JP4048142B2 - アーム式ロボット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナットランナーなどの自動作業機を水平な直交二方向(X−Y方向)方向と略鉛直な上下方向(Z方向)のいずれにも自在に移動させるアーム式ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の製造組立ラインで使用されるナットランナーを水平方向と上下方向に自在に移動させるロボットとして一般的なものに、直交ロボットとスカラ型アーム式ロボットがある。前者直交ロボットは、水平な直交二方向に移動するテーブルを使用するため、水平な幅方向に大きな設置スペースを必要として、製造組立ラインでの設置にスペース的な制約が多い。また、後者スカラ型アーム式ロボットの場合も、後述するように幅方向に大きな設置スペースを必要とする。
【0003】
スカラ型アーム式ロボット(例えば、特許文献1参照)の具体例を、図6に示すと、このロボット1は、略鉛直な主軸2の上端部に第1水平アーム3の後端部を回転可能に連結し、第1水平アーム3の先端部に第2水平アーム4の後端部を回転可能に連結し、第2水平アーム4の先端部の軸受5で垂直軸6を上下動可能に連結している。垂直軸6に自動作業機の例えばナットランナー7が固定され、各水平アーム3、4の各々が独自に水平方向に旋回することで、軸受5と垂直軸6から成るロボット作業用ヘッド部8とナットランナー7が水平方向に移動する。図7に示す製造組立ラインLに沿った搬送体上のワーク9は、図中のP点とQ点で示す複数の被ねじ締め部を有し、これら被ねじ締め部の真上にナットランナー7が順に移動するように、第1水平アーム3と第2水平アーム4が独自に旋回運動する。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−141257号公報(図3、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7の鎖線で示すように、第1水平アーム3と第2水平アーム4が例えば一直線状の連結状態にあるときにワーク9上の最も離れた1点Pbにヘッド部8が移動してねじ締め動作を行い、また、第1水平アーム3と第2水平アーム4が互いに水平方向にく字状に屈曲して最も近い1点Paにヘッド部8が移動してねじ締め動作を行うとすると、図6のアーム式ロボット1は、ロボット前方の左右両側方に各水平アーム3、4が屈曲して食み出すだけの大きな幅方向スペースS1を必要とし、この幅方向スペースS1がアーム式ロボット1の床上設置スペースを大きくしていた。また、複数台のアーム式ロボット1を床上に併設する場合、隣接する一対のロボットの間隔を幅方向スペースS1の2倍以上にする必要があって、複数台のロボットを省スペースで併設することが難しい。
【0006】
また、上記アーム式ロボット1の各水平アーム3、4とヘッド部8は、各々の必要とする機能のために幅、厚さ、径の大きな大形重量物となる傾向が強くて、速い動きをさせることが難しい。特に、ヘッド部8は垂直軸6を上下動させる動力源などで大径構造となり、例えば図7に示すワーク9上の所定の最小的な間隔W1で接近した2点PaとQaの被ねじ締め部を2台の同じアーム式ロボットで同時にねじ締めしようとする場合、2台のロボットの各ヘッド部同士が干渉し合って、同時にねじ締めすることができないことがある。そこで、1台のロボットで1点Paをねじ締めすると、この1点Paに最も接近した他の1点Qaにヘッド部8を移動させてねじ締めしているため、接近する一対の点Pa、Qaのねじ締め作業性を上げることが難しい。また、図示しないが1台のヘッド部に一対のナットランナーを配備して、上記の2点Pa、Qaを同時にねじ締めするようにして作業性を上げることことが可能であるが、一対のナットランナーのためにヘッド部の重量と外径が倍増して、水平アームが高剛性の大形重量構造となり、高速運転をさせることが難しくなる。
【0007】
