JPH07313527A - 手術器具の位置表示装置 - Google Patents

手術器具の位置表示装置

Info

Publication number
JPH07313527A
JPH07313527A JP6114837A JP11483794A JPH07313527A JP H07313527 A JPH07313527 A JP H07313527A JP 6114837 A JP6114837 A JP 6114837A JP 11483794 A JP11483794 A JP 11483794A JP H07313527 A JPH07313527 A JP H07313527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
signal generating
surgical instrument
marker
auxiliary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6114837A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Okamura
昇一 岡村
Kunihiko Takemura
國彦 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP6114837A priority Critical patent/JPH07313527A/ja
Publication of JPH07313527A publication Critical patent/JPH07313527A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 断層像のスライス厚方向のマーカー位置を正
確に求めて手術器具の位置表示を正確に行なうことので
きるマーカーを得る。 【構成】 主信号発生物体21を中心に複数個の補助信
号発生物体22、23を等間隔にそれぞれ直線状に配置
し、且つ、補助信号発生物体22、23のそれぞれの直
線列を角度θで交叉させて支持体24に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、外科手術ナビゲーシ
ョン装置と呼ばれ、外科手術や生体サンプル採取のため
に被検体内に吸引管などの手術器具を差し入れた際に、
その手術器具が被検体内のどの位置にあるかを表示する
装置、特に、手術前に収集したX線CT像、MRI像、
などの断層撮影を行なった装置の固有の空間座標(CT
座標系)と、手術器具の位置表示装置の実空間座標(手
術器具の位置検出手段を基準とする座標系)との対応付
け、所謂、キャリブレーションに用いるマーカーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】予め収集しておいたMRI像、X線CT
像、X線透視画像に手術器具の位置を重ね合わせて表示
する手術器具の位置表示装置としては、例えば、 NEU
RO-NAVIGATOR(「Three Dimensional Digitizer (Neuro
navigator) :New Equipment Computed Tomography-Guid
ed Stereotaxic Surgery」 :E.Watanabe et al. :SurgN
eurol 1987:27:p543-p547)、「医療用三次元定位装
置」(特開平03-106359)、「定位脳手術支援装置」
(特開平03-267054 )、「体内三次元位置表示装置」
(特開平03-284253 )などがある。これら従来例に係る
手術器具の位置表示装置では、画像記憶手段に格納され
た被検体部位の関心部位の位置ごとの断層像の画像デー
ターは、X線CT装置などの断層撮影を行なった装置の
空間座標(CT座標系)で表わされている。
【0003】したがって、X線CT装置、MRI装置な
どで撮影いた画像に吸引管や内視鏡などの手術器具の位
置を重ね合わせて表示するためには、手術に先立って、
CT座標系の固有空間座標と、手術器具の位置表示装置
の実空間座標(手術器具の位置検出手段を基準とする座
標系)とを対応付ける必要がある。この対応付けは、所
謂キャリブレーションと称されており、キャリブレーシ
ョンには被検体の体表上に取り付けられるマーカーと呼
ばれる物体が使用される。通常、このキャリブレーショ
ンを行なうには、まず、手術を行なうべき被検体の関心
部位の体表面にマーカーを貼り付け、その状態で前記マ
ーカーとともに被検体の関心部位ごとに断層像を収集
し、この断層像の画像データーと断層像上に描出された
