JP4063195B2 - 車載用通信機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて、ICカードに記憶されているデータを読み出すためのカードリーダを備え、そのデータの内容に関連した通信処理を行なう車載用通信機に関する。
ICカードに記憶されているデータの内容に関連した通信処理を行なう車載用通信機として、例えば、ETC(Electronic Toll Collection)システムに使用するため車両側に搭載されるETC用車載機がある。ETC用車載機は、車両のバッテリから動作用電源の供給を受けるようになっており、車両のイグニッションスイッチがONされると電源の供給が開始されるように構成されている。
そして、車両のバッテリから動作用電源の供給を受けるためには、図15に示すように、電源用のワイヤハーネス1を図示しないバッテリとETC用車載機2との間に引き回す必要がある。尚、ICカード3は、ETC用車載機2の本体に内蔵されている図示しないカードインターフェイスのスロットに挿入されている。
しかしながら、このようにハーネス1を引き回す作業を一般ユーザが行うことは困難であることから、ユーザは、ETC用車載機2をカーディーラーや修理工場などに持ち込んで配線及び取付け作業を行ってもらう必要があった。従って、ユーザは、その取付けに要する費用を負担しなければならない。また、引き回された電源用のハーネス1は車両のコンソール周りに位置するため、車室内の美観を損なうという問題もあった。
このような配線や取付けの作業を不要とするためには、ETC用車載機に電池を内蔵して電池で駆動するように構成することが考えられる。ところが、従来のETC用車載機は消費電流が大きく、一般に市販されている電池を用いると短時間で消耗してしまうことが予想される。従って、ユーザは、電池を頻繁に交換する必要があり、電池交換に要する費用が高額となったり、或いは、ETC用車載機によって通信を行う必要があるときに電池切れを起こしてしまうことも想定され、実用には耐えられないと思われる。
車載用通信機の消費電力を低減する従来技術として、例えば、特許文献1には、次のような技術が開示されている。即ち、RF部の受信部には電源を常に給電しておき、制御用マイコンや、その他周辺の構成要素は低消費電力モードで待機している。そして、路上機からのデータを受信部が受信した場合や、車載機のスイッチ操作、ICカードの挿入が検知された場合に発生する割込みの何れかに応じて、制御用マイコンとその他割り込みの種類に応じて起動すべき構成要素を低消費電力モードから通常モードに移行させるようになっている。
また、特許文献2には、次のような技術が開示されている。即ち、電源回路を、常時給電を行なう第1電源と、電界強度判定信号に応答して選択的に給電を行なう第2電源とで構成し、電界強度判定回路には第1電源によって常時給電を行ない、コントローラ及びその周辺回路には、第2電源によって給電を行なうようになっている。
特許第3011693号公報 特許第3046014号公報
ところが、特許文献1に開示されている技術では、少なくとも全ての構成要素が低消費電力モードにあるため、低消費電力といえどもそれらの総計としての消費電力はある程度の量に達してしまう。また、特許文献2に開示されている技術では、電界強度判定回路が電界強度判定信号を出力すると、コントローラ及びその周辺回路には第2電源によって一斉に給電が行なわれる構成であるが、外部より電波信号が送信されたとしても、直ちに全ての周辺回路を作動させる必要があるとは限らない。
即ち、これらの技術は何れも車両のバッテリから動作用電源の供給を受けることを前提としているものである。従って、電力消費をこの程度低減するものでは、電池駆動によって実用に耐えられる車載用通信機を構成することは困難であると言わざるを得ない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池駆動によって実用に耐えることが可能となる車載用通信機を提供することにある。
請求項1記載の車載用通信機によれば、カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、電源部により、制御部に対して電池による動作用電源の供給が開始されるように構成される。即ち、通信機が行なう通信処理は、ICカードがカードリーダに挿入され、そのICカードに記憶されているデータが読み出されることが前提である。よって、ICカードがカードリーダに挿入されていない状態では、各電気的構成要素は何れも作動する必要がなく電源を供給する必要もない。
従って、斯様に構成すれば、通信が行なわれる可能性がない場合に電池をいたずらに消耗させることを防止できる。また、ICカードがカードリーダに挿入されたとしても、その時点から直ちに通信処理が開始されるとは限らないので、その時点では、通信処理を開始するために必要な制御部にだけ動作用電源を供給するので、更に電力消費を極力抑制することができる。
また、制御部は、制御部自身が行う処理に必要な構成要素に前記動作用電源を供給し、前記処理が終了すると、前記構成要素に対する動作用電源の供給を停止するように制御する。
そして、これらの構成により車載用通信機の電池駆動を実現することができるので、ユーザは、車載用通信機を車両に対し極めて簡単に設置することができる。また、従来とは異なり電源供給用のハーネスが不要となるので、設置箇所の美観を向上させることができる。
更に、制御部は、動作用電源の供給が開始されるとカードリーダを介してICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させ、モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させてから低消費電力モードに移行する。
即ち、ICカードがカードリーダに挿入された時点で制御部が行う必要がある処理は、取り敢えず、ICカードに記憶されているデータを読み出して記憶させることだけである。そして、制御部は、それ以降はモード解除回路より解除信号が与えられるまで処理を待機すれば良いので、モード解除回路の機能をアクティブにしてから自身は低消費電力モードに移行する。また、カードリーダに対しても、データを読み出す時だけ動作用電源が供給されれば十分である。従って、必要最低限の機能のみを生かすようにして、電力消費を抑制することができる。
加えて、制御部は、低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも動作用電源の供給を行なうので、ユーザは、通信機が待機状態にあることを報知によって知ることができる。
請求項2記載の車載用通信機によれば、カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、通信機の機能を統括的に制御する制御部に対して動作用電源の供給を開始し、制御部は、制御部以外の構成要素に動作用電源を供給する。従って、最初は制御部のみが起動し、その後は、その時々の局面で必要とされる機能を実現するための構成要素が起動するので、無駄な電力消費を極力抑制することができる。
また、制御部は、動作用電源の供給が開始されるとカードリーダを介してICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させ、モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させてから低消費電力モードに移行する。
即ち、ICカードがカードリーダに挿入された時点で制御部が行う必要がある処理は、取り敢えず、ICカードに記憶されているデータを読み出して記憶させることだけである。そして、制御部は、それ以降はモード解除回路より解除信号が与えられるまで処理を待機すれば良いので、モード解除回路の機能をアクティブにしてから自身は低消費電力モードに移行する。また、カードリーダに対しても、データを読み出す時だけ動作用電源が供給されれば十分である。従って、必要最低限の機能のみを生かすようにして、電力消費を抑制することができる。
加えて、制御部は、低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも動作用電源の供給を行なうので、ユーザは、通信機が待機状態にあることを報知によって知ることができる。
請求項3記載の車載用通信機によれば、カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、電源部により、制御部に対して電池による動作用電源の供給が開始されるように構成される。即ち、通信機が行なう通信処理は、ICカードがカードリーダに挿入され、そのICカードに記憶されているデータが読み出されることが前提である。よって、ICカードがカードリーダに挿入されていない状態では、各電気的構成要素は何れも作動する必要がなく電源を供給する必要もない。