本発明の目的は、設置スペースの縮小化が容易であり、アームの小形軽量化で速い動きを可能にした、かつ、自動作業機で作業を受けるワークの種類変更に自在に対応可能としたアーム式ロボットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、略鉛直な並列の定軌道を独自に昇降する左右一組の第1昇降体20及び第2昇降体30と、第1昇降体20が昇降する定軌道を第1昇降体と別に昇降する第3昇降体40と、第1昇降体20に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部がロボット作業用ヘッド部52に上下左右方向に回転可能に連結されて、後端部を基点に略鉛直な平面で上下に平行リンク運動する複数の平行アーム53aを備えた第1平行リンクアーム部51aと、第2昇降体30に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部がヘッド部52に上下左右方向に回転可能に連結されて、後端部を基点に略鉛直な平面で上下に平行リンク運動する複数の平行アーム53bを備えた第2平行リンクアーム部51bとを有するリンク機構50と、第3昇降体40に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部が第1平行リンクアーム部51aに上下方向に回転可能に連結されて第1平行リンクアーム部51aが平行リンク運動する略鉛直な平面で上下揺動する駆動アーム60と、前記定軌道に設置されて第1〜第3昇降体20〜40を独自に昇降させる第1〜第3駆動手段70〜90と、第3昇降体40に設置されて駆動アーム60を水平方向に回転揺動させる第4駆動手段100とを具備したことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0009】
ここで、略鉛直な並列の定軌道は、略鉛直な左右一対の支柱11a、11bや、この支柱に固定されたガイドレール、同様な支柱に形成されたガイド溝で構成される。この並列の定軌道に沿って第1昇降体20と第2昇降体30の左右一組が同方向に、又は、反対方向に昇降し、或いは、一方が停止して他方だけが昇降する。第1昇降体20と第3昇降体40が同じ定軌道の上部と下部に分かれて独自に昇降する。第1平行リンクアーム部51aの平行アーム53aは、略鉛直な平面に沿って上下に平行リンク運動する2本又は2本以上の同一長さの直線状の鋼性アームで、この複数の各平行アーム53aの後端部が第1昇降体20に連結され、先端部がロボット作業用ヘッド部52に連結されて、鉛直面で平行四辺形を形成する第1平行リンクアーム部51aが構築される。同様にして第2平行リンクアーム部51bが複数本の平行アーム53bで構成される。左右一対の第1、第2平行リンクアーム部51a、51bが独自に鉛直な平面で平行リンク運動して、ヘッド部52が鉛直な姿勢を保持した状態で前後左右上下に移動する。ヘッド部52は一対の平行リンクアーム部51a、51bで支持されることから安定した高剛性を保持して、ヘッド部52に単機又は複数機のナットランナーなどの自動作業機を安定して保持する。第1昇降体20と第2昇降体30を独自に昇降させて両者の相対的な高さを変位させることで、ヘッド部52が水平方向で回転動作して自動作業機の水平方向の向きを自在に変位させる。
【0010】
また、駆動アーム60は第1平行リンクアーム部51aを水平方向左右に揺動回転させ、この揺動回転力で第2平行リンクアーム部51bも一体的に揺動回転して、ヘッド部52を水平な左右方向に移動させる。この駆動アーム60は、リンク機構50を揺動回転させると共に、リンク機構50を補強して各アームに構造簡単で軽量なものの適用を可能にする。第1〜第3駆動手段70〜90と第4駆動手段100の駆動源は、サーボモータやシリンダが適用できる。
【0011】
本発明においては、前記並列の定軌道を略鉛直に固設した左右一対の支柱11a、11bの前面に配設し、この左右一対の支柱11a、11bの間と各支柱の外側面に第1〜第3駆動手段70〜90を分配して配設することができる(請求項2の発明)。左右一対の支柱11a、11bを所定間隔で対峙させて、柱間に例えば第3駆動手段90を配備し、両柱の外側面に第1駆動手段70と第2駆動手段80を配備することで、ロボット全体の幅方向の設置スペースが最小限近くまで小さくできる。
【0012】
また、本発明においては、ロボット作業用ヘッド部52を、水平方向に所定配列で複数の自動作業機を着脱自在に支持する構造にすることができる(請求項3の発明)。この場合、ヘッド部52をナットランナーやビス止め用電動工具、クリップ立て工具、外観検査機器などの自動作業機を着脱自在に支持する汎用構造にすることで、各種の自動作業機が交換できる汎用ロボットが提供できる。また、1台のヘッド部52に複数の自動作業機を設置して、各自動作業機を同時に作動させることで、ねじ締めなどの作業性の改善が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。
