部468が第1の溝462内に部分的に配置されるように、第2の脚部472と頂部466との接合部において、常時付勢されている。頂部466は第1の脚部468を第1の溝462に沿ってさらにスライドさせるために常時の付勢力に抗して装着板444に向けてユーザにより押圧され得る。開創器ブレード418は、装着板444に隣接配置され、爪460は、第1の脚部468の切欠部470が、ラチェット歯456に隣接するブレード418の部分を跨ぐように、ブレード418の上部に配置されている(図38参照)。以下に説明されるように、爪460は、第1の脚部468がラチェット歯456の1つと係合するように、常時付勢されている。爪460とラチェット歯456は、一緒に、一方向ラチェット機構474を構成している。
【0049】
ラックギヤ454は、ハウジング442に形成された孔478に位置決めされる引き込みノブ420に形成されたピニオンギヤ476により係合される。以下に説明されるように、引き込みノブ420の回転により、開創器ブレード418を引き込みかつ/または前進させるためにラチェット機構474と協動して使用されるときに、追加の機械的利点を提供する。
【0050】
肋骨係合部450は、あり継ぎによって本体部分448に連結され、ピン480a,480bによってそこに固定される。これに代えて、開創器ブレード418は単一部分から構成されていてもよい。肋骨係合部450は、水平部分482、角度をなした垂下部分484および先端部分486を具備している。角度をなした垂下部分484は、肋骨に安定して係合するように、水平部482に対して鋭角をなしている。補強リブまたはビード488が、追加の強度を提供しかつ曲げを防止するために肋骨係合部450の外側に形成されている。
【0051】
図36,図37とともに図35を参照すると、装着板444は、ベース412の周縁ギヤの歯440(図34参照)に係合するように、その前部にギヤ490を有している。
【0052】
図36に示されるように、ベース412は患者の胸部の手術部位に配置される。肋骨係合部450は角度をなした垂下部484および先端部486が肋骨Rを少なくとも部分的に取り囲むように、肋骨Rに近接配置される。ハウジング442は、平坦な底部を有し、ベース412の上面432に配置される。
【0053】
図37は、装着ブラケット416のベース412への装着と、ベース412に向けた肋骨の引き込みとを矢印によって同時に表している。開創器ブレード418は、肋骨係合部450が肋骨Rに係合しながら、ベース412に対して半径方向に移動される。装着板444は、該装着板444がベース412の外側リム434の下方をスライドすることができ、かつ、歯490がベース412の歯440に係合できるように、ハウジング442の底部から間隔を開けて配されている。装着ブラケット416は、肋骨Rに対する肋骨係合部450とベース412の外側リム434に対する装着板444との間に生成される加圧力によってベース412上に固定される。開創器ブレード418の肋骨Rからの取り外しは、開創器ブレードを半径方向内方にスライドさせ、それによって、装着板444が外側リム434から解放され得るように十分に圧力を解放することにより実施される。
【0054】
一方向ラチェット機構474は、開創器ブレード418が、逐次一方向に、すなわち、反対方向、すなわち、半径方向内方への移動に抗しながら、肋骨を引き込むために半径方向外方に移動されることを可能にする。図38は、第1の脚部456がラチェット歯456と係合するように、常時付勢されている。図39に示されるように、歯456の傾斜部490は、開創器ブレード418および肋骨を所定位置に保持するために、歯456の横断斜面492により半径方向内方への移動を禁止しながら、開創器ブレード418が、逐次半径方向外方に移動することを許容している。開創器200に関して上述したように、追加の引き込み力が引き込みノブ420の回転によって肋骨に印加され得る。引き込みノブ420に設けられたピニオンギヤ476は、外科医に追加のてこの力を提供するために開創器ブレード418のラック454に係合する。外科医のための十分なアクセスを生成するために肋骨を引っ込めた後に、回転ノブ420はハウジング442(図35参照)の孔から取り外され、それによって、外科医のためのより広い視野とアクセスを提供することもできる。
【0055】
