JP4153213B2 - 常閉式小型振動センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動センサに係り、殊に盗難防止装置等の家電製品、精密機械器具その他各種の産業機械器具に組み込んでそれら製品、機器等の振動を電気的に検出するための振動センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の振動センサとしては、従来、1個または複数個の可動電極としての導電性球体と、複数個の電極部材と、それらの電極部材を取り付けて固定するための取付手段としての非導電性のケースないし筺体、金具等からなっていて、内蔵する移動自在な前記導電性球体を介して回路を開閉させるようにした常開式(ノーマルオープン・タイプ)のものと、常閉式(ノーマルクローズ・タイプ)のものとが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の振動センサとしては、従前は特定方向の振動しか検出できないものが多かったが、近時においては例えば、特開平10−154451号公報等に開示されているような全方向の振動に対する検知が可能ないわゆる無指向性振動センサが出現し、多用されるに至っている。しかし乍ら、従来公知のこの種の無指向性振動センサにあっては、一般に、その構成に必要な部品の種類や点数が多く、各種の組立工程を必要とするため、その組立加工に要する労力や時間が嵩み、製造コストを安く抑えることが困難であるばかりでなく、構造が複雑となり、そのため、近時における使用対象機器としての各種電子機器等の小型化に対応して小型化を推進するすることが困難であり、しかも、例えば歩行やゴルフその他の運動等に伴って振動が頻繁に発生する電子腕時計等の如き小型携帯機器や振動の多い機器に組み込んで使用する場合、その振動に伴って移動変位を繰り返す導電性球体と他のセンサ構成部品、特に電極部材との衝突によって加えられる衝撃等により、該球体の球面の損傷、電極部材の接点部分の変形や位置ずれ、それらに起因する検出感度不良ないし動作不良や早期摩耗等を惹起しやすいといった問題点があった。また、この種のセンサにあっては、構造に起因して速度の遅い振動や僅かな傾斜ないし微振動に対しては敏感に動作し得ないものが少なくなかった。
【0004】
本発明は、従来技術の有する上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、その構成に必要不可欠な部品である可動電極としての導電性球体、電極部材及びその取付手段のうち、電極部材及びその取付手段を構成する部品の種類や点数を必要最小限度に止めると共に、それら部品の形状の単純化、共通化、部品寸法の小型化等を推進し、これにより組立作業の大部分を占める電極部材の取り付けが極めて容易となるばかりでなく、構造も極めて簡単かつ強固で、全体を大幅に小型化することができるとともに、量産性を高めて廉価で提供することができ、しかも耐久性ないし耐摩耗性に富むと同時に検出感度が良好で高い信頼性を有する無指向性の常閉式小型振動センサを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る常閉式小型振動センサは、 同一の肉厚と同径の円形孔とをそれぞれ有する前後一対の成形絶縁物間に前記絶縁物の円形孔より径小な円形孔を有する第1の電極板を、それら円形孔の各中心線を互いに一致させた態様で挿着してなる前後両端が開口したケースと、該ケースの前後両端をそれぞれ覆う第2及び第3の電極板と、前記第1の電極板の円形孔の直径よりも小さく、かつ前記第1の電極板と、前記第2及び第3の各電極板との距離よりも大なる直径を有する導電性球体とを備えており、前記ケースにはその前後両端面にそれぞれ複数の突起を各成形絶縁物と一体に形成するとともに、前記第2及び第3の各電極版に該突起を挿通する透孔をぞれぞれ設け、該突起を該透孔にそれぞれ挿通し、該透孔を通して外方へ突出する各突起の突出部分を金型で鋲頭状に加熱形成することにより、前記第2及び第3の電極板を前記ケースの前後両端面にそれぞれ圧着してあり、静止状態ではその姿勢の如何に拘らず、常に前記導電性球体が前記第1の電極板と前記第2の電極板又は前記第3の電極板とに接触して当該両電極板相互を導通させるとともに、振動するとその振動方向の如何に拘らず、該導電性球体が移動する際に導通、非導通を繰り返すように構成したことを特徴とするものである。
