JP4064842B2 - 空冷式復水器、真空度制御システムおよび同制御方法 - Google Patents

空冷式復水器、真空度制御システムおよび同制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンプラントに設けられる空冷式復水器、その真空度制御システムおよび真空度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空冷式復水器は、例えば地熱発電プラント等の低温蒸気を用いる蒸気タービンプラント、あるいは水冷式復水器の適用が困難もしくは望まれない山間地、その他の地域に設置される蒸気タービンプラントに適用される。
【0003】
図4は、このような蒸気タービンプラントにおける空冷式復水器の従来例を示す系統構成図である。
【0004】
この蒸気タービンプラントは、主蒸気管1、蒸気タービン2および発電機3を備え、図示省略の蒸気発生装置で発生した蒸気が主蒸気管1を介して蒸気タービン2に供給され、発電機3を回転する仕事に供される。この仕事に供された蒸気は、排気蒸気ラインである排気連絡管4を介して空冷式復水器5に排出される。
【0005】
空冷式復水器5は、排気連絡管4に接続された排気蒸気導入部である上部ヘッダ6aと、例えば屋根型に傾斜配列されて上端側が上部ヘッダ6aに接続された熱交換用の管束7と、この管束7の下端に接続された排水用の下部ヘッダ6bとを備え、下部ヘッダ6bには集合管8を介して復水タンク9および復水ポンプ10が順次に接続されている。
【0006】
管束7の下方には、この管束7に冷却用空気を上昇流として供給する複数の送風機11が配設されている。これらの送風機11は、従来一般に、単一回転数電動機12により駆動される単一回転数型の軸流送風機とされ、図示省略の架台上に支持されている。
【0007】
運転時においては、蒸気タービン2から排出された排気蒸気が、排気連絡管4および上部ヘッダ6aを介して管束7に導入され、この管束7の外表面側に送風機11から冷却媒体としての空気が供給され、管束7内を流れる蒸気が空気によって潜熱を奪われ、効率よく凝縮され、復水となる。復水は下部ヘッダ6bおよび集合管8を介して復水タンク9に収容され、復水ポンプ10により図示省略の給水ラインを経て、蒸気発生装置に供給される。
【0008】
従来、このような空冷式復水器5において、所定の復水効率および機器安全等を確保するため、真空度制御装置13を設けて復水器真空度を制御することが行なわれている。
【0009】
図4に示した例では、真空度制御装置13として、排気連絡管4に設けられた真空度検出器14と、この真空度検出器14による検出値を要素として目標真空度に沿う制御演算を行なう演算器15とが備えられている。演算器15は、特定の目標真空度を設定した制御パターンプログラム16により駆動されるようになっており、手動入力用の入力装置17が付属している。各送風機11の電動機12は、演算器15に対し、個別の制御ライン18a…により接続されている。
【0010】
そして、復水器運転時には、真空度検出器14から検出信号が演算器15に入力されるとともに、演算器15では特定の目標真空度を設定した制御パターンプログラム16に基づいて演算が行なわれ、その演算結果に応じて、各軸流送風機11に、各制御ライン18a…を介して起動・停止等の指令が出力がされる。
【0011】
なお、他の従来例として、外気温度の上昇により真空度が低下し、復水効率が低下するような場合に、冷却水のスプレーにより冷却を促進する機構を設け、復水器真空度を高める等の提案等も行なわれている(特許文献1参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−159378号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の空冷式復水器においては、真空度制御装置13の演算器に特定の目標真空度を設定していることから、種々の問題点が生じている。
【0014】
この点について、図5を参照して説明する。図5は、目標真空度を設定するための復水器真空度の最適点(最適真空度)を示した特性図である。この図5に示すように、横軸に復水器真空度を表し、縦軸にプラントロス(タービンロス)を表した場合、復水器真空度の変化に伴ってプラント効率が2次曲線的に変化し、プラントロスが最も小さくなる復水器真空度の谷部が存在する。このプラントロスの最も小さい点が最適真空度である。この最適真空度の付近を、目標真空度として設定することにより、効率のよいプラント運転が可能となり、高精度の制御を行なうことが可能となる。
【0015】
しかしながら、実際の空冷式復水器においては、蒸気タービンの運転情況、例えば負荷変化、大気温度変化、プラント機器の経年変化等によってプラントロスが変化し、これに伴って最適真空度も変化する。このため、真に高精度の制御を実現するためには、制御要素として、タービン負荷等によって変化する最適真空度毎に対応して目標真空度を変化させる設定が必要である(以下、このような変化する最適真空度に対応する可変の目標真空度を「必要真空度」という)。
【0016】
これに対し、上述した従来の一般的な技術においては、最適真空度の変化を考慮することなく、特定の目標真空度を設定した制御パターンプログラム16を用いているのが実情である。そのため、プラント運転情況が大幅に変化したような場合には、プラント運転に対応した任意の真空度を得ることができず、演算器15を自動条件から手動操作に切り替え、手動入力装置17による目標真空度の設定値入力を行なう必要があった。
【0017】
また、各送風機運転についても自動切替えが行なえないため、手動入力によって各送風機毎に個別的にON,OFF切替えの操作を行なう必要があった。
【0018】
このように、従来では予め設定した特定の目標真空度に沿う制御が自動的に行なえるのみであり、目標真空度を変える場合には自動条件から手動操作に切り替える等、制御能率が低く、また高精度の真空度を得ることが困難である等の問題があった。
【0019】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、復水器真空度の制御を自動操作のみで行なうことができるとともに、高精度の真空度が得られる空冷式復水器を提供することを目的とする。
【0020】
また、本発明は、この空冷式復水器に適用される自動制御用の真空度制御システム、ならびに真空度制御方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、蒸気タービンから排出される排気蒸気が導入される熱交換用の管束と、この管束の外面部に冷却用の空気を供給する複数の送風機と、これら送風機からの供給空気量を制御することにより復水器真空度を制御する真空度制御装置とを備えた空冷式復水器において、前記真空度制御装置は、前記排気蒸気を前記蒸気タービン側から前記管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出器と、この真空度検出器の検出信号を大気圧補正して現実の真空度を求める大気圧補正手段と、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示手段と、前記大気圧補正手段により補正された実真空度信号および前記必要真空度指示手段から出力される必要真空度指示信号を要素として前記送風機により供給すべき空気量制御値を求める空気量制御値演算手段と、この空気量制御値演算手段により求められた空気量制御値に基づいて前記複数の送風機からの供給空気量を制御する供給空気量制御手段とを備えたことを特徴とする空冷式復水器を提供する。
【0022】
請求項2に係る発明では、前記送風機として、単一回転数電動機により駆動される単一回転数型軸流送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記単一回転数型軸流送風機の中から運転すべき特定のものを選定する送風機選定手段を備える請求項1記載の空冷式復水器を提供する。
【0023】
請求項3に係る発明では、前記送風機として、可変回転数電動機により駆動される可変回転数型軸流送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記可変回転数型軸流送風機の回転数を制御する送風機回転数制御手段を備える請求項1記載の空冷式復水器を提供する。
【0024】
請求項4に係る発明では、前記送風機として、翼開度が可変な可変翼型送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記可変翼型送風機の翼開度を制御する翼開度制御手段を備える請求項1、2または3記載の空冷式復水器を提供する。
【0025】
請求項5に係る発明では、前記送風機に付属して、管束側への空気流路を開閉するルーバ機構を備え、前記供給空気量制御手段として、前記ルーバ機構の開度を制御する空気流路制御手段を備える請求項1から4までのいずれかに記載の空冷式復水器を提供する。
【0026】
