JP4233012B2 - 熱硬化性組成物および強化剤の製造法 - Google Patents

熱硬化性組成物および強化剤の製造法 Download PDF

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/12Esters of monohydric alcohols or phenols

Description

【0001】
本発明は、新規の強化された熱硬化性組成物に関する。本発明はさらに、熱硬化性樹脂を強化するための新規組成物にも関する。本発明はさらに熱硬化性組成物の新規強化剤の製造法にも関する。本発明はさらに、新規の強化された熱硬化性組成物を含む複合材料および物品にも関する。
【0002】
高い耐熱性を有する高性能建築材料において、多くの進歩した複合材料が用いられる。これらの物質は、建築、エレクトロニクス、自動車、コンピューター、航空宇宙産業、および電気産業において広範囲におよぶ用途がある。これらの進歩した複合材料の多くは液体樹脂配合物の熱硬化性(thermalsetting)に基づく。これらの液体樹脂配合物は硬質の高度に架橋したポリマーマトリックスを形成するためのさまざまな成分を含むことが多い。
【0003】
残念なことに、硬質の高度に架橋したポリマーマトリックスは、脆く、衝撃強度が不十分であることがよく知られている。長年にわたって、熱硬化性物質を強化するためにさまざまな強化剤が開発されてきた。機能的強化剤はゴム状小粒子として熱硬化性物質中に組み入れられてきた。現在、ゴム状小粒子は、硬化前にゴム状小粒子(例えば、コア−シェルポリマー粒子)を熱硬化性液体樹脂中に予備混合するか、または熱硬化性液体配合物の硬化に際してゴム状ミクロドメインを形成するかのいずれかにより熱硬化性樹脂中に組み入れられている。
【0004】
熱硬化性建築材料において広く用いられる最も重要なタイプの硬化剤の一つは液状ゴム(「LR」)のクラスである。熱硬化性樹脂を強化するために一般的に用いられるLRは、粘度が低く、未硬化液体樹脂配合物中に混和性である傾向がある。LRは典型的には熱硬化性樹脂の硬化(架橋)に際して相分離して、熱硬化性樹脂の架橋したポリマーマトリックス中にゴム状ミクロドメイン(rubbery microdomain)を形成する。これらのゴム状ミクロドメインは、マトリックスの耐熱性および寸法安定性を維持しながら、硬質の架橋したポリマーマトリックスの強化を助ける。さまざまなタイプのLRが、Mulhaupt,R.,“Flexibility or Toughness?−TheDesign of Thermoset Toughening Agents”,Chimia 44(1990),pp.43−52に開示されている。
【0005】
熱硬化性樹脂を強化するためのLRの重要なデザインパラメータはその分子量である。相分離および靭性は典型的にはLRの分子量が増大するにつれ向上されるが、LRと未硬化液体熱硬化性樹脂間の相溶性は典型的には分子量が減少するにつれ向上される。理論的には、単一相液体熱硬化性樹脂配合物は多相系液体熱硬化性樹脂配合物よりも低い粘度を有するので、LRは未硬化液体熱硬化性樹脂中に混和性である(すなわち、単一相を形成する)。多相系液体は単一相液体と比較して複雑な流動学的挙動を示す傾向があるので、混和性熱硬化性樹脂配合物は不混和性多相系液体熱硬化性樹脂配合物よりも良好な加工特性を有する傾向がある。
【0006】
すべてではなくてもほとんどの熱硬化性樹脂を強化するための公知LRは官能基を含む。これらの官能基は、相分離したゴム状ドメインの架橋したポリマーマトリックスとの界面付着性を向上させるために必要であると一般に考えられている。この界面付着性は、LRの官能基と架橋性ポリマー樹脂の官能基間の共有化学結合により向上される。LRの官能基はポリマー鎖の末端に位置することが多く、「末端官能性(terminally functinal)」または「官能性末端(functioally terminated)」LRと呼ばれる。
【0007】
商業的に入手可能な官能性末端LRは、ブタジエンとアクリロニトリルのカルボキシ末端コポリマー(「CTBN」樹脂として知られる)、およびブタジエンとアクリロニトリルのアミノ末端コポリマー(「ATBN」樹脂として知られる)を包含する。ビニル基とエポキシ基で末端官能化された類似したコポリマーもそれぞれ「VTBN」および「ETBN」として知られる。これらのLRのカルボン酸およびアミン官能基は、その未硬化エポキシ樹脂中の混和性を向上させることが知られている。加えて、その末端官能基は硬化中にゴム状ミクロドメインにおけるポリマー鎖の分子量を増大させる傾向があり、これはまた衝撃強さを向上させる傾向もある。
【0008】
2種の一般的な熱硬化性樹脂、エポキシおよび不飽和ポリエステルのうち、エポキシ樹脂が少量の液状カルボキシル末端ブタジエンアクリロニトリルコポリマー(CTBN)またはアミノ末端ブタジエンアクリロニトリルコポリマー(ATBN)のいずれかにより強靱化されることが証明されている。これらの液状ゴムは、通常の脆性のエポキシ樹脂の熱変形性におよぼす影響を最小にしつつ、亀裂抵抗および衝撃強さを向上させるのに有効である。亀裂抵抗および衝撃強さの向上により、エポキシ樹脂の硬化中に独立したゴム状相が形成される。この相を構成する粒子の大きさは通常0.1〜5μmの間である。
【0009】
残念なことに、末端官能性LRに関していくつかの問題がある。問題のひとつは、液状ゴムの末端官能化ポリマー鎖は反応し、架橋する傾向があり、そのために分子量、粘度が増大し、混和性が低下する。この問題はポリマー鎖の各末端に反応性官能基を有するポリマーの間で特に深刻である。もう一つの問題は、末端官能基の存在が、LRを硬化前に液状熱硬化性樹脂と早期に反応させることである。これはまた、LR/熱硬化性樹脂液状ブレンドの粘度の増大および/または混和性の低下(相分離)も引き起こし、これにより加工が困難になる。粘度の増大に関する同様の問題も、末端官能化ポリマー鎖と熱硬化性樹脂上の反応性基間の強力な相互作用の結果生じる。
【0010】
もう一つの問題は、CTBNおよびATBN LRを混和性LR−変成エポキシ液状熱硬化性樹脂の調製に利用可能であるが、不飽和ポリエステル(「UP」)およびエポキシビニルエステル熱硬化性樹脂に関して未硬化状態において混和性であり、かつ硬化状態において不混和性であるLRは現在のところ知られていない。エポキシ樹脂と違って、少量のCTBNおよび/またはATBNを不飽和ポリエステル中に組み入れることにより、硬化樹脂マトリックスの熱変形特性を犠牲にして、亀裂抵抗および衝撃強さがごくわずか向上される。
【0011】
前記の問題はそれにより、引抜成形、レジントランスファー成形、およびスプレー−アップなどの低粘度を必要とする加工操作におけるかかるブレンド、特に不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂ベースのものの使用を妨害することである。
【0012】
さらに、LR/熱硬化性液体樹脂ブレンドを製造する際、消費者はこれらの各成分を慎重に測定し、混合しなければならない。これは「ワンパック(one−pack)」LR/熱硬化性液体樹脂ブレンドの製造の妨げとなる。
【0013】
前記問題を考慮して、複合体および熱硬化性樹脂産業は:(a)長時間にわたって未硬化状態において混和性のままである;(b)低粘度を提供し、加工性を容易にする;(c)化学的に安定である;および(d)熱および寸法安定性の低下を最小限にして、硬化した熱硬化性樹脂を強化するLRおよびLR/熱硬化性液体樹脂ブレンドの製造を非常に歓迎するであろう。複合体および熱硬化樹脂産業は不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂におけるこれらの問題を克服するLRの開発を特に歓迎するであろう。
【0014】
したがって、本発明の目的のひとつは:(a)長時間にわたって未硬化熱硬化性液体樹脂中に混和性のままであり;(b)低粘度および容易に加工できる液体樹脂熱硬化性ブレンドを提供し;(c)化学的に安定であり;(d)硬化した熱硬化性樹脂を強化するために硬化中に相分離し、前記問題を克服するLRを提供することである。
