JP4059286B2 - ハイブリッド車の運転状態表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ハイブリッド車の走行状態を運転者に表示するためのハイブリッド車の運転状態表示装置の改良に関する。
自動車等の車両においては、当該車両の運転状態を運転者に表示するための運転状態表示装置が必須である。例えば、駆動源としてエンジンとモータとを搭載したハイブリッド車の場合には、車両の運転状態としてエネルギの伝達方向を表示するエネルギモニタ画面が運転状態表示装置に含まれている。このエネルギモニタ画面では、現在の駆動方法がエンジンとモータの一方又は両方のいずれであるか、エンジンによるモータジェネレータを使用した発電状況、モータジェネレータによる回生エネルギの利用状況等を視覚的に運転者が確認できるような表示が行われる。このようなエネルギモニタ画面の表示では、エネルギの伝達方向、回生方向を矢印で表示するとともに、エネルギの伝達方向、回収方向がそれぞれ異なる色で表示されている。
本発明の目的は、ハイブリッド車の運転状態を適切に表示することができるハイブリッド車の運転状態表示装置を提供することにある。
本発明は、ハイブリッド車の運転状態を表示するハイブリッド車の運転状態表示装置であって、運転状態を表示する表示手段を備え、前記表示手段は、この表示手段に表示される、タイヤへの又はタイヤからのエネルギフローの表示色を、エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態と、モータの動力によりタイヤが駆動される状態と、前記ハイブリッド車の運動エネルギを電力に回生する回生状態とで異ならせるとともに、エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態ではエンジンとモータの間のエネルギフローの表示色とエンジンとタイヤの間のエネルギフローの表示色を同じにし、モータの動力によりタイヤが駆動される状態ではモータとタイヤの間のエネルギフローの表示色とバッテリとモータの間のエネルギフローの表示色を同じにして表示することを特徴とする。
また、表示手段は、モータとしてフロントモータとリアモータと、タイヤとしてフロントタイヤとリアタイヤと、エンジンとフロントモータとでフロントタイヤを駆動し、リアモータでリアタイヤを駆動し、電力源としてのバッテリを搭載したハイブリッド型４輪駆動車のシステムとを表示し、フロントモータとリアモータの間にバッテリを配置することが好適である。
また、エンジンとフロントタイヤの間のエネルギフローと、モータとフロントタイヤの間のエネルギフローが互いにずれて配置され、一箇所で交差することが好適である。
また、エンジンとフロントタイヤの間のエネルギフローと、モータとフロントタイヤの間のエネルギフローが互いにずれて配置され、一箇所で交差することが好適である。
本発明は、ハイブリッド車の運転状態を表示するハイブリッド車の運転状態表示装置であって、運転状態を表示する表示手段を備え、前記表示手段に表示されるエネルギフローは、エネルギフローのエネルギ量が大きいほど更新頻度を上げることを特徴とする。
また、タイヤへの又はタイヤからのエネルギフローの表示色を、エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態と、モータの動力によりタイヤが駆動される状態と、前記ハイブリッド車の運動エネルギを電力に回生する回生状態とで異ならせるとともに、前記エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態ではエンジンとモータの間のエネルギフローの表示色とエンジンとタイヤの間のエネルギフローの表示色を同じにし、前記モータの動力によりタイヤが駆動される状態ではモータとタイヤの間のエネルギフローの表示色とバッテリとモータの間のエネルギフローの表示色を同じにして表示することが好適である。
また、タイヤへの又はタイヤからのエネルギフローの表示色を、エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態と、モータの動力によりタイヤが駆動される状態と、前記ハイブリッド車の運動エネルギを電力に回生する回生状態とで異ならせるとともに、前記エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態ではエンジンとモータの間のエネルギフローの表示色とエンジンとタイヤの間のエネルギフローの表示色を同じにし、前記モータの動力によりタイヤが駆動される状態ではモータとタイヤの間のエネルギフローの表示色とバッテリとモータの間のエネルギフローの表示色を同じにして表示することが好適である。
以下、本発明の実施の形態（以下実施形態という）を、図面に従って説明する。
図１には、本発明に係るハイブリッド車の運転状態表示装置に使用される表示手段の例が示される。図１において表示手段１０には、１個のエンジン１２と１個のフロントモータ１４とでフロントタイヤ１６を駆動し、１個のリアモータ１８でリアタイヤ２０を駆動し、電力源としてのバッテリ２２を搭載した４輪駆動車のシステム構成例が表示されている。この表示手段１０は、これら各構成要素間におけるエネルギの伝達状態を表示するエネルギモニタとして機能している。また、表示手段１０では、エンジン１２及びフロントモータ１４とリアモータ１８との間にバッテリ２２を配置することにより、ハイブリッド型４輪駆動車のエネルギの流れをわかりやすく表示するよう工夫されている。
図２には、上記表示手段１０に表示されたハイブリッド車のシステム構成例が示されている。図２において、エンジン１２、フロントモータ１４によりフロントタイヤ１６が駆動され、リアモータ１８でリアタイヤ２０が駆動される。また、フロントモータ１４及びリアモータ１８により車両の運動エネルギの回生が行われ、さらに、エンジン１２の動力によりフロントモータ１４で発電が行われ、バッテリ２２を充電することもできる。以上の各動作はＨＶＥＣＵ、エンジンＥＣＵ、バッテリＥＣＵ等で制御される。
本システム構成では、フロントユニットがエンジン１２、フロントモータ１４、連続可変比変速機（ＣＶＴ）４０により構成されている。フロントタイヤ１６の駆動モードとしては、エンジン１２の出力のみでの駆動、エンジン１２とフロントモータ１４の出力での駆動、フロントモータ１４の出力のみでの駆動の３モードがある。