従って、斯様に構成すれば、通信が行なわれる可能性がない場合に電池をいたずらに消耗させることを防止できる。また、ICカードがカードリーダに挿入されたとしても、その時点から直ちに通信処理が開始されるとは限らないので、その時点では、通信処理を開始するために必要な制御部にだけ動作用電源を供給するので、更に電力消費を極力抑制することができる。
また、制御部は、制御部自身が行う処理に必要な構成要素に前記動作用電源を供給し、前記処理が終了すると、前記構成要素に対する動作用電源の供給を停止するように制御する。
そして、これらの構成により車載用通信機の電池駆動を実現することができるので、ユーザは、車載用通信機を車両に対し極めて簡単に設置することができる。また、従来とは異なり電源供給用のハーネスが不要となるので、設置箇所の美観を向上させることができる。
更に、制御部は、動作用電源の供給が開始されるとカードリーダを介してICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させ、モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させてから低消費電力モードに移行する。
即ち、ICカードがカードリーダに挿入された時点で制御部が行う必要がある処理は、取り敢えず、ICカードに記憶されているデータを読み出して記憶させることだけである。そして、制御部は、それ以降はモード解除回路より解除信号が与えられるまで処理を待機すれば良いので、モード解除回路の機能をアクティブにしてから自身は低消費電力モードに移行する。また、カードリーダに対しても、データを読み出す時だけ動作用電源が供給されれば十分である。従って、必要最低限の機能のみを生かすようにして、電力消費を抑制することができる。
また、制御部は、車内通信手段を介して車両の走行状態に関する情報を取得することができる。加えて、制御部は、動作用電源の供給を停止させようとする際に、カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、そのアクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させる。従って、ICカードに対する書込み又は読出しが途中で停止してしまうことを回避できる。
請求項4記載の車載用通信機によれば、カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、通信機の機能を統括的に制御する制御部に対して動作用電源の供給を開始し、制御部は、制御部以外の構成要素に動作用電源を供給する。従って、最初は制御部のみが起動し、その後は、その時々の局面で必要とされる機能を実現するための構成要素が起動するので、無駄な電力消費を極力抑制することができる。
また、制御部は、動作用電源の供給が開始されるとカードリーダを介してICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させ、モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させてから低消費電力モードに移行する。
即ち、ICカードがカードリーダに挿入された時点で制御部が行う必要がある処理は、取り敢えず、ICカードに記憶されているデータを読み出して記憶させることだけである。そして、制御部は、それ以降はモード解除回路より解除信号が与えられるまで処理を待機すれば良いので、モード解除回路の機能をアクティブにしてから自身は低消費電力モードに移行する。また、カードリーダに対しても、データを読み出す時だけ動作用電源が供給されれば十分である。従って、必要最低限の機能のみを生かすようにして、電力消費を抑制することができる。
また、制御部は、車内通信手段を介して車両の走行状態に関する情報を取得することができる。加えて、制御部は、動作用電源の供給を停止させようとする際に、カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、そのアクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させる。従って、ICカードに対する書込み又は読出しが途中で停止してしまうことを回避できる。
請求項5記載の車載用通信機によれば、モード解除回路を受信回路とは独立に構成する。即ち、受信回路は、電波信号を受信して復調する必要があるのに対して、モード解除回路は、路上機より通信機に対して送信される電波信号を受信した場合に解除信号を出力すれば良いので、信号処理が比較的単純であり、その回路構成は受信回路よりも簡単になる。
従って、斯様に構成すれば、制御部が低消費電力モードで待機している場合に
アクティブとなるモード解除回路によって消費される電力を小さくすることができる。また、電波信号が送信された場合に、制御部に対して解除信号をより速く出力することができる。
請求項記載の車載用通信機によれば、モード解除回路において解除信号を出力するための閾値として設定される受信レベルを、受信回路について通信を正常に行うための閾値として設定される応答可能レベルよりも低い値に設定する。斯様に構成すれば、モード解除回路は、電波信号を受信した場合に、受信回路が正常な通信が可能なレベルで電波信号を受信して復調処理を開始するよりも前に解除信号を出力することができる。従って、制御部が、その解除信号を受けて通常モードに移行し、復調されたデータを受信して通信処理を開始するための時間的余裕を十分に持たせることが出来る。
請求項記載の車載用通信機によれば、制御部は、低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも動作用電源の供給を行なうので、ユーザは、通信機が待機状態にあることを報知によって知ることができる。
請求項記載の車載用通信機によれば、制御部は、車内通信手段を介して車両の走行状態に関する情報を取得することができる。
請求項記載の車載用通信機によれば、制御部は、車両のシフトレンジが「P」,「N」,「R」の何れかである場合には、モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、シフトレンジが上記の場合は通信が行われる可能性は極めて低いので、例え、制御部が低消費電力モードに移行中であるとしても当該モードが解除される可能性も低い。従って、モード解除回路が動作を停止しても何等支障はなく、更に低消費電力化を図ることができる。
請求項10記載の車載用通信機によれば、制御部は、シフトレンジが「R」である場合には、操作部及び表示部に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、車両を後進させる状態においては、運転者が操作部を操作することはなく、また、表示部を見る可能性も低い。逆に、表示部に表示が行われていると、運転者の注意が散漫になってしまうことも想定される。そこで、斯様な場合には操作部及び表示部の動作を停止させて、より低消費電力化を図ることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、車両のイグニッションイグニッションがOFFである場合には、モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、この状態では車両は走行を停止しているので、制御部が低消費電力モードに移行中であるとしても当該モードが解除される可能性はなく、モード解除回路が動作を停止しても何等支障はない。従って、更に低消費電力化を図ることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、イグニッションがOFFである場合には、操作部及び表示部に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、この状態では操作部において操作が行われる可能性、表示部において表示を行う可能性若しくはその必要性は低いので、これらの動作を停止させて更に低消費電力化を図ることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、動作用電源の供給を停止させようとする際に、ICカードに記憶されているデータの内容についての通信処理を行なっている場合には、その通信処理が終了した時点で通信機の機能をなすために使用される構成要素に対する動作用電源の供給を停止させる。