JP4048916B2 - パターン形成方法およびパターン形成用多層膜 - Google Patents

パターン形成方法およびパターン形成用多層膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の三層からなるパターン形成用多層膜を用いて、遠紫外線、電子線、X線等の放射線を照射する工程を有する、特にリソグラフィープロセスに好適なパターン形成方法およびパターン形成用多相膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSI(高集積回路)の高密度化、高集積化に対する要求が益々高まっており、それに伴い配線パターンの微細化も急速に進行している。
このような配線パターンの微細化に対応しうる手段の一つとして、リソグラフィープロセスに用いる露光光線を短波長化する方法があり、近年では、g線(波長436nm)やi線(波長365nm)等の紫外線に替えて、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線や、電子線、X線等が用いられるようになっている。
ところで、従来のレジスト組成物には、樹脂成分としてノボラック樹脂、ポリ(ビニルフェノール)等が用いられてきたが、これらの材料は構造中に芳香族環を含み、193nmの波長に強い吸収があるため、ArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィープロセスでは、高感度、高解像度、高アスペクト比に対応した高い精度が得られない。
【0003】
そこで、193nm以下、特に波長193nmおよび157nmの波長に対して透明で、かつ芳香族環と同等レベル以上のドライエッチング耐性を有するレジスト用樹脂材料が求められている。
このような要求に応えるレジスト用樹脂の一つとして、近年フッ素含有樹脂の有望性が指摘されている。例えば、イー・アイ・デュポン・ド・ネモアス社により、ノルボルネン系化合物とフッ素化エチレン類等とのフッ素含有ノルボルネン系共重合体を化学増幅型レジストの樹脂成分に転用した報告がなされており(例えば、特許文献1参照。)、そこでは波長365nm以下における透過率が高いことが特徴点して述べられている。しかし、波長365nm以下での透過率のデータが具体的に示されているわけではなく、化学増幅型レジストとしての性能については必ずしも明確ではない。さらに同社は、フルオロアルコール残基等を導入したフッ素含有ノルボルネン系共重合体を用いた化学増幅型レジストも提案しているが(例えば、特許文献2参照。)、特に波長157nmにおける透過率は検討されておらず、また当該波長で良好な性能を示すレジストは見いだされていない。
【0004】
一方、短波長の放射線に対する透明性が高いレジストでは定在波の影響が無視できず、露光工程でマスクパターンをレジストに正確に転写することが困難となり、微細パターンを形成する上で障害となることが知られている。また、シリコン酸化膜などの基板を加工する際、レジストパターンをマスクとするが、パターンの微細化に対応してレジスト膜厚も薄膜化する必要があるため、レジストのマスク性が不足し、ダメージを与えずに酸化膜を加工することが困難となる。
そこで、レジストパターンをまず酸化膜加工用下層膜に転写したのち、該下層膜をマスクとして酸化膜をドライエッチング加工するプロセスがとられている。この酸化膜加工用下層膜とは反射防止性を有し定在波の影響を抑える作用を有するものや、反射防止膜の下に形成される膜を指すが、充分なドライエッチング耐性を有することが必要である。
下層膜にドライエッチング耐性を付与するためには、それを構成するポリマー中の水素原子や窒素原子のようなエッチングガスに対して反応性の高い元素の含量を低くし、エッチングガスに対して反応性が比較的低い炭素原子の含量を高くすることが必要であり、従来からノボラック樹脂からなるi線レジストが主に使用されている。
しかしながら、i線レジストも充分なドライエッチング耐性を有するとはいえず、下層膜を加工する際にかなり浸食されて、膜減りを生じることが避けられない。そこで近年では、下層膜の膜厚を厚くしてそれに対応させている。しかし、ArFエキシマレーザーやF2 エキシマレーザー(波長157nm)による微細なシリコン系酸化膜の加工プロセスでは、パターンサイズが小さいため、このような膜厚を厚くする方法では、必然的にパターンのアスペクト比が高くなる結果、パターン側壁からのエッチングガスによる浸食が容易に進行し、パターンの細りやパターン倒れが生じやすくなり、緻密なパターン転写が困難となる。
【0005】
しかも、フッ素含有樹脂からなるレジスト用樹脂の場合、波長193nm以下、特に波長157nmの放射線に対して充分な透明性を確保するためには、樹脂中のフッ素含量を多くする必要がある。しかし、樹脂中のフッ素含量が多くなると、レジスト被膜のドライエッチング耐性が低下するするため、膜厚を充分薄くしながら高度のドライエッチング耐性を保持できるとともに、定在波の影響を充分抑制しうる下層膜の開発が重要な課題となっている。
【0006】
【特許文献1】
WO00/17712
【特許文献2】
WO00/67072
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ドライエッチング耐性に優れ薄膜として使用可能で、定在波の影響を適切に抑制しうる下層膜と、193nm以下、特に193nmおよび157nmの波長において透明性の高いフッ素含有重合体を含有するレジスト被膜とを組み合わせて用いることにより、定在波による影響を受けることがなく、緻密なパターンを形成することができ、さらにドライエッチング工程において、高いアスペクト比を有するパターンを形成することができるパターン形成方法、およびパターン形成用多層膜を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第一に、
(1)炭素含量が80重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜100,000の重合体(イ)を含有する第一下層膜を形成する工程、(2)当該第一下層膜上に、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜を形成する工程、(3)当該第二下層膜上に、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、酸の作用によりアルカリ易溶性となり、かつフッ素含量が30重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜500,000の重合体(ハ)、および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を形成する工程、(4)放射線を露光する工程、並びに(5)露光したレジスト被膜を現像してレジストパターンを形成する工程を有することを特徴とするパターン形成方法
からなる。
【0009】
本発明は、第二に、
炭素含量が80重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜100,000の重合体(イ)を含有する第一下層膜、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜、並びに、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、酸の作用によりアルカリ易溶性となり、かつフッ素含量が30重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜500,000の重合体(ハ)、および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を有することを特徴とするパターン形成用多層膜
からなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
第一下層膜
本発明における第一下層膜は、炭素含量が80重量%以上、好ましくは85重量%以上、さらに好ましくは90重量%で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)が500〜100,000、好ましくは5,000〜50,000の重合体(イ)を含有するものである。
【0011】
−重合体(イ)−
本発明における重合体(イ)としては、分子中に芳香族炭化水素構造を有する重合体が好ましく、特に、下記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体(以下、「重合体(イ1)」という。)が好ましい。
【0012】
【化3】
Figure 0004048916
〔一般式(1)において、R1 は1価の原子または1価の基を示し、mは0〜4の整数であり、mが2〜4のとき複数のR1 は相互に同一でも異なってもよく、R2 およびR3 は相互に独立に1価の原子または1価の基を示す。〕
【0013】
一般式(1)において、R1 の1価の原子または基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基、フェニル基、アルキル基、アルケニル基、アミノ基、アシル基や、これらのフェニル基、アルキル基やアルケニル基をハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基等の1個以上ないし1種以上で置換した基等を挙げることができる。
【0014】
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を挙げることができ、好ましくはフッ素原子である。
前記アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基がさらに好ましい。
また、前記アルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、ビニル基、プロぺニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の炭素数2〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基がさらに好ましい。
また、前記アミノ基としては、第一級アミノ基が好ましく、アミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の第一級アミノ基がさらに好ましい。
また、前記アシル基としては、炭素数2〜10のアシル基が好ましく、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基等の炭素数2〜6の脂肪族または芳香族のアシル基がさらに好ましい。
【0015】
一般式(1)において、R2 およびR3 の1価の原子または1価の基としては、例えば、R1 のそれぞれ1価の原子または1価の基について例示したものと同様のものを挙げることができる。但し、R2 あるいはR3 の1価の原子または1価の基とR1 の1価の原子または1価の基とは、それぞれ相互に同一でも異なってもよい。
【0016】
重合体(イ1)としては、より具体的には、下記一般式(1−1)で表される構造単位を有する重合体(以下、「重合体(イ1−1)」という。)を挙げることができる。
【0017】
【化4】
Figure 0004048916
〔一般式(1−1)において、R1 、m、R2 およびR3 はそれぞれ一般式(1)で定義したとおりであり、R7 は水素原子または1価の有機基を示す。]
【0018】
一般式(1−1)において、R7 の1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、脂環式基、芳香族炭化水素基、ヘテロ環式基等を挙げることができる。
7 のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましい。
7 のアルケニル基としては、ビニル基、プロぺニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の炭素数2〜6の直鎖状または分岐状のアルケニル基が好ましい。
7 の脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数4〜10の脂環式基が好ましい。
7 の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が好ましい。
さらに、R7 のヘテロ環式基としては、例えば、2−フラニル基、テトラヒドロ−2−フラニル基、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基、チオフルフリル基、2−ピラニル基、テトラヒドロ−2−ピラニル基、2−ピラニルメチル基、テトラヒドロ−2−ピラニルメチル基等の4〜10員環のヘテロ環式基が好ましい。
【0019】
重合体(イ1−1)は、例えば、下記▲1▼〜▲3▼の方法によって製造することができる。但し、重合体(イ1−1)の製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。
▲1▼ アセナフチレン類とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合したのち、この重合体を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合する方法。
▲2▼ アセナフチレン類を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合したのち、この重合体とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合する方法。
▲3▼ 基−CH2 −OR(但し、Rは水素原子または1価の有機基を示す。)で置換されたアセナフチレン類を、場合により他のアセナフチレン類あるいは共重合可能な他のモノマーと共に、重合して得られた下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体(1−2)」という。)を用いて、後述する第一下層膜形成用組成物を調製し、その後該組成物を基板に塗布し、加熱して重合体(1−2)をさらに縮合することにより、重合体(イ1−1)を得る方法。
【0020】
【化5】
Figure 0004048916
〔一般式(1−2)において、Rは水素原子または1価の有機基を示し、R1 、m、R2 およびR3 はそれぞれ一般式(1)で定義したとおりである。〕
【0021】
特に、第一下層膜形成用組成物の保存安定性が良好であることと、重合体(イ1−1)の架橋度の調整が容易であることから、▲3▼の方法が好ましい。
【0022】
▲1▼〜▲3▼の方法で用いられるアセナフチレン類としては、例えば、
アセナフチレン;
1―クロロアセナフチレン、3―クロロアセナフチレン、4―クロロアセナフチレン、5―クロロアセナフチレン、1―ブロモアセナフチレン、3―ブロモアセナフチレン、4―ブロモアセナフチレン、5―ブロモアセナフチレン等のハロゲン化アセナフチレン類;
1―ヒドロキシアセナフチレン、3―ヒドロキシアセナフチレン、4―ヒドロキシアセナフチレン、5―ヒドロキシアセナフチレン等のヒドロキシアセナフチレン類;
1―メルカプトアセナフチレン、3―メルカプトアセナフチレン、4―メルカプトアセナフチレン、5―メルカプトアセナフチレン等のメルカプトアセナフチレン類;
【0023】
アセナフチレン−1―カルボン酸、アセナフチレン−3―カルボン酸、アセナフチレン−4―カルボン酸、アセナフチレン−5―カルボン酸等のアセナフチレンカルボン酸類;
1―ニトロアセナフチレン、3―ニトロアセナフチレン、4―ニトロアセナフチレン、5―ニトロアセナフチレン等のニトロアセナフチレン類;
アセナフチレン−1―スルホン酸、アセナフチレン−3―スルホン酸、アセナフチレン−4―スルホン酸、アセナフチレン−5―スルホン酸等のアセナフチレンスルホン酸類;
1―メチルアセナフチレン、3―メチルアセナフチレン、4―メチルアセナフチレン、5―メチルアセナフチレン、1―エチルアセナフチレン、3―エチルアセナフチレン、4―エチルアセナフチレン、5―エチルアセナフチレン等のアルキルアセナフチレン類;
【0024】
1―ビニルアセナフチレン、3―ビニルアセナフチレン、4―ビニルアセナフチレン、5―ビニルアセナフチレン等のアルケニルアセナフチレン類;
1―アミノアセナフチレン、3―アミノアセナフチレン、4―アミノアセナフチレン、5―アミノアセナフチレン等のアミノアセナフチレン類;
1―アセチルアセナフチレン、3―アセチルアセナフチレン、4―アセチルアセナフチレン、5―アセチルアセナフチレン等のアシルアセナフチレン類;
1―フェニルアセナフチレン、3―フェニルアセナフチレン、4―フェニルアセナフチレン、5―フェニルアセナフチレン等のフェニルアセナフチレン類や、
【0025】
基−CH2 −ORで置換されたアセナフチレン類として、例えば、
3−ヒドロキシメチルアセナフチレン、4−ヒドロキシメチルアセナフチレン、5−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−3−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−4−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−5−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−6−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−7−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−メチル−8−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−3−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−5−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−3−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−4−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−5−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−6−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−7−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−8−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−3−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−4−ヒドロキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−5−ヒドロキシメチルアセナフチレン等のヒドロキシメチルアセナフチレン類;
【0026】