【0014】
図1及び図2に示すアーム式ロボット10は、床上に略鉛直に固設された左右一対の支柱11a、11bと、各支柱11a、11bの前面で独自に上下運動する第1昇降体20及び第2昇降体30と、第1昇降体20が昇降する一方の支柱11aに沿って第1昇降体20と別に昇降する第3昇降体40と、第1昇降体20から前方に延在する第1平行リンクアーム部51a及び第2昇降体30から前方に延在する第2平行リンクアーム部51bの各先端部に連結された共通1台のロボット作業用ヘッド部52を備えたリンク機構50と、第3昇降体30から前方に延在する駆動アーム60と、第1〜第3昇降体20〜40を独自に昇降させる第1〜第3駆動手段70〜90と、駆動アーム60を水平方向に回転揺動させる第4駆動手段100を備える。
【0015】
左右一対の支柱11a、11bは一定間隔で平行に対向する角柱で、下端部に固定した台座12で床上に固定され、各々の上端部が連結体13で連結される。一対の支柱11a、11bが並ぶ水平方向をX方向、X方向と直交する水平方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。第1昇降体20と第2昇降体30の各々はX方向に平行な略鉛直な矩形板で、平常時はほぼ同じ高さに並置される。一対の各支柱11a、11bの前面にZ方向にガイドレール14が配設され、一方の支柱11aのガイドレール14の上部領域に第1昇降体20が上下動可能に連結され、下部領域に第3昇降体40が上下動可能に連結される。他方の支柱11bのガイドレール14は支柱11bの上部領域だけに設置されて、このガイドレール14に第2昇降体30が上下動可能に連結される。また、必要に応じて各支柱11a、11bには第1〜第3昇降体20〜40の上下位置を検知する複数のセンサー15が設置される。
【0016】
第1昇降体20は、支柱11aのガイドレール14の前面側を上下動する略鉛直な支持板21と、支持板21の裏面両側にZ方向に設置された複数のガイドローラ22と、支持板21の前面中央部に配設された鉛直な1本のアーム連結用回転軸24を有する。回転軸24は、支持板21の前面上下両端から前方に突設された軸受板23に水平方向に回転可能に連結される。支持板21の裏面両側の各ガイドローラ22が対応するガイドレール14を両側面から挟持して、支持板21の上下運動をガイドする。回転軸24の上下端部に突設した上下一対のブラケット25にピンを介して2本の平行な平行アーム53aの後端部が上下方向に回転可能に連結される。2本の平行アーム53aは同一長さの剛性アームで、各々の先端部が略鉛直な平板であるヘッド部52の裏面上下2箇所に上下左右方向に回転可能に連結される。2本の平行な平行アーム53aと回転軸24とヘッド部52の4点の連結点が平行四辺形の頂点に位置して、鉛直な平面で上下に平行リンク運動する第1平行リンクアーム部51aが構築される。
【0017】
第2昇降体30は、第1昇降体20と同一構造のものでよく、支柱11bのガイドレール14の前面側を上下動する略鉛直な支持板31と、支持板21の裏面両側にZ方向に設置された複数のガイドローラ32と、支持板31の前面中央部に配設された鉛直な1本のアーム連結用回転軸34を有する。支持板31の前面上下両端から前方に突設された軸受板33に回転軸34の上下端部が水平方向に回転可能に連結される。回転軸34の上下端部に突設した上下一対のブラケット35にピンを介して2本の平行な平行アーム53bの後端部が上下方向に回転可能に連結される。2本の平行アーム53bは平行アーム53aと同一長さの剛性アームで、各々の先端部がヘッド部52の裏面上下2箇所に上下左右方向に回転可能に連結される。この2本の平行アーム53bと回転軸34とヘッド部52の4点の連結点が平行四辺形の頂点に位置して、鉛直な平面で上下に平行リンク運動する第2平行リンクアーム部51bが構築される。
【0018】
ロボット作業用ヘッド部52は、略鉛直な矩形の取付板54と、取付板54の裏面4隅部に突設した自在継手53と、取付板54の前面に突設した自動作業機装着部55を有する。取付板54の裏面4隅の自在継手53に4本の平行アーム53a、53bの先端部が連結されてリンク機構50が構築される。第1昇降体20と第2昇降体30が同一高さにあるとき、同一長さの第1、第2平行リンクアーム部51a、51bが平行に対峙し、リンク機構50が真上から見て平行四辺形の関係に保持されて、X−Y方向に平行リンク運動する。