従って、通信処理が途中で停止してしまうことを回避できる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、動作用電源の供給を停止させようとする際に、カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、そのアクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させる。従って、ICカードに対する書込み又は読出しが途中で停止してしまうことを回避できる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、車両の走行速度に応じて、モード解除回路に対する動作用電源の供給間隔を変化させる。即ち、走行速度が遅い場合には、モード解除回路を間欠的に動作させても制御部の低消費電力モードを解除させるタイミングが遅れて問題になることはない。そして、走行速度が速い場合には、モード解除回路の間欠動作の間隔を短くするか或いは連続動作させれば良い。従って、状況に応じて更に低消費電力化を図ることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、ナゲーション装置によって探索された走行目的地までの経路中に、有料道路が存在しない場合は、モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、通信機がETC(Electronic Toll Collection)に対応している場合、車両が有料道路を走行する予定がなければ、料金所ゲート設置されている路上機との間で通信処理を行なう機会がないので、モード解除回路の動作を停止させても支障はない。従って、更に低消費電力化を図ることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、走行目的地までの経路中に有料道路が存在する場合でも、車両の現在位置付近に当該有料道路の料金所が存在しない場合には、モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させる。即ち、有料道路を走行する予定であっても、実際には料金所に接近するまでは制御部が起動する必要性は低いので、モード解除回路の動作を停止させても支障はない。従って、低消費電力化を一層進めることができる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、車内通信手段は、情報収集手段との間で無線通信を行うので、通信用の有線ケーブルが不要となり通信機の設置が容易となる。
請求項1記載の車載用通信機によれば、制御部は、各構成要素に対して動作用電源を供給した時間を夫々積算し、それらの総計に基づいて電池の消耗度合いを検出するので、例えば、電池の端子電圧を検出するための検出器などを別途設ける必要がなくなる。従って、構成をより簡単にすることができ、消費電力の増加も抑制することが可能である。
請求項20記載の車載用通信機によれば、制御部は、電池の消耗度合いが設定レベルを上回ると、電池が消耗したことを報知するための消耗状態報知手段に動作用電源の供給を行なうので、ユーザは、その報知によって電池の交換時期を知ることができる。
請求項2記載の車載用通信機によれば、報知手段を、間欠的な報知動作を行なうように構成するので、報知を行うために消費される電力を極力抑制することができる。
請求項2記載の車載用通信機によれば、報知手段を、LEDを点滅させるLED駆動回路で構成するので、極めて僅かな消費電力で報知を行うことができる。
請求項2記載の車載用通信機によれば、制御部は、ICカードがカードリーダより抜き取られたことを検知すると、全てに対する動作用電源の供給を停止させるので、通信が行なわれる可能性がなくなった時点で、直ちに消費電力を略ゼロにすることができる
(第1実施例)
以下、本発明をETC用車載機に適用した場合の第1実施例について図1乃至図6を参照して説明する。ETC用車載機の電気的構成を機能ブロックで示す図1において、ETC用車載機(車載用通信機)11は、電池12によって駆動されるようになっている。電池12の電源は、コンデンサなどで安定化を図ると共に給断電を制御する電源部13を介し電源VDD(動作用電源)として供給される。
マイクロコンピュータで構成される制御部14,キースイッチなどで構成される操作部15,LED駆動回路(モード状態報知手段,消耗状態報知手段)16やLCD表示器を含む表示部17には、電源VDDが直接供給されるようになっている。操作部15の操作信号は制御部14に与えられており、表示部17の表示は制御部14によって制御される。また、制御部14は、RAMよりなるメモリ(記憶手段)18を内蔵している。
カードインターフェイス(I/F)19は、ICカード20との間でデータの読み書きを行なうリーダライタである。そして、カードI/F(カードリーダ)9に対しては、電源VDDがスイッチ21を介して供給されるようになっている。スイッチ11の開閉は、制御部14によって制御される。また、カードI/F19には、ICカード20の着脱状態を検知するための検知スイッチ(カード検出手段)22が配置されており、その検知信号は電源部13及び制御部14に与えられている。尚、検知スイッチ22は、メカニカルなスイッチである。
電源部13は、検知スイッチ22により検知信号が出力されたことを検出すると、電源VDDの供給を開始するようになっている。また、制御部14も、電源部13に制御信号を出力して電源VDDの供給を制御できるようになっている。
受信部(受信回路)23及び送信部24は、アンテナ25を介してETCシステムの路上機26と5GHz帯の電波信号を用いて通信を行うようになっている。受信部23は、路上機26より受信した信号からデータを復調して制御部14に出力し、送信部24は、制御部14より与えられたデータに基づき搬送波信号を変調して路上機26に送信する。
ウェイクアップ回路部(モード解除回路)27は、アンテナ25を介して受信した電波信号を積分し、その積分信号のレベルが一定値に達すると制御部14に対してウェイクアップ信号(解除信号)を出力するように構成されている。尚、その一定値のレベルは、ETCシステムにおいて受信部23につき定められている応答可能レベル(即ち、正常な通信の実行が可能であると判断される受信レベル)に対して例えば−10dB程度に設定される。
即ち、制御部14は、通常の動作モードから、システムクロック信号を停止し、内部のメモリ18やレジスタなどのデータをバックアップした状態で処理を中断し、自身が消費する電力量を低下させるスリープモード(低消費電力モード)への移行が可能に構成されている。そして、制御部14は、スリープモードで待機している状態においてウェイクアップ信号が出力されると、通常モードへ移行する(ウェイクアップ)ようになっている。また、制御部14は、ユーザが操作部15における操作を行なった場合や、ICカード20がカードI/F19より抜き取られた場合にも、同様にウェイクアップするように構成されている。
また、受信部23,送信部24及びウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給は、夫々スイッチ28,29及び30を介して行なわれ、それらのスイッチ28,29及び30の開閉は、制御部14によって制御されるようになっている。尚、制御部14,操作部15,表示部17,カードI/F19,ウェイクアップ回路部27,受信部23及び送信部24が請求項で言う「電気的構成要素」に対応する。
次に、本実施例の作用について図2乃至図6をも参照して説明する。図2は、制御部14が行う制御内容の一部を示すフローチャートである。尚、ETC用車載機11のカードI/F19にICカード20が挿入されていない初期状態では、電源部13において電源VDDの供給が停止されている状態にある。また、各スイッチ21,28〜30は開路した状態にある。
そして、ユーザによりICカード20がカードI/F19に挿入されると、検知スイッチ22が検知信号を出力し、電源部13は電源VDDの供給を開始する。電源VDDが供給されると、制御部14が起動する(スタート)。すると、制御部14は、表示部17に初期表示を行わせ(ステップA1)、スイッチ21を閉じてカードI/F19に電源VDDを供給する(ステップA2)。尚、ステップA1における初期表示には、LED駆動回路16によりLEDを連続点灯させ、電源が投入されたことを報知することも含まれる。
次に、制御部14は、ICカード20に記憶されておりETCにおける通信に使用される個人情報などのデータを読み出して(ステップA3)、内部のメモリ18に書き込んで記憶させる(ステップA4)。それから、スイッチ21を開いてカードI/F19に対する電源VDDの供給を停止する(ステップA5)。
