JP4054863B2 - 光透過可能な物品へのホトクロミック分子の配合 - Google Patents
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Description
従来技術において、光学物品を含む多数の光透過可能な物品に、ホトクロミック性を示す有機分子を導入するごとが知られている。断面厚さの異なる光学素子、例えば、眼鏡レンズに、これら染料を適用する手段を見いだすべく、従来技術において、多大の努力が費やされてきた。高分子物品に染料を導入するために使用可能な選択は:
(1)表面と接触する流体媒体よりの含浸または吸収、
(2)レンズ表面に適用される光学的な塗膜樹脂への染料の配合、
(3)ポリマー表面と接触する固体またはゲルよりの含浸または拡散移動、
(4)それよりレンズが製造されるモノマーまたは熱可塑性樹脂への染料の分散である。
(1)の場合には、本出願人は、オーストラリア国特許出願PN 0071“Method of Preparing Photochromic Article(ホトクロミック物品の製造法)”に開示されている技術を使用しない限り、全ての眼科用硬質樹脂物質において、十分な含浸密度を達成するために必要とされる浴温で染料の化学的分解によって生ずる克服できない障害があることを見いだしている。上記オーストラリア国特許出願は、参考のために、その開示全体を本明細書で引用する。
(2)の場合については、本出願人およびこの領域の他者も、ホトクロミック効果を示すサンプルレンズを製造している。しかし、レンズ塗膜は、それが適用される光学面に緊密に適合する必要があり、製品の耐久性を確保し、経時的な劣化を生じさせないように、強力に接着する必要がある。これら2つの要件により、塗膜の厚さおよびそれが含むことのできる染料の濃度が制限を受ける。我々の経験によると、このアプローチによっては、レンズ光透過の十分な変化が達成されない。塗膜厚さは、2〜4μmの範囲である。
(3)の場合については、Transitions Optical, Inc.(例えば、米国特許4,968,454 & 米国特許5,021,196参照)によって商業的に開発された実行可能な方法が、事実存在し、満足なレンズ製品を達成している。染料は、例えば、眼から最も遠いレンズ表面の下から吸収することによって配合され、完成プラスチック素子は、耐摩耗性樹脂で被覆される。しかし、このシステムは、PPG Industries, Inc.によって開発され、販売されている特殊なレンズ(例えば、コードCR300-307およびCR407)の使用に頼らざるをえない。
(4)の場合については、従来技術において、種々の眼科用樹脂および熱可塑性ポリマー類に染料を配合する多くの試みがなされている。克服されるべき技術的な問題点は、主として、モノマー嵩を硬化をさせて光学的に無傷な固体レンズを製造するために使用される開始剤によって染料が分解されないように保護するか、または、染料についての有害効果の最も少ない温度で、熱可塑性物品が確実に形成されることに関する。
熱硬化システムを有するテトラエチルグリコールジメタクリレート(米国特許4,851,471および米国特許4,913,544)よりのレンズの注型、放射線硬化可能なシステム(米国特許4,912,185 & 米国出願No. 07/781392)よりのレンズの注型、ホトクロミック色素(PCT出願、PCT/US94/04225およびPCT/US94/04233)を含浸させたポリカーボネートの熱成形において満足する結果を達成することが可能である。モノマーの化学を改良することによって、Enichem Synthesis Spaは、(ホトクロミック染料を含む)幾つかの選択された有機染料を改質されたアリルジグリコールカーボネートに配合するモノマー/触媒システムの組み合わせを達成した(米国特許5,186,867および同5,180,524参照)。使用される触媒は、Elf-AtochemよりのLuperox 231であり、これは、当該有機分子族に有意な作用を及ぼさない。それは、化学式:1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを有する。
レンズに配合される従来公知のホトクロミック分子での本出願人の経験によると、暗色化の望ましい深さおよび疲れ寿命の有意な延長を示すことができる。これは、一部、レンズ全体に分散させた染料の溜め(reservoir)によるが、また、その表面近傍と比較して、レンズの本体内部の酸素および水分のより低い濃度によって影響を受ける。ともに、ホトクロミック染料の疲れを促進することが知られている。
