JP3800204B2 - インクタンクおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを備えたインクタンクおよび当該インクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタに関し、特に、インクが無くなった状態(インクエンド)を精度良く検出可能な検出機構を備えたインクタンクおよびインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのインクタンクとしてはフォームやフェルトなどのインク吸収体にインクを吸収保持させた形式のインクタンクが知られている。例えば、フォーム式のインクタンクは、インクを吸収保持したフォームが収納されているフォーム収納部と、このフォーム収納部に連通したインク取出し孔と、フォーム収納部を大気開放している大気連通口とを有している。インク取出し孔から、インクジェットヘッドの吐出圧力によってインクを吸引すると、吸引したインク量に対応する空気が大気連通口からフォーム収納部に流入するようになっている。
【0003】
フォーム式のインクタンクの場合におけるインクの有無の検出は、インクジェットヘッドから吐出されるインクドット数や、インクジェットヘッドからインクを吸引するインクポンプのインク吸引量等に基づき、使用されたインク量をカウントし、このカウント結果に基づいて行っている。
【0004】
なお、一般に、インクタンク内のインクが殆ど無くなった状態を「リアルエンド」と呼び、インクタンク内のインクの残量が一定量よりも少なくなった状態を「ニアエンド」と呼んでいるが、本明細書で用いる「インクエンド」とは、特に断りのない限り両者を含むものである。
【0005】
しかしながら、インク使用量等をカウントしてインクエンドを検出するインクエンド検出方法は次のような問題点がある。インクジェットヘッドのインク吐出量、およびインクポンプによるインク吸引量にはばらつきがあるので、これらに基づきカウントされたインク使用量は、実際のインク使用量に比べて大きくばらつく。このために、インクエンドを確定するためには大きなマージンを設ける必要がある。この結果、インクエンドが検出された時点において、多量のインクが残っている場合があり、インクが無駄になることが多い。
【0006】
そこで、プリズム反射面の背面をインク界面としておき、インクが無くなるとプリズム反射面が本来の反射面に戻るという光学特性を利用した光学式の検出システムを用いて、インクエンドを直接的に検出することが考えられる。プリズム反射面を利用した検出システムは、例えば特開平10−323993号公報、米国特許第5,616,929号公報に開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開10−323993号公報
【特許文献2】
米国特許第5,616,929号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フォーム式などのインクタンクの場合には、インクがインク吸収体に吸収保持されているので、インク吸収体の収納部に背面が露出する状態にプリズム反射面を配置しても、プリズム反射面には常にインク吸収体が接しているので、インクがなくなってもその反射特性が変化しない。よって、上記公開公報に開示されている検出システムをそのまま適用することが不可能である。そこで、主インク室(インク吸収体の収納部)とインク取出し孔との間にインクを貯留可能な小容積の副インク室を形成し、ここにプリズム反射面を配置することにより当該反射面の背面がインク界面となるようにし、主インク室のインクがある程度消費された状態で副インク室に空気が進入するように圧力制御された構成を採用することが考えられる。
【0009】
このようにすれば、主インク室内のインクの残りが少なくなると、インク取出し孔からインクが供給される毎に、主インク室から副インク室に気泡が進入するようになる。主インク室内のインクが無くなると、インクタンクのインク残量は実質的に副インク室に溜まっているインク量のみになる。この副インク室のインク残量が少なくなると、インク界面となっているプリズム反射面の背面がインク液面から露出し、当該反射面の反射状態が変化する。すなわち、背面がインクで覆われている状態では反射面として機能しなかった反射面が、インク液面の低下と共に徐々に反射機能を取り戻す。従って、当該反射面の反射光量に基づきインク残量が所定量以下になった状態を検出できる。よって、副インク室の容積を充分に小さくしておけば、インク残量が実質的に無くなった時点でインクエンドを検出できる。
【0010】
しかしながら、副インク室内に進入した空気は副インク室内に気泡を生成する。気泡がプリズム反射面の背面に付着し、あるいはその近傍に浮遊した状態が形成されると、インク液面がプリズム反射面より低下しても、気泡間に保持されているインクによってプリズム反射面が覆われた状態が保持される。この結果、当該プリズム反射面の反射状態はインク液面が低下しても変化しない。プリズム反射面を覆っている気泡が消えるまでには時間が掛かるので、それまでは、インクエンドを検出できないという不具合が発生する。従って、インクエンドの検出タイミングが遅れてしまい、インクの空吸引によってインクジェットヘッドの側に気泡が送り込まれ、ドット抜けなどの弊害が発生する。
【0011】
本発明の課題は、副インク室内の気泡に起因して反射面の反射状態がインク液面が低下しても直ちに変化しないという弊害を解消可能なインクタンクを提案することにある。
【0012】
また、本発明の課題は、かかるインクタンクの反射面の反射状態を検出することによりインクエンド状態に陥ったことを直ちに検出可能なインクジェットプリンタを提案することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のインクタンクは、
インク取出し孔と、
インクが収容されている大気開放されたインク室と、
該インク室の前記インクと接するインク接触面を備え、前記インク室に進入した空気量に基づき前記インクが無くなったか否かを入射される入射光を反射若しくは透過させることにより検出可能な被検出部と、
前記インク接触面の近傍に配置され、前記インクを吸収可能な第1のインク吸収部材とを有することを基本的な特徴としている。
【0014】
本発明では、インク取出し孔からインクが供給されると、インク室に空気が進入してインク室内のインクが少なくなる。
【0015】
このインク室のインク残量が少なくなると、それに伴ってインク液面が下がり、やがて、被検出部のインク接触面がインク液面から徐々に露出する。
【0016】
この結果、被検出部に入射された入射光は、インクのある場合とはその状態が変化し、反射型では反射し、透過型では透過するようになる。
【0017】
すなわち、反射型は、背面のインク接触面がインクで覆われている状態では反射面として機能しなかった反射面が、インク液面の低下と共に徐々に反射機能を取り戻し、透過型は、インクで覆われている状態ではインクにより透過できなかった状態が透過できる状態になることから、反射光量若しくは透過光量に基づきインク残量が所定量以下になった状態を検出できる。
【0018】
