JP4056957B2 - 光回折構造の複製方法 - Google Patents

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本発明は、ホログラム像や回折格子パターンを生じさせる光回折構造の複製方法に関する。
ホログラム像の持つ立体感と回折格子パターンの持つ明るさ及び明解さを加え合わせた光回折構造を作成する方法として、乾板にマスクパターンを介してホログラム像及び回折格子パターンを生じさせる干渉縞を露光して現像することにより、回折格子パターンとホログラム像を生じさせる干渉縞が混在した1つの光回折構造を得る技術が知られている(特許文献1参照)。
また、近年、電子線によって回折格子の格子パターンや計算機によってシュミレートされたホログラムの干渉縞を直接描画して製造する方法が知られている(特許文献2及び特許文献3参照)。
特開昭59−99475 特開平6−337315 特開平11−24539
しかし、上述したホログラム像及び回折格子パターンを生じさせる干渉縞が混在した光回折構造の製造方法では、露光作業を繰り返し行わねばならず、更に現像プロセスが必要となり、製造プロセスが繁雑で手間と時間がかかる。また、電子線による製造方法は、装置が大掛かりで計算も極めて繁雑となり、製造のためのコストと時間が非常にかかり、大規模な光回折構造の製造が困難となる。
そこで、本発明は、コストや手間をかけずにホログラム像や回折格子パターンを生じさせる光回折構造を複製できる光回折構造の複製方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の方法により上記した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明による光回折構造の複製方法は、光の干渉縞が凹凸の形で施された被複製領域を有する光回折構造原版(10)を、ベース基材(22)上に積層された溶融層(24)と重ね合わせ、その互いに重ね合わされた前記溶融層と前記光回折構造原版とに対して、エネルギー線(L、L1、L2)を前記被複製領域の一部に照射範囲が制限されるように照射し、その照射範囲の前記溶融層を前記エネルギー線に基づく熱によって溶融し、前記照射範囲を前記被複製領域において移動させることにより前記干渉縞を順次前記溶融層へ転写させる光回折構造の複製方法であって、前記エネルギー線の照射範囲を、一定方向にスキャン線(S)を描くように移動させることにより、前記干渉縞を前記溶融層へ順次転写する第1の転写工程と、前記エネルギー線を前記被複製領域に描かれた前記スキャン線の境界部分に対して照射し、前記エネルギー線の照射範囲を前記スキャン線に沿って移動させることにより、前記境界部分の前記干渉縞を前記溶融層へ順次転写する第2の転写工程と、を有する。
本発明によれば、まず第1の転写工程において、エネルギー線の照射範囲が一定方向にスキャン線を描くように移動することにより、その移動に伴って、照射範囲部分の溶融層の温度がエネルギー線に基づく熱によって次々に溶融され、溶融部分に重ね合わされている干渉縞が溶融層に順次転写される。次に第2の転写工程において、第1の転写工程において描かれたスキャン線の境界部分にエネルギー線を照射しつつ、そのスキャン線に沿って照射範囲を移動させる。従って、第2の転写工程においては、第1の転写工程におけるスキャン線の境界部分の溶融層がエネルギー線に基づく熱によって溶融され、このエネルギー線の移動に伴い、スキャン線の境界部分の干渉縞がスキャン線に沿って順次溶融層へ転写される。
本発明においては、第1の転写工程及び第2の転写工程共に既存の光回折構造原版の凹凸を漸次転写するだけなので、現像工程が不要であり、溶融層を溶融させるためのエネルギー線を照射するだけなので、複雑で大掛かりな装置やシステムも不要である。
また、エネルギー線のエネルギー量はエネルギー線の中心部は大きく、境界部分は低くなるため、エネルギー線の照射範囲中心部では溶融層が溶融されやすく、境界部分では中心部と比較すると溶融されにくい。このため、第1の転写工程終了後の溶融層の表面において、エネルギー線の中心部分だった箇所が境界部分だった箇所に比較して盛り上がった状態となり、溶融層の表面に高低の差が生じる。しかし、第2の転写工程では、第1の転写工程におけるエネルギー線のスキャン線の境界部分を照射範囲の中心となるようにエネルギー線を照射するため、第1の転写工程におけるエネルギー線によっては溶解されにくかった部分を溶融させることができる。従って、第2の転写工程では、第1の転写工程によって生じた溶融層の表面の高低の差を是正することができ、結果として得られる光回折構造を原版として、更に複製する場合であっても当該複製による画像劣化を防止することができる。
