JP4048768B2 - 気体圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は気体圧縮機に係わり、特に軸動力の損失を少なく、かつ体積効率を向上させ、運転状況の変化によらず安定、かつ寿命の長い気体圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に従来の気体圧縮機10の断面図、図9に気体圧縮機10の図8中のA−A矢視線断面図を示す。
気体圧縮機10は、自動車に搭載され、自動車の室内冷暖房用に用いられている。吸入口61は、フロントヘッド63とフロントサイドブロック65間に形成され、外部に接続された図示しない蒸発器より冷媒ガスを吸入するようになっている。
【0003】
シリンダ4は、フロントサイドブロック65とリアサイドブロック67間に挟装されている。回転軸6は、シリンダ4、フロントヘッド63及びフロントサイドブロック65を貫通し、その一端6aはリアサイドブロック67内部に到達している。シリンダ4内にはロータ5が回転可能に配設されている。
【0004】
ロータ5は回転軸6に貫通固定されている。ロータ5の外周面には径方向にベーン溝12が形成され、ベーン溝12にはベーン13が摺動可能に装着されている。そして、ベーン13は、ロータ5の回転時には遠心力とサライ81、87に通ずるベーン溝底部の油圧とによりシリンダ4の内壁に付勢される。
【0005】
シリンダ4内は、ロータ5、ベーン13、13・・により複数の小室に仕切られている。これらの小室は圧縮室14、14・・と称され、ロータ5の回転により容積の大小変化を繰り返す。
【0006】
そして、このように、ロータ5が回転して圧縮室14、14・・の容積が変化すると、その容積変化により吸入口61より低圧冷媒ガスを吸気し圧縮する。フロントヘッド63端部にはケース52が固定され、このケース52の内部には、吐出室19が形成されている。
【0007】
圧縮室14で圧縮された高圧冷媒ガスは、吐出ポート16、吐出弁17を介して図示しない吐出ガス通路を経由して吐出室19に送られる。そして、吐出室19内に設けられたオイルセパレータ71で冷媒ガスと油分が分離される。油分は、吐出室19内底部に溜まり、冷媒ガスは吐出室19から吐出口73を経て外部の図示しない凝縮器へと送られる。
【0008】
一方、吐出室19内底部に溜まった油分はロータ5回転時の圧力差に従い、オイル通路77を通じてフロント側軸受部79に送られる。フロント側軸受部79を経てサライ81に到達した油分は減圧され、吐出室19内の吐出圧Pdより低く、吸入口61に通ずる吸入室75の吸入圧Psより高い圧力Pvとなっている。
【0009】
また、同様に吐出室19内底部に溜まった油分は、オイル通路83を通じてリア側軸受部85に送られる。そして、サライ81と同程度の圧力の油分が潤滑等のためサライ87及び油溜まり89に溜められる。
【0010】
回転軸6の他端6bは、フロントヘッド63より外部に出され、アマチュア33がボルト34により固着されている。そして、このアマチュア33は、プーリ31に電磁吸着されるようになっている。このプーリ31には、図示しない自動車のエンジンのクランクプーリから動力が伝えられる。フロントヘッド63と回転軸6の間にはリップシール64が配設されている。
【0011】
ここに、冷媒ガスとしてR134aを使用した場合における回転軸6に作用する力を算出してみると次のようになる。まず、冬場等で気体圧縮機10が低負荷のときを設計の基準時に定める。このときの回転軸6の各部位にかかる圧力は、例えば、吐出圧Pdが0.62(MPaG)、吸入圧Psが0.2(MPaG)、サライ81、87及び油溜まり89の圧力Pvが0.54(MPaG)である。
【0012】
回転軸6の各部位にかかる力は、圧力に各部位の断面積を乗算することで求めることができる。図8中回転軸6の左方向を正符号として油溜まり89にかかる力を−Frsh、サライ87にかかる力を−Fr、サライ81にかかる力をFf、吸入圧Psにより回転軸6の外周に配設された傾斜部6cにかけられる力をFd、アマチュア33がプーリ31に電磁吸着されたときのバネ荷重及び外気により回転軸6の右端にかけられる力をFcと定義する。
【0013】
このとき、回転軸6にかかる総合力ΣFは、ΣF=−Frsh−Fr+Ff+Fd+Fcで算出できる。回転軸6にかかる総合力ΣFができるだけ小さく抑えられるように、サライ81に対するサライ87の断面積比を1.32に設計する。即ち、サライ87の方がサライ81より断面積の広い状態である。そして、このときの総合力ΣFは、ΣF=−0.7(N)となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、同様の演算を夏場等の高負荷時について行ってみると、このときの回転軸6の各部位にかかる圧力は、例えば、吐出圧Pdが1.8(MPaG)、吸入圧Psが0.2(MPaG)、サライ81、87及び油溜まり89の圧力Pvが1.48(MPaG)となる。前述の設計条件の下に同様に総合力ΣFを算出してみると、総合力ΣFは、ΣF=−275(N)のように大きくなる。
【0015】
このため、ロータ5がフロントサイドブロック65に押しつけられる一方で、リアサイドブロック67とロータ5の間の隙間は拡大される。従って、運転条件によっては、体積効率が低下したり、摩耗を生じ動力効率も低下するおそれがある。また、隙間から冷媒ガスの漏れる量が増えてしまう。
【0016】
更に、近年は、地球環境の汚染、とりわけオゾン層の破壊、地球の温暖化を防止するために冷媒ガスとしてフロンよりはるかに影響の少ない炭酸ガス(CO2)を使用する研究開発が進められている。
【0017】
気体圧縮機10でこの炭酸ガスを使用した場合について同様の演算を行ってみると、このときの回転軸6の各部位にかかる圧力は、例えば、吐出圧Pdが9.9(MPaG)、吸入圧Psが3.38(MPaG)、サライ81、87及び油溜まり89の圧力Pvが8.6(MPaG)となる。そして、前述の設計条件の下に同様に総合力ΣFを算出してみると、総合力ΣFは、ΣF=−2317(N)のように大きくなる。
【0018】
この総合力ΣFを0(N)とするには、サライ87に対するサライ81の断面積比を2.55に設計する。即ち、この場合には、先のR134aを使用した場合とは異なり、サライ81の方がサライ87より断面積を広くする必要がある。
【0019】
しかしながら、サライの断面積比をこのように設計した場合、隙間による冷媒ガスの漏れは更に大きくなり、体積効率の低下や動力効率も著しく低下するおそれがあり、またベーン13の背圧にもバランスを欠くことになる。このため、気体圧縮機10の性能と寿命が著しく低下されてしまうという問題があった。
【0020】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、軸動力の損失を少なく、かつ体積効率を向上させ、運転状況の変化によらず安定、かつ寿命の長い気体圧縮機を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、プーリによって駆動される回転軸と、該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、前記回転軸の一端及び他端が大気に開放されており、該回転軸の一端に作用する第1の押圧力と該回転軸の他端に作用する第2の押圧力とがほぼ同一とされたことを特徴とする。
【0022】
回転軸の両軸端部にそれぞれかかる力の大きさには差を生じない。従って、気体圧縮機の運転状況の変動による影響も受けにくくなり、回転軸のスラスト荷重は常にバランスされる。このため、気体圧縮機の動力効率及び体積効率を向上させることができる。そして、気体圧縮機の性能を安定させ、かつ寿命を長くすることができる。
【0023】
また、本発明は、プーリによって駆動される回転軸と、該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、前記回転軸の一端が接する第1の環境と、前記回転軸の他端が接する第2の環境とを備え、該第2の環境と前記第1の環境とが同一の圧力の空気で構成されたことを特徴とする。
更に、本発明は、プーリによって駆動される回転軸と、該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、前記回転軸の一端が接する第1の環境と、前記回転軸の他端が接する第2の環境と、前記第1の環境を前記冷媒ガスと仕切る第1のシール手段と、前記第2の環境を前記冷媒ガスと仕切る第2のシール手段と、該第2の環境と前記第1の環境とが同一の圧力の流体若しくは真空で構成されたことを特徴とする。
【0024】
回転軸の両軸端部は常に同一の圧力の流体若しくは真空が接するため、両軸端部にそれぞれかかる力の大きさには差を生じない。従って、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0025】
更に、本発明は、前記第1の環境と前記第2の環境とを連通する連通手段を備えて構成した。
【0026】
第1の環境と第2の環境とを連通させることで、回転軸の両軸端部は常に同一の圧力の流体若しくは真空と接することになる。
【0028】
更に、本発明は、前記連通手段は、前記回転軸の内部に貫通された貫通穴であることを特徴とする。
【0029】
更に、本発明は、前記吐出室はケースで外側を仕切られて形成されており、前記連通手段は、前記第1の環境が該吐出室を貫通して前記ケースの外部と連通されたことを特徴とする。
【0030】
更に、本発明は、前記吐出室はケース及びサイドブロックで仕切られて形成されており、前記連通手段は、前記第1の環境が、前記サイドブロックの内部を貫通する第1の貫通穴と、該第1の貫通穴と連通されかつ前記ケースを貫通する第2の貫通穴を介して外部に連通されたことを特徴とする。
【0031】
更に、本発明は、前記連通手段は、前記第2の環境がケースの外部と連通されたことを特徴とする。
【0032】
更に、本発明は、前記回転軸に取付けられたロータと、該ロータに出没自在に配設されたベーンと、前記ロータの両側部にそれぞれ配設されたサイドブロックと、該サイドブロックの前記ロータに面し、かつ前記回転軸回りにそれぞれ形成されたサライとを備え、該2つのサライがほぼ同一の径方向回りの断面積にて形成されたことを特徴とする。
【0033】
2つのサライをほぼ同一の径方向回りの断面積にて形成することで、ベーンの背圧が一層バランスの取れたものとなる。
【0035】
更に、本発明は、前記冷媒ガスが炭酸ガスであることを特徴とする。
【0036】
冷媒ガスとして炭酸ガスのような作動圧力が非常に高いものに対しても適用可能である。炭酸ガスを使用した場合には、地球温暖化の防止に貢献する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1に、本発明の第1実施形態の構成図を示す。なお、図8と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0038】
図1において、回転軸6には中心を貫通する貫通穴101が設けられている。そして、この貫通穴101の右端側部には、貫通穴101と連通された連通穴103が設けられている。この連通穴103は、連通路105を経てアマチュア33の外部に連通している。
【0039】
回転軸6の右端には小空間107が形成され、かつこの小空間107と連通穴103間を連通させる溝109が、回転軸6の周囲軸方向に沿って刻設されている。従って、小空間107は溝109、連通穴103、連通路105を介して外気と連通されている。
【0040】
一方、オイルセパレータ71には回転軸6の左端部が収納される空間111が形成されている。そして、この空間111の内周の壁と回転軸6間にはリップシール113が配設されている。
【0041】
従って、回転軸6の左端部とリップシール113間には後端室115が形成され、この後端室115は貫通穴101、連通穴103、連通路105を介して外気と連通されている。なお、リップシール113、64はメカニカルシールとされてもよい。
【0042】
かかる構成において、回転軸6にかかる総合力ΣFを算出すると、炭酸ガス
(CO2)を使用し、かつサライ81に対するサライ87の断面積比を1.32に設定した場合であっても総合力ΣF=−580(N)のように小さくできる。
【0043】
また、サライ81に対するサライ87の断面積比を1.08に設定した場合には、総合力ΣFを0(N)とすることができる。
【0044】
回転軸6の両軸端部は常に大気中にあるため、両軸端部にそれぞれかかる力の大きさには差を生じない。更に、気体圧縮機10の運転状況の変動による影響も受けにくくなり、回転軸6のスラスト荷重は常にバランスされる。従って、ベーン13の背圧もバランスの取れたものとなる。
【0045】
なお、スラスト荷重の微小調整は、アマチュア33とプーリ31間の吸着隙間に挿入される隙間調整板117の厚みで調整できる。このとき、力Fcの大きさが隙間調整板117の厚みによって調整される。
【0046】
以上により、ロータ5はフロントサイドブロック65やリアサイドブロック67との摩擦力が低減され、それらの部材間の摩耗も低減される。従って、気体圧縮機10の動力効率が向上する。
【0047】
また、ロータ5とフロントサイドブロック65やリアサイドブロック67間の隙間の偏りが生じないため、冷媒ガスの内部リークを最低に押さえることができる。従って、気体圧縮機10の体積効率を向上することができる。
【0048】
このため、気体圧縮機10の性能を安定させ、かつ寿命を長くすることができる。また、気体圧縮機10を用いた冷凍サイクルのCOP(気体圧縮機10の能率を冷房能力と動力との比によって表した成績係数)が向上する。
【0049】
更に、冷媒ガスとして炭酸ガスのような作動圧力が非常に高いものに対しても適用可能である。炭酸ガスを使用した場合には、地球温暖化の防止に貢献する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図2に、本発明の第2実施形態の構成図を示す。なお、図1及び図8と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0050】
図2において、パイプ軸121がケース52の側部から貫通され、オイルセパレータ71に固定されている。パイプ軸121の左端はOリング123を介してナット125で締結されている。このパイプ軸121には中心を貫通する大気連通穴127が設けられている。従って、後端室115は大気連通穴127を介して外気と連通されている。
【0051】
