JP4061566B2 - ブラックバランス調整方法、および撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラ、VTR一体型カメラ、電子スチルカメラなどに用いられ、映像信号を用いて撮像状況に応じたブラックバランス調整を行なう撮像装置、およびブラックバランス調整方法に関し、特にブラックバランス精度の向上を図ったものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮像装置においては、例えばR,G,Bという複数の映像信号の黒レベルが一致するように、アナログプロセス回路中のペデスタルレベルを調整することによりブラックバランス調整がなされている。すなわち、レンズをクローズさせた状態での映像信号レベルを検出することにより、自動的にブラックバランスを調整する機能が実現されている。
【0003】
図10に従来のブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示す。図10において、1はCCDなどの撮像素子、2は、相関二重サンプリング処理、ペデスタル調整処理、ゲイン調整処理などを行なうアナログプロセス回路、3はアナログプロセス回路2の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器、4は、ガンマ処理、マトリクス変換処理などを行なうディジタルプロセス回路、5はディジタルプロセス回路4の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、6は例えば横8画素×縦4ラインを1つのブロックとして画面を複数のブロックに分割し、各ブロックの平均映像信号レベルを検出するブロックデータ検出回路、17は各ブロックの平均映像信号レベルを画面内の全ブロックにおいて平均し、黒レベル値を演算する全画面平均回路、10は黒レベル値と予め設定されている目標値との差より、アナログプロセス回路2におけるペデスタル値を可変するペデスタル制御回路である。なお、上記全画面平均回路17とペデスタル制御回路10とはマイクロコンピュータ11を用いて実現されているものとする。
【0004】
以下、上記構成を有する従来のブラックバランス調整機能付き撮像装置の動作を説明する。
すなわち、図10の回路では、図示しないレンズをクローズさせた状態での、例えばR、G、Bという複数の映像信号の全画面平均値を全画面平均回路17によって求め、これを各映像信号の黒レベル値として検出し、ペデスタル制御回路10において、この黒レベル値と予め設定されている目標値との差よりアナログプロセス回路2におけるペデスタル値を可変とするようにすることにより、各映像信号の黒レベルが同じ値になって、自動的にブラックバランスの調整を行うことができることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の撮像装置は以上のように構成されており、レンズをクローズさせた状態での全画面平均値を黒レベル値として用いている。そのため、撮像素子や回路でのシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、などが発生した場合、その影響が黒レベル値に表れる。例えば、明るいシェーディングがある場合には、その画像信号のヒストグラムをとると、図11(a)に示すように、明るいシェーディング部分がヒストグラムの右端に現れ、全画面の平均値を検出すると、該平均値は、明るいシェーディング部分の影響を受けて、人間が認識する黒レベルであるシェーディングのない部分の平均値より高めの値となってしまう。
【0006】
また、逆に暗いシェーディングがある場合には、図11(b)に示すように、暗いシェーディング部分がヒストグラムの左端に現れ、全画面の平均値を検出すると、該平均値は、人間が認識する黒レベルである、シェーディングのない部分の平均値より低めの値となってしまう。
【0007】
これら人間が認識する黒レベルであるシェーディングのない部分の黒レベルとは若干ずれた全画面平均値が等しくなるように制御を行なうため、自動ブラックバランス調整処理が正常に終了したにもかかわらず、本来のシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、の無い部分での黒レベルが一致する状態に比較して、若干ずれた状態となってしまっていた。なお、人間が手動でブラックバランス調整する場合には、シェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、のない部分の黒レベルが一致する状態に調整している。
【0008】
また、シェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズは、その時々の温度、電源電圧などの状況によってさまざまに変化し、その度合い、画面上での発生場所もさまざまであるため、例えば、画面の中央部付近の画像信号のみを用いてブラックバランス調整を行なうといった方法では解決が難しく、またブラックバランス調整処理結果のズレもさまざまといった状況であった。
【0009】
本発明は以上のような問題点に鑑みてされたもので、シェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズが発生した場合においても、発生しなかった場合においても、人間が手動で調整したような状態、すなわちシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズのない部分の黒レベルが合致した状態に自動調整でき、実効的なブラックバランス調整機能の精度の向上を実現することのできる撮像装置、およびブラックバランス調整方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1にかかる撮像装置は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数の画像信号レベルのブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択された複数の画像信号レベルのブロックを用いて出力画像信号の黒レベルを検出する黒レベル検出回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備えたものである。
【0011】
また、本発明の請求項2にかかる撮像装置は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記黒レベル検出ブロック選択手段により選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じてブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果と、上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路によって決定されたブラックバランス収束許容誤差範囲とによって、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備えたものである。
【0012】
また、本発明の請求項3にかかる撮像装置は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記黒レベル検出ブロック選択手段に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて黒レベルに時間方向の平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理回路と、上記黒レベル時間平均化処理回路の出力と予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備えたものである。
【0013】
また、本発明の請求項4にかかる撮像装置は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、画像信号の周波数特性を切替えるための周波数特性切替え制御信号を出力する周波数特性切替え制御回路と、上記周波数特性切替え制御信号を受けて制御され、画像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替え回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備えたものである。
【0014】
