JP4063693B2 - ソフトウェア無線機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムに用いられるソフトウェア無線機に係り、特に無線通信の種別(無線通信方式)を迅速に切り替えられることができるソフトウェア無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信に関する様々な新技術が模索される中で、1台の無線機で各種通信方式に適応するソフトウェアを書き換えることによって機能変更し、様々な無線通信システムに対応可能とする「ソフトウェア無線」の技術が注目されている。
【0003】
ソフトウェア無線技術の分野としては、無線端末にソフトウェア無線の技術を実現して各種無線システムに対応可能とする技術と、ネットワーク間を接続する中継装置(ルータなど)にソフトウェア無線の技術を実現して各種ネットワーク間に接続可能とする技術がある。
【0004】
尚、無線端末にソフトウェア無線の技術を実現する従来技術としては「PHSと無線LANに対応したソフトウェア無線機」が開発されている。(非特許文献1参照)
この従来技術は、ソフトウェア無線機を無線周波数部、中間周波数部、ベースバンド部の3つの機能ブロックで構成し、この中間周波数部とベースバンド部にプログラマブルなプロセッサを採用し、ソフトウェアを書き換えることで回路構成を変更し、低速なPHS(Personal Handyphone System)と高速・広帯域な無線LAN(Local Area Network)の双方に対応するソフトウェア無線機である。
【0005】
また、様々なネットワーク環境に適応可能な移動体端末(計算機)の実現技術として、「JAIST Mobile IP システム」が提案されている。(非特許文献2参照)
【0006】
これに対して、本件はネットワーク間を接続する中継装置(ルータなど)とソフトウェア無線機の技術を融合して各種ネットワーク間接続に対応可能とする技術を念頭に置いている。
本件のソフトウェア無線を適応する無線通信システム構成について図7使って説明する。図7は、無線通信システムの概略構成を示す概念図である。
本件では、図7に示すように、ネットワーク(LANなど)間を無線通信システムによって接続することによって、ユーザ端末2間でデータ通信を行う無線通信システムを考える。
【0007】
LAN等のネットワークaとネットワークbとが無線通信方式Aで通信される無線システムAで接続されることにより、ネットワークa内のユーザ端末2aとネットワークb内のユーザ端末2bとが通信をする場合、無線システムAを構成するためには、中継装置の働きをするルータは、無線通信方式Aの無線通信技術を実現する必要がある。
【0008】
また、ネットワークaとネットワークcとが無線通信方式Bで通信される無線システムBで接続されることにより、ネットワークa内のユーザ端末2aとネットワークc内のユーザ端末2cとが通信する場合、無線システムBを構成するためには、中継装置の働きをするルータは、無線通信方式Bの無線技術を実現する必要がある。
【0009】
更に、ネットワークaとユーザ端末2cとが無線通信方式Cで通信される無線システムCで接続されることにより、ネットワークa内のユーザ端末2aとユーザ端末2dとが通信する場合、無線システムCを構成するためには、中継装置の働きをするルータは、無線通信方式Cの無線通信技術を実現する必要がある。
【0010】
このように、例えば、ネットワークaに属する中継装置は、通信相手に応じて無線システムA、B、Cの無線通信技術を実現しなければならず、1台の無線機で各種通信方式に適応するソフトウェアの書き換えによって機能変更を行うことができるソフトウェア無線機で構成することが望まれる。
【0011】
図7に示すように、データ送受信を行う送信元のユーザ端末(例えばユーザ端末2a)とソフトウェア無線機1aとがEthernet(R)でLAN接続され、ソフトウェア無線機1aとソフトウェア無線機1bとが無線接続され、ソフトウェア無線機1bと宛先であるユーザ端末(例えばユーザ端末2b)とがEthernet(R)でLAN接続されている。
【0012】
そして、無線端末にソフトウェア無線の技術を実現する技術として提案されている従来技術を中継装置に応用して考えると、OSI参照モデルの物理層が無線であり、データリンク層として無線通信方式A,B,Cに対応するような通信可能な各種通信方式(変調方式、周波数などの電波種別)を実現する手段(プログラム)の中の何れかを設定して動作させることになる。
【0013】
ここで、各種通信方式の例としては、振幅シフト・キーイング(Amplitude Shift Keying:ASK)、周波数シフト・キーイング(Frequency Shift Keying:FSK)、位相シフト・キーイング(Phase Shift Keying:PSK)等の変調方式が考えられる。
【0014】
従来のソフトウェア無線機では、無線システム又はソフトウェア無線機の管理者、或いは内部ソフトウェアにより電波種別(通信方式)が管理されるため、使用可能な電波種別をユーザも知っておく必要があった。
【0015】
そして、電波種別(通信方式)を変更する、即ち電波種別に対応するソフトウェアを切り替える場合には、ユーザ端末はソフトウェア無線機に対して、何らかの手段(本来の通信とは別の通信手段)で電波種別の変更を依頼し、依頼を受けたソフトウェア無線機は、依頼の内容を判断した後に電波種別に適応した信号処理をするプログラム(ソフトウェア)を変更する。
【0016】
ここでいう何らかの手段としては、既知の技術として、ユーザ端末とソフトウェア無線機の間で取り決めた特定のフォーマットの電気的信号を送る方法や、無線機が移動型の無線機である場合の電界レベルに応じて自動的に通信方式を切り替える方法等を含んでいる。
【0017】
そして、ユーザ端末では、ソフトウェア無線機からの電波種別の変更完了を受けてから、データの送受信をソフトウェア無線機に対して行い、通信を確立するようになる。
【0018】
尚、本件に関連する従来技術として、ネットワーク状況に応じて適切なネットワーク或いはサービスクラスに変更するデータ転送方法及びその装置が提案されている。(特許文献1参照)
【0019】
また、本件に関連する別の従来技術として、無線端末が2つのチャネル系統を備え、移動により電界強度のレベル低下、受信品質劣化を検出したなら、チャネル系統のアクトスタンバイを切り替えて、通信する無線基地局を切り替える無線端末及び無線基地局切り替え方法が提案されている。(特許文献2参照)
【0020】
次に、図7に示したような、ソフトウェア無線機でネットワーク間を接続する無線通信システムにおいて、TCP/IPプロトコルをサポートする場合、通常ネットワーク上の各端末(ユーザ端末、ソフトウェア無線機など)にIPアドレスを割り当て、データリンク層レベルでは、このIPアドレスで端末を認識してデータの送受信を行う。
【0021】
しかし、ログインやメールなどのアプリケーションプログラムからは、インターネットホストを指定する場合、文字列でホスト名を指定するのが一般的である。ホスト名(文字列)とIPアドレス(4つの数字の列)とを対応付けるプロトコルとして良く知られているのが、DNS(Domain Name System)である。
【0022】
DNSは、全世界のネームサーバが連携してドメイン名(ネットワーク名或いはホスト名)とIPアドレスを対応させるシステムで、ネームサーバは「DNSサーバ」とも呼ばれる。IPアドレスとドメイン名との対応をネットワーク内のDNSサーバと呼ばれるサーバに分散して管理され、ネットワークを介してIPアドレスをもとにドメイン名を求めたり、その逆を求めたりすることができるプロトコルである。
【0023】
各DNSサーバは、自分の管理するネットワーク(ドメイン)に接続されたコンピュータのホスト名とIPアドレスの対応表を持っており、外部からの問い合わせに答える。
インターネットには無数のネームサーバが存在しており、ドメイン名に対応した階層構造になっている。最上位に位置するネームサーバは「ルートサーバ」と呼ばれ、全世界に13台が分散配置され、各DNSサーバはこのルートサーバにドメイン名と自分のアドレスを登録しておく。
【0024】
リゾルバと呼ばれるクライアントプログラムは、調べたいホスト名(またはIPアドレス)をまずルートサーバに照会し、そのホスト(ドメイン)を管理するDNSサーバを調べ、そのDNSサーバに情報を聞き出すことで変換を行う。
【0025】
具体的には、「www.zzz.yyy.jp」というドメイン名を持ったコンピュータのIPアドレスを探す場合、まずルートサーバに問い合わせる。ルートサーバは「jp」ドメイン全体を管理するネームサーバのアドレスを答えるので、「jp」ドメインのネームサーバに問い合わせを送る。「jp」ドメインを管理するネームサーバは、さらに「yyy」ドメインのネームサーバのアドレスを答え、「yyy」ドメインのネームサーバは「zzz」ドメインのネームサーバを答え、「zzz」ドメインのネームサーバは「www」というコンピュータのIPアドレスを回答することになる。
【0026】
図7に示したソフトウェア無線機で無線接続された無線通信システムにおいて、上記DNSシステムを実現している場合の動作について、図8を使って説明する。図8は、従来のソフトウェア無線機で構成される無線通信システムにおけるデータ通信の動作を示す説明図である。