本発明において、「光回折構造」とは、ホログラム像生じさせるホログラムや回折格子を含み、光の干渉縞が凹凸の形で施され、光の回折現象に基づいて所定の像を発生させる構造をいう。また、「被複製領域」とは、光回折構造原版のうち一回の転写工程で転写すべき干渉縞が施されている範囲をいう。従って、光回折構造原版に施されている干渉縞の全てが「被複製領域」に含まれる場合もあるし、光回折構造原版上に複数の「被複製領域」が含まれる場合もある。「一定方向にスキャン線を描く」態様には、スキャン線が被複製領域を横断する直線や波線の場合は各線が並列して並んだ態様の他、スキャン線が同心円または渦巻きを描く態様がある。
本発明において、「エネルギー線」とは、いわゆる熱線のようにエネルギー線自体が熱を有するもの及びエネルギー線自体は熱を有しないものいずれも含む。従って、「エネルギー線に基づく熱」とは、エネルギー線自体が有する熱による熱と、エネルギー線の照射位置にて起こる反応、例えば電子の活性化や化学反応により生じる熱とを含む。エネルギー線が照射される態様は、溶融層側から照射される態様と光回折構造原版側から照射される態様とを含む。また、第1の転写工程と第2の転写工程とを比較した場合のエネルギー線のエネルギー量の相対的な関係は、同じである場合と異なる場合とがあり、溶融層の原料やエネルギー線の種類に基づいて、結果として得られる光回折構造の溶融層の平坦性が得られるように適宜設定すればよい。
本発明において、前記第2の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量は前記第1の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量以下であってもよい。照射されるエネルギー線のエネルギー量の大小は、照射範囲の大きさ、溶融層の溶融部分の大きさに比例する。従って、上記のようにエネルギー量に差を設けることにより、第1の転写工程による溶融部分を大きくし、第2の転写工程による溶融部分を第1の転写工程によって溶融される部分と同じか又はそれより小さくすることができる。また、この場合は、第2の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量は前記第1の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量の0.3倍から1倍の範囲であることが好ましい。かかる範囲であれば、得られる光回折構造の溶融層の表面に関して、その光回折構造を原版として更に複製を行っても支障がない程度の平坦性を得ることができる。
本発明によれば、光回折構造原版へエネルギー線を一定方向のスキャン線を描くように照射し、かつそのスキャン線の境界部分にもエネルギー線を照射することにより、コスト及び手間をかけずにホログラムや回折格子等の光回折構造を複製する光回折構造の複製方法を提供することができる。
図1は、本発明を実施するための一形態において使用される光回折構造複製装置を示している。この光回折構造複製装置では、エネルギー線としての赤外線レーザーLを照射するレーザー照射装置1、光回折構造原版等を保持するためのドラム装置2、及びレーザー照射装置1を移動させる移動装置3が、上記装置のそれぞれの動作を制御する制御装置4とドライバ5、6、7を介して接続されている。
ドラム装置2は、円柱形のドラム2aとそのドラム2aを軸2bの周りに方向Aに回転させるモータ2cとを備えている。このドラム2aの外周面の一面には微小な穴が無数に設けられ、ドラム2aの内部の空気が不図示の吸引ポンプによって吸引されることにより、ドラム2aの内部に負圧を生じさせて、ドラム2aの表面に光回折構造原版10及び転写媒体11を吸着させることができる。光回折構造原版10及び転写媒体11の各構成については後述する。