また、本発明の請求項5にかかる撮像装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、上記黒レベル検出ブロック選択回路は、最頻度画像信号レベルから順に、予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および前記予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベル、を、検出し、該検出された両画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0015】
また、本発明の請求項6にかかる撮像装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、上記黒レベル検出ブロック選択回路は、最頻度画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルの度数とを、最頻度画像信号レベルに近いものから順に交互に取り出して積算し、該積算度数が予め設定された度数以上になった時点での、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルを検出し、該検出された画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0016】
また、本発明の請求項7にかかる撮像装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、上記黒レベル検出ブロック選択回路は、最頻度画像信号レベルから、予め設定された画像レベル幅の画像信号を黒レベル検出用ブロック選択するものである。
【0017】
また、本発明の請求項8にかかる撮像装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、上記黒レベル検出ブロック選択回路は、最頻度画像信号レベルから、標準偏差の予め設定された定数倍の画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0018】
また、本発明の請求項9にかかる撮像装置は、請求項1記載の撮像装置において、上記黒レベル検出回路は、上記選択されたブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値を算出するものである。
【0019】
また、本発明の請求項10にかかる撮像装置は、請求項3に記載の撮像装置において、上記黒レベル値・度数検出回路は、上記選択された複数のブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力するとともに、黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数として出力するものである。
【0020】
また、本発明の請求項11にかかる撮像装置は、請求項2記載の撮像装置において、上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路は、上記黒レベル値算出度数が多いほど、ブラックバランス調整が収束したか否かを判定する収束許容誤差範囲を小さくするものである。
【0021】
また、本発明の請求項12にかかる撮像装置は、請求項10記載の撮像装置において、上記黒レベル時間平均化処理回路は、上記黒レベル値算出度数が少ないほど、より多くの異なる時間に上記黒レベル値・度数検出回路から出力される、上記代表黒レベル値を平均化した結果を出力するものである。
【0022】
また、本発明の請求項13にかかる撮像装置は、請求項4記載の撮像装置において、上記周波数特性切替え制御回路は、上記黒レベル値算出度数が少ないほどより周波数特性を一時的に低下させた画像信号を出力させるように制御するものである。
【0023】
また、本発明の請求項14にかかるブラックバランス調整方法は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、上記ブロックデータ検出ステップで検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数の画像信号レベルのブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、上記選択された複数の画像信号レベルのブロックを用いて出力画像信号の黒レベルを検出する黒レベル検出ステップと、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果より入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップとを、含むものである。
【0024】
また、本発明の請求項15にかかるブラックバランス調整方法は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、上記黒レベル検出ブロック選択ステップにおいて選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、ブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップと、上記検出された黒レベルと、予め設定されている目標値とを比較した結果、及び上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップによって決定されたブラックバランス収束許容誤差範囲によって、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップとを、含むものである。
【0025】
また、本発明の請求項16にかかるブラックバランス調整方法は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、上記黒レベルブロック選択ステップにおいて選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、黒レベルに時間方向の平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理ステップと、上記黒レベル時間平均化処理ステップの出力と、予め設定されている目標値とを比較した結果により、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップとを含むものである。
【0026】
また、本発明の請求項17にかかるブラックバランス調整方法は、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、上記選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、画像信号の周波数特性を切替えるための周波数特性切替え制御信号を出力する周波数特性切替え制御ステップと、上記周波数特性切替え制御信号を受けて、画像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替えステップと、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果により、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御ステップとを含むものである。
【0027】
また、本発明の請求項18にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、最頻度画像信号レベルから順に、予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および前記予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベル、を、検出し、該検出された両画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0028】
また、本発明の請求項19にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、最頻度画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルの度数とを、最頻度画像信号レベルに近いものから順に交互に取り出して積算し、該積算度数が予め設定された度数以上になった時点での、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルを検出し、該検出された画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0029】
