JP4060444B2 - カーソル表示方法、検査装置および測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを作表画面上に表示するカーソル表示方法に関し、特に、検査装置や測定装置の動作条件を設定するための動作条件設定用画面などにカーソルを表示させるのに適したカーソル表示方法、その検査装置、およびその測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、回路基板検査装置を用いて検査対象回路基板に対するプロービングを行う場合には、その検査対象回路基板上の任意の点にプローブを接触させるために、プローブを接触させる順(ステップ)毎に検査対象回路基板上の座標を特定する座標データを作成する必要がある。出願人は、この種の座標データを作成するための座標データ作成ツールを既に開発している。この座標データ作成ツールでは、図11に示す座標データ作成用画面31におけるデータ入力部32の各セルに、プローブを接触させるIC(集積回路)の名称、端子番号、およびプローブを接触させる検査対象回路基板上の座標などをステップ毎にそれぞれ入力することにより、一連の回路基板検査を行うための座標データが作成される。なお、同図は、既に各ステップ毎の座標などが入力された状態を示している。
【0003】
この座標データ作成用画面31では、既入力のステップ名や座標を修正することができる。例えば、「No.247」行に入力されているIC218の2番および3番端子へのプロービングについての高電位側プローブのX座標を修正する場合には、まず、図外の操作部に配設されているカーソル移動用キーを操作することにより、図12に示すように、セルポインタ40を「No.247」行の「Hx」列のセルに移動させる。次に、キーボードの例えばF2キーを操作することにより、図13(a)に示すように、セル内における先頭入力位置にカーソル41を表示させる。次いで、カーソル移動用キーを操作することにより、同図(b)に示すように、カーソル41を既入力座標の「1」と「2」との間に移動させる。続いて、例えばDELキーを操作することにより、「2」および「8」を順に削除した後に、数字キーを操作することにより、同図(c)に示すように、「3」および「6」を順に入力する。この後、ENTERキーを操作すると、図14に示すようにカーソル41が非表示されると共に、「−136.380」が高電位側プローブのX座標として確定する。
【0004】
次に、「No.248」行に入力されているIC218の3番および4番端子へのプロービングについての高電位側プローブのX座標を修正する場合には、まず、カーソル移動用キーを操作することにより、図15(a)に示すように、セルポインタ40を「No.248」行の「Hx」列のセルに移動させる。次いで、F2キーを操作することにより、同図(b)に示すように、「No.248」行の「Hx」列のセル内における先頭入力位置にカーソル41を表示させる。この後、前述した「No.247」行の「Hx」列のセルについての座標の修正と同様にして、「No.248」行の「Hx」列のセルの座標を修正する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この座標データ作成用画面31におけるカーソル表示方法には、以下の改善すべき課題がある。
第1に、この座標データ作成用画面31では、既入力のステップ名や座標を修正する場合に、セルポインタ40を修正対象のセルに移動させ、F2キーを操作することによりカーソル41を表示させ、加えて、修正しようとする文字の位置までカーソル41を移動させなければならない。したがって、修正すべき文字の位置にカーソル41を表示させるまでの操作が煩雑であるため、ステップ名や座標の修正作業に長時間を要するという課題がある。
【0006】
第2に、座標データ作成用画面31では、入力文字の位置を指定するためのカーソル41が「I」字形であるため、多くの文字などが表示されている座標データ作成用画面31上でカーソル41の表示位置を直ちに識別するのが困難であるという課題がある。このため、セルポインタ40を修正対象のセルに移動させた後に、F2キーを操作し忘れたときには、カーソル41が非表示であることを容易に認識することができない結果、カーソル41が表示されていない状態で数字キーなどを操作してしまうことがある。かかる場合には、例えば、図16に示すように、セルポインタ40が指定しているセル内の文字列が削除されると共に、操作した数字キーなどに対応する文字(同図では「3」)が入力されてしまう。この結果、既入力文字列の一部のみを修正しようとするときであっても、文字列の全文字を入力し直さなければならない。このため、カーソル41の表示・非表示を容易に認識できる表示方法に改善すべきとの要請がある。
【0007】