請求項6に係る発明では、蒸気タービンの排気蒸気を空冷式復水器の熱交換用管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出器と、この真空度検出器から出力される検出信号を入力して大気圧補正し、実真空度信号を出力する大気圧補正手段と、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示手段と、前記大気圧補正手段により補正された実真空度信号および前記必要真空度指示手段から出力される必要真空度指示信号を入力し、前記送風機により供給すべき空気量制御値を求め、空気量制御値信号を出力する空気量制御値演算手段と、この空気量制御値演算手段から出力された空気量制御値信号を入力し、前記空気量制御値に基づいて前記複数の送風機に個々に運転制御信号を出力する供給空気量制御手段とを備え、前記蒸気タービンの運転情況の変化に対応して全自動的に復水器必要真空度を変化させて複数の送風機の運転をすべて同時に制御することを特徴とする空冷式復水器における真空度制御システムを提供する。
【0027】
請求項7に係る発明では、蒸気タービンの排気蒸気を空冷式復水器の熱交換用管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出ステップと、検出した真空度検出信号を大気圧補正して現実の真空度を求める大気圧補正ステップと、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示ステップと、前記実真空度信号および前記必要真空度指示信号を要素として前記送風機により供給すべき空気量制御値を求める空気量制御値演算ステップと、この空気量制御値演算ステップにより求められた空気量制御値に基づいて前記複数の送風機に個々に運転制御信号を出力する送風機運転制御ステップとを備えることを特徴とする空冷式復水器における真空度制御方法を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、空冷式復水器を備えた蒸気タービンプラントを示す系統構成図(正面)であり、特に真空度制御システムを詳細に示している。図2は、図1に示した管束、送風機等を図1と異なる方向から示す構成図(側面図)である。図3は、真空度制御方法の手順を示すフローチャートである。
【0029】
図1および図2に示すように、本実施形態の蒸気タービンプラントは、主蒸気管21、蒸気タービン22および発電機23を備え、図示省略の蒸気発生装置で発生した蒸気が主蒸気管21を介して蒸気タービン22に供給され、発電機3を回転する仕事に供される。この仕事に供された蒸気は、排気蒸気ラインである排気連絡管24を介して空冷式復水器25に排出される。
【0030】
空冷式復水器25は、排気連絡管24に接続された排気蒸気導入部である上部ヘッダ26aと、例えば屋根型に傾斜配列されて上端側が上部ヘッダ26aに接続された熱交換用の管束27と、この管束27の下端に接続された排水用の下部ヘッダ26bとを備え、下部ヘッダ26bには集合管28を介して復水タンク29および復水ポンプ30が順次に接続されている。
【0031】
管束27の下方には、この管束27に冷却用空気を上昇流として供給する複数の送風機31が図示省略の架台上に支持されて設けられている。これらの送風機31は、それぞれ電動機32により駆動される軸流送風機として構成されており、具体的には、下記の<実施例1〜4>として説明するように、単一回転数軸流送風機(実施例1)、可変回転数型軸流送風機(実施例2)、可変翼型軸流送風機電動機(実施例3)、ルーバ機構を備えたもの(実施例4)、これらの組合せ等として実施される。
【0032】
復水器運転時には、蒸気タービン22から排出された排気蒸気が、排気連絡管24および上部ヘッダ26aを介して管束27に導入され、この管束27の外表面側に送風機31から冷却媒体としての空気が供給され、管束27内を流れる蒸気が空気によって潜熱を奪われ、効率よく凝縮され、復水となる。復水は下部ヘッダ26bおよび集合管28を介して復水タンク29に収容され、復水ポンプ30により図示省略の給水ラインを経て、蒸気発生装置に供給される。
【0033】
このような空冷式復水器25において、本実施形態では、復水器真空度の制御を自動操作のみで行なうことができる真空度制御装置33を備えている。この真空度制御装置33は、検出器およびその検出値を要素として制御演算を実行するコンピュータシステムとして構成され、真空度検出器34、大気圧補正手段35、必要真空度指示手段36、空気量制御値演算手段37、および供給空気量制御手段38を備えた構成とされている。そして、この真空度制御装置33は各軸流送風機の電動機32にバス等の制御ライン39により統括的に接続されている。
【0034】
以下、この真空度制御装置33の構成および同装置を使用する真空度制御方法機能について、図1に示した信号(s1〜s5)および図3に示した手順(ステップS101〜S105)を参照して説明する。
【0035】
真空度検出器34は、蒸気タービン22側から排気蒸気を排出する排気蒸気ラインとしての排気連絡管24に設けられている。この真空度検出器34において、排気連絡管24内の真空度が検出され、アナログ信号としての検出信号s1が大気圧補正手段35に出力される(ステップS101)。
【0036】
大気圧補正手段35は、A/D変換および圧力換算機能を有する変換器として構成され、この大気圧補正手段35では、真空度検出器34から出力された検出信号s1に基づいて大気圧補正が行なわれ、これにより現実の真空度が求められ、実真空度信号s2が空気量制御値演算手段37に出力される(ステップS102)。
【0037】
また、必要真空度指示手段36は、蒸気タービンプラントの各機器の設計値、経年変化データ、蒸気タービン負荷、大気温度等、蒸気タービンの運転情況データに基づいて求められた多種類の真空度情報を保持している。そして、この必要真空度指示手段36においては、運転状況に応じて変化するプラント効率(タービンロス等)と最適真空度との関係データが抽出され、現時点における最適真空度に沿って設定される必要真空度指示信号s3が、空気量制御値演算手段37に出力される(ステップS103)。
【0038】
空気量制御値演算手段37は、CPU回路として構成されており、この空気量制御値演算手段37においては、大気圧補正手段35により補正された実真空度信号s2および必要真空度指示手段36から出力された必要真空度指示信号s3を要素として、送風機により供給すべき空気量制御値が求められ、空気量制御値信号s4が供給空気量制御手段38に出力される(ステップS104)。
【0039】
供給空気量制御手段38は、各軸流送風機31による供給空気量の制御指令、例えば起動指令、停止指令、回転数指令等を出力する手段、例えば選定リレーとして構成されている。この供給空気量制御手段38においては、空気量制御値演算手段37からの空気量制御値信号が入力され、この入力値に基づいて、各軸流送風機31の電動機32のそれぞれに対し、起動または停止指令等の運転制御指令信号s5が制御ライン39を介して出力される(ステップS105)。
【0040】
以下、具体的な制御構成および制御方法について、実施例1〜4を掲げて説明する。
【0041】
<実施例1>
実施例1では、上述した送風機31を、回転数が一定である単一回転数電動機により駆動される単一回転数型軸流送風機とする。そして、この単一回転数型軸流送風機31に運転制御指令信号s5を出力して制御するための供給空気量制御手段38を、単一回転数型軸流送風機31の中から運転すべき特定のものを選定する送風機選定手段、例えば選定リレーとする。図1には、供給空気量制御手段38として、選定リレーを図示している。
【0042】
この実施例1においては、送風機選定手段から、運転すべき任意の単一回転数型軸流送風機31に制御ライン39を介して起動指令(ON)が出力され、他の単一回転数型軸流送風機31に制御ライン39を介して停止指令(OFF)が出力される。これにより、任意の単一回転数電動機32を有する軸流送風機31の起動または停止を行うことにより、冷却空気流量が制御され、復水器真空度の制御が行なわれる。
【0043】
この場合、空気量制御値演算手段37において、大気圧補正が行われた復水器の実真空度信号と、タービン負荷等の運転状況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿う必要真空度指示信号とに基づいて、冷却空気流量制御値が演算され、これに基づいて実際の真空度が直接的に追従制御される。したがって、プラント運転情況が大幅に変化したような場合においても、手動操作に切り替えて目標真空度の設定値入力を行なう必要がなく、自動制御のみにより効率よく、しかも精度の高い真空度が得られるようになる。
【0044】
また、供給空気量制御手段38からの運転制御指令信号s5は、軸流送風機31の中から運転すべき特定の送風機31を選定する送風機選定手段により、バス等の制御ライン39を介して統括的に接続されて信号処理され、各送風機運転についての自動切替えが行われるため、手動入力を必要とすることなく自動操作によって各送風機毎に個別的にON,OFF切替え制御することができる。
【0045】
よって、実施例1によれば、目標真空度が変化する場合においても、自動条件のみにより、制御能率よく、かつ高精度の真空度を得ることができる。
【0046】
<実施例2>
実施例2では、上述した送風機31の全て、または一部を、可変回転数電動機により駆動される可変回転数型軸流送風機とする。そして、供給空気量制御手段38については、可変回転数型軸流送風機31の回転数を制御する送風機回転数制御手段を備えたものとする。この構成は、実施例1の構成に代え、または実施例1の構成との組合せとして実施することが可能である。
【0047】
この実施例2においては、送風機選定手段から全て、または一部の可変回転数型軸流送風機31に対し、必要真空度を得るために設定された回転数制御指令がそれぞれ出力され、これにより各可変回転数軸流送風機31による送風量が制御される。
【0048】
したがって、実施例2によっても、目標真空度が変化する場合において自動条件のみにより、制御能率よく、かつ高精度の真空度を得ることができるのは勿論であるが、回転数制御対象となる軸流送風機31を可変回転数の範囲で微細に制御することにより制御機能が緻密化され、個々の可変回転数型軸流送風機31に割り当てられた回転数により管束の各部位がそれぞれ所定風量によって冷却されるため、送風機31の全てを可変回転数型軸流送風機とした場合は勿論のこと、一部を可変回転数型軸流送風機とした場合においても、より細緻な真空度制御を行なうことが可能となり、上記真空度制御の高精度化が更に効果的に行なわれる。
【0049】
<実施例3>
実施例3では、上述した送風機31の全て、または一部を、翼開度が可変な可変翼型送風機、すなわち翼の軸方向に対する角度を遠隔操作により調整可能とした可変翼型送風機を適用する。そして、供給空気量制御手段38については、可変翼型送風機31の翼開度を制御する翼開度制御指令を出力する翼開度制御手段を備えたものとする。この構成は、実施例1の単一回転数型軸流送風機、または実施例2の可変回転数型軸流送風機のいずれの送風機31に対しても適用することが可能である。
【0050】
この実施例3においては、送風機選定手段から全て、または一部の可変翼型送風機31に対し、必要真空度を得るために設定された翼開度制御指令がそれぞれ出力され、これにより各可変回転数軸流送風機31による送風量が制御される。
【0051】
したがって、実施例3によっても、目標真空度が変化する場合において自動条件のみにより、制御能率よく、かつ高精度の真空度を得ることができるのは勿論であるが、翼開度制御対象となる軸流送風機31を翼開度制御可能な範囲で微細に制御することにより、単一回転数型軸流送風機の場合であっても制御機能が緻密化され、さらに可変回転数型軸流送風機の場合には個々の可変回転数型軸流送風機に割り当てられた回転数の制御とともに翼開度制御を行なうことにより、より一層の細緻な真空度制御を行なうことが可能となる。よって、上記真空度制御の高精度化が更に一層効果的に行なわれる。
【0052】
<実施例4>
実施例4では、図2に示すように、送風機31に付属して、管束側への空気流路を開閉するルーバ機構40を備える。そして、供給空気量制御手段38として、ルーバ機構40の開度を制御する空気流路制御手段を備える。この構成は、実施例1〜3のいずれの構成に対しても適用することができるほか、送風機自体の送風量は一定のままでも送風量を制御することが可能であるため、送風機自体を制御しない構成についても単独で適用することが可能である。
【0053】
実施例4によれば、空気流路制御手段からルーバ機構40に開度指令が出力され、その開度指令に基づいて送風機31から管束に供給される空気量が制御されることにより、実施例1〜3の送風機制御と組合せて行なう場合にはこれらの実施例の機能に加えて、更により一層の緻密な真空度制御を行なうことが可能となる。
【0054】
また、送風機自体を制御しない構成についても、ルーバ機構40の開度調整可能な範囲において、手動操作等を必要とすることなく、自動制御のみにより効率よく、しかも精度の高い真空度が得られる
以上の実施例1〜4で具体的に説明したように、本実施形態によれば、タービン運転状況に応じた復水器真空度の最適点に沿い、実際の真空度を直接的に追従制御させることにより、自動制御のみにより、精度の高い真空度が得られる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、復水器真空度の制御を自動操作のみで行なうことができるとともに、高精度の真空度が得られるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による空冷式復水器を備えた蒸気タービンプラントを示す系統構成図。
【図2】図1に示した管束、送風機等を図1と異なる方向から示す構成図。
【図3】本発明の一実施形態による真空度制御方法の手順を示すフローチャート。
【図4】従来例を示す構成図。
【図5】最適真空度を示す説明図。
【符号の説明】
21 主蒸気管
22 蒸気タービン
23 発電機
24 排気連絡管
25 空冷式復水器
26a 上部ヘッダ
26b 下部ヘッダ
27 管束
28 集合管
29 復水タンク
30 復水ポンプ
31 送風機
32 電動機
33 真空度制御装置
34 真空度検出器
35 大気圧補正手段
36 必要真空度指示手段
37 空気量制御値演算手段
38 供給空気量制御手段
39 制御ライン
40 ルーバ機構

Claims (7)

  1. 蒸気タービンから排出される排気蒸気が導入される熱交換用の管束と、この管束の外面部に冷却用の空気を供給する複数の送風機と、これら送風機からの供給空気量を制御することにより復水器真空度を制御する真空度制御装置とを備えた空冷式復水器において、前記真空度制御装置は、前記排気蒸気を前記蒸気タービン側から前記管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出器と、この真空度検出器の検出信号を大気圧補正して現実の真空度を求める大気圧補正手段と、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示手段と、前記大気圧補正手段により補正された実真空度信号および前記必要真空度指示手段から出力される必要真空度指示信号を要素として前記送風機により供給すべき空気量制御値を求める空気量制御値演算手段と、この空気量制御値演算手段により求められた空気量制御値に基づいて前記複数の送風機からの供給空気量を制御する供給空気量制御手段とを備えたことを特徴とする空冷式復水器。
  2. 前記送風機として、単一回転数電動機により駆動される単一回転数型軸流送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記単一回転数型軸流送風機の中から運転すべき特定のものを選定する送風機選定手段を備える請求項1記載の空冷式復水器。
  3. 前記送風機として、可変回転数電動機により駆動される可変回転数型軸流送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記可変回転数型軸流送風機の回転数を制御する送風機回転数制御手段を備える請求項1記載の空冷式復水器。
  4. 前記送風機として、翼開度が可変な可変翼型送風機を備え、前記供給空気量制御手段として、前記可変翼型送風機の翼開度を制御する翼開度制御手段を備える請求項1、2または3記載の空冷式復水器。
  5. 前記送風機に付属して、管束側への空気流路を開閉するルーバ機構を備え、前記供給空気量制御手段として、前記ルーバ機構の開度を制御する空気流路制御手段を備える請求項1から4までのいずれかに記載の空冷式復水器。
  6. 蒸気タービンの排気蒸気を空冷式復水器の熱交換用管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出器と、この真空度検出器から出力される検出信号を入力して大気圧補正し、実真空度信号を出力する大気圧補正手段と、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示手段と、前記大気圧補正手段により補正された実真空度信号および前記必要真空度指示手段から出力される必要真空度指示信号を入力し、前記送風機により供給すべき空気量制御値を求め、空気量制御値信号を出力する空気量制御値演算手段と、この空気量制御値演算手段から出力された空気量制御値信号を入力し、前記空気量制御値に基づいて前記複数の送風機に個々に運転制御信号を出力する供給空気量制御手段とを備え、前記蒸気タービンの運転情況の変化に対応して全自動的に復水器必要真空度を変化させて複数の送風機の運転をすべて同時に制御することを特徴とする空冷式復水器における真空度制御システム。
  7. 蒸気タービンの排気蒸気を空冷式復水器の熱交換用管束側に導く排気蒸気ラインにて真空度を検出する真空度検出ステップと、検出した真空度検出信号を大気圧補正して現実の真空度を求める大気圧補正ステップと、前記蒸気タービンの運転情況に応じて変化する復水器真空度の最適点に沿って設定した必要真空度指示信号を出力する必要真空度指示ステップと、前記実真空度信号および前記必要真空度指示信号を要素として前記送風機により供給すべき空気量制御値を求める空気量制御値演算ステップと、この空気量制御値演算ステップにより求められた空気量制御値に基づいて前記複数の送風機に個々に運転制御信号を出力する送風機運転制御ステップとを備えることを特徴とする空冷式復水器における真空度制御方法。
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