また、本発明の請求項20にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、最頻度画像信号レベルから、予め設定された画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0030】
また、本発明の請求項21にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、最頻度画像信号レベルから、標準偏差の予め設定された定数倍の画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択するものである。
【0031】
また、本発明の請求項22にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル検出ステップは、上記選択されたブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力することにより代表黒レベル値を算出するものである。
【0032】
また、本発明の請求項23にかかるブラックバランス調整方法は、請求項15ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル値・度数検出ステップは、上記選択された複数のブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力するとともに、黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数として出力するものである。
【0033】
また、本発明の請求項24にかかるブラックバランス調整方法は、請求項14記載のブラックバランス調整方法において、上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップは、上記黒レベル値算出度数が多いほどブラックバランス調整が収束したか否かを判定する収束許容誤差範囲を小さくするものである。
【0034】
また、本発明の請求項25にかかるブラックバランス調整方法は、請求項16記載のブラックバランス調整方法において、上記黒レベル時間平均化処理ステップは、上記黒レベル値算出度数が少ないほど、より多くの異なる時間に検出された代表黒レベル値の平均化した結果を出力するものである。
【0035】
また、本発明の請求項26にかかるブラックバランス調整方法は、請求項17記載のブラックバランス調整方法において、上記周波数特性切替え制御ステップは、上記黒レベル値算出度数が少ないほどより周波数特性を一時的に低下させた画像信号を出力させるように制御するものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかるブラックバランス調整方法、およびブラックバランス調整機能付き撮像装置について、図1から図9を用いて説明する。
【0037】
図1は本発明の実施の形態1にかかるブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成図を示す。図1において、1はCCDなどの撮像素子、2は、相関二重サンプリング処理、ペデスタル調整処理、ゲイン調整処理などを行なうアナログプロセス回路、3はアナログプロセス回路2の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器、4は、ガンマ処理、マトリクス変換処理などを行なうディジタルプロセス回路、5はディジタルプロセス回路4の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、6は、例えば横8画素×縦4ラインを1つのブロックとして入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックの平均映像信号レベルを検出するブロックデータ検出回路、7はブロックデータ検出回路6の検出結果より入力画像信号のヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路、8はヒストグラムより黒レベル検出を行なうブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路、9は選択されたブロックの平均値を算出することで代表黒レベル値を算出する黒レベル検出回路、10は検出された代表黒レベル値と予め設定されている目標値との差よりアナログプロセス回路2におけるペデスタル値を可変するペデスタル制御回路であり、上記ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル検出回路9、ペデスタル制御回路10は、マイクロコンピュータ11内のプログラム処理により実現されている。
【0038】
以上のように構成されたブラックバランス調整機能付き撮像装置について、以下、その動作を述べる。
CCDなどの撮像素子1で撮像された画像信号は、アナログプロセス回路2において相関二重サンプリング処理や、ブラックバランス調整用のペデスタル調整処理、ゲイン調整処理などの処理を行なった後、A/D変換器3でディジタル信号に変換され、ディジタルプロセス回路4においてガンマ処理、マトリクス処理などの処理を行ない、D/A変換器5で再びアナログ信号に変換され、出力される。
【0039】
さらに、ディジタルプロセス回路4より、例えばR,G,Bという複数の映像信号がブロックデータ検出回路6に入力され、画面内を複数に分割した各ブロックごとの映像信号レベルが検出される。
【0040】
ブラックバランス調整処理においては、まず、図示しないレンズをクローズさせ、レンズクローズ状態での画面内を複数に分割した各ブロックごとの映像信号レベルが検出される。
【0041】
マイクロコンピュータ11内のヒストグラム演算回路7では、全ブロックの各映像信号データよりレンズクローズ時の各映像信号のヒストグラムを算出し、さらに黒レベル検出ブロック選択回路8では、入力画像のヒストグラムより黒レベルを検出するために使用可能なシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、の無いブロックデータのみを選択する。
【0042】
すなわち、図2(a)に示すように、黒レベル検出ブロック選択回路8では、最頻度画像信号レベル(V0)から順に、より小さい画像信号レベルの度数をチェックし、予め定められた度数、例えば、全体度数の5%:Nth以下になる最頻度画像信号レベル(V0)より小さい画像信号レベル(V1)を検出する。同様に最頻度画像信号レベル(V0)から順に、より大きい画像信号レベルの度数をチェックし、予め定められた度数、例えば、全体度数の5%:Nth以下になる最頻度画像信号レベル(V0)より大きい画像信号レベル(V2)を検出し、前記検出された画像信号レベルV1,V2間の画像信号データを黒レベル検出用ブロックデータとして選択する。
【0043】
さらに、黒レベル検出回路9では、選択された黒レベル検出用ブロックデータのみの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力し、ペデスタル制御回路10では、代表黒レベル値と予め設定されている目標値との差よりアナログプロセス回路2におけるペデスタル値を可変することにより、ブラックバランスが収束許容誤差範囲内に調整される。
【0044】
従って、撮像素子1や各回路でのシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズなどが発生した場合においても、人間が認識する黒レベルであるシェーディングなどのない部分の黒レベルを検出することが可能になり、人間が手動で調整したようなシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズのない部分の黒レベルが一致する状態に自動調整でき、実効的なブラックバランス調整機能の精度向上を実現できるという顕著な効果が得られる。
【0045】
このように本実施の形態によれば、ブロックデータ検出回路6によって入力画像を複数のブロックに分割し、ヒストグラム演算回路7で各ブロックのヒストグラムを演算し、該演算結果に基づいて、黒レベル検出ブロック選択回路8によって黒レベル検出を行なうのに適したブロックを決定するようにしたので、過度なシェーディングや飛び込みノイズ、撮像素子の傷などがあった場合にも、最適な黒レベル検出を行なうことができ、実効的なブラックバランス調整の精度を向上することができる。
【0046】