【0019】
ヘッド部52の自動作業機装着部55に自動作業機、例えば一対のナットランナー58が略鉛直にして着脱自在に装着される。一対の各ナットランナー58は、図4に示すように所定の間隔W1で配列されて、鉛直な姿勢のままヘッド部52と共にX方向、Y方向、Z方向に平行移動して、後述するような所望のねじ締め動作をする。一対のナットランナー58の間隔W1は、例えば図7のワーク9の2点PaとQaの最小的な間隔W1に設定される。この間隔は縮小拡大自在とされ、その最大間隔に対応させてヘッド部52の最大幅W2が設定される。つまり、ヘッド部52の幅W2は、大きくなるほどロボット10の幅方向の設置スペースを大きくし、ロボット10を大形重量物化することから、この幅W2はロボット10が大形大重量とならないよう考慮して設定される。
【0020】
第1昇降体20を上下動させる第1駆動手段70は、図2に示すように左右一対の支柱11a、11bの右側支柱の外側面にZ方向に設置されたボールねじ71と、ボールねじ71を正逆回転させるモータ72を有する。ボールねじ71の一部にナット部材73が螺装され、ボールねじ71の上下両端部が軸受部材74、75で支柱11aに取付けられる。ナット部材73は第1昇降体20の支持板21の外側端に一体に連結され、ボールねじ71が非回転状態にあるときはナット部材73が第1昇降体20を支柱11aの任意の高さ位置に保持し、ボールねじ71をモータ72で正逆回転させるとナット部材73と第1昇降体20が一体となって支柱11aの前面側で上下動する。
【0021】
第2昇降体30を上下動させる第2駆動手段80は、図1に示すように左右一対の支柱11a、11bの左側支柱の外側面にZ方向に設置されたボールねじ81と、ボールねじ81を正逆回転させるモータ82を有する。ボールねじ81の一部にナット部材83が螺装され、ボールねじ81の上下両端部が軸受部材84、85で支柱11bに取付けられる。ナット部材83は第2昇降体30の支持板31の外側端に一体に連結され、ボールねじ81が非回転状態にあるときはナット部材83が第2昇降体30を支柱11bの任意の高さ位置に保持し、ボールねじ81をモータ82で正逆回転させるとナット部材83と第2昇降体30が一体となって支柱11bの前面側で上下動する。
【0022】
第3昇降体40は、支柱11aのガイドレール14の前面側を上下動する略鉛直でX方向に平行な支持板41と、支持板41の裏面両側に設置された複数のガイドローラ42と、支持板41の前面中央部に設置された1本のアーム連結用回転軸43を有する。回転軸43は、支持板41の前面上下両端から前方に突設された軸受板44、45に水平方向に回転可能に連結される。回転軸43の中央部に突設されたブラケットと第1平行リンクアーム部51aの下段の平行アーム53aの中央部に突設されたブラケットに1本の駆動アーム60の両端部が上下方向に回転可能に連結される。駆動アーム60と第1平行リンクアーム51aの2本の平行アーム53aは鉛直な平面に並んで、鉛直平面で上下に平行リンク運動する。
【0023】
第3昇降体40を上下動させる第3駆動手段90が、左右一対の支柱11a、11bの間に設置される。図3に示すように、第3駆動手段90は、一方の支柱11aの内側面、つまり、第1駆動手段70と反対の側面に配設されるもので、支柱11aの内側面と平行に設置されたボールねじ91と、ボールねじ91を正逆回転させるモータ92を有する。ボールねじ71の一部にナット部材93が螺装される。ナット部材93は第3昇降体40の支持板41と一体で、ボールねじ91が非回転状態にあるときはナット部材93で第3昇降体40が支柱11aに保持され、ボールねじ91をモータ92で正逆回転させるとナット部材93と第3昇降体40が支柱11aに沿って昇降する。
【0024】
第3昇降体40に、駆動アーム60をX方向に回転揺動させる第4駆動手段100が設置される。第4駆動手段100は、第3昇降体40の支持板41の前面下端部に突設した軸受板46の下面に固定したモータ101と、モータ101の回転出力軸と回転軸43を一体に連結するコ字状の回転駆動枠102を有し、モータ101の回転力が回転駆動枠102を介して回転軸43に直接に伝達されて、回転軸43がX平方向に正逆回転する。モータ101で回転軸43をX方向に正逆回転させることで、駆動アーム60とこれに連結された第1平行リンクアーム部51aが同時にX方向に揺動回転し、この回転力がヘッド部52を介して第2平行リンクアーム部51bに伝達されて、リンク機構50がX方向に揺動回転する。
