JP4062390B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字情報に従って主走査方向に往復動し、被記録材に記録を行う記録部と、該記録部へ印字情報を送信する印字制御部に一端が接続され、略U字状の湾曲部が形成されるように引き回された状態において他端が前記記録部に接続され、前記記録部の主走査方向への往復動に従って前記湾曲部が屈曲状態の変化を繰り返しながら、前記印字制御部から前記記録部へ印字情報としての電気信号を伝送するフラットケーブルとを備えた記録装置における、前記フラットケーブルの屈曲状態の変化を規制するガイド面を有するケーブルガイド部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インク・ジェット・プリンタ等に代表される記録装置は、被記録材としての印刷用紙(以下、単に「用紙」という)に記録を行う記録部と、該記録部へ印字情報を送信する印字制御部とを有し、該印字制御部から前記記録部へ印字情報としての電気信号を伝達するために、前記印字制御部と前記記録部とをフラットケーブル(平形多心ケーブル)によって接続している。
【0003】
フラットケーブルは、複数の導線を並列に、ポリエステル等の樹脂材によってコーティングすることによって帯状に成形されたものであり、記録部と接続し、記録部の主走査方向への往復動に従って屈曲状態が変化することを念頭に置いて作製される。従って、屈曲状態の変化を繰り返すことによる繰り返し応力に強く、且つ、屈曲状態の変化が行い易い様に柔軟性を備える様に設計されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなフラットケーブルは、記録装置に取り付けられる際、略U字状の湾曲部が形成されるように引き回された状態で一端が記録部に接続され、他端が記録装置の基体となるフレーム等に固定されるが、記録部は高速で主走査方向に往復動するため、単に一端を記録部に接続し、他端をフレーム等に固定したのみでは、記録装置内部においてフラットケーブルが暴れ、記録装置内部の構成部品に引っ掛かり、構成部品の破損やケーブルの断線等が発生する虞がある。また、前記湾曲部が記録装置内部の構成部品等に衝突し、前記湾曲部の曲率が小さくなることによっても、ケーブルの断線や座屈等が発生する虞がある。この為、記録装置の主走査方向への往復動に際して前記フラットケーブルの屈曲状態の変化を規制するためのガイド部材が設置されるのが一般的である。
【0005】
しかし、前述の様に記録部は高速で動作する場合があり、この場合、略U字状の湾曲部が屈曲状態を変化させる際に該湾曲部が前記ガイド部材のガイド面に衝突するようにガイド面と接触し、これによって、耳障りな騒音が発生する問題があった。
【0006】
本発明はこの様な問題に鑑みなされたものであり、その課題は、記録部の往復動に際し、フラットケーブルの湾曲部がガイド部材に衝突することによって発生する騒音を低レベルなものとし、或いはその発生を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るケーブルガイド部材は、印字情報に従って主走査方向に往復動し、被記録材に記録を行う記録部と、略U字状の湾曲部が形成されるように引き回された状態において先端が前記記録部に接続され、前記記録部の主走査方向への往復動に従って前記湾曲部が屈曲状態の変化を繰り返しながら、印字制御部から前記記録部へ印字情報としての電気信号を伝送するフラットケーブルと、を備えた記録装置における、前記フラットケーブルの屈曲状態の変化を規制するガイド面を有するケーブルガイド部材であって、前記記録部の往復動作に際し、前記湾曲部の前記ガイド面への衝突を緩和する、前記湾曲部の逃げ部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、記録部の主走査方向への往復動に伴うフラットケーブルの騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。即ち、記録部への主走査方向への往復動に際し、フラットケーブルの略U字状の湾曲部はその曲率を変化させながら、換言すると、屈曲状態の変化を繰り返しながら、該屈曲状態の変化を規制するガイド部材に接触する。ここで、記録部は場合により高速に主走査方向へ往復動するので、湾曲部はガイド部材のガイド面に衝突するように接触し、このとき、騒音(衝突音或いは接触音)が発生する場合がある。しかし、ガイド面には、前記騒音が発生すべき場所に、前記衝突を緩和するための逃げ部が形成されているので、前記騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。
【0009】
本発明の第2の態様に係るケーブルガイド部材は、第1の態様において、前記逃げ部が、前記湾曲部が衝突する方向に向かって逃げる様な湾曲面によって形成されていることを特徴とする。本態様によれば、逃げ部が、湾曲部が衝突する方向に向かって逃げるような湾曲面によって形成されているので、フラットケーブルの湾曲部は、ガイド面に形成された湾曲面と徐々に接触するようにケーブルガイド部材と接触し、また、湾曲面であるので、接触すればするほど接触面が逃げていくので、確実に前述した騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。
【0010】
本発明の第3の態様に係るケーブルガイド部材は、第2の態様において、前記湾曲面が、前記湾曲部の屈曲状態の変化によって描く変形軌跡を包絡するような形状に形成されていることを特徴とする。本態様によれば、ガイド面に形成された湾曲面が、フラットケーブルの湾曲部の屈曲状態の変化によって描く変形軌跡を包絡するような形状に形成されているので、フラットケーブルの湾曲部が本来描くべき軌跡に沿ってフラットケーブルの湾曲部がガイド面(逃げ部)に案内され、従って湾曲部はガイド面に対して強力な衝突方向の力を作用させず、もって確実に前述した騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。
【0011】
本発明の第4の態様に係るケーブルガイド部材は、第1の態様において、前記逃げ部が、前記湾曲部が衝突する方向に向かって逃げる様な平坦面によって形成されていることを特徴とする。本態様によれば、逃げ部が、前記湾曲部が衝突する方向に向かって逃げる様な平坦面によって形成されているので、ガイド部材の構造を簡単なものとすることができ、また、ケーブルガイド部材の低コスト化を計ることも可能となる。
【0012】
本発明の第5の態様に係るケーブルガイド部材は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記ガイド面に、衝突緩衝部材を設けたことを特徴とする。本態様によれば、ガイド面には衝突緩衝部材が設けられているので、より一層確実に前述した騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。尚、衝突緩衝部材とは、弾性率の低い弾性素材(例えば、スポンジ、ゴム等)からなるものを言う。
【0013】
本発明の第6の態様に係るケーブルガイド部材は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記フラットケーブルのフラット面が、鉛直方向に沿うように前記記録装置に取り付けられていることを特徴とする。本態様によれば、フラットケーブルのフラット面が鉛直方向に沿うように記録装置に取り付けられているので、フラットケーブルの湾曲部は水平方向に屈曲状態を変化させ、これにより、垂直方向に屈曲状態を変化させる場合と比して重力の影響を受けず、より一層前述した第1から第5の態様のいずれかの作用効果を得やすいというメリットを得ることができる。
【0014】
本発明の第7の態様に係るケーブルガイド部材は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記記録装置本体から取り外し可能な前記記録装置のカバー部材に設けられていることを特徴とする。本態様によれば、ケーブルガイド部材が記録装置のカバー部材に設けられているので、ケーブルガイド部材を記録装置本体側に設置する場合と比して記録装置本体の設計の自由度が増すというメリットを得ることができる。
【0015】
本発明の第8の態様に係るケーブルガイド部材は、第7の態様において、前記カバー部材と一体成形によって形成されていることを特徴とする。本態様によれば、ケーブルガイド部材がカバー部材と一体成形によって形成されているので、安価にケーブルガイド部材を設置することが可能となる。
【0016】
本発明の第9の態様に係るケーブルガイド部材は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記フラットケーブルが少なくとも2以上積層されていることを特徴とする。本態様によれば、フラットケーブルが少なくとも2以上積層されているので、フラットケーブルの剛性が増し、これによってフラットケーブルの湾曲部がケーブルガイド部材と一層激しく衝突し、ひいては衝突の際発生する騒音もより大なるものとなる。従って、前記衝突を緩和する逃げ部が形成された第1から第8の態様のいずれかに係るフラットケーブルガイド部材の効率が、顕著なものとなる。
【0017】
本発明の第10の態様に係るカバー部材は、第1から第9の態様のいずれかに係るケーブルガイド部材を備えていることを特徴とする。本態様によれば、記録装置のカバー部材において、前述した第1から第9の態様のいずれかに係る発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0018】
本発明の第11の態様に係る記録装置は、第1から第9の態様のいずれかに係るケーブルガイド部材を備えていることを特徴とする。本態様によれば、記録装置において、前述した第1から第9の態様のいずれかに係る発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
先ず、図1を参照しながら、本発明に係る「インクジェット式記録装置」としてのインク・ジェット・プリンタの外部構成について概説する。図1は、本実施形態に係るインク・ジェット・プリンタ100の上部カバー2を開放した状態を示す斜視図である。
【0020】
インク・ジェット・プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)100は、「被記録材」としての印刷用紙(単票紙、以下、「用紙P」という)を装置本体背面に複数枚堆積・収納し、従って用紙Pは装置後方側から給送され、印刷が終了した用紙Pは本体前面から排出されるような構成となっている。
【0021】
プリンタ100は複数の樹脂製部材によってその外側が構成されていて、装置全体を覆う本体カバー1、装置内部のメンテナンスを行うために本体カバー1に設けられた窓部1aを覆う上部カバー2、装置本体前部に位置して電源ボタン等の操作部を構成する前部カバー3a及び3b、によって装置本体が覆われ、本体カバー1の背面には、堆積・収納される用紙Pを受ける用紙サポート4が、前部カバー3a,3bには排出された用紙Pを受け取る排紙スタッカ5が取り付けられている。これらは全て樹脂材料によって形成されていて、前部カバー3a及び3bを除いては、必要に応じて容易に取り外し可能なように構成されている。尚、図1において符号6はフラットケーブルを、符号30は該フラットケーブルの屈曲状態の変化を規制する、本発明に係るケーブルガイド部材を示している。ケーブルガイド部材30は本体カバー1と一体成形により形成されているが、これらについては後述する。
【0022】
次に、図2を参照しつつ、プリンタ100本体の内部構成について概説する。図2は、前述した前部カバー3a,3bを除いた全てのカバー類を取り外した状態を示す、プリンタ100の装置本体の斜視図である。
プリンタ100は、印刷用紙に記録を行う記録ヘッド部(図示せず)を底部に搭載したキャリッジ7を有している。キャリッジ7には、インク・カートリッジ8が着脱可能に取り付けられ、このインク・カートリッジ8内のインクは、キャリッジ7の底部に設けられた前記記録ヘッド部に送られる。記録ヘッド部は、用紙Pに対向する面に形成されたノズル列(図示せず)からインクを、搬送ローラ9及び搬送従動ローラ10によってキャリッジ7の下部へ搬送される用紙Pの上面に吐出する。
【0023】
プリンタ100の装置本体の基体となるフレーム11には、キャリッジ7を案内するガイド軸12が設置される。また、フレーム11の右側部(図2における右側)にはキャリッジ7を往復動させる駆動モータとしてのキャリッジ・モータ13が設置され、該キャリッジ・モータ13の回動軸には駆動プーリ14が取り付けられている。更に、フレーム11の左側部には従動プーリ15が設けられ、駆動プーリ14と従動プーリ15との間には駆動ベルト16が掛架される。尚、従動プーリ15は、該従動プーリ15を駆動ベルト16の緊張方向に向けて付勢する、駆動ベルト16の緊張装置17に取り付けられていて、駆動ベルト16は、該緊張装置17によって常に一定のテンションが付与された状態に保たれている。
【0024】
キャリッジ7は駆動ベルト16の一部と連結され、キャリッジ・モータ13の回動によって駆動ベルト16が駆動されることにより、ガイド軸12に案内されながら主走査方向(図2における左右方向)に往復動し、これによって用紙Pに印刷が行われる。以上がプリンタ100の概略である。
【0025】
次に、フラットケーブル6及びケーブルガイド部材30について詳述する。 図2において、キャリッジ7には、印字情報を処理する印字制御部(図示せず)から、キャリッジ7へ印字情報としての電気信号を伝送するフラットケーブル6の一端が取り付けられている。フラットケーブル6は、キャリッジ7の背面側から上方に向かって飛び出すように取り付けられ、キャリッジ7の背面に取り付けられたケーブル保持部材19において折り曲げ部6aを形成し、該折り曲げ部6aにおいて水平方向左側(図2における左方向)に向きを変え、且つ、フラット面が鉛直面に沿った状態で、左方向に延びて行く。尚、キャリッジ7において、フラットケーブル6が左側に飛び出す位置には、フラットケーブル6を繋止する繋止部7aが形成されていて、フラットケーブル6は、該繋止部7aから左側においてフリーに動けるようになっている。そして、キャリッジ7が印字領域の最も右側(1桁側)にある位置(図2に示す状態)において、フラットケーブル6は装置本体中央から少し左側で湾曲部6bを形成することによってUターンし、フレーム11に取り付けられたケーブル固定部材18によって装置本体に固定される。尚、ケーブル固定部材18にはフラットケーブル6を挟持する挟持部18a,18b,18cが立設され、フラットケーブル6は最も左側に位置する挟持部18aと、キャリッジ7に形成された前記繋止部7aとの間でフリー区間を形成し、該フリー区間内においてフリーに動けるようになっている。但し、フラットケーブル6はフラット面が鉛直面に沿うように取り付けられているので、鉛直方向には殆ど動かない。