なお、上述の実施の形態1においては、ヒストグラム演算回路7は、全画像信号レベルごとのヒストグラムを検出するものとして述べたが、これに限らず、複数の画像レベルを同じ階級として簡易的なヒストグラムを用いる場合や、簡易的なヒストグラムを用いて黒レベル検出用の画像レベルを決定し、黒レベル値および度数検出に、簡易ヒストグラムではなく、ブロックデータ検出回路6の検出結果を用いる構成も可能である。
【0047】
また、上記実施の形態1において、黒レベル検出ブロック選択回路8が、予め定められた度数以上のブロックを選択する場合について述べたが、これに限らず、図2(b)に示すように、最頻度画像信号レベル(V0)から順に、より小さい画像信号レベル、およびより大きい画像信号レベルの度数を積算し、積算度数が予め設定された度数、例えば全体度数の80%以上になった時点での最頻度画像信号レベル(V0)より小さい画像信号レベル(V1)と最頻度画像信号レベル(V0)より大きい画像信号レベル(V2)とを検出し、前記検出された画像信号レベル間の画像信号を黒レベル検出用ブロックとして選択する構成とすることも可能である。
【0048】
また、実施の形態1において、黒レベル検出ブロック選択回路8が、図2(c)に示すように、最頻度画像信号レベル(V0)より予め設定された画像レベル幅(Vw)のブロックを選択するように構成することも可能である。
【0049】
また、さらに、上記実施の形態1において、黒レベル検出ブロック選択回路8が、図2(d)に示すように、最頻度画像信号レベル(V0)より標準偏差(σ)の予め設定された定数倍(k)の画像レベル幅のブロックを選択するように構成することも可能である。
【0050】
また、上記実施の形態1においては、所定の基準黒レベルに収束するようにブラックバランス調整を行なう場合について述べたが、これに限らず、緑色信号の黒レベルにその他の色信号の黒レベルを収束してブラックバランス調整を行なう場合にも適用できる。
【0051】
また、上記実施の形態1においては、ブロックデータ検出回路6に出力される各色信号は、ガンマ補正前か後かは特に言及していないが、ガンマ補正前の信号でもガンマ補正後の信号でもよい。
【0052】
また、上記実施の形態1においては、黒レベル検出用画像信号選択最小度数や黒レベル値算出度数を、相対度数として説明を行なったが、全体度数を固定とし、絶対度数を用いるようにしてもよい。
【0053】
さらに、上記の実施の形態1においては、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル検出回路9、ペデスタル制御回路10をマイクロコンピュータ11のプログラムによる処理としたが、専用のロジック回路で構成する場合であってもかまわない。
【0054】
(実施の形態2)
次に図3を用いて本発明の実施の形態2にかかるブラックバランス調整機能付き撮像装置について説明する。図3において、図1と同一符号は同一、または相当部分を示し、12は黒レベル検出ブロック選択回路8によって選択されたブロックの平均値を算出することで代表黒レベル値とその度数合計を検出する黒レベル値・度数検出回路、13は黒レベル値および度数検出回路12によって検出されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じてブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路である。また、18は収束許容誤差範囲、検出された代表黒レベル値と、予め設定されている目標値との差よりアナログプロセス回路におけるペデスタル値を可変するペデスタル制御回路であり、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13、ペデスタル制御回路18は、マイクロコンピュータ11内のプログラム処理により実現されている。
【0055】
以上のように構成されたブラックバランス調整機能付き撮像装置の動作について説明する。基本的な動作については実施の形態1と説明が重複するため、ここでは、実施の形態1と差異のある動作を中心に説明を行なう。実施の形態1においては、黒レベル検出用に使用した画像データの度数が多い場合も少ない場合も同様に扱っていたのに対し、本実施の形態2では、黒レベル値・度数検出回路12、及びブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13を備え、黒レベル検出に使用した画像データの度数に応じてブラックバランスが収束したか否かを判定する収束許容誤差範囲を可変して用いるところが特徴である。
【0056】
以下、上記特徴的な動作について詳細に説明する。
まず、実施の形態1と同様に、レンズクローズ状態での画面内を複数に分割した各ブロックごとの平均画像信号レベルが検出され、さらにそのヒストグラムより黒レベルを検出するために、使用可能なシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、の無いブロックデータのみを選択する。
【0057】
さらに、黒レベル値・度数検出回路12によって、上記選択された黒レベル検出用ブロックデータのみの平均値を算出し、代表黒レベル値としてペデスタル制御回路18に出力するとともに、同時に黒レベル算出用に選択された画像の度数合計を算出し、これは、黒レベル値算出度数としてブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13に出力されている。
【0058】
次に、ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13では、代表黒レベル値の算出に用いたブロックのみの度数合計が多いほど収束許容誤差範囲を小さく設定し、ペデスタル制御回路18に出力する。
【0059】
図4に示すように、黒レベル値算出度数が全体度数100%の場合、すなわち全画面ブロックを黒レベル値算出のために使用した場合の収束許容誤差範囲をAとすると、黒レベル値算出度数が50%、25%と減少した時には、それぞれブラックバランス収束許容誤差範囲を1.4A、2Aと大きく設定する。
【0060】
これは、黒レベル値算出度数が50%、25%と減少した場合、平均化するデータが少なくなる分、ランダムノイズの影響が大きくなり、収束許容誤差範囲を1.4A、2Aと大きく設定しなければ収束判定が適切に行なわれず、人間が手動で調整したような状態に自動調整が行われたにもかかわらず、ブラックバランスの調整が収束しないという誤判断をおこしてしまうためである。また、同時に黒レベル値算出度数が100%ならば、最も高精度にブラックバランス調整が可能となる。
【0061】
すなわち、本実施の形態2において上記実施の形態1と異なる重要な効果は、黒レベル算出用に選択された画像の度数合計が少ないような程度のひどいシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、などが発生している場合においても、人間が手動で調整する場合と同等の精度で、ブラックバランスを自動調整可能で、かつ同時にシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、などが無い場合には、非常に良好な精度でブラックバランスを調整することができるものである。
【0062】
このように本実施の形態2によれば、黒レベル値・度数検出回路12によって黒レベル検出用データの黒レベル値算出度数を算出し、この度数に基づいてブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13において、ペデスタル制御回路18における黒レベルの収束許容範囲を決定するようにしたので、黒レベル算出用に選択された画像において、程度のひどいシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズなどが発生している場合においても、人間が手動で調整する場合と同等の精度でブラックバランスを自動調整可能で、かつ同時にシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズなどが無い場合には、非常に良好な精度でブラックバランスを調整することができる。
【0063】
なお、上述の実施の形態2においては、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13、ペデスタル制御回路18は、マイクロコンピュータ11のプログラムによる処理としたが、専用のロジック回路により実現するようにしてもよい。
【0064】
さらに、上述の実施の形態2においては、ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路13は、収束許容誤差範囲を図4に示すような関係で決定する場合について述べたが、該回路13は、これに限らず、黒レベル値算出度数が大きくなったとき、より小さい収束許容誤差範囲を設定する特性であれば、他の特性曲線を用いたものであってもよい。