3−メトキシメチルアセナフチレン、4−メトキシメチルアセナフチレン、5−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−3−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−4−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−5−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−6−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−7−メトキシメチルアセナフチレン、1−メチル−8−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−3−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−4−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジメチル−5−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−3−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−4−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−5−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−6−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−7−メトキシメチルアセナフチレン、1−フェニル−8−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−3−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−4−メトキシメチルアセナフチレン、1,2−ジフェニル−5−メトキシメチルアセナフチレン等のメトキシメチルアセナフチレン類
等を挙げることができる。
これらのアセナフチレン類は、単独であるいは2種類以上を混合して使用することができる。
【0027】
また、▲1▼〜▲2▼の方法で用いられるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド等の飽和脂肪族アルデヒド類;アクロレイン、メタクロレイン等の不飽和脂肪族アルデヒド類;フルフラール等のヘテロ環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、1−ナフタルアルデヒド、9−アントラアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等を挙げることができる。
これらのアルデヒド類のうち、特に、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが好ましい。。
前記アルデヒド類は、単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。
▲1▼〜▲2▼の方法におけるアルデヒド類の使用量は、アセナフチレン類100重量部当たり、通常、1〜1,000重量部、好ましくは5〜500重量部である。
【0028】
また、▲1▼〜▲2▼の方法で場合により用いられる共縮合可能な他の芳香族化合物としては、アセナフチレン類と共縮合しうる限り特に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフテン等の無置換芳香族炭化水素類;トルエン、m―キシレン、p―キシレン、1―メチルナフタレン等のアルキル置換芳香族炭化水素類;フェノール、クレゾール、1―ナフトール、ビスフェノール類、多価フェノール類等のヒドロキシ置換芳香族炭化水素類;安息香酸、1―ナフタレンカルボン酸、9―アントラセンカルボン酸等のカルボキシル置換芳香族炭化水素類;アニリン、1−アミノナフタレン、9−アミノアントラセン等のアミノ置換芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ブロモベンゼン、1−クロロナフタリン、1−ブロモナフタリン等のハロゲン置換芳香族炭化水素類等を挙げることができる。
これらの他の芳香族化合物は、単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。
▲1▼〜▲2▼の方法における他の芳香族化合物の使用量は、アセナフチレン類100重量部当たり、通常、10,000重量部以下である。
【0029】
また、▲1▼〜▲3▼の方法で場合により用いられる共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシメチルスチレン、m−ヒドロキシメチルスチレン、p−ヒドロキシメチルスチレン、o−アセトキシスチレン、、m−アセトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン等の(置換)スチレン系化合物;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル系化合物;
【0030】
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシアン化ビニル系化合物;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル系化合物;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ビニル、ジメチル・ビニル・メタクリロイルオキシメチルシラン等の不飽和基含有不飽和カルボン酸エステル系化合物;
2−クロロエチルビニルエーテル、クロロ酢酸ビニル、クロロ酢酸アリル等のハロゲン含有ビニル系化合物;
【0031】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール等の水酸基含有ビニル系化合物;
(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド等のアミド基含有ビニル系化合物;
コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、マレイン酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等のカルボキシル基含有ビニル系化合物;
1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、9−ビニルアントラセン、9−ビニルカルバゾール等の他のビニルアリール系化合物
等を挙げることができる。
これらの他のモノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0032】
▲1▼〜▲3▼の方法におけるアセナフチレン類と共重合可能な他のモノマーとの比率は、両者の合計に対して、アセナフチレン類が5〜100モル%含有することが好ましく、より好ましくは10〜100モル%、さらに好ましくは20〜100モル%である。
▲1▼〜▲3▼の方法における重合は、例えば、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等により、塊状重合、溶液重合等の適宜の重合形態で実施することができる。
【0033】
▲1▼の方法におけるアセナフチレン類とアルデヒド類との、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に縮合した重合体のMw、および(ii) の方法におけるアセナフチレン類を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合した重合体のMwは、第一下層膜の所望の特性に応じて適宜選択されるが、通常、100〜10,000、好ましくは2,000〜5,000である。
【0034】
▲1▼〜▲3▼の方法における縮合反応は、酸触媒の存在下、無溶剤下あるいは溶剤中、好ましくは溶剤中で加熱することにより行われる。
前記酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、過塩素酸等の無機酸類;p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸類;蟻酸、シュウ酸等のカルボン酸類等を挙げることができる。
酸触媒の使用量は、使用する酸類の種類によって適宜調整されるが、通常、アセナフチレン類またはアセナフテン類100重量部当たり、0.001〜10,000重量部、好ましくは0.01〜1,000重量部である。
【0035】
▲1▼〜▲3▼の方法における縮合反応に用いられる溶剤としては、縮合反応を阻害しない限り特に限定されるものではないが、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ系樹脂等の、アルデヒド類を原料とする樹脂の合成に従来から使用されている溶剤、より具体的には、後述するパターン形成用組成物溶液に使用される溶剤のほか、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類等を挙げることができる。また、使用する酸触媒が例えば蟻酸のような液状のものである場合には、この酸触媒にも溶剤としての役割を兼ねさせることができる。
▲1▼〜▲3▼の方法における縮合反応の反応温度は、通常、40℃〜200℃である。また反応時間は、反応温度によって適宜調整されるが、通常、30分〜72時間である。
本発明において、重合体(イ)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0036】
第一下層膜形成用組成物
本発明における第一下層膜は、重合体(イ)を、必要に応じて、下記する添加剤と共に、後述する溶剤に溶解した溶液(以下、「第一下層膜形成用組成物」という。)を用いて形成される。なお、前記重合体(1−2)をさらに縮合して重合体(イ1−1)を得る場合には、重合体(1−2)を、必要に応じて添加剤と共に、溶剤に溶解した組成物が用いられる。
【0037】
−添加剤−
第一下層膜形成用組成物には、本発明の所期の効果を損なわない限り、必要に応じて、架橋剤、重合体(イ)以外の重合体(以下、「他の重合体」という。)、放射線吸収剤、界面活性剤、酸発生剤等の各種の添加剤を配合することができる。
前記架橋剤は、例えば、第一下層膜形成用組成物から形成される第一下層膜と、その上に形成される第二下層膜との間でインターミキシングが起こることを防止する作用を有し、また第一下層膜形成用組成物の塗布後のクラックを防止する作用も果たす成分である。
【0038】
このような架橋剤としては、多核フェノール類や、種々の市販の硬化剤を使用することができる。
前記多核フェノール類としては、例えば、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−メチレンビスフェノール、4,4’−エチリデンビスフェノール、ビスフェノールA等の2核フェノール類;4,4’,4''−メチリデントリスフェノール、4,4’−〔1−{4−(1−[ 4−ヒドロキシフェニル ]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール等の3核フェノール類;ノボラック等のポリフェノール類等を挙げることができる。
これらの多核フェノール類のうち、4,4’−〔1−{4−(1−[ 4−ヒドロキシフェニル ]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール、ノボラック等が好ましい。
前記多核フェノール類は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0039】
また、前記硬化剤としては、例えば、2,3−トリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、3,4−トリレンジイソシアナート、3,5−トリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、1,4−シクロヘキサンジイソシアナート等のジイソシアナート類や、市販品として、エピコート812、同815、同826、同828、同834、同836、同871、同1001、同1004、同1007、同1009、同1031(商品名、油化シェルエポキシ製)、アラルダイト6600、同6700、同6800、同502、同6071、同6084、同6097、同6099(商品名、チバガイギー製)、DER331、同332、同333、同661、同644、同667(商品名、ダウ製)等のエポキシ化合物類;サイメル300、同301、同303、同350、同370、同771、同325、同327、同703、同712、同701、同272、同202、マイコート506、同508(商品名、三井サイアナミッド製)等のメラミン系硬化剤;サイメル1123、同1123−10、同1128、マイコート102、同105、同106、同130(商品名、三井サイアナミッド製)等のベンゾグアナミン系硬化剤;サイメル1170、同1172(商品名、三井サイアナミッド製)、ニカラックN―2702(商品名、三和ケミカル製)等のグリコールウリル系硬化剤等を挙げることができる。
これらの硬化剤のうち、メラミン系硬化剤、グリコールウリル系硬化剤等が好ましい。
前記硬化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、架橋剤として、多核フェノール類と硬化剤とを併用することもできる。
【0040】
架橋剤の配合量は、第一下層膜形成用組成物中の全固形分100重量部当たり、通常、5,000重量部以下、好ましくは1,000重量部以下である。
【0041】
前記他の重合体としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用することができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、
ポリ(1,4−ペンタジエン)、ポリ(1,4−ヘキサジエン)、ポリ(1,5−ヘキサジエン)等の非共役ジエン系重合体類;ポリ(メチルビニルケトン)、ポリ(芳香族ビニルケトン)、ポリ(環状ビニルケトン)等のα,β−不飽和ケトン系重合体類;
【0042】
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物等のα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体の重合体類;ポリ(メタ)アクリル酸無水物、無水マレイン酸の共重合体等のα,β−不飽和カルボン酸無水物の重合体類;メチレンマロン酸ジエステル、イタコン酸ジエステル等の不飽和多塩基性カルボン酸エステルの重合体類;ソルビン酸エステル、ムコン酸エステル等のジオレフィンカルボン酸エステルの重合体類;(メタ)アクリル酸チオエステル、α−クロルアクリル酸チオエステル等のα,β−不飽和カルボン酸チオエステルの重合体類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の(メタ)アクリロニトリルまたはその誘導体の重合体類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体の重合体類;スチリル金属化合物の重合体類;ビニルオキシ金属化合物の重合体類;
【0043】
ポリイミン類;ポリフェニレンオキシド、ポリ(1,3−ジオキソラン)、ポリオキシラン、ポリテトラヒドロフラン、ポリテトラヒドロピラン等のポリエーテル類;ポリスルフィド類;ポリスルホンアミド類;ポリペプチド類;ナイロン66、ナイロン1〜ナイロン12等のポリアミド類;脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、脂環族ポリエステル、ポリ炭酸エステル等のポリエステル類;ポリ尿素類;ポリスルホン類;ポリアジン類;ポリアミン類;ポリ芳香族ケトン類;ポリイミド類;ポリベンゾイミダゾール類;ポリベンゾオキサゾール類;ポリベンゾチアゾール類;ポリアミノトリアゾール類;ポリオキサジアゾール類;ポリピラゾール類;ポリテトラゾール類;ポリキノキサリン類;ポリトリアジン類;ポリベンゾオキサジノン類;ポリキノリン類;ポリアントラゾリン類
等を挙げることができる。
【0044】
また、前記熱硬化性樹脂は、塗布後の加熱により硬化して溶剤に不溶となり、第一下層膜と第二下層膜との間のインターミキシングを防止する作用を有し、他の重合体として好ましく使用することができる。
このような熱硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性アクリル系樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノ系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂等を挙げることができる。
これらの他の重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他の重合体の配合量は、重合体(イ)100重量部当たり、通常、20重量部以下、好ましくは10重量部以下である。
【0045】
前記放射線吸収剤としては、例えば、油溶性染料、分散染料、塩基性染料、メチン系染料、ピラゾール系染料、イミダゾール系染料、ヒドロキシアゾ系染料等の染料;ビクシン誘導体、ノルビクシン、スチルベン、4,4’−ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピラゾリン誘導体等の蛍光増白剤;ヒドロキシアゾ系染料、チヌビン234(商品名、チバガイギー製)、チヌビン1130(商品名、チバガイギー製)等の紫外線吸収剤;アントラセン誘導体、アントラキノン誘導体等の芳香族化合物等を挙げることができる。
これらの放射線吸収剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
放射線吸収剤の配合量は、第一下層膜形成用組成物中の全固形分100重量部当たり、通常、100重量部以下、好ましくは50重量部以下である。
【0046】
前記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、ぬれ性、現像性等を改良する作用を有する成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−n−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤や、市販品として、オルガノシロキサンポリマーであるKP341(商品名、信越化学工業製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体であるポリフローNo.75、同No.95(商品名、共栄社油脂化学工業製)、エフトップEF101、同EF204、同EF303、同EF352(商品名、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F172、同F173(商品名、大日本インキ化学工業製)、フロラードFC430、同FC431、同FC135、同FC93(商品名、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(商品名、旭硝子製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、第一下層膜形成用組成物中の全固形分100重量部当たり、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下である。
【0047】
前記酸発生剤としては、感放射線性酸発生剤あるいは熱酸発生剤を使用することができる。
前記感放射線性酸発生剤および熱酸発生剤としては、例えば、後述する第二下層膜形成用組成物におけるそれぞれ感放射線性酸発生剤および熱酸発生剤について例示した化合物と同様のものを挙げることができる。
第一下層膜形成用組成物において、感放射線性酸発生剤および熱酸発生剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また感放射線性酸発生剤と熱酸発生剤とを併用することもできる。
【0048】
酸発生剤の配合量は、第一下層膜形成用組成物中の全固形分100重量部当たり、通常、5,000重量部以下、好ましくは0.1〜1,000重量部である。特に、重合体(1−2)を含有する第一下層膜形成用組成物においては、塗布後の重合体(1−2)の縮合反応を促進させる目的で、酸発生剤を配合することが好ましい。
【0049】
第一下層膜形成用組成物には、さらに、保存安定剤、消泡剤、接着助剤等を配合することができる。
第一下層膜形成用組成物は、通常、例えば孔径0.1μm程度のフィルターでろ過して、下層膜の形成に使用される。
【0050】
−溶剤−
第一下層膜形成用組成物に使用される溶剤としては、重合体(イ)および添加剤成分を溶解しうる限り、特に限定されるものではないが、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエテルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
【0051】
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル等の乳酸エステル類;
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸i−ブチル、ギ酸n−アミル、ギ酸i−アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、酢酸n−ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、酪酸i−ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
【0052】
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクトン等のラクトン類
等を挙げることができる。
【0053】
これらの溶剤のうち、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート類、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等が好ましい。
前記溶剤は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。
【0054】
第一下層膜形成用組成物における溶剤の使用量は、該組成物中の全固形分濃度が、通常、0.01〜70重量%、好ましくは0.05〜60重量%、さらに好ましくは0.1〜50重量%となる範囲である。
第一下層膜形成用組成物は、通常、例えば孔径0.1μm程度のフィルターでろ過して、下層膜の形成に使用される。
【0055】
第二下層膜
本発明における第二下層膜は、シロキサン成分(ロ)を含有するものである。
本発明におけるシロキサン成分(ロ)としては、より具体的には、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「シラン化合物(2)」という。)および下記一般式(3)で表される化合物(以下、「シラン化合物(3)」という。)の群から選ばれる少なくとも1種の加水分解物および/または縮合物を挙げることができる。
【0056】
【化6】
Figure 0004048916
〔一般式(2)において、R4 は1価の有機基を示し、複数のR4 は相互に同一でも異なってもよく、R5 は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、aが2のとき2個のR5 は相互に同一でも異なってもよく、aは0〜2の整数である。
【0057】
一般式(3)において、R8 、R9 、R10およびR11は相互に独立に1価の有機基を示し、複数のR8 、複数のR9 、複数のR10および複数のR11はそれぞれ相互に同一でも異なってもよく、bおよびcは相互に独立に0〜2の整数であり、R12は酸素原子または−(CH2)e −(但し、eは1〜6の整数である。)を示し、dは0または1である。〕
【0058】
−シラン化合物(2)−
一般式(2)において、R4 およびR5 の1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アリール基、ビニル基、アリル基、グリシジル基等を挙げることができる。
4 およびR5 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が好ましい。これらのアルキル基はフッ素原子、アミノ基、グリシドキシ基等により置換されていてもよい。
【0059】
また、R4 およびR5 のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基等を挙げることができる。
【0060】
一般式(2)において、R4 およびR5 としてはそれぞれ、特に、フッ素原子、アミノ基またはグリシドキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、フェニル基等が好ましい。
【0061】
シラン化合物(2)の具体例としては、
a=0の化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等;
a=1の化合物として、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−i−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、トリ−t−ブトキシシラン、トリフェノキシシラン、
フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−i−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリ−t−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシラン、
【0062】
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−t−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−i−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−t−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、
n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−i−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、
i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−i−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、
【0063】
n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−i−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、
sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−i−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、sec−ブチルトリフェノキシシラン、
t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−i−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、
【0064】
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−i−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−t−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−i−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン等;
【0065】
a=2の化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−i−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−t−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、
ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−i−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−t−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、
ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−i−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−t−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジフェノキシシラン、
ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−i−プロピルジ−i−プロポキシシラン、ジ−i−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−i−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−i−プロピルジ−t−ブトキシシラン、ジ−i−プロピルジフェノキシシラン、
【0066】
ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−i−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−t−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジフェノキシシラン、
ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−i−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−t−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジフェノキシシラン、
ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジエトキシシラン、ジ−t−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−t−ブチルジ−i−プロポキシシラン、ジ−t−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−t−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−t−ブチルジ−t−ブトキシシラン、ジ−t−ブチルジフェノキシシラン、
【0067】
ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−i−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−t−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、
ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジ−γ−アミノプロピルジメトキシシラン、ジ−γ−アミノプロピルジエトキシシラン、ジ−γ−グリシドキシプロピルジメトキシシラン、ジ−γ−グリシドキシプロピルジエトキシシラン、ジ(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、ジ(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジエトキシシラン等
を挙げることができる。
【0068】
これらの化合物のうち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラフェノキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が好ましい。
前記シラン化合物(2)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0069】
−シラン化合物(3)−
一般式(3)において、、R8 、R9 、R10およびR11の1価の有機基としては、前記一般式(2)におけるR4 およびR5 の1価の有機基について例示した基と同様のものを挙げることができる。
【0070】
シラン化合物(3)のうち、一般式(3)におけるR12が酸素原子である化合物の具体例としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン等を挙げることができる。
【0071】
これらの化合物のうち、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン等が好ましい。
【0072】
また、一般式(3)におけるR12が−(CH2)e −である化合物の具体例としては、
ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリフェノキシシリル)メタン、ビス(メチルジメトキシシリル)メタン、ビス(メチルジエトキシシリル)メタン、ビス(フェニルジメトキシシリル)メタン、ビス(フェニルジエトキシシリル)メタン、ビス(メトキシジメチルシリル)メタン、ビス(エトキシジメチルシリル)メタン、ビス(メトキシジフェニルシリル)メタン、ビス(エトキシジフェニルシリル)メタン、
1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリフェノキシシリル)エタン、1,2−ビス(メチルジメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(メチルジエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(フェニルジメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(フェニルジエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(メトキシジメチルシリル)エタン、1,2−ビス(エトキシジメチルシリル)エタン、1,2−ビス(メトキシジフェニルシリル)エタン、1,2−ビス(エトキシジフェニルシリル)エタン、
1,3−ビス(トリメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリフェノキシシリル)プロパン、1,3−ビス(メチルジメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(メチルジエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(フェニルジメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(フェニルジエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(メトキシジメチルシリル)プロパン、1,3−ビス(エトキシジメチルシリル)プロパン、1,3−ビス(メトキシジフェニルシリル)プロパン、1,3−ビス(エトキシジフェニルシリル)プロパン
等を挙げることができる。
【0073】
これらの化合物のうち、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(メチルジメトキシシリル)メタン、ビス(メチルジエトキシシリル)メタン、ビス(フェニルジメトキシシリル)メタン、ビス(フェニルジエトキシシリル)メタン、ビス(メトキシジメチルシリル)メタン、ビス(エトキシジメチルシリル)メタン、ビス(メトキシジフェニルシリル)メタン、ビス(エトキシジフェニルシリル)メタン等が好ましい。
【0074】
また、一般式(3)におけるdが0の化合物としては、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェニキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン等を挙げることができる。
【0075】
これらの化合物のうち、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェニキシジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン等が好ましい。
前記化合物(3)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0076】
本発明におけるシロキサン成分(ロ)としては、シラン化合物(2)の加水分解物および/または縮合物が好ましく、特に、下記一般式(2−1)で表されるシラン化合物(2)(以下、「シラン化合物(2−1)」という。)と下記一般式(2−2)で表されるシラン化合物(2)(以下、「シラン化合物(2−2)」という。)との共加水分解物および/または共縮合物(以下、「シロキサン成分(ロ1)」という。)が、レジスト被膜に対する密着性がより良好である点で好ましい。
【0077】
【化7】
Figure 0004048916
〔一般式(2−1)および一般式(2−2)において、R5 は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、nが2のとき2個のR5 は相互に同一でも異なってもよく、R4 およびR6 は相互に独立に1価の有機基を示し、4個のR4 は相互に同一でも異なってもよく、2個または3個のR6 はそれぞれ相互に同一でも異なってもよく、nは1または2である。〕
【0078】
本発明におけるシロキサン成分(ロ1)において、シラン化合物(2−2)の使用量(完全加水分解縮合物換算)は、シラン化合物(2−1)100重量部(完全加水分解縮合物換算)当たり、通常、0.5〜30重量部、好ましくは0.5〜25重量部である。
【0079】
シロキサン成分(ロ)を調製する際の加水分解反応ないし縮合反応においては、加水分解性あるいは縮合反応性を有する基(例えば、シラン化合物(2)中のR4 O−基や、シラン化合物(3)中のR8 O−基ないしR10O−基)の合計1モル当たり、0.25〜3モルの水、好ましくは0.3〜2.5モルの水を添加することが望ましい。水を前記範囲内の量で添加することにより、得られる第二下層膜がより均一となり、また後述する第二下層膜用組成物の保存安定性もより良好となる。