【0025】
鉛直なヘッド部52の裏面左右上下の4箇所が左右一対の各平行リンクアーム部51a、51bの計4本の平行アーム53a、53bで支持され、第1平行リンクアーム部51aの平行アーム53aが下方から駆動アーム60で補強されるように支持されるため、各アームの軽量化が実現され、ヘッド部52の支持強度、剛性が常に高く確保されて、ヘッド部52に一対のナットランナー58を安定して取付けることができる。さらに、ヘッド部52に取付けるナットランナー58などから発生する反力が4本の平行アーム53a、53bと駆動アーム60に分配されることで、ヘッド部52を含むリンク機構50の高剛性化が実現され、後述するような運転の高速化、安定化が実現される。
【0026】
また、鉛直なヘッド部52は鉛直な姿勢のまま前後左右上下に平行移動すると共に、後述するように第1昇降体20と第2昇降体30の高さを変位させることで水平方向に回転(θ回転)して水平方向の向きが180°未満の範囲で変位する。このようなヘッド部52のθ変位は、一対のナットランナー58でねじ締め作業を受けるワークの種類変更などに応じて行われる。
【0027】
以上のアーム式ロボット10は、第1〜第4駆動手段70〜100をコンピュータ制御によって同時に、或いは、異なる時間帯で独自に駆動させて、一対のナットランナー58を略鉛直な姿勢のままX方向、Y方向、Z方向の上下左右前後に平行移動させる。一対のナットランナー58は、例えば図5(A)に示す製造組立ラインLにおけるワーク9の各一対の2点P1、Q1、…を順に移動して、2点同時のねじ締め動作を順に行う。或いは、図5(A)に示す製造組立ラインLにおけるワーク9の各一対の2点P3、Q3、…を順に移動して、2点同時のねじ締め動作を順に行う。
【0028】
図1〜図4の静止状態において、第1昇降体20と第2昇降体30が同一高さにあるとき、リンク機構50は平面から見て平行四辺形を成し、水平方向に平行リンク運動可能な状態にある。この状態で第4駆動手段100のモータ101だけを作動させて第1平行リンクアーム部51aをX方向に揺動回転させると、この回転力でリンク機構50がX方向に平行リンク運動して左右に揺動回転し、鉛直なヘッド部52と一対のナットランナー58が同じ高さで左右に平行移動する。
【0029】
また、図1〜図4の静止状態において、第1駆動手段70と第2駆動手段80を同時に駆動させて第1昇降体20と第2昇降体30を同時に同速で上昇させると、第1平行リンクアーム部51aの平行アーム53aが駆動アーム60で下方に引っ張られてリンク機構50がZ方向で平行リンク運動し、ヘッド部52と一対のナットランナー58が支柱11a、11bに近付くようにY方向に平行移動する。逆に、第1駆動手段70と第2駆動手段80で第1昇降体20と第2昇降体30を同時に同速で下降させると、第1平行リンクアーム部51aの平行アーム53aが駆動アーム60で突き上げられてリンク機構50が平行リンク運動し、ヘッド部52と一対のナットランナー58が支柱11a、11bから遠ざかるようにY方向に平行移動する。この間、ヘッド部52とナットランナー58は鉛直で、かつ、X方向に平行な姿勢は変わらない。
【0030】
また、図1〜図4の静止状態において、第3駆動手段90だけを駆動させて第3昇降体40だけを昇降させると、リンク機構50が上下に平行リンク運動して、ヘッド部52とナットランナー58が鉛直姿勢のままY方向に平行移動する。
【0031】
さらに、図1〜図4の静止状態において、第1〜第3駆動手段70〜90を同時に駆動させて第1〜第3昇降体20〜40を同時に同速度で昇降させると、リンク機構50の全体が昇降する。この昇降の途中で第3昇降体40の昇降だけを止めると、ヘッド部52がY方向に平行移動を始める。このようなヘッド部52の上下左右前後の平行移動は、通常のアーム式では2軸の関数演算をしないと直線運動をさせられないが、本発明の場合は関数演算しなくても直線運動をするため、ティーチングやプログラミングする場合に有利である。
【0032】
