JP4056533B2 - 堤脚水路構造物 - Google Patents

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本発明は主に河川堤防の裏法尻に設置され、堤体中に浸透し、ドレーン層に集水された雨水や河川水による浸透水を速やかに堤体外に排出して堤脚を保護する機能を有する堤脚水路構造物に関するものである。
河川堤防の裏法尻に設置される堤脚水路に、堤体土中に浸透した雨水や河川水による浸透水を一旦集水した後に排水する機能を持たせる場合、堤体中に、透水性のある砕石や繊維シート等の排水材からなる透水層(ドレーン層)を設置し、透水層まで導かれた浸透水を排水孔から堤脚水路内へ排出し、堤脚水路を通じて下流側へ排出することが行われる(特許文献1、2参照)。
特開2002−121720号公報(請求項1、段落0017〜0027、図1) 特開2005−36630号公報(段落0019〜0021、0027〜0028、図2、図3)
特許文献2によれば、堤脚水路の一部を構成する台蓋ブロックの天端が堤体の裏法面に沿った位置にあり、台蓋ブロックがスリット等を有することで、裏法面上を直接流下する雨水を堤脚水路内に導くことができる利点を有する。
特許文献2の堤脚水路は排水溝ブロックとその上に載る台蓋ブロックの、上下に2分割されたブロックから構成されるが、水路本体を構成する排水溝ブロックの大きさが一定であり、単位長さの水路の容積が一定であるため、同一の排水溝ブロックと台蓋ブロックによっては処理すべき雨水量の相違には対応することができない。また特許文献2の堤脚水路は暗渠水路であるため、裏法面から台蓋ブロックを越えて堤脚水路前面の路面にまで到達した雨水を処理することができない。
特許文献2に限らず、一般に堤脚水路は一定長さのブロックを長さ方向に連結することにより形成されるが、堤脚水路まで導いた水を下流へ排出する上では、ブロックの底版の上面に水勾配を付ける必要がある。水勾配はブロック全体を水平面に対して傾斜させることにより付けられるため、ブロックの敷設には微妙な調整を必要とし、僅かな施工誤差により水勾配がなくなる可能性がある。
本発明は上記背景より、堤脚に設置される堤脚水路おいて水路内に流れ込む雨水量の相違に対応可能で、裏法面から堤脚の前面に到達した雨水の処理も可能な堤脚水路構造物を提案するものである。
請求項1に記載の発明の堤脚水路構造物付き堤脚は、堤体中に設置されるドレーン層に隣接して堤体の裏法尻に設置され、排水孔を持つ壁版と底版を有する法尻ブロックと、この法尻ブロックの背面側に設置され、その底版に連結されて暗渠水路を形成する、壁版と底版を有する水路ブロックとを備え、水路ブロックが法尻ブロックの底版に前面側にも連結可能であり、前面側に連結されたときに堤脚水路を形成することを構成要件とする。
堤脚水路構造物が壁版と底版を有する法尻ブロックと、同じく壁版と底版を有する水路ブロックから構成され、水路ブロックが法尻ブロックの底版に連結されることで、法尻ブロックと水路ブロックの双方の壁版と底版により暗渠水路が形成される。法尻ブロックと水路ブロックの連結の際、両底版間の隙間にはコンクリートやモルタル等の充填材が充填される。
暗渠水路を形成する際、法尻ブロックと水路ブロックは互いに分離していることで、双方の底版を突き合わせる場合を含め、双方の底版間の間隔を調整した状態で両ブロックを連結することができるため、暗渠水路の単位長さ当たりの容積、すなわち水路の有効断面積を自由に設定、あるいは調整することが可能であり、同一の法尻ブロックと水路ブロックの組み合わせにより暗渠水路内に流れ込む雨水の量(排水量)の相違に対応することが可能となる。加えて底版の天端レベルの調整により自由に水勾配が付けられるため、排水能力の調整が可能な暗渠水路が構成される。