水を添加する際には、溶剤に溶解したシラン化合物の溶液中に断続的あるいは連続的に添加する。この場合、後述する触媒は溶液中に予め添加しておいてもよく、また添加される水中に加えておいてもよい。
【0080】
シロキサン成分(ロ)を調製する際の加水分解反応ないし縮合反応においては、例えば、金属キレート化合物、有機酸、無機酸、有機塩基、無機塩基等の触媒を使用することができる。
前記金属キレート化合物としては、例えば、
トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−i−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−t−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、ジエトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−n−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−sec−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−t−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−i−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−n−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−sec−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−t−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン、
【0081】
トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−i−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−t−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−t−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−t−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)チタン、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)チタン、トリス(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテート)チタン、等のチタンキレート化合物;
【0082】
トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−i−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−n−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、
【0083】
トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−i−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリス(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム
等のジルコニウムキレート化合物;
【0084】
トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物
等を挙げることができる。
【0085】
また、前記有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、ミキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができる。
また、前記無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等を挙げることができる。
【0086】
また、前記有機塩基としては、例えば、ピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を挙げることができる。
また、前記無機塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。
【0087】
これらの触媒のうち、金属キレート化合物、有機酸、無機酸が好ましく、さらに好ましくはチタンキレート化合物、有機酸である。
前記触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0088】
加水分解反応ないし縮合反応時における触媒の使用量は、シラン化合物100重量部(完全加水分解縮合物換算)当たり、通常、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
【0089】
加水分解反応ないし縮合反応は、無溶媒下あるいは溶媒中で実施することができる。
前記溶媒としては、後述する第二下層膜形成用組成物に使用される溶媒と同様のものを使用することができる。
加水分解反応ないし縮合反応時における反応温度は、通常、0〜100℃、好ましくは15〜80℃である。
また、シラン化合物(2)あるいはシラン化合物(3)を2種以上使用する場合、好ましくはシラン化合物(2−1)とシラン化合物(2−2)とを併用する場合には、2種以上のシラン化合物を混合後に加水分解・縮合してもよいし、2種以上のシラン化合物をそれぞれ別個に加水分解・縮合したのちに混合して用いてもよいが、特に後者が好ましい。
【0090】
第二下層膜形成用組成物
本発明における第二下層膜は、シロキサン成分(ロ)を、必要に応じて、下記する他の添加剤と共に、後述する溶媒に溶解または分散した溶液または分散液(以下、この溶液および分散液をまとめて「第二下層膜形成用組成物」という。)を用いて形成される。
【0091】
−添加剤−
第二下層膜形成用組成物には、酸発生剤を配合することが好ましい。
前記酸発生剤としては、例えば、熱酸発生剤あるいは感放射線性酸発生剤を使用することができる。
前記熱酸発生剤は、通常、50〜450℃、好ましくは200〜350℃に加熱することにより酸を発生する化合物であり、その例としては、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩を挙げることができる。
【0092】
前記スルホニウム塩としては、例えば、
4−アセトフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−ベンジルオキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ベンゾイルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ベンゾイルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、3−クロロ−4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のアルキルスルホニウム塩;
ベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジル−4−アセトキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ベンゾイントシレート等のモノベンジルスルホニウム塩;
【0093】
4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2−ニトロベンジルトシレート等の置換モノベンジルスルホニウム塩;
ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジベンジル−4−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のジベンジルスルホニウム塩
等を挙げることができる。
【0094】
また、前記ベンゾチアゾニウム塩としては、例えば、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベンジル)ベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5−クロロベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート等のベンジルベンゾチアゾリウム塩を挙げることができる。
さらに、前記以外の熱酸発生剤として、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノンを使用することもできる。
【0095】
これらの熱酸発生剤のうち、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−アセトキシフェニル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート等が好ましい。
【0096】
また、熱酸発生剤の市販品としては、例えば、サンエイド SI−L85、同SI−L110、同SI−L145、同SI−L150、同SI−L160(三新化学工業(株)製)等を挙げることができる。
【0097】
また、前記感放射線性酸発生剤は、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の照射により酸を発生する化合物である。
感放射線性酸発生剤としては、例えば、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、
4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4―ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート、
【0098】
シクロヘキシル・メチル−2―オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル−2―オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジメチル−2―オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1―ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―シアノ−1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―シアノ−1―ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―ニトロ−1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―ニトロ−1―ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―メチル−1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
【0099】
1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4―エトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−(4―メトキシメトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4―エトキシメトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(1−メトキシエトキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(2−メトキシエトキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
【0100】
1−(4−メトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−エトキシカルブニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−プロポキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−i−プロポキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−〔4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−ベンジルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩化合物;
【0101】
フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン含有化合物;
1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のジアゾケトン化合物;
4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等のスルホン化合物;
ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸化合物
等を挙げることができる。
第二下層膜形成用組成物において、熱酸発生剤および感放射線性酸発生剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また熱酸発生剤と感放射線性酸発生剤とを併用することもできる。
【0102】
第二下層膜形成用組成物における酸発生剤の配合量は、シロキサン成分(ロ)100重量部(完全加水分解縮合物換算)当たり、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。この場合、酸発生剤の配合量が1重量部未満では、レジストパターンの裾引きが大きくなる傾向があり、一方30重量部を超えると、レジストパターンのアンダーカットが大きくなる傾向がある。
【0103】
第二下層膜形成用組成物には、本発明の所期の効果を損なわない限り、必要に応じて、β−ジケトン化合物、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機重合体、界面活性剤等の各種の他の添加剤を配合することができる。
前記β−ジケトン化合物としては、例えば、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ヘプタンジオン等を挙げることができる。
これらのβ−ジケトン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記β−ジケトン化合物の配合量は、第二下層膜形成用組成物中の全固形分100重量部当たり、好ましくは1〜50重量部、さらに好ましくは3〜30重量%である。このような範囲でβ−ジケトン化合物を配合することにより、保存安定性がさらに改良されるとともに、塗膜の均一性等の特性が低下するおそれも少なくなる。
【0104】
前記コロイド状シリカは、例えば、高純度の無水ケイ酸を、後述する溶媒のうち親水性有機溶媒に分散した分散液であり、平均粒径が、通常、5〜30mμ、好ましくは10〜20mμ、固形分濃度が10〜40重量%程度のものである。
このような、コロイド状シリカとしては、例えば、メタノールシリカゾル、イソプロパノールシリカゾル(商品名、日産化学工業(株)製);オスカル(商品名、触媒化成工業(株)製)等を挙げることができる。
また、前記コロイド状アルミナとしては、アルミナゾル520、同100、同200(商品名、日産化学工業(株)製);アルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132(商品名、川研ファインケミカル(株)製)等を挙げることができる。
また、前記有機重合体としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合体、(メタ)アクリレート系重合体、芳香族ビニル系重合体、デンドリマー、ポリイミド,ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体等を挙げることができる。
また、前記界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤や、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、含フッ素界面活性剤等を挙げることができる。
【0105】
−溶媒−
第二下層膜形成用組成物に使用される溶媒としては、例えば、
n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、i−プロピルベンセン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
【0106】
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノナノール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール等のモノアルコール系溶媒;
【0107】
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−オクタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョン等のケトン系溶媒;
【0108】
エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;
【0109】
ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸2−メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のエステル系溶媒;
【0110】
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等の含窒素系溶媒;
硫化ジメチル、硫化ジエチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンスルトン等の含硫黄系溶媒
等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0111】
第二下層膜形成用組成物における溶媒の使用量は、該組成物中の全固形分濃度が、通常、1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%となる範囲である。
また、第二下層膜形成用組成物は、アルコールの含量が20重量%以下、好ましくは5重量%以下であることが望ましい。アルコールは、シロキサン成分(ロ)を調製する際の加水分解反応ないし縮合反応時に生じる場合があり、その場合も、例えば蒸留等により、第二下層膜形成用組成物中のアルコールの含量が20重量%以下、好ましくは5重量%以下になるように調整することが望ましい。
【0112】
レジスト被膜