かくして、製造されるレンズは、屈折力を有する眼鏡レンズではなく、サングラスレンズとして有効であることが判明している。これは、レンズ仕様が材料の厚さを最大とする場合に、活性化されたレンズの光学密度が最大となることによる。屈折レンズは、定義により、種々の曲率結合表面を有する。かくして、その厚さは、レンズの表面形状に従って変化し、付与される所望の透過力を達成する。さらに、1つの表面−通常前面−は、近い視野(near vision)に対して多重焦点または進行性付加(progressive addition)を付与する局所的な曲線またはセグメントを有することもできる。これら物理学的仕様要件の結果、いわゆる“ボデイ着色(body tinted)”ホトクロミックレンズは、活性化された時、着色密度(colour density)における明瞭な放射状および局所的な変化を示す。
これら変化は、実用性および化粧外観の点で、眼鏡着用者に受け入れられない。上記記載したように、暗色化の均一な深さについての要件は、ホトクロミック物質を含有するレンズが均一な厚さである時にのみ合致することができる。すなわち、それが屈折力を有しない時である。
したがって、本発明の目的は、従来技術についての困難および欠陥の1つ以上を克服するか、または、少なくとも軽減することである。
したがって、本発明の第1の態様において、高分子物質より形成される光透過可能な物品であり、その物品が、少なくとも1種のホトクロミック染料;および、その物品上または物品内部に分散された適合性の光吸収物質を含み;ホトクロミック染料と適合性の光吸収物質との組み合わせが、ホトクロミック染料の活性化の際の暗色化の深さを、長さ、厚さの変化または表面形状の局所的変化にかかわらず、実質的に均一とするようである光透過可能な物品が提供される。
本明細書で使用する“適合性の光吸収物質(compatible light absorbing material)”という用語によって、我々は、光吸収物質が、ホトクロミック活性化領域におけるホトクロミック染料のスペクトルとその吸収スペクトルにおいて実質的、好ましくは、完全な重複を示すことを意味する。
望ましくは、ホトクロミック染料および適合性の光吸収物質の濃度は、光源より遠位の表面から出る光強度、例えば、UV光強度の最大差が、物品を通過する間に吸収される総強度の、ほぼ10%未満、好ましくは、ほぼ5%未満となるように選択される。このパーセンテージは、暗色化の濃さの変化に正比例する。
好ましくは、光透過可能な物品は、
物品の総重量基準で、ほぼ0.001重量%〜0.25重量%のホトクロミック染料;および、
物品の総重量基準で、ほぼ0.001重量%〜1.0重量%の適合性光吸収物質を含む。
本発明に従う光透過可能な物品は、いずれの形態を取ることもできる。光透過可能な物品は、眼科用の物品、例えば、サングラスレンズまたは眼鏡レンズ、または、工業的な物品、例えば、サンライト(sun light)またはムーンルーフ(moon roof)であってもよい。
光透過可能な物品の製造に使用される高分子物質は、いずれの適当なタイプであってもよい。ポリカーボネート物質を使用することができる。アリルジグリコールカーボネートタイプの光学物質を使用することができる。光透過可能な物品は、例えば、本出願人の米国特許4,912,155、米国特許出願No. 07/781,392、オーストラリア国特許出願50581/93、50582/93、ヨーロッパ特許明細書543149A2、または、“熱応答物品(Heat Responsive Artic1es)”と題する同時継続中の仮特許出願PN 0073に記載されている架橋可能な高分子注型組成物より形成することができ、これら開示は、本明細書において、参考のために全て引用する。
このような架橋可能な高分子注型組成物としては、ジアクリレートもしくはジメタクリレートモノマー(例:ポリオキシアルキレングリコールジアクリレートまたはジメタクリレート)、および、重合可能なコモノマー、たとえば、メタクリレート類、アタリレート類、ビニル類、ビニルエーテル類、アリル類、芳香族オレフィン類、エーテル類、ポリチオール類、エポキシ類等が挙げられる。
重合可能なコモノマーは、低粘度コモノマーであるのがよい。低粘度コモノマーは、いずれの適したタイプであってもよい。低粘度コモノマーは、芳香族オレフィン類、1.55より大なる屈折率を有するホモポリマーを形成することのできる重合可能なビスフェノールモノマー類、2〜6個の終端アクリルまたはメタクリル基を有するウレタンモノマー類、および、チオジアクリレートまたはジメタクリレートモノマー類の1種以上より選択することができる。
芳香族オレフィン類は、スチレン、ジビニルベンゼンおよび3,9−ジビニル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデンカン(DTU)より選択することができる。芳香族オレフィン類は、ほぼ5〜50重量%の量存在することができる。
チオジアクリレートまたはジメタクリレート類は、ビス(4−メタクリロイルチオエチル)スルフィド(BMTES)およびビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド(BMTSまたはTS)より選択することができる。チオジアクリレートは、ほぼ5〜40重量%の量、好ましくは、20〜40重量%の量存在することができる。