第3に、カーソル41が文字間に表示されているため、たとえカーソル41を識別できたとしても、カーソル41が、その表示位置の左右いずれの文字入力位置を指定しているのかを直ちに判別するのが困難である。したがって、カーソル41の左側に表示されている文字を修正したいにも拘わらず、誤って右側に表示されている文字を修正してしまうことがあるという課題がある。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、作表画面上の文字入力位置に迅速かつ容易にカーソルを表示させることが可能なカーソル表示方法、検査装置および測定装置を提供することを主目的とする。また、カーソルの視認性、およびカーソルの指定位置を容易に判別可能なカーソル表示方法、検査装置および測定装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載のカーソル表示方法は、所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された検査装置または測定装置における動作条件を設定する作表画面上のセル内に、文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示するカーソル表示方法において、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、セルを区画する罫線上を経由することなく、他の所定のセル内における移動させられた側の端部(つまり、他の所定のセル内における、カーソルが移動させられたセル側の端部)の入力位置にカーソルを表示させることを特徴とする。なお、本明細書における「入力」の操作には、文字の新たな入力に限らず、既入力の文字の削除や修正などの操作が含まれるものとする。
【0010】
上記目的を達成すべく請求項6記載の検査装置は、所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された作表画面上のセル内に、文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示する検査装置において、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、セルを区画する罫線上を経由することなく、他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させることを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成すべく請求項7記載の測定装置は、所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された作表画面上のセル内に、文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示する測定装置において、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、セルを区画する罫線上を経由することなく、他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させることを特徴とする。
【0012】
上記のカーソル表示方法、検査装置および測定方法では、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルを所定のセルから行方向の他の所定のセルに移動したときには、他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させる。したがって、カーソルは、移動後のセル内における先頭または最終の入力位置に直ちに表示される。このため、その入力位置に対する新たな文字の入力や既入力の文字の修正を直ちに行うことがことが可能となる。
【0013】
請求項2記載のカーソル表示方法は、請求項1記載のカーソル表示方法において、セル内に表示されている文字数が所定数に達していない状態であって、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルがセル内の最終表示文字位置からセル内の空き入力位置の方向に移動させられたときに、セル内の最終表示文字位置に隣接する空き入力位置を介して、セル内の空き入力位置に連続する他の空き位置を飛び越して、行方向に隣接する他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させることを特徴とする。
【0014】
このカーソル表示方法では、例えば、10文字分入力可能なセルに、左詰めで6文字が入力されている場合、その6文字のいずれかの入力位置に表示されているカーソルを右方向に移動させていくと、6文字目の入力位置に表示され、さらに右方向に移動させると、7文字目が入力されるべき空き入力位置にカーソルが表示され、さらに右方向に移動させると、8〜10文字に対応する空き入力位置を飛び越えて右隣りセルの先頭入力位置にカーソルを表示させる。したがって、作表画面上でカーソルを素早く移動させることができ、文字の修正などの際には、迅速に修正作業を行うことが可能となる。なお、カーソルを左方向に移動させる場合にも、右方向に移動させる場合と同様にして表示させる。
【0015】
請求項3記載のカーソル表示方法は、請求項1または2記載のカーソル表示方法において、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから列方向で隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、他の入力位置を経由することなく、所定のセル内における最終表示文字位置と同列または所定列の表示位置に移動後のカーソルを表示させることを特徴とする。
【0016】
このカーソル表示方法では、例えば、所定のセル内での文字修正を完了した後、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが列方向の他のセルに移動させられたときには、所定のセル内における最終表示文字位置と同列または所定列の表示位置に移動後のカーソルを表示させる。したがって、例えば、列方向に配列されているセル内の既入力数字の特定の桁のみを修正する場合など、容易に数字を修正することが可能となる。
