JP4064937B2 - 熱硬化性組成物の強化剤を調製する方法 - Google Patents

熱硬化性組成物の強化剤を調製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化性組成物の強化剤を調製する方法、それによって形成される強化剤組成物、強化剤組成物を含有する強化された熱硬化性組成物、ならびに強化された熱硬化性組成物より形成される複合材料および物品に関する。
高い耐熱性を有する高度な複合材料は、建設業、エレクトロニクス産業、自動車産業、コンピュータ産業、航空宇宙産業、および電気産業における高性能構造用途に有用である。これらの高度な複合材料の多くは、液状樹脂配合物の熱的な硬化(熱硬化)に基づいており、架橋することによって剛性で高度に架橋したポリマーマトリックスが形成される。
よく知られているように、このような剛性で高度に架橋したポリマーマトリックスは脆く、衝撃強さが低い。これらの熱硬化性材料用に、粒子状ゴムなどの種々の強化剤が開発されている。粒子状ゴムは、低粘度を有し、未硬化の液状樹脂配合物と混和性になる傾向にある液状ゴム(「LR」)から得ることができる。LRは、未硬化の液状樹脂配合物と混合し、続いて通常は熱硬化性樹脂を硬化(架橋)させることで相分離させて、熱硬化性樹脂の架橋したポリマーマトリックス中にゴム状微小領域を形成することができる。これらのゴム状微小領域は、通常寸法が約0.1〜約5μmであり、剛性の架橋したポリマーマトリックスの強化を促進しながら、マトリックスの耐熱性および寸法安定性は維持する。さまざまな種類のLR強化剤が開示されており、たとえば、Mulhaupt,R.による、Flexibility or Toughness?−The Design of Thermoset Toughening Agents、Chimia 44(1990)、43〜52ページに開示されている。
すべてではないが、大部分の公知のLR強化剤は官能基を有する。これらの官能基は、LRの官能基と架橋性ポリマー樹脂の官能基との間で共有化学結合を形成できるため、相分離したゴム状領域の架橋したポリマーマトリックスへの界面接着を促進すると一般に考えられている。多くの場合、LRの官能基はポリマー鎖の末端にあり、「末端官能性」または「官能性末端」LRと呼ばれる。さらに、末端官能基は、硬化中にゴム状微小領域のポリマー鎖の分子量を増加させる傾向にあり、そのため衝撃強さも改善される傾向にある。
LR強化剤の重要な設計パラメータの1つは、その分子量である。通常はLRの分子量を増加させることで相分離および靱性が改善されるが、LRと未硬化の液状熱硬化性樹脂との間の相溶性は分子量を減少させると通常改善される。単相の液状熱硬化性樹脂の配合物は、複雑なレオロジー的挙動を示す傾向にある多相液状熱硬化性樹脂配合物よりも低粘度であり優れた加工特性を示すので、理想的にはLRが未硬化の液状熱硬化性樹脂と混和性である。
市販のLR強化剤としては、ブタジエンとアクリロトリルの官能性末端コポリマーが挙げられ、カルボキシ末端コポリマー(「CTBN」として知られる)、アミノ末端コポリマー(「ATBN」)、ビニル末端コポリマー(「VTBN」)、およびエポキシ末端コポリマー(「ETBN」)が挙げられる。2種類の一般的な熱硬化性樹脂であるエポキシおよび不飽和ポリエステルの中で、エポキシ樹脂は、少量のCTBNまたはATBNコポリマーで強化されやすいことが分かっている。カルボン酸官能基およびアミン官能基は、LR強化剤の未硬化エポキシ樹脂中への混和性を向上させることが知られている。これらの液状ゴムは耐クラック性および衝撃強さを改善させるためにも有効であるが、通常は脆いエポキシ樹脂の熱変形性への影響は最小限である。
残念ながら、末端官能性LRに関連するいくつかの欠点が存在する。その1つは、これらの官能基は反応して架橋し、そのためLRの分子量が増加する傾向にあることである。これによって、粘度増加および/またはLR/熱硬化性樹脂液状混合物の混和性の低下が発生することがあり、そのため加工が困難となる。この問題は、ポリマー鎖の各末端に反応性官能基を有するポリマーの場合に特に重大である。別の欠点は、末端官能基と熱硬化性樹脂上の反応性基との間で強い相互作用および/または反応が生じることによって、LR/液状熱硬化性混合物の粘度の増加および混和性の低下(相分離)も生じることである。
別の欠点は、CTBNおよびATBNのLRはエポキシ液状熱硬化性樹脂に広く使用されるが、少量のCTBNおよび/またはATBNのLRを不飽和ポリエステル樹脂に混入しても、硬化した樹脂マトリックスの熱変形性の低下を犠牲にして得られる耐クラック性および衝撃強さの向上はごくわずかであることである。
したがって上記の問題のため、このような混合物、特に不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂を主成分とする混合物を、引き抜き成形、樹脂トランスファー成形、およびスプレーアップなどの低粘度を必要とする加工作業では使用できない。さらに、LR/熱硬化性液状樹脂混合物を調製する場合、最終使用者はこれらの個々の成分を注意深く計量して混合する必要がある。このことは、「一液型」LR/熱硬化性液状樹脂混合物の調製を妨げる。
本発明者らは、液状熱硬化性樹脂に通常非混和性である液状ゴムは、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基をこのような液状ゴム組成物のポリマー鎖に付加することによって混和性にすることができることを以前に見出している。これらの新規な液状ゴム組成物は、不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂などの熱硬化性樹脂を硬化させることによって、ゴム状微小領域に相分離するように制御することができる。この結果得られる新規な複合材料は、硬化した熱硬化性樹脂の破壊靱性を改善しながら、寸法および耐熱性は維持することが分かった。LR/熱硬化性液状樹脂混合物が、未硬化状態で長期間にわたって混和性に維持され、低粘度および容易な加工性を有し、さらには化学的に安定となるため、この新規なLRは非常に好都合である。
少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するこの新規なLRは、芳香族溶媒中で炭化水素フリーラジカル開始剤を使用して製造されることが好ましく、連続流撹拌タンク反応器(「CFSTR」)で製造されることが好ましい。連続流反応器は、多くの場合に生産能力を向上させることができるため、多くの場合好ましい。連続反応器では、反応物が加えられるのと同時に、生成物が取り出される。セミバッチ反応器では、反応を進行させながら反応物が連続的に加えられ、続いて生成物が取り出される。バッチ反応器では、反応物が加えられ、反応が進行され、続いて生成物が取り出される。
Mulhaupt,R.、Flexibility or Toughness?−The Design of Thermoset Toughening Agents、Chimia 44(1990)、43〜52ページ
上記方法はその意図する目的に置いては好適であるが、それにもかかわらずこのようなLRの製造における改良が引き続き必要とされており、特に、連続法、セミバッチ法、またはバッチ法のいずれかで製造できる方法が必要とされている。開始剤が一般的に入手できる場合に、液状ゴムの分子量をなお制御することができ、それによってLR/熱硬化性液状樹脂の安定性および加工性、ならびにLR/熱硬化性複合材料の延性、耐クラック性、および衝撃強さなどのLR/熱硬化性組成物の性質を調整できるとさらに好都合である。予想外なことに、本発明者らは、連続法、セミバッチ法、またはバッチ法で非芳香族または一価芳香族の過酸化物開始剤を使用することによって、非官能性芳香族末端液状ゴムを生成することができることを見出した。