一方、アマチュア33の小空間107に接する側部には連通穴129が設けられている。従って、小空間107は連通穴129、連通路105を介して外気と連通されている。
【0052】
以上の構成により、本発明の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図3に、本発明の第3実施形態の全体構成図を、図4に部分拡大図を示す。なお、図1及び図8と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0053】
図3及び図4において、オイルセパレータ71には、回転軸6の左端部を収容する円柱状の空間130が形成されている。リップシール113は、この空間130の内壁と回転軸6の間に配設されている。回転軸6の左端部に対峙するオイルセパレータ71部分には溝131が形成されている。
【0054】
また、この溝131に連通される連通穴133がオイルセパレータ71に設けられている。更に、リアサイドブロック67には、連通穴133に連通する連通穴135、137が設けられている。連通穴135のオイルセパレータ71と接する部位周囲にはOリング134が埋設されている。
【0055】
ケース52のリアサイドブロック67に接する部分には、Oリング139を押さえるためのOリング押さえ141が配設されている。そして、このOリング押さえ141の中央には連通穴143が設けられ、この連通穴143は連通穴137の上端と連通するように構成されている。
【0056】
Oリング押さえ141の上端一部には溝145が形成されている。そして、ケース52には、この溝145と連通する連通穴147が設けられている。連通穴147の上端は外気に通じている。Oリング押さえ141はその上端より六角穴付ネジ149によって止められている。従って、後端室115は溝131、連通穴133、連通穴135、連通穴137、連通穴143、溝145、連通穴147を介して外気と連通されている。
【0057】
以上の構成により、本発明の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。次に、本発明の第4実施形態について説明する。図5に、本発明の第4実施形態の全体構成図を、図6に部分拡大図を示す。なお、図3及び図4と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0058】
図5及び図6において、リアサイドブロック67の回転軸6が貫通される周囲は吐出室19側に向けて突設された突設部67aを有している。そして、この突設部67aの左端部には所定深さの円柱状の空間151が形成されている。回転軸6の左端部6aはリアサイドブロック67を貫通し、この空間151内に突出されている。
【0059】
オイルセパレータ71は、突設部67aを覆うようにリアサイドブロック67側部に取付けられている。リップシール113は空間151内の回転軸6と突設部67aの内壁間に配設されている。オイルセパレータ71の後端室115に接する部位には溝153が形成され、また、この溝153に連通される連通穴155及び連通穴137がリアサイドブロック67に設けられている。
【0060】
以上の構成により、本発明の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本発明の第3実施形態に比べてOリングの数を少なくできる。
【0061】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図7に、本発明の第5実施形態の構成図を示す。なお、図1及び図8と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0062】
図7において、回転軸6の右端部は、アマチュア33より突出され、この突出部分の周囲に配設された止輪161にてアマチュア33が保持されている。貫通穴101は回転軸6の右端まで軸線に沿って延長され、この右端にて外気に通じている。
以上の構成により、本発明の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回転軸の一端に作用する第1の押圧力と回転軸の他端に作用する第2の押圧力とがほぼ同一となるように構成したので、両軸端部にそれぞれかかる力の大きさには差を生じない。
【0063】
従って、気体圧縮機の運転状況の変動による影響も受けにくくなり、回転軸のスラスト荷重は常にバランスされる。このため、気体圧縮機の動力効率及び体積効率を向上させることができる。そして、気体圧縮機の性能を安定させ、かつ寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の構成図
【図2】 本発明の第2実施形態の構成図
【図3】 本発明の第3実施形態の全体構成図
【図4】 同上部分拡大図
【図5】 本発明の第4実施形態の全体構成図