本発明におけるレジスト被膜は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、酸の作用によりアルカリ易溶性となり、かつフッ素含量が30重量%以上、好ましくは40重量%以上で、Mwが500〜500,000、好ましくは1,000〜100,000の重合体(ハ)、および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜からなる。
ここでいう「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、後述するパターン形成用組成物から形成されたレジスト被膜からパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該レジスト被膜の代わりに重合体(ハ)のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
【0113】
−重合体(ハ)−
本発明における重合体(ハ)としては、主鎖および/または側鎖に脂環式骨格を有する重合体、より具体的には、下記一般式(4)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(4)」という。)および一般式(5)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(5)」という。)の群から選ばれる少なくとも1種を有する重合体(以下、「重合体(ハ1)」という。)が好ましく、さらに好ましくは繰り返し単位(4)を有する重合体(以下、「重合体(ハ1−1)」という。)である。
【0114】
【化8】
Figure 0004048916
〔一般式(4)において、各R13は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を示し、各Aは相互に独立に酸素原子または下記式(i)で表される基を示し、かつ少なくとも2つのAが式(i)で表される基であり、xおよびyはそれぞれ0または1で、(x+y)=1である。
【0115】
【化9】
Figure 0004048916
(式中、各R14は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、または酸により解離してヒドロキシル基となる1価の基を示す。)〕
一般式(4)において、R13、A、xおよびyは、得られる重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)のフッ素含量が30重量%以上、好ましくは40重量%以上となるように選択される。
【0116】
【化10】
Figure 0004048916
〔一般式(5)において、各R15は相互に独立に水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、ヒドロキシル基を有する1価の有機基、または酸解離性基を有する1価の有機基を示し、zは0〜2の整数である。〕
一般式(5)において、R15およびzは、得られる重合体(ハ1)のフッ素含量が30重量%以上、好ましくは40重量%以上となるように選択される。
【0117】
一般式(4)において、R13のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
これらのハロゲン原子のうち、特にフッ素原子が好ましい。
また、R13の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。
これらのアルキル基のうち、特にメチル基が好ましい。
【0118】
また、R13の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、パーフルオロ−n−デシル基等を挙げることができる。
これらのフッ素化アルキル基のうち、特にトリフルオロメチル基が好ましい。
【0119】
一般式(4)におけるR13としては、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基等が好ましい。
【0120】
Aを示す前記式(i)で表される基(以下、「連結基(i)」という。)において、R14のハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基および炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、前記R13について例示したそれぞれ対応する基を挙げることができる。
【0121】
また、R14の酸により解離してヒドロキシル基となる1価の基としては、例えば、下記式(ii)で表される基を挙げることができる。
【0122】
【化11】
Figure 0004048916
(式中、R16は酸により解離して水素原子を生じる1価の基を示す。)
【0123】
式(ii)において、R16の酸により解離して水素原子を生じる1価の基(以下、「酸解離性保護基」という。)としては、例えば、
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基、メチルジチオカルボニル基等の有機カルボニル基;
【0124】
メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、t−ブトキシメチル基、t−ブチルチオメチル基、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、t−ブトキシメチル基、シロキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基、ビス(2−クロロエトキシ)メチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−ベンジロキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−ベンジロキシ−2−フルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2−トリメチルシリルエチル基、2−(フェニルセレニル)エチル基等の、式(ii)中の酸素原子と結合してアセタール構造を形成する有機基;
【0125】
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、ジメチルエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルメトキシフェニルシリル基等のアルキルシリル基;
2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基等のアルキル置換脂環族基
等を挙げることができる。
【0126】
これらの酸解離性保護基のうち、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、t−ブチルジメチルシリル基等が好ましい。
【0127】
連結基(i)におけるR14としては、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、メチル基、トリフルオロメチル基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基等が好ましい。
【0128】
重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)において、繰り返し単位(4)は、単独でまたは2種以上が存在することができる。
また、重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)において、繰り返し単位(4)はn=0(m=1)の単位のみ、あるいはn=1(m=0)の単位のみからなることもできるが、n=0(m=1)の繰り返し単位(4)とn=1(m=0)の繰り返し単位(4)とが共存することが好ましい。
【0129】
さらに、重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)における繰り返し単位(4)としては、その3つのAがすべて連結基(i)である単位が好ましく、この場合の連結基(i)の構造に関しては、酸解離性保護基をもたない繰り返し単位(4)では、いずれか1つの連結基(i)のみが1個のヒドロキシル基を有し、残りの連結基(i)がヒドロキシル基をもたないことが好ましく、また酸解離性保護基を有する繰り返し単位(4)では、いずれか1つの連結基(i)のみが1個の酸解離性保護基を有し、残りの連結基(i)がヒドロキシル基および酸解離性保護基をもたないことが好ましい。
【0130】
繰り返し単位(4)は、下記一般式(6)で表されるジオレフィン系単量体(以下、「単量体(6)」という。)の環化重合により形成される単位である。
【0131】
【化12】
Figure 0004048916
【0132】
単量体(6)として下記式(6-1) の化合物を用いた場合、その環化重合により形成される繰り返し単位(4)は、一般に、下記式(7-1)で表される繰り返し単位あるいは下記式(7-2)で表される繰り返し単位の少なくとも1種からなる。
【0133】
【化13】
Figure 0004048916
【0134】
一般式(5)において、R15の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。
【0135】
また、R15の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、パーフルオロ−n−デシル基等を挙げることができる。
【0136】
また、R15のヒドロキシル基を有する1価の有機基としては、例えば、下記式(iii) で表される基(以下、「ヒドロキシル基含有有機基(iii) 」という。)を挙げることができる。
【0137】
【化14】
Figure 0004048916
(式中、P1 はメチレン基、フルオロメチレン基、ジフルオロメチレン基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキレン基を示す。)
【0138】
式(iii)において、P1 の炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等を挙げることができる。
【0139】
また、P1 の炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキレン基としては、例えば、(トリフルオロメチル)メチレン基、メチル(トリフルオロメチル)メチレン基、ジ(トリフルオロメチル)メチレン基、1−フルオロエチレン基、1,1−ジフルオロエチレン基、1,2−ジフルオロエチレン基、2,2−ジフルオロエチレン基、1−(トリフルオロメチル)エチレン基、2−(トリフルオロメチル)エチレン基、1−メチル−1−(トリフルオロメチル)エチレン基、2−メチル−2−(トリフルオロメチル)エチレン基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロトリメチレン基、オクタフルオロテトラメチレン基等を挙げることができる。
【0140】
好ましいヒドロキシル基含有有機基(iii) としては、例えば、ヒドロキシ(トリフルオロメチル)メチル基、1−ヒドロキシ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ヒドロキシジ(トリフルオロメチル)メチル基、2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)エチル基、2−ヒドロキシ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)エチル基、2−ヒドロキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基等を挙げることができる。
【0141】
また、R15の酸解離性基を有する1価の有機基としては、酸により解離して、カルボキシル基あるいはアルコール性水酸基を生成する基が好ましい。
このような好ましい酸解離性基を有する1価の有機基としては、例えば、下記式(iv)で表される基(以下、「酸解離性有機基(iv)」という。)を挙げることができる。
【0142】
【化15】
Figure 0004048916
(式中、P2 は単結合、メチレン基、フルオロメチレン基、ジフルオロメチレン基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキレン基を示し、Qは−O−または−COO−を示し、R17は酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基を示す。)
【0143】
式(iv) において、P2 の炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等を挙げることができる。
【0144】
また、P2 の炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキレン基としては、例えば、(トリフルオロメチル)メチレン基、メチル(トリフルオロメチル)メチレン基、ジ(トリフルオロメチル)メチレン基、1−フルオロエチレン基、1,1−ジフルオロエチレン基、1,2−ジフルオロエチレン基、2,2−ジフルオロエチレン基、1−(トリフルオロメチル)エチレン基、2−(トリフルオロメチル)エチレン基、1−メチル−1−(トリフルオロメチル)エチレン基、2−メチル−2−(トリフルオロメチル)エチレン基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロトリメチレン基、オクタフルオロテトラメチレン基等を挙げることができる。
【0145】
また、R17の酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;
フェノキシカルボニル基、4−t−ブチルフェニル基、1−ナフチル基等のアリーロキシカルボニル基;
ベンジル基、4−t−ブチルベンジル基、フェネチル基、4−t−ブチルフェネチル基等のアラルキル基;
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基、メチルジチオカルボニル基等の有機カルボニル基;
【0146】
メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、t−ブトキシメチル基、t−ブチルチオメチル基、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、t−ブトキシメチル基、シロキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基、ビス(2−クロロエトキシ)メチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−ベンジロキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−ベンジロキシ−2−フルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2−トリメチルシリルエチル基、2−(フェニルセレニル)エチル基等の、式(iv)中の酸素原子と結合してアセタール構造を形成する有機基;
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、ジメチルエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルメトキシフェニルシリル基等のアルキルシリル基
等を挙げることができる。
【0147】
これらの酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基のうち、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、t−ブチルジメチルシリル基等が好ましい。
【0148】
好ましい酸解離性有機基(iv)としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、(エトキシメトキシ)ジ(トリフルオロメチル)メチル基、2−エトキシメトキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基、(t−ブトキシカルボニルオキシ)ジ(トリフルオロメチル)メチル基、t−ブトキシカルボニルオキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基等を挙げることができる。
【0149】
一般式(5)におけるR15としては、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ(トリフルオロメチル)メチル基、1−ヒドロキシ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、(ヒドロキシ)ジ(トリフルオロメチル)メチル基、2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)エチル基、2−ヒドロキシ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)エチル基、2−ヒドロキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基、t−ブトキシカルボニル基、(エトキシメトキシ)ジ(トリフルオロメチル)メチル基、2−エトキシメトキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基、(t−ブトキシカルボニルオキシ)ジ(トリフルオロメチル)メチル基、t−ブトキシカルボニルオキシ−2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチル基等が好ましい。
また、一般式(5)におけるzとしては0または1が好ましい。
【0150】
繰り返し単位(5)を与える単量体としては、分子中のフッ素含量が30重量%以上であるものが好ましく、特に、酸解離性基有機基(iv)を有し、その基P2 が、その基Qに対してα位の炭素原子にフッ素原子あるいはフッ素化アルキル基(好ましくはトリフルオロメチル基)が結合した構造をとる単量体が望ましい。
重合体(ハ1)において、繰り返し単位(5)は、単独でまたは2種以上が存在することができる。
【0151】
重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)は、繰り返し単位(4)および繰り返し単位(5)以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」という。)を1種以上有することができる。
繰り返し単位(4)を有する重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)における他の繰り返し単位としては、例えば、前記一般式(4)における各R13の一部のみが相互に独立にヒドロキシル基またはカルボキシル基である繰り返し単位、前記一般式(4)における基A中の2つのR14の少なくとも一方がカルボキシル基である繰り返し単位、これらの繰り返し単位中のヒドロキシル基あるいはカルボキシル基の水素原子を前記酸解離性保護基で置換した繰り返し単位を挙げることができる。
この場合の他の繰り返し単位中における酸解離性保護基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、t−ブチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、2−メチル−2−アダマンチル基等が好ましい。