また水路ブロックは法尻ブロックの底版に前面側にも連結可能であることで、法尻ブロックと共に堤脚水路を形成できるため、裏法面から堤脚前面の路面に流下した雨水を処理することも可能となる。その場合にも双方の底版間の間隔を調整した状態で両ブロックを連結することができるため、堤脚水路の容積(水路の有効断面積)を自由に設定し、堤脚水路内に流れ込む雨水の量(排水量)の相違に対応することが可能で、水勾配の付与と併せ、排水能力の調整が可能な堤脚水路を構成することも可能である。
水路ブロック法尻ブロックの背面側と前面側に連結され、法尻ブロックの底版の背面側に連結されて暗渠水路を形成し、法尻ブロックの底版の前面側に連結されて堤脚水路を形成する。
法尻ブロックの背面側に暗渠水路が形成され、前面側に堤脚水路が形成されるため、ドレーン層から排出される浸透水と裏法面から堤脚の前面に到達した雨水の双方を同時に集水し、排出することが可能であり、暗渠水路と堤脚水路のそれぞれが処理できる雨水量の相違に対応することも可能である。
請求項に記載の発明は請求項に記載の発明において、水路ブロックの底版が法尻ブロックの底版に当接し得る、長さ方向に間隔を隔てた複数の当接部を有し、この長さ方向に隣接する当接部間、及び当接部の長さ方向の端部側に法尻ブロック側が開放した開口が形成されていることを構成要件とする。
水路ブロックは法尻ブロックとの間の間隔を調整した状態で法尻ブロックに連結されることから、両ブロックが双方の底版間に間隔が空いた状態で連結されるときにはその底版間にコンクリートやモルタル等の充填材が充填されることになる。
請求項によれば、水路ブロックの底版に開口が形成されていることで、現場において開口を埋めながら充填材の天端に水勾配を付けることができるため、水平線を基準に法尻ブロックと水路ブロックを設置しながらも、暗渠水路、または堤脚水路に自由な水勾配を付けることが可能となり、法尻ブロックと水路ブロックの敷設に微調整を要せず、各ブロックの設置作業が単純化される利点がある。
また請求項によれば、開口への充填材の充填によって水勾配を付与する際に、下部地盤との一体化を図り易くなるため、充填材の充填によって完成する堤脚水路構造物の安定化が図られる利点もある。この他、開口の形成により、水路ブロック自体が軽量化される上、水路ブロックの製作に要するコンクリート量が削減されるため、製作コストが節減される利点もある。
請求項2では水路ブロックの底版が法尻ブロックの底版に当接し得る、長さ方向に間隔を隔てた当接部を有し、その当接部間に開口が形成され
この場合、長さ方向に間隔を隔てて法尻ブロック側へ張り出す当接部間に開口が形成されることで、法尻ブロック側が開放した形に開口が形成されるため、底版の中間部に開口が形成された場合より底版の面積を小さくすることができ、水路ブロックを大幅に軽量化することが可能になる。
請求項1では法尻ブロックの排水孔がドレーン層の下端部に対応した位置と、法尻ブロックの底版の上面のレベルに対応した位置に形成される。
この場合、法尻ブロックの壁版に形成される排水孔がドレーン層の下端部に対応した位置にあることで、ドレーン層が集水した浸透水を排水孔を通じて直接的に法尻ブロックの前面に形成される堤脚水路へ導くことができるため、堤体内の浸透水の堤脚水路への排出を促すことが可能となる。
請求項に記載の発明は請求項1、もしくは請求項2のいずれかに記載の発明において、水路ブロックが、その底版と法尻ブロックの底版との間に架設されて双方に接続される連結材と、両ブロックの底版間に充填される充填材とにより法尻ブロックに連結されていることを構成要件とする。

この場合、水路ブロックが対向する法尻ブロックから遠ざかる向きの力には連結材が引張力を負担することで抵抗し、接近する向きの力には充填材が圧縮力を負担することで抵抗するため、両ブロック底版間の間隔の相違に関係なく、水路ブロックが受けるいずれの向きの荷重に対しても安定性を確保することが可能である。
上記の通り、本発明では壁版と底版を有する法尻ブロックと、壁版と底版を有し、法尻ブロックの背面側に連結される水路ブロックから堤脚水路構造物を構成し、法尻ブロックと水路ブロックを互いに分離させているため、双方の底版間の間隔を調整した状態で両ブロックを連結することができる。この結果、暗渠水路の単位長さ当たりの容積を自由に設定することができ、同一の法尻ブロックと水路ブロックの組み合わせにより暗渠水路内に流れ込む雨水量の相違に対応することが可能である。