【図6】 同上部分拡大図
【図7】 本発明の第5実施形態の構成図
【図8】 従来の気体圧縮機の断面図
【図9】 図8中のA−A矢視線断面図
【符号の説明】
5 ロータ
6 回転軸
13 ベーン
14 圧縮室
19 吐出室
33 アマチュア
34 ボルト
52 ケース
63 フロントヘッド
64、113 リップシール
65 フロントサイドブロック
67 リアサイドブロック
67a 突設部
71 オイルセパレータ
81、87 サライ
101、103 貫通穴
105 連通路
107 小空間
109、131、145、153 溝
111、130、151 空間
115 後端室
121 パイプ軸
127 大気連通穴
129、133、135、137、143、147、155 連通穴
134、139 Oリング
149 六角穴付ネジ
161 止輪
Claims (10)
- プーリによって駆動される回転軸と、
該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、
前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、
該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、
該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、
前記回転軸の一端及び他端が大気に開放されており、該回転軸の一端に作用する第1の押圧力と該回転軸の他端に作用する第2の押圧力とがほぼ同一とされたことを特徴とする気体圧縮機。 - プーリによって駆動される回転軸と、
該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、
前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、
該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、
該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、
前記回転軸の一端が接する第1の環境と、
前記回転軸の他端が接する第2の環境とを備え、
該第2の環境と前記第1の環境とが同一の圧力の空気で構成されたことを特徴とする気体圧縮機。 - プーリによって駆動される回転軸と、
該回転軸のリア側を保持するリア側軸受部と、
前記回転軸の回転に伴い吸入口より吸引した冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、
該圧縮室で圧縮された冷媒ガスより油分が分離される吐出室と、
該吐出室に溜まった油分がオイル通路を通じて前記リア側軸受部に送られるベーン型気体圧縮機において、
前記回転軸の一端が接する第1の環境と、
前記回転軸の他端が接する第2の環境と、
前記第1の環境を前記冷媒ガスと仕切る第1のシール手段と、
前記第2の環境を前記冷媒ガスと仕切る第2のシール手段と、
該第2の環境と前記第1の環境とが同一の圧力の流体若しくは真空で構成されたことを特徴とする気体圧縮機。 - 前記第1の環境と前記第2の環境とを連通する連通手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の気体圧縮機。
- 前記連通手段は、前記回転軸の内部に貫通された貫通穴であることを特徴とする請求項4記載の気体圧縮機。
- 前記吐出室はケースで外側を仕切られて形成されており、
前記連通手段は、前記第1の環境が該吐出室を貫通して前記ケースの外部と連通されたことを特徴とする請求項4記載の気体圧縮機。 - 前記吐出室はケース及びサイドブロックで仕切られて形成されており、
前記連通手段は、前記第1の環境が、前記サイドブロックの内部を貫通する第1の貫通穴と、該第1の貫通穴と連通されかつ前記ケースを貫通する第2の貫通穴を介して外部に連通されたことを特徴とする請求項4記載の気体圧縮機。 - 前記連通手段は、前記第2の環境がケースの外部と連通されたことを特徴とする請求項4、5、6又は7記載の気体圧縮機。
- 前記回転軸に取付けられたロータと、
該ロータに出没自在に配設されたベーンと、
前記ロータの両側部にそれぞれ配設されたサイドブロックと、
該サイドブロックの前記ロータに面し、かつ前記回転軸回りにそれぞれ形成されたサライとを備え、
該2つのサライがほぼ同一の径方向回りの断面積にて形成されたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の気体圧縮機。 - 前記冷媒ガスが炭酸ガスであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の気体圧縮機。
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