【0152】
また、繰り返し単位(5)を有する重合体(ハ1)における他の繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(8)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(8)」という。)を挙げることができる。
【0153】
【化16】
Figure 0004048916
〔一般式(8)において、各R18は相互に独立に水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、ヒドロキシル基を有する1価の有機基、または酸解離性基を有する1価の有機基を示し、wは0〜2の整数である。〕
【0154】
一般式(8)において、R18の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、水酸基を有する1価の有機基、および酸解離性基を有する1価の有機基としては、例えば、前記一般式(5)におけるR15について例示したそれぞれ対応する基と同様のものを挙げることができる。
一般式(8)におけるR18としては、フッ素原子、トリフルオロメチル基等が好ましい。
また、一般式(8)におけるwとしては0〜2がいずれも好ましい。
【0155】
また、重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)において、前記以外の他の繰り返し単位を与える単量体としては、例えば、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ヘプタフルオロ−n−プロポキシテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(2’,2’,2’−トリフルオロカルボエトキシ)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(2’,2’,2’−トリフルオロカルボエトキシ)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
【0156】
ジシクロペンタジエン、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカ−8−エン、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカ−3−エン、トリシクロ[ 4.4.0.12,5 ] ウンデカ−3−エン、トリシクロ[ 6.2.1.01,8 ] ウンデカ−9−エン、トリシクロ[ 6.2.1.01,8 ] ウンデカ−4−エン、テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,12 ]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−3−エン、ペンタシクロ[ 6.5.1.13,6 .02,7 .09,13 ]ペンタデカ−4−エン、ペンタシクロ[ 7.4.0.12,5 .19,12.08,13 ]ペンタデカ−3−エン等を挙げることができる。
【0157】
重合体(ハ1)において、繰り返し単位(4)および繰り返し単位(5)の合計含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、30〜100モル%である。この場合、前記合計含有率が30モル%未満では、溶解コントラストが低下する傾向がある。
また、酸解離性保護基を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、5〜70モル%、好ましくは5〜50モル%である。この場合、酸解離性保護基を有する繰り返し単位の含有率が5モル%未満では、レジストとしたときの残膜率や解像度が低下する傾向があり、一方70モル%を超えると、レジストとしたとき、感度が低下したり、パターン形状が損なわれたりする傾向がある。
【0158】
重合体(ハ1−1)において、繰り返し単位(4)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%である。この場合、繰り返し単位(4)の含有率が30モル%未満では、溶解コントラストが低下する傾向がある。
また、酸解離性保護基を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、5〜70モル%、好ましくは5〜50モル%である。この場合、酸解離性保護基を有する繰り返し単位の含有率が5モル%未満では、レジストとしたときの残膜率や解像度が低下する傾向があり、一方70モル%を超えると、レジストとしたとき、感度が低下したり、パターン形状が損なわれたりする傾向がある。
【0159】
繰り返し単位(4)を有する重合体(ハ1)および重合体(ハ1−1)を製造する環化重合、並びに繰り返し単位(5)を有する重合体(ハ1)を製造する重合は、例えば、その各繰り返し単位に対応する単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、溶媒の非存在下または溶媒中で重合することにより実施することができる。
各重合に使用される前記溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、フルオロクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーエル類等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0160】
重合体(ハ1)のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
なお、重合体(ハ1)は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、レジストとしたときの感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに改善することができる。重合体(ハ1)の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。
【0161】
−感放射線性酸発生剤−
本発明における感放射線性酸発生剤は、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により酸を発生する成分である。
このような感放射線性酸発生剤としては、露光によりトリフルオロメタンスルホン酸または下記一般式(I)で表される酸(以下、「酸(I)」という。)を発生する化合物(以下、「酸発生剤(A1)」という。)が好ましい。
【0162】
【化17】
Figure 0004048916
〔一般式(I)において、Ra は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基、または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基を示し、該1価の炭化水素基および該1価のフッ素化炭化水素基は置換されていてもよく、各Rb は相互に独立にフッ素原子またはトリフルオロメチル基を示す。〕
【0163】
一般式(I)において、Ra の炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、nープロピル基、i―プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等を挙げることができる。
【0164】
また、Ra の炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、ノナフルオロ−i−ブチル基、ノナフルオロ−sec−ブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基等を挙げることができる。
【0165】
また、Ra の炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基あるいはこれらの置換誘導体としては、例えば、下記一般式(v-1)〜(v-7)で表される基等を挙げることができる。
【0166】
【化18】
Figure 0004048916
【0167】
【化19】
Figure 0004048916
【0168】
【化20】
Figure 0004048916
【0169】
【化21】
Figure 0004048916
【0170】
【化22】
Figure 0004048916
【0171】
【化23】
Figure 0004048916
【0172】
【化24】
Figure 0004048916
【0173】
〔一般式(v-1)〜(v-7)において、各R18は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アセチル基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基、1級アミノ基、2級アミノ基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を示し、各R20は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を示し、jは0〜10の整数である。
一般式(v-4)において、kは1〜18の整数である。
一般式(v-5)において、uは0〜3の整数である。〕
【0174】
本発明における好ましい酸(I)としては、例えば、
ヘプタフルオロ−n−プロパンスルホン酸、ノナフルオロ−n−ブタンスルホン酸、パーフルオロ−n−オクタンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−プロパンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−ブタンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−オクタンスルホン酸や、
【0175】
前記一般式(v-1)〜(v-7)で表される基の結合手に、
−CF2 CF2 SO3 H、−CF2 CF(CF3)SO3 H、
−CF(CF3)CF2 SO3 H、−CF(CF3)CF(CF3)SO3 H、
−C(CF3)2 CF2 SO3 Hまたは−CF2 C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(I-1) 〜(I-10)の酸等を挙げることができる。
【0176】
【化25】
Figure 0004048916
【0177】
【化26】
Figure 0004048916
【0178】
【化27】
Figure 0004048916
【0179】
【化28】
Figure 0004048916
【0180】
【化29】
Figure 0004048916
【0181】
本発明において、酸発生剤(A1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、必要に応じて、酸発生剤(A1)と共に、他の感放射線性酸発生剤を1種以上併用することができる。
好ましい他の感放射線性酸発生剤としては、露光により、例えば、下記一般式(II) で表される酸(以下、「酸(II)」という。)、下記一般式(III)で表される酸(以下、「酸(III)」という。)または下記一般式(IV)で表される酸(以下、「酸(IV)」という。)を発生する化合物(以下、「酸発生剤(A2)」という。)を挙げることができる。
【0182】
【化30】
Figure 0004048916
〔一般式(II)において、Rb はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を示し、Rb'は水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示し、Rc は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基を示し、該1価の炭化水素基および該1価のフッ素化炭化水素基は置換されていてもよい。
【0183】
一般式(III)において、Rd は炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基を示し、該1価の炭化水素基は置換されていてもよい。
【0184】
一般式(IV)において、Reは炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基を示し、該1価の炭化水素基および該1価のフッ素化炭化水素基は置換されていてもよい。〕
【0185】
一般式(II)〜(IV)において、Rc 、Rd およびReの炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、置換されていてもよい炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基および置換されていてもよい炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば、前記一般式(I)におけるRaについて例示したそれぞれ対応する基を挙げることができる。
【0186】
好ましい酸(II) としては、例えば、
1−フルオロエタンスルホン酸、1−フルオロ−n−プロパンスルホン酸、1−フルオロ−n−ブタンスルホン酸、1−フルオロ−n−オクタンスルホン酸、1,1−ジフルオロエタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−プロパンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−ブタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−オクタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−プロパンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−ブタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−オクタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)エタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−プロパンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−ブタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−オクタンスルホン酸や、
【0187】
前記一般式(v-1)〜(v-7)で表される基の結合手に、−CF2 SO3 H、−CHFSO3 H、−CH(CF3)SO3 Hまたは−C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(II-1) 〜(II-40)の酸等を挙げることができる。
【0188】
【化31】
Figure 0004048916
【0189】
【化32】
Figure 0004048916
【0190】
【化33】
Figure 0004048916
【0191】
【化34】
Figure 0004048916
【0192】
【化35】
Figure 0004048916
【0193】
【化36】
Figure 0004048916
【0194】
【化37】
Figure 0004048916
【0195】
【化38】
Figure 0004048916
【0196】
【化39】
Figure 0004048916
【0197】
【化40】
Figure 0004048916
【0198】
【化41】
Figure 0004048916
【0199】
【化42】
Figure 0004048916
【0200】
【化43】
Figure 0004048916
【0201】
【化44】
Figure 0004048916
【0202】
【化45】
Figure 0004048916
【0203】
【化46】
Figure 0004048916
【0204】
【化47】
Figure 0004048916
【0205】
【化48】
Figure 0004048916
【0206】
【化49】
Figure 0004048916
【0207】
【化50】
Figure 0004048916
【0208】
また、好ましい酸(III)としては、例えば、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、i−ブタンスルホン酸、sec−ブタンスルホン酸、t−ブタンスルホン酸、n−ペンタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸、シクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキルスルホン酸類;
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンジルスルホン酸、α―ナフタレンスルホン酸、β―ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類;
10−カンファースルホン酸や、
前記一般式(v-1)〜(v-7)で表される基の結合手に、−SO3 H基が結合した酸等を挙げることができる。
【0209】
さらに、好ましい酸(IV) としては、例えば、
酢酸、n−プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、テレフタル酸、α―ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ノルボルナンカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ノルボルニル−2−酢酸、1−アダマンタンカルボン酸、1−アダマンタン酢酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジ酢酸、 リトコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸や、
前記一般式(v-1)〜(v-7)で表される基の結合手に、−COOH基が結合した酸等を挙げることができる。
【0210】
酸発生剤(A1)および酸発生剤(A2)としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、カルボン酸化合物、ジアゾケトン化合物、ハロゲン含有化合物等を挙げることができる。
る。
酸(I)、酸(II)、酸(III)あるいは酸(IV)を発生するオニウム塩化合物としては、例えば、
ジフェニルヨードニウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウム塩、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウム塩、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウム塩、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウム塩、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウム塩、1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、1−(4−シアノナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−シアノナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−ニトロナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−ニトロナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−メチルナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−メチルナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−ヒドロキシナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−ヒドロキシナフチル)ジエチルスルホニウム塩、
【0211】
1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−エトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−メトキシメトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−エトキトメトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−〔4−(1−メトキシエトキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウム塩、1−〔4−(2−メトキシエトキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−メトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−エトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−n−プロポキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−i−プロポキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−n−ブトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−〔4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウム塩、1−〔4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ナフタレン−1−イル〕テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(4−ベンジルオキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウム塩
等を挙げることができる。
【0212】
また、酸(I)、酸(II)あるいは酸(III)を発生するスルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
また、酸(I)、酸(II)あるいは酸(III)を発生するスルホン酸化合物としては、例えば、スルホン酸エステル、スルホン酸イミド、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
また、酸(IV) を発生するカルボン酸化合物としては、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸イミド、カルボン酸シアネート等を挙げることができる。
【0213】
また、酸(I)、酸(II)、酸(III)あるいは酸(IV)を発生するジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
さらに、酸(I)、酸(II)、酸(III)あるいは酸(IV)を発生するハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
【0214】
本発明において、感放射線性酸発生剤の使用量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部である。この場合、感放射線性酸発生剤の使用量が1重量部未満では、レジストとしたときの感度や解像度が低下する傾向があり、一方20重量部を超えると、レジストとしたとき、レジスト被膜の放射線透過率が低下してパターン形状が損なわれるおそれがある。
また、酸発生剤(A2)の使用量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、5重量部以下、好ましくは3重量部以下である。
【0215】
パターン形成用組成物
本発明におけるレジスト被膜は、重合体(ハ)および感放射線性酸発生剤を、必要に応じて、下記する添加剤と共に、全固形分濃度が、通常、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%となるように、後述する溶剤に溶解した溶液(以下、「パターン形成用組成物」という。)を用いて形成される。
【0216】
−添加剤−
本発明におけるパターン形成用組成物には、溶解制御剤として、下記一般式(9)で表される化合物(以下、「化合物(9)」という。)および下記一般式(10)で表される化合物(以下、「化合物(10)」という。)の群から選ばれる少なくとも1種(以下、「溶解制御剤(B1)」という。)、および/または下記一般式(11)で表される繰り返し単位を有するポリケトンおよび下記一般式(12)で表される繰り返し単位を有するポリスピロケタールの群から選ばれる少なくとも1種(以下、「溶解制御剤(B2)」という。)を配合することが好ましい。
本発明におけるパターン形成用組成物は、溶解制御剤(B1)および/または溶解制御剤(B2)を含有することにより、レジストとしたときの溶解コントラストおよび溶解速度をより適切に制御することができる。
【0217】
【化51】
Figure 0004048916
〔一般式(9)および一般式(10)において、各Xは相互に独立に水素原子、フッ素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、または下記式(vi)で表される基(以下、「官能基(vi)」という。)
【0218】
【化52】
Figure 0004048916
(式中、Yは単結合、メチレン基、シクロヘキシレン基またはフェニレン基を示し、Zは水素原子または酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基を示し、rは0または1である。)
を示し、かつXの少なくとも1つが官能基(vi)であり、pおよびqはそれぞれ0〜2の整数である。〕
【0219】
【化53】
Figure 0004048916
〔一般式(11) および一般式(12) において、各R21は相互に独立に水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基または下記式(vii)
【0220】
【化54】
Figure 0004048916
(式中、R22は水素原子、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基または1−エトキシエチル基を示し、Rf1は水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示し、sは0〜3の整数である。)
で表される基を示す。〕
【0221】
一般式(9)および一般式(10)において、Xの炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。
【0222】
また、Xの炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、パーフルオロ−n−デシル基等を挙げることができる。
【0223】
Xを示す官能基(vi)において、Yのシクロヘキシレン基およびフェニレン基中の2つの結合手はそれぞれ、1,2−位、1,3−位あるいは1,4−位にあることができる。
【0224】
また、Zの酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基としては、例えば、
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基、メチルジチオカルボニル基等の有機カルボニル基;
【0225】
メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、t−ブトキシメチル基、t−ブチルチオメチル基、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、t−ブトキシメチル基、シロキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基、ビス(2−クロロエトキシ)メチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−ベンジロキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−ベンジロキシ−2−フルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2−トリメチルシリルエチル基、2−(フェニルセレニル)エチル基等の、式(vi)中の酸素原子と結合してアセタール構造を形成する有機基;
【0226】
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、ジメチルエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルメトキシフェニルシリル基等のアルキルシリル基;
2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基等のアルキル置換脂環族基
等を挙げることができる。
【0227】
これらの酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基のうち、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基等が好ましい。
【0228】
好ましい化合物(9)としては、例えば、下記一般式(9-1) 〜式(9-4) で表される化合物等を挙げることができる。
【0229】
【化55】
Figure 0004048916
【0230】
【化56】
Figure 0004048916
【0231】
〔一般式(9-1) 〜(9-4) において、各R23は相互に独立に水素原子、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基または1−エトキシエチル基を示し、各Rf2は相互に独立に水素原子、フッ素原子またはトリフルオロメチル基を示す。但し、一般式(9-3) および一般式(9-4) では、それぞれ8つのRf2が同時に水素原子をとることがない。〕
【0232】
また、好ましい化合物(10)としては、例えば、下記一般式(10-1) 〜式(10-5) で表される化合物等を挙げることができる。
【0233】
【化57】
Figure 0004048916
【0234】
【化58】
Figure 0004048916
【0235】
【化59】
Figure 0004048916
【0236】
〔一般式(10-1) 〜(10-5) において、各R23は相互に独立に水素原子、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基または1−エトキシエチル基を示し、各Rf2は相互に独立に水素原子、フッ素原子またはトリフルオロメチル基を示す。但し、一般式(10-3) および一般式(10-4) では、それぞれ4つのRf2が同時に水素原子をとることがない。〕
【0237】
溶解制御剤(B1)において、化合物(9)としては、例えば、下記式(9-1-1) 、式(9-1-2) 、式(9-2-1) または式(9-2-2) の化合物がさらに好ましく、また化合物(10)としては、例えば、下記式(10-1-1) 、式(10-1-2) 、式(10-2-1) 、式(10-2-2) または式(10-5-1) の化合物がさらに好ましい。
【0238】
【化60】
Figure 0004048916
【0239】
【化61】
Figure 0004048916
【0240】
【化62】
Figure 0004048916
【0241】
【化63】
Figure 0004048916
【0242】
【化64】
Figure 0004048916
【0243】
また、溶解制御剤(B2)としては、下記式(12-1) で表される繰り返し単位を有するポリスピロケタールがさらに好ましい。
【0244】
【化65】
Figure 0004048916
【0245】
前記ポリケトンおよび前記ポリスピロケタールのMwは、通常、300〜100,000、好ましくは800〜3,000である。
【0246】
パターン形成用組成物において、溶解制御剤の配合量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。この場合、溶解制御剤の配合量が50重量部を超えると、レジストとしての耐熱性が低下する傾向がある。
【0247】
本発明におけるパターン形成用組成物には、本発明の所期の効果を損なわない限り、必要に応じて、酸拡散制御剤、界面活性剤、増感剤等の各種の他の添加剤を配合することができる。
前記酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(13)
【0248】
【化66】
Figure 0004048916
〔一般式(13)において、各R24は相互に独立に水素原子、置換もしくは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基または置換もしくは非置換のアラルキル基を示す。〕
【0249】
で表される化合物(以下、「含窒素化合物(α)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(β)」という。)、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体(以下、これらをまとめて「含窒素化合物(γ)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
【0250】
含窒素化合物(α)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【0251】
含窒素化合物(β)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等を挙げることができる。
含窒素化合物(γ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
【0252】
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
【0253】
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
これらの酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0254】
パターン形成用組成物において、酸拡散制御剤の配合量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が15重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.01重量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
【0255】
また、前記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
パターン形成用組成物において、界面活性剤の配合量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、2重量部以下である。
【0256】
また、前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを感放射線性酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、パターン形成用組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
パターン形成用組成物において、増感剤の配合量は、重合体(ハ)100重量部当たり、通常、50重量部以下である。
また、染料あるいは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
さらに、前記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
【0257】
−溶剤−
パターン形成用組成物の調製に使用される溶剤としては、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
【0258】
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン
等を挙げることができる。
【0259】
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、就中、直鎖状もしくは分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。
【0260】
パターン形成用組成物における溶剤の使用量は、該組成物中の全固形分濃度が、通常、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%となる範囲である。
パターン形成用組成物は、通常、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過して、パターンの形成に使用される。
【0261】
パターンの形成方法
本発明のパターン形成方法は、(1)重合体(イ)を含有する第一下層膜を形成する工程、(2)当該第一下層膜上に、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜を形成する工程、83)当該第二下層膜上に、重合体(ハ)および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を形成する工程、(4)放射線を露光する工程、並びに(5)露光したレジスト被膜を現像してレジストパターンを形成する工程を有するものである。
【0262】
より具体的には、例えば、1)基板上に第一下層膜形成用組成物を塗布し、得られた塗膜をベークして第一下層膜を形成する工程、2)当該第一下層膜上に、第二下層膜形成用組成物を塗布し、得られた塗膜をベークして第二下層膜を形成する工程、3)当該第二下層膜上に、パターン形成用組成物溶液を塗布し、得られた塗膜をベークしてレジスト被膜を形成して、パターン形成用多層膜を形成する工程、4)露光用マスクを介して放射線を選択的に露光する工程、並びに5)露光したレジスト被膜を現像してレジストパターンを形成する工程を有し、さらに必要に応じて、6)当該パターンをマスクとして、第一下層膜および第二下層膜のエッチングを行なう工程を有する。
