JP4050875B2 - 粒子ビーム装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、絶縁物の分析等に適した粒子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、世の中には、試料の観察,分析,或いは材料の加工等を行うための粒子ビーム装置が種々存在している。例えば、走査型電子顕微鏡は、集束された電子ビームで試料上を走査し、該走査により検出された二次電子に基づいて試料走査像を表示装置上に表示させるもので、試料の観察を行うための代表的な粒子ビーム装置である。又、光電子分光装置は、X線を試料上に照射し、該照射により試料から飛び出してくる光電子の速度を測定することにより、試料を成す原子や分子の結合状態を分析するためのもの、オージェ電子分光装置は、電子を試料上に照射し、該照射により試料のごく表面からから飛び出してくる電子の速度を測定することにより、試料を成す原子や分子の結合状態を分析するためのもの、二次イオン質量分析装置は、イオンを試料上に照射し、該照射により試料表面から放射された二次イオンの質量を計測することにより、試料組成の分析を行うもので、何れも、試料の分析を行うための代表的な粒子ビーム装置である。又、集束イオンビーム装置は、集束したイオンビームを試料或いは材料上に照射し、試料或いは材料に微小加工等を施すもので、試料或いは材料に加工を行うための代表的粒子ビーム装置である。
【0003】
この様な粒子ビーム装置は他にも沢山種類があるが、何れも、科学,医学,産業等のいろいろな分野において大いに役立っている。
【0004】
さて、この様な粒子ビーム装置において、試料或いは材料が絶縁物の場合、試料或いは材料の帯電が問題となる。以後、光電子分光装置を例に上げて説明する。
【0005】
図1は光電子分光装置の概略を示したものである。図中1はX線を発生するX線源、2は絶縁物試料、3はアナライザー、4は、フィラメントF,グリッドG,アノードA,フイラメント加熱用電源FS,偏向電極R及び偏向電源FSから成る中和用電子銃である。尚、前記X線源1、絶縁物試料2、アナライザー(エネルギー分光器)3、及び中和用電子銃4(但し、偏向電源RSを除く)は何れも分析チャンバー(図示せず)若しくは該チャンバー内に取り付けられている。又、該分析チャンバーには真空ポンプ(図示せず)が取り付けられており、試料分析時には、該真空ポンプにより分析チャンバー内が高真空状態に排気される様になっている。
【0006】
この様な構成の光電子分光装置において、X線源1から発生したX線を絶縁物試料2の分析箇所に照射する。該分析箇所から発生した光電子はアナライザー3に入射し、ここで分光されて、アナライザー出口近傍に設けられた検出器(図示せず)に検出され、光電子のエネルギースペクトルが測定される。
【0007】
所で、絶縁物試料2にX線が照射され、該絶縁物試料から光電子が発生すると、該絶縁物試料は正に帯電する。この帯電により、光電子のエネルギースペクトルがシフトしたり、スペクトル形状が歪んだりするため、試料の正確な分析が難しくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、中和用電子銃4を使用して前記帯電を中和している。即ち、フィラメント加熱用電源FSを作動させてフイラメントFを加熱し、該加熱によりフイラメントから熱電子を放出させ、アノードAに正の低電圧を印加することにより前記熱電子を試料2方向に向け、正に帯電した試料を負電荷を有する電子で中和する。
【0009】
しかし、帯電の中和条件の決定に問題がある。即ち、試料毎に中和条件が異なるので、各試料について、測定したスペクトルを見ながら帯電によるシフトや歪みが無くなるように照射電子量等を制御して中和条件を調整する操作を実験を通じて何度も繰り返して中和条件を決定しており、この操作は厄介であり、極めて多くの時間を要している。又、同じ試料でも粒子ビームによる損傷等で測定中に帯電状態が変化すると、予め設定している中和条件では中和が上手くいかないことがある。
【0010】
本発明は、この様な問題点を解決するためになされたもので、新規な粒子ビーム装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に基づく粒子ビーム装置は、絶縁性の被照射物に粒子ビームを照射する手段、該照射により前記被照射物から発生した荷電粒子ビームを検出する手段、偏向手段を有し、前記絶縁性被照射物が帯電する電荷と逆の極性の電荷を有する荷電粒子ビームを前記被照射物に照射する中和銃、前記被照射物の帯電量に対応した電気量を検出する手段、及び該検出手段が検出した電気量に基づいた量の荷電粒子ビームが前記絶縁性被照射物の粒子ビーム照射領域に照射されるように前記中和銃を制御する制御手段を備え、前記電気量検出手段は、2つの導電性部材の間に絶縁性部材を挟み、一方の導電性部材上に前記絶縁性被照射物を載せ、該絶縁性被照射物の帯電量に対応した電気量として前記両導電性部材間の電位差を検出するように成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図2は、本発明の一例として示したを示した光電子分光装置の1概略例である。図中、図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素である。
【0014】
図中11は試料台で、導体板12,厚めの絶縁体部材13,及び導体板14から成り、導体板12と14の間に絶縁体部材13が挟まれた構造になっている。尚、導体板14はアースされている。15はオペアンプで、その負入力端子と前記導体板12が、正入力端子と前記導体板14がそれぞれ電気的に繋がれている。