【0006】
さらに、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1に記載のものにおいて、前記ケースが射出成型機を用いたインサート成型方式により一体成型してなるものであることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1に記載のものにおいて、前記ケースは前記一対の成形絶縁物を前記第1の電極板の両面に接着剤で接着して成形し、その際、該電極板に設けた透孔を通して該接着剤が該両成形絶縁物間を橋絡するバインダーとして作用するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
さらにまた、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1から3までのいずれか1項に記載のものにおいて、第1、第2及び第3の各電極板の輪郭と成形絶縁物の輪郭とが同一であることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1から3までのいずれか1項に記載のものにおいて、第1、第2及び第3の各電極板の輪郭と成形絶縁物の輪郭の形状が角形、四角形又は円形であることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1から3までのいずれか1項に記載のものにおいて、第1の電極板の円形孔の内周面両端部に面取りないしRが施されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1から6までのいずれか1項に記載のものにおいて、各電極板の全表面及び導電性球体の全表面がそれぞれ金メッキ処理されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項1から6までのいずれか1項に記載のものにおいて、各電極板の一側下部にプリント基板に接続するための接続端子部が突出形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
さらにまた、本発明に係る常閉式小型振動センサは、請求項8記載のもににおいて、第1の電極板の接続端子部と第2の電極板及び第3の電極板の接続端子部とが互いに逆方向を向くように各電極板が配置されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき、その好ましい実施形態を具体的に示した添付図面を参照して詳細に説明する。図面において、A1及びA2は同一の肉厚と同径の円形孔1A、2Aとをそれぞれ有する前後一対の成形絶縁物、Bは前記円形孔1A、2Aより径小な円形孔1Bを有する第1の電極板、Cは該電極板Bを前記成形絶縁物A1、A2間に前記各円形孔1A、2Aがそれらの各中心線を互いに一致させた態様で挿着してなるケースである。該ケースCは前後両端に開口1C、2Cを有しており、第2の電極板D1及び第3の電極板D2により該ケースCの前後両端をそれぞれ覆い、前記開口1C及び2Cを閉塞している。Eは前記第1の電極板Bの円形孔1Bの直径よりも小さく、かつ前記第1の電極板Bと前記第2及び第3の各電極板D1、D2との距離よりも大なる直径を有する導電性球体である。
【0015】
前記成形絶縁物A1、A2は、耐熱性を有する非導電性の合成樹脂で形成されるが、センサの熱による変形を防止するため、それらは特に熱変形温度が高くて耐熱寸法安定性の点で優れていると共に、量産性に富むPPS樹脂その他のエンジニアリングプラスチックから形成されるのが望ましい。図示の例では、成形絶縁物A1、A2は、その輪郭が直方形に形成されているが、輪郭の形状はこれに限定されず円筒形又は角形であってもよい。また、成形絶縁物A1、A2の各隅角部には、前記第2及び第3の電極板D1、D2を固定するための外方に突出する複数の突起3Aがそれぞれ突設されている。
【0016】
次に、第1の電極板B、第2の電極板D1、第3の電極板D2は、黄銅等の導電性の良好な金属板をプレス加工によってそれぞれ同一の輪郭形状、寸法に成型したものであって、図示の例にあっては、それらの各隅角部に透孔2B、1Dがそれぞれ設けらているとともに、一側下部にプリント基板等の回路に接続するための接続端子部3B、2D、2D′が突出形成されている。また、その中央部に穿設されている前記第1の電極板Bの円形孔1Bの内周面両端部には、図7に示すように、導電性球体Eがその移動の際にそこに衝突することによって蒙る損傷を防止するため、面取り4BないしRが施されている。