以上の要領でヘッド部52を平行移動させることで、図5(A)に示すように、一対のナットランナー58をワーク9の隣接する2点P1、Q1の被ねじ締め部に移動させて2点同時のねじ締め動作させる。2点P1、Q1でねじ締め動作の終了した一対のナットランナー58を真上に上昇させてから、一対のナットランナー58を次のねじ締めの2点P2、Q2の真上に移動させる。第1〜第4駆動手段70〜100をコンピュータ制御することで、一対のナットランナー58はワーク9の2点間を予め設定された最短距離で移動して、高能率でねじ締め動作を行う。
【0033】
図5(B)は、ワーク9の被ねじ締め部である隣接する2点P3、Q3の配列が図5(A)と異なる場合を示している。2点P3、Q3がX方向に定間隔で隣接し、次にねじ締めされる2点P4、Q4がX方向と角度θを成す方向に定間隔で隣接している。図5(A)の要領で2点P3、Q3を一対のナットランナー58でねじ締めした後、ヘッド部52をX方向と角度θを成す方向に回転させて次の2点P4、Q4のねじ締め動作に向かわせる。ヘッド部52のθ回転は、第1昇降体20と第2昇降体30の高さの差を変えることで実行される。例えば、図1の静止状態において、第1昇降体20を静止させて第2昇降体30だけを上昇させると、第2平行リンクアーム部51bだけが鉛直平面で平行リンク運動してヘッド部52に引寄せるように外力を作用させ、この作用で図4の鎖線で示すようにヘッド部52が鉛直姿勢のまま水平方向に角度θで回転する。この回転角度θをワーク9の次の2点P4、Q4の角度にすることで、2点P4、Q4の同時ねじ締めが実行される。このようなねじ締めされる2点の角度は任意に設定でき、より多様なねじ締めパターンを持つ種類のワークのねじ締めができて、ロボット10の汎用性を高める。
【0034】
図5(A)、(B)で分かるように、リンク機構50の各平行リンクアーム部51a、51bはアーム長さ方向に変位するが、X方向のアーム幅方向にく字状に屈曲するといった変位をしないため、ロボット10の床上設置上に必要とされる幅方向スペースS2は、概ねワーク9の幅で決まる必要最小限のスペースで済み、ロボットの設置スペースの縮小化が図れる。また、ヘッド部52を支持する各平行リンクアーム部51a、51bの平行アーム53a、53bを駆動アーム60で補強した構造のため、各アームに構造簡単な軽量物が使用できて、各アームの上下左右前後の動きを速くすることが容易に可能となり、一対のナットランナー58によるねじ締め動作をより高能率で行うことができる。
【0035】
また、ロボット10に対するヘッド部52の左右横移動は、支柱11a、11bを含むロボット全体を横に回転させる、又は、支柱11a、11bに支持された昇降体20、30のようなアーム支持用台座部を横に回転させることでも可能であるが、このような重量物を回転させずに軽量なアームだけを回転させることで、各アームの速い動きが実現でき、また、アーム回転駆動源である第4駆動手段100に構造簡単で小形、安価なものが適用できる。
【0036】
また、1台のヘッド部52を2台の第1平行リンクアーム部51a、51bで支持するために、ヘッド部52を含むリンク機構50を高剛性構造体とすることが容易になり、ヘッド部52に単機のみならず複数機の自動作業機を搭載させても剛性的に問題なく、汎用性に優れたロボットが構築できる。上記実施の形態のように、1台のヘッド部52に一対のナットランナー58を搭載して、ワークに2点ずつ多数点設けられた被ねじ締め部を2点ずつ同時にねじ締めすることで、多数点全てのねじ締めが短時間で行なえるようになる。
【0037】
また、ヘッド部52は、自動作業機を支持するだけの構造でよく、水平方向の向きを変える駆動源などが不要となるため、ヘッド部52におけるイナーシャを極端に小さくしてヘッド部52自体を構造簡単、軽量なものにすることができ、なお一層の高速運転が可能となる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施の形態に限らず、例えば、共通の支柱に配設する第1昇降体と第3昇降体の位置関係を上下逆にして、下部の第1昇降体から延びる平行リンクアーム部に上方から第3昇降体から延びる駆動アームを連結するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、自動作業機を搭載するヘッド部を、鉛直平面で平行リンク運動する第1平行リンクアーム部と第2平行リンクアーム部の先端部で支持し、各平行リンクアーム部の基端部を鉛直な定軌道に沿って独自に昇降させるようにしたので、ヘッド部を含むリンク機構の剛性が高く安定して、ヘッド部に支持される単数或いは複数の自動作業機の支持強度が増し、高速移動による高速作業が可能となる。かつ、各平行リンクアーム部の基端部の高さを任意に変位させることでヘッド部の水平方向の向きが任意に調整できて、ヘッド部に支持された自動作業機を専用の回転軸で回転させることなく任意に角度変更でき、また、ヘッド部に複数の自動作業機を設置した場合には、複数の自動作業機の配列角度を任意に変更することが容易にできて、多様な複数種類の自動作業機に対応できる汎用性に優れたアーム式ロボットが提供できる。