本発明に従うポリオキシアルキレングリコールジアクリレートまたはジメタクリレート化合物は、その骨格中に、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド繰り返し単位を含むことができる。ポリエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。1つの適当な物質は、Shin Nakamuraによって商品名NKESTER9Gの下に販売されているものである。これとは別に、NK Ester6G、4Gまたは14Gを使用することができる。
ポリオキシアルキレングリコールジアクリレートまたはジメタクリレート成分は、注型組成物の総重量基準で、ほぼ5重量%〜60重量%の量存在することができる。
架橋可能な注型組成物中の高指数(high-index)ビスフェノールモノマー成分は、ビスフェノールAのジメタクリレートおよびジアクリレートエステル類;4,4’−ビスヒドロキシエトキシビスフェノールAのジメタクリレートおよびジアクリレートエステル類等より選択することができる。
高指数ビスフェノールモノマーは、注型組成物の総重量基準で、ほぼ10〜60重量%、好ましくは、20〜55重量%の量存在することができる。
架橋可能な高分子注型組成物は、2〜6個の終端アクリルおよび/またはメタクリル基を有するウレタンモノマーを含むこともできる。本定義に入る適当な物質は、Shin Nakamuraによって商品名U−4H、U−4HAおよびU−6HAの下および三菱レーヨンによって商品名NF−201およびNF−202の下供給されている物質が挙げられる。
ウレタンモノマーは、注型組成物の総重量基準で、ほぼ2.5重量%〜ほぼ35重量%、好ましくは、5重量%〜25重量%の量存在することができる。
本発明の好ましい態様において、架橋可能な高分子塗料組成物は、さらに、少なくとも1つの多官能性不飽和架橋剤を含むことができる。
本発明に従う多官能性不飽和架橋剤は、三または四官能性ビニル、アクリルまたはメタクリルモノマーであってもよい。架橋剤は、短鎖モノマー、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートまたはテトラアクリレート等であってもよい。使用することのできるその他の多官能性架橋剤としては、NK Ester、NK Ester A−TMPT、NK Ester A−TMM−3、NK Ester A−TMMT、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化されたトリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化されたトリメチロールプロパントリメタクリレートが挙げられる。
多官能性不飽和架橋剤は、注型組成物の総重量基準で、ほぼ5〜45重量%、好ましくは、ほぼ30〜40重量%の量存在することができる。
架橋可能な注型組成物は、さらに、ポリチオールのような共反応体(co-reactant)を含むことができる。
ポリチオールは、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプト−プロピオネート)[PTMP]、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプト−プロピオネート)[TTMP]、4−メルカプトメチル−3,6−ジチア−1,8−オクタンジチオール[MDO]、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトアセテート)[PTMA]、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトアセテート)[TTMA]、4−t−ブチル−1,2−ベンゼンジチオール、2−メルカプトエチルスルフィド、4,4’−チオベンゼンチオール、ベンゼンジチオール、グリコールジメルカプトアセテート、グリコールジメルカプトプロピオネート、エチレンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ポリエチレングリコールジメルカプトアセテート類、ポリエチレングリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)類からなる群より選択することができる。
チオール化合物は、0〜ほぼ50重量%の量存在することができる。
このような高分子配合物は、UV硬化されるかまたはUVおよび熱処理の組み合わせによって硬化される。本出願人によって商品名“Spectralite”の下に販売されている光学レンズ類の系列が適当であることが判明した。
理論によって制約するつもりはないが、本発明は、以下の仮説に基づく。
レンズまたはその他の光透過可能な物品を通過する光の波長は、例えば、米国特許5,149,183におけるように、それらがレンズ内に含まれる特定の吸収体および濃度を選択することによって、微細に巧みに操作される。典型的な眼鏡レンズは、図1に示したような断面詳細を有する。
図1において、以下の文字を使用する:
A. 発散屈折力を有する眼鏡レンズ
B. 収束屈折力を有する眼鏡レンズ
C. Aのようであるが二焦点付加を有するレンズ
1. 発散レンズの前面
2. 発散レンズの後面
3. 収束レンズの前面
4. 収束レンズの後面
5. 近視界用の力付加(二焦点)を与える前面素子
厚さの範囲は、中心とエッジとの間の大きさの順序(order of magnitude)によって変更することができる。いずれかの点でレンズを通過する光は、初期強度I0で前面(1)に入射し、表面(1)を越え、それは、レンズ物質とその物質内に分散された有機分子との比率特性で吸収される。レンズ表面(1)の背後を通過する距離をxとして表す場合、その密度は:
I(x)=I0exp(−xA)
[式中、Aは、当該波長についての吸収係数である。]
で減少する。したがって、光強度は、それがレンズを横切るにつれて図2に従って減少する。この減少は、光が後面(2)を出るまで持続し、後面(2)を越えると、それは、散逸されないままである。
レンズを出る光の平均強度は、レンズの厚さが増大するにつれ、減少する。これは、図2において、前面(1)より面(2)を通る出口点の変位を増大することによって生ずる一連のレンズ厚さX、X’およびX”について示される。幾つかの点において、この距離は、無視可能な光強度がレンズより出るのに十分となる。この間隔を、図2に従い、X=Lとして示す場合、X>Lを有する全てのレンズは、レンズより光が出るのを防止するであろう。このような条件において、レンズは、当該波長の光を“ブロックする”と見なすことができる。
これは、図2に示したように、特定の光周波数がレンズを通過する間に、ホトクロミック分子が活性化される時、達成される着色の深さを調節するための手段を提供する。活性化される分子の総数は、通路x=0に沿ってx=Xまでの通過光強度の積分に比例する。すなわち、
N∝(1−e-XA)
である。
Xは、その強度がゼロに低下した実際の値を上回り、X=Lである場合、活性化される分子の数は、一定の値を達成する[x=L、e-XAがほぼ0において、I(x)=0である場合]。この場合、光がレンズ内を通過するに従い活性化される分子の数は、レンズの厚さに依存しない。
上記の実際的意味は、ホトクロミック染料または顔料が、ホトクロミック分子の活性化波長において十分な強度で吸収するもう1つの有機分子で分散される限り、その条件は、適当な波長に対する自己吸収長さLが、必ず、いずれのレンズの最も薄い厚さ未満である場合に達成することができる。この厚さは、典型的には、仕上げ眼鏡レンズについてほぼ1.0〜8.0mmの範囲であるか、または、積層される成分についての範囲の半分である。
したがって、本出願人は、レンズを含むボデイ着色された(body tinted)物品に、ホトクロミックを活性化する際に観測される着色の深さが全ての断面厚さについて均一となるように、ホトクロ−ム活性化領域に適当な覆い吸収(covering absorption)を有する特定の光吸収体、例えば、UV吸収体とともにホトクロミック染料を配合することができた。ホトクロミック効果は、図2に示したように、レンズの前面の背後の深さLの領域で活性化される。特定の光吸収体は、ちなみに、また、第2のホトクロミック染料としても機能を果たす。
光吸収分子は、好ましくは、適用に合致し、且つ最小濃度で使用しなければならない。活性化波長の進入深さを制限するためには、必要とされるホトクロミック染料に対応する増加量を必要とする。これは、コストを高くし、表面層の被覆処理に対する応答を変化させる。我々は、レンズの後面より出る活性化波長の強度差が最も薄い断面および最も厚い断面より出る波長の強度の平均値のほぼ10%以下となるような濃度で、レンズがホトクロミック染料と選択された吸収体とを含有するように配合処方を調整することで十分であることを見いだした。好ましくは、これは、平均値のほぼ5%未満である必要がある。
本発明の方法に使用されるホトクロミック染料または顔料は、概して、波長ほぼ320nm〜450nmの範囲の近紫外光によって活性化される。これらの活性化は、その波長範囲でのそれらの透過特性にほとんど効果を有しないが、図3に示したように、スペクトルの可視部におけるそれらの透過に大きな影響力を有する(グラフAは、公知の青色着色スピロ−オキサジンについてであり;グラフBは、より長波長にシフトしたスピロ−インドリン−オキサジンについてである。)。ホトクロミック染料を含む顔料または染料は、アントラキノン類、フタロシアニン類、スピロ−オキサジン類、クロメン類、スピロ−ピラン類を含むピラン類およびフルギド類からなる群より選択することができる。
好ましいホトクロミック染料の例は:
1,3−ジヒドロスピロ[2H−アントラ[2,3−d]イミダゾール−2,1’−シクロヘキサン]−5,10−ジオン;
1,3−ジヒドロスピロ[2H−アントラ[2,3−d]イミダゾール−2,1’−シクロヘキサン]−6,11−ジオン;
1,3−ジヒドロ−4−(フェニルチオ)スピロ[2H−アントラ’1,2−ジイミダゾール−2,1’−シクロヘキサン]−6,11−ジオン;