頂部466を装着板444に向けて押圧することにより、爪460が常時の付勢力に抗して移動され、図40に示されるように、第1の脚部468のラチェット歯456との係合が解除される。切欠部470は、ブレード418がそこを通してスライドするように配置され、その結果、開創器ブレード418が半径方向に制限されることなく移動することが可能となる。
【0056】
図41〜図51は、この発明の他の好適な実施形態に係る心臓安定化器具500を示している。図41を参照すると、心臓安定化器具500は、フレーム502と、関節式アーム504と、装着装置506とを具備している。関節式アーム504は、フレーム502を、患者の心臓に対して正確な位置および方向に位置決めすることを可能とするように形成されている。装着装置506は、関節式アーム504およびフレーム502を、以下に説明されるように、固定された形態で締結する。
【0057】
フレーム502は、心臓に接触するように形成され、冠状動脈に接触することなく心臓に圧力を印加する。フレーム502は、一対の脚部508a,508bを具備し、それぞれが、心臓に外傷を与えないように接触するための歯510を有している。フレーム502は、ピン514によってフレーム台512に据え付けられている。ケーブル516の先端部は、フレーム502に据え付けられ、孔513においてフレーム台512内部を通過している。
【0058】
関節式アーム504は、複数のリンク部材518a,518b,518c,518dよりなっており、そのそれぞれが、半球状の凸状先端部520と、周縁に段部523を有する円筒状の本体部522と、凹状の基端部524とを有している。孔526が、各リンク518を長手方向に貫通して凸状の先端部520から凹状の基端部524まで延びている。これらのリンク部材518は、隣接するリンク部材518との間の広範にわたる回転動作を可能とするために、ボール・アンド・ソケット形式の接続によって、凸状の先端部520が凹状の基端部524内に受け入れられるように配列されている。これらのリンク部材518は、各孔526を貫通するケーブルによって鎖状に連結され、最先端のリンク部材518aは、フレーム台512に隣接して固定されている。関節式アーム504は、手術部位を照らす照明ケーブル、吸引および/または潅注装置、血液を散らすための吹き込み装置またはその他の手術を容易にするための任意の器具を装着するために使用することもできる。
【0059】
装着装置506は、最も基端部側のリンク部材518dに隣接して据え付けられ、装着フランジ部材530、装着ベース532、トグルハウジング534およびトグル536を具備している。図44に示されるように、装着ベース532は、ベース412の上面432に載置するための平坦な底面538と、ベース412のフランジ436に受け入れられるように形成されかつ寸法設定された突起または柱540とを有している。図42をさらに参照すると、装着フランジ部材530およびトグルハウジング534は、ベース532に対してスライド可能に据え付けられ、それぞれ、バネ542,544によって装着ベース532から離れた形態で常時付勢されている。装着フランジ部材530は、ベース412の内側リム430に係合するためのフランジ546を有している。トグルハウジング534は、ベース412の外側リム434に係合するためのフランジ548を有している。
【0060】
トグル536は、円筒状の装着部550とトグルアーム552とを具備している。円筒状の装着部550は、トグルハウジング534内に形成された円筒状凹所554内に受け入れられ、かつ、そこで回転可能に移動できるように形成されている。ケーブル516はリンク部材518を貫通し、かつ装着フランジ部材530、ばね542、装着ベース532、ばね544を通して、トグルハウジング534の円筒状凹所554内に延びている。ケーブル516の先端部はピン556によってトグル536に留められている。図43に示されるように、円筒状装着部550には、以下に説明するように、「オーバセンタ」形式のロック機構を画定するように、横にオフセットしたパイ形状のまたは円弧断面の凹所558が設けられている。
【0061】
図45に示されるように、心臓安定化器具500には、ケーブル516が、フレーム502からトグル536まで、器具500を貫通して延びるように形成されている。各リンク部材518の孔526は、凸状先端部520に隣接する位置でより大きく、凹状基端部524に隣接する位置でより狭い、次第に小さくなる直径を有している。この形状により、ケーブルを内部に貫通させながら、リンク部材518の相対的な関節接続が可能となっている。
【0062】