また水路ブロックは法尻ブロックの底版に前面側にも連結可能であることで、法尻ブロックと共に堤脚水路を形成できるため、裏法面から堤脚前面の路面に流下した雨水を処理することもできる。その場合にも双方の底版間の間隔を調整した状態で両ブロックを連結することができるため、堤脚水路の容積を自由に設定し、堤脚水路内に流れ込む雨水量の相違に対応することも可能である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明は図1に示すように堤体中に設置されるドレーン層4に隣接して堤体の裏法尻に設置され、排水孔2cを持つ壁版2aと底版2bを有する法尻ブロック2と、この法尻ブロック2の背面側に設置され、その底版2bに連結されて暗渠水路Aを形成する、壁版3aと底版3bを有する水路ブロック3とを備え、水路ブロック3が法尻ブロック2の底版2bに前面側にも連結可能で、前面側に連結されたときに堤脚水路Bを形成する堤脚水路構造物1である。図18、図19は水路ブロック3を法尻ブロック2の前面側に連結したときの堤体と堤脚水路構造物1との関係を示す。
図1は水路ブロック3を法尻ブロック2の背面側に配置し、法尻ブロック2と水路ブロック3から暗渠水路Aを形成した、最も基本的な法尻ブロック2と水路ブロック3との組み合わせ例を示す。図2は図1に示す組み合わせ例の法尻ブロック2の前面側の立面を、図3は図2の平面を、図4は法尻ブロック2の背面側の立面を示す。図5−(a)は図2のx−x線の断面を、(b)はy−y線の断面を示す。
図1〜図5に示すように法尻ブロック2は壁版2aと、その下端から背面側(堤体側)へ張り出す底版2bからL形、もしくはL形に近い断面形状をし、壁版2aの背面において堤体の裏法尻に密着し、底版2bにおいて捨てコンクリート、割栗石8等の上に設置される。図面では水路ブロック3が法尻ブロック2の前面側に配置された場合での水路ブロック3の底版3bとの連結のし易さの面から、法尻ブロック2の底版2bを壁版2aの表面より僅かに前面側へ突出させている。また法尻ブロック2の壁版2aを鉛直面に対し、上方へかけて堤体側へ傾斜させているが、鉛直に向ける場合もある。図面では壁版2aの表面に模様を施している。
水路ブロック3も壁版3aと、その下端から法尻ブロック2側へ張り出す底版3bからL形、もしくはL形に近い断面形状をし、底版3bが法尻ブロック2側を向いて法尻ブロック2に対向し、法尻ブロック2との間隔が調整された状態で法尻ブロック2と同様に捨てコンクリートや割栗石8等の上に設置され、後述のように連結材5によって法尻ブロック2の底版2bに連結される。図面では水路ブロック3の壁版3aの高さを法尻ブロック2の壁版2aの高さの1/4程度にしているが、水路ブロック3は法尻ブロック2と共に暗渠水路A、または後述の堤脚水路Bを構成することから、水路ブロック3の規模は想定される水路の大きさに応じて自由に設定される。壁版3aは鉛直面に対して傾斜する場合もある。
法尻ブロック2の壁版2aには板厚方向に貫通する排水孔2cが形成される。排水孔2cはドレーン層4が集水した浸透水を壁版2aの前面側へ排出することから、原則的にはドレーン層4の下端部に対応した位置に形成される。図面では1枚の壁版2aに横長の排水孔2cを2個形成しているが、排水孔2cの形状と個数はドレーン層4の厚さ、幅等に応じて任意に設定される。
図1ではドレーン層4に集水された浸透水の暗渠水路Aへの排出を促すために、暗渠水路A内にドレーン管7を設置し、それに伴い、暗渠水路Aからの排水のために排水孔2cに加え、壁版2aの、底版2bの上面のレベルに排水孔2c’を形成している。図1ではまた、水路ブロック3の底版3bを法尻ブロック2の底版2bに突き合わせているが、図6、図11、図12に示すように間隔を隔てて設置する場合もある。