また、図示の例にあっては、第1の電極板B、第2の電極板D1、第3の電極板D2の輪郭は、前記接続端子部3B、2D、2D′を除き、前記成形絶縁物A1、A2の輪郭と一致するように形成されている。従って、例えば成形絶縁物A1、A2の輪郭が円筒形のときは、各電極板B、D1、D2の輪郭は同径の円形となる。
そして、各電極板B、D1、D2の全表面には金メッキ(図示してない)が施されている。また、金属球体である導電性球体Eの全表面にも金メッキが施されている。これにより該球体と各電極板間の導通性を良好ならしめるとともに、腐食を防止するようにしてある。
【0017】
前記ケースCは、前述したように、前記第1の電極板Bを前記成形絶縁物A1とA2の間に挿着してなるものであるが、このケースCの好ましい製造方法の一例としては、射出成型機を用いたインサート成型方式により一体成型する方法が挙げられる。また、ケースCの好ましい製造方法の他の一例としては、一対の成形絶縁物A1、A2をそれぞれ別体に成型するとともに、該成形絶縁物A1、A2を前記第1の電極板Bの両面に接着剤で接着する方法が挙げられる。上記いずれの方法による場合でも、樹脂ないし接着剤が該電極板の両面に被着するばかりでなく、前記した第1の電極板Bの各透孔2Bを通して成形絶縁物A1、A2間を橋絡するバインダーとして作用するので、該電極板と該成形絶縁物とが一体に結合してなる単体としてのケースCが形成される。したがって、ビス等の締結用金具は一切不要となる。
【0018】
本発明に係る振動センサは、図示の例にあっては、ケースCの前後両側部を構成する前記成形絶縁物の各突起2Aを第2の電極板D1、第3の電極板D2の各透孔1Dにそれぞれ挿通した後、該透孔1Dを通して外方へ突出する各突起3Aの突出部分を金型で鋲頭状に加熱成型し、これにより成型された鋲頭状膨出部3A′によって第2及び第3の電極板D1、D2をケースCの前後両端面にそれぞれ圧着してやることによってセンサの組立は完了する。これによってケースCの開口1C及び2Cは前記第2及び第3の電極板により閉塞されるが、導電性球体Eは遅くとも該両電極板のいずれか一方を取付けた段階でケースC内に入れてやらなければならないことは勿論である。この組立作業の場合にも前記と同様にビス等の締結用金具は不要となる。
また、第2及び第3の電極板D1、D2は、図4、5等によく示されているように、それらの各接続端子部2D、2D′が第1の電極板Bの接続端子部3Bと互いに逆方向を向くようにケースCに取付けられ、中央に位置する第1の電極板Bはプラスの電極として、また、その前後に成形絶縁物A1、A2を介して隔置された第2及び第3の電極板D1、D2はいずれもマイナスの電極として設定されている。
【0019】
図8Aは組立の完成した振動センサをその対象機器に使用されるプリント基板Pの上面側に半田付けした状態を示す正面図である。図中、P1は第1の電極板Bの接続端子部3Bを半田付けしたランド、P2は第2及び第3の電極板D1、D2の各接続端子部2D、2D′をそれぞれ半田付けした一対のランドであり、Sはリフローによって形成された半田のフィレットである。図8Bは組立の完成した振動センサをプリント基板Pの下面側に半田付けした状態を示す正面図であるが、該センサの構成、その半田付けの態様等については、図8Aに示したものと特に異なるところはないので、説明を省略する。因みに、プラス電極としての第1の電極板Bとマイナス電極としての第2及び第3電極板D1、D2とは、前者の接続端子部3Bと後者の接続端子部2D、2D′とが互いに反対方向を向くように配置されているため、プラス極とマイナス極の識別が容易であるので、プリント基板Pの表面実装作業を効率的に行うことが可能となる。
【0020】
上記のようにして組立られた振動センサは、ノーマルクローズ型、すなわち常閉式の振動センサとして構成されており、該センサが図2に示すように水平位置にある場合のみならず、静止状態ではその姿勢の如何に拘わらず、常に前記導電性球体Eがその環状の転動面としての前記第1電極板Bの円形孔1B内周面の一側端部と前記第2の電極板D1又は前記第3の電極板D2の内側面とに接触した状態で両電極板BとD1又はD2相互を導通させるようになっている。他方、該振動センサが、図2に示す位置に静止して導通状態となっている場合において、例えば、図9の(A)〜(C)にそれぞれ示す矢印の方向に振動が加えられると、図9の(A)に図解されているように、その瞬間に導電性球体Eはその方向に移動変位し、電極板D1またはD2との接触を断ち分離するため、その瞬間に非導通状態となるが、次の瞬間には、図9の(B)に図解されているように、反対側の電極板D2又はD1の内側面と前記円形孔1B内周面の他側端部とに接触し、当該電極板及び第1の電極板B相互を導通させる。そして、振動・反動(その方向が水平方向であると、垂直方向であると、その他の方向であるとを問わない)継続中は該球体は上記の如き接触、非接触を繰り返すので、導通・非導通の状態が繰り返され、振動がなくなると、静止して導通状態に戻る。この導通・非導通を外部に接続した公知の検出手段で検出することにより、該センサを組み込んだ対象物が動いていることを判断することができる。
【0021】
次に、可動電極として金属球としての導電性球体Eを使用するこの種の振動センサを振動が頻繁に発生する機器に組み込んで使用する場合においては、その振動に伴って該導電性球体Eが該センサの空室内において飛び跳ねたり、激しく移動したりする等の運動を繰り返し、各電極に頻繁に衝突する現象が発生する。このように、導電性球体Eの各固定電極に対する衝突が反復的に起きると、その衝突により各電極の接点部分や該導電性球体Eの表面に凹凸変形や傷を生じさせ易い。この傾向は、固定電極がピンや細長い電極板で作られているものや鋭いエッジを有するものに多く見られる。また、これらのものにあっては、固定電極の位置ずれや緩みも生じ易い。これに対し、本発明に係る振動センサにあっては、上記の如きシンプルで堅固な構造を有するので、固定電極板A1、A2に衝撃が加えられたとしても、固定電極の位置ずれや緩みや変形等の発生、したがってまた、接触不良ないし動作不良や摩耗等を早期に惹起することを有効に防止することが可能となる。
【0022】
また、本発明に係る振動センサにおいては、導電性球体Eは第1の電極板Bの円形孔1Bの直径よりも小さく、かつ該電極板Bと第2及び第3の各電極板D1、D2との距離よりも大なる直径を有するため、図2に示す位置、すなわち、前記円形孔1Bの内周面下部と第2の電極板D1の内側面とで支持されて導通状態にある場合、第3の電極板D2の内側面と該球体Eの該内側面側の球面との間に残されている隙間CLは僅かであり、図示の例にあっては、該球体Eの直径の約7分の1となっている。したがって、球体Eの直径を約2mmとすると、該隙間CLは約0.3mmとなる。それゆえ、球体Eが図2に示す位置から図9(B)に2点鎖線で示す位置をへて9(B)に2点鎖線で示す位置、すなわち第3の電極板D2の内側面と接触するに至るまでの移動距離は前記隙間CLの距離と同一で僅少であり、該電極板D2の内側面とに衝突してもその衝突の際の衝撃は極めて少ない。そして、球体Eが振動を受けて飛び跳ねたり跳ね返ったりして前記第1電極板の円形孔1Bの内周面に衝突しても、該球体の遊動範囲は該円形孔とその両側の対向電極板A1、A2の内側面によって限定されており、しかも該内周面には、図7によく示してあるように、その両端部に面取り4BないしRがつけられているため、衝突の際の局部的衝撃が弱められる。従って、電極側及び球体側のいずれの金メッキ層にも傷がつきにくくなると共に、各電極板における凹凸変形の発生をも有効に防止することができ、その変形ないし傷に起因して発生する接触不良の早期発生を防止することが可能となる。しかも、本発明の振動センサは、上記の如き構造を有するので、速度の遅い振動や僅かな傾斜ないし微振動に対しても急速かつ敏感に動作することが可能となり、信頼性の高い小型振動センサとして上記の如き各種の機器に広く使用することができる。
【0023】
以上述べたように、本発明においては、センサの構成に不可欠な部品である可動電極としての導電性球体、電極部材及びその取付手段のうち、電極部材及びその取り付手段を構成する部品の種類や点数を必要最小限度に止めると共に、それら部品の形状の単純化や共通化を図り、これにより組立作業の大部分を占める電極部材の取付作業を容易かつ効率的ならしめることができるようにしたので、量産性を高め、製造コストを低く抑えることができることは勿論のこと、構造が極めて簡単で全体を大幅に小型化することができると共に、上記の如く構成されているので、耐久性ないし耐摩耗性に富むと同時に検出感度が良好で高い信頼性を有する無指向性の常閉式小型振動センサを得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としての常閉式小型振動センサの正面図。