図46〜図48は、ケーブルを、緩んで応力のかからない形態に配した心臓安定化器具500を示している。図46に示されるように、器具500は、柱540が溝436内に配置されるようにベース412に配置され、装着フランジ部材530およびトグルハウジング534は、フランジ546,548をそれぞれ内側リム430および外側リム434から離間させることを可能とするように、十分に離間されている。
【0063】
図47に示されるように、トグルアーム552および固定アーム535が離間するように、トグル536は、アンロック形態で、トグルハウジング534内に配置される。偏心して据え付けられたピン556は、ケーブル516が緩むように配置されている。図48は、リンク部材518の先細孔526内に緩く配置されたケーブル516によって、隣接するリンク部材518の関節接続が可能となることを示している。
【0064】
図49〜図51は、ケーブル516がピンと張られた緊張形態の器具500を示している。図49に示されるように、トグル536は、トグルアーム663が固定アーム535に近接するようにトグルハウジング534に対して回転される。これと同時に、ピン556に接続されたケーブル516の先端が「オーバセンタ」位置に移動され、それによって、ケーブル516が緊張されて、手術用器具500が所定位置にロックされる。外科医は、心臓への圧力を維持することなく、他の処置を実施することができる。
【0065】
心臓安定化器具の他の実施形態が、図52に示され、参照符号600で開示されている。器具600は、以下に説明する差異を伴って、器具500について上述したとほぼ同様に構成されかつ動作する。心臓安定化器具600は、フレーム502と、関節式アーム606と、装着装置506とを具備している。関節式アーム606は、フレーム502を心臓に対して適当な高さおよび角度で配置することができる。関節式アーム606は、隣接するリンク部材を一緒に積極的に係合させるように相互に噛合する一連の歯を有するリンク部材608,610からなっている。
【0066】
図53および図54に示されるように、リンク部材608はリンク部材610に隣接配置されている。リンク部材608は、概略円柱状の本体部分612を有している。一対の凹状ギヤ614a,614bの列が、リンク部材608の軸端616に設けられている。第2番目の一対の凹状ギヤ618a,618bの列が、リンク部材608の第2の軸端620に設けられている。ギヤ614a,614bは、ギヤ616a,616bに対して90゜ずらして配置されている。縦孔622はリンク部材608を貫通して軸端616から軸端620まで、各ギヤの間に延びている。
【0067】
リンク部材610は、凸状の輪郭を有するギヤ626a,626bの第1の対と、凸状ギヤ628a,628bの第2の対とが、反対側の側面に設けられている本体部分624を有している。ギヤ626a,626bの第1の対は、ギヤ628a,628bの第2の対に対して90゜ずらして配置されている。縦孔(図示略)は、本体部分624を貫通して、ギヤ626a,626bおよびギヤ628a,628bの各対の間に延びている。
【0068】
リンク部材610は、リンク部材608に隣接配置される。ケーブル516は、リンク部材608の縦孔622およびリンク部材610の縦孔(図示略)を貫通して延びている。トグルが「オーバセンタ」位置(図49参照)に移動されるときには、それによって、ケーブル516が張られ、リンク部材610の凸状ギヤ626a,626bまたは628a,628bがリンク部材608の凹状ギヤ614a,614b,618a,618bと係合するように、リンク部材608,610が近接させられる。
【0069】
図55は、この発明に係る手術用開創器の他の好適な実施形態を示している。符号700で示されるこの手術用開創器は、ベース702と1つまたはそれ以上の器具:開創器ブレード装置704;吸引/潅注構造706を有する開創器ブレード装置;照明708を有する開創器ブレード装置、心臓マニピュレータ710;心臓安定化器具712を具備している。これらの器具は、以下に、さらに詳細に説明する。
【0070】