本発明の第1の実施形態においては、硬化した熱硬化性樹脂のための液状ゴム組成物の調製方法が提供され、前記液状ゴム組成物は、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂に対しては混和性であり、硬化した状態の前記熱硬化性樹脂に対しては非混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖であって、重量平均分子量は少なくとも500g/molであり、ガラス転移温度は25℃未満である該ポリマー鎖を含み、前記方法は、低Tgモノマーと非芳香族および/または一価芳香族過酸化物開始剤とを含む反応混合物の重合を開始するステップと、前記ポリマー鎖を含有する反応生成物を生成するのに効果的な温度および時間で前記重合を維持するステップとを含み、前記重合は1段階バッチ重合として実施される。
本発明の第2の実施形態においては、硬化した熱硬化性樹脂のための液状ゴム組成物の調製方法が提供され、前記液状ゴム組成物は、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂に対しては混和性であり、硬化した状態の前記熱硬化性樹脂に対しては非混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖であって、重量平均分子量は少なくとも500g/molであり、ガラス転移温度は25℃未満である該ポリマー鎖を含み、前記方法は、反応混合物であって、非芳香族含有過酸化物開始剤と、前記反応混合物の1〜99.999重量%の少なくとも1種類のC〜C20アルキルアクリレートモノマーと、前記反応混合物の0.001〜99重量%の少なくとも1種類の芳香族含有溶媒とを含む反応混合物の重合を熱的に開始するステップと、前記ポリマー鎖を含有する反応生成物を生成するのに効果的な時間、200〜500℃において前記重合を維持するステップとから実質的になる。
本発明の第3の実施形態においては、上記方法によって生成される液状ゴム組成物が提供される。
本発明の第4の実施形態においては、少なくとも1種類の硬化した熱硬化性樹脂マトリックスと、前記マトリックス中に分散したゴム状領域とを含む複合材料が提供され、前記ゴム状領域は、上記方法で生成される液状ゴムを含む。
本発明の第5の実施形態においては、単相未硬化熱硬化性組成物を調製する方法が提供され、前記方法は、少なくとも1種類の未硬化熱硬化性樹脂と、上記方法によって生成された液状ゴム組成物とを混合するステップを含む。
予期せぬことに、非芳香族基および/または一価芳香族基を含有するフリーラジカル開始剤は、フリーラジカル重合を使用する非官能性芳香族末端LRの調製に使用できることが分かり、この場合、芳香族溶媒系の連鎖移動が起こって非官能性芳香族末端基が得られる。このような開始剤を使用すると、工程が単純化され、バッチ法、セミバッチ法、および連続法で使用すると好適である。こうして生成される液状ゴムは、炭化水素型開始剤を使用して生成される液状ゴムと同等のものである。特に重要な特徴であるが、液状熱硬化性組成物に対するLRの溶解性が改善され、それによってLR/液状熱硬化性樹脂組成物が優れた混和性を有するように、本発明の方法によって生成されたLRの組成、分子量、およびその他の特徴を調整することができる。
本明細書では以下の定義が使用される。用語「部」は、「重量部」を意味する。他に明記しない限り、「全重量部」は必ずしも100になるとは限らない。用語「分子量」は重量平均分子量を意味する。本明細書で使用される用語「ダルトン」および「g/mol」は「1モル当たりのグラム数」を意味する。
本明細書で使用される用語「アルキル」は、線状、分岐、および環状の飽和炭化水素基を意味する。用語「Cnアルキル」(式中のnは数である)は、N個の炭素原子を有する飽和アルキル基を意味する。用語「アリール」は、単環式および多環式芳香族化合物を意味し、このアリール基は、置換される場合も置換されない場合もあり、たとえばフェニル、ビフェニル、ナフチル、ビフェニル、アントラセニル、および同様の基であってよい。本明細書で使用される用語「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を意味する。
本明細書に開示されるすべての範囲は両端の値を含み、複数の範囲を結合させることができる。本明細書で使用される「1つの」は、指定された物品を1つ以上含む。
本発明の方法によって生成される液状ゴムは、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有する可撓性ポリマー鎖で構成される。ポリマー鎖の可撓性は、ポリマー鎖のガラス転移温度(Tg)が摂氏25度(25℃)未満であると保証されるが、多くの場合Tgは10℃未満であり、より典型的には0℃未満であり、さらにより典型的には−20℃未満であり、さらに典型的には−40℃未満である。
予期せぬことに、非芳香族含有過酸化物フリーラジカル開始剤は、フリーラジカル重合を使用する非官能性芳香族末端LRの調製に使用できることが分かり、この場合、芳香族溶媒系の連鎖移動が起こって非官能性芳香族末端基が得られる。好適な非芳香族含有過酸化物開始剤としては、高温過酸化物開始剤、たとえば、ジ−tertブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5,−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナン、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−アミルヒドロペルオキシドなど、および少なくとも1種類の上記過酸化物を含む混合物が挙げられる。さらに、一価芳香族含有過酸化物開始剤も使用してよいことが分かり、たとえば、クミルペルオキシドtert−ブチルクミルペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド、ジ(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなど、および少なくとも1種類の上記過酸化物を含む混合物を使用してもよい。非芳香族過酸化物と一価芳香族過酸化物との混合物を使用してもよい。その他の開始剤が存在してもよく、たとえば、米国特許出願公開第2003/002292A1号(この記載内容全体を本明細書に援用する)に開示される2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンなどのある種のアルキル置換ジフェニル化合物が存在してもよい。
好適な芳香族溶媒は、反応温度において液体であり、たとえば、ベンゼンおよびナフチレン、ならびにC1〜C20アルキル置換ベンゼン、たとえばイソプロピルベンゼン、エチルベンゼン、トルエンなど、ならびにC1〜C20アルキル置換ナフチレン、たとえばイソプロピルナフタレンが挙げられる。複数のC1〜C20アルキル置換を有するベンゼンおよびナフチレン、たとえばキシレンを使用してもよい。芳香族含有鉱油、たとえばアロマティック100(Aromatic 100)を溶媒混合物中に使用してもよい。
芳香族溶媒への連鎖移動が非芳香族補助溶媒への連鎖移動よりも多く起こるのであれば、1種類以上の非芳香族補助溶媒を芳香族溶媒と混合してもよい。2種類以上の芳香族含有溶媒の混合物を、任意に非芳香族補助溶媒と混合することもできる。溶媒混合物中では、全溶媒に対する芳香族溶媒の重量%値は20重量%を超え、より典型的には40重量%を超え、さらにより典型的には60重量%を超え、最も典型的には80重量%を超える。1種類以上の芳香族溶媒の連鎖移動係数が非芳香族溶媒の連鎖移動係数よりもはるかに大きい場合には、芳香族溶媒の重量%値は20重量%未満になりうる。