【0015】
16は中和用電子銃4のフィラメント加熱電源FSをコントロールする制御装置で、フィラメント加熱電源FSのオン,オフ、前記オプアンプ15からの出力信号に基づいてのフィラメント加熱電源FSの出力電圧のコントロール、及び偏向電源RSのコントロールを行う。
【0016】
この様な構成の光電子分光装置において、X線源1から発生したX線を試料台11の導体板12に載置された試料2の分析箇所に照射する。該分析箇所から発生した光電子はアナライザー3に入射し、ここで分光されて、アナライザー出口近傍に設けられた検出器(図示せず)に検出され、光電子のエネルギースペクトルが測定される。
【0017】
さて、測定すべき試料2が絶縁物の場合には、前述した様に、X線照射により、絶縁物試料から光電子が発生し、該絶縁物試料が正に帯電する。そこで、この場合には、制御装置16の指令により中和用電子銃4のフィラメント加熱電源FSがオンの状態になり、フィラメントFから放出された熱電子がアノードAとフィラメントF間に形成されている加速電界により絶縁物試料2の表面上に向かう。尚、この場合、絶縁物試料2上の分析箇所は予め分かっているので、制御装置16は、電子ビームが少なくとも分析箇所を含む領域に照射されるような指令を偏向電源RSに送る。従って、偏向電源RSからの偏向電圧に従って偏向電極Rは試料2方向へ向かう電子ビームを偏向するので、電子ビームは分析箇所を含む領域に照射されることになる。
【0018】
この様に、中和電子銃4により絶縁物試料2の表面に負の電荷を有する電子が照射されると、X線照射による絶縁物試料の正の帯電は中和されることになる。この際、絶縁物試料2は、通常、薄いものなので、絶縁物試料2の表面側の帯電量が増えてくると、該絶縁体試料2を直接載置している導体板12に前記帯電量に対応した電流が流れる。そして、該導体板12とで絶縁体部材13を挟んだ別の導体板14がアースされているので、両導体板の間に、絶縁物試料2が帯電した量に対応した電位差が出力される。即ち、導体板12に繋がったオペアンプの負入力端子は絶縁物試料2が帯電した量に対応した電位に、アースされた導体板14に繋がったオペアンプの正入力端子はアース電位にそれぞれなり、該オペアンプはフィードバック動作、即ち、負入力端子の電位が正入力端子の電位(アース電位)等しくなる様な出力を制御装置16に送る動作を行う。
【0019】
該制御装置16は、この様な出力に基づく加熱用電圧が出力される様にフィラメント電源FSに指令を送るので、中和用電子銃4のフィラメントFから、前記絶縁物試料2の正の帯電を丁度打ち消す(除電)量の電子が絶縁物試料2に照射される。
【0020】
この様に、この例では、測定すべき絶縁物試料2そのものに帯電した電荷量に対応したものを、リアルタイムに、直接、且つ自動測定し、更に、自動的に該測定値に基づいて中和用電子銃から前記帯電を除電する電荷を与える電子を照射するように成しているので、従来のように、面倒且つ時間の掛かる中和条件設定を行う必要はなく、且つ、試料が測定中に帯電状態が変化しても、完全な徐電行われる。
【0021】
尚、前記例では、光電子分光装置を例に上げて説明したが、他の粒子ビーム装置で絶縁物試料若しくは絶縁物材料を観察,分析乃至は加工等を行う場合にも応用可能である。但し、オージェ電子分光装置等の様に絶縁試料が負に帯電するような装置の場合には、中和銃として正イオン銃が使用される。
【0022】
又、前記例では、絶縁物試料の帯電を徐電するために、フィラメント加熱電源をコントロールしてフィラメントFから放出される電子ビームの量を調整するようにしたが、ブランキング電極とブランキング絞りを設け、絶縁物試料の帯電量に対応してブランキング電極への印加電圧をコントロールすることにより、試料方向に向かう電子ビーム量を調整するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の光電子分光装置の1概略例を示したものである。
【図2】 本発明の一例として示したを示した光電子分光装置の1概略例である。
【符号の説明】
1…X線源
2…絶縁物試料
3…アナライザー
4…中和用電子銃
FS…フィラメント加熱用電源
F…フィラメント
G…グリッド
A…アノード
R…偏向電極
RS…偏向電源
11…試料台
12…導体板
13…絶縁体部材
14…導体板
15…オペアンプ
16…制御装置

Claims (3)

  1. 絶縁性の被照射物に粒子ビームを照射する手段、該照射により前記被照射物から発生した荷電粒子ビームを検出する手段、偏向手段を有し、前記絶縁性被照射物が帯電する電荷と逆の極性の電荷を有する荷電粒子ビームを前記被照射物に照射する中和銃、前記被照射物の帯電量に対応した電気量を検出する手段、及び該検出手段が検出した電気量に基づいた量の荷電粒子ビームが前記絶縁性被照射物の粒子ビーム照射領域に照射されるように前記中和銃を制御する制御手段を備え、前記電気量検出手段は、2つの導電性部材の間に絶縁性部材を挟み、一方の導電性部材上に前記絶縁性被照射物を載せ、該絶縁性被照射物の帯電量に対応した電気量として前記両導電性部材間の電位差を検出するように成した粒子ビーム装置。
  2. 前記両導電性部材各々とオペアンプの負入力端子,正入力端子を電気的に繋ぎ、該オペアンプの出力を制御手段に送るように成した請求項1記載の粒子ビーム装置。
  3. 中和銃の陰極加熱電流をコントロールすることにより荷電粒子ビーム量を制御する様に成した請求項記載の粒子ビーム装置。
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