JP4053998B2 - 燐層に含まれる情報を検出するための装置 - Google Patents

燐層に含まれる情報を検出するための装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4053998B2
JP4053998B2 JP2004076975A JP2004076975A JP4053998B2 JP 4053998 B2 JP4053998 B2 JP 4053998B2 JP 2004076975 A JP2004076975 A JP 2004076975A JP 2004076975 A JP2004076975 A JP 2004076975A JP 4053998 B2 JP4053998 B2 JP 4053998B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength region
filter
light
filter elements
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004076975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004341491A (ja
Inventor
マルティン・リント
ラルフ・トーマ
ゲオルク・ライザー
クリスチアン・シュルツ
Original Assignee
アグファ−ゲーヴェルト・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アグファ−ゲーヴェルト・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング filed Critical アグファ−ゲーヴェルト・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
Publication of JP2004341491A publication Critical patent/JP2004341491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4053998B2 publication Critical patent/JP4053998B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2012Measuring radiation intensity with scintillation detectors using stimulable phosphors, e.g. stimulable phosphor sheets
    • G01T1/2014Reading out of stimulable sheets, e.g. latent image
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B42/00Obtaining records using waves other than optical waves; Visualisation of such records by using optical means
    • G03B42/08Visualisation of records by optical means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

この発明は、請求項1の上位概念にもとづく、燐層に含まれる情報を検出するための装置に関する。
特に、医学的な目的のために、燐層を利用したレントゲン撮影が行われており、その際対象物、例えば患者を通り抜けてきたレントゲン照射線は、潜像として燐層に記録される。この潜像を読み出すためには、この燐層に励起光を照射して、それによってこの層が、潜像に対応して、放射光を放出し、これを光学的な検出器で検出して、電気信号に変換している。この電気信号は、必要に応じてさらに処理して、モニター上に表示したり、あるいは例えば印刷機のような、相応の出力機器に出力することができる。
特許文献1は、そのような装置を開示しており、そこには、燐層と検出器の間に、励起光を反射させるための反射層、および場合によってはさらに励起光を吸収するための吸収フィルターが配備されている。そうすることによって、励起光が検出器にまで到達して、そのために燐層から放出される放射光の検出が劣化する可能性を回避している。さらに、光源には、放射光の励起用として考慮されていない、またはそれに適していない光成分を反射するための反射層を配備することができる。そうすることによって、そのような光成分が燐層または装置の別の構成要素に当たって、反射および/または拡散によって検出器にまで到達して、場合によってはそれが放射光の検出を劣化させる可能性を回避している。
この装置は、一般的に高い信頼性での放射光の検出を可能とするものである。しかし、一定の用途の場合、例えば決まったタイプの検出器および/または光源、および/または決まった種類の燐層を利用する場合に、各用途において常に必要な程度の信頼性を確保することができるわけではない。
ドイツ特許第19859747号明細書
この発明の課題は、放射光の検出に際して、出来る限り高い信頼性が確保される、燐層に含まれる情報を検出するための装置を提供することである。
この課題は、請求項1にもとづき、燐層と検出器の間、または燐層と光源の間に配置されたフィルター機器が、吸収フィルターとして構成され、互いに結合された少なくとも二つのフィルター要素を有することによって解決される。この発明の意味における吸収フィルターは、光を吸収する物質を有する、有利にはガラスまたはプラスチックから成る光学フィルターである。光を吸収する物質としては、有利にはイオン性および/または無機質の物質が用いられる。
この発明にもとづき、吸収フィルターとして構成された、有利には、それぞれ相異なるスペクトル別吸収挙動を持つ、二つ以上のフィルター要素を組み合わせることによって、個々の吸収フィルターまたは個々の反射フィルターの組み合わせと比べて、以下の利点を達成することができる。
−燐層と検出器間の検出器側にフィルター機器を配置することによって、励起光と比較 して、放射光の透過性におけるより大きな違いが得られる。そのため、放射光の大部 分が検出器に到達する一方、励起光がほぼフィルターで取り除かれるということが保 証される。
−光源と燐層間にフィルター機器を配置することによって、相応の方法で燐層での放射 光の励起用として考慮されていない、または適していない光成分と比較して、励起光 の透過性におけるより大きな違いが達成される。このことによって、励起光の大部分 が燐層に当たるとともに、その他の光成分がほぼフィルターで取り除かれるというこ とが実現される。
この発明にもとづくフィルター機器の二つの配置により、全体として放射光の検出時におけるより高い信頼性が保証される。当然のことながら、これらの二つの配置を組み合わせた場合、すなわち光源と燐層の間にも、燐層と検出器の間にも、それぞれ相応に構成されたフィルター機器を配置した場合、特に高い信頼性が達成される。
