JP4053956B2 - 無線通信送信機 - Google Patents

無線通信送信機 Download PDF

Info

Publication number
JP4053956B2
JP4053956B2 JP2003322915A JP2003322915A JP4053956B2 JP 4053956 B2 JP4053956 B2 JP 4053956B2 JP 2003322915 A JP2003322915 A JP 2003322915A JP 2003322915 A JP2003322915 A JP 2003322915A JP 4053956 B2 JP4053956 B2 JP 4053956B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signal
modulation
wireless communication
communication transmitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003322915A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005094193A (ja
Inventor
賢司 鈴木
守 宇賀神
恒夫 束原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2003322915A priority Critical patent/JP4053956B2/ja
Publication of JP2005094193A publication Critical patent/JP2005094193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4053956B2 publication Critical patent/JP4053956B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmitters (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

本発明は、無線通信送信機および無線通信受信機に関し、特に所定周波数の局部発振信号を所望のベースバンド信号からなる変調信号で周波数変調した信号を用いて無線通信を行う、近距離の微弱無線通信に好適な無線通信送信機および無線通信受信機に関するものである。
従来、所定周波数のキャリア信号を所望のベースバンド信号からなる変調信号で変調した信号を用いて無線通信を行う変調方式では、無線通信送信機および無線通信受信機において、所定周波数に対して周波数偏差の少ない高精度な局部発振信号およびキャリア信号が用いられていた。
図15に従来のスペクトラム拡散通信を用いた位相変調方式の無線通信送信機の構成を示す。この無線通信送信機では、ミキサ(乗算器)101において、拡散符号発生器100からの拡散符号(擬似ランダム符号)を用いて、送信情報を含む所望のベースバンド信号を拡散処理して、スペクトラム拡散された変調信号を生成する。次に、この変調信号と周波数シンセサイザ102からの周波数ロック制御されたキャリア信号とから、ミキサ103で位相変調信号を生成する。そして、この位相変調信号をパワーアンプPA104により増幅した後、アンテナ105から送信する。この際、キャリア信号に送信情報を用いた情報変調を施す操作を1次変調といい、キャリア信号に拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う操作を2次変調という。前述した構成例のように1次変調、2次変調ともに位相変調(PSK:Phase Shift Keying)を施すのが一般的である。
図16に従来のスペクトラム拡散通信を用いた位相変調方式の無線通信受信機の構成を示す。この無線通信受信機では、アンテナ110から受信した位相変調信号をローノイズアンプ111で増幅した後、90°位相の異なる局部発振信号とミキサ114I、114Qで乗算してベースバンド信号帯域へ直接周波数変換(ダイレクトコンバージョン)する。そして、周波数変換された受信信号からローパスフィルタ115I、115Qで高周波成分を取り除き、リミッタ116I、116Qにより振幅制限を施してI、Q変調信号を得る。得られたI、Q変調信号に対して、ベースバンド復調部117で逆拡散処理を行った後、BPSK(Binary Phase Shift Keying)復調を行うことにより、元のベースバンド信号を得る。
これら従来技術であるスペクトラム拡散通信を用いた位相変調方式の無線通信送信機、およびスペクトラム拡散通信を用いた位相変調方式の無線通信送信機・受信機については、非特許文献1〜3に記載されている。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
丸林元、中川正雄、河野隆二、「スペクトラム拡散通信とその応用」、電子情報通信学会、pp19-260、ISBN 4-88552-153-X A Direct-Conversion Receiver for 900 MHz (ISM Band) Spread-Spectrum Digital Cordless Telephone、Christopher Dennis Hull、Joo Leong Tham, IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.31, no.12, pp1955-1963、Dec. 1996 西村芳一、「無線によるデータ変復調技術」、CQ出版社、pp42-43,pp133-134、ISBN 4-7898-3349-6
近年では、トランシーバ構成として、それまでの中間周波数を用いるスーパーへテロダイン方式に代えて、外付けの中間周波フィルタなどが省略可能な、システムLSI向けの信号処理であるダイレクトコンバージョン方式が多く採用されるようになってきており、特にスペクトラム拡散通信では、2次変調である拡散変調にBPSK変調を用いる構成が一般的である。
