JP4062879B2 - 三次元繊維構造体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は三次元繊維構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
繊維強化複合材は軽量の構造材料として広く使用されている。複合材用補強基材として三次元織物(三次元繊維構造体)がある。この三次元織物を骨格材として、樹脂あるいは無機物をマトリックスとした複合材はロケット、航空機、自動車、船舶及び建築物の構造材として幅広い用途が期待されている。
【0003】
実公平3−24356号公報には、補強繊維からなる複数枚の織物が、それら各織物の織目が互いに一致するように積層され、かつその積層体には、繊維強化樹脂又は繊維強化金属からなる棒体が前記織目に挿通された複合材料用三次元繊維組織体が開示されている。
【0004】
また、特開平11−49578号公報には、半導体装置用放熱部材として、黒鉛化カーボンのマトリックスに、黒鉛化カーボン長繊維を電子部品搭載面と平行に2次元面内で直交又は所定の角度に疑似等方で配列し、さらに電子部品搭載面に垂直な方向に配向した繊維群を有する黒鉛化カーボン繊維/黒鉛化カーボンの複合体が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
複合材は一般にマトリックスの量が少ない方が強度は強くなる。従って、三次元繊維構造体を使用して複合材を構成する場合、三次元繊維構造体の密度が高い方が複合材の強度が強くなる。ところが、実公平3−24356号公報に開示された三次元繊維組織体のように、二次元の織物を積層した状態で棒体を織目に挿通して三次元化したものでは、層間を締め付ける力が弱く、形態保持が難しく、取り扱いが難しい。特に熱伝導率を高める目的で高温焼成処理してグラファイト化を進行させた場合、繊維構造体としての一体性が損なわれ易い。
【0006】
また、三次元繊維組織体の厚さのコントロールが難しい。なぜならば、棒体挿通後に織物層を圧縮する場合、棒体の長さを圧縮後の織物層の厚さにすると、圧縮時に棒体が曲がる虞がある。また、棒体の長さを圧縮後の織物層の厚さより長くすると、プレス型として棒体の侵入を許容する孔を有する特殊な型が必要となるとともに、圧縮後に棒体を切断する必要がある。
【0007】
また、熱伝導率が高くて強度が優れた複合材の強化材として、炭素繊維のみで三次元繊維構造体を構成する場合、炭素繊維は比較的曲げに弱く、三次元織物を製造する場合に糸(繊維)同士の擦れにより切断し易く、特に繊維層を結合するための糸が切断し易い。挿入密度を高くするとこの現象が発生し易い。
【0008】
本発明は前記の従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、製造が比較的簡単で密度の高い三次元繊維構造体を提供することにある。また、第2の目的は例えば半導体装置の放熱部材や電子部品搭載基材として使用する複合材を製造する際の強化材とした場合に必要な熱伝導率を有する三次元繊維構造体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
求項1に記載の発明では、少なくとも面内2軸配向となる糸層を複数積層して形成された積層糸群と、前記積層糸群の各糸層と直交する方向に配列された厚さ方向糸とを含む少なくとも3軸で構成された三次元織物に、繊維強化複合材製のロッドを挿入して焼成し、該ロッドが炭化されている
【0010】
従って、この発明では、三次元織物に、繊維強化複合材製または金属製のロッドが挿入されているため、ロッドの挿入本数を増やすことで、密度の高い三次元繊維構造体を比較的簡単に製造できる。また、繊維強化複合材製のロッドを使用した場合は、三次元織物Fの繊維体積含有率(Vf)を高くできる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記ロッドは前記厚さ方向糸と平行であって該厚さ方向糸の配列の間に挿入されている。厚さ方向糸の密度を高めようとすると、積層糸群の密度が高い所に挿入する必要があり、挿入時の抵抗が大きくなる。その結果、厚さ方向糸として炭素繊維等の脆い糸を使用した場合、挿入の際に糸(繊維)同士の擦れによって糸が切断し易くなる。しかし、ロッド挿入時の抵抗は厚さ方向糸の挿入時の抵抗に比較して大幅に低下するため、厚さ方向糸に代えてロッドを使用して厚さ方向の配向成分を増加させるのが簡単になる。