図1では暗渠水路Aから外部への排水のために排水孔2c’を形成しているが、図1のように排水孔2c’と共にドレーン層4の下端のレベルにも排水孔2cを形成しておけば、ドレーン層4中の浸透水を排水孔2cから法尻ブロック2の前面側へ排出することもできる。またドレーン層4の下端レベルに排水孔2cを形成しておくことで、図13に示すように水路ブロック3を法尻ブロック2の前面側と背面側に配置し、法尻ブロック2の前面側に堤脚水路Bを形成すると同時に、背面側に暗渠水路Aを形成する組み合わせにも対応することが可能である。
ドレーン管7には例えば多数の透水孔を形成したパイプや管状に成型した金網等の他、塊り状に成型した合成繊維等を充填した前記パイプや管状の金網等が使用される。ドレーン管7は暗渠水路A内に敷設されることで、ドレーン層4中の浸透水の暗渠水路Aへの排出を促す働きをし、ドレーン管7内に導かれた水は暗渠水路Aを通じて、または暗渠水路Aを構成する法尻ブロック2の排水孔2c’から法尻ブロック2の前面側へ排出されるか、または前面の地盤中に浸透させられる。
ドレーン層4は砕石や礫等、多数集合して透水性を発揮するドレーン材4aを金網、エキスパンドメタル、パンチングメタル等のメッシュ状のフィルター材4bで被覆して構成される。ドレーン層4は堤体中には浸透水が法尻ブロック2と水路ブロック3からなる暗渠水路A、または堤脚水路Bへ円滑に排出されるよう、図1、図6、図11、図12に示すようにドレーン層4の下端のレベルが、法尻ブロック2の前面側に堤脚水路Bが形成される場合の排水孔2cのレベルに対応(一致)するように堤体内に設置される。
図4、図5−(b)に示すように法尻ブロック2の底版2bと、水路ブロック3の底版3bには両者を連結する連結材5が挿通するための挿通孔2d、3cが形成される。法尻ブロック2の底版2bには法尻ブロック2の前面側からと背面側から、水路ブロック3の底版3bが連結されることがあることから、底版2bの挿通孔2dは場合により法尻ブロック2の前面側からと背面側から形成される。図4では底版3bの長さ方向の中央部と両側の3箇所に挿通孔3cを形成しているが、挿通孔3cの数と位置は問われない。
水路ブロック3が法尻ブロック2の背面側に配置される場合と前面側に配置される場合のいずれも、図1、図6に示すように連結材5は基本的には底版3bと底版2bのいずれか一方の挿通孔3c(2d)を貫通して他方の底版2b(3b)の挿通孔2d(3c)に到達し、挿通孔2d(3c)内で接続され、水路ブロック3、または法尻ブロック2の表面において定着される。図面では底版2bの幅より底版3bの幅が小さい関係から、水路ブロック3の挿通孔3cを貫通させて法尻ブロック2の挿通孔2dに連結材5を挿入している。
この挿通孔2d(3c)内での連結材5の接続のために、挿通孔2d(3c)内には例えば連結材5にねじの切られたボルトや鉄筋を使用した場合に対応し、雌ねじの切られたナットやインサートが予め埋設される。この他、連結材5は挿通孔2d(3c)内に充填される接着剤やモルタル等の充填材中に定着されることによっても挿通孔2d(3c)において底版2b(3b)に接続される。連結材5には例えばボルト、鉄筋、棒鋼、ワイヤ等の鋼材が使用され、連結材5は主として双方の端面間距離が拡大しようとする向きの力を引張力として負担する。充填材6は端面間距離が縮小しようとする向きの力を圧縮力として負担する。
法尻ブロック2の底版2bと水路ブロック3の底版3bは図1に示すように双方の端面が互いに密着した状態で連結される他、図6、図11、図12に示すように端面間に間隔を隔てた状態で連結される。間隔を隔てて連結される場合には、双方の端面間にモルタル、コンクリート、砕石等の充填材6が充填され、充填材6の天端のレベルに水勾配が付けられる。
図1に示すように水路ブロック3が法尻ブロック2の背面側に配置される場合、水路ブロック3の底版3bの背面側から連結材5を挿通孔3cに挿通させ、法尻ブロック2の挿通孔2dに到達させることにより水路ブロック3の連結が行われる。水路ブロック3の法尻ブロック2への連結は図6に示すように法尻ブロック2の前面側に配置される場合にも同様に行われる。