ベース702は、上述した他のベースに関連して形成されており、実施される外科処置において使用される器具のための低い輪郭の台を提供している。複数の縫糸台714がベースの上側周縁部716に画定されており、アタッチメントおよび手術部位からの縫糸の端部718のための固定点として役立っている。図56,図57を参照すると、縫糸台714は、きつく巻かれたコイルばね720が、べース702の半径方向に対してほぼ横方向に向けられて、凹所722内に配置されている。三角形の斜面724が、縫糸台714の半径方向内側の表面に形成されている。溝726が、縫糸台714の半径方向外側面にコイルばね720を超えて、前記斜面724と一列に配列されて形成されている。この斜面/溝形態は、縫糸端部718をコイルばね720内に配置するための簡易なアクセスを容易にするものである。
【0071】
ベース702の残りの部分は既に述べたベースとほぼ同様に形成されており、歯728と、傾斜した内側周面730と内側リップ732とを具備している。
【0072】
吹き付け構造706を有する手術用開創器ブレード装置は、図58〜図60に示されている。この構造706は手術部位から液体を除去するために吸引しまたは潅注するためにも使用され得る。開創器ブレード装置704は、上記に詳述した開創器ブレード装置414と同様である。開創器ブレード装置704は、装着ブラケット734、開創器ブレード736および取り外し可能な引き込みノブ738を具備している。
【0073】
図60に示されるように、装着ブラケット734は、開創器ブレード736が往復スライド可能に挿通させられる溝を一緒に形成するハウジング740および装着板742を具備している。
【0074】
開創器ブレード736は、本体部分744と肋骨係合部分746とを具備している。本体部分には、開創器ブレード736を装着ブラケット734に対してスライドさせるために外科医により把持されるように形成された、フランジ付把持ハンドル748が形成されている。本体部分744には、さらに、長手方向に向けられたラックギヤ750と一連の傾斜した歯752とが画定されている。ラックギヤ750および歯752は、本体部分744に設けられた細長い凹所754に沿って配置されている。
【0075】
歯752は、ハウジング740に設けられた爪756によって解放可能に係合される。この爪756の操作は、開創器ブレード装置414に関連して上述した爪460とほぼ同様である。
【0076】
肋骨係合部分746は、本体部分744から先端に向かって延び、追加の強度を付与するための1つまたはそれ以上の補強リブ758を具備する角度をなした垂下部分を具備している。
【0077】
吹き付け構造760は、図58〜図60に示された開創器ブレード装置に一体的に形成されている。この構造は、開創器ブレード装置の長さを延長し、手術部位にアクセスするために、環状係合部分764に出るチューブ762を具備している。
【0078】
チューブコネクタ764は、チューブ762の基端部に配置され、吹き出し、潅注または吸引のいずれの構造760が使用されるかに応じて、真空または圧力源(図示略)のような適当な供給源に接続している。形成ワイヤ766は、チューブ762に隣接配置され、チューブ762を所望の角度方向に形成するために変形可能である。これに代えて、チューブ762は、公知の構造を使用して本体部分744から遠隔的に方向付けられまたは回転されてもよい。
【0079】
図61および図62は、符号708で概括的に示される一体的な照明を有する開創器ブレード装置を示している。この装置の基本的な形態および動作は、上述したものと同様であるが、吸引/潅注構造が照明768に取り替えられている点において相違している。広範な種類の照明を収容することができる。図示された実施形態では、光ファイバの束が、長手方向に延びる被覆770内に配置されている。光ファイバカプラ772が、装置の基端部に隣接配置され、適当な光源(図示略)に接続することができる。広範な拡散および焦光レンズが、外科医により要求されるように光を調節するために使用され得ることも想定されている。
【0080】
開創器ブレード装置のこれらの実施形態において使用される一方向ラチェット機構は図63〜図65に示されている。このラチェット機構は図39,図40に対して上述したラチェット機構と同様に作動する。図64に示されるように、開創器ブレード736が骨および組織を引っ込めるために矢印の方向に引かれ得ることを一言しておく。しかしながら、開創器ブレード736を反対方向、すなわち、図65の矢印の方向に移動させるためには、爪756が押圧されなければならない。
【0081】
図66〜図70は、この発明に係る心臓安定化器具800の他の実施形態を示している。心臓安定化器具800は、上述した心臓安定化器具500とほぼ同様である。この器具は、フレーム802と関節式アーム804と装着装置806とを具備している。
【0082】