【0263】
以下、本発明のパターン形成方法についてさらに具体的に説明する。
パターン形成に使用される基板としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコン酸化膜、層間絶縁膜、窒化ケイ素、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等を挙げることができる。
【0264】
先ず、1)の工程において、基板上に第一下層膜形成用組成物を、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により塗布したのち、得られた塗膜を、例えば、90〜500℃、好ましくは200〜450℃でベークして、塗膜中の溶剤を揮発させることにより、第一下層膜を形成する。
第一下層膜の膜厚は、通常、50〜1,000nm、好ましくは100〜700nm、さらに好ましくは150〜500nmである。
【0265】
次いで、2)の工程において、第一下層膜上に、第一下層膜形成用組成物を、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により塗布したのち、得られた塗膜を、例えば、通常、80〜400℃、好ましくは150〜350℃でベークして、塗膜中の溶剤を揮発させることにより、第二下層膜を形成する。
第二下層膜の膜厚は、通常、20〜200nm、好ましくは40〜200nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
【0266】
次いで、3)の工程において、第二下層膜上に、パターン形成用組成物を、得られるレジスト被膜が所定の膜厚となるように、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により塗布したのち、得られた塗膜をベーク(以下、「PB」という。)して塗膜中の溶剤を揮発させることにより、レジスト被膜を形成して、本発明のパターン形成用多層膜を形成する。
この際のPBの温度は、使用されるパターン形成用組成物の組成等に応じて適宜調整されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜160℃である。
レジスト被膜の膜厚は、通常、10〜10,000nm、好ましくは50〜1,000nm、特に好ましくは70〜300nmである。
【0267】
次いで、4)の工程において、露光用マスクを介してパターン形成用多層膜に放射線を選択的に露光する。
露光に用いられる放射線としては、使用するパターン形成用組成物の組成に応じて、遠紫外線、電子線、X線等を適宜選択して使用することができるが、波長193nm以下の放射線が好ましく、さらに好ましくはArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2 エキシマレーザー(波長157nm)、超遠紫外線(EUV)等の遠紫外線、X線であり、特に好ましくはArFエキシマレーザー、F2 エキシマレーザーである。
この工程においては、露光により感放射線性酸発生剤から発生した酸の作用によって、重合体(ハ)中の酸解離性保護基が解離して、レジスト被膜の露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、続く5)の工程で該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
【0268】
本発明においては、パターン形成用組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特許文献3等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特許文献4等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
この工程では、解像度、パターン形状、現像性等を向上させるため、露光後にベーク(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましく、それにより、酸解離性保護基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、パターン形成用組成物の組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
【0269】
【特許文献3】
特公平6−12452号公報
【特許文献4】
特開平5−188598号公報
【0270】
次いで、5)の工程において、露光後のレジスト被膜を現像して、レジストパターンを形成する。
現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等を溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、レジスト被膜の非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
【0271】
また、前記アルカリ性水溶液には、例えば有機溶媒を添加することもできる。
前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
その後、洗浄して、乾燥することにより、所望のパターンを形成する。
【0272】
さらに必要に応じて、6)の工程において、得られたレジストパターンをマスクとして、フッ素プラズマ、塩素プラズマ、臭素プラズマ等のガスプラズマを用い、非露光部の第一下層膜および第二下層膜のエッチングを行って、パターンを形成する。
但し、本発明のパターン形成方法における具体的手順は、前記のものに限定されない。
【0273】
パターン形成用多層膜
本発明のパターン形成用多層膜は、重合体(イ)を含有する第一下層膜、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜、並びに、重合体(ハ)および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を有するものである。
本発明のパターン形成用多層膜において、第一下層膜の膜厚は、通常、50〜1,000nm、好ましくは100〜700nm、さらに好ましくは150〜500nmであり、第二下層膜の膜厚は、通常、20〜200nm、好ましくは40〜200nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
なお、本発明のパターン形成用多層膜におけるレジスト被膜の膜厚は、得られるパターンの用途等に応じて適宜調整される。
【0274】
本発明のパターン形成方法およびパターン形成用多層膜は、特に、LSI(高集積回路)の製造に極めて好適に使用することができる。
【0275】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
ここで、部および%は特記しない限り重量基準である。
以下の合成例において、得られた重合体のMwは、東ソー(株)製GPCカラム(G0000HXLL:2本、G3000HXLL:1本)を用い、流量:1.0ミリリットル/分、溶出溶剤:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法(検出器:示差屈折計)により測定した。
【0276】
製造例1(第一下層膜形成用組成物の調製)
温度計を備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、アセナフチレン100部、トルエン78部、ジオキサン52部、アゾビスイソブチロニトリル3部を仕込み、70℃で5時間攪拌した。その後、p―トルエンスルホン酸1水和物5.2部、パラホルムアルデヒド40部を添加して、120℃に昇温したのち、さらに6時間攪拌した。その後、反応溶液を多量のi−プロピルアルコール中に投入し、沈殿したポリマーをろ別し、40℃で減圧乾燥して、ポリマーを得た。
このポリマーは、Mwが22,000であり、 1H−NMR分析の結果、下記式(14)で表される構造単位を有することが確認された。
【0277】
【化67】
Figure 0004048916
【0278】
得られたポリマー10部、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファ−スルホネート0.5部、4,4’−〔1−{4−(1−[ 4−ヒドロキシフェニル ]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール0.5部、シクロヘキサノン89部を均一に混合したのち、孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して、第一下層膜形成用組成物を調製した。
【0279】
製造例2(第二下層膜形成用組成物の調製)
(1) テトラメトキシシラン20.3gおよびメチルトリメトキシシラン4.1gをプロピレングリコールモノエチルエーテル58gに溶解したのち、スリーワンモーターで攪拌して、溶液温度を60℃に安定させた。その後、マレイン酸0.4gをイオン交換水16.8gに溶解した溶液を1時間かけて添加し、60℃で4時間反応させたのち、反応溶液を室温まで冷却した。その後、50℃において、反応溶液からメタノールを含む溶媒50gを蒸発除去して、組成物(A)を得た。
【0280】
(2) メチルトリメトキシシラン42.4gをプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル40.0gに溶解したのち、スリーワンモーターで攪拌させ、溶液温度を60℃に安定させた。その後、マレイン酸0.9gをイオン交換水18.7gに溶解した溶液を1時間かけて添加し、60℃で2時間反応させたのち、反応溶液を室温まで冷却した。その後、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル59.9gを加えたのち、50℃において、反応溶液からメタノールを含む溶媒59.9gを蒸発除去して、組成物(B)を得た。
(3) 前記組成物(A)23.6gおよび前記組成物(B)1.8gを混合したのち、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル72.2g、超純水2.3g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート0.01gを添加して、十分攪拌した。その後、この溶液を0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、第二下層膜形成用組成物を調製した。
【0281】
製造例3(パターン形成用組成物の調製)
攪拌機付きオートクレーブに、前記式(6-1)の化合物24.1g、下記式(6-2)の化合物7.0g、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカーボネート90mgを仕込み、攪拌下で脱気処理および窒素導入処理を繰り返し、最後に脱気処理を行ったのち、40℃で24時間重合した。重合終了後、反応溶液を室温まで冷却して、オートクレーブ内の圧力を常圧まで減圧したのち、反応生成物をエタノール中に注ぎ、凝固した樹脂を分離し、さらにエタノールで洗浄し、乾燥して、Mwが12,100の樹脂23.2gを得た。
得られた樹脂1g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート0.03g、トリ−n−ブチルアミン0.001gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9gを混合して十分に撹拌した。その後、この溶液を0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、パターン形成用組成物を調製した。
【0282】
【化68】
Figure 0004048916
【0283】
実施例1〜4
窒化ケイ素基板上に、製造例1で得た第一下層膜形成用組成物を、表1に示す膜厚の第一下層膜が得られるようにスピンコートにより塗布したのち、180℃に保持したホットプレート上で60秒間、その後300℃で120秒間ベークして、第一下層膜を形成した。
次いで、前記第一下層膜を形成した基板上に、製造例2で得た第二下層膜形成用組成物を、表1に示す膜厚の第二下層膜が得られるようにスピンコートにより塗布したのち、190℃に保持したホットプレート上で2分間ベークして、第二下層膜を形成した。
次いで、前記第二下層膜を形成した基板上に、製造例3で得たパターン形成用組成物を、表1に示す膜厚のレジスト被膜が得られるようにスピンコートにより塗布したのち、110℃に保持したホットプレート上で90秒間プレベークして、レジスト被膜を形成した。
次いで、このレジスト被膜に対して、実施例1および実施例2では、レクチルとしてバイナリーマスクを用い、ArFエキシマレーザー(波長193nm、開口数(NA)=0.55、σ=0.70)により露光量を変えて露光し、実施例3および実施例4では、レクチルとしてレベンソンマスクを用いF2 エキシマレーザー(波長157nm、開口数(NA)=0.60、σ=0.30)により露光量を変えて露光した。その後、110℃に保持したホットプレート上で60秒間ポストベークを行ったのち、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、ライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を形成した。このときの実施例1〜4における解像度を表1に示す。
また、それぞれ得られたライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)をマスクとして、下層膜のエッチングによるパターン転写性能の評価を行った。第二下層膜のエッチングは、エッチングガスCF4 /O2 /Ar=70/5/500SCCMによる反応性イオンにより10%オーバーエッチングを行い、第一下層膜のエッチングは、エッチングガスO2 /SO2 =230/10SCCMによる反応性イオンにより10%オーバーエッチングを行った。実施例1〜4においては、第二下層膜および第一下層膜とも、転写後のパターン形状は矩形であった。
【0284】
【表1】
Figure 0004048916
【0285】
【発明の効果】
本発明のパターン形成用多層膜は、そのレジスト被膜が193nm以下、特に193nmおよび157nmの波長において透明性が高く、しかも下層膜が第一下層膜と第二下層膜との複層構造をとることによりドライエッチング耐性に優れ、全体としても薄膜として使用可能である。よって、当該パターン形成用多層膜を用いる本発明のパターン形成方法によると、定在波によるパターン側面のラフネスを生じることがなく、緻密なパターンを形成することができ、さらにドライエッチング工程においてエッチングガスを適切に選択することにより、高いアスペクト比を有するレジストパターンを形成することができる。したがって、本発明のパターン形成方法およびパターン形成用多層膜は、特に、今後ますます微細化が進行するとみられるLSI(高集積回路)の製造に資するところが極めて大きい。

Claims (9)

  1. (1)炭素含量が80重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜100,000の重合体(イ)を含有する第一下層膜を形成する工程、(2)当該第一下層膜上に、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜を形成する工程、(3)当該第二下層膜上に、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、酸の作用によりアルカリ易溶性となり、かつフッ素含量が30重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜500,000の重合体(ハ)、および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を形成する工程、(4)放射線を露光する工程、並びに(5)露光したレジスト被膜を現像してレジストパターンを形成する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 重合体(イ)が、下記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体からなることを特徴とする、請求項1に記載のパターン形成方法。
    Figure 0004048916
    〔一般式(1)において、R1 は1価の原子または1価の基を示し、mは0〜4の整数であり、mが2〜4のとき複数のR1 は相互に同一でも異なってもよく、R2 およびR3 は相互に独立に1価の原子または1価の基を示す。〕
  3. シロキサン成分(ロ)が、下記一般式(2−1)で表されるシラン化合物と下記一般式(2−2)で表されるシラン化合物との共加水分解物および/または共縮合物であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のパターン形成方法。
    Figure 0004048916
    〔一般式(2−1)および一般式(2−2)において、R5 は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、nが2のとき2個のR5 は相互に同一でも異なってもよく、R4 およびR6 は相互に独立に1価の有機基を示し、4個のR4 は相互に同一でも異なってもよく、2個または3個のR6 はそれぞれ相互に同一でも異なってもよく、nは1または2である。〕
  4. 重合体(ハ)が主鎖および/または側鎖に脂環式骨格を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパターン形成方法。
  5. 露光する放射線の波長が193nm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のパターン形成方法。
  6. 炭素含量が80重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜100,000の重合体(イ)を含有する第一下層膜、シロキサン成分(ロ)を含有する第二下層膜、並びに、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、酸の作用によりアルカリ易溶性となり、かつフッ素含量が30重量%以上でポリスチレン換算重量平均分子量が500〜500,000の重合体(ハ)、および感放射線性酸発生剤を含有するレジスト被膜を有することを特徴とするパターン形成用多層膜。
  7. 重合体(イ)が請求項2に記載の一般式(1)で表される構造単位を有する重合体からなることを特徴とする、請求項6に記載のパターン形成用多層膜。
  8. シロキサン成分(ロ)が、請求項3に記載の一般式(2−1)で表されるシラン化合物と一般式(2−2)で表されるシラン化合物との共加水分解物および/または共縮合物であることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載のパターン形成用多層膜。
  9. 重合体(ハ)が主鎖および/または側鎖に脂環式骨格を有することを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のパターン形成用多層膜。
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