フリーラジカル連鎖重合における連鎖移動の全体の頻度が増大するにつれて、ポリマーの分子量も減少する。したがって、高圧および高温の条件における芳香族含有溶媒中の可撓性ポリマーのフリーラジカル連鎖重合は、20,000g/molまでの分子量を有する可撓性ポリマーの調製のために実施される。さらに、結果として得られる可撓性ポリマーは、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を含有する。
未硬化熱硬化性樹脂中の可撓性ポリマー鎖の混和性を改善するためには1つの非官能性芳香族末端基で十分であるが、ポリマー鎖が2つ以上の非官能性芳香族末端基を含有するのが一般的である。このような2つの芳香族末端基は、芳香族溶媒中のLRのポリマー鎖重合中に芳香族含有フリーラジカル開始剤を使用することによって得ることができる。したがって、一部またはすべてのポリマー鎖は、芳香族含有分子で開始され芳香族含有分子で末端化することができる。
本発明の液状ゴムのポリマー鎖は、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有する。ポリマー鎖が2つの末端を有する線状鎖である場合、両端が非官能性芳香族末端基を含むのがより一般的である。2つ以上のポリマー鎖または鎖断片をそれぞれ有するその他のポリマー構造(グラフトコポリマー、ブロックコポリマー、くし型ポリマー、星型ポリマー、スターバースト型ポリマーなど)も本発明の範囲内である。鎖末端の一部またはすべてが非官能性芳香族末端基を含有してよい。
本発明の液状ゴム組成物は、少なくとも1つの非芳香族末端基を有さない他のポリマー鎖をさらに含んでもよい。これらの実施形態では、液状ゴム組成物中のポリマー鎖1つ当たりの非官能性芳香族末端基の全体の平均の数が1未満となってもよい。これらの場合、液状ゴム組成物中のポリマー鎖1つ当たりの非官能性芳香族末端基の全体の平均の数が少なくとも0.2、典型的には少なくとも0.4、より典型的には少なくとも0.5、さらにより典型的には少なくとも0.7であれば、未硬化状態の熱硬化性樹脂に対する改良された液状ゴム混和性が起こる。
非官能性芳香族末端基の重量%値は、液状ゴム組成物の全重量を基準にすると、典型的には1〜20重量%となる。この重量%値が1%未満であると、液状ゴム組成物は未硬化熱硬化性樹脂に対して混和性とはならない傾向にある。この重量%値が20重量%を超えると、熱硬化性樹脂が硬化してもポリマー鎖が適切にゴム状微小領域に相分離しない。
ある実施形態では、芳香族含有分子を有する可撓性ポリマー鎖の後反応によって、別の非官能性芳香族末端基を付与することが望ましい場合がある。エチレン系不飽和モノマーのフリーラジカル連鎖重合においては、鎖末端が不飽和となることが多い。この不飽和鎖末端と反応する芳香族含有分子を後に反応させることによって、非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖が得られる。
本発明のLRは、「低Tg」モノマー、すなわち所望のTg(25℃未満)をポリマー鎖に付与するモノマーを重合させることによって誘導される。好適な重合性低Tgモノマーとしてはたとえば、C1〜C20アルキルアクリレートモノマー、たとえばアクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−オクチル、およびアクリル酸2−エチルヘキシル、ジエンモノマー、たとえばブタジエンおよびイソプレン、シロキサンモノマー、たとえばジメチルシロキサン、ならびに酢酸ビニルモノマーが挙げられる。少なくとも1種類の上記モノマーを含む混合物を使用してもよい。C1〜C8アルキルアクリレートは、光および熱分解に対して安定な液状ゴムを得るために特に好ましい。
ポリマー鎖の可撓性を最大化するためには、ポリマー鎖の低Tgモノマー単位の重量分率を可能な限り高くするべきである。したがって、低Tgモノマーから誘導される単位は、典型的には液状ゴムポリマー鎖の重合単位の少なくとも20重量%であり、より典型的には少なくとも40重量%であり、さらにより典型的には少なくとも60重量%であり、最も典型的には少なくとも80重量%である。可撓性ポリマー鎖の残りの重量分率は、種々のコモノマー、開始剤断片、連鎖移動剤、溶媒断片、官能性末端基、非官能性末端基、カップリング剤、架橋剤、およびガラス転移温度が少なくとも25℃であるポリマー鎖などの他のポリマー鎖断片で構成されてよい。
しかし、場合によっては、低Tgモノマーの重量分率が高ければ、混和性の問題が熱硬化性液状樹脂に関して発生する。したがって、不飽和ポリエステル樹脂に対する混和性が求められる場合、たとえば、C1〜C20アルキルアクリレートモノマーから誘導される単位の重量分率は、典型的には液状ゴムポリマー鎖の重合単位の75重量%以下であることが望ましく、より典型的には65重量%以下であり、さらにより典型的には55重量%以下であり、最も典型的には40重量%以下であり、残分は主として、熱硬化性液状樹脂への溶解性を向上させる別の共重合性モノマー単位を含む。メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルは、溶解性を向上させるそのような別のモノマーである。
本発明のポリマー鎖に組み込まれてもよい種々の重合性コモノマーとしては、次のモノマーの種類:(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、2−(ペルフルオロ[C1〜C20]アルキル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルハロ[C1〜C20]アルキル)エチル(メタ)アクリレート、アルキル基が20個を超える炭素原子を有するアルキルアクリレート、アルキル基が1〜20個、または20個を超える炭素原子を有し置換されてもよいメタクリル酸アルキル、(C1〜C20)アルキル(エチレンオキシ)n(メタ)アクリレート(式中nは1〜40である)、アミノ(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、共役ジエン、シラン、シロキサン、複数の環および置換された環を含むビニル芳香族、ビニル安息香酸、ビニルなどのエチレン系不飽和基で置換されたアリール基、ビニル安息香酸、ビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、ビニルリン酸、ビニルスルホン酸、ビニル酸無水物、ハロゲン化ビニリデン、フルオロフェニル(メタ)アクリレート、ビニルトリメチルシラン、および同様のモノマーの1種類以上からの1種類以上のエチレン系不飽和モノマーが挙げられる。少なくとも1種類の上記コモノマーを含む混合物を使用してもよい。
種々のコモノマーは典型的には、ビニル芳香族(たとえばスチレン)モノマー、(C1〜C8)アルキルメタクリレート系モノマー(たとえばメタクリル酸メチル)、およびアクリロニトリルモノマーである。これらのコモノマーは、未硬化液状熱硬化性樹脂に対する液状ゴムの溶解性を調整しやすくする。
本発明のLRポリマー鎖上に不飽和(たとえばビニル系)末端基が存在すると、熱硬化性樹脂との混和性および/または反応性が増大する傾向にある。LRポリマー鎖の末端がビニル系末端基を含有するある実施形態では、これらの不飽和末端基の少なくとも一部が飽和されることが望ましく、典型的には少なくとも50%、より典型的には少なくとも75%が飽和されることが望ましい。したがって、典型的には、熱硬化樹脂/LR混合組成物を硬化する際には、より少ないビニル系不飽和末端基を有するLRは、LRがより多くの不飽和末端基を有する対応する混合物よりも、より十分な相分離が起こる。