フレーム802は、フレーム502と同様に形成されており、一対の脚部808a,808bを具備している。各脚部808a,808bは、心臓の表面に外傷を与えないように接触するための歯810をそれぞれ有している。フレーム802は、関節式アーム804にコネクタ812によって接続されている。位置決めフランジ814がコネクタ812に形成されており、フランジ814を手で把持すること、または、把持器具(図示略)をフランジ814に添えることのいずれかにより心臓の表面上へのフレーム802の位置決めおよび該フレームの所望の位置への位置決めを容易にしている。
【0083】
装着装置806は、関節式アーム804に隣接して据え付けられ、装着フランジ部材830と、装着ベース832と、トグルハウジング834とトグル836とを具備している。図68,図69に示されるように、装着ベース832は、ベース702の上面に載置されるための平坦な底面838を有している。装着フランジ部材830およびトグルハウジング834は、装着ベース832に対してスライド可能に据え付けられている。装着フランジ部材830は、ベース702の内側リムに係合するためのフランジ846を有している。トグルハウジング834はベース702の外側リムに係合するフランジ848を有している。
【0084】
トグル836は、円柱状の装着ピン850と、指用ループ852とを具備している。円柱状装着ピン850は、トグルハウジング834内に画定された凹所854内に受け入れられ、かつその中で回転可能に移動できるように形成されている。ケーブル816は、関節式アーム804を貫通して延びている。ケーブル816の先端部は、クリップ856によってトグル836に留められている。付勢ばね858は、トグルハウジング834内に配置され、トグルハウジング834に対して先端方向に装着フランジ部材830を常時付勢する。
【0085】
ハンドルばね部材860は、トグル836に一体的に形成され、トグル836がトグルハウジング834と接離する方向に移動されるときに、トグルハウジング834の凹所854に形成された突起862と機能的に相互作用するように形成されている。
【0086】
図71〜図73は、ケーブル813をアンロックされた緩んた形態の心臓安定化器具800を示している。図71に示されるように、器具800は、装着フランジ部材830とともにベース702上に配置され、トグルハウジング834は、フランジ846,848がそれぞれ内側リム830および外側リム833を離間可能とするために十分に間隔を開けて配置されている。
【0087】
トグル836は、トグルハウジング834内にアンロックされた形態で配置され、その結果、指用ループ852および指用ループ835は離間されている。ケーブル816は関節式アーム804の操作を可能とするために緩められる。
【0088】
図72は、トグルハウジング834内の突起862に対するハンドルばね860の相対位置を示している。
図73,図74は、ケーブルをピンと張り、ロックされ、緊張されていない形態の器具800を示している。図73に見られるように、トグル836は指用ループ852が指用ループ853に向けて移動されるように、トグルハウジング834に対して回転される。ケーブル816の先端は、装着フランジ部材832と装着ベース832とを近接させて手術用器具500をベース702上の所定位置にロックするように引っ張られる。
【0089】
図74は、トグルハウジング834に対するトグル836のロックされ、緊張されていない形態への進行を示している。この位置において、関節式アーム804は、既に操作されている。
【0090】
最後の、ロックされ緊張された形態が、図75,図76に示されている。この形態において、指用ループ852,853は同時に非常に近接するように移動され、さらに、外科医により所望される所定の形態に維持するため、例えば、関節式アーム804を定位置にロックするためにケーブル816を引っ張る。このロックされ引っ張られた形態に一旦ロックされると、外科医は、心臓安定化器具を介して、心臓に圧力を手で印加する必要なく、他の処置を実施することができる。
【0091】
この発明に係る心臓マニピュレータの他の実施形態が、図77に示されている。この心臓マニピュレータ900は、マニピュレータ部分902と、関節式アーム904と、装着装置906とを具備している。装着装置906および関節式アーム904の構造および作用は、上述した心臓安定化器具800とほぼ同様である。
【0092】