【0012】
求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記積層糸群及び前記厚さ方向糸には炭素繊維が使用されている。ロッドを挿入するための三次元織物を炭素繊維で構成した場合、炭素繊維は合成樹脂繊維や他の無機繊維に比較して熱伝導率が高いため、マトリックスとともに複合材を構成した際に複合材の熱伝導率が高くなる。その結果、半導体装置の放熱部材や電子部品搭載基材として使用する複合材を製造する際の強化材として必要な熱伝導率を確保できる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記厚さ方向糸は太さが前記積層糸群を構成する糸の1/2以下である。炭素繊維は曲げに弱く、糸(繊維)同士の擦れにより切断し易いため、厚さ方向糸に太い糸を使用すると、積層糸群に挿入される際や積層糸群を締め付ける際に、糸が切断し易くなる。また、厚さ方向糸は針を使用して積層糸群に挿入されるため、糸が太いと針も太くなり、積層糸群が毛羽立ち易くなる。しかし、この発明では厚さ方向糸に細い糸を使用することで、生産性が向上する。
【0014】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記前記ロッドは、炭素繊維を強化繊維として使用した繊維強化複合材である
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
図1は三次元繊維構造体1の一部破断模式斜視図である。三次元繊維構造体1は、三次元織物Fにロッド2が挿入されて構成されている。三次元織物Fは、繊維が相互に平行に配列された糸層としてのx糸層3及びy糸層4を複数積層して面内2軸配向となるように形成された積層糸群5と、積層糸群5の各x糸層3及びy糸層4と直交する方向に配列された厚さ方向糸zとを含み、3軸方向に糸が配列された構成となっている。
【0016】
x糸層3は三次元繊維構造体1の厚さ方向(図1の上下方向)と直交する面内において、X方向(この実施の形態では長さ方向)に沿って配列された第1の面内配列糸xからなり、1本の糸が折り返し状に配列されて形成されている。y糸層4はx糸層3と平行な面内で第1の面内配列糸xと直交する方向(Y方向)に配列され、1本の糸が折り返し状に配列された第2の面内配列糸yからなっている。各面内配列糸x,yは所定のピッチ(例えば3mmのピッチ)で配列されている。
【0017】
厚さ方向糸zは積層糸群5の一方の面(図1の下面側)で折り返すように上面側から挿入されるとともに、図2に示すように、下面側において幅方向、即ち第2の面内配列糸yと平行に配列された抜け止め糸6により抜け止めされている。厚さ方向糸zが抜け止め糸6と共同でx糸層3及びy糸層4を締め付けることにより、各糸層が結合されている。厚さ方向糸zも所定のピッチで配列されている。この実施の形態では、厚さ方向糸zは第1の面内配列糸xの延びる方向には、各面内配列糸x,yの配列ピッチの2倍のピッチで配列され、第2の面内配列糸yの延びる方向には、各面内配列糸x,yの配列ピッチと同じピッチで配列されている。厚さ方向糸zには太さが各面内配列糸x,yの1/2以下、この実施の形態では1/10程度のものが使用されている。
【0018】
ロッド2は厚さ方向糸zと平行に挿入されている。ロッド2は厚さ方向糸zが挿入されていない位置に所定ピッチ、この実施の形態では各面内配列糸x,yの配列ピッチの2倍のピッチで配列されている。ロッド2は炭素繊維を強化繊維として使用した繊維強化複合材で、三次元織物Fの厚さとほぼ同じ長さに形成されている。繊維強化複合材のマトリックス樹脂にはフェノール樹脂又はエポキシ樹脂が使用されている。
【0019】
第1の面内配列糸xにはピッチ系炭素繊維が使用されている。ピッチ系炭素繊維の中でもメソフェーズピッチ系炭素繊維が熱伝導率の点で好ましい。第2の面内配列糸y及び厚さ方向糸zにはPAN系炭素繊維が使用されている。各炭素繊維はロービング(トウ)の状態で使用されている。ロービング(トウ)とは細い単繊維のフィラメントを多数本束ねた実質無撚りの繊維束を意味する。
【0020】
次に前記のように構成された三次元繊維構造体1の製造方法を説明する。三次元繊維構造体1は、2段階に分けて製造される。第1段階では、三次元織物Fが、例えば、特開平5−106139号公報や特開平8−218249号公報に開示された方法のように、四角形状の基板又は枠体に多数のピンが装着されたものを使用する方法で製造される。即ち、基板又は枠体上にx糸層3及びy糸層4を所定数積層して形成した積層糸群5を、厚さ方向糸zと抜け止め糸6とで結合することによって形成される。
【0021】
次に第2段階として、前記三次元織物Fに対してロッド2が挿入される。図3(a),(b)に示すように、ロッド2は三次元織物Fの一端から、複数本ずつ第1の面内配列糸xの配列方向に沿って1列に並んだ状態で順に挿入される。
【0022】
前記のように構成された三次元繊維構造体1は、マトリックスとしてアルミニウムと同等以上の熱伝導率の大きな金属を含浸することにより、複合材を製造し、例えば半導体装置用放熱部材として使用される。金属としてはCuやアルミニウムが使用される。複合材は所望の大きさ及び厚さの板状に加工され、一方の面において銀ペーストを介して半導体チップに接合され、半導体チップとの接合面と反対側にサーマルシートを介してヒートシンクが接合された状態で使用される。
【0023】
三次元繊維構造体1にマトリックスとして金属を含浸させて複合材を製造すると、金属は三次元繊維構造体1を構成している、各糸x,y,z及びロッド2の隙間を埋めるように充填される。複合材を放熱材用に使用する場合、三次元織物Fを構成する繊維の熱伝導率は、一般にマトリックス金属として使用されるCuやアルミニウムより低い。従って、単純に考えると、三次元繊維構造体1の密度を高めると、即ち各糸x,y,z及びロッド2の占める体積を高めると、その分金属の割合が減り、複合材の熱伝導率が低下するように思える。しかし、ロッド2を挿入した場合、ロッド2に沿って真っ直ぐに延びる含浸金属の経路ができるため、厚さ方向の熱伝導率が高くなる。
【0024】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 面内2軸配向となる糸層3,4を複数積層して形成された積層糸群5と、積層糸群5の各糸層3,4と直交する方向に配列された厚さ方向糸zとを含む三次元織物Fに、繊維強化複合材製のロッド2を挿入して三次元繊維構造体1を構成した。従って、三次元織物Fを製造する段階では厚さ方向糸zの挿入密度を高める必要がなく、ロッド2の挿入本数を増やすことで、密度の高い三次元繊維構造体1を比較的簡単に製造でき、複合材を形成した際に強度が高くなる。また、繊維強化複合材製のロッド2を使用しているため、三次元織物Fの繊維体積含有率(Vf)を高くできる。
【0025】
(2) 各糸層3,4を構成する面内配列糸x,yがそれぞれ、互いに平行な平面上に配列されて積層糸群5が構成されているため、積層糸群5を二次元織物で構成する場合に比較して各面内配列糸x,yが真っ直ぐに延び、補強効果が高くなる。
【0026】
(3) 三次元織物Fにロッド2が挿入されているため、二次元織物を単に積層したものにロッドを挿入した三次元繊維構造体に比較して、複合材を製造した際に、複合材の剛性が高くなるとともに、厚さ方向への膨張抑制効果が向上する。その結果、複合材を半導体装置の放熱部材として使用した場合に半導体装置に過大な応力が作用するのが防止される。また、金属との複合材を製造する際、マトリックス金属を含浸させる工程で繊維組織が乱れ難く、形状安定性が良くなる。
【0027】
(4) ロッド2が厚さ方向糸zと平行に挿入されているため、厚さ方向の配向成分を増加させるのが簡単になり、マトリックスを含浸させて複合材を製造した場合、板厚方向に高強度、高弾性率及び低熱膨張率の材料が得られる。
【0028】
(5) ロッド2の挿入本数を変えることで、厚さ方向の配向成分の割合を調整できるため、三次元織物Fの製造条件を変えること無く、種々の特性の三次元繊維構造体1を得ることができ、三次元繊維構造体1の製造コストを低減できる。
【0029】
(6) 積層糸群5及び厚さ方向糸zに炭素繊維が使用されているため、合成樹脂繊維や他の無機繊維を使用して三次元織物Fを形成した場合に比較して、マトリックスとともに複合材を製造した際に複合材の熱伝導率が高くなる。また、合成樹脂繊維に比較して板厚方向の力学的特性(強度、弾性率)が向上する。
【0030】
(7) 厚さ方向糸zは太さが積層糸群5を構成する糸(両面内配列糸x,y)の1/2以下で、この実施の形態ではほぼ1/10程度である。従って、曲げに弱く、糸(繊維)同士の擦れにより切断し易い炭素繊維を厚さ方向糸zに使用しても、積層糸群5を締め付ける際等に、厚さ方向糸zが切断し難くなるとともに、毛羽立ち難くなる。また、厚さ方向糸挿入針の太さを細くできるため、挿入抵抗が小さくなり、挿入速度を高めることにより生産性が向上する。また、図2に示す厚さ方向糸zの折り返しループ7が三次元織物Fから飛び出す量を少なくできる。
【0031】
(8) マトリックスとしてアルミニウムを使用して複合材を製造した場合、アルミニウムは熱伝導率がCuの6割程度であるが、密度がほぼ1/3のため、軽量化に寄与する。また、アルミニウムの融点は660℃とCuの融点より400℃以上低いため、含浸時の温度を低くでき、溶融に必要なエネルギーが少なくなる。従って、熱伝導率がさほど要求されない放熱部材として使用する複合材では、マトリックスとしてアルミニウムを使用するのが好ましい。
【0032】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 三次元繊維構造体1を焼成して、炭素繊維の黒鉛化を進行させるとともに、ロッド2を炭化させてもよい。この場合、マトリックス金属を含浸させて複合材を製造した際に、熱伝導率のより高い複合材が得られる。
【0033】
○ ロッド2に使用する炭素繊維として石炭ピッチ系炭素繊維を使用すると、複合材を製造した際に、板厚方向の熱伝導率がより高められた複合材が得られる。
【0034】
○ 三次元織物Fを製造可能な柔軟性を有するピッチ系の炭素繊維を使用して炭素繊維織物を製造し、ロッド2を挿入後、3000℃程度の焼成温度で焼成して炭素繊維の黒鉛化を進行させる。この場合、炭素繊維の熱伝導率がより向上する。この三次元繊維構造体焼成物を使用した場合、マトリックスとして金属に代えて樹脂を使用しても、熱伝導率がさほど要求されない放熱部材として使用する複合材に使用可能となる。
【0035】
○ 三次元繊維構造体1を熱伝導率の高い複合材を製造するために使用する場合、ロッド2をアルミニウムと同等以上の熱伝導率を有する金属製のロッド(例えば、Cuやアルミニウム)としてもよい。この場合、炭素繊維として黒鉛化の進行した特殊な炭素繊維を使用しなくても、複合材の熱伝導率を高くできる。
【0036】
○ 三次元繊維構造体1を熱伝導率の高い複合材を製造するために使用するのではなく、複合材の強度の向上を目的とする場合は、三次元織物の構成繊維として炭素繊維に代えて、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維(例えば、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維)等の高強度、高弾性繊維を使用してもよい。
【0037】
○ 三次元繊維構造体1を強度及び耐熱性に優れた複合材を製造するために使用する場合は、三次元織物Fを炭素繊維やセラミック繊維で製造するのが好ましい。そして、マトリックスをカーボンやセラミックスとすると、より耐熱性に優れた複合材を製造できる。
【0038】
○ 三次元織物Fを構成する積層糸群5は、少なくとも面内2軸配向となる糸層を複数積層して形成されていればよい。例えば、第1の面内配列糸xに対して所定の角度(例えば±45°)で傾斜するように配列された2層一組のバイアス糸からなるバイアス糸層を有する面内4軸、合計5軸の三次元織物としてもよい。この場合、三次元織物Fの形状安定性がより向上する。また、積層糸群5を、互いに60°の角度で交差するように延びる3種類の糸で面内3軸に構成してもよい。
【0039】
○ 二次元織物を積層することにより積層糸群5を構成し、二次元織物をステッチ糸で縫い合わせて三次元織物Fを形成してもよい。二次元織物は平織物に限らず任意の織物を使用できる。
【0040】
○ ロッド2の断面形状は円形に限らず、四角形、楕円形等の他の形状としてもよい。積層糸群5がX,Y2軸配向の場合、ロッド2の断面形状を四角形にすると円形断面のロッド2を使用した場合に比較して三次元繊維構造体1の密度を高くすることができる。
【0041】
○ 抜け止め糸6を使用せずに、厚さ方向糸zが積層糸群5を一方の側から貫通した後、貫通位置を所定ピッチずらして他方の側から積層糸群5を貫通するように配列してもよい。この場合、抜け止め糸6を使用する構成に比較して厚さ方向糸zを太くでき、三次元織物Fの繊維体積含有率(Vf)を大きくするために厚さ方向糸zの締め付け力を強くできる。
【0042】
○ ロッド2を厚さ方向ではなくX軸方向あるいはY軸方向に挿入してもよい。
○ 三次元織物Fを炭素繊維で形成し、ロッド2を炭素繊維強化複合材製とした三次元繊維構造体1の使用方法としては、放熱部材用の複合材に限らず、ブレーキディスク用のカーボン・カーボン複合材としてもよい。
【0043】
前記実施の形態から把握できる発明(技術的思想)について、以下に記載する。
(1) 記三次元織物は5軸の三次元織物である。
【0044】
(2) 次元繊維構造体を焼成して炭素繊維を黒鉛化した三次元繊維構造体。
(3) 次元繊維構造体を強化材に使用して、マトリックスをアルミニウムと同等以上の金属とした複合材。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、製造が比較的簡単で密度の高い三次元繊維構造体を得ることができる。また、例えば半導体装置の放熱部材や電子部品搭載基材として使用する複合材を製造する際の強化材とした場合に必要な熱伝導率を有する三次元繊維構造体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の三次元繊維構造体の一部破断模式斜視図。
【図2】 厚さ方向糸の配列状態を示す模式断面図。
【図3】 ロッドの挿入状態を示す一部破断模式斜視図
【符号の説明】
1…三次元繊維構造体、2…ロッド、3…x糸層、4…y糸層、5…積層糸群、z…厚さ方向糸、F…三次元織物。

Claims (5)

  1. 少なくとも面内2軸配向となる糸層を複数積層して形成された積層糸群と、前記積層糸群の各糸層と直交する方向に配列された厚さ方向糸とを含む少なくとも3軸で構成された三次元織物に、繊維強化複合材製のロッドを挿入して焼成し、該ロッドが炭化されている三次元繊維構造体。
  2. 前記ロッドは前記厚さ方向糸と平行であって該厚さ方向糸の配列の間に挿入されている請求項1に記載の三次元繊維構造体。
  3. 前記積層糸群及び前記厚さ方向糸には炭素繊維が使用されている請求項請求項1又は請求項2に記載の三次元繊維構造体。
  4. 前記厚さ方向糸は太さが前記積層糸群を構成する糸の1/2以下である請求項3に記載の三次元繊維構造体。
  5. 前記ロッドは、炭素繊維を強化繊維として使用した繊維強化複合材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の三次元繊維構造体。
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