JP4048135B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタルハライドランプに関し、特に、アルミナセラミック製の発光管を用いたメタルハライドランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、メタルハライドランプは発光管の材料として、従来の石英ガラスに代わってアルミナセラミックを用いたものが主流となりつつある。アルミナセラミックは石英ガラスに比べて耐熱性に優れているので、メタルハライドランプのように点灯中に高温になる高圧放電ランプの発光管に適している。
【0003】
このようにアルミナセラミックを用いたメタルハライドランプは、点灯中の温度を高温にすることができるため、高演色性の実現と高効率化が可能となる。
また、アルミナセラミックは、発光管内に封入されるハロゲン化金属との反応性も、石英ガラスに比べ低いことから、メタルハライドランプのさらなる長寿命化への寄与が期待されている。
【0004】
ところで、この種のランプにおける電極の封止方法は、石英ガラスを用いた場合のように発光管の側管部を加熱および圧壊封着する方法ではなく、細管部に給電体を挿入した後、例えば、フリットガラス等のシール材を溶融し、これを当該細管部の外側の端部に流し込んで封着するようにしている。このため、シール材によって封着されていない部分では、給電体と細管部との間に隙間が生じることとなる(例えば、特許文献1)。
【0005】
また、その隙間は発光管サイズの大きい高ワットのランプになるほど、必然的に大きくなる。
このように発光管にアルミナセラミックを用いた従来のメタルハライドランプでは、給電体と細管部との間に隙間が存在するため、ランプの電極が鉛直方向に向くように配置して点灯させた場合、発光管内に封入してある発光金属が、鉛直方向下側の給電体と細管部との隙間に沈み込み易くなる。
【0006】
ランプの試験寿命(以下、「ライフ」という。)中、その隙間に発光金属が沈み込むと、放電空間内で発光に寄与する金属が少なくなり、十分な蒸気圧が得られず、長時間点灯すると色温度の変化が大きくなるという問題が生じる。
このような不具合を解消するために、特許文献2には、細管部の放電空間側の端部と電極コイルとの距離を所定以上に設定する構成が提案されている。
【0007】
すなわち、図19に示すように、発光金属が封入される放電空間101を形成する透光性セラミック製の発光部102と、発光部102の両端部に設けられた細管部103a,103bと、先端部にコイル104a,104bを備えた一対の電極105a,105bと、一端部に電極105a,105bを支持すると共に他端部が細管部103a,103bにおける放電空間101と反対側の端部まで延在する電極支持体106a,106bと、電極支持体106a,106bを細管部103a,103bに封着するシール材107a,107bとを備えた発光管80を有するメタルハライドランプにおいて、ランプ電力をP(W)、コイル104a,104bにおける細管部103a,103b側の端部から、細管部103a,103bにおける放電空間101側の端部までの距離をX(mm)とすると、このXの値が、X≧0.0056P+0.394の関係式を満たすように設定されている。
【0008】
これにより当該細管部103a,103bの放電空間側の端部におけるランプ点灯中の温度を、当該放電空間内の余剰の発光金属が液状で存在する程度に低くすることができるので、その分、細管部の内部に沈み込む発光金属の量を低減でき、色温度の変化を抑えることが可能であるとしている。
【0009】
【特許文献1】
特開昭57−78763号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2000−340171号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献2に記載されたものでは、細管部103a,103b内の隙間λを塞ぐ手段が設けられておらず、仮に隙間λを塞ぐような閉塞体を設けたとしても、通常、閉塞体の全てが、細管部の端面から内方に後退した位置に存在しているために発光金属が細管の隙間λに沈み込み易く、長時間の連続点灯により色温度が大きく変化するという問題が十分に解消されない。
【0012】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、細管部内の隙間に沈み込む発光金属の量を少なくすることにより、長時間連続点灯させても色温度の変化が少なく、安定した特性を持続するメタルハライドランプを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るメタルハライドランプは、内部に放電空間が形成される発光部と前記発光部の両端部に設けられた孔に内嵌されて取着される一対の細管部とからなるバルブと、先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対向して配置される一対の電極と、それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が細管部の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材により前記細管部に封止される一対の電極支持体と、耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備え、ランプ電力をP(W)、前記細管部の前記放電空間側の端面から、前記電極コイルの前記細管部側の端面までの距離をX(mm)、前記細管部の放電空間側端面から前記筒状体の当該放電空間方向へ延出する長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立つことを特徴としている。
【0014】
上記のような構成にすることにより、発光管の電極が鉛直方向になるように配してメタルハライドランプを点灯させた場合に、細管部の放電空間側の端部の温度を、その部分で余剰の発光金属が液状で存在する程度まで低くできると共に、細管部の所定の位置に、その開口部を塞ぐように筒状体が挿入されるので、当該液状の発光金属が細管部の内部に進入しにくい部分で溜まり、細管部内部に沈み込む発光金属の量を抑制できる。
【0015】
この結果、点灯中、放電空間内の蒸気圧を十分に保つことができ、長時間連続点灯させても色温度変化が少なく、安定した特性を持続するメタルハライドランプを得ることができる。
しかも、筒状体の放電空間側への突出量が距離Xとの関係で所定の値以上にならないように設定されており、これにより始動時において筒状体から放電することを防止できる。
【0016】