マニピュレータ部分902は、網910を支持するフレーム908を具備し、心臓の操作を補助するためにその先端部に隣接して湾曲した部分を具備していることが好ましい。
【0093】
図78および図79は、患者の肋骨を持ち上げることができるように上述したベースに据え付けられる肋骨昇降機980を示している。肋骨昇降機980は、ベースに取り付けるために内側リップ732に係合する一組のタブ982を具備している。後面981には補強リブ984a,984bが形成されており、肋骨昇降機980の剛性を増大させ、ベースへの取付取り外しを容易にすべく肋骨昇降機980を湾曲させるためにユーザのための把持表面をも提供している。歯986は、ベース702の歯728と同様に、すなわち、1つまたはそれ以上の開創器装置704,706,708を据え付けるために機能する。肋骨昇降機980がベース702に据え付けられるときには、装着された開創器装置が、引き込み力を肋骨に対して部分的に上方に向かって印加するように、肋骨に向けて傾斜されることがわかる。このことは、例えば、アクセスおよびIMAの提供のために有利である。肋骨昇降機980は、その後、取り外され、開創器装置は、上述した方法でベース702に直接装着される。
【0094】
図80および図81は、この発明に係る好適な2つのキットの形態を示している。キット950(図80)は基本的な開創器ブレード装置704と、吸引潅注部を有する開創器ブレード装置706と、照明を有する開創器ブレード装置708と、ベース702と、引き込みノブ738と、心臓安定化器具800と、心臓マニピュレータ900とをその内部に収容するように形成されている。凹所952,954,956,958,960が、これらの部材を収容するようにカバー962に形成されている。カバー962は、接着剤、超音波溶接、加熱等によって底部964に固定される。
【0095】
キット970は、心臓安定化器具800と心臓マニピュレータ900がないことを除き、キット950と実質的に同様である。カバー972は、開創器704,706,708、ベース702および引き込みノブ738を収容するための凹所952,958,960を具備している。カバー972および底部974は、上述したキット950と同様にして接合される。
【0096】
肋骨昇降機は、随意にキットに含められ得る。
ここに示された種々の実施形態には、種々の変更を施すことができる。したがって、上述した説明は制限として解釈されるべきものではなく、単に、好適な実施形態の典型的な具体例として解釈されるべきである。当業者であれば、請求項に記載された発明の範囲内で他の変更を想定するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態に従って構成された手術用開創器の斜視図である。
【図2】 図1の手術用開創器の開創器ブレードの、部品を分離した拡大斜視図である。
【図3】 ベースへの開創器ブレードの装着を示す、開創器ブレード装置の一部を示す拡大断面図である。
【図4】 ベースに装着された開創器ブレード装置を示す、図1の線4−4に沿って見た拡大断面図である。
【図5】 ベースに対する開創器ブレードの半径方向内方への移動を示す拡大した平面図である。
【図6】 ベースに取り付けた爪部材と係合した開創器ブレードのラチェット装置を示す拡大した平面図である。
【図7】 開創器ブレード装置との係合から外れるように移動されたベースに取り付けた爪部材を示す拡大した平面図である。
【図8】 ベースに据え付けられた心臓マニピュレータの一実施形態を示す斜視図である。
【図9】 他の実施形態に従い構成されたベースに据え付けられた心臓マニピュレータの斜視図である。
【図10】 ベースに取り付けられた心臓安定化器具の拡大した斜視図である。
【図11】 患者の胸部に位置決めされたベース部分の縮小した平面図である。
【図12】 ベース部分に取り付けられかつ患者の肋骨を引っ込めている開創器ブレード装置を示す平面図である。
【図13】 患者の心臓に近接する位置における心臓マニピュレータを示す平面図である。
【図14】 ベースに据え付けられかつ心臓から離間している心臓マニピュレータを断面で示す拡大した側面図である。
【図15】 心臓に接触している心臓マニピュレータを断面で示す拡大した側面図である。
【図16】 ベースに据え付けられた図10の心臓安定化器具を示す平面図である。
【図17】 ベースに据え付けられかつ心臓から離間した図10の心臓安定化器具を示す斜視図である。
【図18】 心臓に接触している図10の心臓安定化器具を示す斜視図である。