マーカー位置を画像記憶手段に記憶(格納)する。
【0004】つぎに、手術の直前に、手術器具またはキ
ャリブレーション器具の先端部で前記マーカーを指示す
ることによって、先に記憶したマーカー位置が実空間上
のどの位置に対応するかで行なわれる。具体的には手術
器具等に取り付けられた位置検出手段からの実空間座標
と画像データーのCT座標系の固有空間座標とを対応づ
けることで行なわれている。そして、この対応付けされ
たマーカーの実空間座標に基づいて画像データーの実空
間座標を決定する。手術の際には、位置検出手段から得
られた手術器具の位置情報(実空間座標)に基づいて断
層像の画像データーが表示手段に表示され、さらに手術
器具の位置を示す所定パターンが表示手段に重ね合わせ
表示される。
【0005】手術器具の位置表示装置のキャリブレーシ
ョンに用いられるマーカーとしては、ライティネン型マ
ーカー(特開昭61-94639)、簡便型定位脳手術装置(特
開平1-19412 )のなどがある。また、このほかにも、長
さ5cm径2mmのポリエチレンチューブに造影剤を注入し
たものを、十字に組み合わせたものを被検体に貼り付
け、マーカーとするもの(特開平3-267054の実施例)
や、直径12mmの皿状のPVAゲルに穴をあけたもの
(「画像を用いた脳外科用手術ナビゲーションシステ
ム」滝沢貴昭、メディカルレビュー37号、p30)があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】キャリブレーションに
使用する従来のマーカーには、次のような問題がある。
通常X線CT装置、MRI装置などで得られる画像は断
面方向では1mmを下回る分解能を持ち、位置の対応づけ
を精度良く行うことが可能である。一方、X線CT装
置、MRI装置のスライス厚は5mm〜10mmであり、従来
の形状のマーカーでは、断面の厚み(スライス厚)につ
いては全く考慮がなされていないので、断面に垂直な方
向(スライス厚方向)の精度は、スライス厚10mmの場合
には5mm程度にまで悪化する。ここでの誤差は、検知さ
れた手術器具位置の画像上での表示精度に直接影響し、
特に10mm以下の病変の手術に対して、手術器具の位置表
示装置を用いた場合には、この表示誤差が原因で重大な
医療ミスにつながる恐れすらある。
【0007】この発明は、三次元的ないかなる方向にお
いても、スライス厚方向の実空間上の位置を正確に求め
ることができ、この求められた位置と画像上の位置を精
度良く対応づけることができる、手術器具の位置表示装
置のキャリブレーション用のマーカーを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明に係る手術器具の位置表示装置は、被検体
の体表面に取り付けられるマーカーがキャリブレーショ
ン時の指示点を示すパイロット指標と、前記パイロット
指標と直線状に配置される補助指標と、前記両指標を支
持する支持体とで構成したことを特徴とする。パイロッ
ト指標ならびに補助指標が断層像の撮影装置に対し画像
情報を発生するものであれば、支持体には画像情報を発
生しないものを用い、両指標が断層像の撮影装置に対し
画像情報を発生しないものであれば、支持体として画像
情報を発生するものを用いる。
【0009】また、補助指標が、複数個でそれらが互に
間隔を隔てて等間隔に直線状に配列されていてもよい。
この場合、パイロット指標ならびに補助指標が断層像の
撮影装置に対し画像情報を発生するものであれば、各指
標間の切れ目(間隙)は画像情報を生じず、逆に両指標
が断層像の撮影装置に対し、画像情報を発生しないもの
であれば、各指標間の切れ目(間隙)が画像情報を発生
する物質を用いる。さらに、補助指標は、パイロット指
標の一方側に直線状に配列しても、パイロット指標を中
心に両側に一直線状に配列してもよい。また、補助指標
は、マーカーの厚み方向に間隔を隔てて、且つ、互に直
交ないし、直交しない角度で交叉するように直線状に配
置してもよい。
【0010】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。マーカー
を被検体の関心部位の体表面に取り付け断層像の撮影を
行う。パイロット指標と補助指標の直線配列がスライス
面と直交しない角度、あるいは、平行でない角度で交叉
しておれば、マーカーのパイロット指標がスライス厚方
向のどの位置に位置しているかに応じて、補助指標が異
なる長さで描出される。 したがって、補助指標の長さ
より、パイロット指標がスライス厚方向のどの位置に位
置しているか、換言すれば、補助指標の描出された長さ
でスライス厚方向におけるパイロット指標の位置が求ま
