JP4051764B2 - 手術器具の位置表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、外科手術ナビゲーション装置と呼ばれ、外科手術や生体サンプル採取のために被検体内に吸引管などの手術器具を差し入れた際に、その手術器具が被検体内のどの位置にあるかを表示する装置、特に、手術前に収集したX線CT像、MRI像、あるいはX線透視画像上に手術器具の位置を表示する手術器具の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
予め収集しておいたMRI像、X線CT像、X線透視画像に手術器具の位置を重ね合わせて表示する手術器具の位置表示装置としては、例えば、▲1▼ NEURO-NAVIGATOR(「Three Dimensional Digitizer (Neuronavigator) :New Equipment Computed Tomography-Guided Stereotaxic Surgery」 :E.Watanabe et al. :Surg Neurol 1987:27:p543-p547)、▲2▼「医療用三次元定位装置」(特開平03-106359 )NEURO-SAT を用いた定位脳手術支援装置、▲3▼「定位脳手術支援装置」(特開平03-267054 )を用いたCANS-NAVIGATOR、▲4▼「体内三次元位置表示装置」(特開平03-284253 )などがある。
【0003】
これら従来例に係る手術器具の位置表示装置では、精度の良い手術器具の位置検出手段や、検出された手術器具位置の表示手段に工夫がなされ、手術器具の位置を正確に、かつ、簡便に断層画像上に表示するものである。
【0004】
また、手術器具の位置の検出は、手術器具の3次元的移動に支障を来たさないように特開平03−267054号公報に示されている磁場変換方式が用いられている。
【0005】
磁場変換方式による3次元位置検出は、無線周波の3次元磁場を発生する磁場ソースを患者に対して定位置に固定して設置し、磁場センサーを手術器具の所定位置に固定して設置し、磁場ソースによって形成される磁場を磁場センサーによって検出し、その検出された信号から、磁場ソースに対する磁場センサーの位置を算出して手術器具の位置を検出するようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、磁場変換方式による手術器具の位置検出では、次の問題がある。
すなわち、手術用マイクロスコープ、金属性の吸引管等手などの磁性体が磁場ソースや磁場センサーに近づくと磁場ソースによって形成された磁場(磁場環境)が乱され、手術器具の正確な位置検出ができなくなるため、磁場ソースによって形成される磁場が乱されないように細心の注意をしなければならないという問題点がある。また、その磁場環境が乱されているのに気付かないで、乱された磁場から検出された不正確な手術器具の位置を信頼して手術を行った場合には、神経や血管などを傷付けるという致命的な問題点がある。
また、磁場変換方式による手術器具の位置検出では、磁場ソースの近傍に磁場センサーが近づき過ぎている場合に、位置検出精度が劣るという問題点がある。
この発明は上記に鑑み、外乱による磁場環境の乱れで手術器具の位置検出が不正確になった場合に警告を発して、術者に手術器具の位置表示が不正確であることを知らせるようにした、手術器具の位置表示装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、被検体の関心部位ごとの画像データーを記憶する画像記憶手段と、被検体に対してそれぞれ異なる定位置に固定した複数の磁場ソースと、前記磁場ソースを交互に駆動する駆動手段と、手術器具に固定した磁場センサーと、前記磁場センサーから得られる信号に基づいて前記手術器具の位置を順次検出する位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置情報に基づいて前記画像記憶手段から画像データーを順次選択する画像選択手段と、前記画像選択手段によって選択された画像上の、前記位置検出手段で検出された位置に、手術器具の位置を示す所定パターンを重ね合わせる画像合成手段と、前記画像合成手段によって合成された画像を表示する表示手段と、から構成される手術器具の位置表示装置において、前記それぞれの磁場ソースから交互に生じた磁場に基づいて前記各磁場ソースに対する手術器具に固定された磁場センサーまたは、手術器具の位置を検出する手段と、検出された各位置に有意差があるかどうかを監視し、有意差が生じた場合に警告信号を出力する位置監視手段と、前記位置監視手段からの警告信号で作動する警告手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、位置検出手段が、固定位置に配置された各磁場ソースに対する手術器具に固定された磁場センサーの位置を検出する。
各磁場ソースに対する磁場センサーの空間位置は同じであることから、磁場ソースが発生する磁場に乱れが生じていない場合には位置検出手段は同じ位置を検出する。
しかしながら、磁場ソースまたは磁場センサーに手術用マイクロスコープ等の磁性物体が接近し、磁場ソースが発生する磁場に乱れが生ずると位置検出手段は異なる位置信号を発生する。また、磁場ソースに磁場センサーが近づき過ぎると、位置検出精度が劣化し、磁場センサーからの位置検出信号が正確でなくなり、異なる位置信号発生する。
【0009】
したがって、位置検出手段の出力を監視することにより、外乱により磁場環境が乱され磁場ソースの発生する磁場が乱れた場合も、また、磁場ソースに磁場センサーが近づき過ぎた場合にも手術器具の位置を正確に表示できないこと、換言すれば位置表示が不正確であることが判る。
位置監視手段は、位置検出手段の出力を監視し、両位置信号に差が生じた場合(両位置信号が不一致の場合)、ないし、両位置信号の差が所定のしきい値を越えた有意差がある場合に警告手段を動作させる。
【0010】
警告手段は、スピーカ等の術者の聴覚、ないし、画像と共に手術器具の位置を示すパターンが表示される表示手段上に警告メッセージを表示する視覚に訴えるものであり、それの作動でもって、術者は磁場環境の乱れ等により手術器具の位置表示が不正確であることが感知できる。
なお、位置検知手段は手術器具の位置表示装置自体が具備している本来の位置検知手段であっても、またはそれとは別の位置検出手段であってもよい。
さらに、位置検出手段も磁場ソースの数に対応した系統だけ設けてもよく、また、一系統とし、時分割で複数の磁場ソースに高速切換え接続される構成であってもよい。
【0011】
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、この発明に係わる手術器具の位置表示装置の一実施例の概略構成を示す図である。
図1においては、符号1は被検体Mが載置された手術台である。2は手術中に術者によって被検体Mに差し入れられる手術器具である。手術台1上には、3次元方向にそれぞれ磁界を発生する2個の磁場ソース3a、3a′が、被検体Mとの相対位置関係が変化しないよう互に異なる位置に配備されている。なお、この磁場ソース3a、3a′は被検体M自身に取付け固定してもよい。手術器具2の後端部には、磁場ソース3a、3a′から発生された3次元の磁界を検出する磁場センサー3bが取り付けられている。
【0012】
図2に示すように、磁場ソース3aは、3次元方向X、Y、Zにそれぞれ磁界を発生させる3つのコイル3ax、3ay、3azから構成されている。なお、磁場ソース3a′も3aと同一構成である。実施例では、磁場ソース3a、3a′は、スイッチSWの切換えで駆動回路4に交互に接続され、この駆動回路4から交流電流を与えられることにより3次元の磁界Hを発生する。磁場センサー3bも同様に、互いに直交した3つのコイル3bx、3by、3bzから構成されている。磁場センサー3bは、検出回路5に接続されている。この検出回路5は、各コイル3bx、3by、3bzからの検出信号を増幅して、適宜のディジタル信号に変換した位置データーを出力する。磁場ソース3a、3a′、磁場センサー3b、駆動回路4、検出回路5、及び後述する位置算出部7は、この発明における位置検出手段に相当する。
【0013】
画像処理コンピュータ6は、手術器具2の位置検出、その先端部の位置検出、検出された位置に応じた画像の選択、選択された画像上への手術器具2の位置を示す所定パターンの合成、磁場ソース3a、3a′に対する磁場センサー3bの位置算出、しきい値メモリ、磁場センサー3bの位置の差としきい値との比較監視を行なうものであり、その内部構成を機能別に大別すると、位置算出部7、位置情報変換部8、変換値算出部9、画像選択部10、画像合成部11、マウスなどのしきい値指定部16で設定されたしきい値を記憶するしきい値メモリ12、位置監視部13からなる。
【0014】
位置算出部7は、検出回路5からの位置データーに基づいて、磁場ソース3a、3a′それぞれに対する磁場センサー3bの3次元位置及び方向を算出する。さらに予めデーターとして与えられている手術器具2の大きさを考慮して、最終的には、手術器具2の先端の3次元位置及び方向を求める。なお、上述した磁場ソースおよび磁場センサーを使って磁場センサーの実空間座標および方向を算出する磁場変換方式による手術器具の位置検出手法は、例えば、特開平3−267054号公報によって知られているので、ここでは説明は省略する。