このような構成において、位相変調された信号を復調する場合、基準位相が重要になる。前述した図15,図16のダイレクトコンバージョン方式では、送信側および受信側で用いるキャリア信号および局部発振信号の周波数を完全に一致させるのは難しく、周波数偏差が生じやすい。
従来の無線通信送信機および無線通信受信機では、このような周波数偏差が生じた場合、その偏差に起因する残留周波数誤差により基準位相が定まらず、位相変調信号を復調する際にこの周波数誤差が誤復調の原因となるため、この影響を自動的にキャンセルするようにAFC(Auto Frequency Control)やAPC(Auto Phase Control)と呼ばれる周波数、位相ずれを補正する操作を周波数シンセサイザにて行う必要がある。したがって、このような制御を行うために受信機側での信号処理が複雑になり、受信機のハードウェア量、消費電力が増大するといった問題がある。
本発明はこのような課題を解決するものであり、ダイレクトコンバージョン方式の受信機構成の簡易化、低コスト化、および低消費電力化を図ることができる無線通信送信機および無線通信受信機を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる無線通信送信機は、送信すべきベースバンド信号を含む変調信号と所定周波数のキャリア信号とを周波数変調処理して得られた周波数変調信号を送信する無線通信送信機において、所定の拡散符号とベースバンド信号とからスペクトラム拡散された変調信号を生成する拡散手段と、この拡散手段からの変調信号を用いて所定周波数のキャリア信号を周波数拡散することにより周波数変調信号を生成する変調手段と、この変調手段からの周波数変調信号を増幅出力する増幅器と、前記変調手段で用いるキャリア信号の周波数ロック制御を行う周波数シンセサイザとを備え、前記拡散手段で、前記周波数シンセサイザでの周波数ロック制御のフィードバック時定数より小さいチップ間隔で前記変調信号を生成し、前記変調手段で、前記周波数シンセサイザにより周波数ロック制御されているキャリア信号を用いて前記周波数変調信号を生成するようにしたものである。
この際、変調手段で生成された周波数変調信号のうち、所定の周波数帯の信号成分のみを増幅器へ出力するバンドパスフィルタをさらに設けてもよい。
また、バンドパスフィルタとして、キャリア信号の周波数を中心として、変調手段により変調される周波数偏移量の2倍より狭い帯域幅の通過帯域を有するようにしてもよい。
た、変調手段で、1よりも大きい変調指数を用いてキャリア信号を周波数変調するようにしてもよい。
本発明は、無線通信送信機において、拡散手段で、ベースバンド信号をスペクトラム拡散(1次変調)し、周波数シンセサイザで周波数ロック制御しているキャリア信号を、得られた変調信号に基づき周波数変調(2次変調)して送信するようにしたので、従来のようにPSKまたはBPSKを用いる場合と比較して、受信側でAFC、APCのような周波数誤差をキャンセルする制御を行う必要がなくなる
したがって、ダイレクトコンバージョン方式のスペクトラム拡散通信を用いた無線通信の構成を大幅に簡易化でき、無線通信受信機の低コスト化および低消費電力化を図ることができる。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信送信機について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図である。
この無線通信送信機は、スペクトラム拡散を用いた周波数変調方式の無線通信送信機であり、拡散符号発生器10、ミキサ11、可変制御発振器(以下、VCOという)12、電力増幅器(以下、PAという)13、およびアンテナ14から構成されている。
拡散符号発生器10は、所定の擬似ランダム符号2を出力する回路部である。
ミキサ11は、送信情報を含むデジタルのベースバンド信号1と拡散符号発生器10からの擬似ランダム符号2とを乗算することにより、スペクトラム拡散された変調信号3を出力する回路部(乗算器)である。
VCO12は、ミキサ11からの変調信号3に基づき発振周波数を可変制御することにより周波数変調信号4を出力する回路部である。
PA13は、VCO12からの周波数変調信号4を増幅してアンテナ14へ出力する増幅器である。
この無線通信送信機では、送信すべきベースバンド信号1は、ミキサ11に入力され、拡散符号発生器10からの擬似ランダム符号と乗算されて、ベースバンド信号1が広帯域に直接スペクトラム拡散される。この際、拡散符号発生器10とミキサ11とは、送信すべきベースバンド信号に対して拡散符号を乗じてスペクトラム拡散を行う拡散手段として機能する。
変調信号3はVCO12に入力されて、この変調信号3に基づきキャリア信号の周波数が制御され、キャリア信号が周波数変調される。この際、VCO12の基準発振信号周波数すなわちキャリア信号周波数fcの上下に設けられた2つの周波数のサブキャリア信号fc±Δfのいずれかが、2値の変調信号3に基づき選択される。したがって、VCO12は、変調信号3を用いてキャリア信号を周波数変調する変調手段として機能する。
VCO12から出力された周波数変調信号4は、PA13で増幅され、アンテナ14から無線送信される。
このように、ミキサ11で、ベースバンド信号1をスペクトラム拡散(1次変調)し、得られた変調信号3に基づきキャリア信号を周波数変調(2次変調)して送信するようにしたので、従来のようにPSKまたはBPSKを用いる場合と比較して、受信側でAFC、APCのような周波数誤差をキャンセルする制御を行う必要がなくなる。特に、周波数変調された信号は非常に簡単な回路構成で復調可能であり、拡散変調に周波数変調を用いた場合にも周波数復調後に逆拡散処理を行うことによりプロセスゲインが得られるので、周波数復調時にある程度の誤りが含まれていても、送信されたデジタル信号を復元することができる。したがって、本実施の形態によれば、ダイレクトコンバージョン方式を用いたスペクトラム拡散通信の無線通信受信機について、その構成を簡易化でき、低コスト化および低消費電力化が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信送信機について説明する。図2は本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図であり、前述の第1の実施の形態にかかる無線通信送信機(図1参照)と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態にかかる無線通信送信機は、スペクトル拡散通信を用いた周波数変調方式の無線通信送信機であり、図1の無線通信送信機の構成に加えて、バンドパスフィルタ(以下、BPFという)15が設けられている。BPF15は、VCO12で生成され、PA13で増幅された周波数変調信号のうち、所定の周波数帯域成分のみをアンテナ14へ出力するフィルタである。