る。
【0011】この場合、補助指標が複数個で、それぞれ
が間隔を隔てて直線状に配列されている場合には描出さ
れた補助指標ないし切れ目の数、ならびに補助指標がパ
イロット指標に対しどのような状態(パイロット指標を
中心として両側、あるいは左右(または上下)で描出さ
れたかでスライス厚方向におけるパイロット指標の位置
が求まる。
【0012】なお、補助指標がパイロット指標の片側に
直線状に配列している場合には、補助指標ないし、切れ
目の数と補助指標が描出されないかでスライス厚方向に
おけるパイロット指標の位置が求まる。また、補助指標
がマーカーの厚み方向に間隔を隔てて直線状に2系列配
列されており、且つ、両直線列が互に直交しない角度で
交叉しておれば、どのような状態で断層像を撮影して
も、少なくとも一方のパイロット指標と補助指標の直線
列がスライス面と交叉するので、パイロット指標と補助
指標の描出状態より、スライス厚方向のパイロット指標
の位置を求めることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は、この発明に係る手術器具の位置表示装
置の一実施例の概略構成を示す図である。図1において
は、符号1は被検体Mが載置された手術台である。2は
手術中に術者によって被検体Mに差し入れられる手術器
具である。手術台1上には、三次元方向にそれぞれ磁界
を発生する磁気ソース3aが、被検体Mとの相対位置関
係が変化しないように配備されている。なお、この磁気
ソース3aは被検体M自身に取付け固定してもよい。手
術器具2の後端部には、磁気ソース3aから発生された
三次元の磁界を検出する磁気センサー3bが取り付けら
れている。図2に示すように、磁気ソース3aは、三次
元方向X、Y、Zにそれぞれ磁界を発生させる3つのコ
イル3ax、3ay、3azから構成されている。磁気ソース
3aは、駆動回路4に接続され、この駆動回路4から交
流電流を与えられることにより三次元の磁界Hを発生す
る。磁気センサー3bも同様に、互いに直交した3つの
コイル3bx、3by、3bzから構成されている。磁気セン
サー3bは、検出回路5に接続されている。この検出回
路5は、各コイル3bx、3by、3bzからの検出信号を増
幅して、適宜のディジタル信号に変換した位置データー
を出力する。磁気ソース3a、磁気センサー3b、駆動
回路4、検出回路5、及び後述する位置算出部7は、こ
の発明における位置検出手段に相当する。
【0014】画像処理コンピューター6は、手術器具2
の位置検出、その先端部の位置検出、検出された位置に
応じた画像の選択、選択された画像上への手術器具2の
パターンの合成を行なうものであり、その内部構成を機
能別に大別すると、位置算出部7、位置情報変換部8、
変換値算出部9、画像選択部10、画像合成部11から
なる。位置算出部7は、検出回路5からの位置データー
に基づいて、磁気センサー3bの三次元位置及び方向を
算出する。さらに予めデーターとして与えられている手
術器具2の大きさを考慮して、最終的には、手術器具2
の先端の三次元位置及び方向を求める。なお、上述した
磁気ソース3aおよび磁気センサー3bを使って磁気セ
ンサー3bの実空間座標および方向を算出する手法は、
例えば、特開平3−267054号によって知られてい
るので、ここでの説明は省略する。
【0015】変換値算出部9は、位置算出部7によって
算出された磁気センサー3b実空間座標/方向からなる
位置情報を、手術器具2の大きさや形状からその先端部
の位置を含む変換位置情報に変換するための変換値を予
め格納するものである。位置情報変換部8は変換値算出
部9内の変換値を使用して、位置算出部7からの位置情
報を画像上の位置情報に変換する。画像選択部10は、
位置情報変換部8から与えられる手術器具2の先端部の
位置情報に基づき、画像メモリ12から所要の断層像の
画像データーを選択するもので、この発明における画像
選択手段に相当する。画像メモリ12は、被検体Mの関
心領域内の関心部位毎の断層像の画像データーを記憶す
るものであり、この発明における画像記憶手段に相当す
る。画像合成部11は、画像選択部10によって選択さ
れた画像上の、位置情報変換部8によって求められた変
換位置情報の示す位置に手術器具2の位置を示す所定パ
ターンを重ね合わせるもので、この発明における画像合
成手段に相当する。画像合成部11で合成された画像
は、この発明における表示手段に相当するモニタ13に
与えられる。
【0016】図3は、この発明に係る手術器具の位置表
示装置に使用するマーカーPの一実施例の概略構成を示
す図で、パイロット指標、補助指標として断層像の撮影