ここで、インク残量が少なくなると、気泡が発生し易くなる。発生した気泡が反射面の背面若しくは透過面に付着し、あるいはその近傍に浮遊する。反射面の背面若しくは透過面がこのような気泡によって覆われた状態が形成されると、気泡間に保持されているインクによって反射面の背面若しくは透過面が覆われてしまい、インク液面が低下しても、反射面の反射特性や透過面の透過特性が変化せず、インクエンドの検出が不可能になる惧れがある。
【0019】
しかしながら、本発明では、インク室における被検出部材の隣接位置には第1のインク吸収部材が配置されており、反射面の背面側若しくは透過面のインク接触部分において発生した気泡間に保持されているインクが、当該第1のインク吸収部材の毛細管力によって当該第1のインク吸収部材内に吸引される。これにより、気泡が破裂して消滅する。従って、反射面の背面側の部分若しくは透過部分のインク接触面に存在している気泡は速やかに消滅するので、インク室におけるインク液面の低下に伴って、反射面の反射特性や透過面の透過特性が気泡に邪魔されることなく直ちに変化するので、確実且つ迅速にインクエンドが検出される。
【0020】
ここで、本願の第1の発明においては、前記インク室は、前記インクを吸収保持可能な第2のインク吸収部材が収納されている大気開放された主インク室と、前記主インク室および前記インク取出し孔の間に形成されており、前記主インク室の側からインクおよび気泡を導入可能な副インク室とを備え、前記被検出部は前記副インク室に配置されていることを特徴としている。この構成によれば、副インク室の容積を充分に小さくすることによって、インク残量が実質的に無くなった時点でインクエンドを検出することもできるし、インク残量が少なくなることによって、主インク室の側から副インク室にインクと共に空気も進入して発生した副インク室内の気泡の影響を第1のインク吸収部材が取り除くことができる。
【0021】
本願の第2の発明においては、前記第1のインク吸収部材は、前記被検出位置に対して、インク液面より移動方向側に配置されていることを特徴としている。この構成によれば、インクの消費に伴って、気泡間に保持されているインクが第1のインク吸収部材に吸引されるので、気泡を効率良く消滅させることができる。
【0022】
また、前記被検出部は、前記入射光を反射可能な反射面を備え、前記第1のインク吸収部材は、前記反射面における光反射領域を外れた部位に対応するインク接触面の近傍に配置しておけば、前記反射面の背面(インク接触面)に付着した気泡を速やかに吸引して消滅させることができる。
【0023】
次に、本発明のインクタンクの前記副インク室は、第1のフィルタによって前記主インク室から仕切り、第2のフィルタによって前記インク取出し口から仕切ることにより形成することができる。この場合、前記第1のフィルタを、前記インク取出し孔に作用するインク吸引力によって気泡が通過可能な多孔質材料から形成し、前記第2のフィルタを、前記第1のフィルタよりも目が細かく、前記インクのみを通過可能な多孔質材料から形成すればよい。また、前記第1のインク吸収部材を、前記第1のフィルタよりも目の粗い素材から形成すればよい。
【0024】
例えば、前記第1のインク吸収部材としてはフォームまたはフェルトを用いることができる。
【0025】
次に、前記反射面としては一対のプリズム反射面を用いることができる。
【0026】
一方、本発明のインクタンクは、上記構成に加えて、前記副インク室内を、前記主インク室の側の気泡溜め部分と、前記インク取出し孔の側のインク貯留部分とに仕切っている仕切り部材と、前記気泡溜めから前記インク貯留部分にインクを導入するために前記仕切り部材に形成したインク導入孔を備えており、当該インク貯留部分に前記第1のインク吸収部材を配置してもよい。
【0027】
この構成のインクタンクでは、副インク室の内部に仕切り部材によって主インク室側に気泡溜め部分が形成され、主インク室から気泡溜め部分に流れ込んだインクが仕切り板のインク導入孔を通ってインク貯留部分に導入される。主インク室内のインクが無くなると、大気に連通している主インク室からは空気が副インク室の気泡溜め部分に進入してここに気泡を形成するので、当該気泡は当該気泡溜め部分に徐々に溜まっていき、当該気泡溜め部分に満たされた状態になる。気泡が増加するに連れて、副インク室内のインク残量も徐々に減っていくので、そのインク液面も気泡溜め部分内の高さ位置から徐々に低下していく。
【0028】
気泡溜め部分に気泡が満たされて、インク液面が副インク室内の高さ位置まで低下した後は、空気が主インク室の側から進入すると、気泡溜め部分の内部は気泡で満たされているので、新たな気泡を生成するためのインクが存在しない。この結果、空気の進入に伴って、気泡溜め部分の内部を満たして気泡が潰れて徐々に大きな気泡となり、当該気泡溜め部分内の気泡が徐々に消えて空気のみの層が気泡溜め部分の上端側から徐々に形成されていく。
【0029】
すなわち、仕切り部材によって気泡溜め部分はインク貯留部分から分離されており、インク導入孔のみを介して連通している。よって、仕切り部材により、気泡の形成に必要なインクがインク貯留部分から気泡溜め部分に供給されることを阻止できる。このように、仕切り部材はインク液面と気泡を分離するための分離手段として機能し、インク液面が低下すると、容易に、気泡溜め内の気泡とインク液面とが分離する。
【0030】
このようにして、気泡形成用のインクがインク貯留部分の側から供給されなくなるので、気泡溜め部分に溜まっている気泡は、インク液面の低下に伴って当該気泡溜め内において徐々に消滅し、その上端部分に空気のみの層が形成され始める。この空気のみの層は、副インク室内のインク液面の低下、すなわち、主インク室からの空気の進入に伴って徐々にインク貯留部分の側に向けて広がっていく。この結果、気泡溜め部分内の気泡が消滅して空気と置き換わるので、この後は、気泡が形成されない状態で、インク貯留部分内のインク液面が低下していく。
【0031】
従って、インク貯留部分に気泡が進入して反射面の背面側を覆ってしまうことを抑制できる。しかも、本発明では、インク貯留部分に配置された反射面の隣接位置に第1のインク吸収部材が配置されており、この第1のインク吸収部材の毛細管力によって反射面の近傍に浮遊している気泡間に保持されているインクが吸引され、これによって反射面の背面側の部分に発生した気泡が速やかに消滅する。従って、インク液面の低下に伴って応答性良く反射面の反射特性が変化するので、インクエンドの検出を遅延無く正確に行うことができる。
【0032】
また、前記反射面をインク導入孔の近傍に配置することにより、反射面の裏側に付着した気泡をインク導入孔からのインク等で前記第1のインク吸収部材側に押し出し効果によって検出精度を向上させることができる。
【0033】
また、前記導入孔を、前記第1のインク吸収部材に接する前記仕切り部材の壁面若しくは前記副インク室の壁面が形成する角部に設けることは、導入孔から進入した気泡は、表面張力によって角部にのみ集中し、その壁面に沿って第1のインク吸収部材へと移動するから、浮遊する気泡を少なくすることができる。
【0034】
ここで、前記仕切り部材に、前記インク貯留部分に突出している第1のインク吸収部材保持部を形成し、ここに、前記第1のインク吸収部材を保持するようにしてもよい。
【0035】
この場合、前記仕切り部材によって、前記インク導入孔から前記インク貯留部分に導入されたインクを前記反射面の背面側の部分から前記第1のインク吸収部材に流すインク流路を形成すれば、前記反射面の背面側に発生している気泡間に保持されているインクを前記第1のインク吸収部材によって効率良く吸収でき、従って、気泡を速やかに消滅させることができる。