【0017】
請求項4記載のカーソル表示方法は、請求項3記載のカーソル表示方法において、所定のキー操作に従い所定列が任意の列に設定されたときに、カーソルが所定のセルから他の所定のセルに移動させられた際に、他の所定のセル内における設定された列にカーソルを表示させることを特徴とする。
【0018】
このカーソル表示方法では、まず、セル内におけるカーソルの表示位置を所定のキー操作によって任意の列に設定する。この後、セル内でカーソルを行方向に移動させたときであっても、他の行方向または列方向のセルにカーソルを移動させたときには、設定された列にカーソルを表示させる。このため、例えば、複数のセル内に入力されている数字の特定の桁数のみを連続して修正する場合など、カーソルを行方向に移動させずに数字を直ちに修正することが可能となる。
【0019】
請求項5記載のカーソル表示方法は、請求項1から4のいずれかに記載のカーソル表示方法において、セル内の指定されている入力位置と、他の入力位置とを識別可能にカーソルを表示させることを特徴とする。
【0020】
このカーソル表示方法では、例えば、カーソルによって指定される入力位置を反転表示させることにより、指定されている入力位置と、他の入力位置とを識別可能に表示する。これにより、カーソルがどの入力位置を指定しているのかを容易に認識させることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るカーソル表示方法を回路基板検査装置用座標データを作成するための座標データ作成用ツールにおけるカーソル表示に適用した実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、座標データ作成用ツールにおける座標データ作成用画面1を示した図である。座標データ作成用画面1は、本発明における作表画面に相当し、座標データ作成用ツールのCRTなどに表示される。この座標データ作成用画面1は、同図に示すように、座標データなどを入力するための複数のセルが行および列方向に複数配列表示されたデータ入力部2と、データ入力部2上の任意のセルを選択するためのセルポインタ10と、任意の1文字を指定するためのカーソル11と、セル内におけるカーソル11の表示位置を記憶させるためのカーソル位置記憶ボタン21とを少なくとも表示することにより構成されている。この座標データ作成用画面1では、図外のキーボードの各キーを操作することによりカーソル11をデータ入力部2内の任意セル内における任意の入力位置に移動させ、その後に、ステップネーム、並びに高電位側プローブや低電位側プローブを接触させるべき検査対象回路基板上のX座標およびY座標などを入力する。これにより、一連の回路基板検査を行うための座標データを作成することができる。
【0023】
この座標データ作成用画面1では、同図に示すように、セル内における任意の入力位置を指定するためのカーソル11がセルポインタ10と共に常に表示される。また、図2に示すように、カーソル11が反転表示によって表示されており、これにより、文字入力が可能な位置を容易に判別することが可能となっている。さらに、カーソル11は、図3(a)に示すように、セルポインタ10によって選択されているセル内を行方向に自由に移動させることができる。また、例えば、同図に示すように、セル内の右端の入力位置にカーソル11が表示されている状態で、さらに右側に移動させたときには、カーソル11は、同図(b)に示すように、右隣りのセルにおける先頭入力位置の入力位置(本発明における「移動させられた側の端部の入力位置」に相当する)に表示される。また、図2に示すように、例えば、セル内における右端から2番目の入力位置にカーソル11が表示されている状態で、列方向下側のセルにカーソル11を移動させたときには、図4に示すように、カーソル11は、移動後のセル内において、移動前の列と同列となる右端から2番目の入力位置(本発明における「最終表示文字位置と同列の表示位置」に相当する)に表示される。
【0024】
さらに、座標データ作成用画面1のカーソル位置記憶ボタン21を選択操作(本発明における「所定のキー操作」に相当する)することにより、カーソル11が表示されているセル内の末尾表示位置に対する相対的な表示位置が記憶され、他のセルに移動させられた際には、カーソル11は、記憶されている相対的な表示位置(本発明における「所定列の表示位置」に相当する)に自動的に表示される。例えば、図2に示す状態、つまりセル内の右端から2番目の入力位置にカーソル11が表示されている状態において、カーソル位置記憶ボタン21を選択操作すると、図5(a)に示すように、カーソル11が反転表示から枠囲み表示へと表示替えされると共に、その表示位置が記憶される。この状態で、例えば、右隣りのセルにカーソル11を移動させた場合には、同図(b)に示すように、直前に記憶させた相対的な表示位置(セル内の右端から2番目)にカーソル11が自動的に表示される。
【0025】
具体的な使用方法としては、セル内の座標のうち特定の2桁を連続して修正する場合に好適に用いることができる。例えば、セル内の右端から1つ目および2つ目の桁を連続して修正する場合、セル内の右端から2桁目をカーソル位置として記憶させる。かかる場合、任意のセル内の座標を修正した直後の状態は、図6(a)に示すように、カーソル11は、セル内の右端に表示される。この状態で、カーソル11をさらに行の右方向に移動させると、同図(b)に示すように、セルポインタ10によって右隣りのセルが選択されると共に、そのセル内の右端から2桁目にカーソル11が表示される。このため、上書き修正することにより、任意の数字をその2桁に直ちに入力することができる。