【0026】
キャリッジ7は、印字情報に従ってガイド軸12にガイドされながら主走査方向に往復動する為、フラットケーブル6は、前述したフリー区間において一定の形状とはならず、キャリッジ7の往復動に従って屈曲状態の変化を繰り返す。即ち、湾曲部6bが図2における左右方向に、曲率を変化させながら、移動することになる。このとき、湾曲部6bは、その湾曲位置を左右に変化させると共に、プリンタ100の前後方向にもその湾曲位置を変化させる。
【0027】
ケーブルガイド部材30はこのような湾曲部6bの屈曲状態の変化(湾曲部6bの曲率の変化及び湾曲位置の変化)を規制するものであり、図2においてケーブル固定部材18の左側に並ぶ位置に配置される様、本体カバー1に一体成形によって形成されている。このように本体カバー1に一体成形によって形成することにより、装置本体の設計の自由度が増し、且つ、安価にケーブルガイド部材30を設けることができる。ここで、ケーブルガイド部材30は、湾曲部6bのプリンタ100後方側にのみ配置される。これは、湾曲部6bのプリンタ100前方側空間は、通常、キャリッジ7が往復動する為の空間として確保されている為、湾曲部6bの屈曲状態の変化を規制する必要性に乏しいからである。尚、ケーブルガイド部材30は、図2乃至図5では図示しない本体カバー1に形成されているので、図2乃至図5においては、当該部分のみ仮想線によって切り出して示している。
【0028】
ケーブルガイド部材30は、ケーブル固定部材18と隣接する位置から左側へと続くガイド面30aと、途中からプリンタ100後方側へ逃げるように形成される、「逃げ部」としてのガイド面30bとを有している。図3乃至図5は、該ガイド面30a,30bと湾曲部6bとの位置関係を示す為のプリンタ100本体の平面図であって、図3は同図においてキャリッジ7が印字領域の最も右側(1桁側)に位置する様子を、図4は同中央に位置する様子を、図5は同中央から少し左側(80桁側)に位置する様子を示している。以下、該図3乃至図5を参照しつつ、ケーブルガイド部材30の作用効果について説明する。
【0029】
図3から図5に至る一連のキャリッジ7の動作(同図におけるキャリッジ7の右側から左側への移動)において、図示の如く、湾曲部6bは、キャリッジ7の往復動に際してその形態(湾曲する曲率、湾曲の位置)を変化させる。フラットケーブル6において、キャリッジ7が右側に位置する場合には、繋止部7aから、U字状にターンする湾曲部6bの湾曲反転部(湾曲部6bにおいて、接線が主走査方向と直交するような角度になる部位:図3において大凡、符号6cで示す場所)までの区間(以下この区間を「区間1」と言う)と、該湾曲反転部6cから挟持部18aまでの区間(以下この区間を「区間2」と言う)とでは、その長さが区間1>区間2となる。従って、湾曲部6bは、フラットケーブル6の剛性により、プリンタ100の前方側(図3における下方向)に突出するような湾曲状態を形成する。そして、図4に示す様に区間1と区間2の長さが略同じとなるような場合にはほぼ中立するような状態に、図5に示す様に区間1と区間2の長さが区間1<区間2となるような場合にはプリンタ100の後方側(図5における上方向)に突出するような湾曲状態を形成する。この様に、湾曲部6bは、キャリッジ7の往復動に従って屈曲状態を変化させる。
【0030】
ここで、キャリッジ7は高速に往復動する場合がある為、前述した図3乃至図5に示すキャリッジ7の一連の動作が高速に行われると、湾曲部6bがプリンタ100前方側からプリンタ100後方側に向かって付勢されるように屈曲状態を変化させ、湾曲部6bは、ケーブルガイド部材30に衝突するように、プリンタ100後方側に突出する。これが、フラットケーブル6による騒音の発生要因となる。
【0031】
しかし、ケーブルガイド部材30には、主走査方向に平行な面であるガイド面30aのみならず、プリンタ100後方側に逃げる様に形成されたガイド面30bを有している。このガイド面30bは、湾曲部6bがプリンタ100後方側に突出して衝突しようとする位置から、徐々にプリンタ100後方側に逃げるような平坦面によって形成されている。従って、湾曲部6bは、ケーブルガイド部材30へ衝突しようとしても、ガイド面30bが衝突方向に逃げて行くように形成されている為、ガイド面30bにおいて図の右側から左側に向かって徐々に接触し、やがて停止状態となる。これにより、湾曲部6bのケーブルガイド部材30への衝突が緩和され、従ってフラットケーブル6がケーブルガイド部材30に衝突・接触する騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。
【0032】
尚、「逃げ部」を形成するガイド面30bは、本実施形態のようにフラット面とすることで簡単に形成することを可能としているが、湾曲部6bが衝突する方向に向かって逃げる様な湾曲面(図3乃至図5において、下側に凸となる様な湾曲面)とすることもできる。この場合、湾曲部6bが衝突する方向に向かって逃げるような湾曲面となるので、湾曲部6bは、ガイド面(湾曲面)30bに接触すればするほどその接触面が逃げていき、以て確実にフラットケーブル6による騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。更に、前記湾曲面は、湾曲部6bが屈曲状態を変化させる際の変形軌跡を包絡するような面とすることで、湾曲部6bが本来描くべき変形軌跡に沿って湾曲面が形成されることとなり、より自然に、湾曲部6bをケーブルガイド部材30に接触させることが可能となり、もって確実にフラットケーブル6による騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。更に、ガイド面30a及び30bに衝突緩衝部材(スポンジ、ゴム等)を設けることによって、一層の騒音発生抑止効果を得ることも可能となる。
【0033】
ところで、本実施形態においては、フラットケーブル6は、フラット面が鉛直方向に沿うように取り付けられているので、キャリッジ7の往復動による屈曲状態の変化に際して重力の影響を受けず、これによって湾曲部6bがガイド面30aに衝突する衝突力を低減させている。また、フラットケーブル6が積層された場合(例えば、2層)には、ケーブルの剛性が向上し、より一層前記衝突力が大なるものとなるが、ケーブルガイド部材30には逃げ部が形成されているので、より一層効率の高い、騒音発生抑止効果を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フラットケーブルの湾曲部がキャリッジの往復動に従って行う屈曲状態の変化を規制するケーブルガイド部材において、前記湾曲部が衝突すべき場所に逃げ部が形成されているので、該衝突を緩和することができ、これにより、フラットケーブルによる騒音を低レベルなものとし、或いは、その発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインク・ジェット・プリンタのカバー類を取り外した状態を示す、装置本体の斜視図である。
【図3】本発明に係るインク・ジェット・プリンタのカバー類を取り外した状態を示す、装置本体の平面図である。
【図4】本発明に係るインク・ジェット・プリンタのカバー類を取り外した状態を示す、装置本体の平面図である。
【図5】本発明に係るインク・ジェット・プリンタのカバー類を取り外した状態を示す、装置本体の平面図である。
【符号の説明】
6 フラットケーブル
6b 湾曲部
7 キャリッジ
7a 繋止部
18 ケーブル固定部材
18a,18b,18c 挟持部
30 ケーブルガイド部材
30a,30b ガイド面
100 インク・ジェット・プリンタ
Claims (3)
- 印字情報に従って主走査方向に往復動し、被記録材に記録を行う記録部と、
略U字状の湾曲部が形成されるように引き回された状態において先端が前記記録部に接続され、前記記録部の主走査方向への往復動に従って前記湾曲部が屈曲状態の変化を繰り返しながら、印字制御部から前記記録部へ印字情報としての電気信号を伝送するフラットケーブルと、
前記フラットケーブルの屈曲状態の変化を規制するガイド面を有するケーブルガイド部材と、を備えた記録装置であって、
前記フラットケーブルは、前記記録装置の本体側に設けられるケーブル固定部材によって固定されるとともに、前記ガイド面に対して所定の間隔を空けた位置から主走査方向に向かって延出することにより、前記記録部がその往復動範囲の一方側の端部にあるときは前記ケーブル固定部材と前記記録部との間の前記フラットケーブルが前記ガイド面から離間しており、前記記録部が前記一方側の端部から他方側の端部へ移動するに従って前記湾曲部が前記ガイド面に近づく構成であり、
前記ケーブルガイド部材には、前記記録部の往復動作に際し、前記湾曲部の前記ガイド面への衝突を緩和する、前記湾曲部の逃げ部が、前記湾曲部が接触する位置に形成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記逃げ部が、前記湾曲部が衝突する方向に向かって逃げる様な湾曲面によって形成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項2に記載の記録装置において、前記湾曲面が、前記湾曲部の屈曲状態の変化によって描く変形軌跡を包絡するような形状に形成されている、
ことを特徴とする記録装置。
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