本発明のポリマー鎖は、熱硬化性樹脂が硬化する際に架橋することができる重合単位をさらに含んでもよい。使用される場合、そのような重合性架橋剤の量は、ポリマー鎖の全重量に対して、典型的には0.1〜15重量%の量で存在し、より典型的には0.5〜10重量%、より典型的には1〜7.5重量%の量で存在する。架橋性単位によって少なくとも2つの利点を得ることができ、それらの利点とは、典型的にはこれらの単位によって硬化中のLRの相分離の程度が増大すること(これによって、硬化した熱硬化性材料の剛性が典型的には増大する)、そして典型的にはこれらの単位によってゴム状微小領域のポリマー鎖の分子量が増加すること(これによって、硬化した熱硬化性材料の衝撃強さが典型的には増大する)である。
好適な重合性架橋単位が得られるモノマー(「架橋性モノマー」)は、低Tgモノマーおよび任意選択のコモノマーとの共重合可能性、ならびにLR/熱硬化性樹脂混合物が硬化するときにLRをさらに架橋させる能力によって選択され、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、少なくとも1種類のこれらの架橋性モノマーを含む混合物などの別の「反応性」成分を有するエチレン系不飽和化合物であってよい。
別の好適な種類の架橋性モノマーとしては、加水分解の後に縮合が起こるエチレン系不飽和モノマーが挙げられ、たとえば、アルコキシシランモノマー、たとえば2−メタクリロキシエチル−トリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン(「MATS」)、3−アクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、および少なくとも1種類のこれらの硬化性モノマーを含む組み合わせが挙げられる。LRポリマー鎖中の低Tgモノマーと任意選択のコモノマーとの合計の、重合性架橋性モノマーに対する有用な重量比は約80/20〜99.9/0.1である。重合性架橋性モノマーがシランである場合、典型的な使用での比率は約90/10〜約98/2であり、最も典型的には94/6〜98/2である。
本発明の液状ゴムのポリマー鎖の分子量は、液状ゴムが混合される液状熱硬化性樹脂の粘度と同等の粘度が得られ、典型的には液状熱硬化性樹脂よりも低粘度が得られる分子量である。LRのポリマー鎖の分子量は、液状熱硬化性樹脂に対して混和性となる比較的低い分子量も選択される。これらのポリマー鎖の分子量は、典型的には20,000g/mol未満であり、より典型的には10,000g/mol未満であり、さらにより典型的には5,000g/mol未満であり、最も典型的には3,000g/mol未満である。分子量が500g/mol未満である液状ゴムは、硬化時に相分離が起こりにくい。適切な相分離が起こらない液状ゴムは、硬化した熱硬化性物品のマトリックス樹脂のガラス転移温度を低下させることによって、熱寸法安定性を実質的に低下させる。したがって、ポリマー鎖の分子量は、少なくとも500g/molであり、より典型的には少なくとも750g/molであり、さらにより典型的には少なくとも1,000g/molである。
前述したように、本発明者らはバッチ重合またはセミバッチ重合を使用できることを見出した。本発明のLRを生成するためのバッチ法は、フリーラジカル重合性低Tgモノマーと、任意選択のコモノマーと、任意選択の架橋性モノマーと、芳香族溶媒と、任意選択の非芳香族溶媒と、非芳香族含有開始剤とを含む反応混合物の重合を開始するステップと、所望のLRを生成するのに効果的な温度および時間、重合を維持するステップとを含む。
代表的なバッチ法は、反応物を反応器に加えて、フリーラジカル重合性低Tgモノマー、好ましくはC1〜C20アルキルアクリレートと、非芳香族および/または一価芳香族含有開始剤とを含む反応混合物を形成するステップと、重合を開始するステップと、ポリマー鎖を含有する反応生成物を生成するのに効果的な温度および時間、重合を維持するステップと、任意に反応生成物を冷却するステップと、反応生成物を反応器から取り出すステップとから実質的になる。反応物は1種類ずつ加えてもよいし、反応混合物の形態で加えてもよい。たとえば、生成物の最終的性質を調整するために少量の1種類以上の所与の反応物を反応途中にバッチ式で加えたり、あるいは反応過程を分析するために少量の生成物を反応から取り出したりしてもよいが、本発明で使用されるバッチ反応法では、重合の途中におけるすべての反応物の連続的な添加および/またはすべての生成物の連続的な取り出しは排除されることを意図している。
本発明の方法は正圧下で実施されるが、反応の圧力が収率に有意な影響を与えることはないと思われる。
バッチ反応器中の反応滞留時間は、反応が続けられる時間によって通常は制御される。ほとんどの方法では、反応滞留時間は典型的には1000分未満である。所与の温度において、一般には滞留時間が増加するにつれてLRポリマー生成物の分子量が増加することが分かった。滞留時間が増加すると分解副反応生成物が増加することも分かった。反応ゾーン中の滞留時間はより低い反応温度では1000分までの長さになってよいが、通常は変色反応の副生成物およびその他の副反応が起こるので、より短い滞留時間が使用される。
ほとんどのフリーラジカル連鎖重合の滞留時間は、1〜100分で好適であり、典型的には5〜50分である。一般に、滞留時間が長くなると、生成物の収率が増加しうるが、生成物の収率の増加速度は反応の約60分後には非常に遅くなる。
未反応のモノマー、開始剤、および任意選択の溶媒は、当技術分野で公知の蒸留技術によって反応生成物から容易に除去することができる。
効率をよくするために、蒸留などの当技術分野で公知のあらゆる好適な手段によって未反応モノマーを反応器から取り出し、次のバッチ工程の反応器で再利用してもよい。
バッチ反応に好適な反応器は化学処理技術分野で公知であり、本発明の方法によるLRの製造に使用することができる。典型的にはこれらの反応器によって、500℃までの反応温度、および1〜2000psi、さらには5000psiの作業圧力が得られる。より高温では、気体の圧力がより高くなり、安全な取り扱いのために特殊な装置および手順が必要となる場合がある。多くのアクリル系モノマーは200℃より高温および大気圧で気体であるので、好適な反応器は、最高10MPaなどの高圧に耐えることができる材料(たとえばステンレス鋼)で通常構成される。混合は、化学処理技術分野で公知の多くの方法によって実現することができ、そのような方法は化学工学者ハンドブック第5版第19章、21章、マグローヒル(The Chemical Engineer’s Handbook,5th Edition,Ch.19,Ch.21 McGraw−Hill)(1973)に記載されている。好適な重合温度は、たとえば、反応器内に沈められる加熱コイルによって、および/または加熱ジャケットの形態で反応器外部を取り囲むことによって達成することができる。
一実施形態では、反応器は、LRポリマーの製造に使用できる反応器の体積が10〜100%の可変充填作業に適合したバッチ撹拌タンク反応器(「BSTR」)である。このBSTRは水平型および垂直型のいずれでもよく、典型的には冷却ジャケット、内部冷却コイルによる制御を含むあらゆる所望の手段によって、または気化したモノマーを回収した後にそれを凝縮させて凝縮したモノマーを反応ゾーンに戻すことによって、反応器内部の温度を精密に制御する設備を備えている。複数の反応器を直列または並列で運転してもよい。
本発明の方法の実施に非常に好適であることが分かったBSTRは、連続的に投入される反応混合物の温度が上昇することによっては吸収されない反応熱を除去して、反応器内部の重合のためにあらかじめ選択した温度を維持するのに十分な冷却コイルが備えられたタンク反応器である。典型的には、このようなBSTRは、モーターなどの外部動力源によって駆動する羽根付き撹拌機を少なくとも1つ通常は2つ以上備える。このような撹拌機の少なくとも1つは、反応器中に含まれる液体を撹拌するように配置され、同時に最小充填率すなわち反応器の容積の10%で動作する。