続いて、制御部14は、ステップA2〜A5の間においてカードI/F19に電源VDDを供給し続けた時間並びに自身が稼動した時間(動作時間)を検出し(ステップA6)、夫々の動作時間と、予めデータとして保持しているカードI/F19,制御部14の平均的な消費電流値との積を演算し、2つの積を加算する(ステップA7)。それから、メモリ18に保持していた積算値に、ステップA7で演算した結果を加え(ステップA8)、その時点における積算値が予め設定した上限を超えたか否かを判断する(ステップA9)。即ち、ここでの積算値は、電池12の消耗度合いに対応する。
ステップA9において、積算値が上限を超えていなければ(「NO」)、制御部14は、表示部17のLED駆動回路16に制御信号を与えてLEDを点滅表示させる(ステップA10)。そして、スイッチ28を閉じてウェイクアップ回路部27に電源VDDを供給してその機能をアクティブにすると(ステップA11)、スリープモードに移行する(ステップA12)。即ち、制御部14がスリープモードに移行している間は、LEDの点滅表示によってその状態にあることをユーザに報知する。
一方、ステップA9において、積算値が上限を超えた場合(「YES」)、制御部14は、LED駆動回路16に制御信号を与えてLEDを点滅表示させるが(ステップA13)、この場合の点滅パターンは、ステップA10における点滅パターンとは異なるようにして報知の態様を変化させる。そして、このLEDの点滅表示によって電池12の消耗度合いが一定量に達しており、ユーザに電池2の交換を促すよう報知を行う。それから、ステップA11に移行する。
尚、ステップA6における制御部14自身の動作時間の計算には、それ以降のステップA6〜A12,A13の処理を行なうために要すると想定される動作時間も加味して計算するようにしても良い。
ここで、図6には、ETC用車載機11の動作をタイムチャートで示すが、上記のステップA1〜A12の動作は、図6中に示す(1)〜(2)の期間に対応する。
即ち、カードI/F19にICカード20が挿入された場合、制御部14は、ICカード20に記憶されているデータを読取ってメモリ18に記憶させるとスリープモードに移行して、処理が必要なイベントが発生するまで待機するようになっている。尚、図中の丸数字は括弧を付し示す。
図3は、スリープモードで待機している状態の制御部14が、ウェイクアップしてその後の処理を行う場合の制御内容を示すフローチャートである。制御部14は、何らかの要因によってウェイクアップすると(スタート)、先ず、LED駆動回路16における点滅表示を停止させ、LEDを連続点灯させる(ステップB1)。
次に、制御部14は、例えば、図示しないウェイクアップ割込みレジスタを参照するなどしてウェイクアップ要因をチェックする。即ち、操作部15においてユーザによる操作が行なわれたか(ステップB2)、また、ICカード20がカードI/F19より抜き取られたか否かを判断する(ステップB3)。
ステップB2,B3の何れでもない場合は(「NO」)、車両が例えば高速道路の料金所入口ゲートに接近し、ウェイクアップ回路部27が路上機26より送信された電波信号を受信してウェイクアップ信号を出力した場合であるから、制御部14はステップB4に移行し、スイッチ29を閉じて受信部23に電源VDDを供給させる。すると、受信部23は、受信した電波信号の復調動作を開始し、制御部14は、復調されたデータを受信する(ステップB5)。
次に、制御部14は、スイッチ30を閉じて送信部24に電源VDDを供給させると(ステップB6)、送信部24に送信データを出力する。すると、送信部24は、送信データによって搬送波を変調し、路上機26側にデータを送信する(ステップB7)。
以降、受信部23及び送信部24に電源VDDを供給した状態で、制御部14は路上機26との間で料金徴収に必要な通信処理を行なう(ステップB8)。そして、通信処理が終了すると、制御部14はスイッチ29,30を開いて受信部23,送信部24に対する電源VDDの供給を停止させる(ステップB9,B10)。ここまでが、図6に示す時点(1)〜(2)の期間に行われる。
続いて、制御部14は、スイッチ28を開いてウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させると(ステップB11)、スイッチ21を閉じてカードI/F19に電源VDDを供給させる(ステップB12)。そして、ステップB8で行なった通信処理の結果、ICカード20に書き込むべきデータの書き込みを行なう(ステップB13)。それから、表示部17に必要な情報の表示を行うと(ステップB14)、図2に示すステップA5に移行し、ステップA5〜A12の処理を実行してスリープモードに移行する。ここまでが、図6に示す時点(3)〜(4)の期間に行われる。
尚、この場合、ステップA6で行われる動作時間の計算は、ステップB1〜B14において稼動した電気的構成要素について夫々計算する。
以上が、車両が料金所の入口ゲートを通過する場合に行われる処理である。それ以降、車両が高速道路を走行する間、ETC用車載機11の制御部14はスリープモードで待機する。そして、車両が料金所の出口ゲートに接近すると、出口ゲートに配置されている路上機26より送信された電波信号をウェイクアップ回路部27が受信し、制御部14はウェイクアップする(図6,時点(5)参照)。そして、時点(5)〜(6)の期間は時点(1)〜(2)の期間と同様の手順で処理が行なわれ、制御部14は、処理後にスリープモードに移行する。
一方、ウェイクアップ要因が、ユーザが操作部15において、例えば、制御部14のメモリ18に記憶されている履歴情報を表示させるための操作を行ったことである場合(ステップB2,「YES」)、制御部14は図4に示すステップC1に移行して、その操作内容に応じた処理を行なう。そして、表示部17に必要な情報の表示を行うと(ステップC2)図2に示すステップA5に移行し、スリープモードに移行する。
また、ウェイクアップ要因が、ユーザがICカード20をカードI/F19より抜き取ったことである場合(ステップB3,「YES」)、制御部14は、図5に示すステップD1に移行し、スイッチ28を開いてウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させる。それから、ステップD2において、自身に供給されている電源VDDを停止させるために必要な処理を行なう(例えば、内部のレジスタなどに保持されているデータをメモリ18に記憶させるなど)。そして、電源部13に制御信号を出力して電源VDDの出力を停止させる(ステップD3,図6,時点(8)参照)。
以上のように本実施例によれば、ETC用車載機11を、検知スイッチ22によりICカード20がカードI/F19に挿入されたことが検知されると、通信処理を開始するために必要な電気的構成要素に対して電池12による動作用電源VDDの供給が開始されるように構成した。即ち、ETC用車載機11が行なう通信処理は、ICカード20がカードI/F19に挿入され、そのICカード20に記憶されているデータが読み出されることが前提である。よって、ICカード20がカードI/F19に挿入されていない状態では、各電気的構成要素が作動する必要はなく、電源VDDを供給する必要もない。
従って、斯様に構成すれば、通信が行なわれる可能性がない場合に電池12をいたずらに消耗させることを防止できる。そして、ICカード20がカードI/F19に挿入されたとしても、その時点から直ちに通信処理が開始されるとは限らないので、その時点では通信処理を開始するために必要な最低限の電気的構成要素にだけ電源VDDを供給して電力消費を極力抑制することができる。このような構成により、ETC用車載機11の電池駆動を実現することが可能となり、ユーザは、ETC用車載機11を車両に対し極めて簡単に設置することができる。また、従来とは異なり電源供給用のハーネス1が不要となるので、車載機11が設置される車室内の美観を向上させることができる。
また、ICカード20の挿入が検知されると、ETC用車載機11の機能を統括的に制御する制御部14に対して電源VDDの供給を開始し、制御部14は、その時々において必要とされるETC用車載機11の機能をなすために使用される構成要素に電源VDDを供給するようにした。従って、最初は制御部14のみが起動し、その後は、その時々の局面で必要とされる機能を実現するための構成要素が起動するので、無駄な電力消費を極力抑制することができる。
そして、制御部14は、電源VDDの供給が開始されると、カードI/F19を介してICカード20に記憶されているデータを読み出し、そのデータをメモリ18に記憶させ、ウェイクアップ回路部27に対して電源VDDの供給を開始させてからスリープモードに移行する。
即ち、ICカード20がカードI/F19に挿入された時点で制御部14が行う必要がある処理はICカード20に記憶されているデータを読み出して記憶させることだけであり、制御部14は、それ以降はウェイクアップ回路部27が路上機26より送信された電波信号を受信するまで処理を待機すれば良い。また、カードI/F19に対しても、データを読み出す時だけ電源VDDが供給されれば十分であるから、必要最低限の機能のみを生かすようにして、電力消費を抑制することができる。
また、本実施例によれば、ウェイクアップ回路部27を受信部23とは独立に構成した。即ち、受信部23は、電波信号を受信して復調する必要があるのに対して、ウェイクアップ回路部27は、路上機26よりETC用車載機11に対して送信される電波信号を受信した場合にウェイクアップ信号を出力すれば良いので、信号処理が比較的単純であり回路構成は受信部23よりも簡単になる。
従って、斯様に構成すれば、制御部14がスリープモードで待機している場合にアクティブとなるウェイクアップ回路部27によって消費される電力を小さくすることができる。また、電波信号が送信された場合に、制御部14に対して解除信号をより速く出力することができる。
そして、ウェイクアップ回路部27がウェイクアップ信号を出力するための閾値である受信レベルを、受信部23が通信を正常に行うための閾値である応答可能レベルよりも低い値に設定したので、ウェイクアップ回路部27は、電波信号を受信した場合に受信部23が復調処理を開始するよりも前にウェイクアップ信号を出力できる。従って、制御部14が、そのウェイクアップ信号を受けて通常モードに移行し、復調されたデータを受信して通信処理を開始するための時間的余裕を十分に持たせることが出来る。
また、制御部14は、スリープモードへ移行する場合に、LED駆動回路16によりLEDを点滅させて当該モードに移行中であることを報知するので、ユーザは、ETC用車載機11が待機状態にあることを知ることができる。そして、報知を行うために消費される電力を極力抑制することができる。
また、制御部14は、各構成要素に対して電源VDDを供給した時間を夫々積算し、それらの総計に基づいて電池12の消耗度合いを検出するので、例えば、電池12の端子電圧を検出する検出器などを別途設ける必要がなくなる。そして、電池12の消耗度合いが設定レベルを上回ると、LED駆動回路16によりLEDを点滅させて電池12が消耗したことを報知するので、ユーザは、電池12の交換時期を知ることができる。
また、スリープモードに関する報知と、電池12の消耗度合いに関する報知とを何れもLED駆動回路16によって行なうので、極めて僅かな消費電力で報知を行うことができる。
加えて、制御部14は、ICカード20がカードI/F19より抜き取られたことを検知すると電源VDDの供給を停止させるので、通信が行なわれる可能性がなくなった時点で、直ちに消費電力を略ゼロにすることができる。
(第2実施例)
図7乃至図9は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。電気的構成を示す図7において、第2実施例では、操作部15及び表示部17についても、スイッチ31及び32を介して電源VDDの供給を行うようになっており、スイッチ31及び32の開閉は、制御部14に代わる制御部33よって制御されるようになっている。尚、スイッチ31及び32は、初期状態で閉路されている。
また、制御部33は、車両の走行制御を行うため当該車両についての各種情報(走行状態に関する情報)を収集して走行制御を行う走行制御ECU(情報収集手段)34との無線通信を行うためのRFタグ部(車内通信手段)35を備えている。そして、RFタグ部35が受信したデータは、制御部33に与えられるようになっている。この場合、走行制御ECU34側も、無線通信用のインターフェイスを備えていることは勿論である。尚、RFタグ部35は、走行制御ECU34側より送信される電波信号を整流へ威喝することで電源が給電されて動作するように構成されており、電源部13からの電源供給は不要となっている。以上が、ETC用車載機(車載用通信機)36を構成している。
次に、第2実施例の作用について図8及び図9をも参照して説明する。図8は、制御部33による処理内容を示すフローチャートである。制御部33は、RFタグ部35を介して走行制御ECU34より車両のシフトレバーのレンジに関する情報を得ている。そして、シフトレンジが「P(パーキング)」,「N(ニュートラル)」,「R(リバース)」の何れかである場合に、図2及び図3などに示すメインルーチンとは独立したサブルーチン(若しくは割込みルーチン)として図8に示すフローチャートが実行されるようになっている。但し、少なくとも図2に示すステップA1〜A5の処理を1回実行した後に、図8のフローの実行が許可される。
即ち、制御部33は、シフトレンジが「P」,「N」,「R」の何れかになったことを認識すると、スイッチ28を開いてウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させる(ステップE1)。即ち、シフトレンジが上記の何れかになっているケースでは、車両は停車しているか後進している状態なので、例えその時点で制御部33がスリープモードにあるとしても、ウェイクアップする状況にはなり難いと想定される。従って、この場合には、ウェイクアップ回路部27の動作を停止させても何等支障はない。尚、制御部33は、スリープモードにおいても低速クロックで動作が可能な状態にあるものとする。
次に、制御部33は、その時点で路上機26との通信処理中(ステップB8の実行中)か否かを判断する(ステップE2)。通信処理中である場合は(「YES」)その通信処理が終了するまで続行し(ステップE3)、この場合、送信部24及び受信部23の電源はONしているので、通信終了後に送信部24及び受信部23の電源をOFFする(ステップE4,図9(a)参照)。
続いて、制御部33は、ステップB12〜B14と同様に、スイッチ21を閉じてカードI/F19に電源VDDを供給させ(ステップE5)、通信処理の結果ICカード20に書き込むべきデータの書き込みを行ない(ステップE6)、表示部17に必要な情報の表示を行う(ステップE7)。それから、スイッチ21を開いてカードI/F19の電源をOFFさせて(ステップE8)、スリープモードに移行する(ステップE9)。
次に、制御部33は、シフトレンジが「R」になったか、又は「D(ドライブ)」になったかを判断する(ステップE10,E11)。そして、レンジが「R」になった場合は(ステップE10,「YES」)、スイッチ31及び32を開いて操作部15及び表示部17に対する電源VDDの供給を停止させると(ステップE12)ステップE10に戻る。即ち、車両を後進させている状態においては、運転者が操作部15を操作することはなく、また、表示部17を見る可能性も低い。逆に、表示部17に表示が行われていると、運転者の注意が散漫になってしまうことも想定される。そこで、斯様な場合には操作部15及び表示部17の動作を停止させる(図9(b)参照)。
一方、シフトレンジが「D」になった場合(ステップE11,「YES」)、制御部33は、ステップE12の実行に対応して操作部15及び表示部17に対する電源VDDの供給を開始させてから(ステップE15)ステップA11にリターンする。また、ステップE11において「NO」と判断するとステップE10に戻る。即ち、この場合は車両の走行が開始されるので、ウェイクアップ回路部27の電源をONさせて自身のウェイクアップが可能な状態にする。
また、ステップE2において通信処理中でない場合(「NO」)、制御部33は、ICカード20に対してデータを読み書き中か否かを判断する(ステップE13)。例えばステップB13においてデータの書き込み中であるような場合(「YES」)、制御部33は、その読み書き処理が終了するまで実行し(ステップE14)、ステップE8に移行してカードI/F19の電源をOFFする(図9(c)参照)。そして、ステップE13においてICカード20に対するデータの読み書き中でなければ(「NO」)ステップE10に移行する。
以上のように第2実施例によれば、制御部33は、RFタグ部35を介して取得した車両の走行状態に関する情報に基づいて電源VDDの供給を制御する。具体的には、車両のシフトレンジが「P」,「N」,「R」の何れかである場合には、ウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させるようにした。従って、低消費電力化を更に進めることができる。また、制御部33は、シフトレンジが「R」である場合には、操作部15及び表示部17に対する電源VDDの供給を停止させるので、より低消費電力化を図ることができる。
そして、制御部33は、車両のシフトレンジが「P」,「N」,「R」の何れかであることで電源VDDの供給を停止させようとする際に、路上機26との通信処理を行なっている場合には、その通信処理が終了した時点で送信部24及び受信部23に対する電源VDDの供給を停止させるので、通信処理が途中で停止してしまうことを回避できる。また、制御部33は、動作用電源の供給を停止させようとする際に、カードI/F19がICカード20に対するアクセスを行っている場合には、そのアクセスが終了した時点でカードI/F19に対する動作用電源の供給を停止させるので、ICカード20に対する書込み又は読出しが途中で停止してしまうことを回避できる。
更に、RFタグ部35は、走行制御ECU34との間で無線通信を行うので、通信用の有線ケーブルが不要となり車載機36の設置が容易となる。
ここでRFタグ部35は、RFタグ回路のみに限定するものではなく、無線LAN、ブルートゥース等の近距離通信を実現できる通信回路方式であれば、どのよう様なものであっても良い。
(第3実施例)
図10及び図11は本発明の第3実施例を示すものであり、第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第3実施例では、制御部33は、RFタグ部35を介して走行制御ECU34より車両のイグニッション(IG)スイッチのON/OFF状態、即ち、車両のエンジンの始動/停止に関する情報を得ている。そして、イグニッションスイッチがOFFになった場合に、メインルーチンとは独立したサブルーチン(若しくは割込みルーチン)として図10に示すフローチャートが実行される。但し、少なくとも図2に示すステップA1〜A5の処理を1回実行した後に、図10に示すフローの実行が許可される。
図10において、ステップF1〜F9,F11,F12の処理は、第2実施例におけるステップE1〜E9,F13,E14の処理と同様である。即ち、イグニッションスイッチがOFFになり車両のエンジンが停止した場合、車両は確実に停車しているので、例えその時点で制御部33がスリープモードにあるとしても、ウェイクアップする状況にはなり難いと想定される。従って、この場合も、ウェイクアップ回路部27の動作を停止させても支障はない。
また、ステップF1の実行後には、操作部15及び表示部17の電源をOFFしてから(ステップF1a)ステップF2に移行するようにしている。これは、イグニッションスイッチがOFFになった場合、これらを動作させ続ける必要性は低いからである(図11(a),(b)参照)。
そして、イグニッションスイッチがOFFになった場合でも、路上機26との通信処理中であったり、ICカード20に対するアクセス中であった場合の処理も第2実施例と同様である。また、第2実施例のステップE11に代えてステップF10が配置されており、ステップF1〜F9,F11,F12の実行後はイグニッションスイッチがONになるまで待機し、ONになると(「YES」)操作部15及び表示部17の電源をONしてから(ステップF13)ステップA11へリターンする。
以上のように第2実施例によれば、制御部33は、車両のイグニッションイグニッションがOFFである場合には、ウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させると共に、操作部15及び表示部17に対する電源VDDの供給も停止させるので、更に低消費電力化を図ることができる。
(第4実施例)
図12は本発明の第4実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。第4実施例では、制御部33は、第1実施例における図2のステップA12を実行した後、走行制御ECU34より車速情報を取得し、車両が高速走行(例えば、車速が40km/h以上)か否かを判断する(ステップA14)。そして、高速走行状態である場合は(「YES」)ウェイクアップ回路部27を常時動作させるように設定し(ステップA15)、高速走行状態でなければ(「NO」)ウェイクアップ回路部27を間欠的に動作させるようにスイッチ28を所定周期で断続する(ステップA16)。ステップA15,A16の実行後はステップA14に戻り、車速の監視を継続する。
即ち、車両の走行速度が遅い場合には、ウェイクアップ回路部27を間欠的に動作させても制御部33のスリープモードを解除させるタイミングが遅れて問題になることはない。そして、走行速度が速い場合には、ウェイクアップ回路部27を連続的に動作させて、必要に応じて制御部33を迅速にウェイクアップさせることができるように対応する。
以上のように第4実施例によれば、制御部33は、車両の走行速度に応じて、ウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給状態を変化させるようにしたので、状況に応じて更に低消費電力化を図ることができる。
(第5実施例)
図13及び図14は本発明の第5実施例を示すものであり、第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第4実施例では、制御部33に代わる制御部37は、ナビゲーション装置(情報収集手段)38と車内LANインターフェイス(I/F,車内通信手段)39を介して通信を行うようになっている。
尚、図13では図示しない走行制御ECU34からの情報は第2実施例のようにRFタグ部35を介して得ても良いし、ナビゲーション装置38が自律走行のために走行制御ECU34からの情報得ている場合には、ナビゲーション装置38を介して得るようにしても良い。その他の構成については第2実施例と同様である。以上がETC用車載機(車載通信機)40を構成している。また、ここでは、ナビゲーション装置38より得られるナビゲーション情報も「車両の走行状態に関する情報」に含むものとする。
次に、第5実施例の作用について図14も参照して説明する。制御部37は、ステップA10の実行後、ナビゲーション装置38において車両の走行目的地が設定され、その目的地に対する経路案内が行われているか否かを判断し(ステップG1)、経路案内が行われていなければ(「NO」)ステップA11に移行する。そして、経路案内が行われている場合は(「YES」)、その案内経路の情報を取得して当該経路内に有料道路が含まれているか否かを判断する(ステップG2)。
ステップG2において、案内経路内に有料道路が含まれていなければ(「NO」)、制御部37はウェイクアップ回路部27及び操作部15の電源をOFFする(ステップG3)。それから、ステップG1に戻る。一方、ステップG2において、案内経路内に有料道路が含まれている場合(「YES」)、制御部37は車両の現在位置情報をナビゲーション装置38より取得し、現在位置付近(例えば半径100m以内)にETCシステムの料金所ゲートが存在するか否かを判断する(ステップG4)。そして、料金所ゲートが存在する場合は(「YES」)ステップA11に移行し、料金所ゲートが存在しない場合は(「NO」)ステップG3に移行する。
以上のように第5実施例によれば、制御部37は、ナゲーション装置7によって探索された走行目的地までの経路中に有料道路が存在しない場合は、ウェイクアップ回路部27に対する電源VDDの供給を停止させる。即ち、車両が有料道路を走行する予定がなければ、料金所ゲート設置されている路上機との間で通信処理を行なう機会がないので、ウェイクアップ回路部27の動作を停止させても支障はない。従って、更に低消費電力化を図ることができる。
更に、制御部37は、走行目的地までの経路中に有料道路が存在する場合でも、車両の現在位置付近に当該有料道路の料金所が存在しない場合には、ウェイクアップ回路部27に対する動作用電源VDDの供給を停止させる。即ち、有料道路を走行する予定であっても、実際には料金所に接近するまでは制御部37が起動する必要性は低い。従って、低消費電力化を一層進めることができる。
本発明は上記しかつ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
電池12は、一次電池,二次電池の何れでも良い。
制御部14がスリープモードへ移行する場合、また、電池12が消耗したことを報知する場合にだけ、LED駆動回路16に電源VDDの供給を行なうように構成しても良い。また、夫々の報知手段を個別に設けても良い。
制御部14がスリープモードへ移行して待機している時間を計測するためのタイマを備え、そのタイマで計測した時間に基づいてウェイクアップ回路部27,操作部15,表示部17による電池12の消耗度合いを計測するようにしても良い。
ウェイクアップ回路部27は、全ての割込み要因を受け付けて、それらの論理和でウェイクアップ信号を出力するように構成しても良い。