1,3−ジヒドロスピロ[2H−アントラ[1,2−d]イミダゾール−2,1’−シクロヘプタン]−6,11−ジオン;
1,3,3−トリメチルスピロインドール−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b]−1,4−オキサジン];
2−メチル−3,3’−スピロ−ビ−[3H−ナフト[2,1−b]ピラン(2−Me);
2−フェニル−3−メチル−7−メトキシ−8’−ニトロスピロ[4H−1−ベンゾピラン−4,3’−[3H]ナフト][2,1−b]ピラン;
スピロ[2H−ベンゾピラン−2,9’−キサンテン];
8−メトキシ−1’,3’−ジメチルスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(1’H)−キノリン;
2,2’−スピロ−ビ−[2H−1−ベンゾピラン];
5’−アミノ−1’,3’,3’−トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン;
エチル−β−メチル−β−(3’,3’−ジメチル−6−ニトロスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン−1’−イル)−プロペノエート;
(1,3−プロパンジイル)ビス[3’,3’−ジメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン];
3,3’−ジメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−ベンゾオキサゾリン];
6’−メチルチオ−3,3’−ジメチル−8−メトキシ−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−ベンゾチオゾリン];
(1,2−エタンジイル)ビス[8−メトキシ−3−メチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−ベンゾチオゾリン]];
N,N’−ビス(3,3’−ジメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’(3’H)−ベンゾチアゾール−6’−イル)デカンジアミド];
−α−(2,5−ジメチル−3−フリル)エチリデン(Z)−エチリデン無水コハク酸;
α−(2,5−ジメチル−3−フリル)−α’,δ−ジメチルフルギド;
2,5−ジフェニル−4−(2’−クロロフェニル)イミダゾール;
[(2’,4’−ジニトロフェニル)メチル]−1H−ベンズイミダゾール;
N−N−ジエチル−2−フェニル−2H−フェナンスロ[9,10−d]イミダゾール−2−アミン;
2−ニトロ−3−アミノフルオレン;
2−アミノ−4−(2’−フラニル)−6H−1,3−チアジン−6−チオン;
からなる群より選択することができる。
均一な着色の深さを達成するのに加えて、最も一般的に公知の染料の青色よりもむしろ灰色または褐色のような化粧上魅力的で売れ行きのよい着色を達成することが好ましい。これは、所望される結果を達成するために、種々の族よりの2種または3種の染料を混合することを必要とすることが多いが、必ずというわけではない。好ましくは、各染料は、透過レベルおよび着色がレンズを横切ってともに均一となるように、上記概説した方法に従い、吸収体と混在させる。全ての活性化波長について侵入深さが一定である必要はないが、当該波長帯ごとに、いずれの箇所においても本質的に同一であることが好ましい。
好ましくは、ホトクロミック染料の混合物は、単一の吸収体の使用によって調節することができる。
光透過可能な物品に使用される適合性の光吸収物質は、いずれの適当なタイプであってもよい。UV吸収物質が好ましい。いわゆるUVブロックレンズを製造するために使用される光吸収物質で満足である。しかし、適合性の光吸収物質は、ちなみに、ホトクローム活性化領域に適当な覆い吸収(covering absorption)を有する第2のホトクロミック染料であり、好ましい吸収限度は、ホトクロームの吸収特性に直接関係する。かくして、360nmに最大吸収を有するホトクローム(photochrome)に対しては、ほぼ380nmの吸収限度が適当であり、他方、390nmにその最大吸収を有するものに対しては、この値よりも有意に大きい吸収限度を有するものがさらに適当である。吸収体は、組み合わせのカットオフ限度がレンズの薄い部分および厚い部分を通って一体となったUVの出現強度の極限差が平均の約10%以下(好ましくは、約5%)となるようであるように選択される。
さらに好ましくは、UV吸収物質は、そのピークが必要とされる中心波長ほぼ385nmおよび半値高さ波長ほぼ350〜450nmを満たす吸収特性を有するのがよい。望ましくは、吸収は、近可視領域で鋭くゼロに降下する。
適したUV吸収体は、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類およびシアノ−アクリレート類からなる群の1種以上より選択することができる。UV吸収体は、以下の1種以上より選択することができる:
Ciba Geigy Tinuvin P−[2(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール];
Cyanamid Cyasorb UV531−[2−ヒドロキシ−4−n−アセトキシベンゾフェノン];
Cyanamid Cyasorb UV5411−[2(2’−ヒドロキシ−5−5−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール];
2(2’−ヒドロキシ−3’,6’(1,1−ジメチルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾール;
2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール;
ビス[2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]−メタン;
ビス[2−ヒドロキシ−5−t−オクチル−3(ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]−メタン;
Cyanamid UV 2098−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロシロキシ−エトキシベンゾフェノン];
National S & C Permasorb MA−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシ)プロポキシベンゾフェノン];
Cyanamid UV 24[2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン];
BASF Uvinul 400[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン];
BASF Uvinul D49[2,2’−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノン];
BASF Uvinul D50[2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン];
BASF Uvinul D35[エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート]:
BASF Uvinul N-539[2−エテキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート];
Ciba Geigy Tinuvin 213;
Rhone-Poulenc Anti-UVP(Rhoidialux-P);
2’,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン;
BASFよりのUVinnul M493(商標)およびその市販されている混合物;
2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン(ポリマー);
2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン;
4−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;
2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン。
したがって、本発明のさらなる態様において、ホトクロミック光透過可能な物品用の塗料組成物(coating composition)であって、
光透過可能な物品中のホトクロミック染料と適合性のUV吸収体;および、
そのための担体;
を含む塗料組成物が提供される。
塗料組成物は、処理される光透過可能な物品、例えば、レンズに、予め選択さした色および/または均一な暗色化を生ずることをもたらす。
色の変化は、完全に、暗色化された時に、例えば、褐色〜灰色の範囲であるのがよい。
UV吸収体は、ほぼ380nm以上、好ましくは、ほぼ400nm以上に吸収限度を示す。複数の異なる塗料組成物が、処理されるレンズの性質およびその中に使用されるホトクロミック染料の性質に応じてもたらされることが理解されるであろう。
上記考察は、ホトクロミック光透過可能な物品、例えば、レンズにおける均一な暗色化の達成に関するものであったが、その他の集成装置も本発明の範囲に入る。例えば、ファッションサングラスまたは“勾配レンズ(gradient lens)”として公知の眼鏡レンズのカテゴリーが存在する。典型的には、このようなレンズは、レンズの下方半分よりも上方半分において着色の深さを大にするために着色される。これは、遠くを見る時、サンスクリーン(sun screening)を提供し、読書用に比較的透明な下方部分を提供する。着色浴(tint bath)においてこの勾配を達成する方法は周知である。
ホトクロミックレンズの場合、同様の効果は、例えば、吸収レンズ(imbibed lens)用のように、ホトクロミック染料を表面近くで濃くするかまたはレンズのボデイ全体に分散させることによって達成することができる。我々は、均一に暗色化するように配合されたレンズを採用し、UVブロック染料を入れた着色浴(tinting bath)にそのレンズを浸漬することで十分であることを見いだした。レンズが屈折力を有しないサングラスレンズ用途に対しては、ホトクロミック染料を分散させたボデイを有するレンズは、UV染料を分散させたボデイを有することを必要としないが、このような処理は、倍率を有するレンズについては必要である。レンズは、頂部から底部へとほぼ均一にしだいに色が変わる濃度までUV染料をレンズ表面に含浸させるように、液体表面で出し入れする。
前面のUV吸収体は、ホトクロミック染料を遮蔽し、活性化波長の侵入深さおよび強度を弱める働きをする。ホトクロミック暗色化は、ついで、厚さまたは形状とは独立に、レンズの頂部と底部との間でしだいに色を変化させる。
米国特許4,289,497は、スピロインドリンナフトオキシンホトクロミック染料が溶液から吸収され(imbibed)、続いて、UV染料が勾配着色(gradient tinting)によって組み込まれる勾配ホトクロミックレンズを記載している。これは、所望される勾配機能を達成することのできる方法を開示しているものの、レンズ表面を介して高温で吸収する工程が避けられず、本出願人の知るところでは、決して商業化されていない。
積層したレンズ系の構成部分は、ここで概説する本発明に従い製造することができる。したがって、光透過可能な物品は、このような系で使用されるラミネート層を含む。かくして、1つのラミネート構成部分のみが配合される。積層されたレンズ内の活性化されたホトクロミック染料の溜めが複合体レンズの中心に位置し、それによって、先に記載したように、酸素または水分の影響を最も受けないように、前面構成部分が非UV吸収性であり、後面構成部分がホトクロミック、かつ、UV吸収性であることが好ましい。
この実施態様においては、比較的厚い層の塗料物質を積層される面の一方または両方に適用し、販売用にラミネート構成部分を包装する前にその物質を硬化することが好ましい。この塗膜は、50〜100μm厚さの範囲であるのがよい。このような塗膜の特徴的な表面粗さは、概して、それらの光学表面としての使用を不可能とし、したがって、個々のレンズ構成部分またはウエハは、眼鏡レンズとして、単独では使用することができない。しかし、このような構成部分は、マッチした屈折率を有する接着剤で接着することによって合わされ、突き合わせ表面の凹凸は埋められ、その最終製品は、眼科用の使用について全く許容可能である。塗料物質は、首尾よく結合するための機械的要件が満たされる限り、必要に応じ、選択することができる。1つの例において、ウエハ構成部分が輸送および貯蔵の間に物理的に安定であるように、塗膜が大気中の水分の影響を受けないことのみが要求される(本出願人の英国特許出願No. 9403792.6)。さらに好ましくは、光透過可能な物品の高分子物質として、ポリウレタン物質を使用することができる。この層は、積層されたレンズの結合線で、結局、閉じ込められるであろう。この利点は、以下の理由によって生ずる:
(1)構造物の衝撃強さの改良、
(2)封入中間層物質内でのホトクロミック染料を保持する能力、
(3)中間層の配合によりUVブロック特性を付与する能力、
(4)塗膜それ自体による良好な着色性の付与。
さて、添付の図面および実施例を参考として、本発明をさらに十分に説明する。しかし、以下の記載は、単なる例を示すものと理解する必要があり、上記記載した本発明の普遍性を何ら制限するものではないと考えるべきである。
図 面
図面において、
図5は、典型的なフルギド(■)および典型的なクロメン(□)についての吸収スペクトルのホトクロミック活性化領域の重複を示す、光学密度(OD)対波長のプロットである。
図6は、ホトクロミック活性化領域における、以下に記載するような、染料CG1およびBuPW8の吸収スペクトルにおいてのみ部分的な重複を示す図5に対すると同様のプロットである。
図7は、以下に記載するような、ホトクロミック染料CG1およびUV吸収体D−49ならびにAUVPの間の改良されたがなお一部重複を示す図5に対すると同様のプロットである。
図8は、ホトクロミック染料CG1およびUV400−タイプの吸収体Cyasorb UV24の間の完全な重複を示す図5に対すると同様のプロットである。
実施例 1
ポリオキシアルキレングリコールジアクリレートまたはジメタクリレートモノマー;屈折率1.55より大を有するホモポリマーを形成することのできる少なくとも1つのラジカル重合可能なビスフェノールモノマーより誘導される繰り返し単位を含むモノマー;および、アクリルおよびメタクリル基を含む群より選択される2〜6個の終端基を有するウレタンモノマーの標準Spectralite typeのモノマーブレンドを使用し、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)の存在で互いに混合して、(本出願人に対する)オーストラリア国特許641750(その開示の全体を本明細書で参考のために引用する)に実質的に記載されているようなSpectralite typeのモノマー類のブレンドを形成し、ホトクロミック光学レンズを製造した。
ブレンドは、0.05重量%のクロメンホトクロミック染料および0.16重量%のフルギドホトクロミック染料でもある適合性のUV吸収物質を含み、標準注型技術を使用して、それよりレンズを注型した。
ホトクロミック染料およびその適合性のUV吸収物質の吸収スペクトルを図5に示す。
光に暴露する際のいわゆる半球レンズ効果(bull's eye effect)の徴候なしに均一に着色された灰色のレンズが製造される。
着色の均一性の理由は、ホトクロミック活性化領域におけるホトクロミック染料およびUV吸収ホトクロミック染料のスペクトルの重複を生ずる図1より明らかである。
実施例 2(比較例)
導入したホトクロミック染料が、その構造を以下に示す赤色着色ホトクロームである0.05重量%CG1であり、UV吸収物質が、その構造を以下に示す0.05重量%の青色着色ホトクロミックBuPW8である以外、実施例1と同様にして、ホトクロミック光学レンズを製造した。
生ずる青色レンズは、ホトクロミック活性化について許容不能な不均一着色を示す。この理由は、この2つの染料の吸収スペクトルにおける重複の欠如よりまた明らかである(図6)。
実施例 3
UV吸収物質が、ジヒドロキシベンゾフェノンである0.03%のBASF Uvinul D-49およびモノヒドロキシベンゾフェノンである0.005%のAnti-UVP(AUVP)(Rhone-Poulanc)の組み合わせである以外、実施例1と同様にして、ホトクロミック光学レンズを製造した。
UV吸収物質およびホトクロミック染料CG1の吸収スペクトルは、図7に示し、UV吸収物質による被覆面積の増大を示す。
ホトクロミック活性化に際し比較的均一な青色を示すレンズが提供される。
実施例 4
UV吸収物質が、UV400−タイプの吸収体(すなわち、1.8mm断面について400nmで5%透過率(T)未満の吸収体)である以外、実施例1と同様にして、ホトクロミック光学レンズを製造した。使用した吸収体はジヒドロキシベンゾフェノンCyasorb UV24であった。
UV吸収物質およびホトクロミック染料CG1の吸収スペクトルは、図8に示し、UV吸収物質による完全な被覆を示す。ホトクロミック活性化に際し、良好で均一な青色を示すレンズが提供される。
最後に、本明細書に概説した本発明の精神より逸脱することなく、種々のその他の変更および/または変形をなすことが可能であることを理解しておくべきである。
Claims (7)
- ジアクリレートまたはジメタクリレートモノマーおよび重合性コモノマーを含む架橋可能な高分子注型用組成物より形成される光透過可能な物品であり、その物品が、アントラキノン類、フタロシアニン類、スピロオキサジン類、クロメン類、ピラン類およびフルギド類からなる群の1種以上より選択される少なくとも1種のホトクロミック染料;および、その物品上または物品内部に分散されていて、該少なくとも1種のホトクロミック染料のホトクロミック活性化領域における吸収スペクトルと実質的に重複する吸収スペクトルを示すベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類およびシアノアクリレート類からなる群の1種以上より選択される紫外線吸収物質を含み;該ホトクロミック染料と該光吸収物質との組み合わせは、少なくとも1種のホトクロミック染料が活性化される際の暗色化の深さを、長さ又は厚みの変動または表面形状の局所的変化にかかわらず、実質的に均一とすることを特徴とする、光透過可能な物品。
- 前記物品の総重量基準で、0.001重量%〜0.25重量%のホトクロミック染料;および、前記物品の総重量基準で、0.001重量%〜1.0重量%の前記紫外線吸収物質;を含む、請求の範囲第1項に記載の光透過可能な物品。
- 前記重合性コモノマーが、メタクリレート類、アクリレート類、ビニル類、ビニルエーテル類、アリル類、芳香族オレフィン類、エーテル類、ポリチオール類およびエポキシ類からなる群より選択される、請求の範囲第1項に記載の光透過可能な物品。
- 前記ホトクロミック染料が、波長320nm〜450nmの範囲内の近紫外光によって活性化される染料である、請求の範囲第1項に記載の光透過可能な物品。
- 前記紫外線吸収物質が、吸収限度少なくとも380nmを有する、請求の範囲第4項に記載の光透過可能な物品。
- 前記紫外線吸収物質が、吸収限度400nmを有する、請求の範囲第5項に記載の光透過可能な物品。
- 前記光透過可能な物品が眼鏡レンズである、請求の範囲第1項に記載の光透過可能な物品。
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