図7に示した従来のソフトウェア無線機で構成される無線通信システムでは、ユーザ端末2aが接続されるネットワークaにソフトウェア無線機1aが接続され、ユーザ端末2bが接続されるネットワークbにソフトウェア無線機1bが接続され、ソフトウェア無線機1aとソフトウェア無線機1bとが無線通信を行うことによってネットワークaとネットワークbとが接続されて、ユーザ端末2aユーザ端末2bとが通信可能となるもので、ネットワークaにDNSサーバ5が接続されているものとする。
【0027】
図8に示した構成の場合、DNSサーバ5は、ドメインaとドメインbを管理し、自分の管理するネットワーク(ドメイン)に接続されたコンピュータのホスト名とIPアドレスの対応表を持っていて、外部からの問い合わせに答えることになる。
【0028】
ユーザ端末2aがユーザ端末2bにデータ送信を行う場合、ユーザ端末2aは、ユーザ端末2bのホスト名でまずDNSサーバ5に(1)DNSの問合せを行い、DNSサーバ5において管理している対応テーブルなどを参照してユーザ端末2bのホスト名からIPアドレスに変換し、DNSサーバ5からユーザ端末2aに(2)DNSの応答(IPアドレス)が返され、ユーザ端末2aがユーザ端末2bのIPアドレスに送信データを送信する。
【0029】
すると、ユーザ端末2aから発信された送信データは、ネットワークaを介してEthernet(R)データとしてソフトウェア無線機1aに入力され、ソフトウェア無線機1aで無線信号に変換されてソフトウェア無線機1bに送信され、ソフトウェア無線機1bで無線信号からEthernet(R)データに変換され、ネットワークbを介してユーザ端末2bに送信されることになる。
【0030】
【非特許文献1】
日本電信電話株式会社 NEWS RELEASE、
"PHSから無線LANまで異なる無線方式に対応できるソフトウェア無線機を開発"、
[online ]、平成13年11月26日、[平成14年10月29日検索]、
インターネット
<URL :http://www.ntt.co.jp/news/news01/0111/011126.html>
【非特許文献2】
日本ソフトウェア科学会
第2回プログラミングおよび応用のシステムに関するワークショップSPA'99
"無線ネットワークの性質を考慮したMobile IP システム"、
[online ]、1999年3月17日、[平成14年10月29日検索]、
インターネット
<URL:http://www.osss.is.tsukuba.ac.jp/spa99/013_ishibashi.pdf>
【特許文献1】
特開2001−217870号公報(第5−13頁)
【特許文献2】
特開2002−218524号公報(第3−5頁)
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のソフトウェア無線機の通信方式(ソフトウェア)切替シーケンスでは、ユーザが使用目的に応じて通信方式を選択し、対応するソフトウェアに切り替えるような場合を想定しており、通信方式の切り替え(即ち、ソフトウェアの変更)が頻繁に発生する状況下にある中継装置等は一切考慮されておらず、そのまま中継装置等へ適用した場合は、ソフトウェア変更に伴う通信レスポンスの遅延や、通信方式の変更要求にリアルタイムに追従できずに損失を招く恐れがあるという問題点があった。
また電波種別の変更のために別の通信手段を必要とするため、ソフトウェア無線機の運用管理が複雑になるという問題点があった。
【0032】
また、ソフトウェア無線機がTCP/IPをサポートする場合、IPによる管理をすることは可能だが、単にTCP/IPをサポートしただけではソフトウェア無線機の特徴である通信方式の変更(ソフトウェアの変更)に対して柔軟にネットワークを切り替えることができないという問題点があった。
【0033】
また、非特許文献1に示された技術は運用中にネットワークを切り替えるものとはなっていなかった。
【0034】
上記ソフトウェア無線機の通信方式切替を中継装置等へ適用する場合の、通信レスポンス遅延や、通信方式変更要求に対する遅延を解決する技術として、複数のデータリンク層実現手段に相当するソフトウェアが複数の無線通信方式に対応して通信制御に係るプロトコルを実現し、システム制御部が各データリンク層実現手段に対応付けてネットワークアドレスを管理し、データリンク層実現手段を複数の信号処理部に待機させておき、電文の宛先に関連するネットワークアドレスに対応するデータリンク層実現手段が待機している信号処理部をスイッチにより切り替えて動作させて無線通信方式を切り替える無線機が提案されている(特願2002−354526)。
【0035】
上記提案されている無線機の場合は、インターネットコントロールプロトコル(ICMP)の電文やアドレス解決プロトコル(ARP)などの電文の宛先アドレスに対応付けられたデータリンク層実現手段を信号処理部に待機させ、送信するデータの宛先アドレスに対応付けられたデータリンク層実現手段が待機している信号処理部をスイッチにより切り替えて動作させて無線通信方式を切り替える無線機である。
【0036】
本発明は、通信プロトコルのシーケンスに則り、引き続き発生するであろうと予測される送信データの送信径路を予測し、予測された径路となる無線通信先装置を特定し、当該無線通信先装置先との無線通信方式(電波種別)に対応するソフトウェアの準備を行うことによって無線通信方式をより迅速に切り替えて運用することを容易にできるソフトウェア無線機を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ソフトウェア無線機において、複数の無線通信方式に対応して通信制御に係るプロトコルをソフトウェアで実現する複数のデータリンク層実現手段と、
各データリンク層実現手段に対応付けて無線通信先装置及び無線通信先装置が属するネットワーク内のネットワークアドレスを管理し、無線送信データの宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることで無線通信方式を切り替えるシステム制御手段とを有するソフトウェア無線機であって、
無線通信先装置に対応付けて、無線通信先装置が属するネットワーク内の端末装置に関するホスト名とネットワークアドレスとの対応付け情報を保持し、任意のホスト名に関する問合せを受け付け、保持している対応付け情報に従いホスト名に対応するネットワークアドレスを特定するドメインネームシステムサーバ手段を備え、
ドメインネームシステムサーバ手段が、任意のホスト名に関する問合せを受け付けると、問合せに関連する情報をシステム制御手段に出力するドメインネームシステムサーバ手段であり、
システム制御手段が、ドメインネームシステムサーバ手段からの問合せに関連する情報を入力し、問合せ対象ホスト名に対応するネットワークアドレスを宛先とするデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるシステム制御手段であることを特徴とするものなので、
ドメインネームシステムの問合せを受けた時点で、問合せ対象を宛先とするデータ送信径路を予測し、予測された径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、当該宛先へのデータ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができる。
【0038】
本発明は、上記ソフトウェア無線機において、システム制御手段が、任意の無線通信先装置からの受信データを受け取ると、受信データに対する応答データを送信する為の無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるシステム制御手段であることを特徴とするものなので、
無線通信先装置からの受信データを受け取った時点で、応答データを送信する為の当該無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測して、当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、応答データ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができる。
【0039】
本発明は、上記ソフトウェア無線機において、データリンク層実現手段を待機させる信号処理部を複数設け、システム制御手段が、予測されたデータ送信径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を信号処理部に待機させ、予測されたデータ送信径路のデータ送信時に、データリンク層実現手段が待機している信号処理部を動作させることで無線通信方式を切り替えることを特徴とするものなので、
データ送信時には、事前の送信径路予測で対応するデータリンク層実現手段を待機させておいた信号処理部を動作させるという信号処理部の切替だけで、簡単且つ迅速に通信方式を変更することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0041】