図3に周波数変調波の周波数スペクトルとバンドパスフィルタの通過帯域との関係を示す。これは、変調信号を基準周波数fcに対して変調度1の周波数変調を行った時の周波数スペクトルである。
周波数変調を施す場合、その変調度にある程度依存するものの、その周波数変位量をΔfとした場合、周波数偏移した2つのサブキャリアの周波数fc±Δfに、比較的大きなスペクトルピークが現れる。
通常の無線通信では、無線の規格に応じて送信電力に関するスペクトルマスクが規定されている。例えば微弱無線規格の場合、322MHz未満の帯域については3mの距離で500mV/mと送信できる電波電力のピーク値は規定されている。
図3のスペクトルを送信する場合、fc±Δfに大きなスペクトルピークが現れるため、送信電力に関するスペクトルマスクはfc±Δfのスペクトルパワーが適用されることになる。この結果、上記スペクトルピークでスペクトルマスクに達してしまい、送信できるfc±Δf以外の周波数帯域のスペクトルパワーは相対的に小さくなる。
本実施の形態では、BPF15を用いることでfc±Δfに現れるピーク信号を抑圧して送信信号を出力する構成とした。通過帯域15Aは、本実施の形態で付加したBPF15の通過帯域である。BPF15の中心周波数をfcとして、その通過帯域幅を周波数偏移量Δfの2倍(−Δf〜+Δf)よりも狭くすることで、fc±Δfに現れるピーク信号を抑圧しつつ、fc−Δfからfc+Δf内の帯域の信号を送信する。この場合はバンドパスフィルタの帯域内に大きなスペクトルピークは現れないため、帯域内のほとんどの信号スペクトル成分について、スペクトルマスクで規定された値に相当する電力で信号を送信することができる。この結果、フィルタを備えない構成の送信機に比べて、送信可能な全信号電力を大きくすることが可能になり、無線機の通信距離、データレートといった通信容量を大きくすることが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる無線通信送信機について説明する。図4は本発明の第3の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図であり、前述の第1の実施の形態にかかる無線通信送信機(図1参照)と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態にかかる無線通信送信機は、スペクトル拡散通信を用いた周波数変調方式の無線通信送信機であり、図1の無線通信送信機の構成のうち、VCO12に代えて、周波数シンセサイザ20を用いたものである。
周波数シンセサイザ20は、2次変調として周波数変調を行うとともに、そのキャリア信号の周波数ロック制御を行う回路部である。
本実施の形態にかかる無線通信送信機では、周波数シンセサイザ20において、周波数ロック制御が行われているキャリア信号を用いて、ミキサ11からの変調信号3に基づき周波数変調された周波数変調信号4Aが生成されPA13へ出力される。
図5に周波数シンセサイザ20の構成例を示す。この周波数シンセサイザ20は、振動子21、位相比較器22、ローパスフィルタ(以下、LPFという)23、可変制御発振器(以下、VCOという)24、および分周器25とから構成されている。
振動子21は、水晶振動子などからなり、所定周波数の基準信号30を出力する回路部である。位相比較器22は、振動子21からの基準信号30と分周器25からのフィードバック信号33との位相比較し、その比較結果をキャリア信号31として出力する回路部である。LPF23は、位相比較器22からのキャリア信号31の高周波成分を除去しキャリア信号32として出力する回路部である。
VCO24は、変調信号3に基づきキャリア信号32を周波数変調し周波数変調信号4Aを出力する回路部である。分周器25は、周波数変調信号4Aを分周し、その分周結果をフィードバック信号33として出力する回路部である。
この周波数シンセサイザ20では、基準信号30と分周器25からのフィードバック信号33とを位相比較器22で位相比較するようにしたので、このフィードバックループが動作することで所定周波数にキャリア信号がロック制御される。
このような周波数シンセサイザを用いない構成の場合、周波数変調をかける度にキャリア信号周波数fcがふらつくため、受信機側で元の変調信号に直接変換を行う際の周波数誤差が大きい。前述した第1の実施の形態で示したようにある程度の周波数誤差があっても周波数復調は可能であるが、周波数誤差が大きい場合は感度特性が悪化するため、この周波数誤差はできるだけ小さいことが望ましい。
本実施の形態では、送信機に周波数シンセサイザを備えてキャリア信号周波数にロック制御を行って、周波数変調を施す構成とすることで、上記周波数誤差を低減することとした。したがって、本実施の形態では第1の実施の形態に比べて受信機の感度特性を改善できる。
ただし、この場合、キャリア信号にロックしたまま変調をかけるため、fc±Δfに偏移した搬送波信号はキャリア信号周波数fcの周波数に戻るようなフィードバック操作が加わり、偏移周波数Δfが定まらない場合が考えられる。
このような場合には、変調に用いる拡散符号のチップ間隔を、周波数シンセサイザ20の周波数ロック制御のフィードバック時定数よりも小さくすることで、fc±Δfに偏移したキャリア信号周波数の偏移量が変化することを防ぐことができる。変調信号3に同じ極性の信号が長く続いた場合には、ロック制御の影響が現れる可能性があるが、本実施の形態では変調信号は拡散符号で拡散されているため、同極性の変調信号パターンが長く続くことはない。したがって上述したように、拡散符号のチップ間隔をフィードバック時定数よりもある程度小さくすることで周波数偏移量の変化を防ぐことができる。
