JP4060104B2 - 表示・入力装置及び表示・入力方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示を行うとともにＩＣタグから情報を入力する表示・入力装置及び表示・入力方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来は、商品の販売促進は、コンビニエンスストアのレジのディスプレイ、街頭、駅構内のポスター、電飾看板、その他の広告看板等のマスメディアを利用することによって行っていた。
一方、コンサート、スポーツ観戦、旅行等の各種チケット等の商品を予約、購入等、その他の商取引を行うためには、プレイガイド、コンビニエンスストア等に出向く、又は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ＰＨＳ等でインターネットに接続して所定の手続きを行わなければならなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コンビニエンスストアのレジ、チケット予約販売端末等のディスプレイは、サイズが小さく、販促効果があまり期待できず、また、商取引を行う場合には、処理速度の遅いレジ、チケット予約販売端末等に各種データを入力しなければならず、お客様に煩わしさを感じさせるという問題があった。
更に、広告看板は、固定画像を表示するのみであり、広告できる情報量が限られるとともに、観者の興味を惹くことができない問題があった。
更にまた、広告看板による販売促進によって、購入希望等の商取引意志を生じさせても、その場で購入できず、購入できる場所、手段が限られているため、忘却、煩わしさ等によって販売促進活動に無駄を生じ、販促効果の向上を妨げる一因となっていた。
更にまた、広告看板と販売との結びつき、つまり、広告看板の販促効果を知ることができないという問題があった。
【０００４】
本発明の課題は、容易に商品等の取引をすることが可能であって、販促効果の測定及び向上を図ることが可能な表示・入力装置及び表示・入力方法を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項１の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記入力手段は、複数あり、複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
請求項２の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【０００６】
請求項３の発明は、請求項１又は請求項２に記載の表示・入力装置において、前記入力手段によって前記タグ情報が入力された場合に、その入力手段のアンテナ部の前記表示面に対する位置に基づき指示された情報を検知する、指示情報検知手段（１５）を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【０００７】
請求項４の発明は、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、日時別及び／又は前記表示面の領域別に、異なる又は同一の広告情報を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【０００８】
請求項５の発明は、請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示面の異なる領域に相対して設けられた複数のアンテナ部を含む複数の前記入力手段を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【０００９】
請求項６の発明は、請求項５に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、前記複数の入力手段のアンテナ部に相対する前記表示面の異なる領域の近傍に、個々に異なる商品等取引条件情報等の選択肢情報（Ｄｓ１，Ｄｓ２，Ｄｓ３，Ｄｓ４）を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【００１０】
請求項７の発明は、請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、プロジェクションディスプレイを含むこと、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【００１１】
請求項８の発明は、請求項１から請求項７までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記アンテナ部は、前記表示面上若しくは前記表示面の反対面等、前記表示面に近接する平行面上（１６３ｂ）又はこれらのうちいずれか２つの面上に設置された透明電極又は導電性メッシュであること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【００１２】
請求項９の発明は、請求項１から請求項８までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記入力手段は、前記ＩＣタグから所有者の識別情報及び／又は属性情報を入力し、前記識別情報及び／又は前記属性情報に基づいて、前記表示手段が表示する動画及び／又は静止画の情報を選択する画像情報選択手段（１５−２）を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０−２）である。
【００１３】
請求項１０の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記入力手段は、複数あり、前記複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていることを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、前記表示面（１６４ｆ）に前記ＩＣタグ（２０）が近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４）を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップ（Ｓ１０１）と、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップ（Ｓ１０２）と、前記タグ情報を入力した前記アンテナ部（１１２）の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップ（Ｓ１０３）とを備える表示・入力方法である。
【００１４】
請求項１１の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示することを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、前記表示面（１６４ｆ）に前記ＩＣタグ（２０）が近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４）を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップ（Ｓ１０１）と、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップ（Ｓ１０２）と、前記タグ情報を入力した前記アンテナ部（１１２）の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップ（Ｓ１０３）とを備える表示・入力方法である。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
（第１実施形態）
図１は、本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すブロック図である。
このシステムは、表示・入力装置１０、ＩＣタグ２０、携帯端末２５、装置管理サーバ３０及びチケット販売管理サーバ４０等を備え、表示・入力装置１０、携帯端末２５、装置管理サーバ３０及びチケット販売管理サーバ４０は、電話回線、光ケーブルその他の有線、又は、赤外線その他の無線の通信回線５０を介して互いに接続されている。
【００１６】
表示・入力装置１０は、街角、駅構内、コンビニエンスストア、ショッピングセンタ、ホテル等の人目に付きやすく、手の届きやすい場所に設置されている。表示・入力装置１０は、制御部１５、表示部１６、通信部１７、記憶部１８、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４等を備えている。
【００１７】
図２は、表示部及び読取部を説明する図である。図２（ａ）は、表示部を説明する図、図２（ｂ）は、読取部を説明する図であり、図２（ｃ）は、表示面における広告情報の表示を示す図であり、図２（ｄ）は、アンテナ部及び広告情報の関連を説明する透視図である。
表示部１６は、商品、役務、カタログ、試供品等の無料提供物等、掲載主の業務に寄与する商品等に関する情報である広告情報を外部に対して表示する出力装置である。広告情報は、図２（ｃ）、（ｄ）に示すように、静止画の情報であり、商品等の説明、ＩＣタグ２０を翳す位置を示す入力位置情報Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４及び利用者２が指示できる選択肢を示す選択肢情報Ｄｓ１，Ｄｓ２，Ｄｓ３，Ｄｓ４等を含んでいる。図２（ａ）に示すように、表示部１６は、光源であるＣＲＴ、ＬＣＤ、ＤＬＰ等のプロジェクター１６１からの光をミラー１６２で反射させ、フレネルレンズシート１６３を介して、レンチキュラーレンズシート１６４へ投射することによって画像を表示するプロジェクションディスプレイである。広告情報の内容は、設置場所、時間帯等によって異なり、制御部１５及び装置管理サーバ３０によって制御され、図２（ｃ）に示すように、チケットが売り切れた場合には、内容が書き換えられる（ＳＯＬＤ ＯＵＴ）。
【００１８】
図２（ｂ）に示すように、第１読取部１１は、送受信部１１１と、２つのアンテナ１１２ａ，１１２ｂを備え、アンテナ１１２ａ，１１２ｂ（以下、２つのアンテナをまとめて「アンテナ部１１２」という。）から一定距離内にあるＩＣタグ２０と非接触で通信を行うことによってＩＣタグ２０に記憶されている情報であるタグ情報を読み取る（通信の原理については、後述する図３参照）。タグ情報には、ＩＣタグ２０の所有者である利用者２を識別する符号である利用者ＩＤが含まれている。第２、第３及び第４読取部１２，１３，１４についても第１読取部１１と同様に設けられている。
【００１９】
図２（ａ）、（ｂ）に示すように、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４のアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、表示部１６のレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３間において、領域的な偏りがないように均等に設置されている。アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、レンチキュラーレンズシート１６４の裏面又はフレネルレンズシート１６３の表面にＩＴＯ、ＳｎＯ2 等をエッチング、印刷等を施すことによって形成された透過率の高い透明電極である。
【００２０】
図２（ｃ）、（ｄ）に示すように第１読取部１１は、アンテナ１１２に相対する表示面１６４ｆの領域である第１領域１６４ｆ−１近傍に表示される選択肢情報を指示する意志（○月○日に札幌で行われるコンサートチケットの予約を指示する意志）を有する利用者２が、同じく第１領域１６４ｆ−１に表示される入力位置情報に基づき、第１領域１６４ｆ−１から一定距離内にＩＣタグ２０を近づけることによって、アンテナ１１２からタグ情報を入力する。第２、第３及び第４読取部１２，１３，１４も同様にタグ情報の入力を行う。
尚、第１、第２、第３及び第４アンテナ１１２，１２２，１３２，１４２は、指示意志のない利用者２が誤って入力、また、指示意志のない選択肢情報を誤って指示することがないように通信距離及び相互間の距離が設定されている。例えば、第１、第２、第３及び第４アンテナ１１２，１２２，１３２，１４２相互間の距離は、同時に２つの読取部からタグ情報を入力しないように通信距離の２倍の距離よりも長く設定されている。
【００２１】
図１に示すように、記憶部１８は、装置管理サーバ３０から受信し、表示部１６へ表示する広告情報と、指示情報を検知するためのアプリケーション等、各種プログラム等を記憶している。
制御部１５は、表示部１６、通信部１７、記憶部１８、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４等に接続され、各部を統括制御する。また、制御部１５は、ＩＣタグ２０からタグ情報を入力したアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２の表示面１６４ｆに対する位置及び表示している広告情報に基づいて指示情報を検知する。
【００２２】
装置管理サーバ３０は、制御部３１、通信部３２及び記憶部３３等を備え、通信回線５０を介して表示・入力装置１０と通信を行い、表示・入力装置１０を管理している。
記憶部３３は、広告情報データベース３３１（以下、「データベース」を「ＤＢ」という。）、登録管理ＤＢ３３２及び履歴ＤＢ３３３等を備えている。広告情報ＤＢ３３１は、表示・入力装置１０が表示する広告情報と、指示情報を検知するアプリケーション等を格納し、管理している。広告情報は、装置管理サーバ３０がチケット販売管理サーバ４０と通信を行うことによって書き換えられている［図２（ｃ）「ＳＯＬＤ ＯＵＴ」参照］。装置管理サーバ３０は、広告情報ＤＢ３３１に格納されている広告情報等を表示・入力装置１０に時間帯別に送信することによって、各表示・入力装置別、時間帯別に表示する広告情報を管理している。
【００２３】
登録管理ＤＢ３３２は、利用者２の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、利用者２が指定した予約通知の方式等を、利用者ＩＤに結び付けて記憶している。これらの情報は、利用者２が利用者登録を行った場合に、登録管理ＤＢ３３２へ格納される。履歴ＤＢ３３３は、利用者２が行った商品等の予約、購入等、利用者２がこの商取引システム１に対して行った商取引行為を行為の日付に結び付けて記憶している。
【００２４】
図３は、ＩＣタグを説明する図である。図３（ａ）は表面図、図３（ｂ）はＩＣタグ及び読取部との通信を説明する回路図である。
図３（ａ）に示すように、ＩＣタグ２０は、一般にＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）タグとよばれているものであり、利用者登録を行った利用者２に配布される会員証である。ＩＣタグ２０は、紙材等である基材２３の表面に制御部２１１及び記憶部２１２を有するＩＣ２１と、第１及び第２アンテナ２２１、２２２を有する通信部２２とを備え、基材２３の裏面に接着層を備えている。通信部２２は、基材２３の表面に導電性のカーボンインキで印刷を施すことによって形成されている。ＩＣタグ２０は、接着層を介して利用者２が好きなものに貼付することができ、本実施形態では、携帯端末２５の裏面側に貼付されている。
【００２５】
図３（ｂ）に示すように、ＩＣタグ２０は、一方のアンテナを指で触れることによって接地し、他方のアンテナが表示・入力装置１０の通信部１１，１２，１３，１４に対してコンデンサの極板として機能し、通信部１１，１２，１３，１４と一つの回路を形成する静電結合方式（容量プレートを対向配置させ、静電誘導によって交信する方式）によって通信を行う。記憶部２１２は、利用者ＩＤ、表示・入力装置１０と通信を行うためのアプリケーション等の情報を記憶している。制御部２１１は、表示・入力装置１０から入力した命令に従って、アプリケーションを実行する。
【００２６】
図１に示すように、携帯端末２５は、電子メールアドレスが設定され、通信回線５０に接続可能であり、装置管理サーバ３０と通信可能な携帯電話である。尚、装置管理サーバ３０と通信可能なパソコン、携帯電話、ＰＨＳ、ＰＤＡ等であってもよい。
【００２７】
図４は、本発明による表示・入力方法の第１実施形態を示すフローチャートである。
表示・入力装置１０、装置管理サーバ３０及び携帯端末２５の処理を中心に説明する。
【００２８】
表示・入力装置１０は、装置管理サーバ３０から受信し、記憶部１８に格納されている広告情報を表示部１６に表示している（Ｓ１０１）。
利用者２は、この表示部１６に表示された○○コンサートの広告によって、チケットの購買意欲が喚起され、○月○日の札幌でのコンサートチケット予約を決断する。また、このコンサートの広告には、「このコンサートのチケットの予約を希望される方は、会員証（ＩＣタグ２０）を希望される日付表示に近づけてください。」等の手続きを説明する手続き情報も含まれている。
利用者２は、説明に従って指示する選択肢情報にＩＣタグ２０を近づけ、指示された選択肢情報が表示されている第１領域１６４ｆ−１の裏側にアンテナ１１１を備える第１読取部１１は、ＩＣタグ２０と通信を行うことによって、タグ情報を表示・入力装置１０へ入力する（Ｓ１０２）。
【００２９】
制御部１５は、タグ情報が入力されると、入力をおこなった第１読取部１１及び入力時に表示部１６に表示されていた広告情報から、利用者２が指示した情報（○月○日札幌での○○コンサートチケット予約要請）である指示情報を特定する（Ｓ１０３）。制御部１５は、この指示情報と、表示・入力装置１０を識別する装置ＩＤとをタグ情報に結び付け、通信部１７から装置管理サーバ３０へ送信する（Ｓ１０４）。
【００３０】