【0015】
本発明のもう一つの目的は、前記問題を克服するLRを製造するための有効なプロセスを提供することである。
【0016】
本発明のもう一つの目的は、前記問題を克服するLRとの未硬化液状熱硬化性樹脂ブレンド、特に不飽和ポリエステルに基づくものを提供することである。
【0017】
本発明のもうひとつの目的は、前記問題を克服する液状熱硬化性樹脂ブレンドを硬化させることにより製造される複合材料を提供することである。
【0018】
本明細書を読んだ後に当業者に容易に明らかになるであろうこれらおよび他の目的は、25℃より低いガラス転移温度を有し、少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有するポリエステル鎖を含む新規液状ゴム組成物を発明することにより達成された。これまで、本発明者らは、少なくとも1種の非官能性芳香族末端基をかかる液状ゴム組成物のポリエステル鎖に付加することにより、通常液状熱硬化性樹脂中に不混和性である液状ゴムを混和性にすることが可能であることを見いだした。加えて、これらの新規液状ゴム組成物は、不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂の硬化に際してゴム状ミクロドメインに相分離するのを制御できる。結果として得られる新規複合材料は、寸法安定性および耐熱性を維持しながら、硬化した熱硬化性樹脂の破壊靭性を向上させることが判明している。
【0019】
本発明の第一の態様において:
a)少なくとも1種の未硬化熱硬化性樹脂;および
b)25℃より低いガラス転移温度を有するポリマー鎖を含む少なくとも1種の液状ゴムを含み、前記ポリマー鎖は少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有する単一相未硬化熱硬化性組成物が提供される。
【0020】
本発明の第二の態様において、硬化した熱硬化性樹脂のためのポリマー組成物が提供され、該ポリマー組成物は:25℃より低いガラス転移温度を有するポリマー鎖であって、少なくとも1種の非官能性芳香族末端基を有し;前記ポリマー組成物は前記熱硬化性樹脂の未硬化状態において混和性であり、前記熱硬化性樹脂の硬化状態において不混和性である。
【0021】
本発明の第三の態様において、硬化した熱硬化性樹脂のための液状ゴム組成物の製造法が提供され、前記液状ゴム組成物は、前記熱硬化性樹脂の未硬化状態において混和性であり、前記熱硬化性樹脂の硬化状態において不混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は少なくともひとつの非官能性芳香族末端基、少なくとも500g/モルの重量平均分子量、25℃より低いガラス転移温度を有するポリマー鎖を含み、該方法は:
(a)(i)反応混合物の1.0〜99.999重量%の少なくとも1種のC−C20アルキルアクリレートモノマー;および
(ii)反応混合物の0.001〜20重量%の少なくとも1種の芳香族部位含有開始剤を含む反応混合物を形成する段階;
(b)400℃までの反応温度で維持されたリアクター中に反応混合物を入れる段階;
(c)前記芳香族部位含有開始剤で前記モノマーの重合を開始して、前記ポリマー鎖を含む反応生成物を形成する段階;および
(d)ポリマー鎖を形成するために十分な反応滞留時間を提供する段階
を含む。
【0022】
本発明の第四の態様において、硬化した熱硬化性樹脂のための液状ゴム組成物を製造する方法が提供され、該液状ゴム組成物は、前記熱硬化性樹脂の未硬化状態において混和性であり、前記熱硬化性樹脂の硬化状態において不混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくともひとつの芳香族末端基を有し、少なくとも500g/モルの重量平均分子量、25℃より低いガラス転移温度を有するポリマー鎖を含み、該方法は:
(a)(i)反応混合物の1〜99.999重量%の少なくとも1種のC−C20アルキルアクリレートモノマー;および
(ii)反応混合物の0.001〜99重量%の少なくとも1種の芳香族部位含有溶剤を含む反応混合物を形成する段階;
(b)200℃〜500℃の範囲内の反応温度に維持されたリアクター中に反応混合物を入れる段階;
(c)前記モノマーの重合を熱により開始させて、前記ポリマー鎖を含む反応生成物を形成する段階;および
(d)ポリマー鎖が形成されるために十分な反応滞留時間を提供する段階を含む。
【0023】
本発明の第五の例において:
a)少なくとも1種の硬化した熱硬化性樹脂;および
b)前記マトリックス中に分散された、25℃より低いガラス転移温度を有し、少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖を含むゴム状ドメインを含む複合材料が提供される。
【0024】
本発明の第六の態様において、単一相未硬化熱硬化性組成物を製造する方法が提供され、該方法は:
a)少なくとも1種の未硬化熱硬化性樹脂;および
b)少なくとも1種の液状ゴムを混合する段階を含み、前記液状ゴムは少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖を含み、前記ポリマー鎖は少なくとも500g/モルの重量平均分子量を有し、前記ポリマー鎖は25℃より低いガラス転移温度を有することを特徴とする。
【0025】
本明細書において用いられる「LR」なる用語は、「液状ゴム」を表す。
【0026】
本明細書において用いられる「混和性」なる用語は、液状ゴムおよび未硬化熱硬化性樹脂ブレンドが熱力学則にしたがって長期間にわたり単一液相の状態であることを意味する。
【0027】
本明細書において用いられる「不混和性」なる用語は、混和性でないことを意味する。
【0028】
本明細書において用いられる「相分離」なる用語は、熱力学則にしたがって2またはそれ以上の異なる相を有する状態を意味する。
【0029】
「xC」(ここに、xは数値である)なる用語は、摂氏度の単位における温度xを意味する。
【0030】
本明細書において用いられる「部」なる用語は「重量部」を意味する。特に明記しない限り、「合計重量部」は必ずしも合計して100にならなくてもよい。
【0031】
本明細書において用いられる「重量百分率」なる用語は、「100部あたりの重量部」を意味する。
【0032】
本明細書において用いられる「アルキル」なる用語は、直鎖、分岐および環状飽和炭化水素基を意味する。
【0033】
「Cアルキル」(ここに、Nは数値である)なる用語は、N個の炭素原子を含む飽和アルキル基を意味する。
【0034】
本明細書において用いられる「(メタ)アクリレート」なる用語は、「アクリレートおよび「メタクリレート」の両方を意味する。
【0035】
本明細書において用いられる「分子量」なる用語は、重量平均分子量を意味する。
【0036】
本明細書において用いられる「ダルトン」および「g/モル」なる用語は、「1モルあたりのグラム数」を意味する。
【0037】
本明細書において開示されるすべての範囲は両端を含み、組み合わせることができる。
【0038】
本明細書において開示された本発明は、液状ゴムおよび未硬化熱硬化性樹脂の新規混和性ブレンド組成物の開発に関する。液状ゴムおよび未硬化熱硬化性樹脂の新規混和性ブレンド組成物は、ゴム改良熱硬化性樹脂の改良された加工に特徴的な向上された粘度を提供する。これらの新規混和性ブレンド組成物は、結果として得られる熱硬化性複合物質において熱および寸法安定性における減少が最小である改良された強化を提供する。
【0039】
本発明の液状ゴムは、少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有する屈曲性ポリマー鎖からなる。ポリマー鎖柔軟性は、ポリマー鎖のガラス転移温度(Tg)を確実に25℃より低くすることにより得られ、典型的にはTgは10℃より低いことが多く、より典型的には0℃より低く、さらに典型的には−20℃より低く、さらに典型的には−40℃より低い。
