JP4052518B2 - インクジェット記録用キャストコート紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録に好適に用いられるインクジェット記録用キャストコート紙とその製造方法に関する。
近年、インクジェット記録の技術進歩が著しく、このようなインクジェット記録に用いる記録媒体として、普通紙タイプ及び塗工紙タイプの記録媒体が開発されている。このうち、塗工紙タイプの記録媒体は、塗工層中の多孔質顔料にインクを吸収させるタイプ(いわゆる吸収型)と、塗工層中の樹脂がインク溶媒により膨潤してインクを定着するタイプ(いわゆる膨潤型)とに大別される。
特に、銀塩写真に匹敵する高品質な画像を再現しようとする場合、プリンタのインク吐出量が多くなることから、上記した吸収型の記録媒体を用いるのが主流である。吸収型の記録媒体は、紙等の支持体表面にシリカ、アルミナなどの多孔質の顔料及び結着剤を含むインク受理層を設け、このインク受理層にインクの液滴が吸収、定着するようになっている。
又、銀塩写真に匹敵する画像を得るためには、記録媒体表面に高光沢を付与することも必要になる。記録媒体に光沢を付与する方法としては、製造コストの点からキャストコーターを用いるキャストコート法が一般的である。キャストコート法は、顔料と結着剤とを主成分とする塗工液を基紙上に塗工してインク受理層となる塗工層を設け、湿潤し可塑状態にある塗工層をキャストドラム(鏡面仕上げの面)に押し当て、光沢仕上げする方法である(例えば特許文献1〜3、非特許文献1参照)。
キャストコート法は、さらに、(1)塗工層が(塗工ままで)湿潤状態にある間に鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着して乾燥するウェットキャスト法(直接法)、(2)湿潤状態の塗工層を一旦(半)乾燥した後に再湿潤液により膨潤可塑化(湿潤)させ、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するリウェットキャスト法(再湿潤法)、(3)湿潤状態の塗工層を凝固液等の凝固処理によりゲル状態にして、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するゲル化キャスト法(凝固法)、の3種類に一般に分けることができる。
ところで、キャストコート法を長期間にわたって連続操業するためには、キャストドラムからの塗工紙の離形性を安定して維持することが重要とされる。従来、この離型性を向上させる方法として、(A)キャストドラム面に離型剤を塗布する方法、(B)塗工液中に離型剤を添加する方法、(C)再湿潤液又は凝固液中に離型剤を添加する方法等が公知である。上記(A)の方法で用いられる離形剤として、ポリエチレンなどの合成樹脂、脂肪酸又は高級脂肪酸の金属塩、脂肪酸アミド、及びパラフィンワックス等が挙げられる。上記(B)及び(C)の方法で用いられる離型剤としては、上記(A)で用いる離型剤の他、ポリエチレンエマルジョン、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アルキルケタンダイマー、及び各種界面活性剤等が挙げられる。
例えば、再湿潤液又は凝固液にポリオキシエチレンアルキルエーテルを添加し、加熱ドラム側には飽和脂肪酸を塗布しておき、キャスト処理を行う技術が開示されている(例えば特許文献4参照)。又、再湿潤液又は凝固液に所定のリン酸エステルのエタノールアミン塩を添加する技術、及び再湿潤液又は凝固液にエチレンオキシドを付加したレシチン誘導体を添加する技術が開示されている(例えば特許文献5、6参照)。
ところで、上記(2)のリウェットキャスト法の場合、一旦乾燥した塗工層を再度湿潤させるため、直接法や凝固法に比べて高光沢が得られにくい。そこで、リウェット法を用いて光沢を向上させる技術として、再湿潤液にアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物を含有する技術や、再湿潤液による塗工層の湿潤時間を規定する技術が報告されている(例えば特許文献7、8参照)。
特開平6−305237号公報 特開平9−156210号公報 特開平11−48604号公報 特開平3−113090号公報 特公平3−35439号公報 特開平2−68393号公報 特開2001−191636号公報 特開平8−300804号公報 「紙パルプ製造技術シリーズ(8) コーティング 第9章「キャストコート紙」」、紙パルプ技術協会編、1993年8月17日
しかしながら、上記した従来技術の場合、キャストドラムからの塗工紙の離形性の向上効果が不充分であり、キャストコートを連続操業することが困難である。又、上記従来技術の場合、キャストコートにおける光沢付与が充分でなく、特にリウェットキャスト法において高光沢が得られ難いという問題がある。
この理由は以下のように考えられる。つまり、インク受理層(塗工層)は吸水性や吸油度の高い顔料を含有している。このため、キャストコート中に、塗工層とキャストドラムとの間に介在する離型剤が徐々に塗工層に吸収され、有効な離型剤の量が不足したり、離型剤の分布が不均一になる。その結果、塗工層の一部がキャストドラム表面に付着する(塗工層表面からピックする)「ドラムピック」という不具合が生じる。このドラムピックが著しい場合には、塗工紙全体がドラム表面に貼りついて離型しなくなる。
なお、キャストコートにおいて、離型剤の使用量を増やしても離型効果は飽和するとともに、インクジェット記録品質(記録画像の発色の低下等)が低下する。そのため、現状では、キャストコートを低速度で操業するか、一日に何回か操業を停止してキャストドラム表面に離型剤を供給する断続操業を余儀なくされている。このようなことから、離型性を向上させ、キャストコートを長期間安定して連続操業可能とする技術が要望されている。
特に、上記した再湿潤法及び凝固法の場合、キャストコートを高温、高圧、高速の条件下で行う必要があり、離型性の向上が重要である。又、上記凝固法の場合は、離型性の向上と共に高光沢の付与が重要になる。
従って、本発明は、キャストコート時の生産性が高く、かつ白紙光沢が高いインクジェット記録用キャストコート紙を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく検討を行った結果、例えばキャストコートに用いる処理液にポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有させることにより、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルがインク受理層中に含有させると、キャストコート紙のドラムからの離形性が顕著に向上し、長期間の連続操業が可能になるとともに、得られたキャストコート紙の光沢度が大きく向上することを見いだした。
従って、本発明の上記目的は、基紙の少なくとも一方の面上に、キャストコート法により形成したインク受理層を有するインクジェット記録用キャストコート紙において、前記インク受理層が顔料と結着剤とを主成分とし、かつHLB値が10以上20以下のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含み、前記インク受理層側の表面の75度鏡面光沢度が60%以上であるインクジェット記録用キャストコート紙によって達成された。
前記結着剤がポリビニルアルコール及び/又はポリビニルアルコールの変性物であると、顔料インクで印字した際の発色性がよくなるので好ましい。
本発明のインクジェット記録用キャストコート紙の製造方法は、基紙の少なくとも一方の面上に、顔料及び結着剤を主成分とする塗工層を設けた後、前記塗工層を乾燥させ又は乾燥させずに、HLB値が10以上20以下のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有する水溶液で処理し、前記塗工層が湿潤状態にある間に、該塗工層を加熱した鏡面に圧接し、乾燥するものである。
本発明によれば、高光沢を有するインクジェット記録用キャストコート紙を高い生産性で製造することができる。
以下に本発明のインクジェット記録用キャストコート紙及びその製造方法について、詳細に説明する。本発明のインクジェット記録用キャストコート紙は、基紙の少なくとも一方の面上に、キャストコート法により形成したインク受理層を有し、インク受理層が顔料と結着剤とを主成分とし、かつポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含む。
<基紙>
基紙としては、通常、坪量40〜300g/mの非塗工紙や塗工紙を用いることができるが、坪量はこの値に制限されるものではない。基紙としては例えば、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプ、及びケナフ、バガス、竹、コットン等の非木材パルプ等を用いることができる。そして、これらのパルプ、並びにバインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、及び紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種装置で非塗工紙を製造し、この紙に澱粉、ポリビニルアルコール等でサイズプレスしたり、この紙にアンカーコート層を設けることができる、さらに、サイズプレスやアンカーコート層の上にコート層を設け、アート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙とすることも可能である。この様な非塗工紙又は塗工紙に直接インク受理層を設けてもよいが、マシンカレンダー、TGカレンダー、及びソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用して、基紙の表面を平滑処理してもよい。
<インク受理層>
(顔料)
顔料としては、例えば、公知の白色顔料を1種以上用いることができる。例えば、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料が挙げられる。これらの顔料は単独あるいは適宜混合して用いることができる。インク吸収性を向上させる点からは、合成非晶質シリカ等の多孔質顔料を用いるのが好適である。また、光沢性を向上させる点で、コロイダルシリカを用いることが好ましい。
本発明においては、特にその分散状態を顕微鏡で観察した場合に、一次粒子が2〜3個結合(会合)した形状(以下、適宜「ピーナツ状」と称する)を有するコロイダルシリカを含有することが好ましい。一次粒子が凝集(会合)していない単一の球状コロイダルシリカはインク吸収性が劣るが、ピーナッツ状に凝集したコロイダルシリカは、光沢感及びインク吸収性をともに満足させることができる。
上記ピーナツ状コロイダルシリカにおいて、一次粒子径に対する二次粒子径の比((二次粒子径)/(一次粒子径))を1.5〜2.5とするのが好ましい。上記比が1.5未満であると、光沢発現層(インク受理層)の透明性は高まるが、空隙が少ないためインク吸収性が悪くなる。又、上記比が2.5を超えると、空隙が増えてインク吸収性は向上するが、層の不透明性が高まりインク発色性が悪くなる。コロイダルシリカの一次粒子径および二次粒子径はBET法や動的光散乱法等で測定できる。なお、コロイダルシリカの一次粒子の結合(凝集)個数を平均した値は、上記比にほぼ対応した値となる。コロイダルシリカの一次粒子径は5〜80nmが好ましく、より好ましくは10〜40nmである。
なお、本実施形態において、コロイダルシリカの分散状態を顕微鏡で観察した際、ピーナツ状コロイダルシリカ以外のコロイダルシリカが全く観察されないことは必要でなく、一次粒子径に対する二次粒子径の比を測定した値(マクロ的な物性)が2.5(通常は5)を超えなければ、他のコロイダルシリカや単一の一次粒子を含んでもよい。
(結着剤)
結着剤としては、バインダー(接着剤)機能を有する各種樹脂が好適に用いられる。具体的には、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はその誘導体;ポリビニルピロリドン;無水マレイン酸樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体、及びメチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;上記アクリル系重合体ラテックス又はビニル系重合体ラテックスをカルボキシ基等の官能基含有単量体で変性した官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂からなる水性接着剤;ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤;等を挙げることができる。これらの樹脂は単独あるいは適宜混合して用いることができる。結着剤の配合量は、顔料100質量部に対し好ましくは3〜70質量部、より好ましくは5〜50質量部、最も好ましくは10〜30部とする。結着剤の配合量が3質量部未満であるとインク受理層の塗層強度が低下し、70質量部を越えるとインク吸収性と光沢度が低下する場合がある。
特に、ポリビニルアルコール又はその誘導体を結着剤に用いると、顔料インクでインクジェット記録を行った際の記録画像の発色性(印字濃度)が向上するので好ましい。なお、ポリビニルアルコール又はその誘導体の重合度を低くするとインク吸収性が向上するが、顔料インクでの印字濃度は低下する傾向にある。このため重合度は、500〜3000とするのが好ましい。特に、重合度を1500〜3000とすると印字濃度が高くなるのでさらに好ましい。また、重合度の異なるものを併用してもよい。
(ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル)
インク受理層はポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含む。ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルはノニオン界面活性剤であり、インク受理層をキャストコート法で形成する際、加熱ドラム等の鏡面からの塗工紙の離形性を向上させる。ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルは、予めインク受理層となる塗工液中に含有させてもよく、又、キャストコート時の処理液に含有させてもよい。後者の場合、キャストコートによって、処理液中のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルがインク受理層中に浸透、吸収される。なお、キャストコート法によるインク受理層の形成方法については後述する。
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルは、以下の化学式で表される。
Figure 0004052518
式中、Rはアルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。m、nはいずれも0以上の整数であるが、ともに0になることはない。
Rの炭素数が多いと親水性が低下するため、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルをキャストコート時の処理液(凝固液や再湿潤液等)に添加する場合は、Rの炭素数を5以上とすることが好ましい。又、Rがアルキル基であると特に好ましい。又、Rは分枝又は非分枝であってよいが、直鎖型のものが好ましい。
上記化合物は、エチレンオキサイド単位(C24O)が1以上付加された重合体である。エチレンオキサイドの付加モル数(化学式中のm+n)が高くなる程親水性が高くなり、上記処理液へ溶解し易くなるので好ましい。化合物が高い親水性を有するためには、付加モル数(m+n)は10以上であることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルのHLB(Hydrophile-lipophile balance)値(界面活性剤の親水性と疎水性の比率を表す)は10以上20以下であることが好ましく、15以上20以下であることがより好ましい。HLB値が10以上であると、上記処理液(凝固液や再湿潤液等)の親水性が向上し、キャスト層(インク受理層)への処理液の浸透性が向上する。又、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルはインク受理層中に1〜500mg/m含有していることが好ましく、5〜200mg/m含有していることが更に好ましい。ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの含有量を上記範囲とすることにより、インクジェット記録時の印字品質を損なうことなく、キャストコート生産性を向上することができる。一方、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの含有量が1mg/m未満であると、キャストコート時のキャストドラムからの塗工層の離型性が低下し、500mg/mを超えると、インクジェット記録時の印字品質が低下する。なお、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの含有量は、インク受理層の乾燥質量に対するポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの乾燥質量の割合であり、例えば、インク受理層を溶剤(クロロホルム等)で抽出し、赤外線分光分析法で、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの定性分析を行うことができる。又は、液体クロマトグラフィー(HPLC、GPC等)で定量分析を行うことができる。
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル等があげられる。又、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルの製品としては、パイオニンDシリーズ(D-3104や-3110等、竹本油脂株式会社製)等が市販されている。
(その他成分)
インク受理層には、その他の添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。
<インク受理層の形成>
インク受理層は、基紙上に塗工形成することができる。塗工装置としては、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター等公知の塗工装置を用いることができる。
インク受理層の塗工量としては、要求される光沢、インク吸収性の度合や、基紙の種類等により異なるが、通常5〜50g/m程度である。又、インク受理層を二回以上に分けて塗工することも可能であり、所定の塗工量を確保する場合、一回塗工するより二回以上に分けて塗工した方が光沢が向上するので好ましい。また、キャストドラムの乾燥効率に限界があるため、インク受理層の塗工量が少ないほど、キャストコート後の乾燥が速くなるので生産性が向上する。ただし、塗工量が少なすぎると、剥離性の向上効果も低減する傾向にある。
さらに、基紙のうちインク受理層を設けた面と反対側の面に、カール調整や筆記性付与を目的とした塗工層を設けることも可能である。又、インク受理層塗工後、加湿空気、加湿蒸気等を吹き付けてカール矯正をすることも可能である。
<キャストコート法>
本発明においては、インク受理層はキャストコート法で設けられ、高い光沢を得ることができる。インク受理層を二回以上塗工して設ける場合、少なくとも最表層のインク受理層はキャストコート法で形成される。最表層以外のインク受理層はキャストコート法以外の方法で形成してもよい(塗工ままでもよい)。
このキャストコート法は、インク受理層用塗料を塗布した塗工層の表面が湿潤状態にある間に、該塗工層を加熱した鏡面に圧接した後、乾燥して行う。
キャストコート法は、(1)塗工層が(塗工ままで)湿潤状態にある間に鏡面仕上げした面(例えば、加熱ドラム)に圧着(圧接)して乾燥するウェットキャスト法(直接法)、(2)湿潤状態の塗工層を一旦(半)乾燥した後に再湿潤液により膨潤可塑化(湿潤)させ、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するリウェットキャスト法(再湿潤法)、(3)湿潤状態の塗工層を凝固液等の凝固処理によりゲル状態にして、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するゲル化キャスト法(凝固法)、の3種類に一般に分けることができる。
いずれの方法においても、湿潤状態(ゲル状態も湿潤状態に含む)の塗工層に鏡面(例えば、加熱した鏡面ドラムや平板鏡面等の金属鏡面)を押し付ける点では同様である。
本発明においては上記したいずれの方法を用いることもできるが、高い光沢を得られるという点からは凝固法が好ましく、生産性を向上するという点からはリウェット法(再湿潤法)が好ましい。
(凝固法)
凝固法を用いる場合は、インク受理層用塗工液を塗工した塗工層が湿潤状態にあるうちに、これに結着剤を凝固(あるいは架橋)する作用を持つ処理液(凝固液)を塗布し、塗工層をゲル状態にし、その後加熱した鏡面に塗工層を圧着し、光沢を付与する。
凝固液としては、凝固剤と上記ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルとを含有する水溶液を使用する。凝固液は、凝固剤と上記ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの合計の固形分が5〜20質量%となるよう調整することが好ましい。
凝固剤としては、インク受理層の結着剤を凝固してインク受理層をゲル化する機能を有するものであればいずれの化合物を用いてもよく、例えば蟻酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、塩酸、硫酸等のカルシウム、亜鉛、マグネシウム等の各種の塩、ホウ素化合物を用いることができる。
インク受理層の結着剤がポリビニルアルコール又は/及びその誘導体である場合は、凝固剤として特に硼素化合物を用いることが好ましい。硼素化合物としては例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例、オルト硼酸塩、InBO、ScBO、YBO、LaBO、Mg(BO、Co(BO、二硼酸塩(例えば、Mg、Co)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO、Ca(BO、NaBO、KBO)、四硼酸塩(例えば、Na・10HO)、五棚酸塩(例えば、KB・4HO、Ca11・7HO、CsB)を用いることができる。
特に、凝固剤として硼砂とホウ酸を混合したものを用いることが好ましい。ホウ酸とホウ酸塩とを混合して用いることにより、適度な固さの凝固状態を得ることが容易となり、良好な光沢感を有するインクジェット記録用紙を得ることができる。又、硼砂とホウ酸の配合比率は、NaおよびHBOに換算した時の質量比で、硼砂/ホウ酸=0.5/1〜4/1とすることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルは、インク受理層への凝固液(凝固剤)の浸透を均一にする機能を有すると考えられ、凝固液中に固形分として1〜10質量%の割合で配合することが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを凝固液に含有させることにより、キャストドラム等の鏡面からのインク受理層の離型性が向上する理由は不明であるが、以下のことが考えられる。例えば、結着剤がポリビニルアルコール又は/及びその誘導体である場合、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの作用によって凝固液がインク受理層内に均等に浸透し、インク受理層が表層だけでなく内部まで均一にゲル化(架橋)するため、乾燥後のインク受理層の強度が高くなり、ドラムからの離型性が向上すると考えられる。また、インク受理層が均一にゲル化するため、光沢ムラが無くなり白紙光沢度が向上すると考えられる。
(リウェット法(再湿潤法))
リウェット法を用いる場合は、インク受理層用塗工液を塗工した塗工層を(半)乾燥し、塗工層の結着剤を可塑化する作用を持つ処理液(再湿潤液又は可塑化処理液)を該塗工層に塗布し、塗工層を膨潤、可塑化し、その後加熱した鏡面に塗工層を圧着し、光沢を付与する。この方法の場合、処理液を塗布する際にインク受理層が乾燥状態であるため、鏡面ドラム表面を写し取ることが難しく、表面に微小な凹凸が多く、光沢感は若干落ちる傾向にあるが、他の方法に比較して塗工速度を高くすることが可能になるため、生産性が向上する。
再湿潤液としては、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有する水溶液を使用することができる。再湿潤液中のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルの含有割合は好ましくは0.01〜1.0%、より好ましくは0.05〜0.5%である。上記含有割合が0.01%未満の場合、インク受理層への再湿潤液浸透効果が低く、浸透が不均一になるため、キャストコート後に光沢ムラが生じる。一方、上記含有割合が1.0%を越えると、インク受理層への再湿潤液の浸透量が多くなり過ぎ、キャストコート後に乾燥不良を生じる場合がある。
上記した再湿潤液を使用すると、高光沢のインクジェット記録用キャストコート紙を、高い生産性で得られる理由としては、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルが他の界面活性剤と比較して水への溶解度が高く、再湿潤液中に比較的均一に存在(分散)し、短時間でインク受理層に浸透して可塑化させることが考えられる。
(直接法)
直接法を用いる場合は、インク受理層用塗工液を塗工した塗工層が湿潤状態にあるうち(塗工まま)に、これにポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有する水溶液(処理液)を塗布し、その後加熱した鏡面に塗工層を圧着し、光沢を付与する。
上記水溶液の成分は、上記再湿潤液の成分と同様であるので説明を省略する。なお、直接法に用いる上記処理液にはインク受理層をゲル化させる化合物は含有されていない。
なお、上記した凝固液、再湿潤液、及び処理液を塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(例えばロール方式、スプレー方式、カーテン方式等)の中から適宜選択することができる。
なお、特に高い光沢を得るためには、キャストコート後のインク受理層をカレンダー処理することが望ましい。カレンダー装置としては、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパカレンダー、ソフトカレンダー等が挙げられる。この中でもインク受理層の吸収容量の低下が少ないソフトカレンダー処理がより望ましい。
次に本発明のインクジェット記録用キャストコート紙の製造方法について説明する。本発明の製造方法は、基紙の少なくとも一方の面上に、顔料及び結着剤を主成分とする塗工層を設けた後、塗工層を乾燥させ又は乾燥させずに、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有する水溶液で処理し、塗工層が湿潤状態にある間に、該塗工層を加熱した鏡面に圧接し、乾燥する工程を有する。
本発明の製造方法は、上記キャストコート法であり、このうち塗工層を乾燥させてから、上記水溶液で処理する方法は、上記リウェット法(再湿潤法)である。又、塗工層を乾燥させずに上記水溶液で処理する方法は、それぞれ上記凝固法及び直接法に対応する。凝固法の場合は上記凝固液を用いることができ、直接法の場合は上記処理液を用いることができる。各キャストコート法については既に述べたので説明を省略する。
<実施例>
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例において示す「部」及び「%」は特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
(原紙の作製)
叩解度285mlの広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)100部からなるパルプスラリ−に、タルク10質量部、硫酸アルミニウム1.0質量部、合成サイズ剤0.1質量部、歩留向上剤0.02質量部を添加し抄紙機で抄紙した、この紙の両面に、片面当りデンプンを固形分で2.5g/mとなるように塗布し、坪量170g/mの原紙を得た。
(インクジェット記録用キャストコート紙の作製)
(1)インク受理層の塗工
上記原紙に以下の塗工液Aを片面塗工量が8g/mとなるようにブレードコーターで塗工し、140℃で送風乾燥した。次に、塗工液Aの塗工面に以下の塗工液Bをロールコーターで15g/m塗工した。このようにして、2回の塗工によりインク受理層を塗工した。
塗工液A:顔料として沈降法合成非晶質シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製の商品名、凝集粒径2.6μm、比表面積275m/g)100部、結着剤としてラテックス(LX438C:住友化学工業株式会社製の商品名)5部及びポリビニールアルコール(PVA117:株式会社クラレ社製の商品名)24部、並びにサイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業株式会社製の商品名)5部配合し、濃度20%の水性塗工液を調製した。
塗工液B:顔料として上記合成非晶質シリカ(ファインシールX−37B:株式会社トクヤマ製の商品名)100部、結着剤としてポリビニールアルコール(MA26GP:信越化学株式会社製の商品名、ケン化度97%、重合度2600)20部を配合し、濃度23%の塗工液を調整した。
(2)キャストコート(凝固法)
次に、上記塗工液Bによる塗工層が湿潤状態にある間に、これに以下の凝固液Cを塗布して該塗工層を凝固させ、次いで、加熱された鏡面仕上げドラムにプレスロールを介して該塗工層を圧着して鏡面を写し取り、170g/mのインクジェット記録用キャストコート紙を得た。キャストコート条件として、ドラム温度を102℃、塗工速度(キャスト時のライン速度)を3m/min、キャストドラムに塗工層が接触する時間を20秒、プレスロール(フォーミングロール)圧を588N/cmとした。
凝固液C: 硼砂4%、ホウ酸2%((硼砂の質量)/(ホウ酸の質量)=2/1、但し、それぞれNaおよびHBO換算)、離型剤(メイカテックスHP50:明成化学工業社製)0.25%、及び浸透剤としてポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル(パイオニンD-3120-W:竹本油脂株式会社製の商品名、HLB値16.5)0.5%を配合し、凝固液を調整した。
塗工液Bの結着剤として、上記MA26GPに代えてポリビニールアルコール(PVA-617:株式会社クラレ製の商品名、ケン化度95%、重合度1700)20部を配合したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
塗工液Bの結着剤として、上記MA26GPに代えてポリビニールアルコール(PVA-105:株式会社クラレ製の商品名、ケン化度98%、重合度500)20部を配合したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
塗工液Bの顔料として、上記ファインシールX−37に代えて気相法合成非晶質シリカ(アエロジル200:日本アエロジル株式会社製の商品名、一次粒径12nm、比表面積200m/g)100部を配合し、濃度12%の塗工液を調整したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
塗工液Bの顔料として、上記ファインシールX−37に代えてピーナッツ状コロイダルシリカ(クォートロンPL−2:扶桑化学工業株式会社製の商品名、二次粒径51nm、比表面積119m/g)100部を配合し、濃度18%の塗工液を調整したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
凝固液Cの浸透剤として、上記パイオニンD-3120-Wに代えてポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル(パイオニンD-3104:竹本油脂株式会社製の商品名、HLB値9.4)0.5%を配合したこと以外は、実施例3と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
凝固液Cの浸透剤として、上記パイオニンD-3120-Wに代えてポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル(パイオニンD-3110:竹本油脂株式会社製の商品名、HLB値14.1)0.5%を配合したこと以外は、実施例3と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
<比較例1>
凝固液Cの浸透剤として、上記パイオニンD-3120-Wを配合しなかったこと以外は、実施例3と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
<比較例2>
凝固液Cの浸透剤として、上記パイオニンD-3120-Wに代えて、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩とポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの混合物(プロパーY−108:株式会社日新化学研究所製の商品名、HLB値15〜16)0.5%を配合したこと以外は、実施例3と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。
<比較例3>
凝固液Cの浸透剤として、上記パイオニンD-3120-Wに代えて、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(パイオニンD-941:竹本油脂株式会社製の商品名、HLB値16.7)0.5%を配合したこと以外は、実施例3と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を作製した。なお、上記ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートは、化学式
Figure 0004052518
で表される化合物である。式中、m、n、pは正の整数である。
<評価>
各実施例及び比較例で得られたインクジェット記録用キャストコート紙のキャストコート操業性、光沢度およびインクジェット記録特性を、以下の方法で評価した。
(1)キャストコート操業性
上記条件でキャストコート後のキャストドラム及びインク受理層(キャスト塗工層)を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:キャスト塗工層がドラム側に取り去られる(剥離する)ことがなく、キャスト塗工層表面の光沢は良好
△:キャスト塗工層表面に、ドラム側への剥離に起因する光沢ムラがあるが、実用上は問題ないレベル
×:キャスト塗工層の一部がドラム側に取られ(剥離され)、キャスト塗工層表面が均一でなく光沢ムラが顕著(剥離が多く発生)
(2)光沢度
インク受理層表面の75度鏡面光沢度を、JIS P8142に準じて、光沢度計(村上色彩技術研究所製、True GLOSS GM-26PRO)を用いて測定した。
(3)インクジェット記録特性(印字濃度)
各キャストコート紙に対し、インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、PX−G900)で黒、シアン、マゼンタ、イエローをベタ印字し、マクベス濃度計(グレタグマクベス(Gretag Macbeth)社製、RD-19)で印字濃度を測定し4色の合計値で評価した。
Figure 0004052518
各キャストコート紙の構成、評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、各実施例のキャストコート紙の場合、キャストコート操業性、光沢度がいずれも優れており、さらにインクジェット記録特性(印字濃度)も良好であった。なお、各実施例のうち、重合度が1500を超えたポリビニルアルコールを結着剤として用いた実施例1,2,4,5の場合、重合度が1500未満である他の実施例に比べて印字濃度が高くなった。
又、凝固液の浸透剤として用いたポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルのHLB値が15以上である実施例1〜5の場合、HLB値が10未満である実施例6に比べ、キャストコート操業性がより一層優れていた。
一方、凝固液に浸透剤であるポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルを含有しなかった比較例1の場合、キャストコート操業性が劣化し、それに伴ってインク受理層表面の光沢度も低下した。
凝固液の浸透剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩とポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの混合物を添加した比較例2の場合、及び浸透剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを添加した比較例3の場合、キャストコート操業性が劣化し、それに伴ってインク受理層表面の光沢度も低下した。

Claims (3)

  1. 基紙の少なくとも一方の面上に、キャストコート法により形成したインク受理層を有するインクジェット記録用キャストコート紙において、前記インク受理層が顔料と結着剤とを主成分とし、かつHLB値が10以上20以下のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含み、前記インク受理層側の表面の75度鏡面光沢度が60%以上であるインクジェット記録用キャストコート紙。
  2. 前記結着剤がポリビニルアルコール及び/又はポリビニルアルコールの変性物である請求項1に記載されたインクジェット記録用キャストコート紙。
  3. 基紙の少なくとも一方の面上に、顔料及び結着剤を主成分とする塗工層を設けた後、前記塗工層を乾燥させ又は乾燥させずに、HLB値が10以上20以下のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルを含有する水溶液で処理し、前記塗工層が湿潤状態にある間に、該塗工層を加熱した鏡面に圧接し、乾燥するインクジェット記録用キャストコート紙の製造方法。
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