装置に対し画像情報(信号)を発生するものを用い、且
つ、補助指標は複数個よりなり、パイロット指標を中心
にその両側に直線状に交叉するように2系列配置したも
のである。図3において、21は、実空間上の座標と、
複数あるいは単数の断層画像によって構成される三次元
空間の座標を対応づけるための基点となり、且つ、キャ
リブレーション時キャリブレーションプローブの先端の
指示点となる、パイロット指標(主信号発生物体)であ
る。この主信号発生物体は、後述する支持体の中心に作
られた直径2mmの球形の空洞に、断層撮像装置で信号
(画像情報)を発生する物質が入れられている。断層像
の撮影装置がMRI装置である場合には、PVAゲルや
Gd−DTPA、塩化ニッケル水溶液、硫酸銅水溶液な
どを用いる。また、X線CT装置やX線装置の場合に
は、ヨード系造影剤を用いる。この物質を入れるための
空洞の大きさは、小さいほど手術適用時の誤差が低減さ
れるが、小さすぎると主信号発生物体が画像上に描出さ
れにくくなるので、これらを考慮し、1.5mm-3.0mm の範
囲内が望ましい。
【0017】22および23は、主信号発生物体のスラ
イス厚方向の位置を精度良く示すための補助指標(補助
信号発生物体)で、実施例では各6箇設けられている。
この補助信号発生物体も、主信号発生物体同様、支持体
の中に作られた空洞に断層撮像装置で信号を発生する物
体が入れられており、それぞれ主信号発生物体21を中
心に直線上に配置されている。この実施例では、補助信
号発生物体22は円柱形状に、補助信号発生物体23は
角柱形状に形成されている。補助信号物体22と23
は、三次元的には、主信号発生物体21を挟んでねじれ
の関係、すなわち、主信号発生物体21を挟んで支持体
の厚み方向に間隔を隔てて位置し、かつ、これら補助信
号物体22、23がそれぞれ形成する直線列が直角でな
い角度θ、例えば60°で交叉するように配列されてい
る。この直線状に配置された各補助信号発生物体間に
は、信号を発生しない切れ目25がある一定間隔で配置
されている。この実施例では、この切れ目のマーカー面
への投影が長方形になるが、これに限らず、補助信号物
体の信号を発生する部分が球状になるような切れ目であ
っても良い。
【0018】また、この実施例では、切れ目の数が、主
信号発生物体21と一対の補助信号発生物体22、23
が7つに分かれるような数になっているが、この発明は
これに限定されず、画像化された際に主信号発生物体2
1のスライス厚方向の位置が認識しやすい数であれば、
いくらでも良い。24は、主信号発生物体21、補助信
号発生物体22、23を切れ目5を介在させて固定する
支持体である。この支持体としては断層像の撮影にMR
I装置を用いる場合はアクリル樹脂を用い、CT装置の
場合は、ポリウレタン樹脂などを用いるが、この発明は
これに限らず断層像を撮影する撮像装置において、信号
を発生しないか、あるいは発生しても主信号発生物体2
1や補助信号発生物体22、23に比べ、十分に小さい
信号しか発生しない物質で、かつ、光学的に透明あるい
は半透明な素材であれば、この支持体の材質として用い
ることができる。この支持体は、直径φ1が30mm、厚さ
φ2が5mm-7mm の円盤形状を呈する。この実施例では、
人体に貼付するものであるため、角の少ない形状を採用
しているが、円盤形状に限らず四辺形やその他の多角形
の板状でも良い。
【0019】また、この形状のマーカーで、補助信号発
生物体22、23の描出長さが、主信号発生物体21の
スライス厚方向の位置を示すためには、 φ1・sin (θ°/2)≧スライス厚 を満たすφ1が直径として必要である。従って、θ=60
°、スライス厚=10mmとして計算するとφ1=20mmとな
るが、実際の断層撮像装置は、公称値より厚い範囲から
信号を収集する傾向があるので、その分余裕をみて30mm
としている。またマーカー厚さφ2については、マーカ
ーに含まれる主信号発生物体21、及び2本の直線上に
配置された補助信号発生物体22、23が断面に描出さ
れた場合、マーカーの厚さ方向にそれぞれ分離されてい
る必要があるので、ある程度の厚さが必要だが、一方人
体の表面に貼り付けるものであるので、その点では薄い
方が望ましい。この点を考慮し、この実施例ではφ2=
7mmとしている。この例に限らず、この発明では、断層
撮像装置の性能(S/N、分解能)が向上して、より小
さな信号発生物体を確実に描出することができるように
なれば、厚みφ2がより薄いマーカーとすることが可能
となる。
【0020】つぎに、図3に示す構成のマーカーを用い
て、断層像の収集およびキャリブレーションについて図