挿通孔3cに到達した連結材5の先端部は挿通孔3cに螺合することにより、または上記の充填材中に埋設されることにより定着される。底版3bから露出した連結材5の頭部はナットにより、またはモルタル等に埋め殺されることにより底版3bに定着される。水路ブロック3の法尻ブロック2への連結により法尻ブロック2と水路ブロック3によって暗渠水路A、または堤脚水路Bが構成される。
法尻ブロック2の背面側に暗渠水路Aが形成された図1の場合、堤体表面から堤体中に浸透した雨水はドレーン層4に集水され、ドレーン層4から法尻ブロック2の排水孔2cを通じて法尻ブロック2と水路ブロック3からなる暗渠水路Aへ排出される。ドレーン層4中の浸透水が排水孔2cから排出され続けることで、ドレーン層4内の排水孔2c寄りの浸透水の密度が低下し、浸透水は常に排水孔2c側へ導かれるため、排水孔2cから排出される限り、暗渠水路Aへの排出が促される。
図6は水路ブロック3を法尻ブロック2の前面側に配置し、法尻ブロック2と水路ブロック3から堤脚水路Bを形成した、法尻ブロック2と水路ブロック3との組み合わせ例を示す。図7は図6に示す組み合わせ例の法尻ブロック2の前面側の立面を、図8は図7の平面を、図9は法尻ブロック2の背面側の立面を示す。図10−(a)は図7のx−x線の断面を、(b)はy−y線の断面を示す。
図6は水路ブロック3の底版3bと法尻ブロック2の底版2bとの間の間隔が比較的小さい場合の組み合わせ例であるが、図11、図12は図6の場合より水路ブロック3の底版3bと法尻ブロック2の底版2bとの間隔を大きくした場合の水路ブロック3と法尻ブロック2の組み合わせ例を示す。図12は特に法尻ブロック2を乗り越える雨水と路面上に溜まる雨水を合わせた、予測される水量が多い場合に備えた組み合わせ例である。間隔の大きさに応じて連結材5の長さは変えられる。
図6、図11、図12に示すように法尻ブロック2の前面側に堤脚水路Bが形成された場合には堤体表面から法尻ブロック2を乗り越えて落下しようとする水は壁版2aの表面を伝って堤脚水路Bに直接流れ込み、法尻ブロック2の前面側の路面上に溜まる雨水は水路ブロック3の壁版3aを乗り越えて同様に堤脚水路Bに直接流れ込み、共に堤脚水路Bを通じて排出される。
図13はドレーン層4から排出される浸透水と裏法面から堤脚の前面に流下した雨水の双方を同時に集水して排出できるよう、水路ブロック3を法尻ブロック2の背面側と前面側に設置し、暗渠水路Aと堤脚水路Bを同時に形成した場合の組み合わせ例を示す。
図14は水路ブロック3の底版3bに開口3dを形成した場合、特に水路ブロック3の底版3bに法尻ブロック2の底版2bに当接し得る、長さ方向に間隔を隔てた当接部3eを形成し、その当接部3e、3e間に開口3dを形成した場合に、水路ブロック3を法尻ブロック2と組み合わせた状態の平面を示す。図15−(a)は図14のx−x線の断面を、(b)はy−y線の断面を示す。図14、図15では水路ブロック3を法尻ブロック2の前面側に配置し、当接部3eを底版2bに当接させているが、法尻ブロック2の背面側に配置することも、当接部3eと底版2b間に間隔を空けることもある。
図14では法尻ブロック2側が開放した形に開口3dを形成しているが、開口3dが底版3bの一部に形成され、開口3d以外の底版3bの一部に挿通孔3cを形成することができる形であれば開口3dの形状は問われない。法尻ブロック2側が開放した開口3dを形成した図14の場合、底版3bの挿通孔3cは当接部3eの位置に形成される。
図16、図17は開口3dを含む底版3b上に、法尻ブロック2と水路ブロック3を水平面上に設置しながらも、堤脚水路B、または暗渠水路Aの天端面に上流側から下流側へかけて水勾配が付くようにモルタルやコンクリート等の充填材6を充填、あるいは打設し、表面を均した様子を示す。図16−(a)、(b)はそれぞれ上流側における図14のx−x線、y−y線の断面を、図17−(a)、(b)はそれぞれ下流側における図14のx−x線、y−y線の断面を示す。
