JP4058074B2 - 魚群探知機および魚群探知機用トランスデューサ - Google Patents
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Description
この方法の他に、複数のトランスデューサを機械的に回転させて超音波のビームを振ることにより、魚群の位置を立体的に捉えるものもある。この際の原理は、電波を用いたレーダの原理と同様であり、トランスデューサから指向性のある超音波を発射し、この超音波が魚群等に当たって反射して戻ってくるまでの時間により魚群までの距離を測定するものであるが、レーダに用いる電波の速度と比較して魚群探知に用いる超音波の速度が遅いので、回転する一方のトランスデューサ(送波器)から超音波を出射し、これと同期して回転する他方のトランスデューサ(受波器)により、反射して戻ってきた超音波を受信している。特に、水面に平行な方向の魚群を探知する方法としては、レーダの原理を応用し、かつ、超音波の音速が電磁波の速度に比べ、10万分の1以下である欠点を回避するために、PPI画面を螺旋状に走引するスパイラルPPI方式の魚群探知方法が1966年以前から実用化されている。
また、レジャー用の簡易型魚群探知機として、例えば、釣りをするユーザにより遠方に投じられた浮きでトランスデューサ(送受波器)を水中に吊し、このトランスデューサの下方の魚群を探知するタイプのものがある。このタイプの簡易型魚群探知機は、トランスデューサの指向性の中心線が真下に向けられ、主としてトランスデューサの真下またはその近傍の魚群を探知するために用いられる。
さらに、トランスデューサを回転させずに固定的に用いて探知を行う船舶用ソナーとして、指向性の中心線を船舶の進行方向に対して斜め僅か下方に向けて、または浅い仰角で水面に向けて配置された前方監視用のトランスデューサ(送受波器)と、指向性の中心線を船舶の真下に向けて配置された深度監視用のトランスデューサ(送受波器)とを船首部分に設け、これらの二つのトランスデューサにより、前方監視および深度監視を行うものがある(特開平11−118927号公報参照)。そして、この船舶用ソナーでは、前方監視用のトランスデューサによる前方表示画面と、深度監視用のトランスデューサによる深度表示画面とが、同一画面上に隣接表示される。
また、複数のトランスデューサへの励振電力の供給開始タイミングに時間差が生じる制御を行うことにより、複数のトランスデューサに同時に過大な電流が流れないようにし、船内電源にかかる瞬間的な負荷のピーク値を下げる魚群探知機も提案されている(特開2003−294832号公報参照)。
しかしながら、前述したように、水面下方(略真下方向)に向けて超音波を発する魚群探知方法では、水面に平行な方向の魚群を探知することができないため、遠方の魚群を捉えるためには、船舶等を移動させなければならないという問題がある。
また、前述したスパイラルPPI方式の魚群探知方法を含め、複数のトランスデューサを機械的に回転させて超音波のビームを振ることにより魚群の位置を立体的に捉える方法は、大きな船団や調査船で用いられているのみであり、例えば、釣り等のレジャーで個人ユーザが使用する簡易型魚群探知機には適さない。さらに、この方法は、トランスデューサを機械的に回転させるので、構造が複雑化して装置が大がかりになり、保守の手間もかかるため、この点でも、レジャー用の簡易型魚群探知機には適さない。
また、前述した浮きでトランスデューサを吊すタイプの従来のレジャー用の簡易型魚群探知機は、主としてトランスデューサの真下またはその近傍の魚群を探知するものであるから、水面に平行な方向の魚群を捉えることができないという問題がある。
さらに、前述した特開平11−118927号公報に記載された船舶用ソナーでは、前方監視用および深度監視用の二つのトランスデューサが設けられているので、二方向について探知を行うことができるものの、それらの探知範囲は連続しておらず、探知範囲同士の間に隙間が形成されているので、魚群の位置を鉛直面内において2次元的に捉えることはできない。そして、この船舶用ソナーによる前方表示画面(前方の障害物までの距離と時間との関係を示すグラフ)と深度表示画面(水底までの距離と時間との関係を示すグラフ)とは、同一画面上に隣接表示されるが、それぞれ個別に表示されたグラフを同一画面上に並べるだけなので、魚群の位置を一つのグラフで2次元的に表示するものではない。
また、前述した特開2003−294832号公報で提案されている魚群探知機では、複数のトランスデューサへの励振電力の供給開始タイミングをずらす制御を行うことはできるものの、魚群の位置を簡易な構造で、かつ、多次元的(2次元的または3次元的)に捉えるという課題を解決するものではない。
従って、本発明の目的は、魚群の位置を簡易な構造で、かつ、水面に平行な方向も含めて多次元的に捉えることができる魚群探知機および魚群探知機用トランスデューサを提供するところにある。
ここで、「少なくとも一つの鉛直面について」とあるので、トランスデューサ内には、水面に対して平行または略平行な方向に指向性の中心線を向けて配置された水面近傍探知用の圧電素子と、この水面近傍探知用の圧電素子よりも指向性の中心線を下方に向けて配置された少なくとも一つの圧電素子との組合せが、一組のみ(一つの鉛直面についてのみ)設けられていてもよく、複数組(複数の鉛直面について)設けられていてもよい。なお、省電力、軽量化、構造簡易化等の観点からは、一組のみ設けられていることが好ましく、特に、レジャー用等の簡易型魚群探知機では、一組のみであっても、ユーザが探知対象となる鉛直面の方向を自ら選択して定めれば、探知目的を達することができ、あるいはユーザ自身がトランスデューサの向きを人為的に変化させ(従って、前述したような機械的に超音波ビームを振る従来の探知方法ではない。)、探知対象となる鉛直面の方向を振ることにより、ユーザは、魚群の位置を容易に3次元的に把握することが可能となる。
また、「探知範囲に隙間が形成されない状態」とは、同一鉛直面内に指向性の中心線が収まる状態で配置された各圧電素子から所定の拡がり角度で放射状に出射される各超音波の拡がり範囲同士の間に隙間が形成されない状態をいう。そして、各圧電素子の探知範囲同士の間に隙間が形成されなければよいので、探知対象となる鉛直面内において、各圧電素子の探知範囲同士が重なっていてもよく、あるいは重なることなく連続していてもよい。なお、省電力、軽量化、構造簡易化等の観点からは、各圧電素子の探知範囲は重ならない方が効率的で好ましい。
このような本発明の魚群探知機においては、トランスデューサ内に、それぞれ異なる方向に指向性の中心線を向けて配置された複数の圧電素子が設けられ、これらの圧電素子は、少なくとも一つの鉛直面について、同一鉛直面内で水面に対して平行または略平行な方向を含む複数の方向に指向性の中心線を向けて配置されているので、水平または略水平方向を含め、複数の方向の魚群を探知することが可能となり、しかも各圧電素子の探知範囲が鉛直面内で隙間なく連続しているため、魚群の位置を多次元的に捉えることが可能となる。すなわち、トランスデューサ内に、同一鉛直面内で水平または略水平方向を含めて複数の方向に指向性の中心線を向けて配置された一組の圧電素子が設けられている場合には、その鉛直面内で魚群の位置を2次元的に捉えることが可能となり、このような圧電素子の組が複数組、つまり複数の鉛直面について設けられている場合には、魚群の位置を3次元的に捉えることが可能となる。そして、一組のみの圧電素子が設けられている場合であっても、前述したようにユーザがトランスデューサの向きを人為的に変えることにより、魚群の位置を容易に3次元的に捉えることが可能となる。
また、大きな船団や調査船に用いられる魚群探知機のようにトランスデューサを機械的に回転させて超音波のビームを振る方式ではないため、構造が簡易で、かつ、軽量であり、レジャー等に用いられる簡易型魚群探知機に適しているうえ、保守も殆ど不要になるため、ユーザによる保守の手間が軽減され、これらにより前記目的が達成される。
さらに、前述した魚群探知機において、同一鉛直面内に指向性の中心線が収まる状態で配置された各圧電素子は、全て同一または略同一の拡がり角度で超音波を出射する指向性を有し、かつ、隣り合う指向性の中心線同士のなす角度が超音波の拡がり角度と一致または略一致する状態で配置されていることが望ましい。
このように各圧電素子の指向性の中心線同士のなす角度を、超音波の拡がり角度と一致または略一致させて各圧電素子を配置した場合には、同一鉛直面内における各圧電素子の探知範囲を隙間なく並べることができるので、同一鉛直面内において魚群の位置を2次元的に把握することが可能となるとともに、同一鉛直面内における各圧電素子の探知範囲を重なりなく並べることができるので、省電力、軽量化、構造簡易化等の観点から、効率的な配置が実現されるうえ、魚影表示におけるゴースト発生(探知範囲の重なり部分にいる1つの魚群の重複表示)の防止または抑制も図られる。
また、前述した魚群探知機において、水面に対して平行または略平行な方向に指向性の中心線を向けて配置された圧電素子への励振電力は、同一鉛直面内で他の方向に指向性の中心線を向けて配置された圧電素子への励振電力よりも少ないことが望ましい。
このように水面近傍探知用の圧電素子への励振電力を他の圧電素子への励振電力よりも少なくした場合には、魚群探知機全体の電力の消費量を抑えることが可能となり、バッテリ寿命を長持ちさせることができるようになる。この場合、水面近傍探知用の圧電素子の指向性の中心線は、水面に対して平行または略平行な方向に向けられているので、この圧電素子から出射された超音波は水面で反射される。従って、水面下方に指向性の中心線を向けた通常の場合(反射なしの場合)に比べ、同じ励振電力を供給するものとすれば、同じ距離だけ離れた位置で、音場の強さは約2倍の大きさとなる。このため、水面近傍探知用の圧電素子への励振電力を、他の圧電素子への励振電力よりも少なくしても、他の圧電素子と同等な強さの音場が形成される。
なお、水面に対して平行または略平行な方向に超音波を向けた場合には、上記のように水面での反射の影響で、超音波の音場の強さが、水面下方に向けた通常の場合に比べ、約2倍の大きさとなるので、同じ励振電力を供給するものとすれば、水面下方に向けた通常の場合に比べ、超音波が遠方まで到達するようになり、遠方まで魚群の探知が可能となる。従って、水面に対して平行または略平行な方向について、より遠方まで魚群の探知を行う場合には、水面近傍探知用の圧電素子への励振電力は、他の圧電素子への励振電力よりも少なくしなくてもよい。
さらに、前述した魚群探知機において、魚影表示処理手段は、魚影識別処理手段により各反射波毎に個別に識別された魚影を、横軸を水平距離とし、かつ、縦軸を水深として、同一鉛直面内に指向性の中心線が収まる状態で配置された各圧電素子の探知範囲に対応させて同一画面内に複合表示する処理を行う構成とされていることが望ましい。
ここで、「各圧電素子の探知範囲に対応させて」とは、各圧電素子から所定の角度で拡がる各圧電素子の探知範囲に対応する範囲(画面上における範囲)内に各魚影を表示すればよい趣旨であり、必ずしも指向性の中心線に対応する位置(画面上における位置)の真上に魚影を表示するという意味ではない。特に、水面に対して平行または略平行な方向に指向性の中心線を向けて配置された水面近傍探知用の圧電素子は、水面での超音波の反射を利用して探知を行うので、他の方向に指向性の中心線を向けて配置された圧電素子の場合に比べ、探知範囲が約半分の角度になり、圧電素子の指向性の中心線と探知範囲の中心線とは一致しないことから、指向性の中心線に対応する位置の真上に魚影を表示するのではなく、例えば、探知範囲の中心線に対応する位置の真上等に魚影を表示してもよい。
このように各圧電素子により受信した各反射波毎に個別に識別された魚影を同一画面内に複合表示する構成とした場合には、魚群の位置を画面上で2次元的に表示することが可能となり、ユーザが魚群の位置を視覚的に容易に把握できるようになる。
そして、上記のように各圧電素子により受信した各反射波毎に個別に識別された魚影を同一画面内に複合表示する構成とした場合において、魚影表示処理手段は、携帯電話機の外部からネットワークを介して予め取得されて携帯電話機に保存された外部取得プログラムにより実現され、この外部取得プログラムを実行し、携帯電話機に設けられた表示装置の画面上に魚影を表示する処理を行う構成とされていることが望ましい。
ここで、「ネットワーク」とは、例えば、携帯電話網とインターネットとの組合せ等である。
また、「外部取得プログラム」とは、WEBブラウザ等の携帯電話機に内蔵されたプログラムではなく、携帯電話機購入後にユーザにより、ネットワークに接続されたサーバから取得され、魚群探知処理を行う前に予め携帯電話機のメモリに保存しておかれるプログラムを意味し、例えば、携帯電話会社が提供するネットワーク接続サービスの仕様である「iアプリ」や「EZアプリ」等(各商標)に従って作成されたJAVAアプリケーション(JAVAは、登録商標)等である。
このように携帯電話機に設けられた表示装置に魚影を表示する構成とした場合には、ユーザが既に所有している携帯電話機の機能を利用して魚影表示を行うことができるので、魚群探知機の製造コストの低減が図られる。
また、前述した魚群探知機において、魚影識別処理手段は、複数の圧電素子によりそれぞれ受信した各反射波から得られた各魚群探知信号について、トランスデューサの近傍の水面波または水底地形から発生する高周波雑音を除去するのに十分な長さのサンプリング時間間隔でサンプリングを行うとともに、サンプリングした信号値をそのままサンプリング時間間隔に相当する時間だけ保持する近似を行い、この保持された時間中に、サンプリングした信号値と同一の値をサンプリング値とする擬似的なサンプリング点を設けることによりエリアシングの影響を除去し、高速フーリエ変換を行う構成とされていることが望ましい。
このようにサンプリング時間間隔を高周波雑音を除去できる程度に十分に長くとり、かつ、擬似的なサンプリング点を設けて高速フーリエ変換を行う構成とした場合には、サンプリング時間間隔を長くすることにより高周波雑音を除去することが可能となるうえ、サンプリングするデータ数を少なくすることができるので、高速フーリエ変換の信号処理時間が短くなり、高速処理およびそれに伴う電力消費量削減が可能となるとともに、擬似的なサンプリング点を設けるので、サンプリング時間間隔を長くしても、後述するエリアシングの影響を受けることなく高速フーリエ変換処理を行うことが可能となる。
そして、上記のようにサンプリング時間間隔を高周波雑音を除去できる程度に十分に長くとり、かつ、擬似的なサンプリング点を設けて高速フーリエ変換を行う構成とした場合において、サンプリング時間間隔は、4〜8msであることが望ましい。
このようにサンプリング時間間隔を4〜8ms(ミリ秒)とした場合には、距離分解能を高周波雑音除去に好適な3〜6m程度にすることが可能となる。
また、以上に述べた魚群探知機に用いられるトランスデューサとして、次のような本発明の魚群探知機用トランスデューサが挙げられる。
すなわち、本発明は、水中に超音波を出射してその反射波を捉えることにより魚群を探知する魚群探知機に用いる魚群探知機用トランスデューサにおいて、水中への超音波の出射およびその反射波の受信を行う複数の圧電素子を備え、これらの複数の圧電素子は、それぞれ異なる方向に指向性の中心線を向けて配置されるとともに、少なくとも一つの鉛直面について、同一鉛直面内で水面に対して平行または略平行な方向を含む複数の方向に指向性の中心線を向け、かつ、探知範囲に隙間が形成されない状態で配置されていることを特徴とするものである。
そして、上述した魚群探知機用トランスデューサにおいて、同一鉛直面内に指向性の中心線が収まる状態で配置された各圧電素子は、全て同一または略同一の拡がり角度で超音波を出射する指向性を有し、かつ、隣り合う指向性の中心線同士のなす角度が超音波の拡がり角度と一致または略一致する状態で配置されていることが望ましい。
さらに、以上に述べた魚群探知機用トランスデューサにおいて、水面に対して平行または略平行な方向に指向性の中心線を向けて配置された圧電素子への励振電力は、同一鉛直面内で他の方向に指向性の中心線を向けて配置された圧電素子への励振電力よりも少ないことが望ましい。
以上に述べたように本発明によれば、トランスデューサ内に、それぞれ異なる方向に指向性の中心線を向けて配置された複数の圧電素子が設けられ、これらの圧電素子は、少なくとも一つの鉛直面について、同一鉛直面内で水面に対して平行または略平行な方向を含む複数の方向に指向性の中心線を向けて配置されているので、水平または略水平方向を含め、複数の方向の魚群を探知することができ、しかも各圧電素子の探知範囲が鉛直面内で隙間なく連続しているため、魚群の位置を多次元的に捉えることができるうえ、従来のようなトランスデューサを機械的に回転させて超音波ビームを振る方式の場合に比べ、簡易な構造で魚群の位置を多次元的に捉えることができるという効果がある。
第2図は、前記実施形態の魚群探知機の外観を示す概略斜視図である。
第3図は、前記実施形態のトランスデューサの断面図である。
第4図は、前記実施形態の魚群探知機の使用状態を示す説明図である。
第5図は、前記実施形態のトランスデューサ内の各圧電素子の探知範囲、および水面近傍探知用の圧電素子から出射された超音波が水面で反射される状態の説明図である。
第6図は、前記実施形態の魚群探知機による処理の流れを示すフローチャートの図である。
第7図は、前記実施形態の受信超音波(反射波)から得られた電圧信号(魚群探知信号)の一例を示す図である。
第8図は、前記実施形態の魚群探知機でサンプリングした電圧値の一例を示す図である。
第9図は、前記実施形態の魚群探知機で行った高速フーリエ変換の処理結果の一例を示す図である。
第10図は、前記実施形態の魚群探知機で表示された魚影表示画面の一例を示す図である。
第11図は、本発明の変形の形態を示す構成図である。
第1図は、本発明の一実施形態の魚群探知機10の全体構成図であり、第2図は、魚群探知機10の外観を示す概略斜視図である。また、第3図は、トランスデューサ20の断面図であり、第4図は、魚群探知機10の使用状態を示す説明図であり、第5図は、トランスデューサ20内の各圧電素子21,22の探知範囲、および水面近傍探知用の圧電素子21から出射された超音波が水面1で反射される状態の説明図である。
第1図および第2図において、魚群探知機10は、水中に設置して魚群探知用の超音波の送受信を行うトランスデューサ20と、このトランスデューサ20とケーブル11で接続された本体40とを備えて構成されている。第4図に示すように、トランスデューサ20は、主としてレッグホルダ30によりユーザの足に装着されて使用されるものであり、一方、本体40は、主としてユーザが手に持って使用するものである。
第1図および第3図において、トランスデューサ20は、水中への超音波の出射およびその反射波の受信を行う第1の圧電素子21および第2の圧電素子22と、これらの第1、第2の圧電素子21,22からそれぞれ水中に超音波を出射させるために超音波励振パルスを発生して第1、第2の圧電素子21,22に送る励振回路23,24と、第1、第2の圧電素子21,22によりそれぞれ受信されて各超音波(各反射波)から電圧に変換された信号を増幅する電圧増幅回路25,26とを備えている。なお、第3図では、電圧増幅回路25,26の図示は省略されている。
また、トランスデューサ20は、水温を検出するサーミスタ27と、このサーミスタ27により検出された水温を電圧に変換する電圧変換回路28とを備えている。これらのサーミスタ27および電圧変換回路28により得られた水温のデータは、水中の音速の補正に用いられる。
第3図および第5図において、第1、第2の圧電素子21,22から出射される超音波の指向性は、各圧電素子21,22を頂点とする円錐状を成し、それらの拡がり角度θ1,θ2(第5図参照)は、本実施形態では、両者一致しており、例えば、θ1=θ2=10度等である。そして、トランスデューサ20が正常な使用状態(第3図に示す姿勢)に置かれたときに、第1の圧電素子21は、その指向性の中心線C1(第5図参照)が水面1に対して平行または略平行な方向に向くように配置されて水面近傍探知用の圧電素子となり、第2の圧電素子22は、その指向性の中心線C2(第5図参照)が、第1の圧電素子21の指向性の中心線C1(つまり、水平または略水平な方向)に対してα2度だけ下向きになるように配置されている。そして、各圧電素子21,22は、これらの指向性の中心線C1,C2が、同一の鉛直面内に収まる状態に配置されている。本実施形態では、各圧電素子21,22の指向性の中心線C1,C2同士のなす角度α2は、各圧電素子21,22から出射される超音波の拡がり角度θ1,θ2と一致し、例えば、α2=10度等となっており、各圧電素子21,22の探知範囲が重ならず、かつ、隙間なく連続するようになっている。
また、第5図に示すように、水面近傍探知用の圧電素子である第1の圧電素子21から出射された超音波は、圧電素子21を頂点として円錐状に拡がるため、その円錐の鉛直方向の断面の外縁を示す母線を射線K1,K2とする。このとき、圧電素子21から鉛直面内で斜め上方に出射された超音波は、第5図中の点線で示すように、射線K1の方向には直進せず、水面1で略完全に反射されて斜め下方に向かい、射線K3に沿って水面下に進路を変更する。射線K1よりも出射角(中心線C1からの角度)が小さな超音波も、これと同様に水面1によって反射されて水面下に進路を変更する。これにより水面1と射線K3との間に挟まれる領域内には、水面1が無い場合と比較して約2倍の強さの超音波を送り込むことが可能となる。このため、水面1と斜線K3との間に挟まれる領域内に存在する魚群によって反射されて圧電素子21に戻ってくる超音波の強さも、水面1が無い場合の約2倍となり、トランスデューサ20より遠方の魚群の探知が容易に可能となり、あるいは第1の圧電素子21への励振電力を第2の圧電素子22への励振電力よりも少なくすることが可能となる。なお、水中の超音波が水面1によって反射される際の反射率は、99.9%程度にまで及ぶ。
そして、以上のように、第1の圧電素子21から出射された超音波は水面1で反射されるので、圧電素子21の探知範囲(角度)は、超音波の出射拡がり角度θ1の約半分の角度となり、例えば、(θ1/2)=5度(0度〜5度の範囲)等となる。従って、圧電素子21の探知範囲の中心線T1と、圧電素子21の指向性の中心線C1(つまり、水平または略水平な方向)とのなす角度α1は、例えば、α1=2.5度等である。
一方、第2の圧電素子22の探知範囲(角度)は、超音波の出射拡がり角度θ2の全角度となるので、例えば、5度〜15度の範囲等となる。従って、圧電素子22の探知範囲の中心線T2は、圧電素子22の指向性の中心線C2と一致する。
第1図において、本体40は、励振回路23と電圧増幅回路25との通電切換を行うスイッチング回路41と、励振回路24と電圧増幅回路26との通電切換を行うスイッチング回路42と、電圧増幅回路25のアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA−Dコンバータ43と、電圧増幅回路26のアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA−Dコンバータ44と、電圧変換回路28のアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA−Dコンバータ45と、各部に電力を供給するバッテリ46と、液晶画面等の表示装置47と、魚群探知に必要な各種の処理を行う処理手段50とを備えている。
バッテリ46は、スイッチング回路41,42、A−Dコンバータ43〜45、表示装置47、図示されないCPU、およびトランスデューサ20に電力を供給するものである。そして、第1の圧電素子21に超音波励振パルスを送る励振回路23へ供給する励振電力は、前述したように水面1での超音波の反射により圧電素子21の音場が強くなることから(第5図参照)、第2の圧電素子22に超音波励振パルスを送る励振回路24へ供給する励振電力よりも少なくすることができる。
処理手段50は、送受信制御手段51と、魚影識別処理手段52と、魚影表示処理手段53とを含んで構成されている。
送受信制御手段51は、スイッチング回路41,42を制御して第1、第2の圧電素子21,22による各超音波の出射タイミングとそれらの各反射波の受信タイミングとを切り換える時間的制御を行うものである。
魚影識別処理手段52は、第1、第2の圧電素子21,22によりそれぞれ受信した各超音波(各反射波)から得られた各魚群探知信号(各電圧信号)に基づき、各反射波毎に個別に魚影を識別する処理を行うものである。この魚影識別処理手段52は、第1、第2の圧電素子21,22によりそれぞれ受信した各反射波から得られた各魚群探知信号について、高周波雑音を除去するのに十分な長さのサンプリング時間間隔(例えば、4〜8ms等)でサンプリングを行うとともに、サンプリングした信号値をそのままサンプリング時間間隔に相当する時間だけ保持する近似を行い、この保持された時間中に、サンプリングした信号値と同一の値をサンプリング値とする擬似的なサンプリング点を設けることによりエリアシングの影響を除去し、高速フーリエ変換(FFT:First Fourier Transform)を行うものである。
魚影表示処理手段53は、第1、第2の圧電素子21,22により受信した各反射波毎に魚影識別処理手段52により個別に識別された魚影を、横軸を水平距離とし、かつ、縦軸を水深として、第1、第2の圧電素子21,22の探知範囲に対応させて同一画面(第10図参照)内に複合表示する処理を行うものである。
以上において、処理手段50に含まれる各手段51〜53は、本体40の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する一つまたは複数のプログラムにより実現される。
このような本実施形態においては、以下のようにして魚群探知機10を用いて魚群探知が行われる。
第6図には、魚群探知機10による処理の流れがフローチャートで示されている。先ず、ユーザは、事前準備として、第4図に示すように、自分の足にレッグホルダ30を巻いてトランスデューサ20を装着し、トランスデューサ20を水中の比較的浅い位置に所定の姿勢(第3図の姿勢)で配置する。
続いて、ユーザは、本体40の電源を入れ、魚群探知機10による魚群探知処理を開始する(ステップS1)。魚群探知処理が開始されると、本体40の送受信制御手段51からスイッチング回路41に制御信号が送信され、スイッチング回路41によって励振回路23が作動され、励振回路23で超音波励振パルスが発生し、この超音波励振パルスが第1の圧電素子21に加えられる(ステップS2)。この際、励振のための電圧は、例えば、100ボルト程度の振幅で数ミリ秒程度加えられる。但し、励振のための電圧は、第1の圧電素子21による探知では、水面1での反射を利用した探知となるので、第2の圧電素子22による探知の場合に比べ、小さくしてもよい。そして、このような励振により、強度の強い超音波が、第1の圧電素子21から水中に一定時間(数ミリ秒程度)出射される。以上の超音波の発振時間の制御は、送受信制御手段51により行われる。
次に、送受信制御手段51からスイッチング回路41に送受信の切換を行うための制御信号が送信され、スイッチング回路41によって電圧増幅回路25を作動させる。この状態で、圧電素子21が、魚群から反射して戻ってくる超音波(反射波)を受信すると、この受信超音波は、圧電素子21により電圧信号に変換された後、電圧増幅回路25により増幅され、ケーブル11を介して本体40のA−Dコンバータ43に送られる。この際の増幅後の電圧信号の一例が、第7図に示されている。第7図の信号は、数ミリ秒程度の1回の超音波の出射で得られる受信信号である。なお、この電圧信号は、圧電素子21により超音波を受音すると、交播電流が得られるので、これを整流し、さらに超音波の振動周期程度の時定数を持つ積分回路で平滑して単電極の電圧信号としたものを増幅して得られた信号である。以上の超音波の受信時間の制御は、送受信制御手段51により行われる。
また、以上のように圧電素子21により超音波を受信し、電圧信号に変換して電圧増幅回路25で増幅する処理を行っている最中に、送受信制御手段51から魚影識別処理手段52にサンプリング開始の信号が送られ、魚影識別処理手段52は、この信号を受けてA−Dコンバータ43に制御信号を送信し、所定の時間間隔で所定時間だけサンプリングを行い、電圧増幅回路25による増幅後のアナログ電圧信号を、デジタル信号に変換する(ステップS3)。そして、サンプリング時間間隔は、例えば、1回の超音波出射時間(数ミリ秒程度)と略等しいか、それより長い時間間隔とする。この際、サンプリング時間間隔を短くしてパワー・スペクトルを求めると、水中の種々の高周波雑音を拾うので、サンプリング時間間隔は、この高周波雑音を除去できるように、例えば、8.0ms(ミリ秒)程度等とし、十分に長い時間間隔とする。また、雑音が少ない場合には、例えば、4.0ms程度のサンプリング時間間隔としてもよい。
なお、サンプリング時間間隔は、次のようにして求められる。音速をvとし、サンプリング時間間隔をΔtとし、測定距離の分解能をΔdとすると、Δt=2×Δd/vの関係となる。ここで、音速をv=1480m/sとすると、Δt≒1.35×Δd(ms)(Δdの単位はm)である。従って、例えば、Δd=3(m)で、Δt≒4.05(ms)となり、Δd=6(m)で、Δt≒8.10(ms)となる。このため、距離分解能が3〜6m程度になるようにするため、4〜8ms程度の長いサンプリング時間間隔とすることが好ましい。
その後、魚影識別処理手段52により、サンプリングした電圧データを用いてFFTの処理を行う(ステップS4)。この際、前述したように高周波雑音を除去するために、サンプリング時間間隔を、例えば4〜8ms程度と長くしたので、エリアシング(aliasing)の影響が出ないように、実際のサンプリング点の間(サンプリング時間間隔に相当する時間帯)に、擬似的なサンプリング点を設けてFFTを行う。この擬似的なサンプリング点における仮想サンプリング値は、直前に実際にサンプリングされた電圧値と同じとする。従って、サンプリングした電圧値を、そのままサンプリング時間間隔に相当する時間だけ保持する近似、すなわち次回のサンプリング時まで保持する近似を行ったことになる。
なお、エリアシングとは、サンプリング周波数(サンプリング時間間隔の逆数)が、サンプリング対象となる信号が持つスペクトルの最大周波数の2分の1以下になると、ナイキスト周波数(サンプリング周波数の2分の1)の近くで、信号の持つスペクトルが重なってひずみが発生し、正確なスペクトルが得られなくなる現象である。
また、特に高周波雑音の多いトランスデューサ20から5m付近(第7図の電圧信号の立ち上がり後の初めの6.8ms程度)からの雑音も消去するために、電圧信号の立ち上がりの初めの部分Z(第7図参照)は、サンプリングしていない。
以上のようにしてサンプリングを行った結果の一例が、第8図に示されている。第8図には、一例として8.0ms間隔でサンプリングされた電圧値がそのまま保持され、受信超音波から得られた電圧信号が階段状に近似された状態が示されている。
そして、以下に、擬似的なサンプリング点を設けてエリアシングの影響を受けずにFFTの処理を行う方法について説明する。サンプリング時間間隔をτ、サンプリング数をNとし、サンプリングした電圧信号についてFFTの処理を行って得られたデータをFτ[n](n=0,1,2,3,…,N−1)とする。このデータ数は、サンプリング数Nと等しい。ここで、n=0〜(N−1)は、スペクトルの横軸(周波数)を示すものであり、サンプリング周波数をfsとすると、FFTの処理により、周期fsで繰り返されるスペクトルが得られるので、その一周期分に相当する周波数を指し示すように、0以上からfs未満の周波数に対応する整数の指標として定めたものである。
しかし、前述したように高周波雑音を除去するためにサンプリング時間間隔τを十分に長くするので、サンプリング数Nが少なくなるため、Fτ[n]の高周波部分(nが、N/2となる部分、すなわちfs/2の部分)では、サンプリング定理よりスペクトルに歪み(エリアシングの現象)が生じる。
そこで、これを避けるため、第8図に示すように、サンプリングした電圧値を保持して受信超音波による電圧信号が階段状になるような近似を行い、その保持した部分にもサンプリング点があるものとし、1回の実際のサンプリングに対し、それと同じサンプリング値となるサンプリング点がM個(実際のサンプリング点を含めてM個)あるものと擬制する。従って、Δt=τ/Mの時間間隔でN×M個のサンプリングをしたものとみなす。
このようにして擬似的なサンプリング点を設けてFFTの処理を行って得られたデータFΔt[k]は、Fτ[n]を用いて次の式(1)および式(2)のように表現できる。
ここで、mod(k,N)は、kをNで除した際の剰余である。以上より、パワー・スペクトルS[k]は、次の式(3)で与えられる。
これに対応する周波数(横軸)の刻みΔfは、Δf=1/(NMΔt)=1/(Nτ)である。以上のような信号処理方法によりFFTの処理を行う際には、時間間隔τでサンプリングされた電圧信号を用いるので、Δtでサンプリングする場合に比べ、データ数が1/Mになり、少なくなる。このため、FFTの処理を高速に行うことが可能となる。
続いて、魚影識別処理手段52は、第1の圧電素子21による受信超音波から得られた魚群探知信号(電圧信号)についてのFFTの処理を行った後、そのFFTの処理結果に基づき、第1の圧電素子21の探知範囲内にいる魚影を識別する処理を行う。以下には、この処理方法を説明する。
比較的大きな魚群の探知では、魚群と岸との間で反射が繰り返されるので、岸から距離dの位置にいる魚群については、次の式(4)で示される周波数fにパワー・スペクトルのピークが現れると考えることができる。
ここで、vは、水中での音速(約1480m/s)である。また、岸の位置P(第4図参照)とトランスデューサ20の位置とは、厳密に言えば異なるが、本実施形態では、これらは略等しいものと考えて、すなわち岸の位置Pから魚群までの距離dと、トランスデューサ20から魚群までの距離とは、略等しいものと考えて処理を行うものとする。
そこで、上記の考え方に従って、パワー・スペクトルの周波数を距離に換算する処理を行う。第9図には、この換算処理を行って得られた、横軸を距離とし、縦軸をパワーとするグラフの一例が示されている。第9図では、トランスデューサ20から13mの距離にピークがあるので、魚影識別処理手段52は、この位置に大きな魚影があるとする識別処理を行う。また、30m以上の距離にも比較的大きなスペクトルが現れるが、周期の長い低周波雑音によるものであるため、魚影ではないとする識別処理が行われる。
なお、第2の圧電素子22による受信超音波から得られた魚群探知信号(電圧信号)についてのFFTの処理を行った後、そのFFTの処理結果に基づき、第2の圧電素子22の探知範囲内にいる魚影を識別する処理も同様である。従って、上記の説明では、第9図は、第1の圧電素子21についての信号処理結果を示すものとして説明したが、第2の圧電素子22についての信号処理結果と考えてもよく、第10図には、後者の信号処理結果と考えた場合の魚影表示の一例が示されている。
次に、魚影識別処理手段52による魚影識別処理を行った後に、魚影表示処理手段53により、魚影識別処理手段52により識別された魚影を、表示装置47の画面上に表示する処理(2回目以降は、画面の更新処理となる。)を行う(ステップS5)。
この際、魚影表示処理手段53は、第1の圧電素子21についての信号処理結果として得られた第1の圧電素子21の探知範囲(角度)内にある魚影について、その第1の圧電素子21の探知範囲に対応する画面領域内に、魚影をグラフ表示する処理を行う。第10図には、表示装置47の画面上に魚影をグラフ表示した魚影表示画面47Aが示されている。この魚影表示画面47Aは、横軸(右向きが正方向)を水平距離とし、かつ、縦軸(下向きが正方向)を水深としている。魚影表示画面47Aの画面領域内において、第1の圧電素子21の探知範囲に対応する範囲は、横軸(水平方向に相当)に対して下向きにα1度(例えば、α1=2.5度等)の方向を中心とし、角度幅がθ1/2度(例えば、θ1/2=5度等)の範囲(例えば、0度〜5度の範囲等)であり、一方、第2の圧電素子22の探知範囲に対応する範囲は、横軸に対して下向きにα2度(例えば、α2=10度等)の方向を中心とし、角度幅がθ2度(例えば、θ2=10度等)の範囲(例えば、5度〜15度の範囲等)である。
前述した第9図の説明では、第1の圧電素子21についての信号処理結果で、一例として13mにピークが現れた場合の説明を行ったが、ここでは、第1の圧電素子21についての信号処理結果で、一例としてピークが現れなかったものとする。従って、第10図の魚影表示画面47A内における第1の圧電素子21の探知範囲に対応する範囲内には、魚影は表示されていない。
なお、グラフ表示と合わせて数値表示により魚影の位置を示す構成としてもよく、あるいはグラフ表示の画面と数値表示の画面とを切換可能な構成としてもよい。
その後、第1の圧電素子21についての信号処理を終了すると、第2の圧電素子22についての信号処理に移る。
すなわち、第1の圧電素子21についての信号処理の場合と同様にして、先ず、本体40の送受信制御手段51からスイッチング回路42に制御信号が送信され、スイッチング回路42によって励振回路24が作動され、励振回路24で超音波励振パルスが発生し、この超音波励振パルスが第2の圧電素子22に加えられる(ステップS6)。これにより、強度の強い超音波が、第2の圧電素子22から水中に一定時間(数ミリ秒程度)出射される。
次に、送受信制御手段51からスイッチング回路42に送受信の切換を行うための制御信号が送信され、スイッチング回路42によって電圧増幅回路26を作動させる。この状態で、圧電素子22が、魚群から反射して戻ってくる超音波(反射波)を受信すると、この受信超音波は、圧電素子22により電圧信号に変換された後、電圧増幅回路26により増幅され、ケーブル11を介して本体40のA−Dコンバータ44に送られる。
また、以上のように圧電素子22により超音波を受信し、電圧信号に変換して電圧増幅回路26で増幅する処理を行っている最中に、送受信制御手段51から魚影識別処理手段52にサンプリング開始の信号が送られ、魚影識別処理手段52は、この信号を受けてA−Dコンバータ44に制御信号を送信し、所定の時間間隔で所定時間だけサンプリングを行い、電圧増幅回路26による増幅後のアナログ電圧信号を、デジタル信号に変換する(ステップS7)。このサンプリング処理は、第1の圧電素子21についての信号処理の場合と同様である。
その後、魚影識別処理手段52により、サンプリングした電圧データを用いてFFTの処理を行う(ステップS8)。このFFTの処理は、第1の圧電素子21についての信号処理の場合と同様である。
続いて、魚影識別処理手段52は、第2の圧電素子22による受信超音波から得られた魚群探知信号(電圧信号)についてのFFTの処理を行った後、そのFFTの処理結果に基づき、第2の圧電素子22の探知範囲内にいる魚影を識別する処理を行う。この魚影識別処理は、第1の圧電素子21についての信号処理の場合と同様である。
次に、魚影識別処理手段52による魚影識別処理を行った後に、魚影表示処理手段53により、魚影識別処理手段52により識別された魚影を、表示装置47の画面上に表示する処理(2回目以降は、画面の更新処理となる。)を行う(ステップS9)。
この際、魚影表示処理手段53は、第2の圧電素子22についての信号処理結果として得られた第2の圧電素子22の探知範囲(角度)内にある魚影について、その第2の圧電素子22の探知範囲に対応する画面領域内に、魚影をグラフ表示する処理を行う。ここでは、第2の圧電素子22についての信号処理結果として、第9図に示すような状態で、一例として13mにピークが現れたものとして説明を行う。
第10図の魚影表示画面47A内における第2の圧電素子22の探知範囲に対応する範囲内には、例えば●印で示された魚影47Bが表示されている。この魚影47Bは、本実施形態では、一例として、第2の圧電素子22の探知範囲の中心線T2(第5図参照)に対応する位置(横軸に対して下向きに角度α2をなす方向線)の真上に表示されるものとする。魚影47Bは、距離d=13mの位置にいる魚群であり、横軸の水平距離がd×cosα2=13cos10°で、縦軸の水深がh=d×sinα2=13sin10°の位置に表示されている。
なお、第1の圧電素子21の探知範囲に対応する範囲内に、距離dにある魚影を表示する場合には、横軸の水平距離がd×cosα1で、縦軸の水深がh=d×sinα1の位置に表示する。
また、魚影表示のマークの形状は、●印に限らず、任意であり、例えば魚の形状をしたマーク等でもよい。また、魚影表示のマークの大きさは、本実施形態のように全て均一としてもよいが、魚群の大小を把握できるようにマークの大きさを変化させる構成としてもよい。例えば、超音波が距離dの自乗に反比例して減衰していくことを考慮し、第9図におけるパワーから低周波雑音を除去した後のピークの大きさに、距離dの自乗に比例する値をかけてピーク値の大小関係を補正し、マークの大きさを変化させてもよい。
そして、以上のようにして第1の圧電素子21および第2の圧電素子22についての信号処理(ステップS2〜S9)を終了すると、魚群探知処理を続行するか否かを判断し(ステップS10)、続行する場合には、再び、ステップS2の第1の圧電素子21の励振処理に戻り、以降、ステップS10で続行しないと判断されるまで、ステップS2〜S9の処理を繰り返す。一方、ユーザにより、魚群探知処理を中止するための操作等が行われ、ステップS10で魚群探知処理を続行しないと判断された場合、あるいは本体40の電源がOFFにされた場合には、一連の魚群探知処理を終了する(ステップS11)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、トランスデューサ20内に、それぞれ異なる方向に指向性の中心線を向けて配置された第1、第2の圧電素子21,22が設けられ、これらの圧電素子21,22は、同一鉛直面内で水面1に対して平行または略平行な方向を含む2方向に指向性の中心線C1,C2(第5図参照)を向けて配置されているので(第3図参照)、魚群探知機10は、水平または略水平方向を含め、複数の方向の魚群を探知することができる。しかも各圧電素子21,22の探知範囲は、同一鉛直面内で隙間なく連続しているため、この鉛直面内で魚群の位置を2次元的に捉えることができる。
そして、ユーザがトランスデューサ20の向きを人為的に変えることにより、魚群の位置を3次元的に捉えることも容易にできる。
また、大きな船団や調査船に用いられる魚群探知機のようにトランスデューサを機械的に回転させて超音波のビームを振る方式ではないため、構造が簡易で、かつ、軽量であり、レジャー等に用いられるのに適した簡易型の魚群探知機10を実現できる。そして、このように簡易な構造であるため、保守も殆ど不要になり、ユーザによる保守の手間を軽減できる。
さらに、第1、第2の圧電素子21,22として、同じ出射角度(例えば、θ1=θ2=10度等)で超音波が拡がる指向性を有する圧電素子を採用し、これらの圧電素子21,22の指向性の中心線C1,C2同士のなす角度α2(第5図参照)を、各圧電素子21,22の超音波の拡がり角度θ1,θ2と一致または略一致させたので、同一鉛直面内における各圧電素子21,22の探知範囲を隙間なく並べることができ、上述したように同一鉛直面内において魚群の位置を2次元的に把握することができることに加え、同一鉛直面内における各圧電素子21,22の探知範囲を重なりなく並べることができる。このため、省電力、軽量化、構造簡易化等の観点から、効率的な配置を実現できるうえ、魚影表示におけるゴースト発生(探知範囲の重なり部分にいる1つの魚群の重複表示)の防止または抑制を図ることもできる。
また、第1の圧電素子21により、水面1での反射を利用した探知を行うことができるので(第5図参照)、第1の圧電素子21への励振電力を、第2の圧電素子22への励振電力よりも少なくすることができ、このようにした場合には、魚群探知機10全体の電力の消費量を抑えることができ、バッテリ寿命を長持ちさせることができる。そして、同じ励振電力を付与するものとすれば、第1の圧電素子21から出射された超音波により形成される音場の強さは、第2の圧電素子22による音場の強さに比べ、約2倍の大きさとなるので、第1の圧電素子21による水平方向の探知では、第2の圧電素子22による探知に比べ、より遠方まで魚群の探知を行うことができる。なお、第1の圧電素子21と第2の圧電素子22との間で励振電力の比を調整すれば、第1の圧電素子21への励振電力を、第2の圧電素子22への励振電力よりも少なくし、かつ、第1の圧電素子21の探知可能距離を、第2の圧電素子22の探知可能距離よりも長くすることもできる。
さらに、魚影表示処理手段53は、第1、第2の圧電素子21,22による受信超音波から得られた各魚群探知信号(各電圧信号)に基づき、魚影識別処理手段52により第6図のステップS4,S8で個別に識別された各魚影を、各圧電素子21,22の探知範囲に対応させて同一画面(第10図の魚影表示画面47A)内に複合表示するので、魚群の位置を画面上で2次元的に表示することができる。このため、ユーザは、魚群の位置を視覚的に容易に把握することができる。
また、魚影識別処理手段52は、サンプリング時間間隔を高周波雑音を除去できる程度に十分に長くとり、かつ、擬似的なサンプリング点を設けてFFTの処理を行うので、高周波雑音を除去し、かつ、エリアシング現象を生じさせない処理を実現できる。
そして、魚影識別処理手段52は、サンプリング時間間隔を長くすることにより高周波雑音を除去するので、サンプリングするデータ数を少なくすることができ、FFTの信号処理時間を短くすることができる。また、移動平均等を用いて雑音除去を行う場合に比べても、簡単な処理で雑音を除去することができる。このため、高速処理の実現およびそれに伴う電力消費量の削減を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
すなわち、前記実施形態では、電圧増幅回路25,26は、トランスデューサ20の内部に設けられていたが、トランスデューサ20内にスペースが確保できない場合や、トランスデューサ20の軽量化や小型化を図る場合等には、本体40側に設けてもよい。
また、前記実施形態では、各圧電素子21,22の指向性の中心線C1,C2同士のなす角度α2は、各圧電素子21,22から出射される各超音波の拡がり角度θ1,θ2と一致していたが(第5図参照)、中心線C1,C2同士のなす角度α2を拡がり角度θ1,θ2よりも小さくし、各圧電素子21,22の探知範囲が重なる構成としてもよい。但し、省電力、軽量化、構造簡易化、魚影表示におけるゴースト発生(探知範囲の重なり部分にいる1つの魚群の重複表示)の防止または抑制等の観点から、α2とθ1,θ2とは一致させることが好ましい。
さらに、前記実施形態では、各圧電素子21,22から出射される各超音波の拡がり角度θ1,θ2は、同じ角度であったが(第5図参照)、異なる拡がり角度となる指向性を有する圧電素子を配置してもよく、要するに、鉛直面内において探知範囲に隙間が形成されない配置であればよい。
そして、前記実施形態では、トランスデューサ20内には、2個の圧電素子21,22が設けられていたが、3個以上の圧電素子を設け、より広範囲な探知を行うことができる構成としてもよい。この際、例えば、第3、第4、第5の圧電素子から出射される各超音波の拡がり角度をθ3,θ4,θ5とし、水平方向と第3、第4、第5の圧電素子の指向性の各中心線C3,C4,C5(不図示)とのなす角度をα3,α4,α5とすれば、例えば、θ3=θ4=θ5=10度、α3=20度、α4=30度、α5=40度とし、第3、第4、第5の圧電素子の各探知範囲を15度〜25度、25度〜35度、35度〜45度等とすることができる。
また、前記実施形態では、第1の圧電素子21と第2の圧電素子22との励振時間をずらして交互に超音波を出射する構成とされていたが(第6図参照)、第1の圧電素子21の特性振動数と第2の圧電素子22の特性振動数とをずらしてもよく、この場合にも、どちらの角度範囲に出射した超音波かを容易に特定することができる。
さらに、前記実施形態では、本体40内に表示装置47および魚影表示処理手段53が設けられていたが(第1図参照)、第11図に示す魚群探知機200のように、表示装置および魚影表示処理手段を本体の外部に設けてもよい。
第11図において、魚群探知機200は、前記実施形態の場合と同じトランスデューサ20と、本体240と、携帯電話機260とを備えて構成されている。本体240を構成するスイッチング回路241,242、A−Dコンバータ243,244,245、バッテリ246、処理手段250の送受信制御手段251および魚影識別処理手段252は、それぞれ前記実施形態の本体40を構成する同一名称を付された各部と同じ構成および機能を有するものである。
携帯電話機260は、液晶画面等の表示装置261と、前記実施形態の魚影表示画面47A(第10図参照)の場合と同様な魚影の位置のグラフ表示および/または数値表示を表示装置261の画面上に行う魚影表示処理手段262とを含んで構成されている。
魚影表示処理手段262は、携帯電話機260に搭載されたCPU、およびこのCPUの動作手順を規定する外部取得プログラムにより実現される。この外部取得プログラムは、WEBブラウザ等の携帯電話機260に内蔵されたプログラムではなく、ユーザが、携帯電話機260を購入後に、ネットワークに接続されたサーバから取得し、携帯電話機260のメモリ(不図示)に保存しておいたプログラムであり、例えば、携帯電話会社が提供するネットワーク接続サービスの仕様である「iアプリ」や「EZアプリ」等(各商標)に従って作成されたJAVAアプリケーション等である。より具体的には、例えば、CLDC(Connected Limited Device Configuration)の規格に従ったJAVA実行環境等で動作するJAVAアプリケーション等とすることが好適である。このCLDCの規格とは、JAVA2MEの一部として定義されている実行環境のうち、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等の小型端末であってCPUやメモリ容量等の機能に制限があるデバイスを対象としたコンフィグレーションである。
第11図の魚群探知機200のような構成とした場合には、魚影識別処理手段252から携帯電話機260の魚影表示処理手段262へ、魚影表示に必要な情報(識別した魚影の表示位置情報であり、例えば、メートル単位のままの情報でもよく、画面上の座標位置に換算した情報でもよい。)が送信される。この際、魚影表示に必要な情報の送信は、本体240に接続したケーブル11(第2図参照)とは別のケーブル(不図示)を、例えば、携帯電話機260に設けられている外部キーボード接続ポート(外部テンキー接続ポート)に差し込むことにより行ってもよく、あるいはIrDAポート、USBポート、ブルートゥースポート等から送り込む構成としてもよい。
第11図の魚群探知機200のように、携帯電話機260に設けられた表示装置261の画面上に魚影を表示する構成とした場合には、ユーザが既に所有している携帯電話機260の機能を利用して魚影表示を行うことができるので、魚群探知機200の製造コストの低減を図ることができる。
また、前記実施形態の高速フーリエ変換処理、すなわちサンプリング時間間隔を高周波雑音を除去できる程度に十分に長くとり、かつ、擬似的なサンプリング点を設けて高速フーリエ変換を行う処理は、複数の圧電素子を備えたトランスデューサを用いて魚群探知を行う場合への適用に限定されるものではないので、前記実施形態には、次のような魚群探知機の発明および魚群探知方法の発明が内在している。
すなわち、水中に超音波を出射してその反射波を捉えることにより魚群を探知する魚群探知機において、水中への超音波の出射およびその反射波の受信を行う圧電素子を含むトランスデューサと、このトランスデューサ内の圧電素子により受信した反射波に基づき魚影を識別する処理を行う魚影識別処理手段と、この魚影識別処理手段により識別した魚影を表示装置の画面上に表示する処理を行う魚影表示処理手段とを備え、魚影識別処理手段は、圧電素子により受信した反射波から得られた魚群探知信号について、トランスデューサの近傍の水面波または水底地形から発生する高周波雑音を除去するのに十分な長さのサンプリング時間間隔でサンプリングを行うとともに、サンプリングした信号値をそのままサンプリング時間間隔に相当する時間だけ保持する近似を行い、この保持された時間中に、サンプリングした信号値と同一の値をサンプリング値とする擬似的なサンプリング点を設けることによりエリアシングの影響を除去し、高速フーリエ変換を行う構成とされていることを特徴とする魚群探知機の発明が内在している。
また、水中に超音波を出射してその反射波を捉えることにより魚群を探知する魚群探知方法において、トランスデューサ内に設けられた圧電素子により水中に超音波を出射し、その反射波を圧電素子により受信した後、圧電素子により受信した反射波に基づき魚影を識別する処理を行う際には、圧電素子により受信した反射波から得られた魚群探知信号について、トランスデューサの近傍の水面波または水底地形から発生する高周波雑音を除去するのに十分な長さのサンプリング時間間隔でサンプリングを行うとともに、サンプリングした信号値をそのままサンプリング時間間隔に相当する時間だけ保持する近似を行い、この保持された時間中に、サンプリングした信号値と同一の値をサンプリング値とする擬似的なサンプリング点を設けることによりエリアシングの影響を除去し、高速フーリエ変換を行うことを特徴とする魚群探知方法の発明が内在している。
Claims (2)
- 水中に超音波を出射してその反射波を捉えることにより魚群を探知する魚群探知機において、
前記水中への前記超音波の出射およびその反射波の受信を行う複数の圧電素子を含むトランスデューサと、
このトランスデューサ内の前記複数の圧電素子によりそれぞれ受信した前記各反射波に基づき前記各反射波毎に個別に魚影を識別する処理を行う魚影識別処理手段と、
この魚影識別処理手段により識別した前記魚影を表示装置の画面上に表示する処理を行う魚影表示処理手段とを備え、
前記複数の圧電素子は、それぞれ異なる方向に指向性の中心線を向けて配置されるとともに、少なくとも一つの鉛直面について、同一鉛直面内で水面に対して平行または略平行な方向を含む複数の方向に指向性の中心線を向け、かつ、探知範囲に隙間が形成されない状態で配置され、
前記魚影表示処理手段は、携帯電話機の外部からネットワークを介して予め取得されて前記携帯電話機に保存された外部取得プログラムにより実現され、この外部取得プログラムを実行し、前記携帯電話機に設けられた前記表示装置の画面上に前記魚影を表示する処理を行う構成とされるとともに、前記魚影識別処理手段により前記各反射波毎に個別に識別された前記魚影を、横軸を水平距離とし、かつ、縦軸を水深として、前記同一鉛直面内に指向性の中心線が収まる状態で配置された前記各圧電素子の探知範囲に対応させて同一画面内に複合表示する処理を行う構成とされていることを特徴とする魚群探知機。 - 水面に対して平行または略平行な方向に指向性の中心線を向けて配置された前記圧電素子への励振電力は、前記同一鉛直面内で他の方向に指向性の中心線を向けて配置された前記圧電素子への励振電力よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の魚群探知機。
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