JP4059476B2 - 常閉型傾斜・振動センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電製品、電子機器その他各種の製品、機器等に組み込んでそれら製品、機器等の傾斜ないし振動を検出するための傾斜・振動センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の傾斜・振動センサとしては、1個または複数個の可動電極としての導電性球体と、複数個の固定電極と、それらの電極を取り付けて固定するための取付手段としての非電導性のケースないし筺体等からなっていて、内蔵する転動自在な前記導電性球体を介して回路を開閉させるようにしたタイプのものが従来より広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、この種従来公知の傾斜・振動センサにあっては、一般に、その構成に必要な部品の点数が多く、各種の組立工程を必要とするため、その組立加工に要する労力や時間が嵩み、製造コストを安く抑えることが困難であるばかりでなく、構造が複雑となり、そのため、近時における使用対象機器としての電子機器等の小型化に対応して小型化を推進するすることが困難であり、しかも、例えば歩行やスポーツその他の運動等に伴って振動が頻繁に発生する電子腕時計その他の機器に組み込んで使用する場合、その振動に伴って運動を繰り返す導電性球体によって加えられる衝撃等により、構造部品、殊に、固定電極の変形や位置ずれが生じ、動作不良や早期摩耗を引き起こしやすいといった問題点があった。
【0004】
本発明は、従来技術の有する上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、その構成に必要不可欠な部品である可動電極としての導電性球体、固定電極及びその取付手段のうち、固定電極としては同一構成の電極を2個、その取付手段としては単体としての筒状体を1個必要とするのみであって、組立作業の大部分を占める固定電極の取り付けが極めて容易であるばかりでなく、構造も極めて簡単かつ強固で、全体を大幅に小型化することができるとともに、量産性を高めて廉価で提供することができ、しかも耐久性ないし耐摩耗性に富み信頼性の高い常閉型傾斜・振動センサを提供することをその主たる目的とするものである。。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A、8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えた筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同様の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための外形が円筒形である非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A,8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えるとともに、外周面下部にその軸線に沿って平行に延在する一対の支持脚片(11A、11B)を突設した筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同様の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の環状の後端面は、それぞれ環状係止面(3D)として構成され、環状段部(7C、9C)をそれぞれ構成する前記円形筒孔(5)両端部の各環状突起(7、9)の内側環状面とそれぞれ係合するようにされていることを特徴とするものである。
【0008】
さらにまた、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、請求項1又は2に記載のものにおいて、各固定電極(A1、A2)の円形頸部(1)の外端側に加工を施してその加工個所に端子をそれぞれ取り付け、該端子を介して電源回路に接続することができるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、請求項1又は2に記載のものにおいて、各固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)の全表面及び導電性球体(C)の全表面が金メッキ処理されていることを特徴とする。
【0010】