【0036】
次に、本発明は、上記構成のインクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタに関するものであり、本発明によるインクジェットプリンタは、前記インクタンクの前記被検出部を検出する検出部を備えていることを特徴としている。
【0037】
本発明のインクジェットプリンタによれば、検出部の反射面の反射状態が、インク液面の低下に伴って応答性良く変化するので、迅速にインクタンクのインクエンドを検出できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクタンクの第1の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態はインクジェットプリンタのタンク装着部に対して着脱可能に装着されるインクタンクに対して本発明を適用した例である。しかし、本発明は、インクジェットプリンタに予め配置されたインクタンクに対しても同様に適用可能である。
【0039】
(全体構成)
図1(a)および(b)は本発明を適用したフォーム式のインクタンクを示す平面図および正面図であり、図2は当該インクタンクを底面側から見た場合の斜視図であり、図3は当該インクタンクの分解斜視図であり、図13は、本発明を適用したインクジェットプリンタの主要部分を示す概略構成図である。
【0040】
本例のインクジェットプリンタ91は、シルアル型のものであり、ガイド軸92に沿って矢印A方向に往復移動するキャリッジ93にインクジェットヘッド94が搭載されている。このインクジェットヘッド94に対しては、タンク装着部95に装着されたインクタンク1から可撓性のインクチューブ96を介してインクが供給される。
【0041】
本例のインクタンク1は、インクジェットプリンタ91に形成されているタンク装着部95に対して着脱可能に装着して使用される。このインクタンク1は、上側が開口した直方体の容器本体2と、この上側開口3を封鎖している容器蓋4とを有し、これらの内部に主インク室5が形成され、ここに、インクが吸収保持された全体として直方体形状のフォーム6(第2のインク吸収部材)が収納されている。
【0042】
容器本体2の底面にはインク取出し口7が形成されており、このインク取出し口7には円盤状のゴムパッキン8が装着されており、その中心に開けた貫通孔8aがインク取出し孔とされている。インク取出し口7におけるゴムパッキン8よりも奥の部分には、インク取出し孔8aを封鎖可能な弁9が配置されており、この弁9は常にコイルばね10によってゴムパッキン8に押し付けられ、インク取出し孔8aを封鎖している。
【0043】
主インク室5は、第1のフィルタ11および第2のフィルタ12によって仕切られている副インク室20を介してインク取出し孔8aに連通している。また、容器蓋4に形成された大気連通孔13を介して大気開放されている。従って、主インク室5に装着したフォーム6に吸収保持されているインクが、インク取出し孔8aを介して吸引されると、吸引されたインクに対応する分の空気が、大気連通口13から主インク室5に入り込む。
【0044】
副インク室20の内部は、詳細は図4〜7を参照して後述するが、仕切り部材30によって主インク室側の気泡溜め部分21およびインク取出し孔側のインク貯留部分22に仕切られ、仕切り部材30に形成したインク導入孔33を介して相互に連通している。インク貯留部分22には消泡用の多孔質部材40(第1のインク吸収部材)が内蔵されている。
【0045】
なお、容器蓋4の大気連通孔13は、容器蓋表面に刻まれた屈曲状の溝13aに繋がっており、この溝13aの端13bは容器蓋4の縁端近傍まで延びている。インクタンク1の出荷時には、容器蓋4の大気連通孔13および溝13aが形成されている部分はシール14が貼り付けられており、使用時には、当該シール14の切り取り線14aに沿って当該シール14の一部14bを剥がすことにより、溝13aの端13bが露出し、大気連通孔13が大気開放状態になる。
【0046】
また、容器底面のインク取出し孔8aの部分もシール15が貼り付けられており、インクタンク1をインクジェットプリンタ91のタンク装着部95に装着するとタンク装着部95に取り付けられているインク供給針(図示せず)がシール15を破って当該インク取出し孔8aに差し込まれて、当該インクタンク1が装着状態になる。
【0047】
次に、図4はインクタンク1を図1(a)に示すIV−IV線で切断した部分の断面図であり、図5はインクタンク1を図1(b)に示すV−V線で切断した部分の断面図であり、図6(a)および(b)は図4における副インク室の部分を拡大して示す拡大部分断面図およびそのb−b線で切断した部分の部分拡大断面図である。
【0048】
これらの図に示すように、インク取出し孔8aと主インク室5の間には第1のフィルタ11および第2のフィルタ12によって仕切られた小容積の副インク室20が形成されている。副インク室20の内部は、そこに配置された仕切り部材30によって気泡溜め部分21およびインク貯留部分22に仕切られている。本例の仕切り部材30は、副インク室20を仕切っている仕切り板31と、このインク貯留部分側の表面の中央から直角に突出している円筒(筒状枠)32とを備えており、仕切り板31の一端側の部分には気泡溜め部分21からインク貯留部分22にインクを導くためのインク導入孔33が形成されている。
【0049】
インクタンク1には、当該インクタンク1がインクジェットプリンタ91のタンク装着部95に装着されたか否かを光学的に検出するために用いる直角プリズム51および、インクタンク1のインクエンドを光学的に検出するために用いる直角プリズム52を備えた被検出部が配置されている。インクエンド検出用の直角プリズム52の反射面の背面は副インク室20のインク貯留部分22に露出したインク界面とされている。
【0050】
詳細に説明すると、容器本体2の底板部分201には、矩形断面の筒状枠202が当該底板部分201を貫通して上下に垂直に延びている。この筒状枠202における主インク室5内に垂直に起立している上側筒状枠部分203の矩形の上端開口が主インク室側連通口205となっている。この連通口205には長方形の第1のフィルタ11が取り付けられている。
【0051】
筒状枠22の容器底板部分201から下方に垂直に突出している下側筒状枠部分204の下端は、これに一体形成されている底板部分206によって封鎖されており、当該底板部分206の中央にインク取出し口7が形成されている。本例のインク取出し口7は、底板部分206の中央から上方(インク貯留部分22内)に垂直に突出している円筒状の突出部207を備え、この突出部207の中心孔がインク取出し孔8aに連通したインク通路208とされている。このインク通路208に、ゴムパッキン8、弁9およびコイルばね10が装着されており、当該コイルばね10のばね受け209が突出部206の内周面に一体形成されている。この突出部207の上端開口部が円形の取出し孔側連通口210とされ、ここに第2のフィルタ12が取り付けられている。
【0052】