【図2】 図1に示した振動センサを同図のA−A線に沿って切断して示した縦断面図。
【図3】 同上センサの左側面図。
【図4】 同上センサの平面図。
【図5】 同上センサの分解斜視図。
【図6】 同上センサの組立を完了した状態を示す斜視図。
【図7】 ケースの拡大縦断面図。
【図8】 組立の完成した振動センサをプリント基板に半田付けした状態を示す正面図。
【図9】 振動が加えられた場合の導電性球体の移動変位の様子を例示した説明図。
【符号の説明】
A1、A2 成形絶縁物
B 第1の電極板
C ケース
D1、D2 第2、第3の電極板
E 導電性球体
1A、2A、1B 円形孔
1C、2C 開口
3A 突起
3A′ 鋲頭状膨出部
2B、1D 透孔
3B、2D、2D′ 接続端子部
4B 面取り
Claims (9)
- 同一の肉厚と同径の円形孔とをそれぞれ有する前後一対の成形絶縁物間に前記絶縁物の円形孔より径小な円形孔を有する第1の電極板を、それら円形孔の各中心線を互いに一致させた態様で挿着してなる前後両端が開口したケースと、該ケースの前後両端をそれぞれ覆う第2及び第3の電極板と、前記第1の電極板の円形孔の直径よりも小さく、かつ前記第1の電極板と、前記第2及び第3の各電極板との距離よりも大なる直径を有する導電性球体とを備えており、前記ケースにはその前後両端面にそれぞれ複数の突起を各成形絶縁物と一体に形成するとともに、前記第2及び第3の各電極版に該突起を挿通する透孔をぞれぞれ設け、該突起を該透孔にそれぞれ挿通し、該透孔を通して外方へ突出する各突起の突出部分を金型で鋲頭状に加熱形成することにより、前記第2及び第3の電極板を前記ケースの前後両端面にそれぞれ圧着してあり、静止状態ではその姿勢の如何に拘らず、常に前記導電性球体が前記第1の電極板と前記第2の電極板又は前記第3の電極板とに接触して当該両電極板相互を導通させるとともに、振動するとその振動方向の如何に拘らず、該導電性球体が移動する際に導通、非導通を繰り返すように構成したことを特徴とする常閉式小型振動センサ。
- 前記ケースが射出成型機を用いたインサート成型方式により一体成型してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の常閉式小型振動センサ。
- 前記ケースは前記一対の成形絶縁物を前記第1の電極板の両面に接着剤で接着して形成し、その際、該電極板に設けた透孔を通して該接着剤が該両成形絶縁物間を橋絡するバインダーとして作用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の常閉式小型振動センサ。
- 第1、第2及び第3の各電極板の輪郭と成形絶縁物の輪郭とが同一であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の常閉式小型振動センサ。
- 第1、第2及び第3の各電極板の輪郭と成形絶縁物の輪郭の形状が角形、四角形又は円形であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の常閉式小型振動センサ。
- 第1の電極板の円形孔の内周面両端部に面取りないしRが施されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の常閉式小型振動センサ。
- 各電極板の全表面及び導電性球体の全表面がそれぞれ金メッキ処理されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の常閉式小型振動センサ。
- 各電極板の一側下部にプリント基板に接続するための接続端子部が突出形成されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の常閉式小型振動センサ。
- 第1の電極板の接続端子部と第2の電極板及び第3の電極板の接続端子部とが互いに逆方向を向くように各電極板が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の常閉式小型振動センサ。
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