JP2004317777A - 光導波路及びその製造方法 - Google Patents

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Naoyuki Nishikawa
尚之 西川
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Abstract

【課題】電気光学素子として有用な光導波路とその光導波路を簡便に製造することができる製造方法の提供。
【解決手段】コア3と、前記コア3の周囲を取り囲み前記コアより屈折率の小さいクラッド層とを有する光導波路の製造方法であって、基板上に設けられた下部クラッド層2上に、紫外線によるフォトブリーチング可能な非線形光学色素3Aを少なくとも一つ含む高分子層8を形成する第一工程と、紫外線を透過する透明体板上に紫外線を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスク9を配置し、前記フォトマスク9の上から紫外光を照射して前記高分子層8に前記コアパターンを形成する第二工程と、コアに含まれる非線形光学色素3Aを分極配向処理する第三工程と、第三工程の前又は後に、上部クラッド層5を形成する第四工程と、を含む光導波路の製造方法。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オプトエレクトロニクス、およびフォトニクス分野で有用な光導波路の製造方法に関し、特に有機光導波路の製造方法、とりわけ屈折率の高い領域(コア領域)と低い領域(クラッド領域)を有しコア領域において光伝搬させる有機光導波路の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高度な情報化社会の進展に伴い、情報の伝送、処理、および記録に対して光技術を用いる試みが多数なされている。そのような状況において、電気光学材料がオプトエレクトロニクス、およびフォトニクス分野において注目されている。電気光学材料は、電場の一次に比例して屈折率変化を引き起こすポッケルス効果(一次電気光学効果)を示す材料などが知られており、光変調素子や光スイッチへの応用が検討されている。
【0003】
無機材料を用いた光変調素子においては、その誘電率が高いことに由来して高い変調周波数に対して追従が難しく、数十GHzが実用上の限界とされている。また、光学結晶を用いるため、製造コストが高価なものとなる。
【0004】
一方、有機材料の非線形光学材料は、1)大きな非線形を示す、2)応答速度の速さ、3)光損傷しきい値が高い、4)多種多様な分子設計が可能、5)製造適性に優れることなど挙げられる。特に応答速度に関しては、ピコ秒からサブピコ秒レベルの高速応答性が期待されている。
【0005】
さらに、有機材料を用いた素子はその作製に低温プロセスを用いることができ、製造コストの低減が期待されている。しかしながら、それらの多くは工程数の多いフォトリソグラフィーに基づくものであり、より容易な製造方法の開発が望まれていた。
【0006】
光導波路の製造方法としてフォトブリーチングを用いた方法が知られている(特許文献1)。電気光学材料への適用例としては、アゾベンゼン誘導体やニトロスチルベン誘導体を側鎖に持つ高分子やこれらの化合物を分散させた電気光学特性を持つ高分子薄膜等に二光束に分割されたレーザー光を同時照射し、高分子薄膜をフォトブリーチングしてグレーティング結合型光変調装置を製造する方法(特許文献2)が開示されている。また、電極を形成させた後にフォトブリーチングすることを特徴とするマッハツェンダー型の導波路型素子の製造方法(特許文献3)等が知られている。しかしながら、電気光学素子に適したさらに簡便な光導波路の製造方法の開発が望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−182052号公報
【特許文献2】
特開2000―89186号公報
【特許文献3】
米国特許第5692075号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、非線形光学色素を用いることにより簡便な光導波路、特に電気光学素子に適した有機光導波路(有機材料を用いて形成される光導波路)とその製造方法、とりわけ屈折率の高い領域(コア領域)と低い領域(クラッド領域)を有しコア領域において光伝搬させる有機光導波路の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記の発明によって達成される。
<1> コアと、前記コアの周囲を取り囲み前記コアより屈折率の小さいクラッド層とを有する光導波路であって、下部クラッド層上に、フォトブリーチングされた側面クラッド層と、少なくとも1つの非線形光学色素が配向を有する高分子層であるコアと、上部クラッド層とを有することを特徴とする光導波路。
<2> 前記配向が、分極配向であることを特徴とする<1>に記載の光導波路。
<3> 前記非線形光学色素が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする<1>または<2>に記載の光導波路。
【化3】
Figure 2004317777
一般式(I)中、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表し、Dは電子求引性基を示し、R、Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基を示す。R、Rは互いに連結して環を形成してもよく、Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良い。
<4> コアと、前記コアの周囲を取り囲み前記コアより屈折率の小さいクラッド層とを有する光導波路の製造方法であって、
下部クラッド層上に、紫外線によるフォトブリーチング可能な非線形光学色素を少なくとも一つ含む高分子層を形成する第一工程と、
紫外線を透過する透明体板上に紫外線を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスクを配置し、前記フォトマスクの上から紫外光を照射して前記高分子層に前記コアパターンを形成する第二工程と、
コアに含まれる非線形光学色素を分極配向処理する第三工程と、
第三工程の前又は後に、上部クラッド層を形成する第四工程と、
を含むことを特徴とする光導波路の製造方法。
<5> 下部クラッド層が基板上に形成されていることを特徴とする<4>に記載の光導波路の製造方法。
<6> 第一工程の後に、第二工程と、第三工程と、第四工程とをこの順に行うことを特徴とする<4>または<5>に記載の光導波路の製造方法。
<7> 分極配向処理がコロナ放電であることを特徴とする<4>乃至<6>のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
<8> 紫外線によるフォトブリーチング可能な非線形光学色素が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする<4>乃至<7>のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
【化4】
Figure 2004317777
一般式(I)中、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表し、Dは電子求引性基を示し、R、Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基を示す。R、Rは互いに連結して環を形成してもよく、Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良い。
【0010】
【発明実施の形態】
以下、本発明の光導波路の製造方法について添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の光導波路の製造方法を適用した一実施形態を示す断面図である。同図に示す光導波路は、基板1の上面に下部クラッド層2を有し、その下部クラッド層2の上にコア3と側部クラッド層4を有し、コア3と側部クラッド層4からなる高分子層の上に上部クラッド層5を有する。
【0011】
ここで、図2に示すように基板1と下部クラッド層2の間に下部電極6、およびの上部クラッド層5の上に上部電極7を必要に応じて設けてもよい。
【0012】
本発明に用いる基板は限定されないが、平坦性の優れたものが好ましい。例えば、金属基板、シリコン基板、透明基板等が挙げられ、光導波路の形態によって適宜選択可能である。金属基板の好ましい例としては、金、銀、銅、アルミ等が挙げられ、透明基板の好ましい例としては、ガラスやプラスチック(ポリエチレンテレフタレート等)等の基板が挙げられる。
【0013】
基板1と下部クラッド層2の間に下部電極6を有する場合、電極には公知の電極を用いることができる。下部電極6としては金属蒸着層や透明電極層であってよい。蒸着する金属の好ましい例としては、金、銀、銅、アルミなどが好挙げられる。また、透明電極層の好ましい例としては、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープスズ酸化物(FTO)、アンチモンドープスズ酸化物等が挙げられる。また、前記基板1が下部電極を兼ねてもよい。
【0014】
下部クラッド層2を形成する有機材料は特に限定されないが、コア3の高分子薄膜より屈折率の低い材料が選択され、フッ素系高分子が好ましい。
【0015】
コア3は、紫外線光によりフォトブリーチング可能で、後記する工程で電場配向処理された非線形光学色素3Aを少なくとも構成成分の一つとして含む高分子層である。ここで、非線形光学色素3Aとは二次の非線形光学効果を示す分子を示し、該非線形光学色素を応答性基として分子の主鎖、あるいは側鎖等に有する高分子も含まれる。
【0016】
紫外線光によりフォトブリーチング可能な非線形光学色素としては、紫外線光照射により結合が切断、あるいは分子内、又は分子間で反応する化合物が挙げられ、具体的にはアゾ系化合物、スチルベン系化合物などが好ましい例として挙げられるが、下記、一般式(I):
【0017】
【化5】
Figure 2004317777
(式中、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表し、Dは電子求引性基を示し、R、Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基を示す。R、Rは互いに連結して環を形成してもよく、Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良い。)で示される非線形光学色素は紫外線光照射により容易にフォトブリーチングすることから、特に好ましい。
【0018】
尚、前記一般式(I)において、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表すが、炭素数5乃至6の芳香環が好ましく、ベンゼン環,チオフェン環であることが特に好ましい。
、Rがアルキル基を示す場合、それぞれ炭素数1乃至10であることが好ましく、炭素数1乃至6であることが特に好ましい。R、Rがアリール基を示す場合、それぞれフェニル基であることが好ましい。Dは電子求引性基を示すが、下記一般式(II):
【0019】
【化6】
Figure 2004317777
【0020】
(式中、E、Eは電子求引性基を示す。)
で示される置換基であることが好ましい。ここで、好ましいE、Eの例としては、シアノ基、あるいは−COOR(式中、Rで表される置換基は炭素数1乃至10のアルキル基を示す。)が挙げられる。
尚、本発明において、電子吸引性の尺度として、ハメット則のσp値が正の値を有することを適用する。ハメット則のσp値に関してはChem.Rev.誌、第91巻、165−195頁(1991年)の記載を適用できる。
【0021】
Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良いが、好ましい置換基の例としては、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシル基、ハロゲン基等が挙げられる。
【0022】
以下にその特に好ましい具定例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
【化7】
Figure 2004317777
【0024】
【化8】
Figure 2004317777
【0025】
以下に本発明の光導波路の製造工程について添付図面に基づいて詳述する。
a) 基板1上に高分子薄膜からなる下部クラッド層2を形成する。高分子薄膜を形成する方法は、高分子薄膜の材料そのものを塗布して乾燥する方法、高分子薄膜の前駆体を塗布して適切な方法で高分子化させる方法などが採用される。塗布法としては周知の様々な手法、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等を採用できるが、スピンコートによる方法が好ましい。
ここで、基板1上に下部電極を形成する場合は、電子線蒸着等により上記金属蒸着層、透明電極層などの導電層を設けることにより形成することができる。
【0026】
b) 下部クラッド層2の上に紫外線光によりフォトブリーチング可能な非線形光学色素を少なくとも構成成分の一つとして含む高分子層8を形成する。塗布法に関しては前記と同様であるが、塗付液に用いる溶剤は適宜選択されるが、下部クラッド層2を膨潤ないし溶解等の悪影響を与えないものが好ましい。高分子層8は、(1)フォトブリーチング可能な非線形光学色素を応答性基として分子の主鎖、あるいは側鎖等に有する高分子の場合、その高分子を溶剤等に溶解した塗布液、(2)紫外線光によりフォトブリーチング可能な非線形光学色素とポリマーと混合し、これらを溶剤に溶解した塗布液等を塗布して形成される。フォトブリーチング可能な非線形光学色素と混合されるポリマーとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン、フッ素化ポリイミド、ポリイミド等が挙げられる。
【0027】
上記のように、ポリマーを有機溶剤に溶かした溶液を塗布するので、高分子層8を形成した後、ベーキングにより有機溶剤を蒸発させて高分子層8を硬化させる工程を設けることが好ましい。高分子層8のベーク後の厚みが0.1〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
【0028】
c) 前記で形成した高分子層8に導波路を形成する。紫外光を透過する透明体板上に紫外線光を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスク9を該高分子層8上に配置し、透明体板上から紫外線光を照射してパターニングを行い、マスクされた部分をコア3、紫外線光を照射された部分を側部クラッド層4として導波路の形成を行う。ここで紫外光を透過する透明体板としては、例えばガラス板などが用いられる。紫外線光をフォトマスク9を介して高分子層8に照射する場合、平行光出射型の紫外線光が照射される。
【0029】
第二工程において、紫外線光が照射されなかった高分子層8の領域は屈折率が変化せずにコア3となり、紫外線光が照射された高分子層8の領域は紫外線光の照射エネルギーに応じて高分子層8の屈折率が低下してコア3より屈折率の低いクラッド層4(下部クラッド層の上に位置するコアの側面部分に相当する領域)の領域となる。
【0030】
紫外線光照射によるフォトブリーチングを行う温度は、室温から高分子層8を形成する高分子のガラス転移点(Tg)の±25℃の温度範囲が好ましく、ガラス転移点(Tg)の±15℃の温度範囲がより好ましい。フォトブリーチングを行うときの温度が、高分子のガラス転移点(Tg)の±25℃の温度範囲内に設定されると、ブリーチング速度が速く、パターンの形成に有効である。
【0031】
d) 前述の高分子層に電界を印加して分極配向処理を行う。電界印加に関しては、直流電場を印加する方法やコロナ放電を利用する方法が好ましく、コロナ放電を利用する方法が特に好ましい。分極配向処理は、コア3の表面の必要な領域に対して行うことが好ましく、分極配向処理によって非線形光学色素が分極をそろえた配向となりやすく、光導波路に電気光学特性が付与することができる。
【0032】
分極配向処理は該高分子層を形成する高分子のガラス転移点(Tg)の±25℃の温度範囲が好ましく、ガラス転移点(Tg)の±15℃の温度範囲がより好ましい。分極配向処理を行うときの温度が高分子のガラス転移点(Tg)の±25℃の温度範囲内であると、非線形光学色素が分極配向処理が効率的に行なうことができる。
また、分極配向処理の条件として、コロナ放電における電圧印加条件として1kV〜20kVが好ましく,N、Ar等の不活性ガス存在下で行うことが望ましい。さらに、高分子層を形成する高分子のガラス転移点(Tg)の±25℃の温度範囲で分極配向処理し、分極配向処理しながら、室温まで冷却することが非線形光学色素の分極配向の点から好ましい。
【0033】
e) 前記紫外線光照射により形成させたコア3と側部クラッド層4からなる高分子層上に高分子薄膜からなる上部クラッド層5を形成する。高分子薄膜を形成高分子、形成方法等は前記の下部クラッド層2の場合と同様である。上部クラッド層5の上に上部電極を形成する場合、その形成方法は、金属を熱、又は電子線で蒸着する方法が好ましい。
上記製造方法において、先に上部クラッド層5の上に下部電極7を設けてもよい。
【0034】
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ガラス基板上にフッ素系高分子をヘキサフルオロイソプロピルアルコールに溶解した塗布液をスピンコートし、乾燥させることにより下部クラッド層を形成した。次に、形成した下部クラッド層の上に化合物1(0.005mmol)とPMMA(Tg:110℃)(50mg)をメチルエチルケトンに溶解した塗付液をスピンコートし、乾燥させて化合物1を構成成分の一つとする高分子層を形成した。
【0035】
高分子層上にガラス板上に紫外線光を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスクを配置し、110℃において紫外線光照射機(EXECURE300、HOYA―SCOTT製)を用いてガラス板上から紫外線光を照射してパターニングを行った。続けてコロナポーリング(タングステンワイヤー、印加電圧6kV)により5分間分極配向処理を行い、電場印加のまま室温まで冷却した。
【0036】
導波路がパターニングされた高分子層上に前述のフッ素系高分子をヘキサフルオロイソプロピルアルコールに溶解した塗布液をスピンコートし、乾燥させることにより上部クラッド層を形成し、光導波路を作製した。
【0037】
実施例2
パターニングされた透明電極層を有するガラス基板上にフッ素系高分子をヘキサフルオロイソプロピルアルコールに溶解した塗布液をスピンコートし、乾燥させることにより下部クラッド層を形成した。次に、化合物3(0.005mmol)とPMMA(Tg:110℃)(50mg)をメチルエチルケトンに溶解した塗付液を形成した下部クラッド層上にスピンコートし、乾燥させて化合物3を構成成分の一つとする高分子層を形成した。
【0038】
高分子層上にガラス板上に紫外線光を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスクを配置し、110℃において紫外線光照射機(EXECURE300、HOYA―SCOTT製)を用いてガラス板上から紫外線光を照射してパターニングを行った。続けてコロナポーリング(タングステンワイヤー、印加電圧6kV)により5分間分極配向処理を行い、室温まで冷却した。
【0039】
導波路がパターニングされた高分子層上に前述のフッ素系高分子をヘキサフルオロイソプロピルアルコールに溶解した塗布液をスピンコートし、乾燥させることにより上部クラッド層を形成した。形成した上部クラッド層の上にアルミニウムを電子線蒸着により0.5μm堆積し、上部電極をパターン形成し、信号電圧印加用の電極を有する光導波路を作製した。
[評価]
実施例1及び実施例2で得られた光導波路はLiquid Crystal誌,第14巻 197頁(1993年)に記載の方法に準じて電気光学効果の発現を調べたところ、いずれも電気光学効果を有していることを確認した。
【0040】
比較例1,2
実施例1,実施例2において、分極配向処理を施していない他は、実施例1,実施例2と同様にして光導波路を作製した。
比較例1,比較例2で得られた光導波路はLiquid Crystal誌,第14巻 197頁(1993年)に記載の方法に準じて電気光学効果の発現を調べたところ、いずれも電気光学効果を有していないことを確認した。
【0041】
【発明の効果】
本発明の光導波路は、電気光学効果に優れており、本発明の光導波路の製造方法によれば、電気光学素子として有用な光導波路を簡便に製造することができる。また、本発明の製造方法により得られる光導波路は、コア層とクラッド層との間を非常に均一な界面とすることができ、散乱損失を低くさせることが可能で、かつ形状寸法の均一な光導波路となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の製造方法を適用した一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の光導波路の製造方法を適用した他の一実施形態を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の光導波路の一製造方法形態を示す工程図である。
【符号の説明】
1…基板、2…下部クラッド層、3…コア、3A…非線形光学色素、4…側部クラッド層、5…上部クラッド層、6…下部電極、7…上部電極、8…高分子層、9…フォトマスク、10…タングステンワイヤー、11…アース電極

Claims (8)

  1. コアと、前記コアの周囲を取り囲み前記コアより屈折率の小さいクラッド層とを有する光導波路であって、下部クラッド層上に、フォトブリーチングされた側面クラッド層と、少なくとも1つの非線形光学色素が配向を有する高分子層であるコアと、上部クラッド層とを有することを特徴とする光導波路。
  2. 前記配向が、分極配向であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記非線形光学色素が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光導波路。
    Figure 2004317777
    一般式(I)中、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表し、Dは電子求引性基を示し、R、Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基を示す。R、Rは互いに連結して環を形成してもよく、Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良い。
  4. コアと、前記コアの周囲を取り囲み前記コアより屈折率の小さいクラッド層とを有する光導波路の製造方法であって、
    下部クラッド層上に、紫外線によるフォトブリーチング可能な非線形光学色素を少なくとも一つ含む高分子層を形成する第一工程と、
    紫外線を透過する透明体板上に紫外線を遮断するコアパターンの描かれたフォトマスクを配置し、前記フォトマスクの上から紫外光を照射して前記高分子層に前記コアパターンを形成する第二工程と、
    コアに含まれる非線形光学色素を分極配向処理する第三工程と、
    第三工程の前又は後に、上部クラッド層を形成する第四工程と、
    を含むことを特徴とする光導波路の製造方法。
  5. 下部クラッド層が基板上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光導波路の製造方法。
  6. 第一工程の後に、第二工程と、第三工程と、第四工程とをこの順に行うことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光導波路の製造方法。
  7. 分極配向処理がコロナ放電であることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  8. 紫外線によるフォトブリーチング可能な非線形光学色素が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
    Figure 2004317777
    一般式(I)中、Arは炭素数5乃至10の芳香環を表し、Dは電子求引性基を示し、R、Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基を示す。R、Rは互いに連結して環を形成してもよく、Ar、R、R、および式中のベンゼン環はいずれも置換基を有していても良い。
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