そしてまた、本発明に係る常閉型傾斜・振動センサは、断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A、8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えた筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記円形筒孔(5)両端部の各環状突起(7、9)の開口直径を前記各固定電極(A1、A2)の断面円形の頸部(1)の直径とほぼ一致させると共に、該各環状突起の開口(7A、9A)の内周面と外側面とが交わる角に斜面(7B、9B)がつけられていること、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同一の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図面において、A1、A2は、断面円形の頸部1とその一端に突出し、先端面に開口する凹所2A、2Aを穿設した円柱状拡大頭部3とからなる同一の形状及び寸法を有する一対の固定電極、Bは該一対の固定電極A1、A2を左右方向に所定の間隙4を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の円筒形筒状体であり、該筒状体Bは内側に円形筒孔5を有し、かつ該円形筒孔5の内壁面6の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔5の直径より若干径小な開口7A、8A、9Aをそれぞれ有する3個の環状突起7、8、9と該円形筒孔の内壁面6とにより前記中央部の環状突起8を挟んだ左右両側に固定電極A1、A2の円柱状拡大頭部3、3をそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー10A、10Bを備えている。
【0012】
筒状体Bの円形筒孔5の両端部の各環状突起7、9の開口7A、9Aの直径は、各固定電極A1、A2の断面円形の頸部1の直径とほぼ一致させてある。そして、各環状突起7、9の開口7A、9Aの内周面と該突起の外側面とが交わる角には斜面7B、9Bがそれぞれつけられている。また、各固定電極A1、A2の円柱状拡大頭部3の先端面3Aと外周面3Bとが交わる角には丸み3Cがつけられている一方、該円柱状拡大頭部3の環状の後端面は、環状係止面3Dとして構成され、環状段部7C、9Cを構成する前記円形筒孔両端部の各環状突起7、9の内側環状面と係合するようになっている。また、前記した中央部の環状突起8の左右両面には各円柱状拡大頭部3の丸み3Cと同一の曲率を有する凹曲面8B、8Bがそれぞれ形成されている。
【0013】
各固定電極A1、A2は、図示の例にあっては、黄銅製ブロックをプレス加工によつてそれぞれ同一の形状、寸法に成型したものであって、その円柱状拡大頭部3の凹所2Aはほぼ半球状の凹面からなっており、また、その全表面には金メッキ(図示してない)が施されている。後述の導電性球体Cの全表面にも金メッキが施されている。また、図示の例にあっては、上記筒状体Bは、熱変形温度が高くて耐熱寸法安定性の点で優れていると共に、量産性に富むPPS樹脂その他のエンジニアリングプラスチックから射出成型機等で全一体的に成型されている。そして、前記した環状突起7、8、9は環状の補強リブとしての機能を併有するため、筒壁の肉厚を薄くして(例えば0.5mm程度に)、超小型、例えば2.0mm×2.4mm程度の大きさにしても耐熱性が極めて高く、しかも高強度の筒状体を得ることができる。従って、センサをプリント基板等に半田付けする際の加熱や使用時における周囲温度の上昇等により筒状体Bが変形するようなおそれは無い。なお、筒状体はその外形を円筒形のほか、角形又は直方形としてもよい。
【0014】
次に、本発明の要部を構成する一対の固定電極A1、A2及び筒状体Bを使用してする傾斜・振動センサの組立の方法について説明する。
前述したように、一対の固定電極A1、A2は同一の形状、寸法を有するので、そのいずれを先に筒状体Bに取り付けるか、筒状体Bの両端部のいずれの側から先に取り付けるかは全く任意であるが、便宜上、一方の固定電極A1を先に取り付ける場合の組立順序を図解した図3を参照して説明することとする。
【0015】
一対の固定電極A1、A2のうち、一方の固定電極A1を先に筒状体Bに取り付ける場合には、先ず最初に、筒状体Bをその一方の開口7Aが上を向くように所定のホルダーに垂直に保持させる。次いで、図3の(A)に示すように、該固定電極の円柱状拡大頭部3をその丸み3Cの部分が筒状体Bの一方の端部の環状の斜面7Bに当接するように着座させる。この状態において、固定電極A1をプレスにより上方から押圧してやると、その円柱状拡大頭部3は、その丸み3Cの部分が該斜面7B上を滑りながら環状突起7の弾性に抗してその開口7Aを半径方向外方へ強制拡開するため、その全体が容易に該開口7Aを通過して左側の嵌合チャンバー10Aに弾圧入せしめられる。このようにして固定電極A1の円柱状拡大頭部3が該嵌合チャンバー10Aに嵌合せしめられると、前記環状突起7の開口7Aはその復元力により原形に復し、環状係止面としての円柱状拡大頭部3の環状後端面3Dが環状段部としての環状突起7の内側環状面7Cと係合するので、固定電極A1は、図3の(B)に示すように、嵌合チャンバー10A内に接着剤や締結部材等を要することなく弾性的に密嵌合した状態で確実かつ強固に係止される。
【0016】