さらに、この発明にもとづき個々のフィルター要素を、燐層と検出器間の光路内または燐層と光源間の光路内に配置したフィルター機器と結合することによって、個々の分離した反射層、および場合によっては光路内における追加の分離した吸収層の場合よりも簡単でコンパクトな装置の構造が得られる。
フィルター要素は、有利には接着によって互いに結合される。これは、特に個々のフィルター要素の間に有り、放射光の波長領域において高い透過性を持つ接着剤または接合材から成る層を用いて行われる。これに代わって、この接着層を、フィルター要素の部分領域内にだけ構成することもできる。さらに、フィルター機器を検出器側に配置することによって、この層の材料が、励起光の波長領域の光に対して低い透過性を持つようにすることができ、それによって望ましくない光成分における減衰を増大させることができる。接着剤または接合材から成る層によって、その間に有る空気から成る層と比較して、フィルター要素の境界面での屈折率の僅かな違いによる反射損が低減され、その結果放射光の波長領域における高い透過性が確保される。
これに代わって、フィルターを密着させることによって互いに結合させることができ、その際フィルター要素の表面を十分平坦に研磨して、その結果これらは、互いに接触させた際に、原子または分子の凝集力により結合されるものである。この簡単な結合技術によって、フィルター機器の全体的な透過に関する挙動が、追加の接合材または接着剤の層によって影響を受けるということがなくなる。
これに代わって、あるいはこれに加えて、機械的な保持機器を用いて、フィルター要素を一体化することもできる。フィルター要素を機械的に結合させることによって、一般的にコンパクトで頑丈な構造が実現される。この保持機器は、有利にはフィルター要素の周縁領域に延び、場合によっては分断された構造として形成される。そうすることによって、機械的な一体化を簡単な方法で実現することが可能となる。
この発明の別の有利な実施形態において、出来る限りコンパクトな装置構造を達成するために、フィルター機器を検出器に取り付けることが規定されている。フィルター要素に関して挙げた結合技術と同様に、接着あるいは機械的な保持機器によって、フィルター機器を、例えば一つの構造になるように、検出器と結合させることができる。
スペクトル吸収に関して相異なる挙動を持つ吸収フィルターは、一般的に相異なる熱膨張率を有する。そのような場合、二つ以上の相異なるフィルター要素を結合させると、熱変動におけるフィルター要素の熱膨張の違いのために、フィルター機器全体が曲がって使えなくなることとなる。このバイメタルに利用されている効果は、ここに記載されている光学的な用途においては、例えば、フィルター要素での張力による吸収挙動の変化、フィルター要素の表面における反射損の増加、およびフィルター機器と結合されたこの装置の構成要素における緊張のような、望ましくない効果をもたらすものである。最後のことは、特にフィルター機器を検出器と結合させる場合に、フィルター機器が曲がることにより、同じく検出器が曲がったり、あるいは検出器が少なくとも高い張力に曝され、このことは、放射光の検出の際におけるその感度とそれゆえにその信頼性を低下させることとなるので、不利である。
そのため、この発明の有利な実施構成において、少なくとも三つのフィルター要素を互いに結合させ、これらの互いに結合させたフィルター要素の中の少なくとも二つが、相異なる熱膨張率を有し、その際これらの互いに結合させたフィルター要素を、少なくとも二つのフィルター要素の対が得られ、それらがそれぞれ相異なる熱膨張率を持つ二つのフィルター要素から成り、温度変化により個々のフィルター要素の対に起こる曲げの力が、対立し合うように作用し、そして特に互いに相殺し合うように配置することが規定されている。こうすることによって、温度変動によるフィルター機器の曲がりが、軽減または回避される。
有利には、フィルター要素は、熱膨張率の順序および/またはフィルター要素の厚さが対称的になるような形で互いに並べて配置される。特に、それぞれ第一の熱膨張率を持つ、少なくとも二つの第一のフィルター要素の間に、第二の熱膨張率を持つ、少なくとも一つの第二のフィルター要素を配置するものと規定することができる。第一のフィルター要素の厚さは、有利には同じ範囲にあるか、特には同じである。これに代わって、あるいはこれに加えて、第二のフィルター要素の厚さも同じ範囲にあるか、特には同じである。これらの措置の一つ一つが、場合によっては起こり得る曲げの力の軽減あるいは相殺を改善することに寄与するものである。個々の措置を組み合わせることで、それに応じて曲げの力の軽減あるいは相殺をより確実にすることができるようになる。
吸収フィルターとして形成された、フィルター機器のフィルター要素は、燐層と検出器間に配置されたフィルター機器が、放射光の第一の波長領域において透過性を持ち、励起光の第二の波長領域において不透過性を持つように構成される。そうすることによって、検出しようとしている放射光の劣化が回避される。これに追加して、あるいはこれに代わって、燐層と検出器間に配置されたフィルター機器は、励起光の第二の波長領域より長い波長の第三の波長領域において不透過性を持つことができる。そのため、フィルター機器は、励起光の波長領域だけでなく、励起光より長い波長領域においても不透過性を持つこととなる。そうすることによって、励起光の波長領域とそれより長い波長の波長領域における光成分に関する、フィルター機器を通り抜ける放射光の比率が高められ、そしてそれによってコントラストが高められる。
それに対して、燐層と光源間に配置されたフィルター機器は、励起光の第二の波長領域の光に対して透過性を持ち、放射光の励起用として考慮されていない、または適していない光成分の第三の波長領域の光に対してほぼ不透過性を持つ。
この発明の意味においては、フィルター機器は、この機器が、ある波長において、10-3以下、特に10-4以下の透過率を持つ場合には、その波長において不透過性を持つものとし、そしてこの機器が、ある波長において、0.1以上、特に0.7以上の透過率を持つ場合に、透過性を持つものとする。
この発明の有利な改良構成において、少なくとも一つの第一のフィルター要素は、放射光の第一の波長領域においては透過性を持ち、励起光の第二の波長領域においては不透過性を持ち、少なくとも一つの第二のフィルター要素は、放射光の第一の波長領域においては透過性を持ち、励起光の第二の波長領域より波長の長い第三の波長領域においては不透過性を持つものと規定される。このようなフィルター特性を持つ、相異なるフィルター要素を組み合わせることによって、製造上の制限から大抵はただ一つの比較的狭い波長領域において不透過性を持つ個々のフィルター要素と比較して、さらにコントラストを高めることができるものである。
