JP4059374B2 - 吸収体製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は軟便等の処理が容易な使い捨ておむつ全般に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
尿と便を分離して収納し、漏れや後処理を容易にすることを目的として、おむつの吸収体に凹部やポケットを設ける等の対策が取られているが、軟便のように便の流動性が高い場合に、着用者の生活動作や体の向きによってこれらの収納箇所に適切に収まらないことがあった。
【0003】
また、おむつの表面シートに開口処理した、いわゆる”肌当てシート”を用いて尿や軟便に対して吸収性を高めた使い捨ておむつが開発されているが、吸収性に優れたものは出てきていない。この結果として、排泄物との接触や逆戻りにより、肌が汚れたり、衛生上に問題があった。
【0004】
また、開口表面シートや吸収ポケットの付いたおむつを製造するには、かなりの設備導入が必要であるためコスト面での優位性が無く、また、開口処理には切り欠いた部分がゴミとなり、工程に紛れ込んだり、廃棄物など問題を抱えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこれらの問題を解決するもので、軟便や尿等の排泄物が表面シートで液流れすることなく、これを表面シートの下部空間に溜め、かつこの溜めた排泄物の逆流を防止して肌を衛生的に保つことを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は表面シートと防漏シートとの間に吸収体を有する吸収物品において、該表面シートに弁状の半開口を多数配列し、これら弁状の半開口は一部を切り欠かずに残したものが吸収体側の背側にあって腹側が開口するかあるいは反対に腹側にあって背側が開口することを特徴とする吸収体製品に関する。
【0007】
さらに本発明は弁状の半開口は夫々その一部を切り欠かずに残したものであり、軟便の重みでは下層へ開くが、下層からの便の逆流に対しては開かないように構成される吸収体製品に関する。
さらに本発明は弁状の半開口の大きさが径3.0mm〜20.0mmの範囲に設定されている吸収体製品に関する。
半開口の大きさが、径3.0mm未満では弁が十分に開かず、また20.0mmより大きいと便の補足効果が得られない。
【0008】
さらに本発明は表面シートと吸収体の間に(1)嵩高な不織布もしくは嵩高なパルプ紙からなるキャリアシート、(2)トランスファーシート、または(3)変形容易な綿状繊維を介設した吸収体製品に関する。
さらに本発明は表面シートの幅方向両側縁部に長手方向に伸びる伸縮部材を備えて、表面シートが空間をおいて下層の吸収体と接合するようにした吸収体製品に関する。
【0009】
さらに本発明は表面シートの腹側から2/3までは腹側が開閉する弁状の半開口を有し、背側から1/3までは背側が開閉する弁状の半開口を有している吸収体製品に関する。
本発明は弁状の半開口が円弧状、V字状、U字状である吸収体製品に関する。
【0010】
表面シートの材質は特に制約されるものではないが、肌触りの点からポイントボンド、エアスルー等のサーマルボンド不織布が適している。
弁状の半開口の形状は肌触り及び軟便、尿等の排泄物の通過性を妨げない範囲で適宜可能である。
また弁状の半開口の大きさは肌触りと排泄物の通過性から適宜決められる。
【0011】
弁状の半開口は排便時、軟便の重みで半開口が開いて表面シートの下部空間に軟便を溜めることができるように、また表面シートの下部空間に溜めた排泄物が着用時にも逆流しないように、便の逆流を防止するために半開口が開かないようにする。そのためには好ましくはGMT[ JIS p8113で規定され、式(縦方向破断までの最大荷重×横方向破断までの最大荷重) 1/2 で算出される ]を500〜900gfとすることで、半開口が弁として良好に機能することが認められた。
【0012】
さらに便や尿の吸収体による吸収を補足するためおよび弁状の半開口から吸収体材料の飛び出しによる不快感等を軽減もしくは予防する上で、半開口を配設した表面シートと吸収体との間に嵩高な不織布や嵩高なパルプ紙からなるキャリアシートやトランスファーシートあるいは変形容易な綿状繊維等を介在せしめることが好ましい。
また不織布の表面シートと吸収体との間により空間を確保するために、表面シートは空間をあけて下層シートと接合することが望ましく、表面シートの幅方向両側縁部に長手方向に伸びる伸縮部材を備えてもよい。
【0013】
また本発明は使い捨ておむつ全般(尿パッド等も含む)に適用される。
【0014】
【実施例】
以下に図面に示す実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】
図1は本発明の吸収体製品をテープ留め紙おむつに適用した一例を示したもので、防漏シート(1)と半開口(2)を多数配設した表面シート(3)と両者の間に介設した吸収体(4)とからなっており、シート(1)の背側両側にはこれをシート(1)の腹側に連結するための留めテープ(5)(5)が取付けられている。