次に、上記のようにして固定電極A1を取り付けた筒状体Bを反転させて、図3の(C)に示すように、内部に可動電極としての導電性球体Cを収容する。そして、最後に、他方の固定電極Aの円柱状拡大頭部3を筒状体Bの他端部の環状突起9の開口9Aから他方の嵌合チャンバー10Bに弾圧入して嵌合係止させることにより、図4に示すように、一対の固定電極A1、A2を左右方向に所定の円形間隙4を残し、かつ導電性球体Cの自由な転動を許すほぼ球面状の空室2を形成する前記凹所2A、2Aを互いに対向させた態様で筒状体Bに取り付けて強固に固定することができ、これによって傾斜・振動センサの組立が完成する。
なお、固定電極A2の筒状体Bへの取付方法ないし取付構造は、前記した固定電極A2のそれと同一であるので、説明の反復を避けるため、それについての説明は省略した。
【0017】
上記のようにして組立てられた図4の傾斜・振動センサは、ノーマルクローズ型、すなわち常閉型の傾斜・振動センサとして構成されており、該センサが水平位置にある場合には、導電性球体Cが、同図に示すように、両電極A1、A2間の球面状空室2の底部において前記の間隙4を挟んだ固定電極の左右両側の受面2A′、2A′に当接して導通するようになっている。そして、該センサが例えば図4の水平位置から図5に示すように左右いずれかの方向に傾斜し、所定傾斜角を越えて傾くと、球体Cは傾斜方向へ転動して一方の受面2A′から離れるので電極A1、A2間がオープン状態となり、スイッチ回路が開成する結果、該センサは傾斜を検出する傾斜スイッチとして機能する。なお、前記空室2の底部ないし受面2A′の傾斜角は、センサの用途に応じて任意に設定することができる。
【0018】
次に、本発明に係る傾斜・振動センサを振動によるスイッチオン・オフ動作の繰り返しに基づいて振動状態を検出する振動センサとして用いる場合、特に、例えば歩行やスポーツその他の運動等に伴って振動が頻繁に発生する電子腕時計その他の機器に組み込んで使用する場合においては、その振動に伴って導電性球体Cが前記空室2内において飛び跳ねたり、左右に激しく転動したりする等の運動を繰り返し、各電極A1、A2の凹面2A、2Aに頻繁に衝突する現象が発生する。このように、導電性球体Cの前記凹面2A、2Aに対する衝突が反復的に起きると、その衝撃力は各電極A1、A2を外方ないし軸方向へ押圧するように作用する外力として働くが、本発明に係るセンサにあっては、前述の如き固定電極A1、A2の取付構造を有するので、上記の如き外力として働く衝撃力が固定電極A1、A2に加えられたとしても接触不良ないし動作不良や早期摩耗を惹起する固定電極間の間隙4の幅の変動をもたらす固定電極の位置ずれを生じるおそれが全くなく、固定電極の緩みや変形をも有効に防止することが可能となる。
【0019】
また、図示の例にあっては、各電極A1、A2の凹面2A、2Aが前記受面2A′、2A′を含めてほぼ半球状を呈し、角張っていないので、センサが傾斜した場合の球体Cの転動が円滑となるばかりでなく、球体Cが振動を受けて飛び跳ねたり跳ね返ったりして凹面2A′、2A′に衝突しても、衝突の際の両者の接触が球面と球状凹面との接触となるためその接触面積が広くなり、しかも衝突と同時に直ちに曲面に沿って転動するため、衝突の際の局部的衝撃が弱められる。従って、電極側及び球体側のいずれの金メッキ層にも傷がつきにくくなると共に、電極側の接点部分としての受面2A′、2A′の凹凸変形の発生をも有効に防止することができ、その変形ないし傷に起因して発生する接触不良の早期発生を防止することが可能となる。
【0020】
前述したように、筒状体Bはその外形が円筒形であると角形又は直方形であるとを問わないが、その外形が円筒形である場合には、センサを作業テーブル上等に載置した場合に転動して落下したり紛失したりすることが起こらないようにするため、図2に示すように、筒状体Bの外周面下部にその軸線に沿って平行に延在する一対の支持脚片11A、11Bを突設することが望ましい。このようにすれば、直径が2mm程度の円筒体であっても転動による落下や紛失を確実に防止することができる。
【0021】
なお、図示のセンサはそのままプリント基板等に半田付けすることができるが、各電極の円形頸部1の外端側に適宜加工を施してその加工個所に端子をそれぞれ取り付け、該端子を介して電源回路に接続することができるようにすることも可能である。
【0022】
本発明は叙上の如く構成されているので、それによれば、組立に必要不可欠な部品である可動電極としての導電性球体、固定電極及びその取付手段のうち、固定電極としては同一構成の上記電極を2個、その取付手段としては単体としての上記筒状体を1個必要とするのみであって、組立作業の大部分を占める固定電極の取り付けが極めて容易であるばかりでなく、構造も極めて簡単かつ強固で、全体を大幅に小型化することができるとともに、量産性を高めて廉価で提供することができ、しかも耐久性ないし耐摩耗性に富み信頼性の高い傾斜・振動センサを得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としての傾斜・振動センサの要部を構成する一対の電極とその取付手段としての筒状体とを互いに分離し、かつ該筒状体を縦断して示した分解正面図。
【図2】 図1に示した筒状体の右側面図。
【図3】 上記センサの組立順序の一例を図解した説明図。
【図4】 図3に示した組立順序に従って組み立てられたセンサの縦断正面図。