本発明の方法を実施する場合、重合反応条件を適切に選択することによって、製造されるポリマーの種類、およびその製造速度における選択の自由度および選択範囲を実現することができる。
ある実施形態では、反応混合物が反応器に投入され、モノマー供給材料の温度がたとえば500℃に調節されて重合が誘導される。不活性雰囲気下で反応混合物が入れられた撹拌供給タンクから、反応器に投入することができる。不活性化は、必要なものではないが、通常は窒素、アルゴン、またはヘリウムなどの不活性気体を反応器に流し込むことによって酸素が除去される。投入する前に反応混合物はろ過することができる。選択された分子量および選択された転化率のLRポリマーを生成するために、反応器内の重合条件は連続的に維持される。約1重量%〜100重量%のLRポリマー濃度が得られるように反応器を操作することができる。反応器の充填率は、使用可能な容積の10%〜100%まで変動させることができ、あらゆる所望の手段、たとえば液面調節器、および反応器からの移送ライン中の関連するバルブまたはポンプによって制御してもよい。投入した反応混合物をほぼ所望の固形分まで重合させた後、反応器は冷却され、反応生成物の液体混合物は通常は抜き取られる。
製造は連続法によって行うこともできる。連続反応器では、選択される所望の流速は、反応温度、成分、生成物の所望の分子量、所望の分子量分布、および使用される個々の装置に依存する。所望の分子量の所与のLRポリマーを少ない残留モノマーで生成するために、反応温度および滞留時間は、本明細書で提供される原理に従って相互に操作される。
CFSTRを使用する方法では、均一な反応生成物を生成する目的で、流動する要素の滞留時間を狭い分布に維持するために、通常は反応器が十分に混合される。CFSTRを十分に混合することによって、LRポリマー生成物の均一性がより実現されやすくなる。十分に混合されないCFSTRでは、反応混合物が流れ出ることができずCFSTRから排出されることができない「デッドゾーン」または領域がCFSTR内部に形成されることがある。このような「デッドゾーン」にある反応混合物は、CFSTR内部で非常に長い滞留時間を有することがあり、そのため望ましくない高分子量および分解反応生成物が得られる。
混合が不十分なCFSTRに発生する「デッドゾーン」が存在すると、熱伝達が不十分なために「ホットスポット」も形成され、これによっても望ましくない高分子量および分解された反応生成物が得られることがある。一般に、十分な混合は、CFSTR内部で高速で回転する混合軸上に均等な間隔で配置された一連の羽根を使用することによって実現される。混合を促進するため、CFSTRの内壁がバッフルを有することも望ましい。
効率を高めるため、蒸留などの当技術分野で公知のあらゆる好適な手段によって未反応のモノマーを反応器から回収して、反応器で再利用してもよい。
一実施形態では、本発明の方法は、重合条件および流速を適切に釣り合わせることによって、モノマーを重合させて狭い分子量分布を有するLRポリマーを得るために、可変充填型撹拌CFSTRを使用する。このような反応器としては、LRポリマーの生成のために、使用される反応器の容積の10〜100%で可変する充填操作に適合したあらゆる種類のCFSTRを挙げることができる。このCFSTRは水平型または垂直型のいずれであってもよく、冷却ジャケット、内部冷却コイルによる制御を含むあらゆる所望の手段によって、または気化したモノマーを回収した後にそれを凝縮させて凝縮したモノマーを反応ゾーンに戻すことによって、反応器内部の温度を精密に制御する設備を通常は備えている。
当業者には明らかなように、この実施形態で使用される反応器は、希望するなら、直列で運転される複数のCFSTRで構成されてもよい。同様に、明らかであるが、最終反応ゾーンの容量を得るために1つの大きな反応よりも数台の比較的小さな反応器を使用することが望ましい場合には、このような反応器は並列で運転される2つ以上のCFSTRを含んでよい。
本発明の方法の実施に非常に好適であることが分かったCFSTRは、連続的に投入される反応混合物の温度が上昇することによっては吸収されない反応熱を除去して、反応器内部の重合のためにあらかじめ選択した温度を維持するのに十分な冷却コイルが備えられたタンク反応器である。典型的には、このようなCFSTRは、モーターなどの外部動力源によって駆動する羽根付き撹拌機を少なくとも1つ通常は2つ以上備える。このような撹拌機の少なくとも1つは、反応器中に含まれる液体を撹拌するように配置され、同時に最小充填率すなわち反応器の容積の10%で動作する。
本発明の方法を実施する場合、重合反応条件を適切に選択することによって、製造されるポリマーの種類、およびその製造速度における選択の自由度および選択範囲を実現することができる。
ある実施形態では、反応混合物が反応器に投入され、モノマー供給材料の温度を500℃まで上昇させて重合が誘導される。通常、反応混合物が入れられた不活性化された撹拌供給タンクから、反応器に供給される。不活性化は、必要なものではないが、通常は窒素、アルゴン、またはヘリウムなどの不活性気体を反応器に流し込むことによって酸素が除去される。反応器に所望のあらかじめ選択した量まで最初に充填し、投入した反応混合物をほぼ所望の固形分まで重合させた後、反応器に投入される反応混合物の体積は、反応器中でこのようにあらかじめ選択した量が維持されるように通常は調整される。その後、不飽和反応生成物の液体混合物は通常は反応器から抜き取られて、反応器中のこのような液体混合物があらかじめ選択された量に維持される。
ある実施形態では、選択された分子量および選択された転化率のLRポリマーを生成するために、重合条件は反応器中で連続的に維持される。約1重量%〜100重量%のLRポリマー濃度が得られるように反応器を操作することができる。反応器の充填率は、使用可能な容積の10%〜100%まで変動させることができ、あらゆる所望の手段、たとえば液面調節器、および反応器からの移送ライン中の関連するバルブまたはポンプによって制御してもよい。
反応混合物中の重合可能なモノマー(低Tgモノマー、任意選択のコモノマー、および任意選択の架橋性モノマー)の全量は、反応混合物の全重量を基準にして、1.0〜99.999重量%であってよい。典型的には、重合性モノマーの全量は、反応混合物の全重量を基準にして、少なくとも10重量%であり、より典型的には少なくとも20重量%であり、さらにより典型的には少なくとも30重量%である。
非芳香族および/または一価芳香族の過酸化物開始剤の量は、反応混合物の全重量を基準にして、0.001〜99重量%であってよい。典型的には、この量は反応混合物の全重量を基準にして、少なくとも0.01重量%であり、より典型的には少なくとも0.05重量%であり、さらにより典型的には少なくとも0.15重量%であり、最も典型的には少なくとも0.50重量%である。
溶媒は前述の芳香族溶媒であり、任意選択の非芳香族溶媒とともに使用される。溶媒混合物中の芳香族溶媒の量は、溶媒混合物の全重量を基準にして、典型的には1〜99重量%であり、より典型的には5〜80重量%であり、より典型的には10〜75重量%である。溶媒の全量は、全反応混合物を基準にして、0.001〜90重量%であり、より典型的には1〜80重量%であり、より典型的には1〜70重量%であり、最も典型的には1〜60重量%である。
効率的な重合温度は、一般に25〜400℃の温度に維持され、典型的には300℃未満に維持される。アニオン重合においては、重合温度は、典型的には200℃未満であり、より典型的には150未満であり、さらにより典型的には100℃未満である。フリーラジカル連鎖重合においては、重合温度は、典型的には100℃を超え、より典型的には200℃を超える。フリーラジカル連鎖重合においては、ポリマーの分子量は反応温度とともに変化し、典型的には100℃より低温では、20,000g/molを超える分子量を有するポリマーが得られる。重合温度が約400℃を超えると、副反応生成物がより増加するため、生成物の品質が低下しうる。