尚(6)はレッグギャザー、(7)は立体ギャザーを示す。
【0016】
図2は表面シート(3)の要部を示したもので、これには径3.0mm〜20.0mmの大きさの半開口(2)が長手方向および幅方向適宜間隔に配設されている。半開口(2)は一部を切り欠かずに残した部分(a)と切り欠いた大部分(b)とからなっていて半開口(2)が弁として作用するようになっている。
【0017】
図3〜図5は半開口部(2)の形状を例示したもので、図3は切り欠いた大部分(b)が円弧状、図4は(b)がV字状、図5は(b)がU字状の場合を示している。
【0018】
図6は半開口(2)の弁作用を説明したもので、表面シート(3)の半開口(2)上に排泄された軟便等はその重みで半開口(2)を下方へ弁状に開き、また半開口(2)間の上に排泄された軟便等は隣接の半開口(2)に移動した後、同様に当該半開口(2)を下方へ弁状に開く。かくして軟便等は半開口(2)が下方へ弁状に開いて形成された透孔(8)を通過して下層の吸収体(4)等に捕捉、吸収される。
【0019】
図7はおむつの他の構成を示したもので、表面シート(3)と吸収体(4)の間にトランスファーシート(9)を介在した例である。このシート(9)の介在により便や尿の吸収を補足すると共に吸収体(4)の材料が透孔(8)より上方に飛び出すのを防止することができる。
【0020】
図8は本発明の吸収体製品の着用時の状態を示し、身体に沿った表面シートと吸収体との間に図面右の腹側から図面左側の背側に向って長手方向の空間が形成されている。
そのため軟便等の排泄物が表面シート上で拡散する際に半開口を弁状に下方に押し広げて通過し、表面シートの下部の空間に溜まることになり、排泄物の吸収性が改善される。また尿についても排尿直後に表面シート上を走って表面の液流れを起すことなく真近の半開口を同様に押し広げて下層に吸収させることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の効果を要約して列記すると次の通りである。
(1)軟便等の排泄物が表面シート上で拡散する際に、半開口を押し広げて通過し、表面シート下部空間に溜まることにより、排泄物の吸収性が改善される。排尿直後に表面シートを走る(表面の液流れ)ことなく、半開口から速やかに下層へ吸収させることが可能である。
(2)収納した排泄物が着用時にも逆流することなく肌をより衛生的に保つことができる。
(3)軟便等の収容能力アップにより、取外し時や処理時に周囲を汚染させることがなく衛生的で、装着、脱着時の作業性の改善が期待される。
(4)開口手段による切り屑の発生がなく生産性が向上する。
(5)着用者の使用状況に合わせて開口部所、開口形状の調整が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 テープ留め紙おむつへの実施例を示した本発明の吸収体製品の平面的斜視図。
【図2】 半開口表面シートの要部説明図。
【図3】 表面シートに配設する半開口の例示図。
【図4】 表面シートに配設する半開口の例示図。
【図5】 表面シートに配設する半開口の例示図。
【図6】 半開口の活用説明図。
【図7】 本発明の適用される紙おむつの他の構成を示す説明図。
【図8】 本発明吸収体製品の着用状態を示す断面説明図。
【符号の説明】
1…防漏シート
2…半開口
3…表面シート
4…吸収体
5…留めテープ
7…立体ギャザー
8…透孔
9…トランスファーシート
10…空間
a:半開口の切り欠かないで残した部
b:半開口の切り欠いた大部分
Claims (7)
- 表面シートと防漏シートとの間に吸収体を有する吸収物品において、該表面シートに弁状の半開口を多数配列し、これら弁状の半開口は一部を切り欠かずに残したものが吸収体側の背側にあって腹側が開閉するかあるいは反対に腹側にあって背側が開閉することを特徴とする吸収体製品。
- 表面シートの腹側から2/3までは腹側が開閉する弁状の半開口を有し、背側から1/3までは背側が開閉する弁状の半開口を有している請求項1記載の吸収体製品。
- 弁状の半開口が円弧状、V字状またはU字状である請求項1または2記載の吸収体製品。
- 弁状の半開口は夫々その一部を切り欠かずに残したものであり、軟便の重みでは下層へ開くが、下層からの便の逆流に対しては開かないように構成される請求項1から3までのいずれか1項記載の吸収体製品。
- 表面シートと吸収体との間に(1)嵩高な布織布もしくは嵩高なパルプ紙からなるキャリアシート、(2)トランスファーシート、または(3)変形容易な綿状繊維を介設した請求項1から4までのいずれか1項記載の吸収体製品。
- 表面シートの幅方向両側縁部に長手方向に伸びる伸縮部材を備えて、表面シートが空間をおいて下層の吸収体と接合するようにした請求項1から5までのいずれか1項記載の吸収体製品。
- 弁状の半開口の大きさが径3.0mm〜20.0mmの範囲に設定されている請求項1から6までのいずれか1項記載の吸収体製品。
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