【図19】 この発明の他の実施形態に従い構成された手術用開創器装置およびベースの斜視図である。
【図20】 開創器ブレード装置の、部品を分離した拡大斜視図である。
【図21】 ピニオンギヤが配置された引き込みノブを下から見た拡大斜視図である。
【図22】 ベースに据え付けられた開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
【図23】 ベースに据え付けられる過程における開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
【図24】 開創器ブレードの半径方向外方への移動を示す拡大した平面図である。
【図25】 開創器ブレードと係合した状態のベースに取り付けられた爪部材を示す拡大した平面図である。
【図26】 開創器ブレードとの係合が外れるように移動された爪部材を示す拡大した平面図である。
【図27】 この発明の他の実施形態に従い構成された心臓マニピュレータを示す斜視図である。
【図28】 図27の心臓マニピュレータの装着装置を示す拡大断面図である。
【図29】 この発明の他の実施形態に従い構成された心臓安定化器具を示す斜視図である。
【図30】 アンロック位置における図29の心臓安定化器具の装着装置を示す拡大断面図である。
【図31】 ロック位置における図29の心臓安定化器具の装着装置を示す拡大断面図である。
【図32】 装着装置を示す図31の線32−32に沿って見た断面図である。
【図33】 ベースに据え付けられた、開創器ブレード装置、心臓マニピュレータおよび心臓安定化器具を示す、患者の胸部に位置決めされた手術用開創器の平面図である。
【図34】 この発明の他の実施形態に従い構成された手術用開創器の斜視図である。
【図35】 図34の手術用開創器の開創器ブレード装置の、部品を分離して示す斜視図である。
【図36】 肋骨に近接した配置およびベース上への開創器ブレード装置の装着を示す、開創器ブレード装置の拡大断面図である。
【図37】 肋骨を引っ込ませる過程におけるベースに装着された開創器ブレード装置を示す拡大断面図である。
【図38】 係合状態の爪部材および開創器ブレードを示す斜視図である。
【図39】 爪部材を係合させた状態の開創器ブレード上のラチェット装置を示す、図37の線39−39に沿って見た拡大断面図である。
【図40】 開創器ブレードとの係合が外れるように移動されたベースに据え付けられた爪部材を示す拡大断面図である。
【図41】 図34のベースに据え付けられた心臓安定化器具の他の実施形態を示す斜視図である。
【図42】 図41の心臓安定化器具の分離された部品を示す斜視図である。
【図43】 ケーブル装着形態を示す、トグル部材の斜視図である。
【図44】 図41の心臓安定化器具の下から見た斜視図である。
【図45】 図41の心臓安定化器具の縦断面図である。
【図46】 アンロック形態における心臓安定化器具の部分的に断面をとった側面図である。
【図47】 アンロック形態におけるトグル機構の拡大断面図である。
【図48】 図46,図47のアンロック形態に対応する解放形態におけるケーブルを表した関節式アームの一部を示す拡大断面図である。
【図49】 ロック形態におけるトグル機構を示す拡大断面図である。
【図50】 ロック位置における心臓安定化器具の部分的に断面をとった縮小側面図である。
【図51】 図49,図50のロック形態に対応する緊張形態におけるケーブルを表した関節式アームの一部を示す拡大断面図である。
【図52】 この発明の他の実施形態に係るベースに装着された心臓安定化器具を示す斜視図である。
【図53】 図52の心臓安定化器具のリンク部材を示す拡大斜視図である。
【図54】 図50の心臓安定化器具のリンク部材を示す拡大斜視図である。
【図55】 全てベース上に配置されたいろいろな開創器、心臓マニピュレータおよび心臓安定化器具を組み込んだこの発明の他の実施形態に係る手術用開創器システムを示す斜視図である。
【図56】 その上に配置される縫糸台を表した図55のベースを示す平面図である。
【図57】 図52の縫糸台を示す拡大斜視図である。
【図58】 一体化された吹き込み構造を組み込んだこの発明に係る手術用開創器の斜視図である。
【図59】 図58の手術用開創器を反対側からみた斜視図である。
【図60】 図58の手術用開創器の分離された部品を示す拡大した斜視図である。
【図61】 照明を組み込んだこの発明に係る手術用開創器の斜視図である。