本発明に係るソフトウェア無線機は、ドメインネームシステムサーバ手段が、無線通信先装置が属するネットワーク内の端末装置に関するホスト名とネットワークアドレスとの対応付け情報を保持し、任意のホスト名に関する問合せを受け付けると、問合せに関連する情報をシステム制御手段に出力し、システム制御手段が、ドメインネームシステムサーバ手段からの問合せに関連する情報を入力し、問合せ対象ホスト名に対応するネットワークアドレスを宛先とするデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるものなので、ドメインネームシステムの問合せを受けた時点で、問合せ対象を宛先とするデータ送信径路を予測し、予測された径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、当該宛先へのデータ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができる。
【0042】
また、本発明に係るソフトウェア無線機は、システム制御手段が、任意の無線通信先装置からの受信データを受け取ると、受信データに対する応答データを送信する為の無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるものなので、無線通信先装置からの受信データを受け取った時点で、応答データを送信する為の当該無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測して、当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、応答データ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができる。
【0043】
尚、本発明の実施の形態における各手段と図1の各部との対応を示すと、データリンク層実現手段は、ソフトウェア11a及びディジタル信号処理部13,アナログ信号処理部14に相当し、ドメインネームシステムサーバ手段は、DNSサーバ部18及びDNSゾーン情報11cに相当し、システム制御手段は、システム制御部10及びネットワーク管理テーブル11b及びDNSゾーン情報11c及びIPアドレス判定部19及びパス切替部17a、17bに相当している。
【0044】
本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機が用いられる無線通信システムは、従来技術で図7を用いて説明した構成と同様であり、複数のネットワーク間、又はネットワークとクライアントまたはサーバの機能を有するユーザ端末が、ソフトウェア無線機を介して各種無線通信方式で接続し、ネットワークに属するクライアントまたはサーバ機能を持ったユーザ端末間でデータ通信を行うものである。
【0045】
また、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機が用いられる無線通信システムでは、一般的な無線通信システムにおいて設置されている複数のユーザ端末に関するホスト名(ドメイン名)とネットワークアドレスとの対応付けを管理するためにDNSサーバが設置されており、上位アプリケーションからはユーザ端末をホスト名によって取り扱う無線通信システムであることを前提としている。
【0046】
図7に示した無線通信システムにおいて、本発明の特徴部分は、ソフトウェア無線機1であるとして、以下説明を行う。
本発明のソフトウェア無線機は、1台の無線機で各種無線通信方式に適応する複数のソフトウェアを備え、実行するソフトウェアを切り替えることによって各無線通信方式に対応した機能変更を行うことができるものである。
【0047】
そして、本発明のソフトウェア無線機では、基本的に無線受信用に使用する無線通信方式(メイン通信方式と呼ぶ)を1つ又は複数備え、更に対向のソフトウェア無線機の基本通信方式に合わせて無線送信用に使用する無線通信方式(サブ通信方式と呼ぶ)を複数備えている。
【0048】
次に、本発明のソフトウェア無線機1の具体的構成例について、図1を使って説明する。図1は、本発明のソフトウェア無線機の内部構成例及び外部との接続例を示すブロック図である。尚、以降の説明では、Ethernet(R)との接続で、TCP/IPネットワークを構築する例で説明する。
【0049】
本発明のソフトウェア無線機1は、主にシステム制御部10と、記憶部11と、外部I/F部12と、現用系及び1つ又は複数の予備系で構成される2系統を為すディジタル信号処理部13と、現用系及び1つ又は複数の予備系の2系統を為すアナログ信号処理部14と、(マルチバンド)RF/IF部15と、アンテナ16と、ディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の現用系及び予備系の切替を行うパス切替部17a,17bとから構成され、更に本発明の特徴部分としてDNSサーバ部18とIPアドレス判定部19とを備えている。
【0050】
本発明のソフトウェア無線機1の各部について説明する。
RF部15は、アンテナ16を介して無線信号の送受信をおこなうものである。
外部I/F部12は、外部ネットワーク3(例えば、Ethernet(R))との送受信インターフェースを司る部分であり、外部ネットワーク3を介してユーザ端末2との送受信をおこなうものである。本発明では、例えば、ユーザ端末とはTCPI/Pネットワークが構築されているものとする。
【0051】
ディジタル信号処理部13は、送受信データのデジタル信号処理を行うもので、現用系及び1つ又は複数の予備系の2系統で構成されている。
アナログ信号処理部14は、送受信データのアナログ信号処理を行うもので、現用系及び1つ又は複数の予備系の2系統で構成されている。
【0052】
そして、ディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14は、システム制御部10のプロトコルスタック切替制御によって、現用系と1つ又は複数の予備系に設定されるソフトウェアが書き換えられ、更にシステム制御部10のプロトコルスタック切替制御によって、パス切替部17a,17bが切り替えられて現用系と1つ又は複数の予備系の中の1つとが切り替えられ、その結果として動作する無線インターフェースが切替られるようになっている。
尚、現用系と予備系は、固定的に決まっているものではなく、1つの系が動作中には、残りの系は予備となり、パス切替部17a,17bの切替によって、現用系と予備系とが切り替わるものである。
【0053】
パス切替部17a,17bは、システム制御部10の制御によって、ディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の現用系と予備系とを切り替え、外部I/F部12及びRF/IF部15間のデジタル又はアナログ信号処理系統を切り替えるスイッチである。
【0054】
記憶部11は、各種電波種別(無線インターフェース)に対応したソフトウェア11aを格納すると共に、無線接続可能な無線通信先装置であるソフトウェア無線機に関する各種電波種別(無線インターフェース)の管理情報や割り付けられているホスト名、状態情報を管理するネットワーク管理テーブル11bと、DNSにおける管理情報(ゾーン情報)を記憶しているDNSゾーン情報11cが格納されているもので、ハードディスクやメモリなどである。
【0055】
ここで、ネットワーク管理テーブル11bの具体例について図2を使って説明する。図2は、本発明のソフトウェア無線機1におけるネットワーク管理テーブル11bの具体例を示す説明図である。
本発明のネットワーク管理テーブル11bは、無線接続可能な1つ又は複数のソフトウェア無線機1に関する伝送路特性情報を、DNSにおけるホスト名をキーとして管理している。具体的に管理している伝送路特性情報は、各ソフトウェア無線機1が無線受信用に使用する無線通信方式(メイン通信方式と呼ぶ)の伝送路特性情報であり、電波型式、周波数、送信電力の組み合わせを予め1つ又は複数割り振って記憶しておき、運用状態の中で、各ソフトウェア無線機1の現在の状態(使用可能、不可能の状態)の情報を管理記憶している。
【0056】
このネットワーク管理テーブル11bの内容は、システム制御部10のみが登録、変更でき、ソフトウェア無線機1同士で無線通信を利用して登録、修正を行うことも可能である。
【0057】
一つのソフトウェア無線機に対して複数の使用可能なメイン通信方式の伝送路特性情報がある場合は、ネットワーク管理テーブルの最左番号のうち、複数の番号に対して同一のホスト名を割り振って利用する。図2の例では、番号1,2,3がソフトウェア無線機ソフトウェア無線機ホスト名「SWR−001」に割り振られている伝送路特性である。
複数ある場合には、伝送路状態などを監視して、伝送路状態が良い通信方式を選んで使用することもできる。
【0058】
DNSゾーン情報11cは、DNSにおける管理情報(ゾーン情報)を記憶しているもので、具体的には、無線通信先装置である対向のソフトウェア無線機1(図7の例では、ソフトウェア無線機1aに対してソフトウェア無線機1b、ソフトウェア無線機1cなど)が属するネットワークをゾーンと呼び、各ソフトウェア無線機1のホスト名とゾーンの対応付け、及び各ゾーン内のユーザ端末2に関するホスト名(DNSではドメイン名とも呼ぶ)とネットワークアドレスとの対応付け情報を記憶している。
【0059】
そして、本発明の特徴部分であるDNSサーバ部18は、ソフトウェア無線機1にDNSサーバとしての一般的な機能を実現し、更に本発明の特徴部分としてDNSサーバとして機能した時に、問合せに関連する情報(具体的には、問合せ対象の端末に関する情報)をシステム制御部10に出力するものである。
【0060】
DNSサーバ部18が実現するDNSサーバとしての一般的な機能は、既存のフリーウェアとして使用されている「BIND」やその他の製品化されたDNSサーバ機能と同等の機能を実現する処理を行うものであるため、ゾーン情報やDNS機能についての詳細な説明は省略する。
【0061】
DNSサーバ部18がDNSサーバとしての一般的な機能を実現するために行う具体的な処理としては、DNSにおけるDNSクライアント(装置としては、ユーザ端末2)やDNSサーバ(装置としては、ユーザ端末2)からのクエリーと呼ばれるDNS問合せを受け付け、記憶部11に記憶しているDNSゾーン情報11cからDNSの情報の単位であるレコードを検索し、該当する内容をDNS応答として問い合わせ元に返答する処理を行う。
【0062】
このDNS問合せとは一般的に、ユーザ端末2によるTCP/IP通信時に、送信元であるユーザ端末2が、内部で保持している宛先ユーザ端末2のホスト名から対応する宛先ユーザ端末2のネットワークアドレス(IPアドレス)を取得することを目的に行うシーケンスで、その結果取得したネットワークアドレス(IPアドレス)を用いて、以降のTCP/IPのデータ通信を行うものである。
【0063】
具体的には、送信元のユーザ端末2が、まず内部で保持している宛先ユーザ端末2のホスト名を問合せ対象のホスト名としてDNSサーバ機能を実現している装置(一般的なDNSサーバ5又は、本発明のソフトウェア無線機1内のDNSサーバ部18)にDNS問合せを行い、DNSサーバ部分が管理している対応テーブル(ソフトウェア無線機1ならDNSゾーン情報11c)を参照して当該ホスト名から対応付けられているネットワークアドレス(IPアドレス)に変換し、DNSサーバ部分から送信元ユーザ端末2にDNS応答として当該IPアドレスが返され、ユーザ端末2はこの返答されたIPアドレスを宛先IPアドレスとして送信データを作成し通信を開始する。
【0064】
また、DNS問い合わせは、ユーザ端末2から直接来る場合もあるが、例えば、ネットワーク内のDNSサーバ5にソフトウェア無線機1aが任意のゾーン(サブドメインともいう。例えば、図7の例では、ゾーンb、c)を管理するDNSサーバであることを登録しておくことにより、当該サブドメインに関してDNSサーバ5からソフトウェア無線機1aにDNS問い合わせが来ることもある。
【0065】
そこで、DNSサーバ部18が本発明の特徴部分として行う処理は、上記一般的な処理としてソフトウエア無線機1がネットワークから受信した無線通信先のゾーン情報に関するDNS問合せを受け付けて、問合せ元に対してDNS応答を返送する際に、問合せ内容から問合せ対象のユーザ端末2に関連する情報(問合せに関連する情報)を、続いて行われるデータ送信の送信径路の予測のためにシステム制御部10にバスを介して通知するようになっている。
【0066】
ここで、問合せ対象のユーザ端末2に関連する情報(問合せに関連する情報)とは、具体的に、問合せ対象端末のホスト名、又は、問合せ対象端末のネットワークアドレス(IPアドレス)、又は問合せ対象端末が属するゾーンに関するゾーン情報の何れかであっても良いし、DNSゾーン情報11c参照時にゾーンへの中継接続点となる無線通信先装置のソフトウェア無線機1のホスト名まで取得して、当該ソフトウェア無線機1のホスト名を問合せ対象のユーザ端末2に関連する情報としてシステム制御部10に出力しても良い。
【0067】
IPアドレス判定部19は、送受信されているIPパケットからIPアドレス部分を取得し、システム制御部10に出力するものである。
具体的にIPアドレス判定部19は、ネットワーク区間から外部I/F12を介して受信したIPパケットの宛先IPアドレス(無線区間への宛先IPアドレスと呼ぶ)、又は無線区間から無線部(アンテナ16、RF/IF部15)を介して受信し外部I/F部12に送信するIPパケットの送信元IPアドレス(無線区間からの送信元IPアドレスと呼ぶ)を取得し、システム制御部10に出力するものである。
【0068】
システム制御部10は、基本的にソフトウェア無線機1におけるディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の予備系へのソフトウェア入れ替え(ダウンロード)と、ディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14における現用系と予備系との切替制御を行うものである。
【0069】
これによりシステム制御部10は、送信データの宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置がサポートする無線通信方式(通信制御に係るプロトコル)、即ち無線通信先装置のソフトウェア無線機1のメイン通信方式を実現するソフトウェア(データリンク層実現手段)を動作させることで無線通信方式を切り替えて、無線通信先装置のソフトウェア無線機1のメイン通信方式で無線送信し、また、無線データ受信時には、自己のメイン通信方式を実現するソフトウェア(データリンク層実現手段)を動作させることで無線通信方式を切り替えて無線受信するものである。
【0070】
そして、更に本発明のシステム制御部10の特徴部分として、通信プロトコルのシーケンスに則り、引き続き発生するであろうと予測される送信データの送信径路を予測し、予測された送信径路に関連する無線通信先装置(ソフトウェア無線機1)に対応する通信制御方式(メイン通信方式)を実現するソフトウェアを待機させるものである。
【0071】
実際にシステム制御部10で行う大きな処理としては、予測に基づく処理と、実送信データに基づく処理の2つである。
予測に基づく処理は、DNSサーバ部18で行われたDNS問合せの問合せ対象端末に関する情報、又はIPアドレス判定部19が無線区間からの受信データから取得したIPアドレス(無線区間からの送信元IPアドレス)の情報に基づいて、予測される送信径路となる無線通信先装置であるソフトウェア無線機1のメイン通信方式を実現するソフトウェアを記憶部11のソフトウェア11aから読み込んでディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の何れかの予備系へ書き込んで待機させる処理である。
【0072】
尚、複数の予備系の中のどの予備系にソフトウェアを書き込むかについては、限定するものではないが、例えば状態変化履歴を管理して、最後に実行状態になった時間が古い予備系から書き換えるようにすればよい。
【0073】
また、実送信データに基づく処理は、IPアドレス判定部19がネットワーク区間から無線区間への送信データから取得したIPアドレス(無線区間への宛先IPアドレス)に基づいて、無線通信先装置のソフトウェア無線機1のメイン通信方式を実現するソフトウェアが設定されているディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14における予備系を現用系に切り替える切替制御処理である。
【0074】
予測に基づく処理の具体的な処理動作の1つとして、システム制御部10は、DNSサーバ部18からDNS問合せ対象端末に関する情報を受け取ると、DNSのプロトコルの性質上、当該DNS問合せ対象端末宛の送信データ(IPパケット)が発生することが予測できるので、DNS問合せ対象端末に関する情報に基づいて、DNSゾーン情報11cを参照して、当該端末の属するゾーン、及び当該ゾーンに無線送信するための無線通信先装置であるソフトウェア無線機1を特定し、DNS問合せ元のユーザ端末2から自己と特定したソフトウェア無線機1を介して問合せ対象端末のユーザ端末2に向かうデータ送信径路を予測する。
【0075】
そして、システム制御部10は、予測されたデータ送信径路に従い、上記特定された無線通信先装置であるソフトウェア無線機1に関してネットワーク管理テーブル11bを参照して、特定されたソフトウェア無線機1に対応する無線通信方式(無線通信先装置のメイン通信方式)を判定し、判定された通信方式を実現するソフトウェアが各信号処理部13,14の現用系または予備系にない場合は、予備系に当該ソフトウェアを書き込んで待機させ、いつでも動作させることができるように準備しておく。
【0076】
ここで、DNSサーバ部18から受け取る問合せ対象のユーザ端末2に関連する情報(問合せに関連する情報)が、問合せ対象端末のホスト名、又は、問合せ対象端末のネットワークアドレス(IPアドレス)、又は問合せ対象端末が属するゾーンに関するゾーン情報の何れかの場合には、システム制御部10がDNSゾーン情報11cを参照してゾーンへの中継接続点となる無線通信先装置のソフトウェア無線機1のホスト名を取得してソフトウェア無線機1を特定してから、ネットワーク管理テーブル11bを参照する。
【0077】
一方、DNSサーバ部18から受け取る問合せ対象のユーザ端末2に関連する情報がソフトウェア無線機1のホスト名である場合には、当該ホスト名でネットワーク管理テーブル11bを参照することになる。
【0078】
また、予測に基づく処理の具体的な処理動作の2つ目として、システム制御部10は、IPアドレス判定部19から無線区間からの受信データから取得したIPアドレス(無線区間からの送信元IPアドレスと呼ぶ)の情報を受け取ると、TCP/IPプロトコルの性質上、同一ユーザ端末2間で送信データに対して応答データが発生し、送受信が繰り返されることが予測できる。
【0079】
そこで、システム制御部10は、当該無線区間からの送信元IPアドレスの情報に基づいて、DNSゾーン情報11cを参照して、当該送信元端末の属するゾーン、及び当該ゾーンに無線送信するための無線通信先装置であるソフトウェア無線機1を特定し、受信データの送信先ユーザ端末2から自己と特定したソフトウェア無線機1を介して受信データの送信元ユーザ端末2に向かうデータ送信径路を予測する。
【0080】
そして、システム制御部10は、予測されたデータ送信径路に従い、上記特定されたソフトウェア無線機1に関してネットワーク管理テーブル11bを参照して特定されたソフトウェア無線機1に対応する無線通信方式(無線通信先装置のメイン通信方式)を判定し、判定された通信方式を実現するソフトウェアが各信号処理部13,14の現用系または予備系にない場合は、予備系に当該ソフトウェアを書き込んで待機させ、いつでも動作させることができるように準備しておく。
【0081】
次に、実送信データに基づく処理として、システム制御部10は、ネットワーク区間から無線区間への送信データに関して、IPアドレス判定部19が取得した外部I/F12から受信したIPパケットの宛先IPアドレス(無線区間への宛先IPアドレス)の情報を受け取り、無線通信の相手先装置となるソフトウェア無線機1を判定し、当該ソフトウェア無線機1と通信するための通信方式(無線通信先装置のメイン通信方式)を判定し、判定された通信方式を実現するソフトウェアが各信号処理部の現用系でない場合は予備系にあるはずなので、現在の現用系を予備系とし、判定された通信方式を実現するソフトウェアが設定されて待機している予備系を現用系とするように、パス切替部17a,17bを制御して切り替えを行う。
【0082】
もし、IPアドレス判定部19からの情報に基づく無線通信先装置先ソフトウェア無線機1と通信するための通信方式を実現するソフトウェアが設定されている信号処理部が現用系であれば、既に実行状態であるから、切替制御の必要はない。
【0083】
また、もし上記通信方式を実現するソフトウェアが現用系にも予備系にも設定されていない場合には、当該ソフトウェアをディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の予備系に書き込み、パス切替部17a,17bを切り替えて現行系と予備系とを反転しなければならないことになる。
【0084】
尚、システム制御部10では、無線送信時には、無線通信先装置である対向のソフトウェア無線機1におけるメイン通信方式(自己の中ではサブ通信方式の扱い)に合わせて記憶部11のソフトウェア11aに保持しているソフトウェアを動作させて(現用系にして)送信データを無線送信するが、無線受信時には、自己のメイン通信方式のソフトウェアを動作させて(現用系にして)受信データを無線受信することになる。
【0085】
よって、システム制御部10は、送信データの無線送信が完了すると、無線通信先装置である対向のソフトウェア無線機1のメイン通信方式が設定されている現用系を予備系に戻し、自己のメイン通信方式が設定されている予備系を現用系に切り替え、無線受信できる体制を整える。
【0086】
本発明のソフトウェア無線機1では、システム制御部10が、IPアドレス判定部19又はDNSサーバ部18からの情報に従って、予測される無線送信データの送信径路となる無線送信先のソフトウェア無線機1に合わせた通信方式の判定が繰り返し行われ、その都度、各信号処理部13,14の予備系に対応するソフトウェアを書き込んで待機させておくことになる。
【0087】
これにより、常に各信号処理部13,14の予備系に次に変更されるであろうと予測される通信方式のソフトウェアが存在するため、通信方式の切替はパス切替部17a,17bの制御だけで行うことができる。
【0088】
特に、クライアント・サーバ間のTCP/IP通信のように、要求IPパケットに対して必ず応答IPパケットが返送されるような場合において、要求IPパケット受信時に応答IPパケット送信を予測して、応答IPパケット送信用の通信方式、言い換えれば要求IPパケット送信元のソフトウェア無線機がサポートする通信方式を常に準備(待機)しておき、実際の応答IPパケット送信時には迅速に通方式を切り替えることができるため、本発明の効果は、より顕著に表れる。
【0089】
また、本発明のソフトウェア無線機の特徴は、DNSサーバの機能を実現するDNSサーバ部18を内部に設け、既存のDNSサーバ5に対して無線接続先のドメインを管理していることを登録することで、ソフトウェア無線機間の無線通信先にあるドメインの管理を委譲できる為に、ユーザ端末2から通信始めに送信されるDNS問合せをソフトウェア無線機1がすべて受信でき、これによりDNSサーバ部18からシステム制御部10にDNS問合せに関する情報を通知することができ、システム制御部10で以降の送信データの送信先IPアドレスの予測を行い、そこからデータ送信径路の予測ができ、最終的に無線送信先装置の無線通信方式の予測に役立てることができる。
【0090】
このDNS問合せパケットをソフトウェア無線機にDNSサーバ機能を設けずに受け取ろうとした場合には、ユーザ端末2とソフトウェア無線機1の接続にリピータHUBを使用したり、既存のDNSサーバ5とソフトウェア無線機1の間に別の通信路を設けてDNS問合せパケットを受け取られるようにしなければならず、非現実的である。
【0091】
更に、ネットワークの規模が拡大された場合に、ソフトウェア無線機1のDNSサーバ部18にスレーブ・サーバ機能を用い、DNSクライアント機能に切り替えることで、DNS問合せの検出のみを行い、実際のDNS問合せに対する応答を別のフォワーダと呼ばれるDNSサーバ5′に依頼することもできるため、ソフトウェア無線機1としては有限な記憶部11を有効に利用しながら、上記動作を維持することもできる。
【0092】
また、無線区間を挟んで対向に位置する双方のソフトウェア無線機1にDNSサーバ部18を設けることで、ソフトウェア無線機1間のゾーン情報を共有することが可能であるため、ゾーン情報の変更に対して通信可能なすべてのソフトウェア無線機1に変更されたゾーン情報を送ることができ、ソフトウェア無線機1を用い大規模なネットワークを構成することが可能である。
【0093】
また、図1に示した本発明のソフトウェア無線機1の内部構成例では、ディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14を複数の処理系統を設けて切り替えるようにしたが、ディジタル信号処理部13を実装するDSP(Digital Signal Processor)及びアナログ信号処理部14を実装するFPGA(Field Programmable Gate Array)が充分な処理能力を有している場合、1つの処理系の中に複数の通信方式に対応するソフトウェアを予め書き込んでおき、当該処理系の中で瞬時に通信方式を切り替えるようにしてもよい。
【0094】
また、更に、1つの処理系の中に複数の通信方式に対応するソフトウェアを予め書き込んでおき、当該処理系の中で複数の通信方式を並列の処理して、複数の通信方式に対応できるようにしても良い。
【0095】
次に、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を介したユーザ端末2間のデータ通信動作について、図3,図4、を使って説明する。図3は、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を用いた無線通信システムのデータ通信動作の様子を示す説明図であり、図4は、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を用いた無線通信システムにおける要求IPパケット送信の各部の動作を示すシーケンス図であり、図5は、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を用いた無線通信システムにおける応答IPパケット受信までの各部の動作を示すシーケンス図である。
【0096】
図4、図5では、クライアントとして動作するユーザ端末2aと、既存のフルサービス・リゾルバとして動作するDNSサーバ5aとソフトウェア無線機1aで構成されたドメインaと、サーバとして動作するユーザ端末2bとソフトウェア無線機2bで構成されたドメインbとを、ソフトウェア無線機1aとソフトウェア無線機1bを介して無線区間で接続し、ユーザ端末2aからユーザ端末2bに対してある処理の要求IPパケットを送信し、ユーザ端末2aはユーザ端末2bからの応答IPパケットを受信するというクライアント−サーバモデルにおけるシーケンス図である。
【0097】
尚、図4,図5では、ソフトウェア無線機1aとソフトウェア無線機1bの双方が、DNS機能を実現している本発明のソフトウェア無線機である場合の動作を示している。
【0098】
図4に示すように、予め初期設定として、ソフトウェア無線機1aには、無線区間を挟んで対向に位置するソフトウェア無線機1bが管理しているドメインbに関するゾーン情報を取得してDNSゾーン情報11cに登録しておくと共に、対向に位置するソフトウェア無線機1bがサポートする無線通信方式(ソフトウェア無線機1bのメイン通信方式)を図2に示したようなネットワーク管理テーブル11bに登録し、各々記憶部11に記憶しておく。
【0099】
同様に、ソフトウェア無線機bには、ソフトウェア無線機1aが管理しているドメインaに関するゾーン情報を取得してDNSゾーン情報11cに登録しておくと共に、対向に位置するソフトウェア無線機1aがサポートする無線通信方式(ソフトウェア無線機1aのメイン通信方式)を図2に示したようなネットワーク管理テーブル11bに登録し、各々記憶部11に記憶しておく。
【0100】
そして、DNSサーバ5aには、ドメインbのDNSサーバとしてソフトウェア無線機1aを登録することで、ドメインbに関するDNS問合せはソフトウェア無線機1aに問い合わせが為されるように設定される。
【0101】
ここで説明を分かりやすくするために、ソフトウェア無線機1a、ソフトウェア無線機1bは、通信方式A,B,Cの3種類の通信方式をサポートし、ソフトウェア無線機1aはメイン通信方式が通信方式Aであり、ソフトウェア無線機1bはメイン通信方式が通信方式Bであるとして説明する。
【0102】
さて、クライアントとして動作するユーザ端末2aがユーザ端末2bに対して要求データatobをIPパケットatobとして送信しようとしたとき、まだ通信を始めていないのでユーザ端末2bのホスト名は分かってもユーザ端末2bのIPアドレスを知らない。
そこで、ユーザ端末2aは、ユーザ端末2bのホスト名からIPアドレスを問い合わせるDNS問合せをDNSサーバ5aに送信する(図3の(1)DNS問合せ)。
【0103】
当該DNS問合せに対応してDNSサーバ5aは、ドメインbにあるユーザ端末2bのゾーン情報はソフトウェア無線機1aにあることを事前登録によって知っている為、ソフトウェア無線機1aにユーザ端末2bのホスト名からIPアドレスを問合せるDNS問合せをソフトウェア無線機1aに送信する(図3の(2)DNS問合せ)。
【0104】
DNSサーバ5aからのユーザ端末2bに関するIPアドレス問合せ(DNS問合せ)を受けたソフトウェア無線機1aのDNSサーバ部18は、記憶部11のゾーン情報11cを参照してユーザ端末2bのホスト名からIPアドレスを検索し、ユーザ端末2bのIPアドレスの情報を取得する。
【0105】
この時、本発明のソフトウェア無線機1aの特徴的な動作として、DNSサーバ部18がシステム制御部10に対してユーザ端末bに関する問合せがあったことを通知するためにユーザ端末bに関連する情報を出力してから、問合せ元であるDNSサーバ5aに取得したユーザ端末2bに関するIPアドレスを返答し、DNSサーバ5aからユーザ端末2aへユーザ端末2bのIPアドレスが返答される(図3では(3)DNS応答として1つの連続する矢印で示す)。
尚、DNS応答は、ソフトウェア無線機1aからユーザ端末2aに直接返答してもよい。
【0106】
この返答の間に、ソフトウェア無線機1aのシステム制御部10は、DNSサーバ部18から受け取ったユーザ端末2bに関連する情報(IPアドレス等)により、ドメインb内の端末に関する問合せがあったことを認識し、近々ドメインb内のユーザ端末2bのIPアドレス宛のIPパケットを送信する送信径路が予測できるので、ネットワーク管理テーブル11bを参照して、ドメインbと接続するためのソフトウェア無線機1がソフトウェア無線機1bであるという情報を取得する。
【0107】
そして、システム制御部10は、このソフトウェア無線機1bについて、ネットワーク管理テーブル11bを検索し、対応している通信方式(メイン通信方式)が通信方式Bであるという情報を取得して確定し、各信号処理部13,14の現用系又は予備系に通信方式Bに対応するソフトウェアがない場合は、各信号処理部13,14の何れかの予備系に通信方式Bに対応するソフトウェアを書き込んで待機させ、いつでも動作できるように準備する。
【0108】
一方、ユーザ端末2aは、DNSサーバ5aからのDNS応答でユーザ端末2bに関するIPアドレスを取得したので、取得したIPアドレスを宛先IPアドレスとしてIPパケットatobを送信する。
【0109】
ユーザ端2aから発信されたIPパケットatobは、ソフトウェア無線機1aで受信され、ソフトウェア無線機1a内のIPアドレス判定部19が宛先IPアドレスを確認してシステム制御部10に出力し、システム制御部10がパス切替部17a,17bを制御して、先ほどソフトウェアを入れ替えして通信方式Bが設定されている各信号処理部13,14を現用系とするよう切り替え、受信したデータを対応する通信方式Bで信号処理し、通信方式Bにて無線送信手段(RF/IF部15,アンテナ16)から無線送信する。
【0110】
そして、無線送信が完了すると、通信方式Bが設定されている信号処理部13,14を現用系から予備系に戻し、ソフトウェア無線機1aのメイン通信方式である通信方式Aが設定されている信号処理部13,14を予備系から現用系に切り替え、無線受信できる体制を整える。(図4では、単に「通信方式Bを予備系に、通信方式Aを現用系に」と記載、以降も同様)
【0111】
以降は、図5に示すように(ソフトウェア無線機1aからソフトウェア無線機1bへの無線送信とソフトウェア無線機1aにおける通信方式を戻す動作は、図4と重複)、対向のソフトウェア無線機1bが、ソフトウェア無線機1aから無線送信された信号を通信方式Bで受信し、データを復調しIPパケット化したIPパケットatobに対して、ソフトウェア無線機1b内のIPアドレス判定部19が送信元IPアドレスを確認してシステム制御部10に出力した後、ユーザ端末2bへIPパケットatobを送信する。
【0112】
そして、ソフトウェア無線機1bのシステム制御部10は、IPパケット判定部19が取得した送信元IPアドレスを元に、自ら検索するか、ソフトウェア無線機1b内のDNSサーバ部18に問い合わせるかの手段で、記憶部11のDNSゾーン情報11cから送信元はドメインaであり、ドメインaの無線通信先装置はソフトウェア無線機1aであるという情報を取得する。
【0113】
そしてソフトウェア無線機1bのシステム制御部10は、この情報を元にネットワーク管理テーブル11bより、ソフトウェア無線機1aが使用している通信方式(メイン通信方式)が通信方式Aであるという情報を取得して確定し、各信号処理部13,14の現用系又は予備系に通信方式Aに対応したソフトウェアがない場合、各信号処理部13,14の何れかの予備系に通信方式Aに対応したソフトウェアを書き込んで待機させて、いつでも動作できるように準備する。
【0114】
一方、IPパケットatobを受信したユーザ端末2bはユーザ端末2aに応答を返すべく、IPパケットbtoaを送信する。
【0115】
ソフトウェア無線機1bは、このIPパケットbtoaを受信し、IPアドレス判定部19にて宛先IPアドレスを確認してシステム制御部10に出力し、システム制御部10がパス切替部17a,17bを制御して、先ほどソフトウェアを入れ替えして通信方式Aが設定されている信号処理部13,14を現用系とするよう切り替え、送信データを対応する通信方式Aで信号処理し、通信方式Aにて無線送信手段(RF/IF部15,アンテナ16)から無線送信する。
【0116】
対向のソフトウェア無線機1aは、ソフトウェア無線機1bから無線送信された信号を通信方式Aにて受信し、データを復調しIPパケット化したIPパケットbtoaに対して、IPアドレス判定部19が送信元IPアドレスを確認してシステム制御部10に出力した後、ユーザ端末2aに対してIPパケットbtoaを送信する。
【0117】
そして、ソフトウェア無線機1aのシステム制御部10は、IPパケット判定部19が取得した送信元IPアドレスを元に、自ら検索するか、ソフトウェア無線機1a内のDNSサーバ部18に問い合わせるかの手段で、記憶部11のDNSゾーン情報11cから送信元はドメインbであり、ドメインbの無線送信先装置はソフトウェア無線機1bであるという情報を取得する。
【0118】
そしてソフトウェア無線機1aのシステム制御部10は、この情報をもとにネットワーク管理テーブル11bより、ソフトウェア無線機1bが使用している通信方式(メイン通信方式)が通信方式Bであるという情報を取得し、各信号処理部13,14の現用系又は予備系に通信方式Bに対応したソフトウェアがない場合、各信号処理部13,14の何れかの予備系に通信方式Bに対応したソフトウェアを書き込んで待機させ、いつでも動作できるように準備する。
【0119】
以降、ユーザ端末2aとユーザ端末2bとの間で通信を続ける場合は、ユーザ端末2aからのIPパケットatobの送信からユーザ端末2aでのIPパケットbtoaの受信までのの動作を繰り返すことになる。
【0120】
ここでもし、ソフトウェア無線機1aの無線通信先装置として通信方式Cをサポートするソフトウェア無線機c及びドメインcが追加された場合でも、ソフトウェア無線機1bへの送信用に通信方式Bのソフトウェアを予備系に準備し、ソフトウェア無線機1cへの送信用に通信方式Cのソフトウェアを予備系に準備しながら、実際の送信時に通信方式Bが準備されている予備系又は通信方式Cが準備されている予備系を現用系に切り替え、送信終了後に自己のメイン通信方式である通信方式Aが準備されている予備系を現用系に切り替え受信体制を整える動作を繰り返すことで、的確且つ迅速に通信方式に対応するソフトウェアの切り替えを行うことができる。
これによりユーザ端末からは通信方式を意識することなく複数の無線通信で構成されたネットワークに接続することが可能となる。
【0121】
尚、図4では、ソフトウェア無線機1aにて、受け付けたDNS問合せに対して該当レコード検索後、DNS応答を返答してから通信方式の確定やソフトウェアの準備(書き替え)を行うように記載されているが、DNS問合せを受けた際のDNS応答タイミングをソフトウェア書き替え完了まで調整することで、ユーザ端末2aからのIPパケットatobを待たせることなく無線送信することができる。
【0122】
また、図4、図5では、ソフトウェア無線機1aとソフトウェア無線機1bの双方が本発明のソフトウェア無線機1である場合を示したが、一方のみが本発明のソフトウェア無線機1であり、他方が従来のソフトウェア無線機であっても、双方の無線通信には支障がなく、本発明のソフトウェア無線機1を採用した側からの無線送信時の遅延が改善されるものである。
【0123】
尚、上記説明では、電波種別(通信方式)に対応するソフトウェアは、記憶部11内のディスクやメモリ上に配置されていて、システム制御部10によってディジタル信号処理部13又はアナログ信号処理部14に書き込まれるものとしたが、外部サーバ(図示せず)等に配置してシステム制御部10によってダウンロードしディジタル信号処理部13又はアナログ信号処理部14に書き込むようにしても構わない。また、ソフトウェアの書き込みの手段については本発明では規定しない。
【0124】
次に、ネットワークの規模が拡大され、ソフトウェア無線機1のDNSサーバ部18でスレーブ・サーバ機能を用いる場合の動作について、図6を使って説明する。図6は、本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1において、DNSサーバ部18でスレーブ・サーバ機能を用いる場合のデータ通信動作の様子を示す説明図である。
図6に示す例では、ソフトウェア無線機1′において、DNSサーバ部18′でスレーブ・サーバ機能を用いることによってDNSクライアント機能を実現し、DNS問合せを受信すると、DNS問合せの検出のみを行い、DNS応答を返さずに実際のDNS問合せを別のフォワーダと呼ばれるDNSサーバ5′に依頼することになる。
【0125】
よって、ユーザ端末2aからIPパケット送信先のユーザ端末2bに関するDNS問合せがDNSサーバ5に送信され(1)、DNSサーバ5からソフトウェア無線機1′aにDNS問合せが送信され(2)、ソフトウェア無線機1′aから更にフォワーダと呼ばれるDNSサーバ5′にDNS問合せが送信され(3)、DNSサーバ5′からユーザ端末2aにDNS応答が返送される(4)ことになる。
【0126】
その間、ソフトウェア無線機1′aでは、DNSサーバ部18′がDNS問合せを検出して当該DNS問合せに関する情報がシステム制御部10に出力され、システム制御部10で当該DNS問合せに関する情報からユーザ端末2bのIPアドレスやドメイン、及びユーザ端末2bへのデータ送信径路となる対向のソフトウェア無線機1bの情報が取得され、最終的に対向のソフトウェア無線機1bの通信方式Bが特定されて、当該通信方式Bに対応するソフトウェアを現用系又は何れかの予備系に準備し、実際にユーザ端末2aからユーザ端末2bへの送信IPパケットを受信したときには、パス切替部17a,17bの切り替えのみで、ソフトウェア無線機1bへの通信方式Bに対応することができる。
【0127】
よって、ネットワークの規模が拡大された場合に、ソフトウェア無線機1のDNSサーバ部18のスレーブ・サーバ機能を用いることで、ソフトウェア無線機1ではDNS問合せの検出のみを行い、実際のDNS問合せを別のフォワーダと呼ばれるDNSサーバ5′に依頼することができるため、有限な記憶部11を有効に利用しながら、上記動作を維持できるものである。
【0128】
尚、これまでの本発明の説明では、本発明のソフトウェア無線機1が、DNS問合せに基づく予測と、無線受信データに基づく予測の両方を行うものであったが、DNS問合せに基づく予測と、無線受信データに基づく予測のどちらか一方のみを行うようにしても構わない。
【0129】
本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機によれば、DNSゾーン情報11cに無線通信先装置に対応付けて、無線通信先装置が属するネットワーク内の端末装置に関するホスト名とネットワークアドレスとの対応付け情報を保持し、DNSサーバ部18が、任意のホスト名に関するDNS問合せを受け付け、DNSゾーン情報11cを参照してホスト名に対応するネットワークアドレスを特定し、問合せに関連する情報をシステム制御手段10に出力し、システム制御手段10が、問合せ対象ホスト名に対応するネットワークアドレスを宛先とするデータ送信径路を予測して関連する無線通信先装置に対応する通信方式のソフトウェアをディジタル信号処理部13,アナログ信号処理部14の予備系にダウンロードして待機させ、実際のデータ送信時には、システム制御部10が当該待機している予備系を現用系に切り替えて動作させるソフトウェア無線機としているので、ドメインネームシステムの問合せを受けた時点で、問合せ対象を宛先とするデータ送信径路を予測して径路となる無線通信先装置に対応する通信方式を準備しておき、当該宛先へのデータ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応する通信方式で動作させることができる効果がある。
【0130】
本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機によれば、IPアドレス判定部19が、無線区間からの受信データから送信元IPアドレス(ネットワークアドレス)を取得してシステム制御手段10に出力し、システム制御手段10が、当該送信元IPアドレスを宛先とする当該受信データに対する応答データのデータ送信径路を予測し、関連する無線通信先装置に対応する通信方式のソフトウェアをディジタル信号処理部13,アナログ信号処理部14の予備系にダウンロードして待機させ、実際のデータ送信時には、システム制御部10が当該待機している予備系を現用系に切り替えて動作させるソフトウェア無線機としているので、無線区間からのデータを受信した時点で、逆方向のデータ送信径路を予測して径路となる無線通信先装置に対応する通信方式を準備しておき、当該宛先へのデータ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応する通信方式で動作させることができる効果がある。
【0131】
本発明のソフトウェア無線機1によれば、通信可能な各無線インターフェース(通信方式)に対してソフトウェア無線機のホスト名が割り当てられて、DNS問合せの情報、又は受信データの送信元ネットワークアドレスの情報から近々発生すると予測される送信データの無線送信径路を予測し、予測される無線送信径路に当たる対向のソフトウェア無線機1に対応する通信方式(無線インターフェース)のソフトウェアをディジタル信号処理部13及びアナログ信号処理部14の予備系に書き込んで待機させておき、実際に予測された送信データを受信したなら、事前に予測に基づく通信方式のソフトウェアを書き込んでおいた予備系と現用系とをパス切替部17a,bのスイッチで切り替えてデータ送信を行うので、ユーザ端末2からのデータ送信時には、ソフトウェアの書き込みなしに、スイッチ切替だけで即、電波種別(通信方式)を変更してデータ送信できるので、電波種別(通信方式)の切替が頻繁に発生しても、簡単に且つ迅速に通信方式を切り替えることができ、切り替えに伴う送信遅延を生じることなく、頻繁な切り替え要求に対しても充分追従可能となり、中継装置に対してソフトウェア無線技術を適応して、充分運用に耐えうる装置を構成できる効果がある。
【0132】
また、ソフトウェア無線機1内部のネットワーク管理テーブル11b上に通信可能な各無線インターフェースの管理情報を予め登録し、登録されている無線インターフェースについてサービスするので、外部からの利用制限を行いながら、管理者による操作等の必要が無く、無人運用を可能にできる効果がある。
【0133】
また、本発明のソフトウェア無線機1によれば、無線インターフェース準備の起点となるのは、ユーザ端末2からのDNS問合せ、又は無線区間からの受信データを利用するので、ユーザ端末2で送受信するデータはこれまで通常に使用されていたデータを通常の通信手段で送信すればよく、準備を指示するような特別なデータや当該データを送るための特別な通信手段が不要であり、上位層に対して仕様の変更や追加を行うことなく、ソフトウェア無線機1におけるDNSサーバ部18、IPアドレス判定部19、システム制御部10の実現のみで、本発明の技術を実現できる効果がある。