【0040】
少なくともひとつの非官能性芳香族末端基は、屈曲性ポリマー鎖の溶解特性を変更して、該鎖を通常の液状熱硬化性樹脂中に混和性にする。対照的に、少なくともひとつの芳香族末端基が存在しない屈曲性ポリマー鎖は典型的には通常の液状熱硬化性樹脂中に不混和性である。
【0041】
非官能性芳香族末端基は、様々な方法により重合プロセス中に提供することができる。一方法は、開始剤分子の非官能性芳香族フラグメントが1またはそれ以上のポリマー鎖末端にあるポリマー鎖を調製するために、1種類またはそれ以上のモノマーの重合を芳香族部位含有開始剤で開始することを含む。典型的な「連鎖重合」法は、フリーラジカル重合およびアニオン重合を含み、これは、続いてモノマー単位を添加することにより鎖末端を「生長」させる。
【0042】
非官能性芳香族末端基を提供するためのもう一つの方法は、連鎖重合中に芳香族部位含有分子に対する成長するポリマー鎖末端の連鎖移動および/または停止を含む。多くの芳香族連鎖移動剤および連鎖停止剤が公知であり、例えば、The Polymer Handbook,3rd Ed.,Edited byBrandrup and Immergut,John Wiley Publishers,New York,1989において報告されているものがある。
【0043】
非官能性芳香族末端基は、フリーラジカルポリマー鎖末端の芳香族部位含有溶剤分子に対する連鎖移動により提供することができる。溶液重合における溶剤に対する連鎖移動は、重合に適応するほとんどすべての条件で起こり得、溶剤ベースの連鎖移動は、典型的には反応温度および圧力が増大するにつれ頻度が増大する。
【0044】
反応温度で液体である任意の芳香族溶剤を用いることができるが、典型的な芳香族部位含有溶剤としては、ベンゼンおよびナフタレン、ならびにn−アルキルベンゼンのクラス、例えば、イソプロピルベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、ならびにn−アルキルナフチレンのクラス、例えば、イソプロピルナフチレン(n=1〜20)が挙げられる。芳香族部位含有鉱油も、溶剤ブレンドにおいて提供することができる。1またはそれ以上の非芳香族補助溶剤も、芳香族溶剤に対する連鎖移動が非芳香族補助溶剤に対する連鎖移動よりも頻繁に起こる限り、芳香族溶剤とブレンドすることができる。2またはそれ以上の芳香族部位含有溶剤の混合物も、任意に非芳香族補助溶剤とブレンドすることができる。溶剤ブレンドにおいて、全溶剤に対する芳香族溶剤の重量百分率は20重量%以上、より典型的には40重量%以上、さらに典型的には60重量%以上、最も典型的には80重量%以上でなければならない。1またはそれ以上の芳香族溶剤の連鎖移動係数が非芳香族溶剤よりも非常に大きい場合には、芳香族溶剤の重量百分率は20重量%未満であり得る。
【0045】
フリーラジカル連鎖重合において連鎖移動の全体的頻度が増大するにつれ、ポリマー分子量も減少する。したがって、高圧および高温条件における芳香族部位含有溶剤中の屈曲性ポリマーのフリーラジカル連鎖重合は最高20000g/モルまでの分子量を有する屈曲性ポリマーの製造の助けとなる。さらに、結果として得られる屈曲性ポリマーは少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を含む。
【0046】
ひとつの非官能性芳香族末端基は未硬化熱硬化性樹脂における屈曲性ポリマー鎖の混和性を向上させるために十分であるが、ポリマー鎖が1より多い非官能性芳香族末端基を含むのが典型的である。2個のこのような芳香族末端基は、芳香族溶剤中のLRポリマー鎖の重合中に、芳香族部位含有フリーラジカル開始剤を用いることにより提供することができる。したがって、ポリマー鎖の一部または全部は芳香族部位含有分子で開始し、停止することができる。
【0047】
本発明の液状ゴムのポリマー鎖は、少なくとも1種の非官能性芳香族末端基を有する。ポリマー鎖が2つの末端を有する直鎖である場合、両端は非官能性芳香族末端基を含むのがより典型的である。
【0048】
進んだポリマー構造(例えば、グラフトコポリマー、ブロックコポリマー、コームポリマー(comb polymer)、スターポリマー、スターバーストポリマーなど)は、それぞれが2またはそれ以上のポリマー鎖または鎖フラグメントを有するが、これらも意図される。これらのような進んだポリマー構造の場合、典型的には最高すべての鎖末端が非官能性芳香族末端基を含むことができる。
【0049】
本発明の液状ゴム組成物は、さらに少なくともひとつの非芳香族末端基を有さない他のポリマー鎖を含んでもよい。これらの例において、液状ゴム組成物におけるポリマー鎖あたりの非官能性芳香族末端基の全体的な平均数は1未満である。これらの場合において、未硬化状態における熱硬化性樹脂中の液状ゴム混和性は、液状ゴム組成物におけるポリマー鎖あたりの非官能性芳香族末端基の全体としての平均数が少なくとも0.2,典型的には少なくとも0.4、より典型的にはすくなくとも0.5、さらにより典型的には少なくとも0.7である場合に改良される。
【0050】
非官能性芳香族末端基の重量百分率は、典型的には全液状ゴム組成物重量に基づいて1〜20重量%の間である。この重量百分率が1%未満であるならば、液状ゴム組成物は未硬化熱硬化性樹脂中に混和性でない傾向にある。この重量百分率が20重量%より大きいならば、熱硬化性樹脂の硬化に際して、ポリマー鎖は適切に相分離せず、ゴム状ミクロドメインが得られない。
【0051】
フリーラジカル重合を用いてLRを製造するために任意の芳香族部位含有フリーラジカル開始剤を用いることができるが、本発明のある例においては、芳香族部位含有炭化水素開始剤のクラスから得られる開始剤を使用することが典型的である。
【0052】
芳香族部位含有炭化水素開始剤は、主に炭素および水素原子および少なくともひとつの芳香族基を含む。本発明者らは、酸素を含む公知開始剤(例えば、有機過酸化物)を用いて調製されるLRは、炭化水素開始剤を用いて調製されるLRほど熱硬化性樹脂中に混和性でないことを見いだした。有用である芳香族炭化水素開始剤は、次の一般構造式を有するさまざまなアルキル置換ジフェニル化合物を包含する:
Ph−(CR)−(CR)−Ph
(式中、Phは独立してフェニル基であり、R、R、R、およびRはそれぞれ水素またはアルキル基を表し、R、R、R、およびRのうちの少なくともふたつはアルキル基であり、ここに、フェニル基は置換されていないか、またはアルキル置換基を含む)。RおよびRがメチル基であり、RおよびRがエチル基である場合、結果として得られる化合物は、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサンとして知られる。R、R、R、およびRがメチル基である場合、結果として得られる化合物は、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンとして知られる。3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサンおよび2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンはどちらも本発明の方法において典型的に用いられる。
【0053】
他の芳香族部位含有フリーラジカル開始剤の例としては、ジ芳香族炭化水素開始剤、例えば、油溶性ジ芳香族過酸化物開始剤、例えば、ジクミルペルオキシド、ジベンジルペルオキシジカーボネート、および2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシドが挙げられる。
【0054】
有用である他の芳香族炭化水素開始剤としては、下記の一般構造式を有するさまざまなハロアルキル置換−、およびアルキル置換ジアリール化合物が挙げられる:
Ar−[C(CX]−[C(CX]−Ar