この発明の一つの実施形態において、少なくとも一つのフィルター要素が、第一の反射層を持ち、この層は、第二の波長領域よりも長い波長で、かつ特に第二の波長領域と部分的に重なり合う第四の波長領域における光に対して不透過性を持つことが規定されている。これに代わって、あるいはこれに加えて、少なくとも一つのフィルター要素が、第二の反射層を持ち、この層は、第二の波長領域よりも長い波長で、かつ特に第三の波長領域および/または第四の波長領域と部分的に重なり合う第五の波長領域における光に対して不透過性を持つものである。一つまたは複数の第一および/または第二の反射層によって、有利には第二と第三の波長領域間にある少なくとも一つの別の波長領域において、フィルター機器の透過性が低減され、それは、全体としてさらなるコントラストの向上に結びつくものである。
第三の波長領域が、第二の波長領域と重なり合う、あるいは第二の波長領域と直に隣接し合うというのは、有利である。その場合、フィルター機器は、第二およびこれと隣接する第三の波長領域を統合した非常に広い波長領域の光に対して、不透過性を持つ。このことは、より長い波長の蛍光放射線が燐層に励起されるような用途の場合において、特に有利であり、この放射線は、より低い波長で放出される放射光の検出に影響を及ぼすものである。第三の波長領域を第二の波長領域に隣接させることは、有利には相異なる透過挙動を持つ第一および第二のフィルター要素、特に吸収フィルターを適切に選択し、組み合わせることによって達成される。フィルター要素の組み合わせだけでは、このことを達成できない場合には、フィルター機器に、さらに一つまたは複数の上述した第一および/または第二の反射層を配備する。
以下において、図面にもとづき、この発明をより詳しく説明する。
図1は、この発明にもとづく装置の実施例を示す。燐層1内に記録された、レントゲン線の潜像は、燐層1の上を走査方向Sに動かされる走査ヘッド10を用いて検出される。別の実施形態においては、走査ヘッド10に加えて、あるいはそれに代わって、燐層1が動かされ、そうすることによって同様に燐層1の相異なる領域を検出することもできる。燐層1を機械的に安定化させるためには、これを支持層9の上に塗布する。
光源2から放出された励起光3は、燐層1の上に当り、燐層1の上および/または中において、放射光4を励起し、その放射光は、光を案内または集束する光学系5を用いて、検出器6に案内、あるいは検出器6上に集束される。
燐層1と検出器6との間には、フィルター機器8が配置されており、その機器は、放射光4の第一の波長領域において、高い透過性を持つとともに、励起光3の第二の波長領域において、ほぼ不透過性を持つ、すなわち励起光3に対して非常に低い透過性しか持たない。このフィルター機器8は、さらに励起光3の第二の波長領域よりも長い波長領域にある、少なくとも一つの別の波長領域において、不透過性を持つように構成される。フィルター機器8は、有利には出来るだけコンパクトな構成とするために、検出器6に取り付けられる。
このように構成されたフィルター機器8によって、燐層1および/または支持層9で反射された励起光3も、励起光の波長領域より長い波長の第三の波長領域の光も、検出器6に到達できないようにすることができる。
第三の波長領域の光成分は、例えば光源2の放射スペクトルにおける長い波長の部分から生じ、燐層1における放射光4を励起するためには考慮されないか、あるいは適さないものである。さらに、そのような光成分は、決まった種類の燐層において発生し、そこでは、励起光3によって、励起光よりも短い波長領域における検出しようとしている放射光4の他に、さらに励起光3より長い波長領域における蛍光光線が励起される。しかし、そのような、より長い波長の蛍光光線の成分は、一般的にその成分は画像情報を含まず、検出しよとしている画像情報を劣化させることになるので、望ましいものではない。
このように構成されたフィルター機器8によって、燐層1から放出される第一の波長領域における放射光4は、基本的にほんの僅かしか検出されず、その結果放射光4の検出における高い信頼性と正確性が確保される。
有利には、光源2は、図面の平面に垂直に延びる線に沿って配置されたレーザーダイオードを有し、これらの個々のレーザーダイオードによって放出される拡散性の光ビームが重なり合い、燐層1上において、この線の方向に平行な線状または帯状の領域に照射されるようにする。光学的には、励起光3を集束するために、この線の方向に延びる円柱レンズを配備することができ、そのレンズは、一方では励起光3を燐層1上に集束するために作用するとともに、他方ではこの線の方向に並んだレーザーダイオードの個々の光線を重なり合うことができるようにするものである。この方法により、この線の方向に対してほぼ一定の強度で、燐層1上における、ほんの狭い幅の線に向けての照射が行われる。光源2は、レーザーダイオードの代わりに、列状に配置した別の発光手段、特に強い強度の発光ダイオード(LED)を備えることもできる。
検出器6は、受光素子7、特に一つまたは複数の直線状のCCD配列を有し、それらは、図面の平面に垂直に延びる線内に配置される。これに代わって、受光素子7として、フォトダイオード配列を用いることもできる。
ここに描かれた実施例では、光源2と検出器6の両方が燐層1の側に配置されている。支持層9が透明である用途の場合、光源2を、またもや燐層1の側の領域に、検出器6を燐層1と反対の側の領域に配置することができる。この実施構成では、フィルター機器8は、燐層1と検出器6の間または透明な支持層9上に取り付けるか、あるいは支持層と一体化することができる。
この発明の代替の実施形態において、この装置は、いわゆる飛点システム(Flying Spot System)として構成することができる。この実施形態では、光源2は、レーザーと、このレーザーのレーザー光線3を燐層1の方に反射する回転多面鏡とを有する。この場合、この回転多面鏡の回転によって、レーザー光線3は、燐層1上の異なる場所をなめて、その場所は、それぞれ連続してルミネッセンス光を放射させるために励起される。これらの燐層上の励起された場所から放出される放射光は、検出器6によって検出される。検出器6は、位置解像度を持つ計測あるいは位置解像度を持たない計測用として設計することができる。後者の場合、有利には、検出器6として、一つまたは複数の光電子増倍管(PMT)が用いられる。この実施形態の場合においても、フィルター機器8は、燐層1から放出される光4が検出器6によって検出される前に、適切にフィルターをかけるために、燐層1と検出器6の間に配置される。光を案内する、あるいは集束する光学系5として、例えば光ファイバーを用いることができ、それは、燐層1の異なる場所から放出される光4を、検出器6の方に案内するものである。
この発明の一つの実施構成において、フィルター機器8は、少なくとも二つの相異なるフィルター要素を有し、その際少なくとも一つの第一のフィルター要素は、放射光4の第一の波長領域においては透過性を持ち、励起光3の第二の波長領域においては不透過性を持ち、そして少なくとも一つの第二のフィルター要素は、放射光4の第一の波長領域においては透過性を持ち、励起光3の第二の波長領域より長い波長の第三の波長領域においては不透過性を持つ。こうすることによって、一般的にただ一つのフィルター要素から成るフィルター機器の場合よりも、より高いコントラスト、すなわちより長い波長の光成分を含めた励起光3に対する透過性と比較して、放射光4に対する、より高い透過性が達成される。
図2は、フィルター機器および個々のフィルター要素のスペクトル別透過率に関する例を示している。このグラフでは、波長λに対する各々の透過率Tが描かれている。第一のフィルター要素の透過曲線21は、放射光の第一の波長領域W1では、非常に高い透過性を、励起光の第二の波長領域W2では、非常に低い透過性を示しているが、それより長い波長では再び増加している。第二のフィルター要素の透過曲線22は、第一の波長領域W1では、同様に非常に高い透過性を示し、励起光の第二の波長領域W2より長い波長の第三の波長領域W3において、初めて非常に低い値に低下している。
グラフから分かるように、放射光の第一の波長領域W1は、有利には励起光の第二の波長領域W2より波長が短い。
第一の波長領域W1は、有利には凡そ380nmと420nmの間にあり、それは、大抵の種類の燐層において、大部分の放射光が、この範囲で放出されるからである。第二の波長領域W2は、520nmと700nmの間、特に630nmと690nmの間にある。光源として、レーザーダイオードを用いた場合、生成される励起光の遥かに多くの部分が、レーザー波長、有利には660nmの周りの狭い波長範囲にある。励起光の第二の波長領域W2における透過率Tは、有利には10-8以下であり、そのことによって、検出しようとしている放射光と比較して、大抵は数桁、より高い強度を持つ励起光が、特に確実に低減される。
第一および第二のフィルター要素に関しては、例えばSCHOTT GLAS社(在D−55122 マインツ、ドイツ)の製品番号BG3,BG4,BG12あるいはBG18,BG39,BG42の吸収フィルターが適している。
フィルター機器の第一および第二のフィルター要素の組み合わせによって、フィルター機器の透過曲線20が、最終的に得られ、この機器は、第一の波長領域W1では、高い透過率を持ち、励起光の波長領域W2における光に対しても、ならびに波長領域W2より長い波長の第三の波長領域W3においても不透過性を持つ。
フィルター要素は、有利には吸収フィルターとして構成され、励起光の第二の波長領域W2、または第三の波長領域W3における光を吸収するものである。吸収フィルターとしては、光を吸収するイオン性および/または無機質の化合物を有するガラスまたはプラスチックから成る光学フィルターが用いられる。
それぞれ相異なるスペクトル別吸収挙動を持ち、吸収フィルターとして構成された、少なくとも二つのフィルター要素を組み合わせることによって、特に第二および第三の波長領域W2,W3の通り抜けた光成分と比較して、第一の波長領域W1の通り抜けた放射光の高いコントラストを達成することができる。
コントラストをさらに向上させるために、少なくとも一つのフィルター要素に、第四の波長領域W4における光を大部分反射し、そのため、この波長領域における光に対して、ほぼ不透過性を持つ、第一の反射層を配備することができる。この第四の波長領域W4は、第二の波長領域W2より波長が長く、特にこの領域と重なり合っており、有利には凡そ650nmと780nmの間にある。図面を見易くするために、第一の反射層の透過曲線を明確に描くことはしていない。この第一の反射層によって、さらに別の波長領域においても、フィルター機器の透過性を低減することができ、そこにおいても十分に低い透過率Tを達成することができる。それは、図示した例では、波長領域W2とW3の間にある波長領域である。
第一の反射層に加えて、あるいはそれに代わって、少なくとも一つのフィルター要素が、第五の波長領域W5における光を大部分反射し、そのため、この波長領域における光に対して、ほぼ不透過性を持つ、第二の反射層を配備することができる。この第五の波長領域は、励起光の第二の波長領域W2より波長が長く、特に第三および/または第四の波長領域W3,W4と少なくとも部分的に重なり合っている。有利には、この第五の波長領域W5は、凡そ750nmと910nmの間ある。この第二の反射層もまた、第二の波長領域W2と第三の波長領域W3の間にある波長領域において、フィルター機器の透過性をさらに低減させることになる。これに関しても、図面を見易くするために、第二の反射層の透過曲線を明確に描くことはしていない。
これらの有利に用いられる反射層は、それぞれ相異なる反射率と厚さを持つ複数の薄い誘電体の層から成る層組織である。そのような層組織上に当る光は、入射角と波長に応じた干渉作用にもとづき、反射および透過される。
有利には、第三の波長領域W3の形態は、この領域が、励起光の第二の波長領域W2と直に隣接し合うように選択される。その場合、フィルター機器は、第二の波長領域W2から、これと直に隣接し合う第三の波長領域W3を含むこの領域までの非常に広い波長領域における光成分に対して不透過性を持つ。このことは、燐層において波長のより長い蛍光放射線が励起されるような用途の場合に、特に有利であり、そのような放射線は、より短い波長で放出される放射光の検出に影響を及ぼすものである。
第三の波長領域W3を第二の波長領域W2に隣接させることは、例えば、相応の透過曲線21または22を持つ第一および第二のフィルター要素を適切に選択し、組み合わせることによって実現される。このことが、フィルター要素の組み合わせだけでは実現されない場合、フィルター機器に、さらに一つまたは複数の前述した第一および/または第二の反射層を配備することができる。
図3は、二つのフィルター要素から構成されたフィルター機器の実施例を示す。
図3aで横断面図として描かれたフィルター機器8の例では、第一のフィルター要素31と第二のフィルター要素32は、放射光の第一の波長領域W1において高い透過性を持つ接着剤または接合材から成る層33によって、互いに結合されている。有利には、この層33の材料は、第二および/または第三の波長領域W2,W3の光に対して、低い透過性を持つ。この接着剤または接合材から成る層33によって、空気から成る層と比較して、フィルター要素31,32と層33との境界面における屈折率の僅かな違いによる反射損が低減され、その結果放射光の第一の波長領域W1における高い透過性が、確保される。
図3bの別の実施形態において、フィルター機器8の二つのフィルター要素31と32は、密着によって互いに結合されている。そのために、フィルター要素31と32の表面は、平坦に磨かれており、その結果これらの要素は、互いに接触させた場合、原子または分子の凝集力により一体化される。この簡単な接合技術によって、フィルター機器8の全体的な透過挙動が、追加の接合または接着層によって影響されることがなくなる。
図3cには、二つのフィルター要素31と32の周縁領域に延びる枠組み34によってフィルター要素を一体化させた、フィルター機器8の別の実施例の横断面図が描かれている。図3dは、このようなフィルター機器8を視線方向Bから見た図を表している。図から分かるとおり、ここに描いた枠組み34は、二つのフィルター要素31と32の周縁領域全体に渡って延びている。用途によっては、対応する枠組み34が、周縁領域の一定の部分、例えばフィルター機器8における個々の角の領域だけに延びることで十分な場合もある。そのような枠組みの構造においては、個々のフィルター要素31と32の特に頑丈な一体化が、確実に実施される。
第一および第二のフィルター要素31,32の有利な光学的な特性に関しては、それに対応して、図1と2に関する実施形態が適用される。
図4は、三つのフィルター要素から構成されたフィルター機器の異なる実施例の横断面図をそれぞれ表している。
図4aの例では、二つの第一のフィルター要素41と43の間に、一つの第二のフィルター要素42が配置されており、接着剤または接合材から成る層44,45を用いて、これらと接着あるいは接合されている。透過しようとしている放射光の出来る限り小さい減衰を保証するために、層44と45は、放射光の第一の波長領域W1における光に対して高い透過性を有する。有利には、層44および/または45の材料は、さらに第二および/または第三の波長領域W2,W3における光に対して低い透過性を有する。図3の実施例に関して、既に詳しく説明したとおり、層44および45によって、第一と第二のフィルター要素41,43,42と層44または45との間の境界面における反射損が低減され、その結果この場合においても、放射光の第一の波長領域W1において、フィルター機器8の高い透過性が確保される。
二つの第一のフィルター要素41と43は、有利には放射光の第一の波長領域W1においては透過性を持ち、励起光の第二の波長領域W2においては不透過性を持つ。これら二つのフィルター要素の間にある第二のフィルター要素42は、同様に放射光の第一の波長領域W1においては透過性を持ち、第二の波長領域W2より長い波長の第三の波長領域においては不透過性を持つ。
特に、それぞれ相異なるスペクトル別吸収挙動を持つ、吸収フィルターとして構成されたフィルター要素を、このように組み合わせることによって、図1と2の実施例に関して既に述べた利点が達成される。
相異なるスペクトル別吸収挙動を持つ吸収フィルターは、一般的に相異なる熱膨張率を有する。そのような場合、二つ以上の相異なるフィルター要素を結合させると、温度変動時におけるフィルター要素の熱膨張の違いによって、フィルター機器全体が曲がってしまうことになる。このバイメタルで用いられる効果は、ここで述べた光学的な利用においては、例えば、フィルタ要素における張力による吸収挙動の変化、フィルター要素の表面における反射損の増加、フィルター機器と結合されたこの装置の構成要素における張力のような、望ましくない効果を発生させてしまうこととなる。最後のことは、特に検出器と結合されたフィルター機器の場合には、フィルター機器が曲がると、検出器が曲げられるか、あるいはこれが少なくとも高い張力に曝されることとなり、そのことは、放射光の検出の際における、検出器の感度とそれゆえにその信頼性を低下させることとなるので、不利である。
この理由から、図4aに示した実施例では、それぞれ第一の熱膨張率を持つ二つの第一のフィルター要素41と43と第二の熱膨張率を持つ第二のフィルター要素42は、異なる熱膨張率を持つ二つのフィルター要素の対41/42および42/43とされ、温度変化の際に個々のフィルター要素の対41/42および42/43に起こる曲げの力が、対立する形で作用し、特に互いに相殺するように配置されている。こうすることによって、一方における第一のフィルター要素41,43と、他方における第二のフィルター要素42との異なる熱膨張によるフィルター機器8の曲がりが、回避される。
異なる熱膨張率を持つフィルター要素41,42,43の、ここに示した対称的な順序においては、個々のフィルター要素の対41/42または42/43の、場合によっては発生するバイメタル効果を、特に確実な方法で相殺することができる。
図4bで示したフィルター機器8は、図4aで示したものと同様に構成されており、その際個々のフィルター要素41,42,43は、追加の層44と45ではなく、密着によって互いに結合されている。その他の点に関して、このフィルター機器8には、図4aに示した例と同じ実施形態が適用される。
図4cに描かれたフィルター機器8は、同様にその構成に関して、ほぼ図4aで示したフィルター機器と等しく、図4aに対する実施形態が、それに対応して適用される。層44と45に加えて、個々のフィルター要素41,42,43の機械的な一体化を向上させるために、フィルター要素41,42,43の範囲に延びる枠組み46が、配備されている。図3cと3dに示した実施例に関して、既に詳しく説明したように、この枠組み46は、フィルター要素41,42,43の周縁領域の個々の部分領域、有利には個々の角の部分にだけ配備することができる。
図4cのフィルター機器8は、図4aに示したフィルター構造に加えて、第一の反射層47を有し、その層では、励起光の第二の波長領域W2より長い波長の、特に第二の波長領域W2と部分的に重なり合う、第四の波長領域W4における光が大部分反射される。この第一の反射層47は、図示した例では、二つの第一のフィルター要素41の外面上に形成されている。
二つの第一のフィルター要素43の中の他方の外面上には、第二の反射層48が形成されており、その層では、励起光の第二の波長領域W2より長い波長の、特に第三および/または第四の波長領域W3,W4と部分的に重なり合う、第五の波長領域W5における光が大部分反射される。
図2に関して、既に説明したとおり、41から43までの吸収フィルター上における一つまたは複数の追加の反射層47または48によって、別の波長領域において透過される光成分に対して、透過される放射光の特に高いコントラスト比が達成される。
検出しようとしている放射光4以外にも、最初は未だなお別の光成分を含む、燐層1から放出される光を、第二の反射層48で初めて反射して、次にこの光を、その後に配置され、吸収フィルターとして構成されたフィルター要素43,42,41をこの順序で通り抜けるようにするという方法で、フィルター機器8を燐層1と検出器6との間に配置することは有利である。こうすることによって、波長の長い、特に赤外線の放射線成分の吸収に応じて、個々のフィルター要素、特に第二のフィルター要素42の加熱が大幅に低減される。これによって、熱膨張の作用が、さらに低減される。
図5aから図5fまでは、三つから五つまでのフィルター要素から構成されたフィルター機器の実施例を示している。
図5aに示されたフィルター機器8は、その原理構造において、図4bに示されたものと等しく、その際第二の熱膨張率を持つ第二のフィルター要素52は、それぞれ第一の熱膨張率を持つ、二つの第一のフィルター要素51と53の間に配置されている。この場合、図4bに示されたフィルター機器と異なり、第二のフィルター要素52は、二つの第一のフィルター要素51と53より大きな厚さを有する。この厚さの比率によっても、フィルター要素の対51/52または52/55のそれぞれに発生する曲げの力が互いに相殺し合うということが確実に行われ、そのことによってフィルター機器8の曲がりが防止される。
図5bは、54から57までの四つのフィルター要素から構成されたフィルター機器8を示している。この場合、二つの第一のフィルター要素54と57は、第一の熱膨張率を有し、二つの第二のフィルター要素55と56は、第二の熱膨張率を有する。それぞれ相異なる膨張率を持つ、54から57までの個々のフィルター要素の対称的な順序によって、個々のフィルター要素の対54/55および56/57に発生する曲げの力がちょうど相殺し合うので、同様にフィルター機器8の曲がりが防止される。図5cに描かれたフィルター機器8に関して、図5bに描かれた例に対応する実施形態が適用され、その際単に第一と第二のフィルター要素55と56あるいは54と57の厚さが、互いに反対の比率になっているだけである。
場合によって起こりうる曲げの力を特に確実に相殺するためには、第一のフィルター要素54と57の厚さが、同じ桁数の値、特に同じ値であり、なおかつ第二のフィルター要素55と56の厚さが、同じ桁数の値、特に同じ値であることが必要である。
図5dは、61から65までの五つのフィルター要素から構成されたフィルター機器8の別の実施例を示している。これらの二つの第一のフィルター要素61と65は、第一の膨張率を有し、二つの第二のフィルター要素62と64は、第二の膨張率を有し、そして一つの第三のフィルター要素63は、第三の膨張率を有する。この例では、それぞれ相異なる熱膨張率を持つ、個々のフィルター要素61と65、62と64、および63は、フィルター要素の対61/62,62/63,63/64および64/65における、場合によって起こりうる曲げの力が相殺し合うように、対称的な順序で配置されており、こうすることによってフィルター機器8の熱によって引き起こされる曲がりが防止される。
この例では、第一および第二のフィルター要素61と65、または62と64は、第三のフィルター要素63の周りに対称的に配置されている。さらに、第三のフィルター要素63は、第一および第二のフィルター要素61と65、または62と64の第一および第二の熱膨張率とは異なる第三の熱膨張率を有する。しかし、これに代わって、第三のフィルター要素は、第一および第二のフィルター要素61と65、62と64の第一あるいは第二の熱膨張率と同じ熱膨張率を持つこともできる。この代替の実施形態においても、曲げの力の相殺が、さらに確実に行われる。
図5eに示したフィルター機器8に関して、図5dに示した例に対応する実施形態が適用され、その際この例の変化形態においては、第一、第二および第三のフィルター要素61と65,62と64,63の厚さに関して、逆の比率が選択されている。既に前に詳しく述べたとおり、この場合においても、第一および/または第二のフィルター要素61と65,62と64の厚さが、それぞれ同じ桁数の値であるか、特にこれらの厚さが同じである場合に、特に確実な曲げの力の相殺が達成される。
図5fは、第一の熱膨張率α1を持つ第一のフィルター要素71、第二の熱膨張率α2を持つ第二のフィルター要素72、第三の熱膨張率α3を持つ第三のフィルター要素73から成るフィルター機器に関する別の実施例を表しており、その際第一の熱膨張率α1は、第二の熱膨張率α2より小さく、この第二の熱膨張率は、第三の熱膨張率α3より小さい(α1<α2<α3)。これらの個々のフィルター要素の順序は、個々のフィルター要素の対71/72と71/73における曲げの力が、逆方向に作用し、そして特に互いに相殺し合うように選択される。この例が示すとおり、この場合、個々のフィルター要素73,71および72の熱膨張率α3,α1およびα2の順序は、対称的ではない。個々のフィルター要素73,71および72の厚さの順序も、対称的になっていない。曲げの力を十分に相殺するためには、個々のフィルター要素73,71および72の厚さが、同じ桁数の値であることで十分である。
図5aから図5fまでの例では、見易くするために、接着剤または接合材を持つ層、ならびに枠組みを明確に描くことはしていない。一般的に、例えば接着、接合、密着のような前に詳しく述べた方法のどれかによって、および/または枠組みを用いて、これらの例における個々のフィルター要素を互いに結合させることができる。
この発明にもとづく機器の実施例 フィルター機器ならびに個々のフィルター要素と反射層のスペクトル別透過 率の例 二つのフィルター要素から構成された機器の実施例 三つのフィルター要素から構成された機器の実施例 三つから五つまでのフィルター要素から構成された機器の実施例
符号の説明
1 燐層
2 光源
3 励起光
4 放射光
5 光学系
6 検出器
7 受光素子
8 フィルター機器
9 支持層
10 走査ヘッド
20,21,22 透過曲線
31,32 フィルター要素
33 接着剤または接合材から成る層
34 枠組み
41,42,43 フィルター要素
44,45 接着材または接合材から成る層
46 枠組み
47,48 反射層
51,52,53,54,55,56,57 フィルター要素
61,62,63,64,65 フィルター要素
71,72,73 フィルター要素
B 視線方向
S 走査方向
T 透過率
W1,W2,W3,W4,W5 波長領域
α1,α2,α3 熱膨張率
λ 波長

Claims (18)

  1. 燐層に含まれる情報を検出するための装置であって、この装置は、
    燐層(1)において放射光(4)を励起するのに適した励起光(3)で、燐層(1)を照射するための光源(2)と、
    燐層(1)において励起された放射光(4)を検出するための検出器(6)と、
    燐層(1)と検出器(6)の間、または燐層(1)と光源(2)の間に配置されたフィルター機器(8)とを有し、
    このフィルター機器(8)が、少なくとも二つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)を有し、これらのフィルター要素が、吸収フィルターとして構成されて、互いに結合されていることと、
    少なくとも三つのフィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、互いに結合されており、これらの互いに結合されたフィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)の中の少なくとも二つは、相異なる熱膨張率を有し、その際これらの互いに結合されたフィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、
    それぞれ相異なる熱膨張率を持つ二つのフィルター要素(41と42;42と43;51と52;52と53;54と55;56と57;61と62;62と63;63と64;64と65;71と72;71と73)から成る少なくとも二つのフィルター要素の対(41/42と42/43;51/52と52/53;54/55と56/57;61/62と62/63と63/64と64/65;71/72と71/73)を構成し、ならびに、
    これらの個々のフィルター要素の対(41/42と42/43;51/52と52/53;54/55と56/57;61/62と62/63と63/64と64/65;71/72と71/73)における温度変化により発生する曲げの力が、互いに逆方向に作用するように、そして特に互いに相殺し合うように、配置されていることと、
    フィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65)の熱膨張率の順序が対称的になるように、フィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65)が、相前後して配置されていることと、
    を特徴とする装置。
  2. 少なくとも二つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、接着によって互いに結合されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 少なくとも二つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、密着によって互いに結合されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 少なくとも二つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、保持機器によって一体化されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の装置。
  5. 前記の保持機器が、フィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)の周縁領域に延びる枠組み(34,46)として形成されていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. フィルター機器(8)が、検出器(6)に取り付けられていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の装置。
  7. フィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65)の厚さの順序が対称的になるように、フィルター要素(41〜43;51〜57;61〜65)が、相前後して配置されていることを特徴とする請求項またはに記載の装置。
  8. それぞれ第一の熱膨張率を持つ少なくとも二つの第一のフィルター要素(41と43;51と53;54と57;61と65)の間に、第二の熱膨張率を持つ第二のフィルター要素(42;52;55,56;62,64)が、配置されていることを特徴とする請求項からまでのいずれか一つに記載の装置。
  9. 第一のフィルター要素(41,43;51,53;54,57;61,65)の厚さが、同じ桁数の値、特に等しい値であることを特徴とする請求項に記載の装置。
  10. 第二のフィルター要素(42;52;55,56;62,64)の厚さが、同じ桁数の値、特に等しい値であることを特徴とする請求項またはに記載の装置。
  11. フィルター機器(8)が、放射光(4)の第一の波長領域(W1)において透過性を持ち、かつ励起光(3)の第二の波長領域(W2)において不透過性を持つことを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
  12. フィルター機器(8)が、励起光(3)の第二の波長領域(W2)より長い波長の少なくとも一つの第三の波長領域(W3)において不透過性を持つことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  13. 少なくとも一つの第一のフィルター要素(31;41,43;51,53;54,57;61,65;72,73)が、放射光(4)の第一の波長領域(W1)において透過性を持ち、かつ励起光(3)の第二の波長領域(W2)において不透過性を持つこと、ならびに
    少なくとも一つの第二のフィルター要素(32;42;52;55,56;62,64;71)が、放射光(4)の第一の波長領域(W1)において透過性を持ち、かつ励起光(3)の第二の波長領域(W2)より長い波長の第三の波長領域(W3)において不透過性を持つことを特徴とする請求項1または1に記載の装置。
  14. 少なくとも一つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、第二の波長領域(W2)より長い波長の、そして特に第二の波長領域(W2)と部分的に重なり合う第四の波長領域(W4)の光に対して不透過性を持つ第一の反射層(47)を有することを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
  15. 少なくとも一つのフィルター要素(31,32;41〜43;51〜57;61〜65;71〜73)が、第二の波長領域(W2)より長い波長の、そして特に第三の波長領域(W3)および/または第四の波長領域(W4)と部分的に重なり合う第五の波長領域(W5)の光に対して不透過性を持つ第二の反射層(48)を有することを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
  16. 第三の波長領域(W3)が、第二の波長領域(W2)と重なり合うか、あるいは第二の波長領域(W2)と隣接し合うことを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
  17. フィルター機器(8)が、第一の波長領域(W1)の波長に対して、0.1より大きい、特に0.7より大きい透過率(T)を有することを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
  18. フィルター機器(8)が、第二の波長領域(W2)および/または第三の波長領域(W3)の波長に対して、10-3より小さい、特に10-4より小さい透過率(T)を有することを特徴とする請求項1から1までのいずれか一つに記載の装置。
JP2004076975A 2003-03-28 2004-03-17 燐層に含まれる情報を検出するための装置 Expired - Fee Related JP4053998B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP03100831A EP1469326B1 (de) 2003-03-28 2003-03-28 Vorrichtung zum Erfassen von in einer Phosphorschicht enthaltenen Bildinformationen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004341491A JP2004341491A (ja) 2004-12-02
JP4053998B2 true JP4053998B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=32892973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004076975A Expired - Fee Related JP4053998B2 (ja) 2003-03-28 2004-03-17 燐層に含まれる情報を検出するための装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7071484B2 (ja)
EP (1) EP1469326B1 (ja)
JP (1) JP4053998B2 (ja)
AT (1) ATE349019T1 (ja)
DE (1) DE50306024D1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE442595T1 (de) * 2004-07-29 2009-09-15 Agfa Gevaert Healthcare Gmbh Verfahren zum auslesen von in einer phosphorschicht gespeicherten informationen
EP1895327B1 (de) * 2006-08-31 2009-11-11 Agfa HealthCare NV Löschen einer Speicherleuchtstoffschicht
DE502006006583D1 (de) * 2006-08-31 2010-05-12 Agfa Healthcare Nv Löschen einer Speicherleuchtstoffschicht
DE502006007434D1 (de) * 2006-08-31 2010-08-26 Agfa Healthcare Nv Vorrichtung zum Löschen einer Speicherleuchtstoffschicht
EP2461184B1 (de) 2010-12-03 2015-07-08 Agfa HealthCare N.V. Vorrichtung und Verfahren zum Auslesen von in einer Speicheleuchtstoffschicht gespeicherten Röntgeninformationen
CN104819830B (zh) * 2015-05-15 2017-11-17 重庆交通大学 碳纳米管发光性能测试夹具

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5512429A (en) * 1978-07-12 1980-01-29 Fuji Photo Film Co Ltd Radioactive image reader
JPS6052413B2 (ja) * 1979-07-11 1985-11-19 富士写真フイルム株式会社 放射線画像情報読取装置
DE69515238T2 (de) * 1994-09-16 2000-09-28 Kodak Ltd Verfahren zur Erzeugung von Farbinformationen aus Aufzeichnungen vom im wesentlichen gleichen Farbton
DE19859747C1 (de) 1998-12-23 2000-02-24 Agfa Gevaert Ag Vorrichtung und Verfahren zum Auslesen von in einer Phosphorschicht abgespeicherten Informationen
JP2000235108A (ja) * 1999-02-15 2000-08-29 Olympus Optical Co Ltd 光学素子
JP2001324615A (ja) * 2000-05-17 2001-11-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空間フィルタ
US7381980B2 (en) * 2003-01-09 2008-06-03 Idexx Laboratories, Inc. Method and apparatus for improving a computed radiography image

Also Published As

Publication number Publication date
EP1469326A1 (de) 2004-10-20
US20040188646A1 (en) 2004-09-30
DE50306024D1 (de) 2007-02-01
ATE349019T1 (de) 2007-01-15
US7071484B2 (en) 2006-07-04
EP1469326B1 (de) 2006-12-20
JP2004341491A (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5297887B2 (ja) 蛍光分析用光分波検出器及び蛍光検出システム
JPS6177745A (ja) 試料中の物質濃度の蛍光測定装置
JP4053997B2 (ja) 燐層に含まれる情報を検出するための装置
JP2018517141A (ja) ビームスプリッタ、および電磁放射によって励起可能な試料を検査するための構造
JPH06100782B2 (ja) 像記録読取装置
JP4053998B2 (ja) 燐層に含まれる情報を検出するための装置
JP6490241B1 (ja) レーザ光のビームプロファイル測定装置
JPH0426456B2 (ja)
EP3528484B1 (en) Radiation image reading device
JPS60111238A (ja) 放射線画像情報読取装置
JPH04102098U (ja) 誘導可能の記憶発光体を有する記憶発光スクリーン
JP2002107848A (ja) 放射線画像情報読取装置
JPS60194403A (ja) 放射線画像情報読取用集光体
US7042000B2 (en) Radiation image read-out apparatus and stimulating light cut filter
WO2020179049A1 (ja) レーザ光のビームプロファイル測定装置
JP3957153B2 (ja) 結像光学系
JPWO2018193491A1 (ja) レーザビームプロファイル測定装置
JP2002072388A (ja) 放射線画像情報読取装置
JPH04502076A (ja) テレセントリック光学系を用いた透明蓄積蛍光体走査
JP2021045578A (ja) 放射線画像読取装置
JP6114097B2 (ja) 表面プラズモン増強蛍光測定装置
EP1403697A1 (en) Radiation image read-out apparatus and stimulating light cut filter
JP2021045579A (ja) 放射線画像読取装置
JP4057226B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JP2004170617A (ja) 放射線像読取装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20051207

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20051207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees