JP3634416B2 - 手術器具の位置表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、外科手術ナビゲーション装置とも呼ばれ、外科手術のために被検体内に内視鏡や吸引管などの手術器具を差し入れた際に、その手術器具が被検体内のどの位置にあるかを表示する装置、特に、術前に収集したX線CT像、MRI像、あるいは透過X線画像上に手術器具の位置を表示する手術器具の位置表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
予め収集しておいたMRI像、X線CT像、透過X線画像上に手術器具位置を重ね合わせる手術器具の位置表示装置としては、(1) NEURO−NAVIGATOR(「Three Dimensional Digitizer(Neuronavigator):New Equipment Computed Tomography−Guided Stereotaxic Surgery 」:E.Watanabe et al.:Surg Neurol 1987;27:p543−p547)、(2) 「医療用三次元定位装置」(特開平03−106359 )NEURO−SAT を用いた定位脳手術支援装置、(3) 「定位脳手術支援装置」(特開平03−267054 )を用いたCANS−Navigator、(4) 「体内三次元位置表示装置」(特開平03−284253 )などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種手術器具の位置表示装置は、外科手術をより正確に、かつより簡便に行われるための精度の良い手術器具位置検出手段や、検出された手術器具位置の表示手段に関するものが多い。一方、この種の手術器具の位置表示装置には、術中の器具位置の軌跡や術中の記録などの「手術履歴」を残すという役割が期待されるが、従来の手術器具の位置表示装置には、その手術履歴を残すための機能がないか、あるいはあっても術中の手術器具の位置を示す座標値をそのままファイルに格納し保存する方法があるだけで、術中実際に施術が行なわれ組織が摘出ないし除去されたかどうか、ないしある時点までの手術履歴を、客観的に判断できる「履歴画像」としてリアルタイムに出力するものはない。
【0004】
また、従来の手術器具の位置表示装置を用いる外科手術では、術中に手術器具の位置そのものは画像上にリアルタイムに表示されるので、例えば摘出すべき腫瘍の位置や、摘出部位までの進入経路は客観的に判断できるが、それでも手術開始からある時点までの実際に施術が行なわれたか、換言すれば、腫瘍が摘出されたか、ないし摘出範囲等の手術履歴は、術中において術者の記憶や感触に頼っており、客観的な手術履歴の把握は、手術操作を止めて先の座標値ファイルを再生し手術器具の術中の移動軌跡より推測して判断するか、あるいは術後のX線CT装置、MRI装置による再検査によるCT像、MRI像でもって判断する必要がある。
【0005】
もし、術後の再検査で未摘出の部分が存在することが判明すると、場合によっては再手術を行う必要が生じ、術者や患者に多大な負担を強いることになる。
術中の手術履歴を得る方法としては、CT誘導定位脳手術や超音波誘導定位脳手術などの方法によって、術中にCTや超音波の画像を得る方法もある。これらは、読影法の確立されているモダリティーを術中に使用するもので、術中の各時点での客観的な手術履歴を残すことができるが、一方、画像撮影を行なうために手術操作を撮影の都度一時中断する必要があるため手術時間を大幅に延長し、さらに現時点では、病変部を最も良く描出するMRI画像を使用することができないなどの欠点を有する。
【0006】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、手術中のある時点までの手術履歴を、リアルタイムに、かつ客観的に、また手術操作を妨げることなく、術者に提示する手術器具の位置表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のような構成をとる。
即ち、被検体の関心部位ごとに断層像の画像データーを記憶する画像記憶手段と、手術器具の実空間上の位置を順次検出する実空間座標値検出手段と、前記実空間座標値検出手段からの位置情報を画像空間上の座標値に変換する画像空間座標値変換手段と、前記画像空間座標値変換手段からの位置情報に基づいて画像記憶手段から画像データーを順次選択する画像選択手段と、前記画像選択手段によって選択された画像上の、前記画像空間座標値変換手段によって変換された位置に、手術器具の位置を示す所定パターンを重ね合わせる画像合成手段と、前記画像合成手段によって合成された画像を表示する表示手段と、から構成される手術器具位置の表示装置であって、
前記画像空間座標値変換手段で変換された手術器具の画像上の位置の画素値を別の画像値に置き換える画素値置換手段を設け、手術履歴画像を表示できるようにしたことを特徴としている。
【0008】
また、上記画素値置換手段は、置き換えるべき画素値を算出する画素値算出手段を有しており、この画素値算出手段は、置き換えるべき画素位置ごとに新たな画素値を算出するものであってもよい。
さらに、画素値が置き換えられた後の履歴画像を保存する履歴画像保存手段を備えていてもよい。
また、前記画素値置換手段は、使用手術器具、および/または、操作者の指示に応じて別の画素値に置き換えるか否かを選択できるものであってもよい。
また、前記履歴画像保存手段は、術中のいかなる時点においても、その時点までの履歴画像を保存することができるものであってもよい。
また、前記画素値置換手段は、結果として前記表示手段にカラー表示される画素値、あるいはカラーコードを算出するものであってもよい。
【0009】
【作用】
本発明の作用は以下の通りである。
即ち、術中に実空間座標値検出手段によって順次検出された手術器具の位置は、画像空間座標値変換手段によって、画像上の位置に変換される。
画像選択手段は、画像空間座標値変換手段からの位置情報に基づいて、画像記憶手段から画像データーを選択する。
同時に、画素値算出手段は、画像空間座標値変換手段によって変換された画像上の位置の画素値を基に、新たに置き換えるための値を算出し、画素値置換手段は、手術器具の位置情報を基に、その画素値を画素値算出手段によって新たに算出した値に置き換え、直ちに画像記憶手段に戻す。
画像合成手段は、画像選択手段によって選択され、画素値置換手段によって画素値を置き換えられた画像上の、画像空間座標値変換手段によって変換された位置に、手術器具の位置を示す所定のパターンを重ね合わせる。合成された画像は、表示手段に表示される。
履歴画像保存手段は、画素値置換手段によって画素値を置き換えられた後の履歴画像を、操作者の指示に従って画像記憶手段から呼びだし、同じく画像記憶手段の別の領域に保存する。
【0010】
結果、表示手段には、手術操作中の手術器具の位置と、それまでに摘出あるいは治療したと判明できる画像がリアルタイムに表示されるので、摘出不充分等の医療ミスの可能性、ならびに再手術の必要性が大幅に低減されることになり、術者や患者の負担軽減に貢献する。また、手術操作の履歴を直接反映した履歴画像が作成され、術後検討時の客観性に富んだ有効な資料の一つとなる。
【0011】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明に係わる手術器具の位置表示装置の一実施例の概略構成を示す図である。
図1において、符号1は被検体Mが載置された手術台である。2は手術中に術者によって被検体Mに差し入れられる手術器具である。手術台1上には、三次元方向にそれぞれ磁界を発生する磁気ソース3aが、被検体Mとの相対位置関係が変化しないように配備されている。手術器具2の後端部には、磁気ソース3aから発生された三次元の磁界を検出する磁気センサー3bが取り付けられている。
【0012】
図2に示すように、磁気ソース3aは、三次元方向X、Y、Zにそれぞれ磁界を発生させる3つのコイル3ax 、3ay 、3az から構成されている。磁気ソース3aは、駆動回路4に接続され、この駆動回路4から交流電流を与えられることにより三次元の磁界Hを発生する。磁気センサー3bも同様に、互いに直交3つのコイル3bx 、3by 、3bz から構成されている。磁気センサー3bは、検出回路5に接続されている。この検出回路5は、各コイル3bx 、3by 、3bz からの検出信号を増幅して、適宜のディジタル信号に変換した位置データーを出力する。磁気ソース3a、磁気センサー3b、駆動回路4、検出回路5及び後述する実空間座標値検出部7は、本発明における実空間座標値検出手段に相当する。
画像処理コンピューター6は、手術器具2の画像空間座標値の位置算出、算出された位置に応じた画像の選択、選択された画像上への手術器具2の位置を示すパターンの合成、また、置き換えるべき画素値の算出、画素値の置換を行うものであり、その内部構成を機能別に大別すると、実空間座標値検出部7、画像空間座標値算出部8、画像選択部9、画像合成部10、画素値算出部11、画素値置換部12からなる。
【0013】
実空間座標値検出部7は、検出回路5からの位置データーに基づいて、磁気センサー3bの三次元位置(実空間座標)及び方向を算出し、さらに予めデーターとして与えられている手術器具2の大きさを考慮して、最終的には、手術器具2の先端の実空間上の三次元位置座標値及び方向を求めるもので、本発明における実空間座標値検出手段に相当する。なお、上述した磁気ソース3aおよび磁気センサー3bを使って磁気センサー3bの実空間座標および方向を算出する手法は、例えば、特開平3−267054号によって知られているので、ここでの説明は省略する。 画像空間座標値算出部8は、実空間座標値検出部7からの座標値を基に画像空間上の座標値を算出するもので、本発明における画像空間座標値変換手段に相当する。
画像選択部9は、画像空間座標値算出部8から与えられた手術器具2の画像空間上の座標値に基づき、画像メモリ13から所要の断層像を選択するもので、本発明における画像選択手段に相当する。
【0014】
画像メモリ13は、被検体Mの関心領域内の位置毎に断層像の画像データーと、画素値置換部12によって画素値を置き換えられた後の「履歴画像」を記憶するもので、本発明における画像記憶手段に相当する。具体的には、ハードディスクや画像処理ハードウエアー上のメモリーがこれに割り当てられる。
画素値算出部11、画素値置換部12は、手術器具の画像上の位置の新たな画素値を算出し、置き換えるもので、それぞれ本発明における画素値算出手段と画素値置換手段に相当する。
画像合成部10は、画像選択部9によって選択された画像上の、画像空間座標値算出部8によって算出された位置に、手術器具2の位置を示す所定パターンを重ね合わせるもので、本発明における画像合成手段に相当する。画像合成部10で合成された画像は、本発明の表示手段に相当するモニタTV14に与えられる。
履歴画像保存部15は、画素値置換部12によって手術操作を加えられた位置の画素値が置き換えられた後の「履歴画像」を、操作者の指示に従って画像メモリ13の別領域に保存するもので、本発明における履歴画像保存手段に相当する。
【0015】
以下、本実施例装置の動作を説明する。
上記構成の装置において、手術器具2の位置を表示するには、装置を動作させるに先立ち画像メモリ13に断層像を収集記憶させておく必要がある。
図3は、画像メモリ13に記憶される断層像の収集についての説明図である。
【0016】
被検体Mの関心領域を含むように複数のスライス面S1 〜Sn の断面像をMRI装置などにより撮影する。得られた断層像I1 〜In の模式図を図3(b) に示す。これらの断層像I1 〜In は、適宜の固有のファイル名(画像ファイル名)を付されて画像メモリ13に格納される。
この時同時に、手術器具の実空間上の位置と画像空間上の位置を対応づける
「空間対応づけ」のための画像上の基準点をも記録しておく。この空間対応づけは、画像メモリ13に収集記憶された画像データーが、MRI装置などの断層撮影を行なった装置の固有の空間座標(CT座標系)で表わされており、このCT座標系の固有空間座標と、手術器具の位置表示装置の実空間座標(手術器具の実空間座標値検出手段を基準とする座標系)との対応付けるために、実空間上の手術器具の座標値を画像空間上の座標値に変換する変換行列の作成のために必要な処理である。
【0017】
空間対応づけには、幾通りかの方法が存在し、採用する方法によって記録しておく基準点が異なる。
被検体の体表面上に貼り付けられたマーカーを用いる方法の場合には、そのマーカーを貼り付けた状態で断層像を収集し、画像データーと同時に画像上に描出されたマーカー座標値を記録しておく。マーカーを用いずに、被検体表面の任意の点を変換のための基準点とする方法を採用するには、収集した断層像から被検体の輪郭を構成する全点の座標値を記録しておく。なお、前者の方法は、特開平03−106359号に記載されており、また後者の手法は、特願平6−238015号に記載されているので、ここでの説明は省略する。
空間対応づけのための基準点の記録と同時に全画素値の平均値を各画像ごとに算出しておき、記録しておく。
【0018】
各画像ごとの全画素値の平均値の算出は、図4のフローチャートで示すように、画像メモリ13から画像データーを得(ステップS1)、画像内の全画素値の平均値を算出する(ステップS2)。平均値の算出は、例えば、全画素値を加算し、その加算値を全画素数で割ることで算出する。算出された平均値は画像メモリ13に格納され(ステップS3)、ステップS1〜S3による平均値の算出ならびにそれの画像メモリ13への格納動作は、画像メモリ13に格納されている全画像(断層像I1 〜In )について行なわれる(ステップS4)。このようにして求められた各画像の画素値の平均値は手術中に、置き換えのための新たな画素値を算出する際に用いられる。
本実施例装置を手術に適用する際には、磁気ソース3aを被検体Mに対して固定した後、空間対応づけのための実空間上の基準点位置を得る。
【0019】
被検体表面に貼り付けられたマーカーを基準点とする方法を採用している場合には、磁気センサー3bが取り付けられた手術器具2の先端でマーカーを指し示し、その実空間上の座標値を得る。被検体表面の任意の点を基準点とする場合には、手術器具2の先端で被検体表面を適当に指し示し、その実空間上の座標値を得る。 このようにして得た実空間上の基準点の座標値と、先に記録しておいた画像空間上の基準点の座標値を基に、変換行列を作成し、画像空間座標値算出部8に与える。
以上のように断層像の収集、各画像ごとの全画素値の平均値の算出・記録及び、空間対応づけが終了すると、手術に移行する。
【0020】
手術中は、常に手術器具2の実空間上の座標値が、所定の時間間隔で実空間座標値検出部7から送られる。画像空間座標値算出部8は、手術器具2の実空間上の座標値を先の変換行列を用いて画像空間上の座標値に変換する。画像選択部9は画像空間上の座標値に応じた画像を画像メモリ13から選択して取り出す。
この画像の選択動作と並行して画素値算出部11が、置き換えるべき新たな画素値を算出する。図5は、画素値算出部11の動作を示すフローチャートである。
まず、画像空間座標値算出部8によって算出された、手術器具2の先端位置の画像空間上の座標値を得る(ステップS1)。次に、画像選択部9によって選択された、手術器具2の先端位置の画像上の座標値に対応する画像を得、その画像を構成する画素の内、手術器具2の先端位置の画像上の座標値と一致する画素の値を得る(ステップS2)。
【0021】
現在使用中の手術器具が手術操作を行なう器具でない場合は、画素値算出部11は画素値の算出を行なわず、ステップS1に戻り、次の瞬間の器具の位置を得て同様の動作を繰り返すが(ステップS3)、現在使用中の器具が吸引管であり、その先端位置の履歴を残す必要がある場合には、画素値置き換えのための処理を行う。一方、内視鏡などの先端位置が組織上にあっても、手術操作を加えるものではない手術器具を使用している場合には、画素値置き換えのための処理は行わない(ステップS3)。また、もし吸引管を用いている場合においても、術者が明らかに履歴を残す必要がないと判断し、その意図をキーボードなどによって装置に伝えた場合には、やはり処理は行わず、ステップS1に戻り、同様の動作を繰り返す(ステップS4)。
なお、ステップS3、S4は、いずれも履歴を残す必要があるかどうかの判断であるので、両ステップをまとめることができる。
【0022】
次に、ステップS3、S4を経て履歴を残す必要があると判断されれば、画像空間座標値算出部8によって算出された手術器具2の先端位置が存在する画素値と、先に算出記憶した全画素の平均値を得て(ステップS5)、ステップS6で次式により新たな画素値を算出する。
Inew=Iaverage−|Iold−Iaverage|
ただし、 Inew:新たに置き換えられる画素値
Iaverage:全画素の平均値
Iold:手術操作を加える前の画素値
通常、MRI装置やX線CT装置などの画像では、腫瘍など手術操作を必要とする組織は、造影剤を用いて高信号に描出されており、全画素の平均値に比べ明らかに大きな画素値を有していることが多い。上式によれば、図6に示すように新たな画素値は、全画素の平均値に対して画素値が折り返すことになるので、明らかに全画素の平均値を下回ることになる。結果、手術操作を加えられた組織は、そうでない組織に対しコントラスト良く描出される。
【0023】
画素値置換部12は、手術器具2の先端の画像空間上の座標に一致する画素の値を、このようにして算出した新たな画素値に置き換える(ステップS7)。画素値の置き換えられた画像は、直ちに画像メモリ13に上書きされ、次回に画像選択部9が選択する時には、その時点まで画素値を置き換えられ続けた画像が選択されることになる。
画像合成部10は、画素値置換部12で画素値を置き換えられた画像上の、画像空間座標値算出部8で算出された位置に、手術器具2の位置を示す所定パターンを重ね合わせる。そして、合成された画像は、モニター14に表示される。
もし、術中あるいは術後に操作者が、履歴画像を保存するように指示した場合には、履歴画像保存部15は、画像メモリ13からその時点までの画像を読み出し、画像メモリ13上の空き領域にその画像を複写する。さらに、別の時点で保存の指示がなされたら、先とは異なる画像メモリ13の空き領域に複写する。このようにして、履歴画像の保存の指示がなされる度に、その時点までの履歴画像が保存されることになる。
以上の処理を逐次リアルタイムで実行することによりモニターTV14には、手術器具2の現在位置を所定パターンで表し、かつ、その時点までに手術器具によって操作され、画素値が置き換えられた画像が順次表示される。
【0024】
【変形実施例】
1)実施例では、履歴を残すべき施術部位を示す置き換えるべき新たな画素値を、手術操作前の画素値と画像の全画素値の平均値とから算出しているが、本発明ではこれに限らず、各画素毎に計算することなしに、予め得ておいた全画素の最大値あるいは最小値などの一定値に置き換えても良い。
また、施術部位の画像を表わす色調と異なる色調で表示するようにしてもよく、要は、施術部位の画像を他の部位の画像と区別できるようにすればよい。
2)実施例では、履歴を残すかどうかの判断を術者が行なうようにしたが、例えば、手術器具の先端位置を中心にある範囲を関心領域として設定し、その関心領域内に所定時間(約30秒)以上存在していた場合には施術されたとし、この場合に手術器具の先端位置の画素値を新たな画素値ないし、他の部位の画像と異なる色等に自動的に置き換えるようにしてもよい。
3)実施例では、MRI装置で撮影した画像を直接画像メモリに記憶させるようにしたが、MRI装置等で撮影した断層像のフィルムをフィルムリーダーなどで読み取り、画像メモリに記憶させても、また、光磁気ディスクなどの記録媒体から読み取り、画像メモリに記憶されるようにしてもよい。
【0025】
4)実施例では、磁気ソース3a及び磁気センサー3bを用いて手術器具2の位置を検出したが、本発明は、これに限定されることなく、例えば、手術器具2を多関節のアームの先端に取り付け、各関節部分でアームの角度を検出することにより、手術器具2の位置を検出するように構成してもよい。このように構成することにより磁気ソース3aによって、形成されている磁界を乱すような磁性体や導電体などから、構成される器具を使用することができる。
5)実施例では、空間対応づけに手術器具2を使用し被検体の体表を指し示すようにしたが、手術器具2とは別に磁気センサー3bを取り付けた空間対応づけ用プローブを用い、これでもって被検体の体表を指し示すようにしてもよい。
【0026】
このようにすれば、手術器具を清潔に保つことができる。
6)実施例では、施術部位を異なる他の部位と識別できる画素値に置き換えたが施術の種別、施術の順位、ならびに施術部位と手術器具の軌跡等をそれぞれ異なる画素値、色調に置き換えるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、手術操作を行った位置の画素値がリアルタイムに置き換えられ、モニター上に表示されるので、術中においても手術操作を妨げることなく、その時点までに手術操作を行った組織とそうでない組織の区別が一目でかつ客観的に判別できる。これによって、医療ミスならびに再手術の可能性が低減され、術者や患者の負担を軽減てきる。
【0028】
また、手術が終了したときの履歴画像を保存しておくことで、手術操作を行ったことを直接反映した客観的なデーターとなり、術後検討を行う際の有力な資料となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係わる手術器具に位置表示装置の概略構成を示す図である。
【図2】磁気ソース及び磁気センサーの説明図である。
【図3】断層像の収集の説明に供する図である。
【図4】各画像ごとの全画素値の平均値の算出動作を示すフローチャートである。
【図5】画素値算出及び画素値置換の動作を示すフローチャートである。
【図6】画素値置換動作の説明図である。
【符号の説明】
1…手術台 2…手術器具
3a…磁気ソース 3b…磁気センサー
4…駆動回路 5…検出回路
6…画像処理コンピュータ 7…実空間座標値検出部
8…画像空間座標値算出部 9…画像選択部
10…画像合成部 11…画素値算出部
12…画素値置換部 13…画像メモリ
14…モニタTV 15…履歴画像保存部
Claims (1)
- 被検体の関心部位ごとに断層像の画像データーを記憶する画像記憶手段と、手術器具の実空間上の位置を順次検出する実空間座標値検出手段と、前記実空間座標値検出手段からの位置情報を画像空間上の座標値に変換する画像空間座標値変換手段と、前記画像空間座標値変換手段からの位置情報に基づいて画像記憶手段から画像データーを順次選択する画像選択手段と、前記画像選択手段によって選択された画像上の、前記画像空間座標値変換手段によって変換された位置に、手術器具の位置を示す所定パターンを重ね合わせる画像合成手段と、前記画像合成手段によって合成された画像を表示する表示手段と、から構成される手術器具位置の表示装置であって、
前記画像空間座標値変換手段で変換された手術器具の画像上の位置の画素値を、別の画素値に置き換える手段を設け、手術履歴画像を表示できるようにしたことを特徴とする手術器具の位置表示装置。
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