【0065】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3にかかるブラックバランス調整機能付き撮像装置について図5を用いて説明する。図5において、図1及び図3と同一符号は同一、または相当部分を示し、14は黒レベル検出ブロック選択回路8によって選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、代表黒レベル値を時間方向に平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理回路である。なお、本実施の形態5では、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、黒レベル時間平均化処理回路14、ペデスタル制御回路10は、マイクロコンピュータ11内のプログラム処理により実現されている。
【0066】
以上のように構成された本実施の形態3によるブラックバランス調整機能付き撮像装置の動作について説明する。基本的な動作については、実施の形態1及び2と説明が重複するため、ここでは実施の形態1、2との差異のある動作を中心に説明を行なう。本実施の形態3では、黒レベル値算出度数が小さい場合には代表黒レベル値をさらに時間方向に平均化した結果を黒レベル値として用いるものである。
【0067】
以下、上記特徴的な動作について詳細に説明する。
まず、実施の形態1と同様に、レンズクローズ状態での画面内を複数に分割した各ブロックごとの平均画像信号レベルが検出され、さらにそのヒストグラムより黒レベルを検出するために使用可能なシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、の無いブロックデータのみを選択する。
【0068】
さらに、黒レベル値・度数検出回路12によって、上記選択された黒レベル検出用ブロックデータのみの平均値を算出し、これは、代表黒レベル値として、また同時に黒レベル算出用に選択された画像の度数合計を算出し、これは、黒レベル値算出度数として、黒レベル時間平均化処理回路14に出力されている。
【0069】
上記黒レベル時間平均化処理回路14では、黒レベル値算出度数に応じて黒レベルの時間平均化を実施する。すなわち、黒レベル値算出度数が小さければ小さい程、より多くの時間平均化処理を行なった値を出力する。例えば、黒レベル値算出度数が全体度数の50%であった場合には、今回検出された代表黒レベル値を記憶しておき、さらに同じ状態でもう一度黒レベル値検出を実施し、前回記憶しておいた代表黒レベル値と今回検出した黒レベル値との2回検出した結果の平均値(時間平均化処理後の代表黒レベル値)をペデスタル制御回路10へ出力する。同様に黒レベル値算出度数が25%程度の場合は、4回分の時間平均化処理後のデータを出力するものである。黒レベル値算出度数と時間平均化処理回数との関係の一例を図6に示す。
【0070】
本実施の形態3における、上記実施の形態1、2と異なる重要な特徴は、実施の形態1、2と同等の回路でもって、黒レベル値算出度数が小さい場合にも、黒レベルを時間方向に平均化することにより、ランダムノイズの影響を抑え、黒レベル値算出度数が大きい場合と同様の精度で収束させることができる点である。また、同時に黒レベル値算出度数が大きい場合には、その程度に応じて時間方向の平均化処理を簡略化する、もしくはなくすることにより、実施の形態1、2と同等の処理速度を実現することができる。
【0071】
このように本実施の形態3によれば、黒レベル値・度数検出回路12によって黒レベル検出用データの黒レベル値算出度数、及び代表黒レベル値を算出し、黒レベル時間平均化処理回路14によって上記黒レベル値算出度数に応じて黒レベルを時間方向に平均化するようにしたので、黒レベル値算出度数が小さい場合にも時間方向に平均化することで、ランダムノイズの影響を抑え、黒レベル値算出度数が大きい場合と同様な精度で黒レベルを収束させることができ、また、黒レベル値算出度数が大きい場合には、その程度に応じて時間方向の平均化処理を簡略化する、もしくはなくすることにより、処理速度の向上を達成することができる。
【0072】
なお、上述の実施の形態においては、黒レベル値算出度数と時間平均化処理回数との関係は、図6を一例として示したが、これに限られるものではなく、黒レベル値算出度数と時間平均化処理回数とが段階的な反比例関係となるような、他の関係であってもよい。
【0073】
さらに、上述の実施の形態3においては、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、黒レベル時間平均化処理回路14、ペデスタル制御回路10は、マイクロコンピュータ11のプログラムによる処理としたが、これは専用のロジック回路で構成するようにしてもよい。
【0074】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4にかかるブラックバランス調整機能付き撮像装置について図7を用いて説明する。図7において、図1及び図3と同一符号は同一、または相当部分を示し、16は複数の映像信号の帯域を制限するディジタルフィルタで構成され、後述する周波数特性切替え制御回路15からのセレクト信号により周波数特性を切替える周波数特性切替え回路である。
【0075】
15は黒レベル検出のために選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、映像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替え制御回路、10は検出された代表黒レベル値と予め設定されている目標値との差よりアナログプロセス回路2におけるペデスタル値を可変するペデスタル制御回路であり、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、周波数特性切替え制御回路15、ペデスタル制御回路10は、マイクロコンピュータ11内のプログラム処理により実現されている。
【0076】
以上のように構成されたブラックバランス調整機能付き撮像装置の動作について説明する。基本的な動作については実施の形態1〜3と説明が重複するため、ここでは、実施の形態1〜3との差異のある動作を中心に説明を行なう。本実施の形態4の特徴的な動作は、黒レベル値算出度数が小さい場合には、映像信号の周波数特性を落とすことにより細かなノイズの影響を抑制し、よりばらつきの少ない代表黒レベル値を得るよう切替え制御を行なう、というものである。
【0077】
以下、上記特徴的な動作について詳細に説明する。上記周波数特性切替え回路15の構成の一例を図8に示す。
すなわち、通常の全帯域の信号経路と周波数特性を落とすためのローパスフィルタの信号経路を持ち、両者をセレクト信号により切替えて出力できる構成である。
【0078】
まず、周波数特性切替え回路15は、通常の全帯域の信号経路が選択された状態で、実施の形態1と同様にレンズクローズ状態での画面内を複数に分割した各ブロックごとの平均画像信号レベルが検出され、さらにそのヒストグラムより黒レベルを検出するために使用可能なシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、の無いブロックデータのみを選択する。
【0079】
さらに、黒レベル値・度数検出回路12によって、上記選択された黒レベル検出用ブロックデータのみの平均値を算出し、これが、代表黒レベル値として、また同時に黒レベル算出用に選択された画像の度数合計を算出し、これが、黒レベル値算出度数として、周波数特性切替え制御回路15に出力されている。
【0080】
周波数特性切替え制御回路15では、黒レベル値算出度数に応じて周波数特性切替え回路15を切替える。すなわち、黒レベル値算出度数が小さければ小さい程、より高域の周波数特性が落ちているローパスフィルタの経路を選択するように、切替え制御を行なう。例えば、黒レベル値算出度数が100〜80%の場合は、そのまま全帯域経路での検出でブラックバランス調整を行ない、黒レベル値算出度数が80〜60%の場合は、フィルタ1経路での検出を行なうように切替える。同様に黒レベル値算出度数が60〜40%ではフィルタ2経路、黒レベル値算出度数が40〜20%ではフィルタ3経路、黒レベル値算出度数が20%以下ではフィルタ4経路を用いてブラックバランス調整を行なう。ここで、上記黒レベル値算出度数とフィルタとの関係の一例を図9に示す。これらフィルタ1〜4の周波数特性は、数字が大きくなるフィルタの方がより一層高域の周波数特性が落ちているものとする。