【図62】 図61の手術用開創器を反対側から見た斜視図である。
【図63】 図56のベースに据え付けられた手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
【図64】 ベースに対して基端側に引かれた図63の手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
【図65】 ラックとの係合から解放された図63の手術用開創器を部分的に切断した平面図である。
【図66】 この発明に係る心臓安定化器具の他の実施形態を示す斜視図である。
【図67】 形成された位置決めフランジを表した図66の心臓安定化器具の一部を示す拡大斜視図である。
【図68】 図66の心臓安定化器具の分離された部品を示す斜視図である。
【図69】 図66の心臓安定化器具の装着フランジ部材を示す斜視図である。
【図70】 図66の心臓安定化器具の移動可能なハンドルを示す斜視図である。
【図71】 移動可能なハンドルをアンロックされた緩んだ位置に配した図66の心臓安定化器具を示す一部を切断した平面図である。
【図72】 ハンドルばね部材の相対位置を表した図71の線65−65に沿って見た断面図である。
【図73】 移動可能なハンドルをロックされた緩んだ位置に配した図66の心臓安定化器具の一部を切断した平面図である。
【図74】 ハンドルばね部材の相対位置を表した図73の線67−67に沿って見た断面図である。
【図75】 移動可能なハンドルをロックされかつ引っ張られた位置に配した図66の心臓安定化器具の一部を切断した平面図である。
【図76】 ハンドルばね部材の相対位置を表した図75の線69−69に沿って見た断面図である。
【図77】 心臓マニピュレータの他の実施形態を示す斜視図である。
【図78】 肋骨昇降機の前方斜視図である。
【図79】 肋骨昇降機の後方斜視図である。
【図80】 ベースと、3つの開創器と、引き込みノブと、心臓マニピュレータと、心臓安定化器具とを有するキットを示す斜視図である。
【図81】 ベースと、引き込みノブと3つの開創器とを有するキットを示す斜視図である。
【符号の説明】
12,212,412,702 ベース
16,82,506,806,906 装着装置
64,90,300,710,900 心臓マニピュレータ(手術用器具)
66,102,502,802 フレーム構造
68,310,910 網
100,350,500,600,712,800 心臓安定化器具(手術用器具)
104a,104b、508a,508b、808a,808b 脚部
106a,106b バー
504,606,804,904 関節式アーム(関節式機構)
516 ケーブル
812 コネクタ
814 フランジ
Claims (3)
- 手術用器具であって、基端部と先端部とを画定するフレーム構造を具備し、前記基端部は、ベースに、選択位置において前記フレーム構造をロックする第一のロック機構を有する装着装置によって再配置可能に据え付け可能であり、前記フレーム構造には、前記基端部と前記先端部との間に中間部が設けられ、該中間部が、前記基端部と前記先端部とを相互に連結する関節式機構を具備し、該関節式機構は、複数の連結部材が前記連結部材を通じてのびるケーブルによって固定され、該関節式機構を選択位置にロックするための第二のロック機構を具備し、そして前記フレーム構造の前記先端部は、非外傷性の網の周縁を支持し、更に、当該手術用器具は、前記フレーム構造の前記基端部から延びるハンドルを含んでなり、
前記ケーブルの一方の端部は、前記ハンドルに連結され、他方は、前記フレーム構造の先端部に連結され、
前記ハンドルの第1の位置への移動により、前記フレーム構造の装着装置が前記第一のロック機構により前記ベースに対して選択された位置にロックされ、前記ハンドルの第2の位置への移動により、前記フレーム構造の前記関節式機構が前記第二のロック機構により選択された位置にロックされることを特徴とする手術用器具。 - 前記フレーム構造の先端部に、内臓を操作するように形成された、角度をなして方向付けられた少なくとも2つの面が画定されていることを特徴とする請求項1記載の手術用器具。
- 前記フレーム構造が、該フレーム構造が装着された前記ベースに対して、少なくとも2次元方向に再配置可能であることを特徴とする請求項2記載の手術用器具。
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