本実施形態においては、エンジン１２でフロントタイヤ１６を駆動する、すなわちエンジン１２の機械的出力による２輪駆動状態の場合には、エンジン１２からフロントタイヤ１６へのエネルギフローを示す矢印２４を所定の色で表示する。またこの際、エンジン１２によりフロントモータ１４を発電機として使用して発電を行う場合には、エンジン１２からフロントモータ１４へのエネルギフローを示す矢印２６及びフロントモータ１４からバッテリ２２へのエネルギフローを示す矢印２８も同じ色に表示する。
一方、ハイブリッド型４輪駆動車をバッテリ電力を利用したモータの機械的出力による４輪駆動状態で走行させる場合、すなわちフロントモータ１４でフロントタイヤ１６を駆動し、リアモータ１８でリアタイヤ２０を駆動する場合には、フロントモータ１４とバッテリ２２との間のエネルギフローを示す矢印２８とフロントモータ１４とフロントタイヤ１６との間のエネルギフローを示す矢印３０と、リアモータ１８とバッテリ２２との間のエネルギフローを示す矢印３２とリアモータ１８とリアタイヤ２０との間のエネルギフローを示す矢印３４とを、上述したエンジン１２の機械的出力による２輪駆動状態の場合とは異なる色で表示する。
更に、フロントモータ１４及びリアモータ１８により車両の運動エネルギを電力として回生する場合には、フロントモータ１４とフロントタイヤ１６との間のエネルギフローを示す矢印３０とフロントモータ１４とバッテリ２２との間のエネルギフローを示す矢印２８とリアモータ１８とリアタイヤ２０との間のエネルギフローを示す３４とリアモータ１８とバッテリ２２との間のエネルギフローを示す３２とを、上述した２輪駆動状態及び４輪駆動状態を示す色とは異なる色で表示する。
図３には、以上に述べたハイブリッド車の運転状態表示の具体例が示される。図３ではハイブリッド車の各部分ごとの「表示項目」、「表示内容」、「表示条件」がそれぞれ示されている。
エネルギフロー（１）のエンジントルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でエンジンからタイヤにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、エンジンからタイヤに向かって橙色の矢印が表示される。
エネルギフロー（２）の電気エネルギ流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でエンジン（発電機）からフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、エンジンからフロントモータに向かって橙色の矢印が表示される。
エネルギフロー（３）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でフロントモータからタイヤにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、フロントモータからタイヤに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（３）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でタイヤからフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、タイヤからフロントモータに向かって緑色の矢印が表示される。
エネルギフロー（４）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でバッテリからフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、バッテリからフロントモータに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（４）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でフロントモータからバッテリにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合は、フロントモータからバッテリに向かって黄色又は緑色の矢印が表示される。
エネルギフロー（５）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でバッテリからリアモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合は、バッテリからリアモータに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（５）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でリアモータからバッテリにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、リアモータからバッテリに向かって緑色の矢印が表示される。
（６）のバッテリ残量表示は、ＩＧ ＯＮ時にバッテリ残量に応じて４段階に表示される。
（７）の走行表示は、車速１ｋｍ／ｈ以上の場合、タイヤ回転表示を行う。車速が変化しても回転表示速度は一定とする。リバースを検知した場合は、タイヤ回転は反転する。
エネルギフロー（１）のエンジントルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でエンジンからタイヤにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、エンジンからタイヤに向かって橙色の矢印が表示される。
エネルギフロー（２）の電気エネルギ流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でエンジン（発電機）からフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、エンジンからフロントモータに向かって橙色の矢印が表示される。
エネルギフロー（３）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でフロントモータからタイヤにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、フロントモータからタイヤに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（３）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でタイヤからフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、タイヤからフロントモータに向かって緑色の矢印が表示される。
エネルギフロー（４）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でバッテリからフロントモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、バッテリからフロントモータに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（４）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でフロントモータからバッテリにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合は、フロントモータからバッテリに向かって黄色又は緑色の矢印が表示される。
エネルギフロー（５）のモータトルク流出表示は、ＩＧ ＯＮ時でバッテリからリアモータにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合は、バッテリからリアモータに向かって黄色の矢印が表示される。
エネルギフロー（５）のモータトルク回生表示は、ＩＧ ＯＮ時でリアモータからバッテリにエネルギが伝わっている時に表示される。この場合、リアモータからバッテリに向かって緑色の矢印が表示される。
（６）のバッテリ残量表示は、ＩＧ ＯＮ時にバッテリ残量に応じて４段階に表示される。
（７）の走行表示は、車速１ｋｍ／ｈ以上の場合、タイヤ回転表示を行う。車速が変化しても回転表示速度は一定とする。リバースを検知した場合は、タイヤ回転は反転する。
以上のような表示形態とすることにより、ハイブリッド型４輪駆動車の運転状態を表示する際に、上述の２輪駆動状態と４輪駆動状態との動作状態を区別して表示することができる。また、これとは別に、車両の運動エネルギの回生動作も区別して表示することが可能となる。
また、フロントタイヤ１６へのエネルギフロー２４，３０の色も、２輪駆動状態と４輪駆動状態とで区別することができる。
さらに、図１に示された表示手段１０には、ＣＶＴ４０の作動状態を表示させることも好適である。これにより、ハイブリッド車の作動状態をより詳細に伝えることができる。
以上のような構成により、ハイブリッド型４輪駆動車の運転状態をエネルギフローの表示により運転者にわかりやすく表示することができる。
なお、以上の例では、４輪駆動車について述べてきたが、本発明は他のハイブリッド車への適用も可能である。
ハイブリッド型４輪駆動車の場合には、上述した各エネルギフローのエネルギ量が時々刻々変化している。特に、エネルギ量が大きい場合には、エネルギの変化量も大きくなる。したがって、エネルギフローも適宜な頻度で更新する必要がある。本実施形態においては、この更新頻度をエネルギフローのエネルギ量により変更する構成となっている。すなわち、流れるエネルギ量が大きくなるほど更新頻度を上げ、エネルギ量の変動への追随性を向上するようにしている。他方、流れるエネルギ量が小さい場合には、エネルギ量の変化量は大きくないため頻繁にエネルギフローを更新しなくてもほぼ実状にあったエネルギ量を表示することができる。このため、エネルギ量が小さい場合には更新頻度を低くしている。
以上に述べた本実施形態に係るハイブリッド車の運転状態表示装置では、図１に示されたエネルギ表示ボタン３６を押した場合の表示状態を説明したものである。これに対して、燃費ボタン３８を押した場合には、表示手段１０の画面が図示しない燃費画面に移行する。燃費画面では、平均燃費、回収エネルギ量、瞬間燃費等を表示することができる。したがって、運転者は、必要に応じて車両の燃費状態あるいはエネルギフローとしての運転状態を選択的に確認することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ハイブリッド型４輪駆動車の運転状態をエネルギフローにより２輪駆動状態と４輪駆動状態の動作状態を区別してわかりやすく表示することができる。
また、エネルギフローの更新頻度をエネルギ量により変更することにより、エネルギ量の変化への表示の追随性を向上できる。
１０ 表示手段、１２ エンジン、１４ フロントモータ、１６ フロントタイヤ、１８ リアモータ、２０ リアタイヤ、２２ バッテリ、２４〜３４ エネルギフローを示す矢印、３６ エネルギ表示ボタン、３８ 燃費表示ボタン、４０ ＣＶＴ。
Claims (4)
- ハイブリッド車の運転状態を表示するハイブリッド車の運転状態表示装置であって、
運転状態を表示する表示手段を備え、
前記表示手段は、この表示手段に表示される、タイヤへの又はタイヤからのエネルギフローの表示色を、エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態と、モータの動力によりタイヤが駆動される状態と、前記ハイブリッド車の運動エネルギを電力に回生する回生状態とで異ならせるとともに、
前記エンジンの動力によりタイヤが駆動される状態では前記表示手段に表示されるエンジンとモータの間のエネルギフローの表示色とエンジンとタイヤの間のエネルギフローの表示色を同じにし、
前記モータの動力によりタイヤが駆動される状態では前記表示手段に表示されるモータとタイヤの間のエネルギフローの表示色とバッテリとモータの間のエネルギフローの表示色を同じにして表示することを特徴とするハイブリッド車の運転状態表示装置。 - 前記表示手段は、前記モータとしてフロントモータとリアモータと、前記タイヤとしてフロントタイヤとリアタイヤと、前記エンジンと前記フロントモータとで前記フロントタイヤを駆動し、前記リアモータで前記リアタイヤを駆動し、電力源としての前記バッテリを搭載したハイブリッド型４輪駆動車のシステムとを表示し、
前記フロントモータと前記リアモータの間にバッテリを配置する請求項１記載のハイブリッド車の運転状態表示装置。 - 前記エンジンと前記フロントタイヤの間のエネルギフローと、前記モータと前記フロントタイヤの間のエネルギフローが互いにずれて配置され、一箇所で交差する請求項２記載のハイブリッド車の運転状態表示装置。
- 前記表示手段に表示されるエネルギフローは、エネルギフローのエネルギ量が大きいほど前記表示手段の更新頻度を上げる請求項１から請求項３のいずれか一つに記載のハイブリッド車の運転状態表示装置。
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