【0026】
また、カーソル11を行方向に移動させる場合、図7(a)に示すように、移動方向に空き入力位置が連続して存在するときには、その空き入力位置の2つ目以降の空き入力位置を飛び越してカーソル11を他のセル内に移動させることができる。具体的には、同図(a)に示すように、最終表示文字位置にカーソル11が表示されている状態で、カーソル移動用キーを操作してカーソル11を右側に移動させると、同図(b)に示すように、連続する空き入力位置の先頭位置にカーソル11が表示され、さらにカーソル11を右方向に移動させると、他の空き入力位置を飛び越して、同図(c)に示すように、隣りのセルの先頭入力位置にカーソル11が表示される。また、この状態からカーソル11を左側に移動させると、同図(b)に示すように、隣りのセルの連続する空き入力位置の先頭(本発明における「移動させられた側の端部の入力位置」に相当する)にカーソル11が表示され、さらに左側にカーソル11を移動させると、同図(a)に示すように、最終表示文字位置にカーソル11が表示される。このように、空き入力位置が連続する場合に、その先頭の入力位置のみカーソル11が表示されるため、カーソル11を素早く移動させることができる。なお、空き入力位置の先頭位置に数字などが入力されたときには、その入力された数字の右隣が新たな空き入力位置の先頭位置となる。
【0027】
一方、例えば、小数点以下第2位および第3位の両入力位置に入力されている文字を一括に削除するような場合には、小数点以下第2位の入力位置にカーソル11を表示させた状態でSHIFTキーを押しながらカーソル移動用キーを操作することにより、図8(a)に示すように、小数点以下第2位および第3位の両入力位置が反転表示される。この状態でDELキーを操作することにより、反転表示されている小数点以下第2位および第3位の両入力位置に入力されている文字(同図では「8」と「0」)が一括削除される。また、複数のセルの既入力文字を一括削除することもできる。この場合には、選択しようとする複数のセルのうち、例えば、任意の位置のセル内にカーソル11が表示された状態でSHIFTキーおよびCTRLキーを押しながらカーソル移動用キーを操作して、その任意のセルの右下のセルまで移動させることにより、同図(b)に示すように、4つのセルが反転表示される。この状態でDELキーを操作することにより、反転表示されている4つのセル内のすべての既入力文字が削除される。
【0028】
このように、座標データ作成用画面1では、様々な文字入力状況において効率良く任意の入力位置を指定できるように、カーソル11が表示される。
【0029】
次に、座標データ作成用画面1におけるデータ入力部2内の既入力内容を修正する手順を図1,9,10を参照して具体的に説明する。
【0030】
例えば、「No.247」行に入力されている高電位側プローブの座標、および「No.248」行に入力されている高電位側プローブの座標における第10位および第1位の数値を修正する例について説明する。まず、図9(a)に示すように、カーソル11を「No.247」行の「Hx」列のセルにおける第10位の入力位置に移動させる。この状態でカーソル位置記憶ボタン21を操作すると、同図(b)に示すように、カーソル11が枠囲み表示に表示替えされると共に、カーソル11が表示されている第10位の入力位置が記憶される。次に、同図(c)に示すように、「No.247」行の「Hx」列のセルにおける第10位および第1位の数字を削除した後に、例えば、「3」、「6」を順に入力する。これにより、同図(d)に示すように、セル内の数字が修正されると共に、カーソル11がそのセル内における第1位の入力位置に表示される。
【0031】
次いで、カーソル移動用キーを操作してカーソル11を右側に移動させると、カーソル11が「No.247」行の「Hy」列のセルに移動した瞬間に、図10(a)に示すように、そのセル内における第10位の入力位置に表示される。この状態で、同図(b)に示すように、第10位および第1位の数字を削除した後に、例えば、「4」、「2」を順に入力する。これにより、同図(c)に示すように、セル内の数字が修正されると共に、カーソル11がそのセル内における第1位の入力位置に表示される。続いて、カーソル移動用キーを操作してカーソル11を列方向下側に移動させると、カーソル11が「No.248」行における「Hy」列のセルに移動した瞬間に、同図(d)に示すように、そのセル内における第10位の入力位置にカーソル11が表示される。
【0032】
このように、カーソル11の表示位置を記憶させることにより、セル内でカーソル11を移動させても、他のセルに移動した瞬間に、記憶させた入力位置にカーソル11が表示されるため、直ちに修正作業を行うことができる。
【0033】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、回路基板検査装置(本発明に係る検査装置に相当する)の座標データを作成するための座標データ作成用ツールに本発明におけるカーソル表示方法を適用した例について説明したが、波形記録装置や電力計などの測定装置(本発明に係る測定装置に相当する)における表示画面にも本発明のカーソル表示方法を適用することができる。また、本発明におけるカーソルは、反転表示によって入力位置を識別させているが、表示色を変えたり、点滅表示させたりして識別可能に表示させることもできる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載のカーソル表示方法、請求項6記載の検査装置、および請求項7記載の測定装置によれば、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、セルを区画する罫線上を経由することなく、他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させることにより、その入力位置に対する新たな文字の入力や既入力の文字の修正を直ちに行うことがことができる。これにより、作表画面上の文字入力作業を迅速に行うことができる。
【0035】
また、請求項2記載のカーソル表示方法によれば、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルがセル内の最終表示文字位置からセル内の空き入力位置の方向に移動させられたときに、セル内の最終表示文字位置に隣接する空き入力位置を介して、セル内の空き入力位置に連続する他の空き位置を飛び越して、行方向に隣接する他の所定のセル内における移動させられた側の端部の入力位置にカーソルを表示させることにより、作表画面上でカーソルを素早く移動させることができ、これにより、文字の修正などの作業を迅速に行うことができる。
【0036】
さらに、請求項3記載のカーソル表示方法によれば、カーソル移動用キーのキー操作によってカーソルが所定のセルから列方向で隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、所定のセル内における最終表示文字位置と同列または所定列の表示位置に移動後のカーソルを表示させることにより、例えば、列方向に配列されているセル内の既入力数字の特定の桁のみを修正する場合など、容易に数字を修正することができる。
【0037】
また、請求項4記載のカーソル表示方法によれば、所定のキー操作に従い所定列が任意の列に設定されたときに、カーソルが所定のセルから他の所定のセルに移動させられた際に、他の所定のセル内における設定された列にカーソルを表示させることにより、例えば、複数のセル内に入力されている数字の特定の桁数のみを連続して修正する場合など、カーソルを行方向に移動させずに数字を直ちに修正することができる。これにより、数字などの入力および修正を、より迅速に行うことができる。
【0038】
さらに、請求項5記載のカーソル表示方法によれば、セル内の指定されている入力位置と、他の入力位置とを識別可能にカーソルを表示させることにより、カーソルがどの入力位置を指定しているのかを容易に認識させることができ、これにより、誤入力を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る座標データ作成用画面の表示画面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る座標データ作成用画面の一部についての表示画面図であって、(a)はセル内における右端の入力位置にカーソルを移動させたときの表示画面図、(b)はカーソルを右隣りのセルに移動させたときの表示画面図である。
【図4】 図2に示す状態から列方向下側のセルにカーソルを移動したときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図5】 (a)はカーソル位置記憶ボタンを選択操作したときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図、(b)は(a)の状態から右隣りのセルにカーソルを移動したときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図6】 (a)は任意のセル内の座標を修正した直後における座標データ作成用画面の一部についての表示画面図、(b)は(a)の状態からカーソルを行の右方向に移動したときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図7】 座標データ作成用画面の一部についての表示画面図であって、(a)は移動方向に空き入力位置が存在することを示す表示画面図、(b)は(a)の状態からカーソルを右方向に移動したときの表示画面図、(c)は(b)の状態からカーソルをさらに右方向に移動したときの表示画面図である。
【図8】 (a)は小数点以下第2位および第3位の入力位置を反転表示しているときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図、(b)は4つのセルを反転表示しているときの座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図9】 既入力内容を修正する際の手順を説明するための座標データ作成用画面の一部についての表示画面図であって、(a)はセルの第10位の入力位置にカーソルを移動したときの表示画面図、(b)は(a)の状態においてカーソル位置記憶ボタンを選択操作したときの表示画面図、(c)は第10位および第1位の数値を削除したときの表示画面図、(d)は第10位および第1位の数値を入力したときの表示画面図である。
【図10】 既入力内容を修正する際の手順を説明するための座標データ作成用画面の一部についての表示画面図であって、(a)は図9(d)の状態から右隣りのセルにカーソルを移動したときの表示画面図、(b)は第10位および第1位の数字を削除したときの表示画面図、(c)は第10位および第1位の数値を入力したときの表示画面図、(d)は(c)の状態から列方向下側にカーソルを移動したときの表示画面図である。
【図11】 従来の座標データ作成用画面の表示画面図である。
【図12】 従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図13】 既入力内容を修正する際の手順を説明するための従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図であって、(a)はセル内における先頭入力位置にカーソルを表示させたときの表示画面図、(b)は(a)の状態からカーソルを右隣りに移動したときの表示画面図、(c)は第10位および第1位の数字を入力した直後の表示画面図である。
【図14】 入力したX座標の数値が確定したときの従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図15】 (a)は図14の状態からセルポインタを列方向下側に移動したときの従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図、(b)は(a)の状態からカーソルをセル内の先頭入力位置に表示させたときの従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【図16】 誤操作時における従来の座標データ作成用画面の一部についての表示画面図である。
【符号の説明】
1 座標データ作成用画面
2 データ入力部
10 セルポインタ
11 カーソル
21 カーソル位置記憶ボタン
Claims (7)
- 所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された検査装置または測定装置における動作条件を設定する作表画面上の当該セル内に、前記文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示するカーソル表示方法において、
カーソル移動用キーのキー操作によって前記カーソルが所定の前記セルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、前記セルを区画する罫線上を経由することなく、当該他の所定のセル内における前記移動させられた側の端部の入力位置に前記カーソルを表示させることを特徴とするカーソル表示方法。 - 前記セル内に表示されている文字数が前記所定数に達していない状態であって、前記カーソル移動用キーのキー操作によって前記カーソルが前記セル内の最終表示文字位置から当該セル内の空き入力位置の方向に移動させられたときに、当該セル内の前記最終表示文字位置に隣接する前記空き入力位置を介して、当該セル内の当該空き入力位置に連続する他の空き位置を飛び越して、前記行方向に隣接する前記他の所定のセル内における前記移動させられた側の端部の入力位置に前記カーソルを表示させることを特徴とする請求項1記載のカーソル表示方法。
- 前記カーソル移動用キーのキー操作によって前記カーソルが所定の前記セルから列方向で隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、他の前記入力位置を経由することなく、前記所定のセル内における最終表示文字位置と同列または所定列の表示位置に当該移動後のカーソルを表示させることを特徴とする請求項1または2記載のカーソル表示方法。
- 所定のキー操作に従い前記所定列が任意の列に設定されたときに、前記カーソルが所定の前記セルから他の所定のセルに移動させられた際に、当該他の所定のセル内における前記設定された列に前記カーソルを表示させることを特徴とする請求項3記載のカーソル表示方法。
- 前記セル内の指定されている前記入力位置と、他の前記入力位置とを識別可能に前記カーソルを表示させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカーソル表示方法。
- 所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された作表画面上の当該セル内に、前記文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示する検査装置において、
カーソル移動用キーのキー操作によって前記カーソルが所定の前記セルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、前記セルを区画する罫線上を経由することなく、当該他の所定のセル内における前記移動させられた側の端部の入力位置に前記カーソルを表示させることを特徴とする検査装置。 - 所定数の文字を入力可能なセルが行列形式で配列された作表画面上の当該セル内に、前記文字を入力する際の入力位置を示すカーソルを表示する測定装置において、
カーソル移動用キーのキー操作によって前記カーソルが所定の前記セルから行方向に隣接する他の所定のセルに移動させられたときに、前記セルを区画する罫線上を経由することなく、当該他の所定のセル内における前記移動させられた側の端部の入力位置に前記カーソルを表示させることを特徴とする測定装置。
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