【0081】
本実施の形態4の、上記実施の形態1〜3と異なる重要な特徴は、黒レベル値算出度数に応じて周波数特性切替え回路16のディジタルフィルタ経路を切替えることにより、ノイズの影響を抑えることができ、より良好な精度でブラックバランスを調整することができる点である。
【0082】
このように本実施の形態4によれば、黒レベル値・度数検出回路12によって黒レベル検出用データの黒レベル値算出度数、及び代表黒レベル値を算出し、上記黒レベル値算出度数に応じて周波数切替え制御回路15によって周波数特性切替え回路16のフィルタを切替え画像信号周波数特性を切り替えるようにしたので、ノイズの影響を抑えることができるため、より良好な精度でブラックバランスを調整することができる。
【0083】
なお、実施の形態4においては、黒レベル値算出度数とフィルタとの関係は、図9を一例として示したが、これに限るものではなく、黒レベル値算出度数と高帯域の周波数特性のカット割合が反比例的な関係となる他の関係であってもよい。
【0084】
また、上述の実施の形態4においては、周波数特性切替えは5種類としたが、切り替えられる周波数特性の種類はこれに限るものではない。
また、上述の実施の形態4においては、周波数特性切替え回路16として、周波数特性の異なるディジタルフィルタ回路を複数種類内蔵する構成で説明を行なったが、ディジタルフィルタの係数を切替えることで、周波数特性を変更する構成であってもよい。
【0085】
また、上述の実施の形態4においては、周波数特性切替え回路16はディジタルフィルタ回路を用いて構成したものについて述べたが、これは、アナログフィルタ回路を切替える構成のものであってもよい。
【0086】
また、上述の実施の形態4においては、周波数特性切替え回路16をA/D変換回路3とディジタルプロセス回路4との間に配置したが、これはディジタルプロセス回路4とブロックデータ検出回路6との間に配置してもよい。
【0087】
さらに、上述の実施の形態4においては、ヒストグラム演算回路7、黒レベル検出ブロック選択回路8、黒レベル値・度数検出回路12、周波数特性切替え制御回路15、ペデスタル制御回路10は、マイクロコンピュータ11のプログラムによる処理により構成されるものとしたが、これは専用のロジック回路で構成されるものであってもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路の検出結果より、上記入力画像信号のヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出を行なう対象となるブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択されたブロックから黒レベルを検出する黒レベル検出回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備え、入力画像のヒストグラムより黒レベル検出を行なうブロックを選択して用いるようにしたので、シェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズが発生した場合においても発生しなかった場合においても、人間が手動で調整したようなシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズのない部分の黒レベルが一致する状態に自動調整でき、実効的なブラックバランス調整機能の精度の向上を実現できるという効果が得られる。
【0089】
また、本発明によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路の検出結果より、上記入力画像信号のヒストグラムを演算するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出を行なう対象となるブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択されたブロックから黒レベルとその度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記黒レベル検出ブロック選択手段に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じてブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果、及び上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路によって決定されたブラックバランス収束許容誤差範囲によって、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備え、入力画像のヒストグラムより黒レベル検出を行なうブロックを選択して用い、さらに選択されたブロックの度数に応じてブラックバランス収束許容誤差範囲を可変とするようにしたので、人間が手動で調整する場合においても難しいと思えるくらいひどいシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズが発生している場合においても、収束許容誤差範囲を黒レベル検出に用いる画像ブロックの度数に応じて可変することにより、適応的にブラックバランスが調整可能で、かつ同時にシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、などが無い場合には非常に良い精度でブラックバランスを調整できるという効果が得られる。
【0090】
また、本発明によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路の検出結果より、上記入力画像信号のヒストグラムを演算するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出を行なう対象となるブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択されたブロックから黒レベルとその度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記黒レベル検出ブロック選択手段に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて黒レベルに時間方向の平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理回路と、上記黒レベル時間平均化処理回路の出力と予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備え、入力画像のヒストグラムより黒レベル検出を行なうブロックを選択して用い、さらに選択されたブロックの度数に応じて時間方向に平均化された黒レベル値を用いるようにしたので、人間が手動で調整する場合においても難しいと思えるくらいひどいシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズ、が発生している場合においても、時間方向の平均化によるノイズ除去機能を活用することにより、回路規模の増大なしに、より良い精度でブラックバランスが調整可能で、また同時にシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズなどが無い場合には、非常に良い精度で、ブラックバランスを調整できるという効果が得られる。
【0091】