本例の第1のフィルタ11は、インクを通すと共に、インク取出し孔8aに作用するインク吸引力によって、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってメニスカスが破壊する毛管引力となる孔サイズの多孔質材料から形成されている。この第1のフィルタ11は、例えば、不織布やメッシュフィルタ等から形成されている。
【0053】
これに対して、第2のフィルタ12は、インクポンプが吸引されている場合を除くインク吸引力がインク取出し孔に作用した場合、インクを通すが気泡が通過することのないように第1のフィルタ11より孔径の小さい多孔質材料から形成されている。この第2のフィルタ12は、インクに混入している異物を捕捉可能な孔サイズのものである。この第2のフィルタ12も不織布やメッシュフィルタ等から形成することができる。
【0054】
ここで、インク吸引力とは、インク供給対象のインクジェットヘッド94でのインク吐出圧力によりインク取出し孔8aに作用するインク吸引力もしくはインクポンプの吸引力によるものである。
【0055】
次に、被検出部である直角プリズム51、52について、主に図3、図4および図6を参照して説明する。容器本体2の側板部分53の下端部分には、横長の矩形板54が溶着固定されており、この矩形板54の内側面には直角プリズム51および52が一定の間隔で一体形成されている。これら直角プリズム51、52はそれぞれ直交する一対の反射面51a、51bおよび52a、52bを備えている。
【0056】
一方の直角プリズム51は、一定隙間の空気層55を介して容器本体2の側板部分53に対峙している。すなわち、側板部分53には直角プリズム51に対応した形状の凹部56が形成されており、これにより各反射面51a、51bは一定隙間の空気層55を介して主インク室5の側板部分53に対峙している。
【0057】
これに対して、インクエンド検出用の直角プリズム52は、副インク室20のインク貯留部分22を区画形成している筒状枠202に開けた開口部202bから直接にインク貯留部分22の内部に露出しており、各反射面52a、52bの背面がインク界面となっている。
【0058】
図4、図5に示すように、インクタンク1が装着されるインクジェットプリンタ91の側には、反射型の光学式センサ57、58が取り付けられている。これらの光学式センサ57、58は、発光素子57a、58aと受光素子57b、58bを備えている。光学式センサ57は、その発光素子57aからの射出光を反射面51aに対して45度の角度で入射させ、この反射面51aおよび反射面51bで反射された戻り光を受光素子57bで受光できるように、その位置が設定されている。同様に、光学式センサ58も、その発光素子58aから射出光を反射面52aに45度の角度で入射させ、この反射面52aおよび反射面52bで反射された戻り光を受光素子58bにより受光できるように、その位置が設定されている。
【0059】
(仕切り部材)
図7は仕切り部材30を示す斜視図である。図6および図7を主に参照して説明すると、仕切り部材30は、前述のように、副インク室20の内部を仕切っている仕切り板31と、この下側表面の中央から垂直に延びる円筒32を備えている。仕切り板31は矩形の仕切り板本体部分301と、この仕切り板本体部分301の外周縁端から上下に垂直に延びている矩形の外周枠部分302とを備えている。外周枠部分302の外周側面302aは、副インク室20を形成している矩形の筒状枠202における上端開口205側の内周側面205aに液密状態で接合されている。
【0060】
仕切り板本体部分301の表面(気泡溜め部分21の側の表面)は凹凸面303とされている。この凹凸面303は、主インク室5から第1のフィルタ11を介して気泡溜め部分21に進入した空気により形成される気泡がインク導入孔33の側に流れないように捕捉するための気泡トラップとして機能するものである。
【0061】
本例の凹凸面303は、短辺方向に延びる一定幅の凹部304および凸部305が長円方向に向けて交互に一定間隔で形成された構成とされている。また、各凸部305の表面には、一定の間隔で一定長さの第2凸部306が不連続状態に形成されている。仕切り板本体部分301の長辺方向に沿って見た場合に、各凸部304の表面に不連続状態に形成されている第2凸部306は、千鳥状に配列されている。凹部303を基準にすると、各凸部304の高さは例えば0.1mmであり、これらの表面に形成されている第2凸部306の高さは例えば0.2mmであり、各凹部303および各凸部304の幅は例えば0.5mmである。
【0062】
ここで、仕切り板本体部分301の長辺方向の直角プリズム52が配置されている側の端部分には、その中央部分に短辺方向に長い長円形のインク導入孔33が形成されている。このインク導入孔33の周囲は第2凸部306と同一高さの凸枠部分307により囲まれている。また、この凸状枠部分307から仕切り板本体部分301の両長辺縁までの間には、仕切り板本体部分301の長辺方向に延びる一定長さの凹部308および凸部309が短辺方向に向けて一定の間隔で交互に形成されている。凸部309の高さは第2凸部305の高さと同一とされている。
【0063】
なお、仕切り板本体部分301の中央には円形凹部310が形成されている。本例の仕切り部材30は樹脂材料からなる射出成形品であり、この円形凹部310はゲート跡である。また、仕切り板本体部分301の下側表面(インク貯留部分22側の表面)には、直角プリズム52の上下方向の中央位置よりも下方まで突出した垂れ壁部分311が形成されている。この垂れ壁部分311は仕切り部材30の短辺方向に向けて、その全幅に亘って形成されている。
【0064】
次に、仕切り板本体部分301の下側表面の中央から垂直に延びている円筒32は、インク貯留部分22の底に溜まっているインクを上方に位置している第2のフィルタ12が取り付けられている連通口210まで吸い上げるためのものである。
【0065】
図5〜7を参照して説明すると、円筒32の下端開口の円形端面321には、所定角度間隔で形成された複数の突起322が垂直に突出している。本例では90度間隔で同一高さの4個の突起322が形成されている。円筒32の内周面は、その下端側内周面部分323と、この上側に連続して僅かに内側にせり出したテーパ付き内周面部分324と、この上側に連続している小径の上端側内周面部分325を備えている。
【0066】
円筒32を備えた仕切り部材30は、インク貯留部分22の中に形成されている円筒状の突出部分207に対して上側からキャッピングした状態で取り付けられている。突出部分207の外周面にはその下側部分に、所定の角度間隔で外方に突出したリブ207aが形成されている。本例では90度間隔で4本のリブ207aが形成されており、これらのリブ207aの突出量は、これらが円筒32の下端側側外周面部分323にちょうど嵌り込むように設定されている。
【0067】
仕切り部材30の円筒32を突出部分207にキャッピングすると、4本のリブ207aによって、当該円筒32の内周面と突出部分207の外周面の間には4本のインク吸い上げ用の円弧状断面の隙間220が形成される。従って、円筒32の下端の突出部分322の間に形成される隙間221からこの隙間220を経由して上方に位置している第2のフィルタ12に到るインク吸い上げ用の経路が形成される。このようにすると、インク貯留部分22に溜まっているインク量が減って、その液面が第2のフィルタ12よりも低くなった場合においても、インク貯留部分22内のインクを第2のフィルタ12の位置まで吸い上げて、インク通路208からインク取出し孔8aに供給できる。