移動装置3は、移動部3aと移動部3aをレール3bによってドラム2aの軸方向と平行、すなわち矢印B方向に移動させるモータ3cとを備えている。移動部3a上にレーザー照射装置1が設置されているため、移動部3aの移動に伴って、レーザー照射装置1をドラム2aの側面に対して平行移動させることができる。
レーザー照射装置1は、ドラム2aの側面に吸着された光回折構造原版10へ向かってエネルギー線としての赤外線レーザーLを照射する。光回折構造原版10における赤外線レーザーLの照射範囲は、上述した移動装置3によるレーザー照射装置1の平行移動、及びドラム2aの回転によって移動することができる。
制御装置4は、CPU及びその動作に必要なRAM、ROM等の各種周辺回路を有するコンピュータとして構成され、上述したレーザー照射装置1、ドラム装置2及び移動装置3の動作を、予めインストールされているプログラムによって制御する。従って、レーザー照射装置1によって光回折構造原版10に対して照射される赤外線レーザーLの照射範囲の移動は、この制御装置4によって制御される。
次に、光回折構造原版10及び転写媒体11の構成について図2を用いて説明する。図2は、本形態にて使用する光回折構造原版10及び転写媒体11がドラム2aの外周上に重ね合わされた様子を示す図である。図2に示すように、光回折構造原版10は、干渉縞が凹凸の形で施された干渉縞層20とポリエチレンテレフタレート製のベース基材層21とを備えている。光回折構造原版10は、従来既知の方法によって作成することができる。
一方、転写媒体11は、ポリエチレンテレフタレート製のベース基材層22上にプライマー層23及び溶融層24が積層されて構成されている。溶融層24は、ワックス、熱可塑性樹脂、赤外線レーザーLが有する光エネルギーから熱エネルギーへの変換効率を高める物質としてのカーボンブラック、及びバインダー樹脂で構成される。溶融層24を構成する熱可塑性樹脂は、常温で固体状であるものであればよい。プライマー層23は、ベース基材層22と溶融層24とを接着させるためのプライマーとして機能する。
次に、図1に示す光回折構造複製装置を使用した光回折構造の複製方法について説明する。本形態では、複製する光回折構造原版10として図3に示すホログラム原版10を使用する。ホログラム原版10にはホログラム像として「DNP」の文字を生じさせる干渉縞が凹凸の形で施され、被複製領域はホログラム原版10全体である。本発明による光回折構造の複製方法は、第1の転写工程及び第2の転写工程を有する。まず、第1の転写工程から説明する。ホログラム原版10と転写媒体11を重ね合わせて転写媒体11を下にしてドラム2aに設置する。ホログラム原版10及び転写媒体11は上述したようにドラム2aの内部に生じる負圧によって、ドラム2aの側面上に吸着されて固定される。次に、レーザー照射装置1から第1の転写工程における赤外線レーザーL1をホログラム原版10に向かって照射する。
赤外線レーザーL1は、図4(a)に示すように、ホログラム原版10上に直線のスキャン線S1…Sn(以下、特に区別する必要のない時は単に「スキャン線S」という。)を一定方向としての縦方向に描くように照射される。スキャン線Sは赤外線レーザーL1の照射範囲の移動によって描かれる。図4(a)はスキャン線S1からスキャン線Snまでが既に描かれ、スキャン線Sn+1が描かれている途中の様子を示す。
赤外線レーザーL1が溶融層24に照射されると、赤外線レーザーL1が有する光エネルギーが熱エネルギーに変換されて照射範囲が加熱される。その照射範囲の温度が溶融層24の融点にまで達すると、その照射範囲が溶融され、その溶融された部分に重ね合わされている干渉縞が転写される。従って、赤外線レーザーL1によるスキャン線Sが描かれるに従い、すなわち、その照射範囲が移動するに伴って、ホログラム原版10の照射範囲部分の干渉縞が転写媒体11の溶融層24へ順次転写される。本形態ではスキャン線Sの線幅は65μm、ピッチは60μmとして光回折構造複製装置に予め設定され、各スキャン線Sの開始位置及び終了位置は制御装置4に読み込まれるプログラムによって制御される。赤外線レーザーL1がホログラム原版10の全体をスキャンした、と制御装置4が判断すると、第1の転写工程は終了する。なお、図4(a)にて説明の便宜上スキャン線Sを可視直線にて図示したが、スキャン線は移動する赤外線レーザーL1の照射範囲の軌跡であり、ホログラム原版10上に可視直線が描かれるものではない。
第1の転写工程終了後、得られる転写媒体11をラインMで切断した断面図を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、溶融層24には周期的な凹凸が生じている。1つの盛り上がり部分が1本のスキャン線Sの線幅に相当し、一番高い部分H1は赤外線レーザーL1の照射範囲の中心部であり、一番低い部分D1は赤外線レーザーL1の照射範囲の境界部分である。照射範囲の中心部は赤外線レーザーL1のエネルギー量がその境界部分よりも高いため、照射範囲の中心部の溶融層24は溶融されやすく、境界部分の溶融層24は溶融されにくい。従って、ホログラム原版10によって上から押圧されている溶融層24において、溶融されやすい部分が盛り上がりやすくなり、スキャン線Sを平行に複数描くことによって図4(b)に示すような形状となる。
次に、第2の転写工程について説明する。第2の転写工程においては、ホログラム原版10及び転写媒体11は第1の転写工程が終了した時点の状態のままでよい。第2の転写工程における赤外線レーザーL2は、図5(a)に示すように、ホログラム原版10に対して第1の転写工程で描いたスキャン線Sの境界部分に照射され、スキャン線Sに沿うように点線で示されたスキャン線SS1…SSn(以下、特に区別する必要がない場合は単に「スキャン線SS」という。)を描く。スキャン線SSは赤外線レーザーL2の照射範囲の移動によって描かれる。図5(a)は、赤外線レーザーL2によってスキャン線SS1…SSnがホログラム原版10上に既に描かれ、スキャン線SSn+1が描かれているようすを示す。赤外線レーザーL2のエネルギー量は赤外線レーザーL1のエネルギー量から相対的に決められ、赤外線レーザーL1のエネルギー量の0.3倍〜1倍の範囲であればよい。本形態ではスキャン線SSの線幅が35μmとなるように赤外線レーザーL2のエネルギー量が設定されている。
スキャン線SSが描かれるに従って、すなわち赤外線レーザーL2の照射範囲の移動に伴って、上述した原理と同様の理由によって、ホログラム原版10の照射範囲部分の干渉縞が順次転写される。スキャン線SSのピッチ及び線幅は予め設定されており、開始位置及び終了位置は制御装置4に読み込まれるプログラムによって制御される。赤外線レーザーL2によってスキャン線Sの境界部分をすべてスキャンした、と制御装置4が判断すると、第2の転写工程は終了する。なお、図5(a)にて説明の便宜上スキャン線SSを可視点線にて示したが、スキャン線SSは移動する赤外線レーザーL2の照射範囲の軌跡であり、実際にホログラム原版10上に可視点線が描かれるものではない。
第2の転写工程終了後、得られる転写媒体11の溶融層24をラインMで切断した断面図を図5(b)に示す。図5(b)に示すように、第1の転写工程と同様の理由により、点線で示された周期的な凹凸がスキャン線Sの境界部分に生じている。1つの盛り上がり部分がスキャン線SSの線幅に相当し、1つの盛り上がり部分において、一番高い部分H2が赤外線レーザーL2の照射範囲の中心部であり、一番低い部分D2が照射範囲の境界部分である。高い部分H2を第1の転写工程において生じた低い部分D1の箇所に生じさせることによって、第1の転写工程において生じた溶融層24の表面の高低の差を是正することができる。従って、第2の転写工程後に得られる転写媒体11の溶融層24の表面は、第1の転写工程後に得られる転写媒体11の溶融層24の表面より平坦性が向上する。
本発明は上述した形態に限定されず、種々の形態にて実施してよい。例えば、本形態では1つのホログラム原版10を1つの転写媒体11へ複製する方法について説明したが、複数のホログラム原版10…10や回折格子原版10…10を組み合わせ、上述した複製方法によって1つの転写媒体11へ複製してもよい。この場合、すべての光回折構造原版10…10が複製された転写媒体11を2P複製法により易接着透明PETフィルムに複製すれば、このPETフィルムを原版として、複数のホログラム画像を生じさせるホログラムを容易に複製することができる。
また、本発明によって編集したホログラムや回折格子パターンから、更に他のホログラムや回折格子パターンを本発明の方法によって繰り返し編集することができる。この場合、最初に編集した際のスキャンピッチと2回目に編集した際のスキャンピッチが異なる場合、例えば、1回目のスキャンピッチが80μm、2回目のスキャンピッチが60μmとした場合、本発明による平坦化を行わないと、60と80の最小公倍数240μmピッチでタテスジ(モアレ)が発生する。本発明による平坦化によって、このタテスジ(モアレ)の発生を防止でき、1回目と2回目のスキャンピッチを同じにする必要なく、自由にスキャンピッチを設定できるという利点がある。
第1の転写工程における赤外線レーザーL1のエネルギー量は、干渉縞層20及び溶融層24の原料や深さ等に基づいて適宜設定してよい。また、赤外線レーザーL2のエネルギー量を赤外線レーザーL1よりも大きく設定してもよい。結果として得られる転写媒体11の溶融層24の表面の平坦性が得られるように各赤外線レーザーL1、L2のエネルギー量を調整すればよい。赤外線レーザーL1及びL2を移動させる早さも、溶融層24の温度を融点にし、その後迅速に自然冷却されるように、溶融層24の原料や溶融層24及び干渉縞層20の深さ等に基づいて適宜設定してよい。
本形態では、第1の転写工程及び第2の転写工程の合計2回の転写工程によって光回折構造を得る複製方法を説明したが、第2の転写工程のスキャン線SSの境界部分に赤外線レーザーL2よりも小さいエネルギー量の赤外線レーザーを、スキャン線SSに沿うように照射する第3の転写工程を更に設けてもよく、第2の転写工程と同様の転写を行う工程の回数は限定されない。
図1は、本発明を実施するための一形態において使用される光回折構造複製装置を示す図。 図2は、図1の形態にて使用する光回折構造原版及び転写媒体が重ね合わされた様子を示す図。 図3は、図1の形態にて使用する光回折構造原版の一例を示す図。 (a)は第1の転写工程においてホログラム原版が赤外線レーザーによってスキャンされるようすを描く図であり、(b)は第1の転写工程によって得られる溶融層の断面図。 (a)は第2の転写工程においてホログラム原版が赤外線レーザーによってスキャンされるようすを描く図であり、(b)は第2の転写工程によって得られる溶融層の断面図。
符号の説明
1 レーザー照射装置
2 ドラム装置
3 移動装置
4 制御装置
10 光回折構造原版、ホログラム原版
11 転写媒体
24 溶融層
L、L1、L2 赤外線レーザー

Claims (3)

  1. 光の干渉縞が凹凸の形で施された被複製領域を有する光回折構造原版を、ベース基材上に積層された溶融層と重ね合わせ、その互いに重ね合わされた前記溶融層と前記光回折構造原版とに対して、エネルギー線を前記被複製領域の一部に照射範囲が制限されるように照射し、その照射範囲の前記溶融層を前記エネルギー線に基づく熱によって溶融し、前記照射範囲を前記被複製領域において移動させることにより前記干渉縞を順次前記溶融層へ転写させる光回折構造の複製方法であって、
    前記エネルギー線の照射範囲を、一定方向にスキャン線を描くように移動させることにより、前記干渉縞を前記溶融層へ順次転写する第1の転写工程と、
    前記エネルギー線を前記被複製領域に描かれた前記スキャン線の境界部分に対して照射し、前記エネルギー線の照射範囲を前記スキャン線に沿って移動させることにより、前記境界部分の前記干渉縞を前記溶融層へ順次転写する第2の転写工程と、
    を有することを特徴とする光回折構造の複製方法。
  2. 前記第2の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量は前記第1の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量以下であることを特徴とする請求項1に記載の光回折構造の複製方法。
  3. 前記第2の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量は前記第1の転写工程における前記エネルギー線のエネルギー量の0.3倍から1倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光回折構造の複製方法。
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