また、本発明によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、上記ブロックデータ検出回路の検出結果より、上記入力画像信号のヒストグラムを演算するヒストグラム演算回路と、上記算出したヒストグラムより黒レベル検出を行なう対象となるブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、上記選択されたブロックから黒レベルとその度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、上記選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、画像信号の周波数特性を切替えるための周波数特性切替え制御信号を出力する周波数特性切替え制御回路と、上記周波数特性切替え制御信号を受けて制御され、画像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替え回路と、上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果により、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備え、入力画像のヒストグラムより黒レベル検出を行なうブロックを選択して用い、さらに選択されたブロックの度数に応じて画像信号の周波数特性を切替えるようにしたので、人間が手動で調整する場合においても難しいと思えるくらいひどいシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズが発生している場合においても、ノイズ除去機能を活用することにより処理速度を遅くすること無くより良い精度でブラックバランスが調整可能で、かつ同時にシェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズなどが無い場合には、非常に良い精度でブラックバランスを調整できるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1〜4による黒レベル検出ブロック選択回路の動作を説明する模式図
【図3】本発明の実施の形態2によるブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
【図4】上記実施の形態2によるブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路の動作を説明する模式図
【図5】本発明の実施の形態3によるブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
【図6】上記実施の形態3による黒レベル時間平均化処理回路の動作を説明する模式図
【図7】本発明の実施の形態4によるブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
【図8】上記実施の形態4による周波数特性切替え回路の構成を示すブロック図
【図9】上記実施の形態4による周波数特性切替え制御回路の動作を説明する模式図
【図10】従来のブラックバランス調整機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
【図11】シェーディング、飛び込みノイズ、撮像素子のキズが発生した場合のレンズクローズ時の画像信号ヒストグラムを示す図
【符号の説明】
1 撮像素子
2 アナログプロセス回路
3 A/D変換器
4 ディジタルプロセス回路
5 D/A変換器
6 ブロックデータ検出回路
7 ヒストグラム演算回路
8 黒レベル検出ブロック選択回路
9 黒レベル検出回路
10,18 ペデスタル制御回路
11 マイクロコンピュータ
12 黒レベル値・度数検出回路
13 ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路
14 黒レベル時間平均化処理回路
15 周波数特性切替え制御回路
16 周波数特性切替え回路
17 全画面平均検出回路
101 周波数特性切替え用LPF1回路
102 周波数特性切替え用LPF2回路
103 周波数特性切替え用LPF3回路
104 周波数特性切替え用LPF4回路
105 周波数特性切替え用セレクタ
Claims (26)
- 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数の画像信号レベルのブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、
上記選択された複数の画像信号レベルのブロックを用いて出力画像信号の黒レベルを検出する黒レベル検出回路と、
上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備えた、
ことを特徴とする撮像装置。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、
上記黒レベル検出ブロック選択手段により選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じてブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路と、
上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果と、上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路によって決定されたブラックバランス収束許容誤差範囲とによって、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御回路とを備えた、
ことを特徴とする撮像装置。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、
上記黒レベル検出ブロック選択手段に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて黒レベルに時間方向の平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理回路と、
上記黒レベル時間平均化処理回路の出力と予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備えた、
ことを特徴とする撮像装置。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出回路と、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算回路と、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択回路と、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出回路と、
上記選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、画像信号の周波数特性を切替えるための周波数特性切替え制御信号を出力する周波数特性切替え制御回路と、
上記周波数特性切替え制御信号を受けて制御され、画像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替え回路と、
上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果によって入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御回路とを備えた、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
上記黒レベル検出ブロック選択回路は、
最頻度画像信号レベルから順に、予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および前記予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベル、を、検出し、該検出された両画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
上記黒レベル検出ブロック選択回路は、
最頻度画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルの度数とを、最頻度画像信号レベルに近いものから順に交互に取り出して積算し、該積算度数が予め設定された度数以上になった時点での、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルを検出し、該検出された画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
上記黒レベル検出ブロック選択回路は、
最頻度画像信号レベルから、予め設定された画像レベル幅の画像信号を黒レベル検出用ブロックとして選択する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
上記黒レベル検出ブロック選択回路は、
最頻度画像信号レベルから、標準偏差の予め設定された定数倍の画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1記載の撮像装置において、
上記黒レベル検出回路は、
上記選択されたブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項3に記載の撮像装置において、
上記黒レベル値・度数検出回路は、