水路ブロックを法尻ブロックの背面側に配置した場合の組み合わせ例を示した縦断面図である。 図1に示す堤脚水路構造物の前面を示した正面図である。 図2の平面図である。 図2の背面図である。 (a)は図2のx−x線断面図、(b)は図2のy−y線断面図である。 水路ブロックを法尻ブロックの前面側に配置した場合の堤脚水路構造物の組み合わせ例を示した縦断面図である。 図6に示す堤脚水路構造物の前面を示した正面図である。 図7の平面図である。 図7の背面図である。 (a)は図7のx−x線断面図、(b)は図7のy−y線断面図である。 水路ブロックを法尻ブロックの前面側に配置し、図6の場合より堤脚水路の容積を拡大した場合の組み合わせ例を示した縦断面図である。 水路ブロックを法尻ブロックの前面側に配置し、図11の場合より堤脚水路の容積を拡大した場合の組み合わせ例を示した縦断面図である。 水路ブロックを法尻ブロックの前面側と背面側に配置した場合の組み合わせ例を示した縦断面図である。 水路ブロックの底版に開口を形成した場合の法尻ブロックとの組み合わせ例を示した平面図である。 (a)は図14のx−x線断面図、(b)は図14のy−y線断面図である。 (a)は底版上に充填材を充填したときの上流側の様子を示した図14のx−x線断面図、(b)は図14のy−y線断面図である。 (a)は底版上に充填材を充填したときの下流側の様子を示した図14のx−x線断面図、(b)は図14のy−y線断面図である。 堤体と堤脚水路構造物との関係を示した縦断面図である。 図18に示す堤脚水路構造物部分の拡大図である。
符号の説明
1………堤脚水路構造物
2………法尻ブロック
2a……壁版
2b……底版
2c……排水孔
2c’…排水孔
2d……挿通孔
3………水路ブロック
3a……壁版
3b……底版
3c……挿通孔
3d……開口
3e……当接部
4………ドレーン層
4a……ドレーン材
4b……フィルター材
5………連結材
6………充填材
7………ドレーン管
8………割栗石
A………暗渠水路
B………堤脚水路

Claims (3)

  1. 堤体中に設置されるドレーン層に隣接して前記堤体の裏法尻に設置され、排水孔を持つ壁版とその下端から背面側へ張り出すと共に、前記壁版より前面側へ突出した底版を有する法尻ブロックと、
    壁版と底版を有し、前記法尻ブロックの背面側と前面側に設置され、前記法尻ブロックの底版の背面側に連結されて暗渠水路を形成し、前記法尻ブロックの底版の前面側に連結されて堤脚水路を形成する水路ブロックと、
    前記暗渠水路を形成した前記水路ブロック内に設置され、前記ドレーン層中の浸透水の前記暗渠水路への排出を促す働きをするドレーン管とを備える堤脚水路構造物と、前記ドレーン層を含み、
    前記法尻ブロックの排水孔は前記ドレーン層の下端部に対応した位置と、前記法尻ブロックの底版の上面のレベルに対応した位置に形成されていることを特徴とする堤脚水路構造物付き堤脚
  2. 前記水路ブロックの底版は前記法尻ブロックの底版に当接し得る、長さ方向に間隔を隔てた複数の当接部を有し、この長さ方向に隣接する当接部間、及び当接部の長さ方向の端部側に前記法尻ブロック側が開放した開口が形成され、
    前記水路ブロックは前記複数の当接部内と、それに対向する前記法尻ブロックの底版内とに亘って挿通した連結材により前記法尻ブロックの底版に連結され、堤脚水路を形成していることを特徴とする請求項1に記載の堤脚水路構造物付き堤脚
  3. 前記水路ブロックは、その底版と前記法尻ブロックの底版との間に架設されて双方に接続される連結材と、前記法尻ブロックの底版と前記水路ブロックの底版間に充填される充填材とにより前記法尻ブロックに連結されていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の堤脚水路構造物付き堤脚
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