本発明の方法は、再使用なしで達成される収率が理論の少なくとも約15%となるように適合させられる。本発明の詳細な説明に従って反応パラメータおよびモノマーが適切に選択されれば、25%〜90%の間の収率を実現できる。一般に、LRポリマーに転化するモノマーの重量%は、反応滞留時間が減少するとともに増加する。
本発明の単相の未硬化LR/熱硬化性液状樹脂組成物を製造するために、種々の方法を使用してよい。通常、本発明に従って調製されたLRポリマーは、当技術分野で公知の従来の液体混合装置を使用して未硬化液状熱硬化性樹脂と適切に混合される。
強化された剛性熱硬化性樹脂材料および複合材料を調製するためには、LR/熱硬化性樹脂混合物中のLRの重量%値は、少なくとも1.0重量%であり、典型的には少なくとも2.0重量%であり、より典型的には少なくとも5.0重量%であり、さらに、典型的には25重量%以下であり、より典型的には15重量%以下であり、最も典型的には10重量%以下である。
軟質および可撓性の熱硬化性樹脂材料および複合材料(これまでの段落で記載されたものと比較した場合)も調製することができ、その場合、LR/熱硬化性樹脂混合物中の熱硬化性樹脂の重量%値は、少なくとも10.0重量%であり、典型的には少なくとも20.0重量%であり、より典型的には少なくとも30.0重量%であり、さらに、典型的には75重量%以下であり、より典型的には60重量%以下であり、最も典型的には50重量%以下である。
すべてではないが大部分の市販の熱硬化性樹脂は本発明で使用することができ、たとえば、アルキド樹脂、アリルジグリコールカーボネート樹脂、ジアリルイソフタレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、メラミン/フェノール樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアノアクリレート樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェノール樹脂、およびこれらの樹脂の少なくとも1種類を含む組み合わせを使用することができる。これらの熱硬化性樹脂はいずれも本発明のLRとの混和性樹脂配合物の調製に使用することができるが、通常LRは不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、およびエポキシ樹脂に対して混和性である。
本明細書に記載されるように生成される液状ゴムと熱硬化性樹脂との混和性混合物は、ゴム改質熱硬化性樹脂の改善された加工のための改善された粘度特性を有する。これらの混和性混合物は、改善された強化によって、熱安定性および寸法安定性の低下が最小限となる熱硬化性複合材料も得られる。
(液状ゴムの調製)
(液状ゴムA)
本発明による単相未硬化LR/熱硬化性液状樹脂組成物の調製に好適な液状ゴムを、CFSTR中のバッチフリーラジカル重合によって以下のように調製した。モノマー混合物を、重量比90:5:5のアクリル酸n−ブチル(「BA」)、メタクリル酸メチル(「MMA」)、およびメタクリル酸グリシジル(「GMA」)から調製した。ジ−tert−ブチルペルオキシド(「DTBP」、モノマーの全重量を基準にして4重量%)を加え、この混合物をガラス溶液に供給した。混合物に窒素などの不活性気体をパージした後、脱気して窒素ブランケット下で保管した。溶媒/連鎖移動剤(トルエン、投入したモノマーの全重量を基準にして20重量%)を反応器に投入し、グローブ弁を介して外圧を125psiに設定した。続いて、反応器(溶媒)を200℃の一定温度まで加熱した。数秒以内に温度を安定させ、高容量ポンプを介してモノマー混合物を反応器に6分以内に投入し(流速=30g/分)、混合物全体を300rpmで撹拌した。次に混合物を、一連のフィルターを介して600mLのBSTRまで圧送し、ここでモノマーを約40〜60分かけて共重合させ、92〜95重量%のモノマーを転化させた。残留したモノマーおよび溶媒の揮発分を減圧除去して、重量比90/5/5を有する最終生成物p(BA/MMA/GMA)を得た。揮発分の除去は、低圧下でスタティックミキサー(長さ18インチ、直径1インチ)に通すことによって実施することもできる。
NMR分光法より、生成物は、約0.72モルのBAから誘導される末端単位、30.75モルのBAから誘導される内部単位、1.30モルのGMAから誘導される内部単位、1.30モルのトルエンから誘導される末端単位、および1.65モルのメタクリル酸メチルから誘導される単位で構成されることが分かる。NMR分光法からは、ベンジル基(トルエンから誘導される)がメタクリル酸メチルとの二量体の形態でポリマー鎖中に組み込まれたことも分かった。開始剤の断片はポリマー鎖中には検出されなかった。
(液状ゴムB)
本発明による単相未硬化LR/熱硬化性液状樹脂組成物の調製に好適な液状ゴムを、BSTR中のバッチフリーラジカル重合によって以下のように調製した。BA(200.2g)、MMA(200.2g)、GMA(22.23g)、およびDTPB(モノマー重量を基準にして4%、16.90g)を含有するモノマー混合物を調製した。この混合物をガラス溶液に供給し、混合物を脱気して不活性雰囲気(窒素)下で保管した。溶媒/連鎖移動剤(トルエン、181.13g、全反応混合物の30重量%)を反応器に投入し、グローブ弁を介して外圧を125psiに設定した。続いて、反応器(溶媒)を200℃の一定温度まで加熱した。数秒以内に温度を安定させ、高容量ポンプを介してモノマー混合物を反応器に6分以内に投入した。混合物全体を300rpmで撹拌する。最初の3分以内に、温度は25℃上昇した。これが唯一の顕著な発熱である。このバッチ全体を、所定の条件で20分以内に安定化させた。重合および冷却を含む全サイクルは2時間続き、それによって転化率89%および固形分71.78%が達成された。残留モノマーおよび溶媒は減圧揮発分除去によって除去して、重量比47.5/47.5/5を有するp(BA/MMA/GMA)を得た。
NMR分光法より、生成物は、約1.15モルのBAから誘導される末端単位、7.57モルのBAから誘導される内部単位、0.65モルのGMAから誘導される内部単位、トルエンから誘導される0.53モル、および5.68モルのメタクリル酸メチルから誘導される内部単位で構成されることが分かる。メタクリル酸メチルから誘導される末端単位も存在した。NMR分光法からは、ベンジル基(トルエンから誘導される)がメタクリル酸メチルとの二量体の形態でポリマー鎖中に組み込まれたことも分かった。開始剤の断片はポリマー鎖中には検出されなかった。
(液状ゴムC)
全反応混合物の20重量%の量でキシレンを溶媒として使用したことを除けば、液状ゴムBの手順に記載される手順によって液状ゴムを調製して、重量比47.5/47.5/5を有するp(BA/MMA/GMA)を得た。
(液状ゴムD(比較例)) 米国特許出願公開第2003/0022992A1号に記載の手順に従って連続流反応を使用して、単相未硬化LR/熱硬化性液状樹脂組成物の調製に好適な液状ゴムを以下のように調製した。モノマー(BA、MMA、およびGMA)、開始剤(3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルブタン、典型的にはモノマーの4重量%)、および溶媒(トルエン、全反応混合物の20重量%)を混合し、ガラス容器に供給して窒素パージした。パージの後、混合物を脱気して、窒素ブランケット下で保管した。次に混合物を、一連のフィルターを介して600mLのCFSTRまで12g/分の速度で圧送し、ここでモノマーを共重合させて、液状ゴムポリマー生成物を得た。反応条件は次の通りである。温度:260〜300、圧力:300〜800psi、反応物の流速:10〜15g/分、反応器中の滞留時間:40〜60分。モノマーのポリマーへの転化率は、通常92〜95重量%であった。残留モノマーおよび溶媒は減圧揮発分除去によって除去して、重量比47.5/47.5/5を有するp(BA/MMA/GMA)を得た。
(液状ゴムE(比較例)
モノマー量を調整し、全反応混合物の20重量%の量でキシレンを溶媒として使用したことを除けば、液状ゴムDの方法に記載の手順によって液状ゴムを調製して、重量比80.8/14.2/5を有するp(BA/MMA/GMA)を得た。
(液状ゴムF(比較例)
全反応混合物の20重量%の量でキシレンを溶媒として使用したことを除けば、液状ゴムDの方法に記載の手順によって液状ゴムを調製して、重量比47.5/47.5/5を有するp(BA/MMA/GMA)を得た。
以下の表1は、本発明のバッチ法および比較例の連続法で調製したオリゴマーの分子量データ間の比較を示している。
Figure 0004064937
理論によって束縛しようとするものではないが、バッチ法およびCFSTR法では、開始剤(ジ−tert−ブチルペルオキシド)はトルエンまたはキシレンとメタクリル酸メチルとのメチル基の活性化剤として主に機能していると考えられ、これによって、オリゴマー鎖上に二量体の形態でベンジル基およびMMAが組み込まれることが説明される。明らかにバッチ法は、高濃度の活性ラジカルを、最初過酸化物分子から発生させ、続いて溶媒(トルエンまたはキシレン)およびMMAモノマーから発生させるのに好都合である。バッチ反応法の初期段階で、連鎖移動反応、すなわち停止反応が、伝搬反応よりも起こりやすくなる。後期段階では、モノマー濃度の増加によって、停止反応速度の代わりに、伝搬反応速度が増加する。この競合によって実質的に準定常状態が起こり、これは定常状態のCFSTR容器で起こる状態と類似している。
(LR/熱硬化性組成物の調製)
実施例1(比較例)
ビスフェノールAエポキシ系ビニルエステル熱硬化性樹脂と、DERAKANE411−C−50(ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company))と、1.7%の非発泡性過酸化物触媒トリゴノックス(Trigonox)239A(アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel))と、0.4%の還元剤のナフテン酸コバルト(6%のCoおよび53%のミネラルスピリット、アルファ・エイサー(Alfa Aesar))を含みLRは含まない樹脂混合物を以下のようにして調製した。800gのビニルエステル樹脂を樹脂釜に投入し、乾燥窒素を15分間流し込んだ。この15分の後、樹脂を減圧下(635mmHg)に置き、15分間脱気した。次に、促進剤のナフテン酸コバルトを樹脂に加えた後、激しく混合して均一な混合物を得てから、開始剤のトリゴノックス239Aを加えた。開始剤を添加した後、混合物全体を15分間脱気して、混合過程中に取り込まれた気泡を除去した。
液状樹脂混合物を硬化させる前に、閉じたアルミニウム金型を635mmHgの活力で減圧した。50psiの背圧を加えながら、脱気した液状樹脂混合物をこの型に注入した。続いてこの樹脂を室温で最低12時間硬化させ、続いて強制空気オーブン中で125℃で1時間、ポスト(後)硬化させた。
硬化後、型から固体パネルを取り出し、ASTM標準試験手順に準拠して評価するために試験片を切り取った。
実施例2(比較例)
ゴム改質ビニルエステル熱硬化性樹脂のDERAKANE8084(ダウ・ケミカル・カンパニー)を使用したことを除けば、実施例1を繰り返した。この材料は、ビスフェノールAエポキシ、カルボキシル末端ブタジエンアクリロニトリルコポリマー、およびメタクリル酸の反応生成物から配合される。
実施例3(比較例)
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE411−C−50および80gの液状ゴムDを含有したことを除けば実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
実施例4(比較例)
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE411−C−50および80gの液状ゴムFを含有したことを除けば実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
実施例5
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE411−C−50および80gの液状ゴムCを含有したことを除けば実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
以下のASTM試験を使用して、硬化させた熱硬化性試験パネルの性質を評価した。
Figure 0004064937
ゴム改質剤を使用せずに硬化させた熱硬化性樹脂(実施例1)、その場でゴム改質し硬化させた熱硬化性樹脂(実施例2)、炭化水素開始剤を使用した連続法によって製造したゴムを使用して改質された、硬化させた熱硬化性樹脂(実施例3)、非芳香族過酸化物開始剤を使用した本発明の連続法によって製造したゴムを使用して改質して硬化させた熱硬化性樹脂(実施例4)、および非芳香族過酸化物開始剤を使用した本発明のバッチ法によって製造したゴムを使用して改質された、硬化させた熱硬化性樹脂(実施例5)の物理的および機械的性質を表2に示す。
Figure 0004064937
*比較例
p(BA/MMA/GMA)=47.5/47.5/5、トルエン中の連続法
p(BA/MMA/GMA)=47.5/47.5/5、キシレン中の連続法
p(BA/MMA/GMA)=47.5/47.5/5、キシレン中のバッチ法
表2を参照すれば分かるであろうが、実施例3のゴム改質複合材料は、実施例1の未改質複合材料よりも破壊エネルギーが顕著に改善されているのが分かる。さらに、連続流法で製造されたゴムを含有する実施例3の性質の全体的なバランスは、実施例2の市販のゴム改質樹脂から製造された複合材料のバランスと同等である。さらに実施例3は、実施例1の未改質複合材料と比較すると、引張強さおよび曲げ強さがそれぞれ14%および7%減少している。
引張強さおよび曲げ強さの低下は、一般にゴム改質した熱硬化性樹脂系に起因する。引張強さおよび曲げ強さのわずかな犠牲は、破壊靱性(Kicで32%増加)および破壊エネルギー放出速度(Gicで86%増加)の改善によって十分に補償されている。これらの性質の向上と加熱たわみ温度での小さな変化(HDTで8%減少)および粘度とを組み合わせると、実施例3は、実施例2の市販のゴム改質樹脂から製造された複合材料よりも熱的および機械的性質において優れていると思われる。
実施例3、4、および5の比較から、バッチ法とCFSTR法のいずれも、トルエンとキシレンのいずれの溶媒も、液状ゴム試料の性能への影響はないことが分かる。これより、非芳香族過酸化物開始剤を炭化水素開始剤の代わりに使用すること、バッチ法をCFSTR法の代わりに使用すること、および/または重合溶媒としてキシレンをトルエンの代わりに使用することによって、生成物の品質に悪影響は生じないと言える。
実施例6(比較例)
使用したビスフェノールAエポキシビニルエステルがDERAKANE441−400(ダウ・ケミカル・カンパニー)であったことを除けば、実施例1を繰り返した。
実施例7(比較例)
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE441−400および80gの液状ゴムEを含有したことを除けば、実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
実施例8(比較例)