報知手段による報知は、音で行っても良い。また、報知はLEDを用いるものに限らず、例えば、表示部17が有するLCD表示機に表示を行うことで報知しても良い。
また、各報知手段は必要に応じて設ければ良く、制御部14が電池の消耗度合いを検出する処理も必要に応じて行なえば良い。
リーダライタに限ることなく、ICカードに記憶されているデータを読み出す機能だけを備えたカードリーダを備える車載用通信機でも良い。
ETC用車載機11に限ることなく、車両に搭載され、ICカードに記憶されているデータに関連した通信処理を行なう車載用通信機であれば広く適用が可能である。
第2乃至第4実施例において、無線による車内通信手段としては、その他Bluetoothや無線LANなどを用いても良い。
スリープモードは、そのモード中に制御部が処理を行う必要がない場合は、クロックを完全に停止させるようにしても良い。
第4実施例において、車両が高速走行状態である場合にはウェイクアップ回路部27の間欠動作間隔を短く設定し、低速走行状態である場合には、間欠動作間隔を長く設定するようにしても良い。
また、第4実施例において、車速の連続的な変化に応じて、間欠動作間隔を連続的に変化させても良い。更に、間欠動作間隔は一定にして、ウェイクアップ回路部27の動作時間を変化させても良い(いわゆるデューティ制御)。
第5実施例において、制御部37とナビゲーション装置38との間の通信を、第2実施例と同様にRFタグ部35を介して無線方式で行うようにしても良い。
また、第5実施例において、ステップG4を削除し、現在位置付近に料金所が存在するか否かにかかわらず有料道路を走行する予定である場合にはウェイクアップ回路部27の電源をONするようにしても良い。
第2乃至第5実施例は、必要に応じて適宜組み合わせて実施すれば良い。
本発明をETC用車載機に適用した場合の第1実施例であり、ETC用車載機の電気的構成を示す機能ブロック図 ETC用車載機の制御部が行う制御内容の一部を示すフローチャート スリープモードで待機している状態の制御部が、ウェイクアップしてその後の処理を行う場合の制御内容を示すフローチャート ユーザがETC用車載機の操作部において操作を行ったことで制御部がウェイクアップした場合の図3相当図 ユーザがETC用車載機よりICカードを抜き取ることで制御部がウェイクアップした場合の図3相当図 ETC用車載機の動作を示すタイムチャート 本発明の第2実施例を示す図1相当図 図2相当図 図6相当図 本発明の第3実施例を示す図2相当図 図6相当図 本発明の第4実施例を示す図1の一部相当図 本発明の第5実施例を示す図1相当図 図2相当図 従来のETC用車載機の構成を示す図
符号の説明
11はETC用車載機(車載用通信機)、12は電池、14は制御部、16はLED駆動回路(モード状態報知手段,消耗状態報知手段)、18はメモリ(記憶手段)、19はカードインターフェイス(I/F)、20はICカード、22は検知スイッチ(カード検出手段)、23は受信部(受信回路)、27はウェイクアップ回路部(モード解除回路)、33は制御部、34は走行制御ECU(情報収集手段)、35はRFタグ部(車内通信手段)、36はETC用車載機(車載用通信機)、37は制御部、38はナビゲーション装置(情報収集手段)、39は車内LANインターフェイス(車内通信手段)、40はETC用車載機(車載用通信機)を示す。

Claims (23)

  1. 車両に搭載され、ICカードに記憶されているデータを読み出すためのカードリーダを備え、前記データの内容に関連した路上機との通信処理を行なう車載用通信機において、
    各電気的構成要素に動作用電源を供給する電池と、
    前記カードリーダにICカードが挿入されたことを検知するカード検出手段と、
    通信機の機能を統括的に制御する制御部と、
    前記電池と前記制御部との間に配置される電源部とを備え、
    前記電源部は、前記カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、前記制御部に対して前記電池による動作用電源の供給を開始するように構成され、
    前記制御部は、制御部自身が行う処理に必要な構成要素に前記動作用電源を供給し、前記処理が終了すると、前記構成要素に対する動作用電源の供給を停止するように制御し、自身の信号出力や内部処理の停止及び/又は中断により消費する電力量を低下させる低消費電力モードへの移行が可能に構成され、
    外部より前記低消費電力モードを解除するための割込み要因が与えられると解除信号を前記制御部に出力するモード解除回路を備え、
    前記制御部は、前記動作用電源の供給が開始されると、前記カードリーダに対する動作用電源の供給を開始させてICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させてから前記カードリーダに対する動作用電源の供給を停止させ、更に、前記モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させると低消費電力モードに移行し、前記低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも、動作用電源の供給を行なうことを特徴とする車載用通信機。
  2. 車両に搭載され、ICカードに記憶されているデータを読み出すためのカードリーダを備え、前記データの内容に関連した路上機との通信処理を行なう車載用通信機において、
    各電気的構成要素に動作用電源を供給する電池と、
    前記カードリーダにICカードが挿入されたことを検知するカード検出手段と、
    通信機の機能を統括的に制御し、且つ、制御部自身の信号出力や内部処理の停止及び/又は中断により消費する電力量を低下させる低消費電力モードへの移行が可能に構成される制御部と、
    外部より前記低消費電力モードを解除するための割込み要因が与えられると解除信号を前記制御部に出力するモード解除回路と、
    前記電池と前記制御部との間に配置される電源部とを備え、
    前記電源部は、前記カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、前記制御部に対して前記電池による動作用電源の供給を開始するように構成され、
    前記制御部は、制御部以外の構成要素に前記動作用電源を供給するように制御し、前記動作用電源の供給が開始されると、前記カードリーダに対する動作用電源の供給を開始させてICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させてから前記カードリーダに対する動作用電源の供給を停止させ、更に、前記モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させると低消費電力モードに移行し、前記低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも、動作用電源の供給を行なうことを特徴とする車載用通信機。
  3. 車両に搭載され、ICカードに記憶されているデータを読み出すためのカードリーダを備え、前記データの内容に関連した路上機との通信処理を行なう車載用通信機において、
    各電気的構成要素に動作用電源を供給する電池と、
    前記カードリーダにICカードが挿入されたことを検知するカード検出手段と、
    通信機の機能を統括的に制御する制御部と、
    前記電池と前記制御部との間に配置される電源部とを備え、
    前記電源部は、前記カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、前記制御部に対して前記電池による動作用電源の供給を開始するように構成され、
    前記制御部は、制御部自身が行う処理に必要な構成要素に前記動作用電源を供給し、前記処理が終了すると、前記構成要素に対する動作用電源の供給を停止するように制御し、
    自身の信号出力や内部処理の停止及び/又は中断により消費する電力量を低下させる低消費電力モードへの移行が可能に構成され、
    外部より前記低消費電力モードを解除するための割込み要因が与えられると解除信号を前記制御部に出力するモード解除回路を備え、
    前記制御部は、前記動作用電源の供給が開始されると、前記カードリーダに対する動作用電源の供給を開始させてICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させてから前記カードリーダに対する動作用電源の供給を停止させ、更に、前記モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させると低消費電力モードに移行し、