装置管理サーバ３０は、指示情報、装置ＩＤ及びタグ情報を通信部３２から受信し（Ｓ２０１）、タグ情報に含まれる利用者ＩＤを登録管理ＤＢ３３２で照合することによってＩＣタグ２０が有効なものであるか否かの認証を行う（Ｓ２０２）。装置管理サーバ３０は、指示情報に基づいてチケットの販売等を管理するチケット管理サーバ４０と通信を行う等、予約処理を行うことによって、チケット管理サーバ４０へ予約登録を行う（Ｓ２０３）。装置管理サーバ３０は、Ｓ２０１において受信した指示情報、装置ＩＤ及びタグ情報と、受信した日時とを結び付け、履歴ＤＢ３３３へ登録する。装置管理サーバ３０は、利用者ＩＤを登録管理ＤＢで照合することによって指定連絡先である携帯端末２５の電子メールアドレスを読み出し、通信部３２からチケット予約を行った旨を通知する予約通知の電子メールを送信し（Ｓ２０４）、通知を行った日時を履歴ＤＢ３３３へ登録する。
【００３１】
利用者２は、携帯端末２５で予約通知の電子メールを受信し（Ｓ３０３）、内容を確認した後、内容を確認した旨を通知する予約確認の電子メールを装置管理サーバ３０へ返送し（Ｓ３０４）、処理を終了する（Ｓ３０４）。装置管理サーバ３０は、このメールを受信し（Ｓ２０５）、処理を終了する（Ｓ２０６）。
一方、利用者は、予約内容に誤りがある場合、予約意志がなくなった場合には、予約を取り消す旨を通知する予約取り消しの電子メールを装置管理サーバ３０へ返送する。
【００３２】
本実施形態によれば、利用者２は、ＩＣタグ２０を表示面１６４ｆに翳すことによって容易にチケットの予約をすることができるため、予約手続きにかかる煩わしさ等、利用者２への負担を軽減することが可能となった。
また、表示・入力装置１０は、広告情報を表示するとともに、チケットの予約受付を行い、利用者２は、予約意志が生じたその場で予約を行うことができるため、販促効果の向上を図ることができるとともに、履歴ＤＢ３３３に記録された情報を解析することによって販促効果を測定することが可能となった。
更に、表示部１６は、広告情報を表示するディスプレイであるため、表示する画像を変えることが可能であり、広告できる情報量を増加させることが可能となった。
更にまた、表示部１６は、プロジェクションディスプレイであり、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、透明電極であるので、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２及びＩＣタグ２０間の通信による表示面１６４ｆに表示される画像への影響を低減することが可能となった。
【００３３】
（第２実施形態）
図５は、本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すブロック図である。
なお、以下に示す実施形態では、前述した第１実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第２実施形態における表示・入力装置１０−２は、制御部１５−２、表示部１６、記憶部１８−２、読取部１１−２等を備えている。
【００３４】
記憶部１８−２は、広告情報ＤＢ１８−２を備えている。広告情報ＤＢ１８−２は、利用者属性別に動画又は静止画の情報である広告情報を結び付けて格納している。利用者属性とは、利用者２の趣味、職業等、特徴、性質に基づいて分類された利用者２の類別である。例えば、「旅行」の利用者属性であれば、旅行の販促画像の情報が結び付けられている。広告情報は、「ここに会員証（ＩＣタグ２０）を近づけてください」等、入力位置情報Ｄｐ５を含んでいる［後述する図６（ｂ）参照］。
制御部１５−２は、読取部１１−２、表示部１６及び記憶部１８−２に接続され、読取部１１−２から入力した利用者属性情報に基づいて広告情報を記憶部１８−２から選択し、表示部１６に表示する。
【００３５】
図６は、表示部及び読取部を説明する図である。図６（ａ）は、読取部を説明する図、図６（ｂ）は、表示面を示す図である。
読取部１１−２は、送受信部１１１−２と、２つのアンテナ１１２ａ−２，１１２ｂ−２を備えている。アンテナ部１１２−２は、第１実施形態のアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２と同様にレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３間に透明電極として形成されている［図２（ａ）参照］。アンテナ部１１２−２は、利用者２がＩＣタグ２０を翳しやすい表示面１６４ｆ上の領域１６４ｆ−５と対向する位置に設けられる。本実施形態では、利用者２が直立し、右手にＩＣタグ２０を持った状態でＩＣタグ２０を翳しやすい位置に設置されている。
【００３６】
図７は、本発明による表示・入力方法の第２実施形態を示すフローチャートである。
制御部１５−２は、広告情報を記憶部１８から無作為に読み出し、表示部１６へ表示する（Ｓ４０１、Ｓ４０２）。
制御部１５−２は、読取部１１−２からタグ情報が入力された場合には（Ｓ４０２）、タグ情報に含まれる利用者属性情報を記憶部１８−２で検索し、対応する広告情報を選択し（Ｓ４０３）、他の広告情報の表示を終了し、表示部１６へ表示する（Ｓ４０１）。
【００３７】
このように、第２実施形態によれば、表示・入力装置１０−２は、利用者２の属性情報に合わせた広告情報を表示部１６に表示するため、利用者２に適した情報を提供し、興味を惹くことによって、販促効果を向上させることが可能となった。
【００３８】
（変形形態）
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、各実施形態において、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２は、導電性メッシュであってもよい。導電性メッシュは、銅等の金属をメッシュ状にエッチングする、又は、メッシュ状の繊維に金属メッキすることによって形成される。導電性メッシュは、銅箔の厚さが１０μｍ程度、幅が１０μｍ程度、ピッチが１００μｍ〜数百μｍ程度である。
【００３９】
金属メッシュは、透明電極に比べ、透過率及び導電性が高いため、映像を明るくできるとともにアンテナの感度を向上することが可能である。
一方、金属メッシュは、映像とメッシュにより干渉縞（モアレ）が問題となる場合があるが、メッシュを菱形状にするつまり４５°の傾斜を持たせたメッシュにする、ピッチを映像に比べて細かくする等のメッシュ寸法とバイアス角度の最適化によって対応することが可能である。
【００４０】
各実施形態において、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２は、表示部１６のレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３の間に設置したが、レンチキュラーレンズシート１６４の表面である表示面１６４ｆ又はフレネルレンズシート１６３の背面１６３ｂ等、表示面１６４ｆに近接する平行面に設置してもよい。また、シート内に設置してもよい。
また、アンテナ１１２ａをレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３の間に、アンテナ１１２ｂをフレネルレンズシート１６３の背面１６３ｂに設置等、２つのアンテナを異なる面に設置してもよい。
更に、各実施形態において、表示部１６は、プロジェクションディスプレイであるが、ＣＲＴ、ＬＣＤ、ＰＤＰ、ＥＬ、ＦＥＤ等の電子ディスプレイであってもよい。
【００４１】
各実施形態において、静電結合方式によって通信を行うＩＣタグ２０から表示・入力装置１０，１０−２へタグ情報を入力するが、電磁誘導方式によって通信を行うＩＣタグであってもよい。また、このＩＣタグを組み込んだＩＣカード、携帯電話、ＰＨＳ、ＰＤＡ等や、特定周波数の質問電波を受信したときに、識別情報を含む応答電波を送信する非接触識別タグであってもよい。
また、ＩＣタグは、電源を備えているアクティブタイプでも、外部から駆動電力を得るパッシブタイプであってもよい。尚、パッシブタイプのＩＣタグはアクティブタイプよりかなり小さく軽い上に、価格も安く実質的に寿命の制限がないため、利用者２に対して送付し、使用させるのに都合がよい。
【００４２】
各実施形態において、表示・入力装置１０，１０−２は、ＩＣタグ２０から情報を読み取っていること及び／又は読み取ったことを利用者２に通知する読取通知部を備えていてもよい。読取通知部は、ランプ等視覚的又はブザー等聴覚的に利用者２に通知を行う。また、表示部１６が表示する広告情報によって通知を行ってもよい。
タグ情報を読み取る確実性を向上させるとともに、利用者２に安心感を与えることが可能である。
【００４３】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、第１から第４の４つの読取部１１，１２，１３，１４を備えているが、２、３又は５以上の読取部を備えていてもよい。読取部の設置個数は、表示部１６に表示する広告情報の内容、表示面１６４ｆのサイズ、利用者２の利便性等を考慮し、定められる。
【００４４】
また、表示・入力装置１０は、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２と対向する表示面１６４ｆの第１、第２、第３又は第４領域１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４に利用者２がＩＣタグ２０を通信距離内に近づけることによってタグ情報を入力するが、アンテナ部を多数設置し、例えば、図８に示すように、表示面１６４ｆの任意の領域にＩＣタグ２０を近づけることによってタグ情報を入力してもよい。入力位置情報による広告情報の内容への制限を低減させることが可能である。
尚、この場合には、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２相互間の距離は、通信距離よりも短くてもよい。タグ情報を入力した複数のアンテナ部が設置されている位置から指示情報を認識することが可能である。
【００４５】
第１実施形態において、装置管理サーバ３０の広告情報ＤＢ３３１は、広告情報に属性情報を結び付けて記憶し、表示・入力装置１０は、ＩＣタグ２０から入力した利用者ＩＤを装置管理サーバ３０へ送信し、対応する広告情報を受信し、表示部１６へ表示してもよい。第２実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【００４６】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、表示部１６に静止画の情報である広告情報を表示するが、動画を表示してもよい。
また、各実施形態において、表示・入力装置１０は、音声出力部を備え、広告情報に音声情報を含んでいてもよい。
【００４７】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、利用者２からチケットの予約受付を行うが、販売受付、カタログ、試供品、カタログ等、広告の掲載主の業務に寄与するその他の商品等の取引受付を行ってもよい。
【００４８】
第１実施形態において、装置管理サーバ３０又はチケット販売管理サーバ４０は、携帯端末２５と通信を行うことによってチケット料金の精算を行ってもよい。
【００４９】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、広告情報ＤＢ３３１を備える等、装置管理サーバ３０の機能の一部又は全部を有していてもよい。また、装置管理サーバ３０は、チケット販売を管理してもよい。
【００５０】
第２実施形態において、属性情報に広告情報を結び付けて管理する広告情報管理ＤＢ３３１−２及び利用者ＩＤに属性情報を結び付けて管理する登録管理ＤＢ３３２−２を有する装置管理サーバ３０−２を備え、表示・入力装置１０−２は、ＩＣタグ２０から入力した利用者ＩＤを含むタグ情報を装置管理サーバ３０−２へ送信し、対応する広告情報を受信することによって広告情報を表示部１６に表示してもよい。
【００５１】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
（１）表示面の入力位置情報が示す位置にＩＣタグを近づけられることによって、タグ情報を入力することができるため、観者は、表示を見ながら容易にタグ情報を入力することが可能となった。
【００５２】
（２）特に、指示情報を検知するため、表示面に表示している情報を検知することによって、利便性の向上を図ることが可能となった。
【００５３】
（３）特に、表示手段は、日時別及び／又は表示面の領域別に、異なる又は同一の広告情報を表示するため、表示をしている商品等の取引を容易に行うことができ、販促効果の測定及び販促効果の向上を図ることが可能となった。また、より多くの広告情報を表示することが可能となった。
【００５４】
（４）特に、表示面の異なる領域からタグ情報を入力する複数の入力手段を備え、指示情報等、認識できる情報が増えるため、利便性の向上を図ることが可能となった。
【００５５】
（５）特に、表示手段は、複数の商品等取引条件情報等の選択肢情報を表示するため、例えば、観者は、商品等取引条件を選択することによって多種の商品等取引を行うことができ、観者の利便性の向上を図るとともに、販促効果の向上を図ることが可能となった。
【００５６】
（６）特に、表示手段は、プロジェクションディスプレイを含むため、ＩＣタグとの通信による表示面の表示への影響を低減することが可能となった。
【００５７】
（７）特に、アンテナ部は、透明電極であるため、表示面の表示への影響を低減することが可能となった。
【００５８】
（８）特に、表示する情報を所有者の識別情報及び／又は属性情報から選択するため、所有者に関連性のある情報を表示することによって、所有者の興味を惹き、表示による効果、例えば販促効果を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すブロック図である。
【図２】本発明による表示・入力装置の第１実施形態における表示部及び読取部を説明する図である。
【図３】ＩＣタグを説明する図である。
【図４】本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すフローチャートである。
【図５】本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すブロック図である。
【図６】本発明による表示・入力装置の第２実施形態における読取部を説明する図である。
【図７】本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すフローチャートである。
【図８】本発明による表示・入力装置の変形形態を説明する図である。
【符号の説明】
２ 利用者
１０，１０−２ 表示・入力装置
１１，１１−２，１２，１３，１４ 読取部
１５ 制御部
１６ 表示部
１７ 通信部
１８ 記憶部
２０ ＩＣタグ
２５ 携帯端末
３０ 装置管理サーバ
４０ チケット販売管理サーバ
５０ 通信回線
１１２，１１２−２，１２２，１３２，１４２ アンテナ部
１６４ｆ 表示面
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示を行うとともにＩＣタグから情報を入力する表示・入力装置及び表示・入力方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来は、商品の販売促進は、コンビニエンスストアのレジのディスプレイ、街頭、駅構内のポスター、電飾看板、その他の広告看板等のマスメディアを利用することによって行っていた。
一方、コンサート、スポーツ観戦、旅行等の各種チケット等の商品を予約、購入等、その他の商取引を行うためには、プレイガイド、コンビニエンスストア等に出向く、又は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ＰＨＳ等でインターネットに接続して所定の手続きを行わなければならなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コンビニエンスストアのレジ、チケット予約販売端末等のディスプレイは、サイズが小さく、販促効果があまり期待できず、また、商取引を行う場合には、処理速度の遅いレジ、チケット予約販売端末等に各種データを入力しなければならず、お客様に煩わしさを感じさせるという問題があった。
更に、広告看板は、固定画像を表示するのみであり、広告できる情報量が限られるとともに、観者の興味を惹くことができない問題があった。
更にまた、広告看板による販売促進によって、購入希望等の商取引意志を生じさせても、その場で購入できず、購入できる場所、手段が限られているため、忘却、煩わしさ等によって販売促進活動に無駄を生じ、販促効果の向上を妨げる一因となっていた。
更にまた、広告看板と販売との結びつき、つまり、広告看板の販促効果を知ることができないという問題があった。
【０００４】
本発明の課題は、容易に商品等の取引をすることが可能であって、販促効果の測定及び向上を図ることが可能な表示・入力装置及び表示・入力方法を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項１の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記入力手段は、複数あり、複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
請求項２の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【０００６】
請求項３の発明は、請求項１又は請求項２に記載の表示・入力装置において、前記入力手段によって前記タグ情報が入力された場合に、その入力手段のアンテナ部の前記表示面に対する位置に基づき指示された情報を検知する、指示情報検知手段（１５）を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【０００７】
請求項４の発明は、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、日時別及び／又は前記表示面の領域別に、異なる又は同一の広告情報を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【０００８】
請求項５の発明は、請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示面の異なる領域に相対して設けられた複数のアンテナ部を含む複数の前記入力手段を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【０００９】
請求項６の発明は、請求項５に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、前記複数の入力手段のアンテナ部に相対する前記表示面の異なる領域の近傍に、個々に異なる商品等取引条件情報等の選択肢情報（Ｄｓ１，Ｄｓ２，Ｄｓ３，Ｄｓ４）を表示すること、を特徴とする表示・入力装置（１０）である。
【００１０】
請求項７の発明は、請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記表示手段は、プロジェクションディスプレイを含むこと、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【００１１】
請求項８の発明は、請求項１から請求項７までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記アンテナ部は、前記表示面上若しくは前記表示面の反対面等、前記表示面に近接する平行面上（１６３ｂ）又はこれらのうちいずれか２つの面上に設置された透明電極又は導電性メッシュであること、を特徴とする表示・入力装置（１０，１０−２）である。
【００１２】
請求項９の発明は、請求項１から請求項８までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、前記入力手段は、前記ＩＣタグから所有者の識別情報及び／又は属性情報を入力し、前記識別情報及び／又は前記属性情報に基づいて、前記表示手段が表示する動画及び／又は静止画の情報を選択する画像情報選択手段（１５−２）を備えること、を特徴とする表示・入力装置（１０−２）である。
【００１３】
請求項１０の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記入力手段は、複数あり、前記複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていることを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、前記表示面（１６４ｆ）に前記ＩＣタグ（２０）が近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４）を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップ（Ｓ１０１）と、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップ（Ｓ１０２）と、前記タグ情報を入力した前記アンテナ部（１１２）の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップ（Ｓ１０３）とを備える表示・入力方法である。
【００１４】
請求項１１の発明は、動画及び／又は静止画の情報を表示面（１６４ｆ）に表示する表示手段（１６）と、前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグ（２０）と通信を行うアンテナ部（１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２）を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段（１１，１２，１３，１４，１１−２）とを備える表示・入力装置であって、前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４，Ｄｐ５）を表示し、この入力位置情報の表示された領域（１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４，１６４ｆ−５）に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示することを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、前記表示面（１６４ｆ）に前記ＩＣタグ（２０）が近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報（Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４）を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップ（Ｓ１０１）と、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップ（Ｓ１０２）と、前記タグ情報を入力した前記アンテナ部（１１２）の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップ（Ｓ１０３）とを備える表示・入力方法である。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
（第１実施形態）
図１は、本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すブロック図である。
このシステムは、表示・入力装置１０、ＩＣタグ２０、携帯端末２５、装置管理サーバ３０及びチケット販売管理サーバ４０等を備え、表示・入力装置１０、携帯端末２５、装置管理サーバ３０及びチケット販売管理サーバ４０は、電話回線、光ケーブルその他の有線、又は、赤外線その他の無線の通信回線５０を介して互いに接続されている。
【００１６】
表示・入力装置１０は、街角、駅構内、コンビニエンスストア、ショッピングセンタ、ホテル等の人目に付きやすく、手の届きやすい場所に設置されている。表示・入力装置１０は、制御部１５、表示部１６、通信部１７、記憶部１８、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４等を備えている。
【００１７】
図２は、表示部及び読取部を説明する図である。図２（ａ）は、表示部を説明する図、図２（ｂ）は、読取部を説明する図であり、図２（ｃ）は、表示面における広告情報の表示を示す図であり、図２（ｄ）は、アンテナ部及び広告情報の関連を説明する透視図である。
表示部１６は、商品、役務、カタログ、試供品等の無料提供物等、掲載主の業務に寄与する商品等に関する情報である広告情報を外部に対して表示する出力装置である。広告情報は、図２（ｃ）、（ｄ）に示すように、静止画の情報であり、商品等の説明、ＩＣタグ２０を翳す位置を示す入力位置情報Ｄｐ１，Ｄｐ２，Ｄｐ３，Ｄｐ４及び利用者２が指示できる選択肢を示す選択肢情報Ｄｓ１，Ｄｓ２，Ｄｓ３，Ｄｓ４等を含んでいる。図２（ａ）に示すように、表示部１６は、光源であるＣＲＴ、ＬＣＤ、ＤＬＰ等のプロジェクター１６１からの光をミラー１６２で反射させ、フレネルレンズシート１６３を介して、レンチキュラーレンズシート１６４へ投射することによって画像を表示するプロジェクションディスプレイである。広告情報の内容は、設置場所、時間帯等によって異なり、制御部１５及び装置管理サーバ３０によって制御され、図２（ｃ）に示すように、チケットが売り切れた場合には、内容が書き換えられる（ＳＯＬＤ ＯＵＴ）。
【００１８】
図２（ｂ）に示すように、第１読取部１１は、送受信部１１１と、２つのアンテナ１１２ａ，１１２ｂを備え、アンテナ１１２ａ，１１２ｂ（以下、２つのアンテナをまとめて「アンテナ部１１２」という。）から一定距離内にあるＩＣタグ２０と非接触で通信を行うことによってＩＣタグ２０に記憶されている情報であるタグ情報を読み取る（通信の原理については、後述する図３参照）。タグ情報には、ＩＣタグ２０の所有者である利用者２を識別する符号である利用者ＩＤが含まれている。第２、第３及び第４読取部１２，１３，１４についても第１読取部１１と同様に設けられている。
【００１９】
図２（ａ）、（ｂ）に示すように、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４のアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、表示部１６のレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３間において、領域的な偏りがないように均等に設置されている。アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、レンチキュラーレンズシート１６４の裏面又はフレネルレンズシート１６３の表面にＩＴＯ、ＳｎＯ2 等をエッチング、印刷等を施すことによって形成された透過率の高い透明電極である。
【００２０】
図２（ｃ）、（ｄ）に示すように第１読取部１１は、アンテナ１１２に相対する表示面１６４ｆの領域である第１領域１６４ｆ−１近傍に表示される選択肢情報を指示する意志（○月○日に札幌で行われるコンサートチケットの予約を指示する意志）を有する利用者２が、同じく第１領域１６４ｆ−１に表示される入力位置情報に基づき、第１領域１６４ｆ−１から一定距離内にＩＣタグ２０を近づけることによって、アンテナ１１２からタグ情報を入力する。第２、第３及び第４読取部１２，１３，１４も同様にタグ情報の入力を行う。
尚、第１、第２、第３及び第４アンテナ１１２，１２２，１３２，１４２は、指示意志のない利用者２が誤って入力、また、指示意志のない選択肢情報を誤って指示することがないように通信距離及び相互間の距離が設定されている。例えば、第１、第２、第３及び第４アンテナ１１２，１２２，１３２，１４２相互間の距離は、同時に２つの読取部からタグ情報を入力しないように通信距離の２倍の距離よりも長く設定されている。
【００２１】
図１に示すように、記憶部１８は、装置管理サーバ３０から受信し、表示部１６へ表示する広告情報と、指示情報を検知するためのアプリケーション等、各種プログラム等を記憶している。
制御部１５は、表示部１６、通信部１７、記憶部１８、第１、第２、第３及び第４読取部１１，１２，１３，１４等に接続され、各部を統括制御する。また、制御部１５は、ＩＣタグ２０からタグ情報を入力したアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２の表示面１６４ｆに対する位置及び表示している広告情報に基づいて指示情報を検知する。
【００２２】
装置管理サーバ３０は、制御部３１、通信部３２及び記憶部３３等を備え、通信回線５０を介して表示・入力装置１０と通信を行い、表示・入力装置１０を管理している。
記憶部３３は、広告情報データベース３３１（以下、「データベース」を「ＤＢ」という。）、登録管理ＤＢ３３２及び履歴ＤＢ３３３等を備えている。広告情報ＤＢ３３１は、表示・入力装置１０が表示する広告情報と、指示情報を検知するアプリケーション等を格納し、管理している。広告情報は、装置管理サーバ３０がチケット販売管理サーバ４０と通信を行うことによって書き換えられている［図２（ｃ）「ＳＯＬＤ ＯＵＴ」参照］。装置管理サーバ３０は、広告情報ＤＢ３３１に格納されている広告情報等を表示・入力装置１０に時間帯別に送信することによって、各表示・入力装置別、時間帯別に表示する広告情報を管理している。
【００２３】
登録管理ＤＢ３３２は、利用者２の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、利用者２が指定した予約通知の方式等を、利用者ＩＤに結び付けて記憶している。これらの情報は、利用者２が利用者登録を行った場合に、登録管理ＤＢ３３２へ格納される。履歴ＤＢ３３３は、利用者２が行った商品等の予約、購入等、利用者２がこの商取引システム１に対して行った商取引行為を行為の日付に結び付けて記憶している。
【００２４】
図３は、ＩＣタグを説明する図である。図３（ａ）は表面図、図３（ｂ）はＩＣタグ及び読取部との通信を説明する回路図である。
図３（ａ）に示すように、ＩＣタグ２０は、一般にＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）タグとよばれているものであり、利用者登録を行った利用者２に配布される会員証である。ＩＣタグ２０は、紙材等である基材２３の表面に制御部２１１及び記憶部２１２を有するＩＣ２１と、第１及び第２アンテナ２２１、２２２を有する通信部２２とを備え、基材２３の裏面に接着層を備えている。通信部２２は、基材２３の表面に導電性のカーボンインキで印刷を施すことによって形成されている。ＩＣタグ２０は、接着層を介して利用者２が好きなものに貼付することができ、本実施形態では、携帯端末２５の裏面側に貼付されている。
【００２５】
図３（ｂ）に示すように、ＩＣタグ２０は、一方のアンテナを指で触れることによって接地し、他方のアンテナが表示・入力装置１０の通信部１１，１２，１３，１４に対してコンデンサの極板として機能し、通信部１１，１２，１３，１４と一つの回路を形成する静電結合方式（容量プレートを対向配置させ、静電誘導によって交信する方式）によって通信を行う。記憶部２１２は、利用者ＩＤ、表示・入力装置１０と通信を行うためのアプリケーション等の情報を記憶している。制御部２１１は、表示・入力装置１０から入力した命令に従って、アプリケーションを実行する。
【００２６】
図１に示すように、携帯端末２５は、電子メールアドレスが設定され、通信回線５０に接続可能であり、装置管理サーバ３０と通信可能な携帯電話である。尚、装置管理サーバ３０と通信可能なパソコン、携帯電話、ＰＨＳ、ＰＤＡ等であってもよい。
【００２７】
図４は、本発明による表示・入力方法の第１実施形態を示すフローチャートである。
表示・入力装置１０、装置管理サーバ３０及び携帯端末２５の処理を中心に説明する。
【００２８】
表示・入力装置１０は、装置管理サーバ３０から受信し、記憶部１８に格納されている広告情報を表示部１６に表示している（Ｓ１０１）。
利用者２は、この表示部１６に表示された○○コンサートの広告によって、チケットの購買意欲が喚起され、○月○日の札幌でのコンサートチケット予約を決断する。また、このコンサートの広告には、「このコンサートのチケットの予約を希望される方は、会員証（ＩＣタグ２０）を希望される日付表示に近づけてください。」等の手続きを説明する手続き情報も含まれている。
利用者２は、説明に従って指示する選択肢情報にＩＣタグ２０を近づけ、指示された選択肢情報が表示されている第１領域１６４ｆ−１の裏側にアンテナ１１１を備える第１読取部１１は、ＩＣタグ２０と通信を行うことによって、タグ情報を表示・入力装置１０へ入力する（Ｓ１０２）。
【００２９】
制御部１５は、タグ情報が入力されると、入力をおこなった第１読取部１１及び入力時に表示部１６に表示されていた広告情報から、利用者２が指示した情報（○月○日札幌での○○コンサートチケット予約要請）である指示情報を特定する（Ｓ１０３）。制御部１５は、この指示情報と、表示・入力装置１０を識別する装置ＩＤとをタグ情報に結び付け、通信部１７から装置管理サーバ３０へ送信する（Ｓ１０４）。
【００３０】
装置管理サーバ３０は、指示情報、装置ＩＤ及びタグ情報を通信部３２から受信し（Ｓ２０１）、タグ情報に含まれる利用者ＩＤを登録管理ＤＢ３３２で照合することによってＩＣタグ２０が有効なものであるか否かの認証を行う（Ｓ２０２）。装置管理サーバ３０は、指示情報に基づいてチケットの販売等を管理するチケット管理サーバ４０と通信を行う等、予約処理を行うことによって、チケット管理サーバ４０へ予約登録を行う（Ｓ２０３）。装置管理サーバ３０は、Ｓ２０１において受信した指示情報、装置ＩＤ及びタグ情報と、受信した日時とを結び付け、履歴ＤＢ３３３へ登録する。装置管理サーバ３０は、利用者ＩＤを登録管理ＤＢで照合することによって指定連絡先である携帯端末２５の電子メールアドレスを読み出し、通信部３２からチケット予約を行った旨を通知する予約通知の電子メールを送信し（Ｓ２０４）、通知を行った日時を履歴ＤＢ３３３へ登録する。
【００３１】
利用者２は、携帯端末２５で予約通知の電子メールを受信し（Ｓ３０３）、内容を確認した後、内容を確認した旨を通知する予約確認の電子メールを装置管理サーバ３０へ返送し（Ｓ３０４）、処理を終了する（Ｓ３０４）。装置管理サーバ３０は、このメールを受信し（Ｓ２０５）、処理を終了する（Ｓ２０６）。
一方、利用者は、予約内容に誤りがある場合、予約意志がなくなった場合には、予約を取り消す旨を通知する予約取り消しの電子メールを装置管理サーバ３０へ返送する。
【００３２】
本実施形態によれば、利用者２は、ＩＣタグ２０を表示面１６４ｆに翳すことによって容易にチケットの予約をすることができるため、予約手続きにかかる煩わしさ等、利用者２への負担を軽減することが可能となった。
また、表示・入力装置１０は、広告情報を表示するとともに、チケットの予約受付を行い、利用者２は、予約意志が生じたその場で予約を行うことができるため、販促効果の向上を図ることができるとともに、履歴ＤＢ３３３に記録された情報を解析することによって販促効果を測定することが可能となった。
更に、表示部１６は、広告情報を表示するディスプレイであるため、表示する画像を変えることが可能であり、広告できる情報量を増加させることが可能となった。
更にまた、表示部１６は、プロジェクションディスプレイであり、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２は、透明電極であるので、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２及びＩＣタグ２０間の通信による表示面１６４ｆに表示される画像への影響を低減することが可能となった。
【００３３】
（第２実施形態）
図５は、本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すブロック図である。
なお、以下に示す実施形態では、前述した第１実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第２実施形態における表示・入力装置１０−２は、制御部１５−２、表示部１６、記憶部１８−２、読取部１１−２等を備えている。
【００３４】
記憶部１８−２は、広告情報ＤＢ１８−２を備えている。広告情報ＤＢ１８−２は、利用者属性別に動画又は静止画の情報である広告情報を結び付けて格納している。利用者属性とは、利用者２の趣味、職業等、特徴、性質に基づいて分類された利用者２の類別である。例えば、「旅行」の利用者属性であれば、旅行の販促画像の情報が結び付けられている。広告情報は、「ここに会員証（ＩＣタグ２０）を近づけてください」等、入力位置情報Ｄｐ５を含んでいる［後述する図６（ｂ）参照］。
制御部１５−２は、読取部１１−２、表示部１６及び記憶部１８−２に接続され、読取部１１−２から入力した利用者属性情報に基づいて広告情報を記憶部１８−２から選択し、表示部１６に表示する。
【００３５】
図６は、表示部及び読取部を説明する図である。図６（ａ）は、読取部を説明する図、図６（ｂ）は、表示面を示す図である。
読取部１１−２は、送受信部１１１−２と、２つのアンテナ１１２ａ−２，１１２ｂ−２を備えている。アンテナ部１１２−２は、第１実施形態のアンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２と同様にレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３間に透明電極として形成されている［図２（ａ）参照］。アンテナ部１１２−２は、利用者２がＩＣタグ２０を翳しやすい表示面１６４ｆ上の領域１６４ｆ−５と対向する位置に設けられる。本実施形態では、利用者２が直立し、右手にＩＣタグ２０を持った状態でＩＣタグ２０を翳しやすい位置に設置されている。
【００３６】
図７は、本発明による表示・入力方法の第２実施形態を示すフローチャートである。
制御部１５−２は、広告情報を記憶部１８から無作為に読み出し、表示部１６へ表示する（Ｓ４０１、Ｓ４０２）。
制御部１５−２は、読取部１１−２からタグ情報が入力された場合には（Ｓ４０２）、タグ情報に含まれる利用者属性情報を記憶部１８−２で検索し、対応する広告情報を選択し（Ｓ４０３）、他の広告情報の表示を終了し、表示部１６へ表示する（Ｓ４０１）。
【００３７】
このように、第２実施形態によれば、表示・入力装置１０−２は、利用者２の属性情報に合わせた広告情報を表示部１６に表示するため、利用者２に適した情報を提供し、興味を惹くことによって、販促効果を向上させることが可能となった。
【００３８】
（変形形態）
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、各実施形態において、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２は、導電性メッシュであってもよい。導電性メッシュは、銅等の金属をメッシュ状にエッチングする、又は、メッシュ状の繊維に金属メッキすることによって形成される。導電性メッシュは、銅箔の厚さが１０μｍ程度、幅が１０μｍ程度、ピッチが１００μｍ〜数百μｍ程度である。
【００３９】
金属メッシュは、透明電極に比べ、透過率及び導電性が高いため、映像を明るくできるとともにアンテナの感度を向上することが可能である。
一方、金属メッシュは、映像とメッシュにより干渉縞（モアレ）が問題となる場合があるが、メッシュを菱形状にするつまり４５°の傾斜を持たせたメッシュにする、ピッチを映像に比べて細かくする等のメッシュ寸法とバイアス角度の最適化によって対応することが可能である。
【００４０】
各実施形態において、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２，１１２−２は、表示部１６のレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３の間に設置したが、レンチキュラーレンズシート１６４の表面である表示面１６４ｆ又はフレネルレンズシート１６３の背面１６３ｂ等、表示面１６４ｆに近接する平行面に設置してもよい。また、シート内に設置してもよい。
また、アンテナ１１２ａをレンチキュラーレンズシート１６４及びフレネルレンズシート１６３の間に、アンテナ１１２ｂをフレネルレンズシート１６３の背面１６３ｂに設置等、２つのアンテナを異なる面に設置してもよい。
更に、各実施形態において、表示部１６は、プロジェクションディスプレイであるが、ＣＲＴ、ＬＣＤ、ＰＤＰ、ＥＬ、ＦＥＤ等の電子ディスプレイであってもよい。
【００４１】
各実施形態において、静電結合方式によって通信を行うＩＣタグ２０から表示・入力装置１０，１０−２へタグ情報を入力するが、電磁誘導方式によって通信を行うＩＣタグであってもよい。また、このＩＣタグを組み込んだＩＣカード、携帯電話、ＰＨＳ、ＰＤＡ等や、特定周波数の質問電波を受信したときに、識別情報を含む応答電波を送信する非接触識別タグであってもよい。
また、ＩＣタグは、電源を備えているアクティブタイプでも、外部から駆動電力を得るパッシブタイプであってもよい。尚、パッシブタイプのＩＣタグはアクティブタイプよりかなり小さく軽い上に、価格も安く実質的に寿命の制限がないため、利用者２に対して送付し、使用させるのに都合がよい。
【００４２】
各実施形態において、表示・入力装置１０，１０−２は、ＩＣタグ２０から情報を読み取っていること及び／又は読み取ったことを利用者２に通知する読取通知部を備えていてもよい。読取通知部は、ランプ等視覚的又はブザー等聴覚的に利用者２に通知を行う。また、表示部１６が表示する広告情報によって通知を行ってもよい。
タグ情報を読み取る確実性を向上させるとともに、利用者２に安心感を与えることが可能である。
【００４３】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、第１から第４の４つの読取部１１，１２，１３，１４を備えているが、２、３又は５以上の読取部を備えていてもよい。読取部の設置個数は、表示部１６に表示する広告情報の内容、表示面１６４ｆのサイズ、利用者２の利便性等を考慮し、定められる。
【００４４】
また、表示・入力装置１０は、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２と対向する表示面１６４ｆの第１、第２、第３又は第４領域１６４ｆ−１，１６４ｆ−２，１６４ｆ−３，１６４ｆ−４に利用者２がＩＣタグ２０を通信距離内に近づけることによってタグ情報を入力するが、アンテナ部を多数設置し、例えば、図８に示すように、表示面１６４ｆの任意の領域にＩＣタグ２０を近づけることによってタグ情報を入力してもよい。入力位置情報による広告情報の内容への制限を低減させることが可能である。
尚、この場合には、アンテナ部１１２，１２２，１３２，１４２相互間の距離は、通信距離よりも短くてもよい。タグ情報を入力した複数のアンテナ部が設置されている位置から指示情報を認識することが可能である。
【００４５】
第１実施形態において、装置管理サーバ３０の広告情報ＤＢ３３１は、広告情報に属性情報を結び付けて記憶し、表示・入力装置１０は、ＩＣタグ２０から入力した利用者ＩＤを装置管理サーバ３０へ送信し、対応する広告情報を受信し、表示部１６へ表示してもよい。第２実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【００４６】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、表示部１６に静止画の情報である広告情報を表示するが、動画を表示してもよい。
また、各実施形態において、表示・入力装置１０は、音声出力部を備え、広告情報に音声情報を含んでいてもよい。
【００４７】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、利用者２からチケットの予約受付を行うが、販売受付、カタログ、試供品、カタログ等、広告の掲載主の業務に寄与するその他の商品等の取引受付を行ってもよい。
【００４８】
第１実施形態において、装置管理サーバ３０又はチケット販売管理サーバ４０は、携帯端末２５と通信を行うことによってチケット料金の精算を行ってもよい。
【００４９】
第１実施形態において、表示・入力装置１０は、広告情報ＤＢ３３１を備える等、装置管理サーバ３０の機能の一部又は全部を有していてもよい。また、装置管理サーバ３０は、チケット販売を管理してもよい。
【００５０】
第２実施形態において、属性情報に広告情報を結び付けて管理する広告情報管理ＤＢ３３１−２及び利用者ＩＤに属性情報を結び付けて管理する登録管理ＤＢ３３２−２を有する装置管理サーバ３０−２を備え、表示・入力装置１０−２は、ＩＣタグ２０から入力した利用者ＩＤを含むタグ情報を装置管理サーバ３０−２へ送信し、対応する広告情報を受信することによって広告情報を表示部１６に表示してもよい。
【００５１】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
（１）表示面の入力位置情報が示す位置にＩＣタグを近づけられることによって、タグ情報を入力することができるため、観者は、表示を見ながら容易にタグ情報を入力することが可能となった。
【００５２】
（２）特に、指示情報を検知するため、表示面に表示している情報を検知することによって、利便性の向上を図ることが可能となった。
【００５３】
（３）特に、表示手段は、日時別及び／又は表示面の領域別に、異なる又は同一の広告情報を表示するため、表示をしている商品等の取引を容易に行うことができ、販促効果の測定及び販促効果の向上を図ることが可能となった。また、より多くの広告情報を表示することが可能となった。
【００５４】
（４）特に、表示面の異なる領域からタグ情報を入力する複数の入力手段を備え、指示情報等、認識できる情報が増えるため、利便性の向上を図ることが可能となった。
【００５５】
（５）特に、表示手段は、複数の商品等取引条件情報等の選択肢情報を表示するため、例えば、観者は、商品等取引条件を選択することによって多種の商品等取引を行うことができ、観者の利便性の向上を図るとともに、販促効果の向上を図ることが可能となった。
【００５６】
（６）特に、表示手段は、プロジェクションディスプレイを含むため、ＩＣタグとの通信による表示面の表示への影響を低減することが可能となった。
【００５７】
（７）特に、アンテナ部は、透明電極であるため、表示面の表示への影響を低減することが可能となった。
【００５８】
（８）特に、表示する情報を所有者の識別情報及び／又は属性情報から選択するため、所有者に関連性のある情報を表示することによって、所有者の興味を惹き、表示による効果、例えば販促効果を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すブロック図である。
【図２】本発明による表示・入力装置の第１実施形態における表示部及び読取部を説明する図である。
【図３】ＩＣタグを説明する図である。
【図４】本発明による表示・入力装置の第１実施形態を示すフローチャートである。
【図５】本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すブロック図である。
【図６】本発明による表示・入力装置の第２実施形態における読取部を説明する図である。
【図７】本発明による表示・入力装置の第２実施形態を示すフローチャートである。
【図８】本発明による表示・入力装置の変形形態を説明する図である。
【符号の説明】
２ 利用者
１０，１０−２ 表示・入力装置
１１，１１−２，１２，１３，１４ 読取部
１５ 制御部
１６ 表示部
１７ 通信部
１８ 記憶部
２０ ＩＣタグ
２５ 携帯端末
３０ 装置管理サーバ
４０ チケット販売管理サーバ
５０ 通信回線
１１２，１１２−２，１２２，１３２，１４２ アンテナ部
１６４ｆ 表示面
Claims (11)
- 動画及び／又は静止画の情報を表示面に表示する表示手段と、
前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグと通信を行うアンテナ部を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段とを備える表示・入力装置であって、
前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報を表示し、この入力位置情報の表示された領域に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、
前記入力手段は、複数あり、複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 動画及び／又は静止画の情報を表示面に表示する表示手段と、
前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグと通信を行うアンテナ部を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段とを備える表示・入力装置であって、
前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報を表示し、この入力位置情報の表示された領域に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、
前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示すること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１又は請求項２に記載の表示・入力装置において、
前記入力手段によって前記タグ情報が入力された場合に、その入力手段のアンテナ部の前記表示面に対する位置に基づき指示された情報を検知する、指示情報検知手段を備えること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、
前記表示手段は、日時別及び／又は前記表示面の領域別に、異なる又は同一の広告情報を表示すること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、
前記表示面の異なる領域に相対して設けられた複数のアンテナ部を含む複数の前記入力手段を備えること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項５に記載の表示・入力装置において、
前記表示手段は、前記複数の入力手段のアンテナ部に相対する前記表示面の異なる領域の近傍に、個々に異なる商品等取引条件情報等の選択肢情報を表示すること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、
前記表示手段は、プロジェクションディスプレイを含むこと、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１から請求項７までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、
前記アンテナ部は、前記表示面上若しくは前記表示面の反対面等、前記表示面に近接する平行面上又はこれらのうちいずれか２つの面上に設置された透明電極又は導電性メッシュであること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 請求項１から請求項８までのいずれか１項に記載の表示・入力装置において、
前記入力手段は、前記ＩＣタグから所有者の識別情報及び／又は属性情報を入力し、前記識別情報及び／又は前記属性情報に基づいて、前記表示手段が表示する動画及び／又は静止画の情報を選択する画像情報選択手段を備えること、
を特徴とする表示・入力装置。 - 動画及び／又は静止画の情報を表示面に表示する表示手段と、
前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグと通信を行うアンテナ部を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段とを備える表示・入力装置であって、
前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報を表示し、この入力位置情報の表示された領域に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、
前記入力手段は、複数あり、複数の入力手段における、一の入力手段のアンテナ部と、他の入力手段のアンテナ部との相互間の距離は、通信距離の２倍の距離よりも長く設定されていることを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、
前記表示面に前記ＩＣタグが近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップと、
前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップと、
前記タグ情報を入力した前記アンテナ部の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップと
を備える表示・入力方法。 - 動画及び／又は静止画の情報を表示面に表示する表示手段と、
前記表示面に対向して設けられ、非接触で外部のＩＣタグと通信を行うアンテナ部を含み、前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力する入力手段とを備える表示・入力装置であって、
前記表示手段は、前記ＩＣタグと通信を行う前記アンテナ部の位置を示す入力位置情報を表示し、この入力位置情報の表示された領域に前記ＩＣタグが近づけられた場合に、前記入力手段が前記タグ情報を入力可能となり、
前記表示手段は、前記アンテナ部が形成されている範囲と略一致する範囲に動画及び／又は静止画を表示することを特徴とする表示・入力装置に表示・入力を行わせる表示・入力方法において、
前記表示面に前記ＩＣタグが近づけられた場合に前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力可能となる、位置を示す入力位置情報を含む動画及び／又は静止画の情報を前記表示面に表示する表示ステップと、
前記ＩＣタグが記憶しているタグ情報を入力するタグ情報入力ステップと、
前記タグ情報を入力した前記アンテナ部の前記表示面に対する位置に基づいて指示された情報を検知する指示情報検知ステップと
を備える表示・入力方法。
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