JP4048813B2 - 光学式検出装置、インクタンク及びインクジェットプリンタ - Google Patents

光学式検出装置、インクタンク及びインクジェットプリンタ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子から射出されてプリズム反射面で反射した光を受光素子で検出するように構成されたプリズムを用いた光学式検出装置に関するものである。また、本発明は、かかる光学式検出装置を用いてインクタンクがインクジェットプリンタなどに装着されているか否か、インクタンクのインクエンドなどを検出するインクタンクの光学式検出装置に関するものである。さらに、本発明は、かかるインクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのインク供給源としてはカートリッジ式のインクタンクが一般に採用されている。カートリッジ式のインクタンクを用いる場合には、インクタンクがインクジェットプリンタのタンク装着部に装着されているか否か、および装着されているインクタンクのインクエンドを検出するための検出機構が必要である。
【0003】
このような検出機構としては、プリズムを用いた光学式検出機構が知られている。図11(b)に示すように、プリズムを用いた光学式検出機構は、一般に、直交する一対のプリズム反射面201、202を備えた被検出部200と、発光素子211および受光素子212を備えた検出部210とを備えている。インクジェットプリンタのタンク装着部の近傍位置に検出部210を配置し、インクタンクの側面などにプリズム反射面201、202を配置しておけば、インクタンクが装着されている場合に、検出部210の発光素子211からの射出光Lが一対のプリズム反射面201、202で反射されて受光素子212に戻る光学経路が形成され、インクタンクが装着されていない場合にはかかる光学経路が遮断される。よって、受光素子212の受光量に基づきインクタンクが装着されているか否かを検出できる。
【0004】
また、プリズムを用いた光学式検出機構はインクエンド検出にも適用されている。この場合には、インクタンクに配置した一対のプリズム反射面の背面をインク界面としておき、インクが無くなり、プリズム反射面の背面がインク液面から露出して空気界面になるとプリズム反射面が本来の反射面に戻るという光学特性を利用して、インクタンクのインクエンド検出を行っている。
【0005】
このようなプリズムを用いた光学式検出機構は、例えば、特開平10−323993号公報、および米国特許第5,616,929号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、プリズムを用いた光学式検出機構では、その検出部の発光素子および受光素子は一定間隔で配置されている。従って、発光素子からの射出光が直交する一対のプリズム反射面で反射して受光素子に戻る光学経路は、検出部と被検出部とが特定の相対位置関係となった場合にのみ形成される。すなわち、図11(b)に示すように、発光素子211および受光素子212の光軸中心線213が一対のプリズム反射面201、202の中心線に一致した時にのみ形成される。これ以外の相対位置関係の場合には受光素子212への戻り光Lrの光学経路が形成されないので、検出を行うことができない。
【0007】
このように検出箇所が1箇所のみであるので、例えばインクタンクの装着の有無を検出する場合に、インクジェットプリンタ側に固定されている検出部に対して、装着されたインクタンクの側に配置されているプリズム反射面の位置が僅かでもずれると、受光素子での受光量が減少してしまい、インクタンクが装着されているにもかかわらず装着されていない旨の誤検出を行うおそれがある。
【0008】
ここで、インクジェットヘッドをヘッドキャリッジにより印字幅方向に往復移動させる形式のインクジェットプリンタでは、ヘッドキャリッジに検出部を搭載しておけば、検出部は、ヘッドキャリッジの移動方向にプリズム反射面を走査するので、ヘッドキャリッジ移動方向にプリズム反射面が多少ずれたとしても問題はない。しかしながら、戻り光の光学経路が形成されるプリズム反射面の反射位置に異物、インクなどが付着して汚れている場合には誤検出のおそれがある。
【0009】
次に、フォーム式のインクタンクにおけるインクエンドを検出するためにプリズムを用いた光学式検出機構を採用する場合には、さらに次のような問題がある。
【0010】
フォーム式のインクタンクは、インクを吸収保持したフォームが収納されているフォーム収納部と、このフォーム収納部に連通したインク取出し孔と、フォーム収納部を大気開放している通気孔とを有している。インク取出し孔から、インクジェットヘッドの吐出圧力によってインクを吸引すると、吸引したインク量に対応する空気が通気孔からフォーム収納部に流入するようになっている。本願人はフォーム式インクタンクのインクエンド検出機構として次の構成を提案している。フォーム収納部とインク取出し孔の間に小容量のインク室を形成してプリズム反射面の背面がインク界面となるようにし、インクがインク室に充満している状態ではプリズム反射面が反射面として機能せず、インクが無くなるとプリズム反射面がインク液面から露出して空気界面となり再び反射面として機能する。このインク減少に伴う反射状態の変化を検出部で検出することにより、フォーム式インクタンクのインクエンドを検出する。
【0011】
この構成のインクエンド検出機構では、インクの減少に伴って、フォーム収納部の側からインク室内に空気が進入して気泡を形成し、形成された気泡がプリズム反射面の背面に付着あるいはその近傍に浮遊する。図11(b)に示すように戻り光Lrの光学経路が形成されるプリズム反射面201、202の反射位置203、204に気泡Bが付着あるいは浮遊していると、気泡間に保持されているインクによって当該反射位置で発光素子からの射出光が反射しなくなってしまい、インクエンド検出ができなくなるおそれがある。
【0012】
このように、従来のプリズムを用いた光学式検出機構では、発光素子からの射出されてプリズム反射面で反射された後に受光素子に戻る戻り光の光学経路が一箇所でしか形成されない。換言すると、検出ポイントが一箇所のみである。このために、組み付け誤差などにより検出部と被検出部の相対位置関係にずれが発生した場合、検出ポイントのプリズム反射面の部分に汚れなどが付着したり、当該検出ポイントのプリズム反射面の背面が気泡で覆われた場合などにおいては、精度の良い検出を行うことができない可能性がある。
【0013】
本発明の課題は、このような弊害を解消するために、プリズム反射面の形状を工夫して、複数の検出ポイントを備えたプリズムを用いた光学式検出装置を提案することにある。
【0014】
また、本発明の課題は、インクタンクの装着の有無、インクタンクのインクエンドを精度良く検出するために、複数の検出ポイントを備えたプリズムを用いた光学式検出装置を適用することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の光学式検出装置は、
プリズム反射面からなる被検出部と、
前記プリズム反射面に光を照射すると共に当該反射面からの反射光を受光する検出部とを有し、
前記検出部と前記被検出部は相対移動する構成であり、
前記検出部は、発光素子および受光素子を備え、前記受光素子は、前記発光素子から射出された射出光に対して一定の間隔で平行に入射する検出光を受光可能であって、前記発光素子と前記受光素子は、前記相対移動の方向に一定の間隔で配置されており、
前記プリズム反射面は、第1反射部および第2反射部の対を前記相対移動の方向に複数含んでおり、
各対における前記第1の反射部は、前記発光素子からの射出光を対応する前記第2の反射部に向けて反射し、当該第1の反射部に対する前記発光素子からの射出光の入射角をθ1とし、この第1の反射部で反射されて対応する前記第2の反射部に入射する反射光の入射角をθ2とした場合に、これら入射角の和(=θ1+θ2)が90度であることを特徴としている。
【0016】
上記のように、第1反射部および第2反射部の対を複数含むようにプリズム反射面の形状を規定すれば、各対の第1反射部に対して検出部の発光素子からの射出光を照射すると、当該射出光を第1、第2反射部で反射された後に、射出光と平行な戻り光として受光素子に戻すことができる。すなわち、対の数だけ検出ポイントを備えた検出装置を実現できる。よって、検出ポイントが単一であった従来のプリズムを用いた光学式検出装置に比べて、検出精度を高めることができる。
【0017】
ここで、各対の前記第1および第2反射部は、楕円曲線上の点として規定することができる。
【0018】
また、前記プリズム反射面は、複数対の前記第1および第2反射部を含んでいればよいので、曲により規定してもよいし、多角により規定してもよい。
【0020】
次に、本発明は、インクタンクがインクジェットプリンタに装着されているか否かの検出や、インクタンクのインクエンドの検出を行うためのインクタンクの光学式検出装置に関するものであり、
上記構成の複数の検出ポイントを備えた光学式検出装置と、インクが貯留されているインクタンクとを有し、このインクタンクに前記プリズム反射面が形成されていることを特徴としている。
【0021】
インクタンクの装着の有無を検出する場合には、前記プリズム反射面の背面が常に空気界面となるように構成すればよい。
【0022】
これに対して、インクエンドを検出する場合には、前記プリズム反射面の背面をインク界面とし、前記インクタンク内のインク残量の減少に伴って当該プリズム反射面をインク液面から徐々に空気中に露出させるように構成すればよい。
【0023】
ここで、一般に、インクタンク内のインクが殆ど無くなった状態を「リアルエンド」と呼び、インクタンク内のインクの残量が一定量よりも少なくなった状態を「ニアエンド」と呼んでいるが、本明細書で用いる「インクエンド」とは、特に断りのない限り両者を含むものである。
【0024】
次に、インクタンクとしてはフォーム式インクタンクがあり、本発明によるフォーム式インクタンクは、
インクが吸収保持されたフォームと、
このフォームが収納されている大気開放された主インク室と、
インク取出し孔と、
前記主インク室および前記インク取出し孔の間に形成されており、前記インク取出し孔に作用するインク吸引力によって、前記主インク室の側からインクおよび気泡を導入可能な副インク室と、
前記主インク室から前記副インク室に進入した空気量に基づきインクが無くなったか否かを光学的に検出可能な被検出部とを有し、
前記被検出部は、前記副インク室内において背面がインク界面となっているプリズム反射面を備え、
このプリズム反射面は、上記構成の複数対の前記第1および第2反射部を備えたプリズム反射面としたことを特徴としている。
【0025】
この構成のフォーム式インクタンクでは、プリズム反射面の背面に気泡が付着し、あるいはその近傍に気泡が浮遊した状態が形成されても、プリズム反射面の検出スポットが複数箇所あるので、いずれかの検出スポットにおいて確実にインクエンドを検出できる。
【0026】
次に、本発明はかかる構成のフォーム式インクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタに関するものであり、複数対の前記第1および第2反射部を備えたプリズム反射面からなる被検出部からの反射光量に基づきインクタンクのインクエンドを検出するための検出部を備えていることを特徴としている。
【0027】
本発明のインクジェットプリンタによれば、常に精度良くインクエンドを検出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態を説明する。なお、以下の実施例はインクジェットプリンタのタンク装着部に対して着脱可能に装着されるインクタンクに対して本発明を適用した例である。しかし、本発明は、インクジェットプリンタに予め配置されたインクタンクに対しても同様に適用可能である。
【0029】
(全体構成)
図1(a)および(b)は本発明を適用したフォーム式インクタンクを示す平面図および正面図であり、図2は当該インクタンクを底面側から見た場合の斜視図であり、図3は当該インクタンクの分解斜視図である。
【0030】
本例のインクタンク1は、インクジェットプリンタ(図示せず)に形成されているタンク装着部(図示せず)に対して着脱可能に装着して使用される。このインクタンク1は、上側が開口した直方体の容器本体2と、この上側開口3を封鎖している容器蓋4とを有し、これらの内部に主インク室5が形成され、ここに、インクが吸収保持された全体として直方体形状のフォーム6が収納されている。
【0031】
容器本体2の底面にはインク取出し部7が形成されており、このインク取出し部7は、容器底面に形成した開口部に装着した円盤状のゴムパッキンを備え、この中心に開けた貫通孔8aがインク取出し孔とされている。インク取出し部7におけるゴムパッキン8よりも奥の部分には、インク取出し孔8aを封鎖可能な弁9が配置されており、この弁9は常にコイルばね10によってゴムパッキン8に押し付けられ、インク取出し孔8aを封鎖している。
【0032】
主インク室5は、第1のフィルタ11および第2のフィルタ12によって仕切られている副インク室30を介してインク取出し孔8aに連通している。また、容器蓋4に形成された大気連通孔13を介して大気開放されている。従って、主インク室5に装着したフォーム6に吸収保持されているインクが、インク取出し孔8aを介して吸引されると、吸引されたインクに対応する分の空気が、大気連通口13から主インク室5に入り込む。
【0033】
なお、容器蓋4の大気連通孔13は、容器蓋表面に刻まれた屈曲状の溝13aに繋がっており、この溝13aの端13bは容器蓋4の縁端近傍まで延びている。インクタンク1の出荷時には、容器蓋4の大気連通孔13および溝13aが形成されている部分はシール14が貼り付けられており、使用時には、当該シール14の切り取り線14aに沿って当該シール14の一部14bを剥がすことにより、溝13aの端13bが露出し、大気連通孔13が大気開放状態になる。
【0034】
また、容器底面のインク取出し孔8aの部分もシール15が貼り付けられており、インクタンク1をインクジェットプリンタのタンク装着部に装着するとタンク装着部に取り付けられているインク供給針(図4参照(b)参照)がシール15を破って当該インク取出し孔8aに差し込まれて、当該インクタンク1が装着状態になる。
【0035】
次に、図4(a)および(b)はそれぞれ図1のIV−IV線で切断した部分のインクタンク1の断面図および部分拡大断面図であり、図5は図1のV−V線で切断した部分のインクタンク1の断面図であり、図6は図1のVI−VI線で切断した部分のインクタンク1の断面図である。
【0036】
これらの図を参照して、インク取出し孔8aと主インク室5の間に形成されている副インク室30を含むインク通路部分の構造を説明する。まず、容器本体2の底板部分21には、矩形断面の筒状枠22が当該底板部分21を貫通して上下に垂直に延びている。この筒状枠22における主インク室5内に垂直に起立している上側筒状枠部分23の上端には長方形の連通口25(主インク室側連通口)が形成されている。この連通口25には長方形の第1のフィルタ11が取り付けられている。
【0037】
この筒状枠22の容器底板部分21から下方に垂直に突出している下側筒状枠部分24の下端開口は、これに一体形成されている枠底板部分24aによって封鎖されており、当該枠底板部分24aの略中央からは、全体として円筒状の突出部分26が上方に垂直に延びる状態で一体形成されている。この突出部分26の中心孔はインク取り出し孔8aに連通したインク通路27とされており、ここにゴムパッキン8、弁9およびコイルばね10が装着されており、当該コイルばね10のばね受け28が突出部分26の内周面に一体形成されている。
【0038】
この突出部分26は、上記の第1のフィルタ11よりも所定距離だけ下の位置までに延びており、その上端に形成されている円形の連通口29(取り付け孔側連通口)には第2のフィルタ12が取り付けられている。
【0039】
本例の第1のフィルタ11は、インクを通すと共に、インク取出し孔8aに作用するインク吸引力によって、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってメニスカスが破壊する毛管引力となる孔サイズの多孔質材料から形成されている。この第1のフィルタ11は、例えば、メッシュフィルタから形成されている。
【0040】
これに対して、第2のフィルタ12は、インクを通すが、インク取出し孔に作用するインク吸引力によっては気泡が通過することのない多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってはメニスカスが破壊しない毛管引力となる細かな孔サイズの多孔質材料から形成されている。また、この第2のフィルタ12は、インクに混入している異物を捕捉可能な孔サイズのものである。この第2のフィルタ12もメッシュフィルタから形成することができる。
【0041】
ここで、インク吸引力とは、インク供給対象のインクジェットヘッド(図示せず)でのインク吐出圧力によりインク取出し孔8aに作用するインク吸引力である。
【0042】
次に、本例の副インク室30には、インク吸い上げ用のコップ状キャップ31が配置されている。このコップ状キャップ31によって、副インク室30の底に溜まっているインクを上方に位置している第2のフィルタ12が取り付けられている連通口29まで吸い上げるようにしている。
【0043】
図7(a)および(b)は、このコップ状キャップ31を示す斜視図および断面図である。図4ないし図7を参照して説明すると、このコップ状キャップ31は、円筒状胴部32と、この上端開口を封鎖している天板部分33とを備えており、その下端開口34の円形端面35には、所定角度間隔で形成された複数の突起が垂直に突出している。本例では90度間隔で同一高さの4個の突起36が形成されている。円筒状胴部32の内周面は、その下端側内周面部分37と、この上側に連続して僅かに内側にせり出したテーパ付き内周面部分38と、この上側に連続している小径の上端側内周面部分39を備えている。
【0044】
この形状のコップ状キャップ31は、インク室30の中に形成されている円筒状の突出部分26に対して上側からキャッピングした状態で取り付けられている。突出部分26の外周面は、下端側部分が僅かに大きな大径外周面部分41とされ、この上端側部分が小径外周面部分42とされ、これらの間には環状段面43が形成されている。図6に示すように、小径外周面部分42には、所定の角度間隔で外方に突出したリブ44が形成されている。本例では90度間隔で4本のリブ44が形成されており、これらのリブ44の突出量は同一であり、上下方向に所定の長さとされている。また、これらのリブ44の突出量は、これらがコップ状キャップ31の上端側外周面部分39にちょうど嵌り込むように設定されている。
【0045】
コップ状キャップ31を突出部分26にキャッピングすると、4本のリブ44によってコップ状キャップ31が位置決めされ、コップ状キャップ31の内周面と突出部分26の外周面の間には4本のインク吸い上げ用の円弧状断面の隙間45が形成される。また、コップ状キャップ31における下端の円形端面35に形成した突起36の下面から天板部分33の裏面までの高さ寸法は、突出部分26の高さ寸法よりも所定量だけ大きく設定されている。従って、キャッピング状態では、突出部分26の上端に取り付けた第2のフィルタ12とコップ状キャップ31の天板部分33の裏面の間には、所定間隔のインク通路用の隙間46が形成され、この隙間46が隙間45に連通している。さらには、キャッピング状態においては、コップ状キャップ31の下端に形成された4個の突起36の間には、一定幅の4本の円弧状断面の隙間47が形成される。この円弧状断面の隙間47は上記の円弧状断面の隙間45に連通している。
【0046】
ここで、隙間45、46、47を適切な幅に設定しておくことにより、隙間47から隙間45を通ってインクが吸い上げられて、隙間46を通って第2のフィルタ12を経由して突出部分上端の連通口29に到るインク吸い上げ用通路を形成することができる。このようにすると、副インク室30に溜まっているインク量が減って、その液面が第2のフィルタ12よりも低くなった場合においても、副インク室30内のインクを第2のフィルタ12の位置まで吸い上げて、インク通路27からインク取出し孔8aに供給することができる。
【0047】
また、本例では、コップ状キャップ31の外周面32aが副インク室30を形成している筒状枠22の内側側面22aから所定幅だけ離間した状態となるようにしてある。コップ状キャップ31の外周面32aが筒状枠22の内側側面22aに接触すると、副インク室30の内部が接触位置を境として左右に分断されてしまい、副インク室30内に溜まっているインクを効率良く吸い上げることができなくなるおそれがある。本例では、コップ状キャップ31によって副インク室30に溜まっているインクを効率良く吸い上げることができる。
【0048】
(検出機構)
次に、本例のインクタンク1には、当該インクタンク1がインクジェットプリンタの装着部に装着されたか否かを光学的に検出するために用いるプリズム反射面51を備えた被検出部50が配置されている。また、副インク室30に溜まっているインク残量が所定量を下回ったことを光学的に検出するために用いるプリズム反射面61を備えた被検出部60が配置されている。
【0049】
図3、図5および図6を参照して説明すると、容器本体2の側板部分53の下端部分には、横長の矩形板54が接着固定されており、この矩形板54の内側面にはプリズム52および62が一定の間隔で一体形成されている。これらプリズム52、62はそれぞれ後述のように規定されたプリズム反射面51、61を備えている。
【0050】
一方のプリズム52は、一定隙間の空気層55を介して容器本体2の側板部分53に対峙している。すなわち、側板部分53にはプリズム52に対応した形状の凹部56が形成されており、これによりプリズム反射面51の背面は一定隙間の空気層55を介して主インク室5の側板部分53に対峙している。
【0051】
これに対して、他方のプリズム62は、副インク室30を形成している筒状枠22に開けた開口部22bから直接に副インク室30の内部に露出している。すなわち、プリズム反射面61の背面がインク界面となっている。従って、副インク室30のインク液面がプリズム62の取り付け位置よりも上側にある場合には、プリズム反射面61はインクに接して反射面として機能しない。しかるに、インク液面が下方に下がると、プリズム反射面61は本来の反射面として機能を徐々に取り戻す。
【0052】
次に、図6に示すように、インクタンク1が装着されるインクジェットプリンタ(図示せず)の側には、反射型の光学式センサ70、80が取り付けられている。これらの光学式センサ70、80は、インクジェットヘッド(図示せず)を印字幅方向に走査するためのヘッドキャリッジ220に搭載され、インクタンク装着部に装着されてインクタンク1のプリズム反射面51、61を印字幅方向A(図6の矢印方向)に走査して検出を行う。
【0053】
これらの光学式センサ70、80は、発光素子71、81と受光素子72、82を備えている。光学式センサ80は、その発光素子81および受光素子82の間隔(光軸間隔)がDであり、発光素子81から射出された射出光Lがプリズム反射面61で反射されて受光素子82に戻り光Lrとして戻ると、当該受光素子の受光量に基づき、インクタンク1のインクエンドを検出する。他方の反射型の光学式センサ70も同様に構成されている。
【0054】
(プリズム反射面の形状)
ここで、本例における各プリズム50、60のプリズム反射面51、61の形状の規定方法について説明する。双方の反射面の規定方法は同一であるので、インクエンド検出用のプリズム反射面61の規定方法を説明する。
【0055】
本例では、発光素子81からの射出光Lがプリズム反射面61で反射して受光素子82に戻り光として戻る光学経路がセンサ走査方向Aにおける複数の箇所で形成されるようにプリズム反射面形状を規定している。換言すると、センサによる検出ポイントが複数箇所となるようにプリズム反射面形状を規定している。
【0056】
図8を参照して説明すると、一般的に用いられている直角プリズムの場合、直交する一対のプリズム反射面201、202は、発光素子81からの射出光Lに対して45度傾斜した状態に配置される。この場合、一対のプリズム反射面201、202によって発光素子81からの射出光が、当該発光素子81からDの距離だけ離れた受光素子82に対して射出光と平行な戻り光Lr状態で戻る検出ポイントは、プリズム反射面201、202の中心線に、発光素子81および受光素子82の光軸間の中心線83が一致した時点のみである。この状態において、一方のプリズム反射面201に対する発光素子81からの射出光の入射角θ1は45度であり、直角プリズム201で反射した反射光Lr1が他方のプリズム反射面202に入射する入射角も45度である。
【0057】
ここで、各プリズム反射面201、202を任意の曲面とした場合、プリズム反射面201における射出光Lの反射部(以下、第1反射部と呼ぶ)110に対する入射角θ1は、この第1反射部110に立てた法線111と射出光Lとのなす角度である。同様に、プリズム反射面201で反射した反射光Lr1のプリズム反射面202における反射部(以下、第2反射部と呼ぶ)120に対する入射角θ2も、この第2反射部120に立てた法線121と反射光Lr1とのなす角度である。
【0058】
双方の入射角θ1、θ2が45度であるということは、法線111、121は互いに直交するということであり、従って、各反射部110、120に引いた接線113、123のなす角度も直角に交わることになる。従って、接線が直交し、しかも、射出光Lと戻り光Lrの間隔が一定値Dになるという条件を満たす第1反射部および第2反射部を平面上にプロットし、複数対の第1および第2反射部110、120の位置を求め、これらを含むような曲線あるいは多角形を求め、このような曲線あるいは多角形をプリズム反射面形状として採用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム反射面を得ることができる。
【0059】
図9にはより一般化した場合のプリズム反射面形状の算出方法を示してある。プリズム反射面形状として任意の曲線を想定した場合、発光素子81からの射出光Lが第1反射部110に任意の入射角θ1で入射し、ここからの反射光Lr1が任意の入射角θ2で第2反射部120に入射して、センサ80の側に戻り光Lrとして戻る。このとき、受光素子82に、戻り光Lrを射出光Lに平行な光線として戻すためには、図8の場合と同様に、第1、第2反射部110、120に引いた接線113、123が直角に交わるようにすればよい。すなわち、入射角θ1とθ2の和が90度になるようにすればよい。
【0060】
従って、この場合においても、接線113、123が直交し、しかも、射出光Lと戻り光Lrの間隔が一定値Dになるという条件を満たす第1反射部および第2反射部110、120を平面上にプロットし、複数対の第1および第2反射部110、120の位置を求め、これらを含むような曲線あるいは多角形を求め、このような曲線あるいは多角形をプリズム反射面形状として採用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム反射面を得ることができる。
【0061】
ここで、このような複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形状を規定する具体的な曲線として楕円曲線を挙げることができる。図10(b)に示すように、楕円Eは直交座標系においては次式により規定される。
2/a2 +y2/b2 = 1
楕円の任意の点(x1,y1)の傾きα(接線の傾斜角度)は、上式を1回微分することにより求まり、次のようになる。
α = (−2bx/a2)/2√{(1−(x2/a2)}
このαのアークタンジェントを取り、さらに単位をラジアンから度に変更することにより角度の値が得られる。
【0062】
ここで、センサの光軸間距離、すなわち、発光素子および受光素子の光軸間距離をDとし、係数a、bとして適切な値を選択すれば楕円E上の2点において接線が直角に交わることが確認された。従って、このように求めた楕円の一部をプリズム反射面71、81の反射面形状として採用すれば、連続した検出ポイントを備えたプリズム反射面を実現できる。
【0063】
図10(a)には、具体的な計算結果の一例を示してある。この計算例は、上記の楕円式における係数a=3.5、b=5.029とし、センサ70、80の光軸間距離D=4mmとした場合の楕円曲線E上の各点における接線の傾きα、その傾き角(度)θを算出したものである。
【0064】
この図から分かるように、楕円E上の点A1〜A11の各接線と、点B1〜B11の各接線とは、90度の交差角度で交わる。従って、これら11組の対のうちから複数の対を選択し、これら各対の点を含む曲線あるいは多角形をプリズム反射面71、81の反射面として採用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム反射面を実現できる。勿論、点A1から点A11までの楕円曲線部分および点B1〜B11までの楕円曲線部分をプリズム反射面71、81の反射面形状として採用すれば、検出ポイントが連続しているプリズム反射面を実現できる。
【0065】
本例では、例えば、図11に示すように、検出ポイントが3箇所ある多角形のプリズム反射面形状を採用している。ここで、検出ポイントを規定している3対の第1および第2反射部は、それぞれ、点110(1)および120(1)、点110(2)および120(2)、点110(3)および120(3)である。これらの各点を含む左右対称の6平面からなる多角形状によりプリズム反射面51、61が規定されている。
【0066】
(検出動作)
本例のインクタンク1がインクジェットプリンタの装着部に装着されたか否かの検出、およびインクタンク1のインクエンド検出は、次のように行われる。
【0067】
インクタンク1をインクジェットプリンタの装着部に装着すると、図4(b)に示すように、インクジェットプリンタの側に配置されているインク供給針61の先端部分が、インクタンク1のインク取出し孔8aを貫通して、インク通路27内に位置している弁9を押し上げた状態になる。
【0068】
この結果、インク取出し孔8aが開いた状態になるので、インクタンク1の主インク室5内のフォーム6に吸収保持されているインクが、第1のフィルタ11、副インク室30を介してインク通路27に流れ込み、インク供給針61を通って、インクジェットプリンタ側のインクジェットヘッドに供給可能となる。このようなインク供給機構は公知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0069】
インクタンク1がこのように装着されると、その側面に形成されているプリズム52がインクジェットプリンタ側の光学式センサ70に対峙可能な位置になる。インクジェットプリンタの電源が投入されると、初期動作によりヘッドキャリッジに搭載されている光学式センサ70が移動してインクタンクの装着の有無を検出する。光学式センサ70がプリズム反射面51に対峙した位置に到ると、その発光素子からの射出光Lがプリズム反射面51で反射されて受光素子72の側で戻り光Lrが検出される(図6参照)。
【0070】
本例では、図11(a)に示すように、キャリッジ走査方向の3箇所の位置が検出ポイントとなっているので、これらの位置において、受光素子72での戻り光Lrの受光量が最大となる。従って、これらの各点における受光量を予め設定してあるしきい値と比較することにより、インクタンク装着の有無を検出できる。
【0071】
検出ポイントが3箇所あるので、いずれかの検出ポイントにおいて、戻り光Lrの光学経路を規定している第1および第2の反射部に汚れが付着して戻り光の受光量が減少したとしても、その他の検出ポイントにおいて確実にインクタンクの装着を検出できる。従って、誤検出を防止できる。
【0072】
次に、インクジェットヘッドが駆動されてインク吐出が行われると、インク吐出圧力によってインク取出し孔8aにはインク吸引力が作用して、インクジェットヘッドに向けてインクが供給される。インクが供給されてフォーム6に保持されているインクが減少すると、それに伴って、大気連通口13を介して空気が主インク室5内に入り込む。図4(a)において二点鎖線で示すように、インクの消費に伴ってフォーム6に含浸されているインクが徐々に減少し、それに代って気泡がフォーム6内に入り込む。フォーム6内のインク残量が少なくなると、空気が第1のフィルタ11を通って副インク室30に進入して副インク室30内に気泡を生成する。副インク室30とインク取出し孔8aの側の間を仕切っている第2のフィルタ12は気泡を通さないので、副インク室30の内部に気泡が徐々に溜まっていく。
【0073】
さらにインク残量が少なくなると、主インク室5および副インク室30に溜まっているインクの液面が徐々に下がり、副インク室30内に露出しているプリズム62のプリズム反射面61が徐々にインク液面から露出する。この結果、プリズム反射面61は反射面として徐々に機能し始める。副インク室30のインク液面が予め定めた液面位置(例えば、図5に示す位置P)を下回ると、光学式センサ80の受光素子82の受光量が予め定めた受光量を超える。
【0074】
すなわち、ヘッドキャリッジに搭載されてインクタンクのプリズム反射面61を走査している光学式センサ80が当該プリズム反射面61に対する3箇所の検出ポイントを通過する際に、受光素子82の受光量が予め定めたしきい値を超える。これに基づき、、インクタンク1のインクが無くなったこと(インクエンド)が検出される。
【0075】
副インク室30の容積を充分に小さくしておけば、ここのインク残量が僅かになった時点でインクエンドが検出されるので、インク残量が極力少ない状態でインクエンドを検出でき、インクの無駄を抑制できる。なお、この状態をニアエンドとみなして、次のように処理すると、更にインクの無駄を無くすことができる。すなわち、光学式センサ80によってインクのニアエンドを検出した後に、以降使用されるインク量をカウントし、その値が副インク室30に溜まっているインク量に相当する量に達したときにリアルエンドを確定すれば、インク残量が実質的に無くなる時点までインクを使用可能である。
【0076】
ここで、プリズム反射面61による検出ポイントは上記のように3箇所あるので、インクタンク1のインクエンドを確実に検出することができる。
【0077】
すなわち、インク残量の減少に伴って空気が副インク室30に進入して気泡が発生すると、副インク室30の内部においてはインク液面よりも上の空間は気泡で満たされた状態になり、この状態でインク液面が低下していく。このために、インク液面がプリズム反射面61の上端から徐々に低下していく状態では、インク液面から露出したプリズム反射面61の部分の近傍には気泡が浮遊している。従って、インク液面がプリズム反射面61より低くなっても、これらの近傍に浮遊している気泡の間に保持されているインクによって当該プリズム反射面61の背面が部分的に覆われたままの状態に陥るおそれがある。
【0078】
従来におけるプリズム反射面は、図11(b)に示すように、一般に直角プリズムを構成している直交する一対のプリズム反射面であり、この検出ポイントは1箇所である。従って、この検出ポイントを規定している第1反射部および第2反射部のいずれかの背面側に気泡が付着などしていると、この部分が反射面として機能しない。この結果、インクエンドを検出できない。
【0079】
しかしながら、本例では、図11(a)に示すように、検出ポイントが80(1)、80(2)および80(3)の3箇所あるので、いずれか一つの検出ポイントにおいてインクエンドを検出することができる。従って、プリズム反射面61の背面に気泡Bが付着あるいは浮遊していたとしても、インクエンドになったにも拘わらずそれが検出されないという弊害を防止できる。
【0080】
(その他の実施の形態)
上記の例は、本発明によるプリズムを用いた光学式検出装置を、フォーム式インクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタにおけるインクタンクの装着の有無、およびインクエンド検出のために適用したものである。
【0081】
しかしながら、本発明は、インクタンクの装着の有無やインクエンドを検出する以外の検出機構としてそのまま適用することができる。
【0082】
また、上記の例では、プリズム反射面を検出部によって走査するようにしている。この代わりに、双方を固定した位置に対向配置した構成の検出装置としてもよいことは勿論である。この場合においては、連続した検出ポイントが形成されたプリズム反射面を用いることにより、双方の部材の取り付け精度が悪くても検出精度の低下を防止できるという効果が得られる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプリズムを用いた光学式検出装置では、プリズム反射面による検出箇所が複数となるように、当該プリズム反射面形状を設定している。この構成によれば、検出ポイントが単一であった従来の直角プリズム等を用いた光学式検出装置に比べて、検出精度を高めることができる。特に、プリズム反射面を備えた被検出部を検出部によって所定の方向に走査する移動式の場合には、プリズム反射面の汚れなどに起因する誤検出を防止できるので好ましい。
【0084】
また、プリズム反射面形状を、楕円曲線の一部を採用した曲面形状とした場合には連続した検出ポイントを備えたプリズム反射面を実現できるという利点がある。
【0085】
従って、本発明を適用したインクタンクの光学式検出装置によれば、インクタンクの装着の有無やインクエンドの検出を正確かつ確実に行うことが可能になる。
【0086】
特に、本発明をフォーム式インクタンクのインクエンド検出に適用した場合には、被検出部としてのプリズム反射面の背面に付着あるいは浮遊する気泡に起因してインクエンドを検出できないという弊害を回避可能になる。
【0087】
従って、かかる構成の被検出部を備えたフォーム式インクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタにおいては、常に精度良くインクタンクのインクエンドを検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は本発明を適用した実施例1に係るフォーム式のインクタンクを示す平面図および正面図である。
【図2】図1のインクタンクを底面側から見た場合の斜視図である。
【図3】図1のインクタンクの分解斜視図である。
【図4】(a)は図1のIV−IV線で切断した場合におけるインクタンクの断面図であり、(b)はインク供給針が差し込まれた状態を示す部分断面図である。
【図5】図1のV−V線で切断した場合におけるインクタンクの断面図である。
【図6】図1のVI−VI線で切断した場合におけるインクタンクの断面図である。
【図7】図1のインクタンクにおけるコップ状キャップを示す図である。
【図8】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形状を決定するための方法を示す説明図である。
【図9】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形状を決定するための一般的な方法を示す説明図である。
【図10】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形状の一例が楕円曲線であることを示す説明図である。
【図11】(a)は、図1のインクタンクにおいて採用したプリズム反射面形状の一例を示す説明図であり、(b)は従来の直角プリズムの反射面形状を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクタンク
2 容器本体
3 容器本体の上側開口
4 容器蓋
5 主インク室
6 フォーム
7 インク取出し部
8 ゴムパッキン
8a インク取出し孔
9 弁
10 コイルばね
11 第1のフィルタ
12 第2のフィルタ
13 大気連通孔
21 容器本体の底板部分
27 インク通路
30 副インク室
31 キャップ
32 胴部
50、60 被検出部
51、61 プリズム反射面
52、62 プリズム
70、80 光学式センサ
71、81 発光素子
72、82 受光素子
80(1)〜80(3) 検出ポイント
110、110(1)〜110(3) 第1反射部
120、120(1)〜120(3) 第2反射部
111、121 法線
113、123 接線
θ1 第1反射部への入射角
θ2 第2反射部への入射角
L 発光素子からの射出光
Lr1 第1反射部からの反射光
Lr 受光素子への戻り光
D 発光素子および受光素子の光軸間距離

Claims (8)

  1. プリズム反射面からなる被検出部と、
    前記プリズム反射面に光を照射すると共に当該反射面からの反射光を受光する検出部とを有し、
    前記検出部と前記被検出部は相対移動する構成であり、
    前記検出部は、発光素子および受光素子を備え、前記受光素子は、前記発光素子から射出された射出光に対して一定の間隔で平行に入射する検出光を受光可能であって、前記発光素子と前記受光素子は、前記相対移動の方向に一定の間隔で配置されており、
    前記プリズム反射面は、第1反射部および第2反射部の対を前記相対移動の方向に複数含んでおり、
    各対における前記第1の反射部は、前記発光素子からの射出光を対応する前記第2の反射部に向けて反射し、当該第1の反射部に対する前記発光素子からの射出光の入射角をθ1とし、この第1の反射部で反射されて対応する前記第2の反射部に入射する反射光の入射角をθ2とした場合に、これら入射角の和(=θ1+θ2)が90度であることを特徴とする光学式検出装置。
  2. 請求項1において、
    各対の前記第1および第2反射部は楕円曲線上の点であることを特徴とする光学式検出装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記プリズム反射面は曲あるいは多角によって規定されていることを特徴とする光学式検出装置。
  4. 請求項1ないしのうちのいずれかに記載の光学式検出装置と、
    インクが貯留されているインクタンクとを有し、
    このインクタンクに前記プリズム反射面が形成されていることを特徴とするインクタンクの光学式検出装置。
  5. 請求項において、
    前記プリズム反射面の背面は空気界面となっていることを特徴とするインクタンクの光学式検出装置。
  6. 請求項において、
    前記プリズム反射面の背面はインク界面となっており、前記インクタンク内のインク残量の減少に伴ってインク液面から徐々に空気中に露出することを特徴とするインクタンクの光学式検出装置。
  7. インクが吸収保持されたフォームと、
    このフォームが収納されている大気開放された主インク室と、
    インク取出し孔と、
    前記主インク室および前記インク取出し孔の間に形成されており、前記インク取出し孔に作用するインク吸引力によって、前記主インク室の側からインクおよび気泡を導入可能な副インク室と、
    前記主インク室から前記副インク室に進入した空気量に基づきインクが無くなったか否かを光学的に検出可能な被検出部とを有し、
    前記被検出部は、前記副インク室内において背面がインク界面となっているプリズム反射面を備え、
    このプリズム反射面は、請求項1ないしのうちのいずれかの項に記載の光学式装置に用いる前記プリズム反射面であることを特徴とするインクタンク。
  8. 請求項に記載のインクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタであって、前記被検出部からの反射光量に基づき前記インクタンクのインクエンドを検出するための前記検出部を備えていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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