5を参照して説明する。上記構成の装置において手術器
具2の位置を表示するには、装置を動作させるに先立
ち、画像メモリ12に断層像を収集記憶させておく必要
がある。図5を参照して画像メモリ12に記憶される断
層像の収集について説明する。図5(a) に示すように、
手術台1に載置された被検体Mの関心部位付近(この例
では頭部)の体表面の4ケ所に図3に示すマーカー
1 、P2 、P3 、P4 を貼り付け、関心部位を含む領
域内の複数のスライス面S1 〜Sn の断面像を各マーカ
ーP1 、P2 、P3 、P4 とともにX線CT装置、MR
I装置などにより撮影する。このようにして得られた断
層像I1 〜In の模式図を図5(b) に示す。これらの断
層像I1 〜In およびマーカーP1 、P2 、P3 、P4
は、撮影に使用したX線CT装置の固有の空間座標(C
T座標系)によってその位置が定義されている。この断
層像I1 〜In およびマーカーP1 、P2 、P3 、P4
のCT座標系は画像メモリ12に格納される。
【0021】キャリブレーションは、各マーカーP1
2 、P3 、P4 の実空間上の位置を図1で説明した磁
気ソース3a、及び、磁気センサー3bを使って測定す
ることで行なう。すなわち、被検体Mを磁気ソース3a
と共に手術台1に固定し、磁気センサー3bが取付けら
れていてその先端位置が検出可能なキャリブレーション
プローブの先端を、被検体M上の各マーカーP1
2 、P3 、P4 の各主信号発生物体21に順次接触さ
せる。この場合、マーカーの支持体24は透明あるいは
半透明であるので、キャリブレーションプローブの先端
でもって主信号発生物体21を容易に、かつ、正確に指
示することができる。各マーカー位置は、検出回路5を
通り磁気ソース3aとの相対位置から、実空間上のそれ
ぞれの三次元位置座標として算出される。このようにし
て求めた全マーカーP1 、P2 、P3 、P4 の実空間上
の座標は、先に求めた同じマーカーの画像上の座標にそ
れぞれ対応づけられ、実空間上の位置を画像上の位置に
三次元アフィン変換するための変換値が変換値算出部9
で算出され、その変換値が位置情報変換部8に記憶され
る。
【0022】以上のように断層像の収集、及び、画像上
の位置と実空間上の位置との対応付け(キャリブレーシ
ョン)が終了すると、手術に移行する。手術では、磁気
センサー3bが固定されその先端座標が計算可能な吸引
管等の手術器具2が被検体Mの関心部位(体内)に差し
入れられる。被検体Mに対しその位置が固定されている
磁気ソース3aには、駆動回路から交流が送られ、磁気
ソース3a内部のコイルによって三次元方向に磁場が発
生される。検出回路5はこの交流電流から磁気センサー
3bの位置を計算し、位置算出部7は手術器具2の先端
の実空間上の座標を順次求める。
【0023】手術器具2の先端の実空間上の座標は、位
置情報変換部8によって断層像上の座標に変換される。
画像選択部10は、この変換された断層像上の座標に対
応する断層像を画像メモリ12から選択して取り出す。
選択された画像は画像合成部11に送られる。画像合成
部11は、この選択された断層像上の位置情報変換部8
で変換された座標位置に、手術器具2の位置を示す所定
のパターンを重ね合わせ、その合成画像をモニタ15に
出力する。以上の処理を逐次リアルタイムで実行するこ
とによりモニタ15には、選択された画像上に位置算出
部7で検出された手術器具2の現在位置を所定パターン
で表わした画像が順次表示され、術者は手術器具2の位
置を確認しながら手術を行なうことができる。
【0024】つぎに、図3に示すマーカーを用いること
により、主信号発生物体21がスライス厚方向の位置を
示す作用を図4により説明する。図4は被検体に図3に
示すマーカーを貼付して、それを所定のスライス厚で断
層撮影した場合に、主信号発生物体21ならびに補助信
号発生物体22、23がどのように描出、すなわち、画
像化され、そして、それによって主信号発生物体のスラ
イス厚方向の位置をどのように認識できるかを示した図
である。図4において、マーカーに対するイ・ロ・ハは
スライス位置を示すもので、イは主信号発生物体がスラ
イス厚方向の図中下方に位置するように設定したスライ
ス位置を示し、ロは主信号発生物体がスライス厚方向の
中央に位置するように設定したスライス位置を示し、ハ
は主信号発生物体がスライス方向の上方に位置するよう
に設定したスライス位置を示しており、イ′・ロ′・
ハ′は、各スライス位置イ・ロ・ハで描出された主信号
発生物体と補助信号発生物体の画像を示す。
【0025】また図4(a) は一方の補助信号発生物体の
直線列がスライス面に平行になるようにマーカーが位置
する場合の、図4(b) は一方の補助信号発生物体の直線
列がスライス面と直交するようにマーカーが位置する場
合の、図4(c)(d)はそれぞれ2系列の補助信号発生物体
の直線列が共にスライス面と交叉するようにマーカーが
位置している場合のスライス位置と各スライス位置で描
出された画像を示す。図4(a) 〜(d) の四つのいかなる
場合にも、主信号発生物体のスライス内の位置によって
補助信号発生物体の描出のされ方が異なり、かつ、その
補助信号発生物体の描出のされ方によって、主信号発生
物体がスライス厚方向のどの位置に存在しているかが判
定可能である。
【0026】例えば、マーカーとスライス位置の関係が
図4(c) に示す状態では、スライス位置がイの場合に
は、主信号発生物体を中心にその左右に各直線列の一方
側の3個の補助信号発生物体が描出され、また、スライ
ス位置がロの場合には、主信号発生物体を中心にその左
右に各直線列の2個の補助信号発生物体が上下に計4個
描出され、さらに、スライス位置がハの場合には、イの
場合とは逆の位置関係で主信号発生物体を中心にその左
右に各直線列の一方側の3個の補助信号発生物体が描出
されることから、補助信号発生物体がどのように描出さ
れるかで主信号発生物体がスライス厚方向のどの位置に
位置しているかが判る。したがって、キャリブレーショ
ン時にキャリブレーション器具の先端でマーカーPの主
信号発生物体を指示することで、スライス厚方向のマー
カー位置を精度よく求めることができる。
【0027】この実施例では、各補助信号発生物体の直
線列が直交していないので、図4(a)(b)で明らかなよう
に一方の補助信号発生物体がスライス面に平行、ない
し、直交していても、必ずもう一方の補助信号発生物体
の直線列がスライス面と交叉するので、交叉する補助信
号発生物体が主信号発生物体のスライス厚方向の位置を
表示する。また、補助信号発生物体の直線列がスライス
面と鋭角に交叉し、補助信号発生物体の描出能が最も悪
いと考えられる図4(d) でも、10mm厚のスライスまでな
ら、正しく主信号発生物体の位置が描出できる。さら
に、補助信号発生物体の描出のされ方(主信号発生物体
に対する補助信号発生物体の位置関係、補助信号発生物
体ないし切れ目の描出箇数)のみならず、図5のイ′・
ロ′・ハ′で明らかなように、補助信号発生物体ないし
切れ目の長さでもっても、主信号発生物体の断面方向の
位置が認識できる。
【0028】
【変形実施例】
1)実施例では、マーカーのパイロット指標、補助指標
として断層撮影装置に対し信号(画像情報)を発生する
ものを用い、両指標の支持体に信号を発生しないものを
用いたが、逆に指標に信号を発生しないものないし、支
持体に比べて十分に低い信号を発生するものを用い、支
持体に信号を発生するものを用いても、実施例と同等の
作用効果を呈する。例えば、断層撮影にX線CT装置を
使用する場合は、支持体にはアクリル樹脂などを使用
し、主信号非発生物体と補助信号非発生物体には空気を
使用する。 2)実施例では、補助指標の直線列を2系列設けたが一
系列であってもよい。 3)実施例では、パイロット指標を中心にその両側に補
助指標を直線状に配列したが、一方側のみに配列しても
よい。 4)実施例では、パイロット指標と補助指標を識別する
ために形状、大きさを異ならしたが、同一形状、大きさ
のものであってもよい。
【0029】5)実施例では、複数個の補助指標を直線
状に配列したが、細長い線状の単一の補助指標を用いて
もよい。この場合は、描出された補助指標の長さでもっ
てスライス厚方向のマーカー位置を認識できる。 6)実施例では、支持体を光学的に透明ないし半透明な
材質で構成したが、不明体であってもよい。この場合、
キャリブレーション時にパイロット指標がキャリブレー
ションプローブで指示できるように支持体の表面にパイ
ロット指標の位置を示すマークを付しておく必要があ
る。 7)実施例では、X線CT装置で撮影した画像を直接画
像メモリに記憶させるようにしたが、X線CT装置等で
撮影した断層像のフィルムをフィルムリーダーなどで読
み取り、画像メモリに記憶させても、また、光磁気ディ
スクなどの記録媒体から読み取り、画像メモリに記憶さ
せるようにしてもよい。
【0030】8)実施例では、キャリブレーション時に
キャリブレーションプローブを用いたが、手術器具2を
キャリブレーションに共用してもよい。このようにすれ
ば、使用する器具に応じて磁気センサーを付け替える手
間を省くことができ、術者の負担を少なくすることがで
きる。 9)実施例では、磁気ソース3a及び磁気センサー3b
を用いて手術器具2及びキャリブレーションプローブの
位置を検出したが、この発明は、これに限定されること
なく、例えば、手術器具2またはキャリブレーションプ
ローブを多関節のアームの先端に取り付け、各関節部分
でアームの角度を検出することにより、手術器具2また
はキャリブレーションプローブの位置を検出するように
構成してもよい。このように構成することにより磁気ソ
ース3aによって、形成されている磁界を乱すような磁
性体や導電体などから、構成される器具を使用すること
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上で明らかなように、この発明によれ
ば、従来では不可能であったスライス厚方向のマーカー
位置を、断面方向の位置同様、精度良く、しかも容易に
求めることができる。これにより、手術器具の位置表示
装置の手術適用の際、問題であった手術器具位置の表示
誤差が低減でき、重大な医療ミスが防げる。また、マー
カー面と断層面が交叉してさえいれば、断面方向がいか
なる角度でマーカー面を切っても、スライス厚方向のマ
ーカー位置を精度良く求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係わる手術器具に位置表示装置の概略
構成を示す図である。
【図2】磁気ソース及び磁気センサーの説明図である。
【図3】マーカーの一実施例の構成を示す図である。
【図4】マーカーの作用の説明に供する図である。
【図5】断層像の収集の説明に供する図である。
【符号の説明】
1…手術台 2…手術器
具 3a…磁気ソース 3b…磁気
センサー 4…駆動回路 5…検出回
路 6…画像処理コンピュータ 7…位置算
出部 8…位置情報変換部 9…変換値
算出部 10…画像選択部 11…画像
合成部 12…画像メモリ 13…モニ
タ 21…主信号発生物体(パイロット指標) P…マー
カー 22、23…補助信号発生物体(補助指標) 24…支持体 25…切れ目

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の体表面に取り付けられるマーカ
    ーと、被検体の関心部位ごとに断層像の画像データーを
    記憶する画像記憶手段と、手術器具の位置を順次検出す
    る位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置情報に
    基づいて前記画像記憶手段から画像データーを順次選択
    する画像選択手段と、前記画像選択手段によって選択さ
    れた画像上の、前記位置検出手段で検出された位置に、
    手術器具の位置を示す所定パターンを重ね合わせる画像
    合成手段と、前記画像合成手段によって合成された画像
    を表示する表示手段と、から構成される手術器具の位置
    表示装置において、前記マーカーがキャリブレーション
    時の指示点を示すパイロット指標と、前記パイロット指
    標と直線状に配置される補助指標と、前記両指標を支持
    する支持体とで構成されていることを特徴とする手術器
    具の位置表示装置。
JP6114837A 1994-05-27 1994-05-27 手術器具の位置表示装置 Pending JPH07313527A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6114837A JPH07313527A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 手術器具の位置表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6114837A JPH07313527A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 手術器具の位置表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07313527A true JPH07313527A (ja) 1995-12-05

Family

ID=14647945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6114837A Pending JPH07313527A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 手術器具の位置表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07313527A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0810265A (ja) * 1994-06-30 1996-01-16 Shimadzu Corp 断層像の空間座標設定装置
JP2006326175A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Toshiba Corp ディジタルx線断層撮影装置
JP2011131059A (ja) * 2009-12-23 2011-07-07 Biosense Webster (Israel) Ltd 感圧性カテーテルの校正システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0810265A (ja) * 1994-06-30 1996-01-16 Shimadzu Corp 断層像の空間座標設定装置
JP2006326175A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Toshiba Corp ディジタルx線断層撮影装置
JP2011131059A (ja) * 2009-12-23 2011-07-07 Biosense Webster (Israel) Ltd 感圧性カテーテルの校正システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4822634B2 (ja) 対象物の案内のための座標変換を求める方法
US5389101A (en) Apparatus and method for photogrammetric surgical localization
US5823958A (en) System and method for displaying a structural data image in real-time correlation with moveable body
EP1913875B1 (en) Ultrasound system for fusing an ultrasound image and an external medical image
CN110537961B (zh) 一种ct和超声影像融合的微创介入引导系统及方法
US7664542B2 (en) Registering intra-operative image data sets with pre-operative 3D image data sets on the basis of optical surface extraction
US6996430B1 (en) Method and system for displaying cross-sectional images of a body
US7671887B2 (en) System and method of navigating a medical instrument
JP5207795B2 (ja) 撮像対象中の対象物をナビゲーションするシステム及び方法
US6146390A (en) Apparatus and method for photogrammetric surgical localization
JP4758355B2 (ja) 患者の体内に医療用機器を案内するためのシステム
CN101410070B (zh) 图像引导外科系统
CN101141929B (zh) 用于为介入设备生成空间路线图的方法、系统和用于保护其空间精度的质量控制系统
JP5561890B2 (ja) 心臓の侵襲性検査又は処置の視覚的支援装置
US20080228065A1 (en) System and Method for Registration of Localization and Imaging Systems for Navigational Control of Medical Devices
JP2007526066A (ja) 患者体内において医療器具をガイドするシステム
JP2002200058A (ja) X線以外の血管内位置確認及び撮像方法
JP3217593B2 (ja) 手術器具の位置表示装置
JP2000051207A (ja) 医用画像処理装置
JPH07313527A (ja) 手術器具の位置表示装置
JP3634416B2 (ja) 手術器具の位置表示装置
JP3446317B2 (ja) 断層像の空間座標設定装置
JP4051764B2 (ja) 手術器具の位置表示装置
JP3239609B2 (ja) 手術器具の位置表示装置
US11080816B2 (en) Image measuring and registering method