【0068】
(消泡用の多孔質部材)
次に、図3〜図6を参照して、副インク室20のインク貯留部分22に配置されている消泡用の多孔質部材40について説明する。多孔質部材40はフェルト、フォームなどの可撓性素材から形成された直方体形状のものであり、インク導入孔33の下側であって、直角プリズム52に隣接した位置に配置されている。本例では、直角プリズム52の反射面52a、52bの背面側角部分52cに接触した状態に配置されている。
【0069】
すなわち、直方体形状の多孔質部材40は、インク貯留部分22における直角プリズム52が取り付けられている筒状枠202の内側側面202cと、仕切り部材30の円筒32との間に詰め込まれている。この多孔質部材40は、直角プリズムの反射面52a、52bに対して、インク液面の移動方向、すなわち、インクの流れ方向である下側に後退した位置にある。本例では、多孔質部材40の上端面40aが反射面52a、52bの中程の高さ位置となるように、反射面52a、52bに対して多孔質部材40を後退させてある。
【0070】
また、多孔質部材40の直角プリズム52の側に面している側面40bは、その中央部分が反射面背面側の角部分52cに接触して窪んだ状態になっているが、それ以外の側面部分は反射面52a、52bから離れており、特に検出光が反射する反射領域52A、52B(図5参照)には多孔質部材40が接触しないようになっている。さらに、直角プリズム52の上端面52dおよび52eも筒状枠202に形成した開口部202bの上下の端面202d、202eから離れている。従って、反射面52a、52bと多孔質部材40との間には、これらを取り囲む状態に隙間Aが形成された状態となっている。
【0071】
ここで、多孔質部材40は、インクを吸収保持可能であると共に、第1のフィルタ11よりも目の粗い素材から形成されている。
【0072】
(インクエンドの検出動作)
本例のインクタンク1がインクジェットプリンタ91のタンク装着部95に装着されたか否か、およびインクタンク1のインクエンド検出は、次のように行われる。
【0073】
インクタンク1をインクジェットプリンタ91のタンク装着部95に装着すると、インクジェットプリンタ91の側に配置されているインク供給針(図示せず)の先端部分が、インクタンク1のインク取出し孔8aに装着したゴムパッキン8の貫通孔8aを貫通して、インク通路208内に位置している弁9を押し上げた状態になる。この結果、インク取出し孔8aが開いた状態になるので、インクタンク1の主インク室5内のフォーム6に吸収保持されているインクが、第1のフィルタ11、副インク室20を介してインク通路208に流れ込み、インク取り出し孔8aに差し込まれているインク供給針を通って、インクジェットプリンタ91側のインクジェットヘッド94に供給可能となる。このようなインク供給機構は公知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0074】
インクタンク1がこのように装着されると、その側面に形成されている直角プリズム51がインクジェットプリンタ91側の光学式センサ57に対峙した状態になる。従って、光学式センサ57からの射出光は、直角プリズム51の反射面51a、51bで反射されて当該光学式センサ57によって受光され、これによって、インクタンク1が装着されたことが検出される。
【0075】
次に、インクジェットヘッド94が駆動されてインク吐出が行われると、インク吐出圧力によってインク取出し孔8aにはインク吸引力が作用して、インクジェットヘッド94に向けてインクが供給される。インクが供給されてフォーム6に保持されているインクが減少すると、それに伴って、大気連通口13を介して空気が主インク室5内に入り込む。インクの消費に伴ってフォーム6に含浸されているインクが徐々に減少し、それに代って気泡がフォーム6内に入り込む。フォーム6内のインク残量が少なくなると、主インク室5内から空気が、第1のフィルタ11を通って気泡となって副インク室20の気泡溜め部分21内に入り込む。副インク室20のインク貯留部分22とインク取出し孔8aの側の間を仕切っている第2のフィルタ12は気泡を通さない。よって、副インク室20の上端部分に形成されている小容積の気泡溜め部分21に気泡が徐々に溜まっていく。
【0076】
さらにインク残量が少なくなると、主インク室5および副インク室20に溜まっているインクの液面が徐々に下がり、副インク室20のインク貯留部分22内に露出している直角プリズム52の一対のプリズム反射面52a、52bが徐々にインク液面から露出する。この結果、一対の反射面52a、52bは反射面として機能し始める。副インク室20のインク液面が予め定めた検出位置である液面位置(例えば、図4に示す位置L)を下回ると、光学式センサ58の受光素子58bの受光量が予め定めた受光量を超える。この受光素子58bの受光量の増加に基づき、インクタンク1のインクが無くなったこと(インクエンド)が検出される。
【0077】
副インク室20の容積を充分に小さくしておけば、ここのインク残量が僅かになった時点でインクエンドが検出されるので、インク残量が極力少ない状態でインクエンドを検出でき、インクの無駄を抑制できる。なお、プリズム反射面52a、52bによって検出されるインクエンドを、ニアエンドとみなして、次のように処理すると、更にインクの無駄を無くすことができる。すなわち、光学式センサ58によってインクのニアエンドを検出した後に、以降使用されるインク量をカウントし、その値が副インク室20のインク貯留部分22の容積に相当する量に達したときにリアルエンドを確定すれば、インク残量が実質的に無くなる時点までインクを使用可能である。
【0078】
ここで、副インク室20内に生成された気泡が直角プリズム52のプリズム反射面52a、52bの近傍に浮遊していると、気泡間に保持されているインクによって実質的にプリズム反射面52a、52bが覆われた状態に陥ってしまう。この状態になると、インク液面がプリズム反射面52a、52bよりも低下しても、プリズム反射面52a、52bはインクで覆われた状態のままとなり、その反射状態が変化しないので、インクエンドの検出が不可能となってしまう。
【0079】
しかしながら、本例のインクタンク1では、仕切り板31によって副インク室20の上端部分に気泡溜め部分21が形成されており、この気泡溜め部分22によって、インク残量が所定量以下になるとインク液面は気泡から分離された状態で降下する。よって、インク貯留部分22に進入してプリズム反射面52a、52bの近傍に浮遊する気泡の発生量を抑制することができる。
【0080】
また、気泡溜め部分21からインク導入孔33を介してインク貯留部分22に進入したインクは、直角プリズム52の反射面52a、52bに沿って流れ、しかる後に多孔質部材40に吸収され、インク貯留部分22の底面部分から、仕切り部材30の円筒33と突出部207の間に沿って吸い上げられて、第2のフィルタ22に至り、ここを経由してインク取出し孔8aに到る。
【0081】
インクと共にインク導入孔33からインク貯留部分22に進入した気泡は、多孔質部材40の上端面40aの上側部分、および多孔質部材40と直角プリズム52の反射面52a、52bとの間の隙間Aに一時的に溜まる。しかしながら、これらの部位に溜まった気泡間に保持されているインクは、多孔質部材40の毛細管作用によって当該多孔質部材40の内部に吸引される。
【0082】
すなわち、インク残量が少なくなり、インク液面が多孔質部材40の上端面40aよりも低下した後は、インク吸引動作に伴って、多孔質部材40に吸引保持されているインクが取り出される。多孔質部材40からインクが取り出されると、その上端面40aの上側部分や、反射面52a、52bの背面側部分にある気泡間に保持されているインクが当該多孔質部材40の毛細管力によって吸引される。この結果、気泡が破裂して速やかに消滅する。よって、インク貯留部分22の内部においてインク液面が低下すると、これに伴って応答性良く反射面52a、52bの反射状態が変化する。従って、インクエンドを的確かつ迅速に検出することができる。
【0083】
(実施例の効果)
このように、本例のインクタンク1では、その副インク室20が、仕切り部材30によって気泡溜め部分21とインク貯留部分22に仕切られ、インク導入孔33のみを介してこれらの部分が相互に連通している。よって、仕切り部材30により、気泡の形成に必要なインクがインク貯留部分22から気泡溜め部分21に供給されることを極力阻止できる。従って、仕切り部材30はインク液面と気泡を分離するための分離手段として機能し、インク液面が低下すると、容易に、気泡溜め内の気泡とインク液面とが分離する。また、インク貯留部分22には多孔質部材40が配置されており、当該インク貯留部分22内で発生した気泡が、当該多孔質部材40による毛細管力によるインク吸引によって速やかに消滅する。
【0084】
従って、本例によれば、気泡形成用のインクがインク貯留部分22の側から供給されず、また、気泡溜め部分22に溜まっている気泡が速やかに消滅する。よって、インク貯留部分22内においては気泡の発生量が少なく、しかも発生した気泡は迅速に消滅するので、インク消費に伴って反射面52a、52bの反射状態が応答性良く変化する。これに基づき、インクエンドを確実且つ迅速に検出できる。
【0085】
また、本例のインクタンク1をインク供給源とするインクジェットプリンタ91においては、反射面52a、52bの反射状態に基づき、確実にインクタンクのインクエンドを検出可能になる。
【0086】
(第2の実施の形態)
図8および図9は、本発明を適用したインクタンクの第2の実施形態を示してある。図8は本例のインクタンクの主要部分を示す部分拡大断面図であり、図9(a)〜(c)はその仕切り部材を示す斜視図、平面図および立面図である。
【0087】
本例のインクタンク1Aの基本的な構造は上記のインクタンク1と同様であるので、対応する部位には同一の番号を付し、それらの説明は省略するものとする。本例のインクタンク1の特徴は、仕切り部材30Aに消泡用の多孔質部材40Aを保持するための多孔質部材保持部34を形成し、ここに多孔質部材40Aを装着して保持した点にある。また、仕切り部材30Aによって、インク導入孔33からインク貯留部分22に流入したインクを、反射面52a、52bの背面部分および多孔質部材40Aを経由して流すインク流路を形成した点にある。
【0088】
本例のインクタンク1Aの仕切り部材30Aは、仕切り板31と、このインク貯留部分22の側の裏面から突出している円筒32とを備えていると共に、この円筒部32よりも直角プリズム52の側の部位に形成した多孔質部材保持部34を備えている。この多孔質部材保持部34は、仕切り板31の裏面から当該仕切り板と同一幅で垂直に突出している垂れ壁部分35を備え、この垂れ壁部分35の下端はインク貯留部分22の底面近傍位置まで延びている。この垂れ壁部分35の下端にはその両端部分に一定幅の保持片36a、36bが直角プリズム52の側に向けて垂直に突出している。また、これら保持片の上方の位置において、同じく垂れ壁部分35から直角プリズム52の側に向けて一定幅の保持片36c、36dが突出している。これら上下一対ずつの保持片36a、36bと、36c、36dとによって、多孔質部材40Aの保持部分が形成されている。
【0089】
多孔質部材40Aは、垂れ壁部分35と同一の幅寸法と、上下の保持片の間隔より僅かに大きな高さ寸法を備えた直方体形状のものであり、僅かに押し縮められた状態で、保持片の間に詰め込まれている。
【0090】
保持片の間に保持された状態においては、多孔質部材40Aの直角プリズム52の側の表面41は、丁度、筒状枠202の内側側面202cに接触した状態となっている。また、この多孔質部材40Aの上端面42は、直角プリズム52の下端面52eとほぼ同一の高さ位置となっている。従って、多孔質部材40Aの表面41の上半部分は、直角プリズム52の反射面52a、52bを取り囲む状態に形成されている隙間Aに対峙した状態となっている。
【0091】
なお、仕切り部材30Aの仕切り板31の表面は、凹凸面ではなく平坦面とされており、ここには、インクをインク導入孔33の側に導くための2条のリブ38、39が形成された構成となっている。
【0092】
このように構成した本例のインクタンク1Aにおいても、仕切り部材30Aはインク液面と気泡とを分離する分離手段として機能し、副インク室20内においてインク液面と気泡との分離が促進される。
【0093】
また、インク導入孔33からインク貯留部分22に流入したインクは、仕切り部材30Aの垂れ壁部分35と反射面52a、52bの間を流下して多孔質部材40Aに吸収され、この多孔質部材40Aを経由して第2のフィルタ12の側に向かう。すなわち、図8において矢印で示すように、垂れ壁部分35によって規定されたインク流路に沿って流れる。
【0094】
多孔質部材40Aは前述の実施例と同様に、インク貯留部分22に進入した気泡を速やかに消滅させる消泡手段として機能する。詳細に説明すると、インク残量が少なくなり、インク貯留部分22の多孔質部材40Aに含浸させたインクの消費が進むと、まず、プリズム反射面52a、52bと多孔質部材40Aの間に形成されている隙間Aに気泡が進入してくる。この隙間Aにおける直角プリズム52の下側部分は多孔質部材40Aに接している。従って、多孔質部材40Aからインクが取り出されると、隙間Aに溜まっている気泡間に保持されているインクが多孔質部材40Aの毛細管力によって当該多孔質部材40Aに吸い取られる。この結果、プリズム反射面52a、52bの背面に付着している気泡や、背面近傍に浮遊している気泡が速やかに消滅する。
【0095】
従って、本例のインクタンク1Aによれば、プリズム反射面52a、52bの背面に付着した気泡や、その近傍に浮遊している気泡が多孔質部材40Aによって速やかに消滅する。従って、インクエンド状態に陥った時点で、気泡に邪魔されることなく、直ちに当該インクエンド状態を検出できる。
【0096】
また、本例においては、多孔質部材40Aの容量が小さいので、この中に残留するインク量を少なくできるので、無駄インク量を低減できるという利点もある。
【0097】
なお、上記の各例においては、仕切り部材30、30Aを配置して、副インク室20の内部を気泡溜め部分21とインク貯留部分22とに仕切っている。この仕切り部材30、30Aを省略して、多孔質部材を反射面52a、52bの背面に隣接した位置に配置した構成を採用することもできる。この場合においても、反射面背面側の部分に発生した気泡を速やかに消滅させることができる。
【0098】
また、多孔質部材40、40Aの素材としては、フェルトやフォームの他に、インクを吸収保持可能な素材であれば採用することができる。例えば、天然あるいは合成の繊維を絡め合わせて形成した所定の多孔質素材や、繊維を束ねた構成の多孔質素材を用いることができる。
【0099】
更に、隙間Aの部分は小さい方がよいのは勿論であるが、隙間Aを無くするように多孔質部材40Aの上端面42を、直角プリズム52の下端面52eに接することが更に望ましい。
【0100】
(第3の実施の形態)
図10、図11及び図12は、本発明を適用したインクタンクの第3の実施形態を示している。図10はインクタンク1と同様に第1の実施の形態における図6に対応する断面図であり、図11は同様に図5に対応する断面図であり、図12は図11の断面図を反対側からみた断面図である。
【0101】
第3の実施の形態のインクタンク1Bの基本的な構造は上記のインクタンク1と同様であるので、対応する部位には同一の番号を付し、それらの説明は省略するものとする。
【0102】
本例のインクタンク1Bの特徴は、仕切り板本体部301の長辺方向の直角プリズム52が配置されている側の端部分には、そのコーナーに円形のインク導入孔61が形成された点にある。このインク導入孔33の周囲は第2凸部306と同一高さの凸枠部分307により囲まれている。また、この凸状枠部分307から仕切り本体部分301の長辺縁までの間には、仕切り板本体部分301の長辺方向に伸びる一定長さの凹部308および凸部309が短辺方向に向けて一定の間隔で交互に形成されている。凸部309の高さは第2凸部305の高さと同一である。
【0103】
また、仕切り板本体部分301の下側表面には、直角プリズム52の上下方向の中央位置よりも下方まで突出した垂れ壁部分62及びリブ部分62a、62bが形成されており、リブ部分62a、62bは、垂れ壁部分62より直角プリズム52に向けて形成されている。一方のリブ部分62aと垂れ壁部分62は前述のインク導入孔61を囲むように形成されている。
【0104】
多孔質部材60は、インク貯留部分22における直角プリズム52が取り付けられている筒状枠202の内側側面202cと、仕切り部材30の円筒32に直角プリズム52に向けて垂直の多孔質部材60を固定するリブ部分32aとの間に垂れ壁部分62、リブ部分62a、62bの下端と接した状態で詰め込まれている。この多孔質部材60は、直角プリズムの反射面52a、52bに対して、インク液面の移動方向、すなわち、インクの流れ方向である下側に後退した位置にある。
【0105】
このように構成した本例のインクタンク1Bにおいて、インク導入孔61からインク貯留部分22に流入したインクは、仕切り部材30Bの垂れ壁部分62と反射面52a、52bの間を流下して多孔質部材60に吸収され、この多孔質部材60を経由して第2のフィルタ12の側に向かう。すなわち、垂れ壁部分62とリブ62aによって規定されたインク流路に沿って流れる。この場合、インク導入孔61は反射面52a、bより離れた位置に設けることが望ましく、インク導入孔と反射面との間に浮遊する気泡が吸着し易い壁部を迷路状態に設けることが望ましい。
【0106】
上記の構成により、インク導入孔61からインク貯留部分22に流入した気泡は、表面張力により垂れ壁部分62のインク流路面62d(壁面)とリブ部分のインク流路面62c(壁面)との角部に吸着される。やがて、その気泡はインク流路面62d、62cに沿って下方へと移動され、その下端と接している多孔質部材60に吸収されて消滅する。
【0107】
従って、本例のインクタンク1Bによれば、第2の実施例と同様に、プリズム反射面52a、52bの背面に付着した気泡やその近傍に浮遊している気泡が多孔質部材60によって速やかに消滅するとともに、インク導入孔61から移動された気泡を垂れ壁部分62のインク流路面62dとリブ部分のインク流路面62cとの角部に吸着させて多孔質部材60に導き浮遊する気泡を少なくすることできる。
【0108】
従って、インクエンド状態に陥った時点で、気泡に邪魔されることなく、直ちに当該インクエンド状態を検出できる。更にインクエンド状態を検出した以降、インク導入孔61から流出してきた気泡が、垂れ壁部分62とリブ62aによって規定されたインク流路面62d、62cに沿って流れるため、直角プリズム52に再付着することがないので、インク有りを誤検出することがなくなり、検出精度は向上する。
【0109】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、本発明はインク室が主インク室と副インク室とに分離されている例を用いて説明をしたが、主インク室がなく副インク室だけのものであっても構わなく、その場合でも発生した気泡が第1のインク吸収部材によって検出位置の気泡を消滅させるので同様の効果を有するものである。
【0110】
また、本発明はその実施の形態では被検出部として反射型を用いて説明したが、例えば特開平6−115089号に記載されている透過型フォトセンサーを使用した場合であっても構わなく、その場合であっても被検出位置の気泡を消滅することができるのでインクがなくなったときの透光性がよくなり、特に、黒インク等透光性の悪いインクの有無検出の精度を大きく向上させることができる。
【0111】
更に、インク導入孔の近傍のインク流路面を仕切板本体部分に設けた壁面を利用したが、一方の壁面はインク室の内壁とすることもできる。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のインクタンクでは、インクが収容されている大気開放されたインク室と、該インク室の前記インクと接するインク接触面を備え、前記インク室に進入した空気量に基づき前記インクが無くなったか否かを入射される入射光を反射若しくは透過させることにより検出可能な被検出部と、前記インク接触面の近傍に配置され、前記インクを吸収可能な第1のインク吸収部材とを有することから、反射面の背面側若しくは透過面のインク接触部分において発生した気泡間に保持されているインクが、当該第1のインク吸収部材の毛細管力によって当該第1のインク吸収部材内に吸引される。これにより、気泡が破裂して消滅する。従って、反射面の背面側の部分若しくは透過部分のインク接触面に存在している気泡は速やかに消滅するので、インク室におけるインク液面の低下に伴って、反射面の反射特性や透過面の透過特性が気泡に邪魔されることなく直ちに変化するので、確実且つ迅速にインクエンドが検出することができる。
【0113】
次に、本発明のインクジェットプリンタは、インク液面の低下に伴って反射型ではその反射状態が、透過型では、その透過状態が確実且つ応答性良く変化するする被検出部を備えたインクタンクをインク供給源としているので、当該反射面の反射状態、あるいは透過型の透過状態に基づき確実且つ迅速にインクタンクのインクエンドを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)は本発明を適用したフォーム式のインクタンクの実施例を示す平面図および正面図である。
【図2】 図1のインクタンクを底面側から見た場合の斜視図である。
【図3】 図1のインクタンクの分解斜視図である。
【図4】 図1のIV−IV線で切断した場合におけるインクタンクの断面図である。
【図5】 図1のV−V線で切断した場合におけるインクタンクの断面図である。
【図6】 (a)は、図4における副インク室の部分を拡大して示す部分拡大断面図であり、(b)はそのb−b線で切断した部分を示す部分拡大断面図である。
【図7】 図1の仕切り部材を示す斜視図である。
【図8】 本発明を適用したインクタンクの第2の実施の形態を示す主要部分の断面図である。
【図9】 (a)〜(c)は図8に示すインクタンクの仕切り部材を示す斜視図、平面図および立面図である。
【図10】 本発明を適用したインクタンクの第3の実施の形態を示す図であり、図6(b)対応する断面図である。
【図11】 本発明を適用したインクタンクの第3の実施の形態を示す図であり、図1の示すV−V線と同じ位置で切断した図5に対応する断面図である。
【図12】 図11の断面図を反対側からみた部分の断面図である。
【図13】 本発明を適用したシリアル型インクジェットプリンタの主要部分を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1、1A インクタンク
2 容器本体
3 容器本体の上側開口
4 容器蓋
5 主インク室
6 フォーム
7 インク取出し部
8 ゴムパッキン
8a インク取出し孔
9 弁
10 コイルばね
11 第1のフィルタ
12 第2のフィルタ
13 大気連通孔
20 副インク室
21 気泡溜め部分
22 インク溜め部分
30、30A、30B 仕切り部材
31 仕切り板
32 円筒
33、61 インク導入孔
34 多孔質部材保持部
35 垂れ壁部分
36a〜36d 保持片
40、40A 多孔質部材
40a 上端面
40b 側面
41 表面
42 上端面
51、52 プリズム
51a、51b、52a、52b 反射面
52c 反射面背面の角部分
52d 上端面
52e 下端面
A 隙間
57、58 光学式センサ
57a、58a 発光素子
57b、58b 受光素子
62 垂れ壁部分
61a、62b リブ

Claims (17)

  1. インク取出し孔と、
    インクが収容されている大気開放されたインク室と、
    該インク室の前記インクと接するインク接触面を備え、前記インク室に進入した空気量に基づき前記インクが無くなったか否かを入射される入射光を反射若しくは透過させることにより検出可能な被検出部と、
    前記インク接触面の近傍に配置され、前記インクを吸収可能な第1のインク吸収部材とを有し、
    前記インク室は、前記インクを吸収保持可能な第2のインク吸収部材が収納されている大気開放された主インク室と、前記主インク室および前記インク取出し孔の間に形成されており、前記主インク室の側からインクおよび気泡を導入可能な副インク室とを備え、
    前記被検出部は前記副インク室に配置されているインクタンク。
  2. 請求項1において、
    前記第1のインク吸収部材は、前記被検出部の被検出位置よりインク液面の移動方向側に配置されているインクタンク。
  3. 請求項1または2において、
    前記被検出部は、前記入射光を反射可能な反射面を備えており、
    前記第1のインク吸収部材は、前記反射面における光反射領域を外れた部位に対応する前記インク接触面の近傍に配置されているインクタンク。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
    前記副インク室は、第1のフィルタによって前記主インク室と仕切られ、第2のフィルタによって前記インク取出し口と仕切られており、
    前記第1のフィルタは、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されており、
    前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタよりも目が細かく、前記インクのみを通過可能な多孔質材料から形成されており、
    前記第1のインク吸収部材は、前記第1のフィルタよりも目の粗い素材から形成されているインクタンク。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項において、
    前記第1のインク吸収部材はフォームまたはフェルトであるインクタンク。
  6. 請求項3において、
    前記反射面は一対のプリズム反射面であるインクタンク。
  7. 請求項1ないし6のうちのいずれかの項において、
    前記副インク室内を、前記主インク室の側の気泡溜め部分と、前記インク取出し孔の側のインク貯留部分とに仕切っている仕切り部材と、前記気泡溜めから前記インク貯留部分にインクを導入するために前記仕切り部材に形成したインク導入孔を備えており、
    当該インク貯留部分に配置された前記被検出部の隣接位置に前記第1のインク吸収部材が配置されているインクタンク。
  8. 請求項7において、
    前記被検出部は、前記インク貯留部分における前記インク導入孔の近傍位置に配置されているインクタンク。
  9. 請求項7において、
    前記インク導入孔は、前記第1のインク吸収部材に接する前記仕切り部材の壁面若しくは前記副インク室の壁面が形成する角部に設けられているインクタンク。
  10. 請求項7において、
    前記仕切り部材は、前記インク貯留部分に突出しているインク吸収部材保持部を備えており、
    前記第1のインク吸収部材は当該インク吸収部材保持部に保持されているインクタンク。
  11. 請求項8において、
    前記仕切り部材によって、前記インク導入孔から前記インク貯留部分に導入されたインクを前記被検出部の背面側の部分から前記第1のインク吸収部材に流すインク流路が形成されているインクタンク。
  12. 請求項1ないし11のうちのいずれかの項に記載のインクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタであって、
    前記インクタンクの前記被検出部を検出する検出部を備えているインクジェットプリンタ。
  13. インク取出し孔と、
    インクが収容されている大気開放されたインク室と、
    該インク室の前記インクと接するインク接触面を備え、前記インク室に進入した空気量に基づき前記インクが無くなったか否かを入射される入射光を反射若しくは透過させることにより検出可能な被検出部と、
    前記インク接触面の近傍に配置され、前記インクを吸収可能な第1のインク吸収部材とを有し、
    前記第1のインク吸収部材は、前記被検出部の被検出位置よりインク液面の移動方向側に配置されているインクタンク。
  14. 請求項13において、
    前記被検出部は、前記入射光を反射可能な反射面を備えており、
    前記第1のインク吸収部材は、前記反射面における光反射領域を外れた部位に対応する前記インク接触面の近傍に配置されているインクタンク。
  15. 請求項13または14において、
    前記第1のインク吸収部材はフォームまたはフェルトであるインクタンク。
  16. 請求項14において、
    前記反射面は一対のプリズム反射面であるインクタンク。
  17. 請求項13ないし16のうちのいずれかの項に記載のインクタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタであって、
    前記インクタンクの前記被検出部を検出する検出部を備えているインクジェットプリンタ。
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