JP2000501141A - ビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法 - Google Patents

ビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法

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JP2000501141A
JP2000501141A JP9-521248A JP52124897A JP2000501141A JP 2000501141 A JP2000501141 A JP 2000501141A JP 52124897 A JP52124897 A JP 52124897A JP 2000501141 A JP2000501141 A JP 2000501141A
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JP9-521248A
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シー パイク,ウィリアム
ビー プリディ,デュアン
エイチ テイ ボレンバーグ,ピーター
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Dow Chemical Co
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(57)【要約】 式(I)

Description

【発明の詳細な説明】 ビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法 本発明はビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法に関する。 フリーラジカルバルク重合はビニル芳香族モノマーからポリマーを製造する周 知の方法である。然しこれらの方法に使用する代表的な開始剤は重合の初期段階 に高粘度、高分子量ポリマーを生成し、これがゲル化をもたらしうる。それ故、 これらの方法は熱を十分に除去し且つゲル化をさけるように低い重合速度および 粘度を保って低温で行なわれる。 枝分かれポリマーは多数の方法で芳香族モノマーから製造されている。これら の方法にはUS−A−4,376,847に記載されているようなビニル官能性 開始剤たとえばn−ブチル−t−ブチルパーオキシフマレートの使用が含まれる 。然しこの方法では重合反応器中で枝分かれが起こってゲルを生成する。ゲルは 長期の連続操作の後に重合反応器中に蓄積し、反応器汚れとなる。 アクゾ ノーベルのニューヒュイスらのWO94/13705に記載されてい るように、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートおよびポリブチルアクリレ ートの製造におけるMw生長を遅延するためにペリタコネートが直鎖移動剤とし て使用されてきた。これらの直鎖移動剤は重合開始剤としても使用しうるといわ れたけれども、ニューヒュイスらの方法は低分子量の、たとえば2,200〜2 4,000のMnをもつポリマーを生成している。 従って、従来技術の上記の欠点をもたないビニル芳香族モノマーから誘導され る枝分かれポリマーの効率的な製造法を提供することが依然として非常に望まし い。 本発明は次式 のフリーラジカル開始剤の存在下でビニル芳香族モノマーを重合することからな るビニル芳香族モノマーから枝分かれポリマーを製造するためのフリーラジカル バルク重合法である、ただし式中、RはH、アルキル、アリール、またはアラル キルであり、ここでアラルキルは該酸素に結合しているアルキル基に結合するア リール基と定義され、すべてのアルキル基は1〜6の炭素原子を含み、R’はア ルキルまたはアリールでありここでアリールは1〜3環を含む芳香族基である。 この方法は広いレオロジー、メルト強度、および粘度をもつ点で線状ポリマー よりも改良された性質をもつ枝分かれポリマーを生成する。これらの改良された 性質は線状ポリマーと比べたとき加工上の利点をもたらす。 本発明で使用するのに好適なビニル芳香族モノマーとしてはUS−A−4,6 66,987、US−A−4,572,819およびUS−A−4,585,8 25に記載されているような重合法に使用することの知られているビニル芳香族 モノマーがあげられるが、これらに限定されない。好ましくはこのモノマーは次 式 のモノマーである。ただし、R”は水素またはメチルであり、Arは1〜3の芳 香環をもち、アルキル、ハロ、またはハロアルキル置換基をもつ又はもたない、 芳香環構造である、ただしアルキル基は1〜6の炭素原子を含み、ハロアルキル とはハロ置換アルキルのことをいう。好ましくは、Arはフェニル又はアルキル フェニルであり、フェニルが最も好ましい。使用しうる代表的なビニル芳香族モ ノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンのすべての異 性体、とくにパラビニルトルエン、エチルスチレンのすべての異性体、プロピル スチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ビニルアンスラセンなど及び それらの混合物があげられる。ビニル芳香族モノマーは他の共重合性モノマーと 混合することもできる。このようなモノマーの例として、アクリルモノマーたと えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸、メチルメタクリレ ート、アクリル酸、及びメチルアクリレート;マレイミド、フェニルマレイミド 、及び無水マレイン酸があげられるが、これらに限定されない。また重合は予め とかしたエラストマーの存在下で行なって衝撃変性の、又はグラフト化ゴム含有 の製品を作ることもできる。これらの例はUSP3,123,655、3,34 6,520、3,639,522及び4,409,369に記載されている。 本発明の方法に使用する開始剤は式 のペリタコネートである。ただしRはH、アルキルまたはアラルキルであり、こ こでアラルキルは酸素に結合するアルキル基に結合するアリール基として定義さ れ、すべてのアルキル基は1〜6の炭素原子を含み、そしてR’はアルキル又は アリールである。好ましくは、RはHであり、R’はt−ブチルである。 本発明の方法に使用するパーイタコネートは公知の化合物であり、WO94/ 13705に教示されている方法を含めて、若干の公知の方法によって作ること ができる。 本発明の方法に使用する開始剤の量は、製造すべきポリマーの所望のMwに応 じて変わる。開始剤は代表的には出発モノマーの全重量を基準にして10〜15 00ppmの量で存在する。好ましくは、開始剤は100〜1400ppmの量 で存在する。更に好ましくは200〜1200ppm、最も好ましくは300〜 1000ppmの量で存在する。 他の開始剤も上記の1−アルキルペリタコネートと組合せて本発明の方法に存 在させることができる。存在させることのできる他の開始剤の例として、t−ブ チルヒドロパーオキシド、ジ−3級ブチルパーオキシド、クメンヒドロパーオキ シド、ジクミルパーオキシド、1,1−ビス(3級ブチルパーオキシ)−3,3 ,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1 −ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、ベンゾイルパーオキシド、 サクシノイルパーオキシド及びt−ブチル−パーオキシピビレート、ならびにア ゾ化合物たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバ レロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスメチルイソラ クテート及びアゾビスシアノバレレートがあげられるが、これらに限定されない 。代表的な量は当業技術において周知であり、本発明の方法においても使用する ことができる。ただし、開始剤の合計量は少なくとも75,000のMwをもつ ポリマーが生成する量である。 開始剤の他に、チオール及びメルカプタン等の直鎖移動剤、たとえばn−ドデ シルメルカプタン、も本発明の方法に使用することができる。 本発明の方法は生成されるポリマー物質に対して不活性な溶媒の存在下に行な うことができる。本発明の方法に有用な溶媒としてエチルベンゼン、ベンゼン、 トルエンなどがあげられるが、これらに限定されない。 ペリタコネート開始剤は重合プロセス中の任意の時点にビニル芳香族モノマー に加えることができる。代表的にはそれは重合の前に又は重合の初期段階、たと えば50%以下の転化率の段階、に出発ポリマーに加えられる。好ましくは、開 始剤は溶媒にとかして重合反応前に出発モノマーと混合される。 ビニル芳香族モノマーの重合プロセスおよびプロセス条件は当業技術において 周知である。如何なる重合プロセスも使用することができるけれども、代表的な プロセスはUS−A−2,727,884およびUS−A−3,639,372 に記載されている連続のバルク又は溶液重合である。重合は代表的に80〜17 0℃の温度で、好ましくは90〜160℃、更に好ましくは100〜155℃、 最も好ましくは110〜150℃の温度で行なわれる。 本発明の方法によって生成するポリマーは、ゲル透過クロマトグラフ(GPC )によって測定して75,000〜800,000の範囲の、代表的には90, 000以上、好ましくは100,000以上、更に好ましくは150,000以 上、最も好ましくは200,000以上で、700,000以下、好ましくは6 00,000以下、更に好ましくは550,000以下、そして最も好ましくは 500,000以下の、広い範囲の重量平均分子量(Mw)をもつことができる 。 本発明の方法によって製造されるポリマーは、フォーム板、フォームシート、 および射出成形品、及び押出し品に用途を見出すことができる。 次の実施例は本発明を説明するために与えたものである。これらの実施例は本 発明の範囲を限定することを意図したものではなく、これらをそのように解すべ きではない。量は他に特別の記載のない限り重量部または重量%である。ポリマ ーの重量平均分子量(Mw)はゲル透過クロマトグラフ(GPC)を使用して決 定され、固体のMwと呼ぶ。数平均分子量(Mn)および(Mz)も(GPC) を使用して決定される。実施例1 0.0966gのt−ブチルパーオキシベンゾエート(t−BPB)および0 .0815gのベンゾイルパーオキシド(BPO)を210gのスチレンにとか すことによって(溶液1)、0.0179gのt−ブチルパーイタコネート(t BPIT)を79.5gの溶液1にとかすことによって(溶液2)、0.035 5gのtBPITを75.7gの溶液1にとかすことによって(溶液3)、そし て0.0788gのtBPITを101.9gのスチレンにとかすことによって (溶液4)、ストック溶液を製造した。各溶液の約2〜3mlを2つのアンブル (12×0.4インチ外径)(壁の厚さ0.11インチ)に入れる。これらのア ンプルを凍結解凍技術を使用して真空下に密封し、油浴中で90℃で1時間乾燥 し、次いで1℃/分の速度で140℃にまで上昇させ、140℃で1時間保持す る。ポリマーを表1に示す加熱処理中ほぼ同じ時間にアンプルから除き、試験し た。表1に示す時間は90℃の初期加熱の始めからの時間をいう。これらの結果 を表1に示す。 Mw、Mzおよび多分散性のすべては、BPOおよびtBPB単独を用いてえ られた結果と比べたとき、供給物にBPITを添加することによって増加する。実施例2 アンプル試料を、開始剤としてBPITおよびt−ブチルパーオキシ−n−ブ チルフマレート(BPBF)(比較例)を使用して、実施例1のように製造し、 次の加熱処理にかける:90℃の油浴に入れ、10℃/時で140℃にまで上昇 させる。表2に示すように加熱処理中の適当な時間にポリマーをアンプルから除 いてMw、%固体などを求める。表2に示す時間は90℃の初期加熱からの時間 のことをいう。これらの結果を表2に示す。 MwはBPITを使用するとき増大し続けるが、MwはBPBFを使用すると き40%転化後に低下する。実施例3 スチレン(1350g)、エチルベンゼン(150g)及び開始剤を1500 mlの反応器に入れる。反応器はUS−A−4,239,863号の図1に記載 されている。この開始剤は1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ ン(BBPC)(300ppm)、t−ブチルパーオキシベンゾエート(tBP B)(500ppm)、2,2−ビス−(4,4−ジ−ブチルパーオキシ)シク ロヘキシル)プロパン(PK12)(300ppm)、及びt−ブチルパーイタ コネート(tBPIT)(500ppm)である。混合物を50分にわたって1 00℃に加熱してから10℃/時の速度で150℃に加熱する。試料を重合から 周期的に抜き出して%ポリスチレンおよび重量平均分子量をGPCを使用して分 析する。結果を表3に示す。 これらの結果は、BBPC、tBPBまたはPK12開始剤を使用するとき、 高いMwポリマーは重合の初期段階において生ずることを示している。低いMw ポリマーは転化の増大につれMwの蓄積するtBPITを使用するとき、初期段 階において作られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 ただし、RはH、アルキル、アリール、又はアラルキルであり;そしてR’は アルキルまたはアリールである、 で示されるフリーラジカル開始剤の存在下にビニル芳香族モノマーを重合するこ とを特徴とする、ビニル芳香族モノマーから少なくとも75,000のMwをも つ枝分かれポリマーを製造するためのフリーラジカル重合方法。 2.フリーラジカル開始剤がt−ブチルパーイタコネートである請求項1の方法 。 3.t−ブチルパーイタコネートが出発モノマーの全重量を基準にして10〜1 500ppmの量で存在する請求項2の方法。 4.重合を80〜170℃の温度で行う請求項1の方法。 5.生成する枝分かれポリマーが少なくとも90,000のMwをもつ請求項1 の方法。 6.パーイタコネート開始剤の他に少なくとも1の他のフリーラジカル開始剤が 存在する請求項1の方法。 7.他のフリーラジカル開始剤が、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジ3級ブチ ルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、1,1− ビス(3級ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1 −ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シ クロヘキサン、ベンゾイルパーオキシド、サクシノイルパーオキシド、t−ブチ ル−パーオキシピビレート、およびアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2 , 4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビ スメチルイソラクテート、及びアゾビスシアノバレレートなどのアゾ化合物又は それらの混合物からなる群からえらばれる請求項6の方法。 8.他のフリーラジカル開始剤がt−ブチルパーオキシ−ベンゾエート、ベンゾ イルパーオキシド、又はそれらの混合物からなる群からえらばれる請求項7の方 法。 9.ビニル芳香族モノマーを連鎖移動剤の存在下で重合させる請求項1の方法。 10.連鎖移動剤がメルカプタン又はチオール化合物である請求項9の方法。 11.連鎖移動剤がn−ドデシルメルカプタンである請求項10の方法。
JP9-521248A 1995-11-21 1996-10-03 ビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法 Pending JP2000501141A (ja)

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