【0040】
また、平行リンクアーム部を構成する平行アームやこれを左右揺動させる駆動アームの各アームが同一の略鉛直な平面で上下揺動するため、リンク機構が幅方向に屈曲せずにロボットの幅方向スペースが必要最小限まで縮小できて、複数台のロボットを接近させて省スペースで併設することが可能となる。さらに、平行リンクアーム部の各アームを駆動アームで補強することができて、各アームに構造簡単で軽量なものが適用でき、高速運転が容易になる。
【0041】
また、定軌道を前面に構成する左右一対の支柱の間と両側に第1〜第3駆動手段を配設することで、ロボット幅方向スペースの増大が抑制できて、高剛性のロボットを省スペースで設置したり、複数台のロボットを接近させて省スペースで併設することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すアーム式ロボットの斜視図である。
【図2】図1のロボットの角度を変えた方向からの斜視図である。
【図3】図1のロボットの正面図である。
【図4】図1のロボットの平面図である。
【図5】(A),(B)は図1のロボットとワークの概要を示す平面図である。
【図6】従来のアーム式ロボットの斜視図である。
【図7】図6のアーム式ロボットとワークの概要を示す平面図である。
【符号の説明】
10 アーム式ロボット
11a 支柱
11b 支柱
14 ガイドレール
20 第1昇降体
24 アーム連結用回転軸
30 第2昇降体
34 アーム連結用回転軸
40 第3昇降体
43 アーム連結用回転軸
50 リンク機構
51a 第1平行リンクアーム部
51b 第2平行リンクアーム部
52 ヘッド部
53a 平行アーム
53b 平行アーム
55 自動作業機装着部
58 自動作業機、ナットランナー
60 駆動アーム
70 第1駆動手段
72 モータ
80 第2駆動手段
82 モータ
90 第3駆動手段
92 モータ
100 第4駆動手段
101 モータ
102 回転駆動枠

Claims (3)

  1. 略鉛直な並列の定軌道を独自に昇降する左右一組の第1昇降体及び第2昇降体と、
    前記第1昇降体が昇降する定軌道を第1昇降体と別に昇降する第3昇降体と、
    前記第1昇降体に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部がロボット作業用ヘッド部に上下左右方向に回転可能に連結されて、後端部を基点に略鉛直な平面で上下に平行リンク運動する複数の平行アームを備えた第1平行リンクアーム部と、前記第2昇降体に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部が前記ヘッド部に上下左右方向に回転可能に連結されて、後端部を基点に略鉛直な平面で上下に平行リンク運動する複数の平行アームを備えた第2平行リンクアーム部とを有するリンク機構と、
    前記第3昇降体に後端部が上下左右方向に回転可能に連結され、先端部が前記第1平行リンクアーム部に上下方向に回転可能に連結されて第1平行リンクアーム部が平行リンク運動する略鉛直な平面で上下揺動する駆動アームと、
    前記定軌道に設置されて前記第1〜第3昇降体を独自に昇降させる第1〜第3昇降体単独の第1〜第3駆動手段と、
    前記第3昇降体に設置されて前記駆動アームを水平方向に回転揺動させる第4駆動手段と、
    を具備したことを特徴とするアーム式ロボット。
  2. 前記定軌道を略鉛直な左右一対の支柱の前面に配設し、この左右一対の支柱の間と各支柱の外側面に前記第1駆動手段、第2駆動手段、第3駆動手段を分配して配設したことを特徴とする請求項1記載のアーム式ロボット。
  3. 前記ロボット作業用ヘッド部が、水平方向に所定配列で複数の自動作業機を着脱自在に支持することを特徴とする請求項1又は2記載のアーム式ロボット。
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