また、ユーザ端末2側から、通信方式を意識する必要もない。
【0134】
また、本発明のソフトウェア無線機1によれば、DNS問合せを受け付けてから、DNS応答を送信するまでタイミングを調整し、当該DNS問合せから予測される無線送信径路に対応する無線通信方式のソフトウェア書き替え(準備)が完了してからDNS応答を送信するようにすれば、ユーザ端末2からの送信データを待たせることなく無線送信でき、送信遅延を解消できる効果がある。
【0135】
また、本発明のソフトウェア無線機1によれば、DNSサーバ機能をスレーブ・サーバとして利用すれば、ソフトウェア無線機1ではDNS問合せの検出のみを行い、実際のDNS問合せを別のフォワーダと呼ばれるDNSサーバ5′に依頼することができるため、有限な記憶部11を有効に利用しながら、上記動作を維持できネットワークの規模に依存せずに、複数の通信方式に適応した無線通信を行うことができる効果がある。
【0136】
本発明のソフトウェア無線機1によれば、ソフトウェア無線機上でDNSサーバ機能を実現することで、ソフトウェア無線機1同士がゾーン情報を共有し、またソフトウェア無線機1同士または無線通信可能なDNSサーバ5との間でゾーン情報を交換することができ、通信システム全体または一部が移動等により変更されても、ゾーン情報の交換により保持している情報が更新され、適切な通信方式を選択することが可能となり、ネットワーク構成の変更に対しても的確に通信することができる効果がある。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、ドメインネームシステムサーバ手段が、無線通信先装置が属するネットワーク内の端末装置に関するホスト名とネットワークアドレスとの対応付け情報を保持し、任意のホスト名に関する問合せを受け付けると、問合せに関連する情報をシステム制御手段に出力し、システム制御手段が、ドメインネームシステムサーバ手段からの問合せに関連する情報を入力し、問合せ対象ホスト名に対応するネットワークアドレスを宛先とするデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるソフトウェア無線機としているので、ドメインネームシステムの問合せを受けた時点で、問合せ対象を宛先とするデータ送信径路を予測し、予測された径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、当該宛先へのデータ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができ、無線通信方式をより迅速に切り替えて運用することができる効果がある。
【0138】
本発明によれば、システム制御手段が、任意の無線通信先装置からの受信データを受け取ると、受信データに対する応答データを送信する為の無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測し、予測されたデータ送信径路に従い無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させる上記ソフトウェア無線機1としているので、無線通信先装置からの受信データを受け取った時点で、応答データを送信する為の当該無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測して、当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させ、応答データ送信時には、迅速に当該無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることができ、無線通信方式をより迅速に切り替えて運用することができる効果がある。
【0139】
本発明によれば、データリンク層実現手段を待機させる信号処理部を複数設け、システム制御手段が、予測されたデータ送信径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を信号処理部に待機させ、予測されたデータ送信径路のデータ送信時に、データリンク層実現手段が待機している信号処理部を動作させることで無線通信方式を切り替える上記ソフトウェア無線機としているので、データ送信時には、事前の送信径路予測で対応するデータリンク層実現手段を待機させておいた信号処理部を動作させるという信号処理部の切替だけで、簡単且つ迅速に通信方式を変更することができ、無線通信方式をより迅速に切り替えて運用することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明のソフトウェア無線機の内部構成例及び外部との接続例を示すブロック図である。
【図2】発明のソフトウェア無線機におけるネットワーク管理テーブルの具体例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機を用いた無線通信システムのデータ通信動作の様子を示す説明図である。
【図4】発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を用いた無線通信システムにおける要求IPパケット送信の各部の動作を示すシーケンス図である。
【図5】発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機1を用いた無線通信システムにおける応答IPパケット受信までの各部の動作を示すシーケンス図である。
【図6】発明の実施の形態に係るソフトウェア無線機において、DNSサーバ部でスレーブ・サーバ機能を用いる場合のデータ通信動作の様子を示す説明図である。
【図7】無線通信システムの概略構成を示す概念図である。
【図8】従来のソフトウェア無線機で構成される無線通信システムにおけるデータ通信の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1′…ソフトウェア無線機、 2…ユーザ端末、 3…ネットワーク、 10…システム制御部、 11…記憶部、 11a…ソフトウェア、 11b…ネットワーク管理テーブル、 11b…ネットワーク管理テーブル、 12…外部インターフェース部、 13…デジタル信号処理部、 14…アナログ信号処理部、 15…RF部、 16…アンテナ、 17a,17b…パス切替部、 18…DNSサーバ部、 19…IPアドレス判定部

Claims (3)

  1. 複数の無線通信方式に対応して通信制御に係るプロトコルをソフトウェアで実現する複数のデータリンク層実現手段と、
    各データリンク層実現手段に対応付けて無線通信先装置及び前記無線通信先装置が属するネットワーク内のネットワークアドレスを管理し、無線送信データの宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を動作させることで無線通信方式を切り替えるシステム制御手段とを有するソフトウェア無線機であって、
    無線通信先装置に対応付けて、前記無線通信先装置が属するネットワーク内の端末装置に関するホスト名とネットワークアドレスとの対応付け情報を保持し、任意のホスト名に関する問合せを受け付け、前記保持している対応付け情報に従い前記ホスト名に対応するネットワークアドレスを特定するドメインネームシステムサーバ手段を備え、
    前記ドメインネームシステムサーバ手段が、任意のホスト名に関する問合せを受け付けると、前記問合せに関連する情報をシステム制御手段に出力するドメインネームシステムサーバ手段であり、
    前記システム制御手段が、前記ドメインネームシステムサーバ手段からの問合せに関連する情報を入力し、前記問合せ対象ホスト名に対応するネットワークアドレスを宛先とするデータ送信径路を予測し、前記予測されたデータ送信径路に従い前記宛先ネットワークアドレスに関連する無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるシステム制御手段であることを特徴とするソフトウェア無線機。
  2. システム制御手段が、任意の無線通信先装置からの受信データを受け取ると、前記受信データに対する応答データを送信する為の前記無線通信先装置を介するデータ送信径路を予測し、前記予測されたデータ送信径路に従い前記無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を待機させるシステム制御手段であることを特徴とする請求項1記載のソフトウェア無線機。
  3. データリンク層実現手段を待機させる信号処理部を複数設け、システム制御手段が、予測されたデータ送信径路となる無線通信先装置に対応するデータリンク層実現手段を前記信号処理部に待機させ、前記予測されたデータ送信径路のデータ送信時に、前記データリンク層実現手段が待機している信号処理部を動作させることで無線通信方式を切り替えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のソフトウェア無線機。
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