(式中、Arはアリール基を表し、Xはハロゲン原子または水素原子を表す)。したがって、かかるジアリール化合物は12個までのハロゲン原子、または12個までの水素原子を含み、典型的には一分子あたり1〜5個のハロゲン原子を有する。アリール基は置換されていても、置換されていなくてもよく、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ビへニル、またはアントラセニル基を包含する。Xはフッ素、臭素、ヨウ素であり得るが、典型的には塩素である。
【0055】
LRはさらに当該分野において公知のアニオン重合技術を用いて好適に調製される。アニオン重合において、LRポリマー鎖は適当には芳香族部位含有I族金属開始剤、例えばフェニルリチウムを用いて適当に開始される。分子量およびポリマー鎖末端の化学的性質はアニオン重合分野において公知の方法により容易に調節される。
【0056】
連鎖停止反応はアニオン重合中には理論的には実在しない。したがって、芳香族基でリビングアニオンポリマー鎖末端を停止させるために芳香族部位含有停止剤、例えばフェノールを用いることができる。加えて、分子量は重合されるモノマーと用いられる開始剤のモル数との比により決まるので、分子量はアニオン技術を用いて容易に調整される。
【0057】
非官能性芳香族末端基は、屈曲性ポリマー鎖の芳香族部位含有分子との後反応によっても提供することができる。エチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル連鎖重合において、停止鎖末端は不飽和であるることが多い。不飽和鎖末端と反応する芳香族部位含有分子のその後の反応の結果、非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖が得られる。
【0058】
ポリマー鎖柔軟性を最大にするためには、ポリマー鎖の「低Tg」モノマー単位の重量分率はできるだけ高くなければならない。したがって、低Tgモノマーは典型的には少なくとも20重量%、より典型的には少なくとも40重量%、さらにより典型的には少なくとも60重量%、最も典型的には少なくとも80重量%の液状ゴムポリマー鎖の重合単位を含む。屈曲性ポリマー鎖の残りの重量分率は、さまざまなコモノマー、開始剤フラグメント、連鎖移動剤、溶剤フラグメント、官能性末端基、非官能性末端基、カップリング剤、クロスリンカー、および他のポリマー鎖フラグメント、例えば、少なくとも25℃のガラス転移温度を有するポリマー鎖からなる。
【0059】
「低Tg」モノマーは、典型的には次の群から選択される:C1〜C20アルキルアクリレートモノマー、例えば、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、および2−エチルヘキシルアクリレート;ジエンモノマー、例えば、ブタジエンおよびイソプレン;シロキサンモノマー、例えば、ジメチルシロキサン、ビニルアセテートモノマー;およびそのコポリマー。光および熱劣化に対して安定な液状ゴムを提供するためには、C1−C8アルキルアクリレートが特に好ましい。
【0060】
しかしながら、ある環境では、低Tgモノマーの重量分率が高すぎるならば、混和性の問題が起こる。したがって、不飽和ポリエステル樹脂への混和性が求められる場合、C1〜C20アルキルアクリレートモノマーの重量分率は、典型的には75重量%以下、より典型的には65重量%以下、さらにより典型的には55重量%以下であり、最も典型的には40重量%以下の液状ゴムポリマー鎖の重合単位を含み、残余は主に溶解度を向上させるさらなるモノマーであるのが望ましい。メチルメタクリレートがこのような溶解度を向上させるさらなるモノマーである。
【0061】
ポリマー鎖に組み入れることができるさまざまなコモノマーとしては、1またはそれ以上の次のモノマークラスからの1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーが挙げられる:(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド;2−(ペルフルオロアルキル)エチル(メタ)アクリレート;2−(ペルハロアルキル)エチル(メタ)アクリレート;アルキル(メタ)アクリレート(アルキル基はC1〜>C20であり、置換されていてもよい);アルキル(エチレンオキシ)(メタ)アクリレート;アミノ(メタ)アクリレート;複数の環および置換された環を含むアリール(メタ)アクリレート;共役ジエン;シラン;シロキサン;複数の環および置換された環を含むビニル芳香族化合物;ビニル安息香酸;ビニルエステル;ビニルエーテル;ビニルハライド;ビニルリン酸;ビニルスルホン酸;ビニル無水物;ハロゲン化ビニリデン;フルオロフェニル(メタ)アクリレート;およびビニルトリメチルシラン。
【0062】
さまざまなコモノマーは典型的には:ビニル芳香族(例えば、スチレン)、アルキルメタクリル(例えば、メチルメタクリレート)、およびアクリロニトリルモノマーの群から選択される。これらのコモノマーは未硬化液状熱硬化性樹脂中の液状ゴムの溶解度を調節するのを助ける。
【0063】
LRポリマー鎖上にビニル末端基が存在すると、熱硬化性樹脂との混和性および/または反応性が増大する傾向がある。LRポリマー鎖末端がビニル不飽和末端基を含む例において、少なくとも一部、典型的には少なくとも50%、より典型的には少なくとも75%のこれらの不飽和末端基を飽和させることが望ましい。したがって、より少ないビニル不飽和末端基を有するLRは典型的には、LRがより多くの不飽和末端基を有する対応するブレンドよりも熱硬化性樹脂/LRブレンド組成物の硬化に際してより完全に相分離する。
【0064】
ポリマー鎖はさらに熱硬化性樹脂が硬化する際に架橋できる重合単位を含んでもよい。ポリマー鎖の架橋は、硬化中のゴム分子量を増大させる助けになる。望ましいならば、かかる重合性架橋剤の量は、典型的にはポリマー鎖の全重量に基づいて0.1〜15重量%、より典型的には0.5〜10重量%、より典型的には1〜7.5重量%の量において存在する。架橋剤は、2つの利点をもたらす:すなわち(1)これらは典型的には硬化した熱硬化性物質の剛性を増大させる硬化中のLRの相分離の程度を増大させる。(2)これらは硬化した熱硬化性物質の衝撃強さを典型的には増大させるゴム状ミクロドメインのポリマー鎖の分子量を増大させる。
【0065】
好適な重合性架橋剤は、LRポリマー鎖の末端間に組み入れられ、熱硬化性/LRブレンドの硬化に際して架橋する。
【0066】
1またはそれ以上の重合性架橋剤は任意にLRポリマー鎖中に組み入れられ、モノマーとの共重合性およびLR/熱硬化性樹脂ブレンドが硬化する場合にさらに架橋するための有用性について選択される。「硬化性」モノマーとして、重合性架橋剤は典型的には追加の「反応性」成分を有するエチレン性不飽和化合物である。本発明において有用な機能的に反応性のコモノマーの例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
任意の前記重合性架橋剤を用いることができるが、典型的な重合性架橋剤としては、加水分解を受け、つづいて縮合をうけるエチレン性不飽和モノマーが挙げられる。かかる重合性架橋剤は、アルコキシシランモノマー、例えば、2−メタクリルオキシエチル−トリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメチルシラン(「MATS」)、および3−アクリルオキシプロピル−トリメトキシシランの群を包含する。LRポリマー鎖におけるモノマーの合計と重合性架橋剤の重量比は約80/20〜99.9/0.1であり;重合性架橋剤がシランである場合、典型的な使用比は約90/10〜約98/2であり、最も典型的には94/6〜98/2である。
【0068】
本発明の液状ゴムのポリマー鎖は、これらがブレンドされる液状熱硬化性樹脂の粘度と匹敵し、典型的にはこれよりも低い粘度を提供する分子量を有する。液状ゴムのポリマー鎖の分子量も、比較的低くなるように選択され、これにより、これらは液状熱硬化性樹脂中に混和性になる。ポリマー鎖分子量は、典型的には20000g/モル未満であり、より典型的には10000g/モル未満であり、さらにより典型的には5000g/モル未満であり、最も典型的には3000g/モル未満である。