また、前述した各実施の形態すべてに共通して、周波数変調を行う場合の変調指数を大きくすると、受信機側で周波数復調を行う際の感度特性を改善することができる。スペクトラム拡散通信では信号スペクトルを広帯域に広げることによりマルチパス耐性を得ることができる。
これら実施の形態のように2次変調である拡散変調を周波数変調とした場合、その変調指数が小さいと、送信信号スペクトルは2次変調にASK、PSKを用いた場合に比べて狭くなる。そのため、周波数軸上で送信信号スペクトルを見た場合に拡散した効果があまり見られなくなってしまい、マルチパス耐性は大幅に低下してしまう。
したがって、周波数変調を行う際の変調指数は大きい方が望ましい。変調指数を大きくすることで、受信機側での周波数復調時の感度特性が向上するとともに、周波数軸上で見た送信信号スペクトルが広がりマルチパス耐性も向上させることが可能となる。この変調指数は大きいほど望ましく、前述した各実施の形態の場合には最低でも1(100%)程度以上あることが望ましい。
[第4の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかる無線通信受信機について説明する。図6は本発明の第4の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかる無線通信受信機は、スペクトル拡散通信を用いた周波数変調方式の無線通信受信機であり、アンテナ50、ローノイズアンプ(以下、LNAという)51、発振器52、π/2移相器53、ミキサ54I,54Q、ローパスフィルタ(以下、LPFという)55I,55Q、リミッタ56I,56Q、FSK(Frequency Shift Keying)復調器57、および逆拡散復調器58から構成されている。
LNA51は、アンテナ50で受信された受信信号を低雑音で増幅する増幅器である。発振器52は、キャリア信号周波数とほぼ等しい所定周波数の局部発振信号6を生成する回路部である。π/2移相器53は、局部発振信号6を90゜移相する回路部である。ミキサ54I,54Qは、LNA51からの受信信号5と互いに直交する局部発振信号6とを乗算することにより、受信信号5をキャリア信号周波数より低い周波数帯域へ周波数変換(周波数シフト)する回路部(乗算器)である。LPF55I,55Qは、ミキサ54I,54Qで得られた周波数変換後の直交受信信号7I,7Qのうち、拡散符号のチップレートより低い周波数帯域の信号成分を通過させるフィルタである。
リミッタ56I,56Qは、LPF55I,55Qからの受信信号の振幅制限を行う回路部である。FSK復調器57は、リミッタ56I,56Qから得られたI変調信号8IおよびQ変調信号8Qの周波数変調を復調し、元の変調信号8を出力する回路部である。逆拡散復調器58は、FSK復調器57からの変調信号8を逆拡散処理することにより元のベースバンド信号9を復調して出力する回路部である。
この無線通信受信機では、アンテナ50で受信された受信信号がLNA51で増幅され、受信信号5としてミキサ54I,54Qへ入力される。そして、ミキサ54Iで、発振器52からの局部発振信号6と乗算されるとともに、ミキサ54Qで、π/2移相器53からの90゜位相回転した局部発振信号6と乗算され、それぞれキャリア信号周波数帯域よりも低い、スペクトラム拡散処理時の周波数帯域へ周波数変換される。これらミキサ54I,54Qは直交検波手段として機能する。
このようにして周波数変換された直交受信信号7I,7Qは、LPF55I,55Qを通過して、送信時に用いられた拡散符号のチップレートよりも低い周波数帯域の信号成分となる。そして、リミッタ56I,56Qで振幅制限を受けた後、互いの位相が直交し、かつ受信した周波数信号の周波数偏移の上下により互いの位相遅延関係が反転する、I変調信号8IおよびQ変調信号8QとしてFSK復調器57へ出力される。
I変調信号8IおよびQ変調信号8Qは、FSK復調器57において互いの位相が比較され、その位相遅延関係が判定されて変調信号8が復調される。そして、逆拡散復調器58で、送信側と同等の拡散符号を用いて逆拡散処理され、元のベースバンド信号9として出力される。
FSK復調器57で用いられる、Iチャネル、Qチャネルの変調信号の位相を比較する方法はいくつかあり、例えば、図7に示すような、ラグリード型移相比較器等がある。
FSK復調器57は、位相比較した結果を出力する機能を有するものであれば、その復調方式に限定されるものではなく、このような位相遅延関係を判定して出力する位相比較器は、周波数変調信号を復調する周波数復調器と見なせる。
このように、本実施の形態では、受信信号を直交検波して得られた直交受信信号からI,Q変調信号を生成し、これらI,Q変調信号の位相を比較して、その位相遅延関係を判定し、その判定結果をFSK復調された変調信号8として出力するようにしたので、従来のように、位相変調された信号を復調する場合と異なり基準位相はあまり問題とならない。
したがって、送信側と受信側で発生する搬送波周波数にある程度誤差が生じても復調することができ、従来のように、受信側ではAFC、APCのような周波数誤差をキャンセルする制御を行う必要がなくなる。
また、上述したように周波数変調された信号は非常に簡単な回路構成で復調可能である。拡散変調に周波数変調を用いた場合にも周波数復調後に逆拡散処理を行うことによりプロセスゲインが得られるので、周波数復調時にある程度の誤りが含まれていても、送信されたデジタル信号を復元することができる。
したがって、ダイレクトコンバージョン方式のスペクトラム拡散通信を用いた無線通信の構成を大幅に簡易化でき、無線通信受信機の低コスト化および低消費電力化を図ることができる。
[第5の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる無線通信受信機について説明する。図8は本発明の第5の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかる無線通信受信機は、スペクトル拡散通信を用いた周波数変調方式の無線通信受信機であり、図6の無線通信受信機のうちミキサ54I,54Qの出力端に、直交受信信号7I,7QのDC(直流)成分を除去する容量素子60I,60Qが設けられている他は、図6の無線通信受信機と同等である。
一般に、受信信号を中間周波数帯域に周波数変換することなく、ベースバンド信号の周波数帯域へ直接周波数変換するダイレクトコンバージョン方式の無線通信受信機は、外付けのチャネル選択フィルタや中間周波数変換器が不要となり、受信機を小型化できる。しかし、このようなダイレクトコンバージョン方式では、ベースバンド信号の周波数帯域すなわち0Hz付近に周波数変換されるため、受信機内部で受信信号へ混入した信号に起因して当該受信信号に生じたDC成分により、信号の中点電位が上下にずれる現象すなわちDCオフセットが生じ、周波数変換部以降の回路部で信号の劣化を生ずる。例えば、増幅器にDCオフセットを有する受信信号が入力された場合、増幅器の出力が飽和して所望の信号を増幅できない。したがって、通常は、DCオフセット対策や受信信号のレベル管理を行う必要がある。
従来、このようなDCオフセット対策として、受信信号をハイパスフィルタに通すという構成が取られていたが、次のような問題点がある。
ダイレクトコンバージョン方式では、周波数変換後の変調信号スペクトラムは、0Hz付近に信号ピークが存在する。つまり、DC付近に多くのエネルギー(情報)を含んでいるため、ハイパスフィルタの遮断周波数は極めて低い値に設定する必要がある。しかしこの場合は、非常に大きな容量素子が必要となり、システムLSI向けのアーキテクチャーであるダイレクトコンバージョン方式の利点と反し、集積回路で実現するメリットが薄れる。また、容量素子を大きくすると高速に変化するオフセット電圧に追随できないため、オフセット除去が不十分な場合もある。逆に容量素子を小さくした場合は、ハイパスフィルタの遮断周波数が大きくなり、変調信号のピーク成分が遮断されてしまうため、ビット誤り率(BER)が大幅に低下することになる。
一方、DC付近に変調信号のピークが来ないようにDCフリーコーディングを行う方法も考えられるが、この場合は、送受信機にエンコーダやデコーダが新たに必要となる。また、この方法は、変調信号の周波数帯域が広帯域の場合は、ある程度の効果が得られるものの、周波数帯域があまり広く取れない場合には効果が得られない。つまり、元の周波数帯域が100KHz程度の信号の信号ピークをDC付近から50KHz付近へ移動するようにコーディングを行っても効果は小さい。
また、他のDCオフセット対策として、データが送信されない時間を利用してDCオフセットを除去する方法が考えられる。TDMA通信の場合、送信および受信が間欠的に繰り返されるため、送信と受信の合間にDCオフセット成分を容量素子に保持することで受信スロットにおいて仮想的にHPFの遮断周波数を0Hzに設定することができる。ただしこの場合は、受信時にデータ信号が送信されてこない時間帯を設ける必要があり、こうしたタイムスロットの制御や通信方式が限定されるという問題点がある。
また、実際には容量素子を切替接続するスイッチによる熱雑音が容量素子に蓄積されるため、大きな容量値の素子を使用する必要があり、受信機の小型化を実現できない。また、DCオフセット除去時に妨害信号を受信すると、その信号も保持されてしまい、正確なオフセット除去ができないという問題点がある。さらに、容量素子の充放電が送受信の切り替え時間に比べて十分短い時間で完了しないと受信側へ切り替えた直後の受信品質が落ちる。
この対策方法によれば、前述のように、容量素子として大きな容量値の素子が必要であることから、その充放電時間も長くなり、受信品質への影響は無視できない。
本実施の形態では、図8に示すように、ミキサ54I,54Qの出力端、ここではLPF55I,55Qとの間に、容量素子60I,60Qを直列接続していることから、ミキサ54I,54Qで周波数変換された直交受信信号7I,7Qに含まれるDC成分により発生するDCオフセットが除去され、FSK復調器57で所望の変調信号が正常に復調できる。
図9に、スペクトラム拡散通信における周波数スペクトラムを示す。図9(a)は、スペクトラム拡散処理されていないベースバンド信号の周波数スペクトラムを示し、図9(b)は、スペクトラム拡散処理された拡散変調信号の周波数スペクトラムを示している。
一般に、スペクトラム拡散通信では、ベースバンド信号が拡散符号により広帯域に拡散される。通常、ベースバンド信号のスペクトル帯域71に比較して、数倍から数十倍の帯域幅に拡散することから、拡散変調信号のスペクトル帯域72は、数MHzから数十MHzとなる。
このような周波数帯域であれば、DCオフセットの周波数帯域70を除去するための容量素子60I,60Qは、それほど大きな容量値を必要としないことから、集積回路での実装が可能となる。また、高速に変化するDCオフセットに対しても迅速に対応できる。スペクトラム拡散通信では、逆拡散によるプロセスゲインがあり、DC付近の信号が失われても逆拡散後のS/N比が良好であれば、変調信号を誤りなく復調できる。
[第6の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかる無線通信受信機について説明する。図10は、本発明の第6の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかる無線通信受信機は、変調信号として所望のベースバンド信号をスペクトル拡散した信号を用いるスペクトラム拡散通信を用いた周波数変調方式の無線通信受信機であり、前述した第4の実施の形態にかかる無線通信受信機(図6参照)と比較して、逆拡散復調器58として非同期式逆拡散復調器を用い、逆拡散復調器58の入力端に容量素子61を設けた点が異なる。
図11に非同期式逆拡散復調器の構成例を示す。この非同期式逆拡散復調器は、サンプルホールド回路(以下、S/H回路という)81a〜81g、サンプルホールド制御回路(以下、S/H制御回路という)82、フリップフロップ回路(以下、FF回路という)83a〜83f、拡散符号発生回路84、乗算器85、加算器86、およびピーク検出器87から構成されている。
S/H回路81a〜81gは、入力信号をサンプルホールドする。S/H制御回路82は、入力信号の拡散に用いたクロックとほぼ同じ周波数のクロックf1を入力してN(本実施の形態ではN=7)分周し、S/H回路81a〜81gを制御する信号を発生する。FF回路83a〜83fは、S/H制御回路82からの出力信号をクロックf1でシフトするシフトレジスタを構成する。拡散符号発生回路84はクロックf2に基づきスペクトラム拡散時に用いたものと同じ拡散符号を発生する。乗算器85a〜85gはS/H回路81a〜81gから出力される信号と拡散符号発生回路84から出力される拡散符号とを各々乗算する。加算器86は乗算器85a〜85gの出力信号を加算する。ピーク検出器87は加算器86の出力信号からピーク値を検出する。
入力信号は、S/H回路81a〜81gによりサンプルホールドされて乗算器85a〜85gの一方の入力端子に入力される。このとき、乗算器85a〜85gには、S/H制御回路82およびFF回路83a〜83fによって受信された新たな信号が、これら乗算器の数と同じクロック数間隔で、S/H回路81a〜81gで更新されて保持される。
一方、拡散符号発生回路84からはクロックf2に基づき拡散符号が生成され、各乗算器85a〜85gの他方の入力端子へ入力される。乗算器85a〜85gでは、S/H回路81a〜81gからの信号と拡散符号発生回路84からの拡散符号とが、それぞれチップごとに乗算され、これら乗算結果が加算器86で加算され出力信号として出力される。
これにより、入力信号のクロックf1の周波数、拡散符号のクロックf2の周波数、および拡散符号長で決定される周期で、出力信号にピーク値が発生し、この出力信号は、入力信号と拡散符号とが同期した際に高い値を示し、同期が取れていない場合にはほぼゼロを示すものとなる。
したがって、このピーク値に応じて、拡散符号発生回路84で発生させる拡散符号のタイミングを入力信号に対して前後に調整することにより、入力信号と拡散符号とが同期して、拡散符号長ごとに連続してピーク値を得ることができる。
図12に拡散符号発生回路84の構成例を示す。この拡散符号発生回路84は、クロックf2に応じて拡散符号を順方向にシフトして各乗算器85a〜85gへ出力する第1の拡散符号発生回路90aと、クロックf2に応じて拡散符号を逆方向にシフトして各乗算器95a〜95gへ出力する第2の拡散符号発生回路90bと、ピーク検出器87からの制御信号に基づき順方向制御信号95aまたは逆方向制御信号95bのいずれかを出力して、第1または第2の拡散符号発生回路90a,90bのいずれかを動作させる拡散符号制御回路95とから構成されている。
第1の拡散符号発生回路90aは、クロックf2により拡散符号を順方向(乗算器85aから乗算器85g方向)にシフトするシフトレジスタを構成するFF回路93a〜93g、FF回路93a,93cの出力に基づき拡散符号を発生する排他的論理和回路91、および各FF回路93a〜93gおよび排他的論理和回路91の出力をオン/オフするスイッチ94a〜94g,94oから構成されている。
第2の拡散符号発生回路90bは、クロックf2により拡散符号を逆方向(乗算器85gから乗算器85a方向)にシフトするシフトレジスタを構成するFF回路93h〜93n、FF回路93i,93jの出力に基づき拡散符号を発生する排他的論理和回路92、および各FF回路93h〜93nおよび排他的論理和回路92の出力をオン/オフするスイッチ94h〜94n,94pから構成されている。
拡散符号制御回路95から順方向制御信号95aが出力された場合、スイッチ94a〜94g,94oがオンとなり、スイッチ94h〜94oがオフとなる。これにより、FF回路93a〜93gが直列に接続されるとともに排他的論理和回路91が接続されて、クロックf2に応じて順方向にシフトする拡散符号が乗算器85a〜85gへ出力される。
一方、拡散符号制御回路95から逆方向制御信号95bが出力された場合、スイッチ94a〜94g,94oがオフとなり、スイッチ94h〜94oがオンとなる。これにより、FF回路93h〜93nが直列に接続されるとともに排他的論理和回路92が接続されて、クロックf2に応じて逆方向にシフトする拡散符号が乗算器85a〜85gへ出力される。
この際、FF回路93b〜93gの入力とFF回路93h〜93mの入力とが接続され、FF回路93gの出力がスイッチ94gを介してFF回路93hの入力へ接続され、FF回路93nの出力がスイッチ94nを介してFF回路93aの入力へ接続されていおり、順方向/逆方向の切り替えの際、その時点で出力されている拡散符号が保持された状態で切り替えられる。
したがって、拡散符号制御回路95で、ピーク検出器87からの制御信号に基づき、例えばピーク値が検出されるごとに、順方向制御信号95aと逆方向制御信号95bを切り替えて出力することにより、入力信号と拡散符号との位相がピーク値が得られたタイミングでほぼ維持されることになる。
これにより、加算器86からの出力信号およびピーク検出器87からの受信信号として、図13に示すような信号波形が得られる。加算器86からの出力信号は、入力信号と拡散符号の極性が同じ状態で同期した場合に正の値となり、極性が逆で同期した場合に負の値となる。この際、送信側でベースバンド信号のビット値0/1に対応させて拡散符号の極性を正/負に切り替えることにより、ベースバンド信号と等しい極性のピーク値が得られる。したがって、これらピーク値の包絡線から受信信号すなわち所望のベースバンド信号9が得られる。
なお、本実施の形態では、拡散符号長=7(PN7)の場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、任意の拡散符号長N(Nは2以上の整数)を用いることができる。その際、S/H回路81a〜81g、FF回路83a〜83g、乗算器85a〜85g、FF回路93a〜93n、およびスイッチ94a〜94pなどを、拡散符号長Nに合わせた数だけ設ければよい。また、使用する拡散符号についても排他的論理和回路91,92の入力を選択することにより、他の系列の符号を用いてもよい。
一般的な、同期式逆拡散復調器では、送信側でのスペクトラム拡散時の拡散符号に対して逆拡散処理に用いる拡散符号の周波数および位相を完全同期させる必要があり、この際、PLL回路などを用いた同期制御回路で、逆拡散処理を開始する前にその拡散符号発生に用いるクロックの周波数を高精度に保持(ロック)するものとなっている。
したがって、このような同期式逆拡散復調器では、回路構成が複雑化して規模が増大するとともに、クロック周波数を高精度に保持して同期が得られるまでに時間を要することになる。
これに対して非同期式逆拡散復調器では、前述したように、基本的にはスペクトラム拡散時の拡散符号と逆拡散時の拡散符号との周波数および位相を完全同期させる必要はなく、信号処理系全体が非同期で動作するため、拡散符号の発生に用いるクロックf2を選択すれば、比較的短い時間で所望のデータを復調できる。
したがって、非同期式逆拡散復調器を用いることにより、PLL回路などの複雑な回路構成を必要とせず、比較的短い時間で所望のデータを復調でき、無線通信受信機全体として消費電力を低減できる。
また、乗算器95a〜95gについては、図14に示すような乗算回路を用いてもよい。この乗算回路において、NM1〜NM7はMOSトランジスタであり、2段縦横型の差動回路で構成されている。拡散符号発生回路84からの拡散符号やS/H回路81a〜81gからの信号は差動形式の信号であり、拡散符号は上段の2つの差動回路に逆相で入力され、S/H回路81からの信号は下段の2つの差動回路に入力される。これにより、両信号が乗算され、その乗算結果が電流モードで出力される。
このようなアナログ信号系の乗算器は、デジタル信号系の乗算器と比較して、入力信号に対して適正に動作するDCレベル(直流バイアス)を持っている。したがって、FSK復調器57から出力される変調信号8のDCレベルが、非同期式逆拡散復調器58の直流レベルと異なる場合には、図10のように、非同期式逆拡散復調器58の入力段に容量素子61を設けて、FSK復調器57と非同期式逆拡散復調器58とを容量結合した後、抵抗分割回路などにより変調信号8の中心電位を適正なDCレベルへ設定すればよい。
なお、本実施の形態では、前述した第4の実施の形態を例として説明したが、逆拡散復調器を用いる第5の実施の形態(図8参照)に対し、前述と同様にして適用することができ、同様の作用効果が得られる。
特に、第5の実施の形態で用いている容量素子60I,60Qの機能を容量素子61で実現することができ、1つの容量素子61で、ミキサ54I,54Qで周波数変換された直交受信信号7I,7Qに含まれるDC成分により発生するDCオフセットを除去できるとともに、非同期式逆拡散復調器の持つ入力信号に対して適正なDCレベルを設定できる。したがって、集積回路に実装する際、比較的面積が必要となる容量素子を削減でき、無線通信受信機のチップ化を容易に実現できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図である。 周波数変調波の周波数スペクトルとバンドパスフィルタの通過帯域との関係を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる無線通信送信機の構成を示すブロック図である。 図4の周波数シンセサイザの構成例である。 本発明の第4の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。 図6のFSK復調器の構成例である。 本発明の第5の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。 スペクトラム拡散通信における周波数スペクトラムである。 本発明の第6の実施の形態にかかる無線通信受信機の構成を示すブロック図である。 図10の非同期逆拡散復調器の構成例である。 図11の拡散符号発生器の構成例である。 図11の非同期逆拡散復調器の各部信号を示す信号波形図である。 図11の乗算器の構成例である。 従来の無線通信送信機の構成を示すブロック図である。 従来の無線通信受信機の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…ベースバンド信号、2…擬似ランダム符号、3…変調信号(スペクトラム拡散後)、4,4A…周波数変調信号、5…受信信号、6…局部発振信号、7I,7Q…直交受信信号、8,8I,8Q…変調信号(スペクトラム拡散後)、9…ベースバンド信号、10…拡散符号発生器、11…ミキサ、12…VCO、13…PA、14…アンテナ、15…BPF、20…周波数シンセサイザ、21…振動子、22…位相比較器、23…LPF、24…VCO、25…分周器、30…基準信号、31,32…キャリア信号、33…フィードバック信号、50…アンテナ、51…LNA、52…発振器、53…π/2移相器、54I,54Q…ミキサ、55I,55Q…LPF、56I,56Q…リミッタ、57…FSK復調器、58…逆拡散復調器、60I,60Q,61…容量素子、81a〜81g…S/H回路、82…S/H制御回路、83a〜83f…FF回路、84…拡散符号発生回路、85a〜85g…乗算器、86…加算器、87…ピーク検出器、90a…第1の拡散符号発生回路、90b…第2の拡散符号発生回路、91,92…排他的論理和回路、93a〜93n…FF回路、94a〜94p…スイッチ、95…拡散符号制御回路、95a…順方向制御信号、95b…逆方向制御信号。

Claims (4)

  1. 送信すべきベースバンド信号を含む変調信号と所定周波数のキャリア信号とを周波数変調処理して得られた周波数変調信号を送信する無線通信送信機において、
    所定の拡散符号と前記ベースバンド信号とからスペクトラム拡散された変調信号を生成する拡散手段と、
    この拡散手段からの前記変調信号を用いて所定周波数のキャリア信号を周波数拡散することにより周波数変調信号を生成する変調手段と、
    この変調手段からの周波数変調信号を増幅出力する増幅器と
    前記変調手段で用いるキャリア信号の周波数ロック制御を行う周波数シンセサイザと
    を備え、
    前記拡散手段は、前記周波数シンセサイザでの周波数ロック制御のフィードバック時定数より小さいチップ間隔で前記変調信号を生成し、
    前記変調手段は、前記周波数シンセサイザにより周波数ロック制御されているキャリア信号を用いて前記周波数変調信号を生成する
    ことを特徴とする無線通信送信機。
  2. 請求項1に記載の無線通信送信機において、
    前記変調手段で生成された前記周波数変調信号のうち、所定の周波数帯の信号成分のみを前記増幅器へ出力するバンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする無線通信送信機。
  3. 請求項2に記載の無線通信送信機において、
    前記バンドパスフィルタは、前記キャリア信号の周波数を中心として、前記変調手段により変調される周波数偏移量の2倍より狭い帯域幅の通過帯域を有することを特徴とする無線通信送信機。
  4. 請求項1に記載の無線通信送信機において、
    前記変調手段は、1よりも大きい変調指数を用いて前記キャリア信号を周波数変調することを特徴とする無線通信送信機。
JP2003322915A 2003-09-16 2003-09-16 無線通信送信機 Expired - Fee Related JP4053956B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322915A JP4053956B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 無線通信送信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322915A JP4053956B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 無線通信送信機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005094193A JP2005094193A (ja) 2005-04-07
JP4053956B2 true JP4053956B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=34454137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003322915A Expired - Fee Related JP4053956B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 無線通信送信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4053956B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104052257B (zh) * 2013-03-15 2018-03-23 英特尔公司 用于电压调节器的扩频设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005094193A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5712869A (en) Data transmitter and receiver of a spread spectrum communication system using a pilot channel
US10225120B2 (en) BPSK demodulation
KR100431109B1 (ko) Cdma방식이동통신시스템
JP2741336B2 (ja) 帯域拡散信号受信機の周波数誤差補正装置
US6195400B1 (en) Two-mode demodulating apparatus
US8155250B2 (en) Receiver with frequency offset compensation for M-state phase modulation
US20090201974A1 (en) Methods and apparatus for spread spectrum modulation and demodulation
US7492838B2 (en) Apparatus for compensating for phase mismatch in QPSK demodulator
JP2002543674A (ja) 周波数オフセット補正のための方法及び装置
JPH0292035A (ja) 拡散スペクトル受信機における遅延ロックループ回路
US20020022465A1 (en) Apparatus and method for integrated frequency hopping and GPS receiver
JP2006109476A (ja) 周波数偏移復調器及び周波数偏移復調
US9319081B2 (en) Communication device with improved interference rejection and a method thereof
JPH0810839B2 (ja) スペクトラム拡散通信装置
US6549588B2 (en) Communications system and corresponding receiver unit
US20060062331A1 (en) Demodulator for use in wireless communications and receiver, method and terminal using it
JP4053956B2 (ja) 無線通信送信機
JP4050679B2 (ja) 無線通信受信機
JP4053957B2 (ja) 無線通信受信機
JPH04269041A (ja) 受信機
JPH08307396A (ja) Ss方式無線装置
JP2591401B2 (ja) スペクトル拡散無線通信装置
JP2650553B2 (ja) スペクトル拡散復調装置
JP2005057675A (ja) 無線通信受信機および無線通信送信機
CA2517641A1 (en) A bpsk demodulator circuit using an anti-parallel synchronization loop

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees