JPH0711654B2 - 光論理積記憶素子 - Google Patents

光論理積記憶素子

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JPH0711654B2
JPH0711654B2 JP32858288A JP32858288A JPH0711654B2 JP H0711654 B2 JPH0711654 B2 JP H0711654B2 JP 32858288 A JP32858288 A JP 32858288A JP 32858288 A JP32858288 A JP 32858288A JP H0711654 B2 JPH0711654 B2 JP H0711654B2
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JP
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light
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light absorption
optical
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昭雄 宮田
豊 鵜沼
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、二種類の光入力情報の論理積演算処理をし
て記憶する光論理積記憶素子に関する。
[従来の技術] 電子技術を駆使したコンピュータを中心とした情報処理
方式は、近年高度に発達しているが、実時間処理、パタ
ーン認識および人工知能などの大容量かつ高速情報処理
に対応するためには、電子素子に代る新しい光学的素子
が必要となる。そして、光の有する時間的高速性や空間
的並列性を有効に利用する素子としての光論理素子は、
将来の高度情報処理技術の中核的役割を果たすと期待さ
れている。
現在開発されている光論理素子には、半導体、誘電体、
液晶、非線形光学材料などの種々の材料が利用され、電
気信号や光信号を時系列に処理する導波型光演算子およ
び光信号を空間的に処理する空間光変調素子などがあ
る。
[発明が解決しようとする課題] 光変調素子として、例えば有機化合物である液晶ライト
バルブを用いたものでは、光導電体層、多層誘電体鏡、
液晶層、液晶配向層、透明電極から構成されている。こ
れらの層には、一様にバイアス電圧を印加しておく必要
がある。光導電体に光が照射されると導電率があがり、
液晶層に電圧が印加される。したがって、逆方向からの
読みだし光に対して変調がかかる。
このような構成の素子においては、電極構造およびサイ
ズなどから画素数に限界がある。すなわち、現在の実装
技術を用いると、この種の光変調素子の画素数は2000×
2000までが限界である。
そこで、この発明では、高密度で高画素数とでき、かつ
安価に構成できる素子を提供するものである。
[課題を解決するための手段] この発明は、透明基板上に、光吸収膜とフォトクロミッ
ク膜とが積層されて構成され、前記フォトクロミック膜
に光異性化を起こす第1の波長を含む第1の光入力情報
と前記光吸収膜に吸収されて温度上昇を起こす第2の波
長を含む第2の光入力情報との論理積により、前記フォ
トクロミック膜の光異性化が前記光吸収膜を介する加熱
により固定されて光吸収特性が変化するようにしたこと
を特徴とするものである。
この場合、例えば光吸収膜はフォトクロミック色素の吸
収帯より長波長の波長領域の光、例えば近赤外線、赤外
線を熱に変換するものとされる。また、フォトクロミッ
ク膜は紫外線照射後、加熱により会合体を形成するもの
とされる。
[作 用] 上述構成においては、光吸収膜2に例えば赤外線を照射
すると発熱する。フォトクロミック膜3に例えば紫外線
を照射すると光に、光吸収膜2での発熱によって加熱す
ることにより耐熱性、耐光性のある安定きた会合体が形
成され、光吸収特性が変化する。つまり、上述構成にお
いては、例えば赤外線(近赤外線)および紫外線の二種
類の光が入力されたときのみ光吸収特性が変化する。こ
れにより論理積演算処理がなされて記憶されることにな
る。
例えば、フォトクロミック膜3が、例えば会合性スピロ
ピラン色素(SP1822)等を用いた有機薄膜である場合、
この有機薄膜に紫外線が照射されると無色異性体のスピ
ロピラン色素は、イオン解離して有色異性体のフォトメ
ロシアニンに光異性化する。この状態で、光吸収膜2に
赤外線が照射され、その発熱によって基板温度が35℃〜
40℃以上になると、有色異性体は618nmに吸収極大をも
つJ会合体と呼ばれる耐熱性、耐光性のある安定な会合
状態となる。ここで、紫外線のみが照射される場合、つ
まり基板温度が25℃以下では、有色異性体は会合せずに
元の無色異性体に戻る。
[実 施 例] 以下、第1図を参照しながら、この発明の一実施例につ
いて説明する。
同図において、1は例えば石英よりなる透明基板であ
る。この透明基板1の上部に光吸収膜2が形成される。
この光吸収膜2は、Cdを含むII−VI族化合物半導体膜、
Teを含むII−VI族化合物半導体膜、色素吸収膜、誘電体
多干渉膜が蒸着されて形成される。また、この光吸収膜
2の上部にフォトクロミック色素としてのJ会合体を形
成するスピロピラン色素(SP1822)等の有機薄膜よりな
るフォトクロミック膜3が、例えばスピンコート法、キ
ャスト法等によって形成される。
なお、ラングミュアーブロジェット(LB)法によって、
光吸収膜2としてシアニン、フタロシアニン等色素LB膜
を累積し、その上にフォトクロミック膜3としてスピロ
ピランLB膜を累積すれば、有機化合物のみの素子構築が
容易に可能で、高配向高品質の膜が得られる。また、第
2図に示すように、一層ずつ、光吸収膜2を構成するシ
アニンなどの光熱変換層とフォトクロミック膜3を構成
するスピロピラン層とを交互に累積することにより、熱
伝導効率を高めることも可能である。また、フォトクロ
ミック膜3の上部に光吸収膜2を配するようにしてもよ
い。
このような構成において、第3図に示すように、本例の
光論理積記憶素子10に、二次元パターンのフォトマスク
11A,11B(白地部分は光を透過、斜線部分は光を遮断)
を通して、紫外線および赤外線を照射してみる。フォト
マスク11A,11Bの白地部分の重なった部分aには、フォ
トクロミック膜3に紫外線が照射されると共に、光吸収
膜2に赤外線が照射されて発熱し、この熱によってフォ
トクロミック膜3が加熱され、この部分aにはJ会合体
が形成され、その他の部分bにはJ会合体は形成されな
い。第4図はこの部分a,bのそれぞれの吸収スペクトル
を示すものである。このように赤外線および紫外線が双
方とも照射される部分aの光吸収特性のみが変化し、こ
れにより論理積演算処理がなされて記憶されたことにな
る。
以下の実施例により、この発明をさらに詳細に説明す
る。なお、これらは例示的なものばかりであり、これら
に限定されるものではない。
実施例 1 シランカップリング処理により基板表面を疎水化した石
英の透明基板1上に、近赤外線領域に光吸収帯を有する
長鎖シアニン色素(日本感光色素製 NK3164)にマトリ
クス分子としてn−オクタデカンを2倍モールで希釈し
た混合溶液を水面上に展開し、垂直浸漬法により表面圧
25mNm-1、累積速度10mm/minの条件で、上述の長鎖シア
ニン色素を20層だけ累積して、光吸収膜2を形成した。
そして、その上に、長鎖スピロピラン色素(SP1822)を
上述と同様の条件で、10層だけ累積して、フォトクロミ
ック膜3を形成した。
この試料に、紫外線(366nm、0.14mW/cm2)を2分間照
射してフォトメロシアニンを生成させたのち、近赤外線
を照射したところ、その照射したパターン部分のみJ会
合体が形成された。そして、近赤外線の照射光量に比例
して吸光度が変化した。一方、近赤外線が照射されなか
った領域においては、フォトメロシアニンがスピロピラ
ンに戻るため、J会合体は生成せず、可視領域には吸収
が見られなかった。
実施例 2 0.5N苛性カリエタノール溶液により基板表面を親水性処
理したスライドガラスの透明基板1上に、アラキジン酸
単分子膜を3層だけ累積して表面を疎水化した。この透
明基板1上に長鎖シアニン色素(NK3167)とn−オクタ
デカンの混合LB膜を20層累積して、光吸収膜2を形成し
た。そして、その上に、長鎖スピロピラン色素(SP182
2)LB膜を10層だけ累積してフォトクロミック膜3を形
成し、さらに、その上に保護膜としてアラキジン酸LB膜
を4層だけ累積した。
この試料に、高圧水銀ランプと色ガラスフィルタ(東芝
製 VU−D36B)を用いて366nmの紫外線と近赤外線を同
時に照射したところ、試料前面に均一にJ会合体が形成
された。この場合、光吸収膜2を設けなかったものに比
べて効率よくJ会合体が形成された。
実施例 3 0.5N苛性カリエタノール溶液により基板表面を親水性処
理したスライドガラスの透明基板1上に、アラキジン酸
単分子膜を3層だけ累積して表面を疎水化した。この透
明基板1上に光吸収膜2としての長鎖シアニンLB膜とフ
ォトクロミック膜3としての長鎖スピロピランLB膜とを
交互に累積した。
この試料に、紫外線および近赤外線を、それぞれ異なる
パターンを通して照射したところ、両者のパターンの重
なった場所のみ、J会合が形成され、その部分の吸光度
が変化した。
会合体の形成に関与しない有色異性体(フォトメロシア
ニン)は、室温では不安定であるため無色異性体に戻る
が、580nm付近のハロゲン光によって消去を速めること
が可能である。
なお、近赤外線としては半導体レーザを用いることがで
き、紫外線としてはHe−Cdレーザを用いることができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、透明基板上
に、光吸収膜とフォトクロミック膜とが積層されて構成
され、フォトクロミック膜に光異性化を起こす第1の波
長を含む第1の光入力情報と光吸収膜に吸収されて温度
上昇を起こす第2の波長を含む第2の光入力情報とがと
もに入力されたときのみ光吸収特性が変化し、これによ
り論理積演算処理がなされて記憶されるものである。し
たがって、本例によれば構成が簡単であり、高密度で高
画素数とでき、かつ安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明の一実施例を示す構成
図、第3図および第4図はその説明のための図である。 1……透明基板 2……光吸収膜 3……フォトクロミック膜 10……光論理積記憶素子 11A,11B……フォトマスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、光吸収膜とフォトクロミッ
    ク膜とが積層されて構成され、前記フォトクロミック膜
    に光異性化を起こす第1の波長を含む第1の光入力情報
    と前記光吸収膜に吸収されて温度上昇を起こす第2の波
    長を含む第2の光入力情報との論理積により、前記フォ
    トクロミック膜の光異性化が前記光吸収膜を介する加熱
    により固定されて光吸収特性が変化するようにしたこと
    を特徴とする光論理積記憶素子。
JP32858288A 1988-12-26 1988-12-26 光論理積記憶素子 Expired - Lifetime JPH0711654B2 (ja)

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