【0069】
対照的に、500g/モルより低い分子量を有する液状ゴムは硬化に際して分離しない傾向がある。適当に相分離しない液状ゴムは、硬化した熱硬化性物品のマトリックス樹脂のガラス転移温度を低下させることにより熱寸法安定性を実質的に低下させる傾向がある。したがって、ポリマー鎖分子量は、少なくとも500g/モルであり、より典型的には少なくとも750g/モルであり、さらにより典型的には少なくとも1000g/モルである。
【0070】
さまざまな連鎖重合プロセス、例えば、フリーラジカル重合およびアニオン重合は本発明の液状ゴムのポリマー鎖を提供することができる。両プロセスにおいて、共通の段階は:少なくとも1種のC−C20アルキルアクリレートモノマーと少なくとも1種の芳香族部位含有開始剤の反応混合物を形成する段階;400℃までの反応温度に維持されたリアクター中に該反応混合物を入れる段階;芳香族部位含有開始剤でモノマーの重合を開始して、液状ゴムポリマー鎖を含有する反応生成物を形成する段階;およびポリマー鎖が形成されるために十分な滞留時間を提供する段階を含む。ほとんどのプロセスに関して、反応滞留時間は典型的には1000分未満である。
【0071】
反応混合物中のアルキルアクリレートモノマーの量は、反応混合物の全重量に基づいて1.0〜99.999重量%の範囲である。典型的には、モノマーの量は反応混合物の少なくとも10重量%であり、より典型的には少なくとも20重量%であり、さらにより典型的には少なくとも30重量%である。
【0072】
芳香族部位含有開始剤の量は、反応混合物の全重量に基づいて0.001〜99重量%の範囲である。典型的には、フリーラジカル開始剤に関しては、該量は反応混合物の全重量に基づいて少なくとも0.01重量%であり、より典型的には少なくとも0.05重量%であり、さらにより典型的には少なくとも0.15重量%であり、最も典型的には少なくとも0.50重量%である。典型的には、アニオン開始剤に関して、該量は反応混合物の全重量に基づいて少なくとも0.001重量%であり、より典型的には少なくとも0.005重量%であり、さらにより典型的には少なくとも0.015重量%であり、最も典型的には少なくとも0.050重量%である。
【0073】
任意に、溶剤を反応混合物において用いることができる。モノマー、開始剤、およびポリマー鎖と可溶性である任意の溶剤が好適である。典型的には、芳香族溶剤が前記のように用いられる。用いられる任意の溶剤の量は、全反応混合物の90重量%以下、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下、最も好ましくは60重量%以下である。
【0074】
化学的プロセッシング分野において公知の任意の好適なリアクター、例えば、バッチ、セミバッチ、連続フロー撹拌槽型リアクター(「CFSTR」)、プラグフロー管状リアクター(「PFTR」)、およびその組合せを本発明のLRを製造するために用いることができる。任意のリアクターを用いることができるが、商業的に有効なプロセスを提供するためにはCFSTRおよびPFTRが特に好適である。バッチリアクターにおいては、反応物質が添加され、反応が進行し、その後、生成物が除去される。セミバッチリアクターにおいては、反応が進行している間に反応物質が連続して添加される。連続リアクターにおいては、反応物質を添加し、生成物を同時に除去する。
【0075】
本発明のプロセスに適したリアクターのデザインは、500℃までの反応温度および100psiを越えることが多い操作圧力を提供する。PFTR以外のほとんどのリアクターにおいて、反応圧力は2000psiに達し得るが、PFTRは2000psiを越える温度、最大5000psiで操作することができる。良好な混合もPFTRを除くほとんどのリアクターの要件である。混合は、The Chemical Engineer’s Handbook, 5thEdition,Ch.19,Ch.21 McGraw−Hill(1973)に記載されているような、化学加工分野において公知の多くの方法により達成することができる。
【0076】
モノマー、芳香族部位含有開始剤、任意の溶剤、および他の任意の鎖末端改良剤を含む反応混合物を、バッチごとにまたは連続してのいずれかにより適当なリアクター中に入れる。反応温度を400℃より低い温度、典型的には300℃より低い温度に維持する。さらに、フリーラジカル連鎖重合において、反応温度は典型的には100℃以上、より典型的には200℃以上である。
【0077】
フリーラジカル連鎖重合において、ポリマーの分子量は反応温度によって変動する傾向があり;100℃より低い温度では典型的には20000g/モルより高い分子量を有するポリマーが得られる。反応温度が約400℃を越えると、副反応生成物がより優勢になるので、生成物の品質が損なわれる可能性がある。
【0078】
アニオン重合において、反応温度は典型的には200℃未満、より典型的には150℃未満、さらにより典型的には100℃未満である。
【0079】
反応温度は、ヒートジャケットの形態においてリアクター内および/またはリアクターの外側の周りに埋め込まれたコイルを加熱することにより十分達成できる。
【0080】
閉鎖系における反応圧は、未反応モノマーとフィード中(溶剤など)、反応混合物中のいずれかに存在する、および/または副反応生成物質として生じる他の揮発性物質の残留蒸気圧の関数である。該プロセスは明確に定めた圧力下で行われるが、反応圧は収率に対して重大な影響を及ぼさないようである。
【0081】
高温では、結果として生じる高いガス圧のために、安全に取扱うためには特別な装置および方法が必要である。多くのアクリルモノマーは200℃以上、大気圧で蒸気であるので、適当なリアクターは典型的には例えば10Mpaまでの高圧に耐え得る物質(例えば、ステンレス鋼)で構成される。
【0082】
バッチリアクター中の反応滞留時間は、典型的には反応が起こりうる時間により制御される。連続リアクターにおいて、反応滞留時間は、典型的には反応リアクターを通る混合物の流量およびリアクターの反応体積により制御される。反応滞留時間は、通常、反応体積と反応混合物の容積流量の比として定義される。この滞留時間は反応混合物が連続リアクターの内部で費やす時間の平均値である。
【0083】
所定の温度で、LRポリマー生成物の分子量は一般に滞留時間が増大するにつれ増大することが判明している。分解した副生成物は滞留時間が増大するにつれ増大することも判明している。反応ゾーン中の滞留時間は低い反応温度では1000分までであるが、通常副生成物の変色反応および他の副反応が生じたら短い滞留時間を用いなければならない。
【0084】
これらの反応条件で、ポリマー鎖あたり少なくとも1つの芳香族末端基を有するLRが適当に調製されるが、ポリマー鎖の全部が同様に開始され、停止されるとは限らないことも判明している。したがって、これらのプロセスにしたがって調製されるポリマー鎖の一部は、非官能性芳香族末端基を有さない。これらの例において、液状ゴム組成物におけるポリマー鎖あたりの非官能性芳香族末端基の平均数は平均で1未満である。本発明の液状ゴム組成物はさらに少なくとも1つの非芳香族末端基を有さない他のかかるポリマー鎖を含むと理解される。
【0085】
ほとんどのフリーラジカル連鎖重合の滞留時間は、適当には約1〜100分の範囲であり、典型的には約5〜約50分の範囲である。一般に、滞留時間が長いほど、生成物の収率が増大するが、生成物の収率の増加率は約60分の反応後には非常に遅い。
【0086】
アニオン連鎖重合の滞留時間は広範囲におよび、転化率、生長速度、温度、溶剤のタイプ、モノマー濃度および開始剤の種類をはじめとする多くの因子によって変わる。任意の滞留時間が可能であるが、アニオン連鎖重合の滞留時間は典型的には1〜1000分の範囲であり、適当には商業的に有効なプロセスについては500分未満である。
【0087】
連続リアクターにおいて、選択される所望の流量は、反応温度、構成物質、生成物の所望の分子量、所望の分子量分布、および用いられる具体的な装置によって変わる。低残留モノマーを有する所望の分子量の所定のLRポリマーを製造するためには、反応温度および滞留時間は相互に本明細書に記載された原則に従って操作される。
【0088】
CFSTRを用いたプロセスにおいて、フローエレメントの滞留時間の狭い分布を維持するためにリアクターは典型的にはよく混合され、均一な反応性生物が得られる。CFSTRをよく混合することは、LRポリマー生成物において均一性を確実にする助けとなる。あまりよく混合されていないCFSTRはデッドゾーンまたは反応混合物がそこから流れて、CFSTRを出ることができないCFSTR内の領域を生じる。かかる「デッドゾーン(dead−zone)」中の反応混合物はCFSTR内で非常に長い滞留時間を有し、この結果、望ましくないほど高い分子量および分解した反応生成物が得られる。
【0089】
不十分に混合されたCFSTRの結果生じる「デッドゾーン」の存在は、さらに不十分な熱伝導が起こり、「ホットスポット(hot−spot)」をもたらし、これはさらに望ましくないほど高い分子量および分解した生成物をもたらす。CFSTRの内部で高速で回転する混合シャフト上の一連の等間隔のインペラーブレードを用いることにより十分な混合が達成される。混合を助けるために、CFSTRの壁の内部にバッフルを含むのも望ましい。
【0090】
本発明のプロセスはリサイクルせずに少なくとも理論量の約15%の収率を達成するために適用される。記載された本発明の詳細な説明にしたがって反応パラメータおよびモノマーを適当に選択して、25%から90%の間の収率が恒常的に達成される。一般に、LRポリマーに転化するモノマーの重量百分率は反応滞留時間の減少に伴い増大する。
【0091】
未反応モノマー、開始剤、および任意の溶剤は、当該分野において公知の蒸留技術により反応生成物から容易に除去できる。
【0092】
効率を増大させるために、未反応モノマーを当該分野において公知の任意の好適な手段により、例えば蒸留によりリアクターから回収し、リアクター中にリサイクルすることができる。
【0093】
本発明の一例において、該プロセスは、重合の条件および流量を適切に考量することにより、モノマーを狭い分子量分布を有するLRポリマーにするための重合にさまざまな充填タイプの撹拌型CFSTRを用いる。リアクターは、LRポリマーを産生するためにその使用可能な体積の10から100%のさまざまな充填操作に適用される任意の種類のCFSTRを含む。このCFSTRは水平または垂直のいずれかであり、典型的には冷却ジャケット、または内部冷却コイルによる調節、または気化モノマーを抜き取り、続いてこれを凝縮し、凝縮したモノマーを反応ゾーンに戻すことによることなどの任意の所望の手段によりその中の温度を精密に調整するための手段を有する。
【0094】
この例において用いられるリアクターは、所望により連続して操作される複数のCFSTRにより構成することができることは当業者により理解されるであろう。同様に、最終反応ゾーンの容量を得るためにいくつかの比較的小さなりアクターを用いることがこの目的のためにひとつの大きなリアクターよりも望ましいならば、かかるリアクターは1より多い並列において操作されるCFSTRを含んでもよいことは明らかである。
【0095】
該プロセスを行うために非常に好適であることが判明しているCFSTRは、その中での重合のためにあらかじめ選択された温度を維持するために、連続して導入される混合物の温度を上昇させることにより吸収されない反応熱を除去するために十分な冷却コイルを備えた槽型リアクターである。典型的には、かかるCFSTRは少なくとも1つ、通常はそれ以上のモーターなどの外部電源により駆動される羽付攪拌機を備えている。少なくとも1つのかかる攪拌機は、最小の充填量で、すなわちその体積の10%で操作しながら、リアクターの中に含まれる液体を撹拌できる位置にある。
【0096】
本発明のプロセスの操作において、柔軟性および選択の範囲は、重合反応条件を適当に選択することにより、製造されるポリマーの種類、ならびにその生成速度において実現することができる。
【0097】
ある例において、反応混合物をリアクター中に装入し、モノマーフィードの温度を500℃まで上昇させて、重合を誘発させる。リアクターは典型的には反応混合物を含む不活性化され、撹拌されたフィードタンクから装入される。必要ではないが、不活化することにより、典型的にはリアクターを不活性ガス、例えば、窒素、アルゴン、またはヘリウムでリアクターをフラッシュすることにより、酸素を除去する。リアクターを所望のあらかじめ選択されたレベルにまず充填し、装填された反応混合物を重合してほぼ望ましい固形分にした後、ここに導入された反応混合物の体積は典型的には、リアクター中の液体のあらかじめ選択されたこのような量を持するための値に調節される。その後、不飽和反応生成物の液状混合物はリアクター中のかかる液状混合物のあらかじめ選択された量を維持するために典型的にはリアクターから抜き取られる。
【0098】
重合条件は、ある例においては選択された分子量および選択された転化率のLRポリマーを製造するためにリアクター中に連続して維持される。リアクターは約1重量%から100重量%までのLRポリマー濃度が得られるように操作することができる。リアクターの充填物の量は有効体積10%から100%まで変化し得、任意の所望の手段、例えば液面調節器およびリアクターからのトランスファーラインにおける関連するバルブまたはポンプにより調節することができる。
【0099】
本発明の他の例において、硬化した熱硬化性樹脂を強化するための液状ゴム組成物を製造する方法は、芳香族部位含有開始剤が必要でないことを除き、前記のようにして提供される。この例において、主にモノマーおよび溶剤を含む反応混合物は、熱により開始される。熱開始反応は多くのモノマーおよび溶剤の熱不安定性から起こり、この際、熱分解が重合反応生成物の形成を引き起こす。この例は:0.1〜99.9重量%の少なくとも1種のC−C20アルキルアクリレートモノマーおよび0.1〜99.9重量%の少なくとも1種の芳香族部位含有溶剤を含む反応混合物を形成する段階;反応混合物を200℃〜400℃の範囲内の反応温度に維持されたリアクター中に導入する段階;モノマーの重合を熱により開始する段階;および1分〜1000分の範囲の反応滞留時間を提供する段階を含む。
【0100】
さまざまなプロセスが本発明の単一相未硬化熱硬化性組成物を提供することができる。典型的には、本発明にしたがって調製されたLRポリマーは、当該分野において公知の液体混合装置の任意の公知種類のものを用いて未硬化液状熱硬化性樹脂と適当に混合される。
【0101】
強化された硬質熱硬化性樹脂材料および複合体を製造するためには、LR/熱硬化性樹脂ブレンド中のLRの重量百分率は、少なくとも1.0重量%、典型的には少なくとも2.0重量%、より典型的には少なくとも5.0重量%であり、典型的には25重量%以下、より典型的には15重量%以下、もっとも典型的には10重量%以下である。
【0102】
軟質および柔軟性熱硬化性樹脂材料および複合体(前項において記載したものと相対的に比較)も、LR/熱硬化性樹脂ブレンド中の熱硬化性樹脂の重量百分率が少なくとも10.0重量%、典型的には少なくとも20.0重量%、より典型的には少なくとも30.0重量%で、典型的には75重量%以下、より典型的には60重量%以下、最も典型的には50重量%以下である場合に調製することができる。
【0103】
本発明において用いることができる多くの商業的に入手可能な熱硬化性樹脂としては:アルキド樹脂、アリルジグリコールカーボネート樹脂、ジアリルイソフタレート樹脂、ジアリフタレート樹脂、メラミン樹脂、メラミン/フェノール樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂;エポキシ樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;シアノアクリレート樹脂;メラミン−ホルムアルデヒド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリフェノール樹脂;およびその組合せが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂のいずれも本発明のLRと混和性の樹脂配合物を製造するために用いることができるが、LRは典型的には不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、およびエポキシ樹脂中に混和性である。
【0104】
実施例
液状ゴムを製造するための一般的手順
ゴム状アクリルアクリレートに基づく液状ゴムを次の一般的手順により製造した。
【0105】
単一相未硬化熱硬化性組成物を製造するための液状ゴムをフリーラジカル重合により調製した。重合は、連続フロー撹拌槽型リアクター(CFSTR)またはプラグフロー管状リアクター(PFTR)において行った。重合反応混合物は、液状ゴムポリマー鎖上の非官能性芳香族末端基を提供するためにトルエンおよび芳香族部位含有開始剤3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルブタンを用いた。
【0106】
CFSTR法において、モノマー、溶剤、および開始剤を混合容器中に供給し、連続して供給し、CFSTR中にろ過した。
【0107】
モノマー、開始剤、および溶剤を典型的には混合し、窒素でパージしたガラス製容器中に供給した。パージした後、混合物を脱気し、窒素ブランケット下で維持した。混合物を次に12g/分の速度で一連のフィルターを通して600mlCFSTR中に供給し、ここにおいてモノマーを共重合させて液状ゴムポリマー生成物を得た。反応条件は次のとおりであった:温度:260〜300;圧力:300〜800psi;反応物質流量:10〜15g/分;リアクター中の滞留時間:40〜60分。モノマーのポリマーへの転化率は、典型的には92〜95重量%であった。残存モノマーおよび溶剤を真空脱蔵により除去した。
【0108】
液状ゴムポリマーも高温および高圧によりPFTR中で合成した。PFTRは4メートル×1.5mmの円筒状ステンレス鋼製チューブで、内径1.1mmであった。該管は変圧器の二次コイルを形成し、その結果、熱がこれに誘導的に供給された。プロセス変数は次のとおりであった:流量(2〜5ml/分)、圧力(3500psi)、温度(300℃)、開始剤濃度(モノマーの重量に基づいて2〜4%)。使用した開始剤は次のとおりであった;3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサンまたは2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン。反応混合物中のモノマー濃度は少なくとも溶剤トルエンの10重量%であった。
【0109】
次のASTM試験を用いて硬化した熱硬化性試験パネルの機械的性質を評価した:
性質 ASTM試験
KicおよびGic D5045−96
引張り弾性率 D638
曲げ弾性率 D790
荷重たわみ温度(HDT) D648
【0110】
実施例1
非官能性芳香族末端基およびBA/MATS/アクリルアミド鎖単位を93/5/2の重量比において含む液状ゴムポリマーをトルエン溶剤中(全フィード濃度の48重量%が溶剤であった)で前記のCFSTR重合プロセスにより調製した。芳香族部位含有重合開始剤、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルブタンをモノマーの重量に基づいて4%で用いた。結果として得られる液状ゴムは分子量が1347ダルトンであり、多分散性が2.3であった。
【0111】
760gのビスフェノール−Aエポキシ系ビニルエステル熱硬化性樹脂、DERAKANE411−C−50(Dow Chemical Company)を40グラムの本実施例の液状ゴムと組み合わせた。ビニルエステル樹脂混合物と液状ゴム(全体に基づいて5重量%液状ゴム)のこの混合物は透明であり、このことは、単一相未硬化熱硬化性樹脂が調製されたことを示す。
【0112】
1.7%の非発泡性過酸化物触媒、Trigonox239A(Akzo Nobel)および0.4%の還元剤、ナフテン酸コバルト(6%Coおよび53%ミネラルスピリット)(Alfa Aesar)を用いて単一相未硬化熱硬化性樹脂を硬化させた。未硬化単一相混合物を重合釜に導入し、15分間乾燥窒素でスパージした。15分の期間の最後に、樹脂を真空(635mmHg)下におき、15分間脱気した。プロモーター、ナフテン酸コバルトを次に樹脂に添加し、続いて激しく撹拌して、均一な混合物を得た。この後、開始剤、Trigonox239Aを添加した。
【0113】
この液状混合物を次に15分間脱気して、混合プロセスから生じた混入気泡を除去した。硬化前に、密閉式アルミニウム金属パネル金型を排気して635mmHgの圧力にした。脱気混合物を50psiの逆圧の助けをかりて金型中に注入した。樹脂をその後、室温で最低12時間硬化させ、125℃で1時間強制通風炉中で後硬化させた。硬化後、硬化した強化熱硬化性樹脂の固体パネルを金型から取り出し、前記ASTM規格試験法にしたがって評価するために試験片を切り出した。硬化した固体パネルの物理的性質および機械的性質を表Iに記載する。
【0114】
実施例2
液状ゴムの量を全体に基づいて5重量%から10重量%にふやす以外は実施例1を繰り返した。結果として得られる未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、単一相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示す。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0115】
実施例3
ポリ(BA/MMA/アクリルアミド=94/5/1重量比)の組成を有する液状ゴムを、トルエン濃度が反応混合物の31.6重量%であり、芳香族部位含有開始剤の量が全モノマーに基づいて2重量%である以外は、実施例1の手順に従って製造した。このようにして得られた液状ゴムは分子量が1481ダルトンであり、多分散性が1.7であった。
【0116】
この液状ゴム(全体に基づいて10重量%)のDERAKANE411−C−50中のブレンドは透明であった(単一相)。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0117】
比較例
(BA/MMA/アクリルアミド=94/5/1重量比)の組成を有する液状ゴムを、芳香族部位非含有開始剤(ジ−ターシャリーブチルペルオキシド)を芳香族部位含有開始剤の代わりに用いる以外は、実施例3の手順に従って製造した。このようにして得られた液状ゴムは分子量が1826ダルトンであり、多分散性が1.8であった。
【0118】
この液状ゴム(全体に基づいて10重量%)のDERAKANE411−C−50中のブレンドは不透明であった(相分離、単一相でない)。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0119】
実施例4
ポリ(BA=100)の組成を有する液状ゴムを、実施例3の手順に従って製造した(コモノマーは使用しなかった)。このようにして得られた液状ゴムは分子量が1234ダルトンであり、多分散性が2.3であった。
【0120】
この液状ゴム(全体に基づいて10重量%)のDERAKANE411−C−50中のブレンドは透明であった(単一相)。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0121】
実施例5
ポリ(BA/MATS/アクリルアミド=93/5/2重量比)の組成を有する液状ゴムを、トルエン溶剤中(全フィード濃度の48重量%が溶剤であった)で前記のプラグフロー管溶液重合プロセスにより調製した。芳香族部位含有重合開始剤、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルブタンをモノマーの重量に基づいて4重量%で用いた。結果として得られる液状ゴムは分子量が2009ダルトンであり、多分散性が3.6であった。
【0122】
この液状ゴム(全体に基づいて7.5重量%)のビスフェノール−Aエポキシ系ビニルエステル熱硬化性樹脂(DERAKANE411−C−50、Dow Chemical Company)中ブレンドは透明であった(単一相)。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0123】
実施例6
液状ゴムの量を全体に基づいて7.5重量%から20重量%にふやす以外は実施例5を繰り返した。結果として得られる未硬化熱硬化性樹脂組成物は透明であり、単一相未硬化熱硬化性組成物が調製されたことを示す。パネルを硬化させ、実施例1にしたがって試験した。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0124】
実施例7
ポリ(BA/MMA/MATS/アクリルアミド=47/47/5/1重量比)の組成を有する液状ゴムを、実施例3における重合法に従って製造した。このようにして得られた液状ゴムは分子量が1069ダルトンであり、多分散性が1.4であった。
【0125】
この液状ゴム(全体に基づいて10重量%)の不飽和ポリエステルタイプの樹脂中のブレンドは透明であった(単一相)。液状ゴム強化剤、不飽和イソフタル酸系スチレン化タイプのポリエステル熱硬化性樹脂、AROPOL7334−T15(ASHLAND Chemical Company)、1.70%の過酸化物触媒、Lupersol DDM9(メチルエチルケトンペルオキシド(MEK))(Akzo Nobel)、0.4%の還元剤、ナフテン酸コバルト(6%Coおよび53%ミネラルスピリット)(Alfa Aesar)および0.2%ジエチルアニリンを含む樹脂混合物を実施例1にしたがって調製し、硬化させて試験パネルにした。硬化した固体パネルの物理的および機械的性質を表Iに記載する。
【0126】
表1:熱硬化性樹脂ブレンドの性質
【表1】
Figure 0004233012

Claims (17)

  1. 硬化した熱硬化性樹脂のための液状ゴム組成物の製造法であって、前記液状ゴム組成物が、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂と混和性であり、硬化状態の前記熱硬化性樹脂と不混和性であることを特徴とし、前記液状ゴム組成物は、少なくともひとつの非官能性芳香族末端基を有し、重量平均分子量が少なくとも500g/モルであり、ガラス転移温度が25℃未満であるポリマー鎖を含み:
    (a)(i)反応混合物の1.0〜99.999重量%の少なくとも1種のC−C20アルキルアクリレートモノマー;および(ii)反応混合物の0.001〜20重量%の少なくとも1種の芳香族部位含有開始剤を含む反応混合物を形成する段階;
    (b)400℃までの反応温度で維持されたリアクター中に反応混合物を装填する段階;
    (c)前記芳香族部位含有開始剤で前記モノマーの重合を開始して、前記ポリマー鎖を含む反応生成物を形成する段階;および
    (d)ポリマー鎖を形成するために十分な反応滞留時間を提供する段階を含む方法。
  2. 反応混合物が少なくとも10重量%のC〜C20アルキルアクリレートモノマーを含む請求項1記載の方法。
  3. 反応混合物が少なくとも0.05重量%の少なくとも1種の芳香族炭化水素フリーラジカル開始剤を含む請求項1記載の方法。
  4. 反応混合物がさらに少なくとも0.1重量%の少なくとも1種の芳香族部位含有溶剤を含む請求項1記載の方法。
  5. さらに、前記ポリマー鎖の重合を:1またはそれ以上の芳香族部位含有開始剤分子の残基;芳香族部位含有連鎖移動剤;芳香族部位含有停止剤;および鎖カップリング剤のうちの少なくとも1つで停止させる段階を含む請求項1記載の方法。
  6. a)少なくとも1種の未硬化熱硬化性樹脂;および
    b)少なくとも1種の液状ゴムを混合する段階を含み、前記液状ゴムは請求項1記載の方法により調製され、並びに少なくとも1種の非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖を含み、前記ポリマー鎖は少なくとも500g/モルの重量平均分子量を有し、前記ポリマー鎖は25℃未満のガラス転移温度を有することを特徴とする、単一相の未硬化熱硬化性組成物の製造法。
  7. 前記の少なくとも1種の未硬化熱硬化性樹脂が:エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂、および不飽和ポリエステル系樹脂のうちの少なくともひとつを含む請求項記載の方法。
  8. a)少なくとも1種の未硬化熱硬化性樹脂;および
    b)ガラス転移温度が25℃未満であるポリマー鎖であって、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有し、かつ重量平均分子量が少なくとも500g/モルである該ポリマー鎖を含み、請求項1記載の方法により調製される少なくとも1種の液状ゴム;
    を含む単一相の未硬化熱硬化性組成物。
  9. ポリマー鎖が1またはそれ以上のC−C20アルキルアクリレートモノマーに由来する重合単位を少なくとも20重量%含む、請求項記載の熱硬化性組成物。
  10. ポリマー鎖上の少なくとも1種の芳香族部位含有フリーラジカル開始剤分子の残基;
    芳香族部位含有分子へのポリマー鎖の連鎖移動;および
    芳香族部位含有分子とのポリマー鎖の後反応:
    の少なくとも1つによって、非官能性芳香族末端基が提供される、請求項記載の熱硬化性組成物。
  11. ポリマー鎖が少なくとも500g/モルの重量平均分子量を有する、請求項記載の熱硬化性組成物。
  12. 液状ゴムがさらに、少なくとも25℃のガラス転移温度を有するポリマー鎖を含む、請求項記載の熱硬化性組成物。
  13. 熱硬化性樹脂が、アルキド樹脂、アリルジグリコールカーボネート樹脂、ジアリルイソフタレート樹脂、ジアリフタレート樹脂、メラミン樹脂、メラミン/フェノール樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂;エポキシ樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;シアノアクリレート樹脂;メラミン−ホルムアルデヒド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリイミド樹脂;およびポリフェノール樹脂:のうちの少なくとも1つを含む請求項記載の熱硬化性組成物。
  14. 硬化した熱硬化性樹脂のためのポリマー組成物であって、該ポリマー組成物が、請求項1記載の方法により調製され、並びに25℃未満のガラス転移温度および少なくとも500g/モルの重量平均分子量を有するポリマー鎖であって、少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有する前記ポリマー鎖を含み;
    前記ポリマー組成物が、未硬化状態の前記熱硬化性樹脂と混和性であり、硬化状態の前記熱硬化性樹脂と不混和性である、前記ポリマー組成物。
  15. ポリマー鎖が、1またはそれ以上のC−C20アルキルアクリレートモノマーに由来する重合単位を、少なくとも20重量%含み、該ポリマー鎖が少なくとも500g/モルの重量平均分子量、および10℃未満のガラス転移温度を有する、請求項14記載のポリマー組成物。
  16. ポリマー鎖がさらに、熱硬化性樹脂が硬化する際に架橋できる重合単位を、0.1〜15重量%含む、請求項15記載のポリマー組成物。
  17. a)少なくとも1種の硬化した熱硬化性樹脂マトリックス;および
    b)該マトリックス中に分散されたゴム状ドメイン;
    を含む複合材料であって、
    該ゴム状ドメインが、請求項1記載の方法により調製され、かつ25℃より低いガラス転移温度、少なくとも500g/モルの重量平均分子量および少なくとも1つの非官能性芳香族末端基を有するポリマー鎖を含む、前記複合材料。
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