上記選択された複数のブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力するとともに、黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数として出力する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項2記載の撮像装置において、
上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定回路は、
上記黒レベル値算出度数が多いほど、ブラックバランス調整が収束したか否かを判定する収束許容誤差範囲を小さくする、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項10記載の撮像装置において、
上記黒レベル時間平均化処理回路は、
上記黒レベル値算出度数が少ないほど、より多くの異なる時間に上記黒レベル値・度数検出回路から出力される、上記代表黒レベル値を平均化した結果を出力する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項4記載の撮像装置において、
上記周波数特性切替え制御回路は、
上記黒レベル値算出度数が少ないほどより周波数特性を一時的に低下させた画像信号を出力させるように制御する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、
上記ブロックデータ検出ステップで検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数の画像信号レベルのブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、
上記選択された複数の画像信号レベルのブロックを用いて出力画像信号の黒レベルを検出する黒レベル検出ステップと、
上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果より入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップとを含む、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、
上記黒レベル検出ブロック選択ステップにおいて選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、ブラックバランス収束許容誤差範囲を決定するブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップと、
上記検出された黒レベルと、予め設定されている目標値とを比較した結果、及び上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップによって決定されたブラックバランス収束許容誤差範囲によって、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップとを含む、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、
上記黒レベルブロック選択ステップにおいて選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、黒レベルに時間方向の平均化処理を行なう黒レベル時間平均化処理ステップと、
上記黒レベル時間平均化処理ステップの出力と、予め設定されている目標値とを比較した結果により、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル制御ステップと含む、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 入力画像を複数のブロックに分割し、各ブロックごとの画像データを検出するブロックデータ検出ステップと、
上記ブロックデータ検出回路で検出した各ブロックの画像信号レベルより、上記入力画像信号の、画像信号レベルごとの上記ブロックの数である度数を表すヒストグラムを算出するヒストグラム演算ステップと、
上記算出したヒストグラムより黒レベル検出に用いる複数のブロックを選択する黒レベル検出ブロック選択ステップと、
上記選択された複数のブロックを用いて出力画像信号の黒レベル、および黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数を検出する黒レベル値・度数検出ステップと、
上記選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数に応じて、画像信号の周波数特性を切替えるための周波数特性切替え制御信号を出力する周波数特性切替え制御ステップと、
上記周波数特性切替え制御信号を受けて、画像信号の周波数特性を切替える周波数特性切替えステップと、
上記検出された黒レベルと予め設定されている目標値とを比較した結果により、入力画像のペデスタル値を制御するペデスタル値制御ステップとを含む、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、
最頻度画像信号レベルから順に、予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および前記予め定められた度数である、最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベル、を、検出し、該検出された両画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、
最頻度画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベルの度数と、該最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルの度数とを、最頻度画像信号レベルに近いものから順に交互に取り出して積算し、該積算度数が予め設定された度数以上になった時点での、最頻度画像信号レベルより小さい画像信号レベル、および最頻度画像信号レベルより大きい画像信号レベルを検出し、該検出された画像信号レベル間の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、
最頻度画像信号レベルから、予め設定された画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル検出ブロック選択ステップは、
最頻度画像信号レベルから、標準偏差の予め設定された定数倍の画像レベル幅の画像信号を、黒レベル検出用画像信号として選択する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル検出ステップは、
上記選択されたブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項15ないし17のいずれかに記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル値・度数検出ステップは、
上記選択された複数のブロックの画像信号レベルの平均値を算出し、これを代表黒レベル値として出力するとともに、黒レベル検出用に選択されたブロックの度数合計である黒レベル値算出度数として出力する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項14記載のブラックバランス調整方法において、
上記ブラックバランス収束許容誤差範囲決定ステップは、
上記黒レベル値算出度数が多いほどブラックバランス調整が収束したか否かを判定する収束許容誤差範囲を小さくする、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項16記載のブラックバランス調整方法において、
上記黒レベル時間平均化処理ステップは、
上記黒レベル値算出度数が少ないほど、より多くの異なる時間に検出された代表黒レベル値を平均化した結果を出力する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。 - 請求項17記載のブラックバランス調整方法において、
上記周波数特性切替え制御ステップは、
上記黒レベル値算出度数が少ないほどより周波数特性を一時的に低下させた画像信号を出力させるように制御する、
ことを特徴とするブラックバランス調整方法。
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