【図5】 センサが一方向へ傾斜してその電極間がオープンになっている状態を示す縦断正面図。
【符号の説明】
A1、A2 固定電極
B 筒状体
C 導電性球体
1 固定電極の頸部
2 空室
2A 凹所
3 固定電極の円柱状拡大頭部
3C 円柱状拡大頭部の丸み
4 間隙
5 円形筒孔
6 円形筒孔の内壁面
7、8、9 環状突起
7A、9A 開口
7B、9B 斜面
10A、10B 嵌合チャンバー

Claims (6)

  1. 断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A、8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えた筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同様の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とする常閉型傾斜・振動センサ。
  2. 断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A、8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えた筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同様の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とする常閉型傾斜・振動センサ。
  3. 前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の環状の後端面は、それぞれ環状係止面(3D)として構成され、環状段部(7C、9C)をそれぞれ構成する前記円形筒孔(5)両端部の各環状突起(7、9)の内側環状面とそれぞれ係合するようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の常閉型傾斜・振動センサ。
  4. 各固定電極(A1、A2)の円形頸部(1)の外端側に加工を施してその加工個所に端子をそれぞれ取り付け、該端子を介して電源回路に接続することができるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の常閉型傾斜・振動センサ。
  5. 各固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)の全表面及び導電性球体(C)の全表面が金メッキ処理されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の常閉型傾斜・振動センサ
  6. 断面円形の頸部(1)とその一端に突出し、先端面(3A)に開口するほぼ半球状の凹所(2A)を穿設した円柱状拡大頭部(3)とからなる同一構成の一対の固定電極(A1、A2)と、これらの電極と接離する1個の可動電極としての導電性球体(C)と、該一対の固定電極をその円柱状拡大頭部(3、3)を軸方向に所定の円形間隙(4)を残して対向させた態様で取り付けるための非導電性合成樹脂製の筒状体(B)であって、内側に円形筒孔(5)を有し、かつ該円形筒孔の内壁面(6)の両端部及び中央部からそれぞれ半径方向内方に突出すると共に該円形筒孔の直径より若干径小な開口(7A、9A、8A)をそれぞれ有する3個の環状突起(7、9、8)と該円形筒孔の内壁面(6)とにより、前記中央部の環状突起(8)を狭んだ左右両側に前記固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を互いに対向させてそれぞれ密に嵌合係止し得るように画成した左右一対の嵌合チャンバー(10A、10B)を備えた筒状体(B)とを具備し、前記一対の固定電極の円柱状拡大頭部(3、3)を前記円形筒孔両端部の各環状突起(7、9)の開口(7A、9A)から前記嵌合チャンバー(10A、10B)にそれぞれ弾圧入して嵌合係止し、これにより前記円形間隙(4)を残して対向する該円柱状拡大頭部(3、3)の前記半球状凹所(2A、2A)によりほぼ球面状の空室(2)を形成し、その内部に前記導電性球体(C)を転動自在に収納してなり、前記円形筒孔(5)両端部の各環状突起(7、9)の開口直径を前記各固定電極(A1、A2)の断面円形の頸部(1)の直径とほぼ一致させると共に、該各環状突起の開口(7A、9A)の内周面と外側面とが交わる角に斜面(7B、9B)がつけられていること、前記各固定電極の円柱状拡大頭部(3)の先端面(3A)と外周面(3B)とが交わる角に丸み(3C)がつけられている一方、前記中央部の環状突起(8)の左右両面には該丸み(3C)と同様の曲率を有する凹曲面(8B、8B)がそれぞれ形成されていること、及び、センサが水平な状態では常に該導電性球体(C)が該空室(2)の底部において前記間隙(4)を挟んだ両側の固定電極(A1、A2)の受面(2A′、2A′)に接触して該電極相互を導通させるようにしたことを特徴とする常閉型傾斜・振動センサ。
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