    前記車両側に配置され、当該車両の走行状態に関する情報を収集するための情報収集手段との通信を行う車内通信手段を備え、
    前記制御部は、前記車内通信手段を介して取得した情報に基づいて動作用電源の供給を停止させようとする際に、前記カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、前記アクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする車載用通信機。
  4. 車両に搭載され、ICカードに記憶されているデータを読み出すためのカードリーダを備え、前記データの内容に関連した路上機との通信処理を行なう車載用通信機において、
    各電気的構成要素に動作用電源を供給する電池と、
    前記カードリーダにICカードが挿入されたことを検知するカード検出手段と、
    通信機の機能を統括的に制御し、且つ、制御部自身の信号出力や内部処理の停止及び/又は中断により消費する電力量を低下させる低消費電力モードへの移行が可能に構成される制御部と、
    外部より前記低消費電力モードを解除するための割込み要因が与えられると解除信号を前記制御部に出力するモード解除回路と、
    前記電池と前記制御部との間に配置される電源部とを備え、
    前記電源部は、前記カード検出手段によってICカードの挿入が検知されると、前記制御部に対して前記電池による動作用電源の供給を開始するように構成され、
    前記制御部は、制御部以外の構成要素に前記動作用電源を供給するように制御し、前記動作用電源の供給が開始されると、前記カードリーダに対する動作用電源の供給を開始させてICカードに記憶されているデータを読み出し、そのデータを記憶手段に記憶させてから前記カードリーダに対する動作用電源の供給を停止させ、更に、前記モード解除回路に対して動作用電源の供給を開始させると低消費電力モードに移行し、
    前記車両側に配置され、当該車両の走行状態に関する情報を収集するための情報収集手段との通信を行う車内通信手段を備え、
    前記制御部は、前記車内通信手段を介して取得した情報に基づいて動作用電源の供給を停止させようとする際に、前記カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、前記アクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする車載用通信機。
  5. 前記モード解除回路は、路上機より通信機に対して送信される電波信号を受信すると前記解除信号を出力するように構成されていると共に、前記電波信号を受信して復調するための受信回路とは独立に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車載用通信機。
  6. 前記モード解除回路は、前記解除信号を出力するための閾値として設定される受信レベルが、前記受信回路について通信を正常に行うための閾値として設定される応答可能レベルよりも低い値に設定されていることを特徴とする請求項5記載の車載用通信機。
  7. 前記制御部は、低消費電力モードへ移行する場合に、当該モードに移行中であることを報知するためのモード状態報知手段にも、動作用電源の供給を行なうことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車載用通信機。
  8. 前記車両側に配置され、当該車両の走行状態に関する情報を収集するための情報収集手段との通信を行う車内通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の車載用通信機。
  9. 前記制御部は、前記車内通信手段を介して前記車両のシフトレンジ情報を取得し、シフトレンジが「P(パーキング)」,「N(ニュートラル)」,「R(リバース)」の何れかである場合には、前記モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項3,4,8の何れかに記載の車載用通信機。
  10. 前記制御部は、シフトレンジが「R(リバース)」である場合には、前記ICカードに記憶されているデータの内容についての通信処理に関連した操作を行なうための操作部及び前記通信処理に関連した情報の表示を行なうための表示部に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項9記載の車載用通信機。
  11. 前記制御部は、前記車内通信手段を介して前記車両のイグニッションのON/OFF情報を取得し、イグニッションがOFFである場合には、前記モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項3,4,8乃至10の何れかに記載の車載用通信機。
  12. 前記制御部は、イグニッションがOFFである場合には、前記ICカードに記憶されているデータの内容についての通信処理に関連した操作を行なうための操作部、及び前記通信処理に関連した情報の表示を行なうための表示部に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項11記載の車載用通信機。
  13. 前記制御部は、前記車内通信手段を介して取得した情報に基づいて動作用電源の供給を停止させようとする際に、前記ICカードに記憶されているデータの内容について路上機との通信処理を行なっている場合には、前記通信処理が終了した時点で通信機の機能をなすために使用される構成要素に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項3,4,8乃至12の何れかに記載の車載用通信機。
  14. 前記制御部は、前記車内通信手段を介して取得した情報に基づいて動作用電源の供給を停止させようとする際に、前記カードリーダがICカードに対するアクセスを行っている場合には、前記アクセスが終了した時点でカードリーダに対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項3,4,8乃至13の何れかに記載の車載用通信機。
  15. 前記制御部は、車両の走行速度に応じて、前記モード解除回路に対する動作用電源の供給間隔を変化させることを特徴とする請求項3,4,8乃至14の何れかに記載の車載用通信機。
  16. 通信機がETC(Electronic Toll Collection)システムに対応しており、
    前記情報収集手段が車両用ナビゲーション装置である場合に、
    前記制御部は、前記ナビゲーション装置によって探索された走行目的地までの経路中に、有料道路が存在しない場合は、前記モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項3,4,8乃至15の何れかに記載の車載用通信機。
  17. 前記制御部は、前記ナビゲーション装置によって探索された走行目的地までの経路中に有料道路が存在する場合でも、車両の現在位置付近に当該有料道路の料金所が存在しない場合には、前記モード解除回路に対する動作用電源の供給を停止させることを特徴とする請求項16記載の車載用通信機。
  18. 前記車内通信手段は、前記情報収集手段との間で無線通信を行うように構成されていることを特徴とする請求項3,4,8乃至17の何れかに記載の車載用通信機。
  19. 前記制御部は、各構成要素に対して動作用電源を供給した時間を夫々積算し、それらの総計に基づいて前記電池の消耗度合いを検出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至18の何れかに記載の車載用通信機。
  20. 前記制御部は、前記電池の消耗度合いが設定レベルを上回ると、電池が消耗したことを報知するための消耗状態報知手段に、動作用電源の供給を行なうことを特徴とする請求項19記載の車載用通信機。
  21. 前記報知手段は、間欠的な報知動作を行なうように構成されていることを特徴とする請求項1,2,20の何れかに記載の車載用通信機。
  22. 前記報知手段は、LEDを点滅させるLED駆動回路で構成されていることを特徴とする請求項21記載の車載用通信機。
  23. 前記カード検出手段は、前記カードリーダに対するICカードの着脱状態を示す信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、ICカードがカードリーダより抜き取られたことを検知すると、全てに対する動作用電源の供給を停止することを特徴とする請求項1乃至22の何れかに記載の車載用通信機。
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