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE441−400および80gの液状ゴムDを含有したことを除けば、実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
実施例9(比較例)
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE441−400および80gの液状ゴムFを含有したことを除けば、実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
実施例10
液状樹脂混合物が720gのDERAKANE441−400および80gの液状ゴムCを含有したことを除けば、実施例1を繰り返した。得られた未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、これは単相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示している。
ゴム改質剤を使用せずに硬化させた熱硬化性樹脂(実施例6)の物理的および機械的性質を表3に示す。DERAKANE441−400とDERAKANE411−C−50との違いは、前者の樹脂が28重量%のスチレンを含有し、後者の樹脂は50重量%のスチレンを含有することである。これら2種類のビニルエステル樹脂は、ビニルエステルマクロマーの分子量も異なる。DERAKANE411−C−50樹脂は、DERAKANE441−400樹脂の配合に使用されるマクロマーよりも高分子量のマクロマーから調製される。
表3は、炭化水素開始剤を使用して連続法で製造したゴムを使用して改質された、硬化させた熱硬化性樹脂(実施例8)、ゴム製造開始剤を使用して改質された、硬化させた2種類の熱硬化性樹脂(実施例7および9)、ならびに非芳香族過酸化物開始剤を使用して本発明のバッチ法で製造されたゴムを使用して改質された、硬化させた熱硬化性樹脂(実施例10)のデータも示している。
Figure 0004064937
*比較例
p(BA/MMA/GMA)=80.8/14.2/5、キシレン中の連続法
p(BA/MMA/GMA)=47.5/47.5/5、トルエン中の連続法)
p(BA/MMA/GMA)=47.5/47.5/5、キシレン中の連続法
MJC0353p(BA/MMA/GMA)、47.5/47.5/5、キシレン中のバッチ法
実施例6および8からのデータは、炭化水素開始剤を使用して連続法で調製したゴム改質剤は、硬化させたDERAKANE441−400樹脂の性質を顕著に改善していることがわかる。この性質の改善は、市販のゴム改質DERAKANE8084樹脂(表2の実施例2)の改善よりも優れている。DERAKANE441−400樹脂の強化剤に対する応答は、引張および曲げの強さおよび弾性率が大きく増加するという点で、DERAKANE411−C−50の応答と比較した場合に大きく異なる。Kic値のわずかな増加が見られる一方、破壊エネルギー放出速度Gicは値が181%増加している。
実施例7および9は、性質のバランスの差が、より高濃度のBAを有するゴムによって得られることが分かる。引張強さおよび曲げ強さの低下は、破壊靱性および破壊エネルギー放出速度の顕著な増加によって十分すぎるほど補償される。これらの破壊靱性の増大は、加熱変たわみ温度の有意な低下を伴わない。これより、性質の適度なバランスは、DERAKANE441−400樹脂の改質に使用される改質剤のBA濃度を調節することによって得られることが分かる。
実施例8〜10のデータから、バッチ法をCFSTR法の代わりに使用し、キシレンをトルエンの代わりに使用しても、生成物の品質および液状ゴム試料の最終的な性能に悪影響を及ぼさないことが分かる。

Claims (10)

  1. 硬化される熱硬化性樹脂の強化剤液状ゴム組成物の調製方法であって、前記液状ゴム組成物は、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂に対しては混和性であり、硬化した状態の前記熱硬化性樹脂に対しては非混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖であって、重量平均分子量は少なくとも500g/molであり、ガラス転移温度は25℃未満である該ポリマー鎖を含み、ここで、該非官能性芳香族末端基の重量パーセンテージが、該液状ゴム組成物の全重量を基準にして1〜20重量%であり;
    前記方法は、
    非芳香族過酸化物開始剤と、
    芳香族溶媒と、
    フリーラジカルで開始される重合性低Tgモノマーとを含む反応混合物の重合を開始するステップと、
    前記ポリマー鎖を含有する反応生成物を生成するのに効果的な時間、25〜300℃の温度で、前記重合を維持するステップとを含む方法であって、前記重合がバッチ重合として実施される方法
  2. 前記反応混合物が少なくとも10重量%のC1〜C20アルキルアクリレートモノマーを含む請求項1記載の方法。
  3. 硬化される熱硬化性樹脂の強化剤液状ゴム組成物の調製方法であって、前記液状ゴム組成物は、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂に対しては混和性であり、硬化した状態の前記熱硬化性樹脂に対しては非混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖であって、重量平均分子量は少なくとも500g/molであり、ガラス転移温度は0℃未満である該ポリマー鎖を含み、ここで、該非官能性芳香族末端基の重量パーセンテージが、該液状ゴム組成物の全重量を基準にして1〜20重量%であり;
    前記方法は、
    反応混合物であって、非芳香族過酸化物開始剤と、
    前記反応混合物の1〜99.999重量%の少なくとも1種類のC〜C20アルキルアクリレートモノマーと、
    前記反応混合物の0.001〜99重量%の少なくとも1種類の芳香族含有溶媒と
    を含む反応混合物の重合を熱的に開始するステップと、
    前記ポリマー鎖を含有する反応生成物を生成するのに効果的な時間、25〜300℃の温度で前記重合を維持するステップとから実質的になる方法であって、前記重合がバッチ重合として実施される方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載の方法によって形成される液状ゴム組成物。
  5. 硬化される熱硬化性樹脂マトリックスと、
    前記マトリックス中に分散したゴム状領域とを含む複合材料であって、前記ゴム状領域が、請求項1〜のいずれか1項記載の方法によって生成された液状ゴムを含む複合材料。
  6. 前記未硬化熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、またはこれらの樹脂の少なくとも1種類を含む組み合わせを含む請求項記載の複合材料。
  7. 単相未硬化熱硬化性組成物を調製する方法であって、
    少なくとも1種類の未硬化熱硬化性樹脂と、請求項1〜のいずれか1項記載の方法によって生成された液状ゴム組成物とを混合するステップと、
    前記熱硬化性組成物を硬化させるステップとを含む方法。
  8. 前記未硬化熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、またはこれらの樹脂の少なくとも1種類を含む組み合わせを含む請求項記載の方法。
  9. 重合を1〜2,000psiの圧力で維持することをさらに含む、請求項1またはに記載の方法。
  10. 液状ゴム組成物が、少なくとも500g/mol、かつ10,000g/mol未満の重量平均分子量を有する請求項に記載の液状ゴム組成物。
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