【0015】
変換値算出部9は、位置算出部7によって算出された磁場センサー3bの実空間座標/方向からなる位置情報を、手術器具2の大きさや形状からその先端部の位置を含む変換位置情報に変換するための変換値を予め格納するものである。位置情報変換部8は、変換値算出部9内の変換値を使用して、位置算出部7からの位置情報を画像上の位置情報に変換する。
【0016】
画像選択部10は、位置情報変換部8から与えられる手術器具2の先端部の位置情報に基づき、画像メモリ14から所要の断層像の画像データーを選択するもので、この発明における画像選択手段に相当する。画像メモリ14は、被検体Mの関心領域内の関心部位毎の断層像の画像データーを記憶するものであり、この発明における画像記憶手段に相当する。
【0017】
画像合成部11は、画像選択部10によって選択された画像上の、位置情報変換部8によって求められた変換位置情報の示す位置に、手術器具2の位置を示す所定パターンを重ね合わせるもので、この発明における画像合成手段に相当する。画像合成部11で合成された画像は、この発明における表示手段に相当するモニタ15に与えられる。
【0018】
位置監視部13は、位置情報変換部8から与えられる磁場ソース3a、3a′それぞれによる手術器具2の先端部の位置(または磁場センサー3bの位置)の差としきい値メモリ12に記憶されているしきい値とを比較することで、磁場状態を常に監視し、磁場ソース3a、3a′による磁場センサー3bそれぞれの検出位置の差がしきい値を越えた際に警告信号を発生するもので、この発明の位置監視手段に相当する。
【0019】
上記構成の装置において手術器具2の位置を表示するには、装置の使用に先立ち、画像メモリ14に断層像を収集記憶させると共にキャリブレーションを手術の直前に行なう必要がある。
キャリブレーションは、画像メモリ14に収集記憶された画像データーは、X線CT装置などの断層撮影を行なった装置の固有の空間座標(CT座標系)で表わされており、このCT座標系の固有空間座標と、手術器具の位置表示装置の実空間座標(手術器具の位置検出手段を基準とする座標系)との対応付けを行なうことである。
【0020】
まず、図3を参照して画像メモリ14に記憶される断層像の収集について説明する。図3(a) に示すように、手術台1に載置された被検体Mの関心部位付近(この例では頭部)の体表面の4ケ所にマーカーm1 、m2 、m3 、m4 を貼り付け、関心部位を含む領域内の複数のスライス面S1 〜Sn の断面像を各マーカーm1 、m2 、m3 、m4 とともにX線CT装置、MRI装置などにより撮影する。このようにして得られた断層像I1 〜In の模式図を図3(b) に示す。これらの断層像I1 〜In およびマーカーm1 、m2 、m3 、m4 は、撮影に使用したX線CT装置の固有の空間座標(CT座標系)によってその位置が定義されている。この断層像I1 〜In およびマーカーm1 、m2 、m3 、m4 のCT座標系は画像メモリ14に格納される。
【0021】
ついで、キャリブレーションは、各マーカーm1 、m2 、m3 、m4 の実空間上の位置を図1で説明した磁場ソース3a、3a′及び、磁場センサー3bを使って測定することで行なう。
すなわち、被検体Mを磁場ソース3a、3a′と共に手術台1に固定し、磁場センサー3bが取付けられている手術器具2の先端、たまは、キャリブレーションプローブの先端を、被検体M上の各マーカーm1 、m2 、m3 、m4 に順次接触させる。各マーカー位置は、検出回路5を通り磁場ソース3a、3a′との相対位置から、実空間上のそれぞれの3次元位置座標として算出される。
【0022】
このようにして求めた全マーカーm1 、m2 、m3 、m4 の実空間上の座標は、先に求めた同じマーカーの画像上の座標にそれぞれ対応づけられ、実空間上の位置を画像上の位置に3次元アフィン変換するための変換値が変換値算出部9で算出され、その変換値が位置情報変換部8に記憶される。
なお、キャリブレーションはまず、スイッチSWを接点イ側に切り換えて磁場ソース3aを駆動してそれより磁場を発生させ、次にスイッチSWを接点ロ側に切り換えて磁場ソース3a′を駆動してそれより磁場を発生させることで順次行なってもよく、また、スイッチSWを接点イ側とロ側に交換に切り換えて行なってもよい。
【0023】
したがって、キャリブレーションを磁場ソース3a、3a′、ならびに、磁場センサー3bに磁性体が接近しない外乱による磁場歪みがない状態で行えば、マーカーm1 、m2 、m3 、m4 の磁場ソース3aと磁場ソース3a′によるそれぞれの検出位置P1(P1m1 ,P1m2 ,P1m3 ,P1m4 )、P2(P2m1 ,P2m2 ,P2m3 ,P2m4 )と、断層画像上のマーカーm1 、m2 、m3 、m4 の位置P(Pm1 ,Pm2 ,Pm3 ,Pm4 )とが1:1に対応付けされ、磁場ソース3aによる位置P1と磁場ソース3a′による位置P2が一致(P1=P2)している。
【0024】
以上のように断層像の収集、及び、画像上の位置と実空間上の位置との対応付け(キャリブレーション)が終了すると、手術に移行する。
なお、説明の便宜上、しきい値指定部16でしきい値零(0)が設定され、その設定されたしきい値0がしきい値メモリ12に記憶されているものとする。
【0025】
手術では、磁場センサー3bが固定されその先端座標が計算可能な吸引管等の手術器具2が被検体Mの関心部位(体内)に差し入れられる。被検体Mに対しその位置が固定されている磁場ソース3a、3a′には、スイッチSWが接点イ側とロ側にタイムシアリング(例えば30回/秒)に交互に切り換えられて駆動回路4から交流が送られ、磁場ソース3a、3a′の内部コイルによって3次元方向にそれぞれの磁場が発生される。検出回路5はこの交流電流から磁場ソース3aと3a′による磁場センサー3bの位置を計算し、位置算出部7は手術器具2の先端の実空間上の座標を順次求める。
【0026】
手術器具2の先端の実空間上の座標は、位置情報変換部8によって断層像上の座標に変換される。画像選択部10は、この変換された断層像上の座標に対応する断層像を画像メモリ14から選択して取り出す。選択された画像は画像合成部11に送られる。
画像合成部11は、この選択された断層像上の位置情報変換部8で変換された座標位置に、手術器具2の位置を示す所定のパターンを重ね合わせ、その合成画像をモニタ15に出力する。以上の処理を逐次リアルタイムで実行することによりモニタ15には、選択された画像上に位置算出部7で検出された手術器具2の現在位置を所定パターンで表わした画像が順次表示され、術者は手術器具2の位置を確認しながら手術を行なうことができる。
【0027】
この動作と並行して位置監視部13が、位置情報変換部8から与えられる磁場ソース3a、3a′それぞれによる手術器具2の先端位置、換言すれば、磁場ソース3a、3a′それぞれによる磁場センサー3bの位置を比較し、磁性体の接近等による磁場環境の乱れや磁場センサーの磁場ソースへの接近し過ぎがないかの監視をリアルタイムに行う。
すなわち、外乱による磁場環境の乱れがない場合には、位置情報変換部8から与えられる磁場ソース3a、3a′それぞれによる手術器具の位置情報P1とP2は一致(P1=P2)しているのでセンサー位置監視部13は、警告信号を発することはない。
【0028】
しかしながら、磁場ソース3a、3a′の磁場領域に手術用顕微鏡等の磁性体が接近して磁場環境の乱れ(歪み)が生じると、磁性体と磁場ソース3a、3a′相互の距離が異なるために、位置情報変換部8から与えられる磁場ソース3a、3a′それぞれによる手術器具2の位置情報P1とP2は一致しなくなり(P1≠P2)、位置監視部13は、警告信号を発して音声部17を作動させて、警告音ないし警告メッセイジを発生させると共に、モニタ15に警告メッセイジを表示する。また、磁場センサーが磁場ソースに近づき過ぎた場合には、近づき過ぎた方の磁場ソースによる位置検出精度が劣化するため、磁性体の接近で磁場環境の乱れが生じた場合と同様に位置情報P1とP2は一致しなくなる。
したがって、術者は手術用顕微鏡等の磁性体の接近等の外乱により磁場歪みが生じた場合や磁場センサーが磁場ソースに近づき過ぎた場合に手術器具の位置表示が正確でないことを知ることができる。
【0029】
この発明は、上記の実施例以外に次ぎの実施の態様が考えられる。
1)実施例では、磁場ソース3a、3a′を手術台1の被検体Mの足部に配置したが、図4に示すように定位脳手術装置20の頭を位置決めするフレームに磁場ソース3a、3a′を配置してもよい。
【0030】
図4において、21は頭固定ピン22を備えたフレームで、このフレーム21に磁場ソース3a、3a′が配置されている。なお、図1、図3と同一作用をなす物品等には同一符号を付し、また、装置の動作も図1と変わらないのでその説明を省略する。
【0031】
2)実施例では、X線CT装置で撮影した画像を直接画像メモリに記憶させるようにしたが、X線CT装置、MRI装置等で撮影した断層像のフィルムをフイルムリーダーなどで読み取り、画像メモリに記憶させても、また、光磁気ディスクなどの記録媒体から読み取り、画像メモリに記憶させてもよい。さらに、画像メモリに記憶させる画像も断層像に限らず、3次元立体画像や2次元ないし3次元画像を加工処理した加工画像であってもよい。
【0032】
3)実施例では、磁場ソース3a、3a′による磁場センサー3bの検出に、手術器具の位置表示装置が本来備えている手術中における手術器具の位置を検出する位置検出部を兼用し、磁場ソース3aと磁場ソース3a′の位置検出部への接続をタイムシェアリングに切り換えたが、磁場ソース3aと磁場ソース、3a′それぞれに対応する位置検出部を設けてもよい。
【0033】
このようにすれば、位置検出部に対する切り換えは不要であり、また、手術器具の位置表示装置が本来備えている手術中の位置を検出する位置検出部とは別にに磁場ソース3aと磁場ソース、3a′に対応するそれぞれの位置検出部を設けければ、手術器具の実空間位置を示す両位置検出部の出力信号を比較すればよく、キャリブレーションが不要となる。
【0034】
4)実施例では、磁場ソースを2個としたが、磁場ソースは2個以上であってもよい。
5)実施例では、磁場ソース3a、3a′それぞれによる手術器具2の位置情報P1とP2は一致(P1≠P2)しない場合に警告を発するようにしたが、両位置P1、P2の差(距離)が所定値、例えば、2mmを越えると警告を発するようにしてもよい。所定値はしきい値指定部16で設定し、その指定値をしきい値メモリに記憶させておけばよい。
【0035】
6)表示画像上に手術器具の位置を示すパターンと共に、手術器具の先端方向を示す仮想延長線等をも表示するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
この発明の手術器具の位置を表示装置によれば、磁性体の接近等による磁場環境の乱れや磁場センサーが磁場ソースに接近し過ぎにより手術器具の位置表示が不正確になる場合に、警告音等で術者にその旨を知らせるので、不正確な位置表示をもとに手術を進めることがなく、安全で、正確な手術を行うことができる。
また、他の手術器具を併用する場合に、その手術器具が磁場環境に悪影響を及ぼすかを、術者がその手術器具の材質あるいは構造などを判断する必要がなく、術者は、警告音等の有無によって、磁場環境に悪影響を及ぼす材質あるいは構造物であることを容易に知ることができる。
したがって、術者の精神的負担が著しく軽減し、術者は手術に集中することができ、手術時間の短縮につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る手術器具の位置表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】磁場ソース及び磁場センサーの説明図である。
【図3】断層像の収集の説明に供する図である。
【図4】この発明の手術器具の位置表示装置の他の実施例の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…手術台 2…手術器具
3a、3a′…磁場ソース 3b…磁場センサー
4…駆動回路 5…検出回路
6…画像処理コンピュータ 7…位置算出部
8…位置情報変換部 9…変換値算出部
10…画像選択部 11…画像合成部
12…しきい値メモリ 13…位置監視部
14…画像メモリ 15…モニタ
16…しきい値指定部 17…音声部
20…定位脳手術装置 21…フレーム
Claims (1)
- 被検体の関心部位ごとの画像データーを記憶する画像記憶手段と、被検体に対してそれぞれ異なる定位置に固定した複数の磁場ソースと、前記磁場ソースを交互に駆動する駆動手段と、手術器具に固定した磁場センサーと、前記磁場センサーから得られる信号に基づいて前記手術器具の位置を順次検出する位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置情報に基づいて前記画像記憶手段から画像データーを順次選択する画像選択手段と、前記画像選択手段によって選択された画像上の、前記位置検出手段で検出された位置に、手術器具の位置を示す所定パターンを重ね合わせる画像合成手段と、前記画像合成手段によって合成された画像を表示する表示手段と、から構成される手術器具の位置表示装置において、前記それぞれの磁場ソースから交互に生じた磁場に基づいて前記各磁場ソースに対する手術器具に固定された磁場センサーまたは、手術器具の位置を検出する手段と、検出された各位置に有意差があるかどうかを監視し、有意差が生じた場合に警告信号を出力する位置監視手段と、前記位置監視手段からの警告信号で作動する警告手段と、を備えたことを特徴とする手術器具の位置表示装置。
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