また、本発明に係るメタルハライドランプは、内部に放電空間が形成される発光部と一対の細管部が一体として形成されてなるバルブと、先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対向して配置される一対の電極と、それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が、細管部の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材により前記細管部に封止される一対の電極支持体と、耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備え、ランプ電力をP(W)、前記細管部から前記発光部に繋がる部分のうちその内径が細管部の内径の1.25倍となる位置を基準位置とし、この基準位置から、前記コイルの細管部側の端面までの距離をX(mm)、前記基準位置から前記筒状体の前記放電空間方向に延出する部分の長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立つことを特徴としてもよい。
【0017】
このような構成によっても、上記のメタルハライドランプと同様の効果を得ることができる。
ここで、上記筒状体は、コイルであるとしてもよい。この場合には、当該コイルが、各ターン間の隙間がない密着型のコイルであることが望ましい。細管部内の発光金属の沈み込む隙間が少なくなるからである。
【0018】
また、ここで、上記筒状体の、前記放電空間と反対側の端面は、前記電極支持体にほぼ当接していることが望ましい。この場合でも細管部内の発光金属の沈み込む隙間を少なくすることができるからである。
さらに、また、本発明は、前記筒状体は、筒体であり、その周面には軸方向に切り込みが設けられていることを特徴とする。このような構造にすることにより、筒状体を電極ピン等に外挿する作業等が容易となる。
【0019】
ここで、前記筒状体は、モリブデンおよびタングステンのうち一種の金属からなることが望ましい。モリブデンやタングステンは、耐熱性及び熱伝導性を有する金属であるからである。
また、前記発光部は、透光性セラミックからなることが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態にかかる250Wのメタルハライドランプの構成を示す正面図である。
同図に示すように、本メタルハライドランプは、外管10内に、透光性を有するアルミナセラミック製の発光管8が、電力供給線11a,11bによって所定の位置に保持されてなる。
【0021】
外管10内には、所定圧の窒素が封入されており、封止部付近に口金15が装着されている。
なお、発光管8は、紫外線をカットする効果を持つ石英ガラス製スリーブ12内に配置されている。石英ガラス製スリーブ12は、発光管8を保温して十分な蒸気圧を保たせると共に、発光管8の破損時に外管10が割れることを防止する役割も果たす。この石英ガラス製スリーブ12は、スリーブ支持板13a,13bを介して電力供給線11a,11bに保持されている。
【0022】
図2は、発光管8の構成を示す断面図である。同図に示すように、発光管8のバルブは、放電空間1を形成する発光部2の両端の小径部の孔に、細管部3a,3bの端部がそれぞれ内挿され、焼きばめをすることにより形成される。
発光部2の放電空間1には、水銀と、希ガスと、発光金属とが封入されている。
【0023】
細管部3a,3bの各々には、先端部に放電空間1内で対向するよう配置された電極コイル4a,4bを有する一対の電極ピン5a,5bと、一端部に上記電極ピン5a,5bをそれぞれ支持する一対の電極支持体6a,6bとからなる給電体が挿入されている。
電極ピン5a,5bの基端部には、コイル状の筒状体14a,14bが外挿されている。この筒状体14a,14bは、その放電空間1側の先端部を除いてほとんどの部分が細管部3a,3b内部に嵌め込まれており、発光金属の沈み込みを防止する役目を果たす。
【0024】
電極ピン5a,5bは、タングステン材料からなり、外径0.71mm、長さ5.2mmである。
また、電極支持体6a,6bは、外径1.2mm、長さ30mmである。本実施の形態においては、電極支持体6a,6bは、例えばモリブデンとアルミナとを混合焼結させた導電性サーメットを材料としている。この導電性サーメットの熱膨張係数はアルミナとほぼ等しい7.0×10-6であるため、熱膨張率の差に起因するクラックが生じにくい。
【0025】
電極支持体6a,6bの放電空間と反対側の部分は、それぞれ、内径が1.3mmの細管部3a,3bの外側の端面から外部に突出しており、シール材7a,7bによって、細管部3a,3bに封着されている。
シール材7a,7bは、例えば、酸化金属、アルミナ、およびシリカ等からなるガラスフリットであり、細管部3a,3bにおける発光部2に結合された側とは反対側の端面から、発光部2側へ向けて、所定の長さだけ流し込まれている。
【0026】
図3は、図2の発光管8における細管部3bとこれに内挿された電極支持体6b、電極ピン5b、電極コイル4bの状態を示す拡大断面図である。
筒状体14bは、線径0.25mmのモリブデン材料を隣接するターン間に隙間が生じないように密着させて巻回してなるコイル(密着型コイル)であって、その軸方向の長さは2.5mmであり、その放電空間と反対側の端部は、電極支持体6bの端面にほぼ当接しており、余剰のハロゲン化金属の液体の沈み込む隙間λの容積ができるだけ少なくなるようにしている。なお、電極コイルは必ずしも密着型コイルでなくてもよく、各ターン間に多少隙間があっても構わない。
【0027】
また、細管部3bと筒状体14bとの嵌めあいは、0.005〜0.2mmの隙間ばめとしている。なお、この部分は、より好ましくは、筒状体14bの外径に対して細管部3bの内径が0〜0.1mmの隙間を有しての嵌め合いとするのがよい。このような嵌めあいにすることにより、発光金属が細管部3bの内部に沈み込むのを防止できると共に、組み立て後に筒状体14bの位置ずれが生じない。
【0028】
細管部3a側も図3に示したものと全く同じ構成をしている。
ここで、上記のような構成のメタルハライドランプにおいて、電極コイル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端部から、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離をX(図3参照)とすると共に、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2側の放電空間1内に延在する長さ、すなわち、筒状体14a,14bが細管部3a,3bの放電空間側の端面から放電空間方向に突出している部分の長さをLとし、このXおよびLの値と上記「沈み込み」による色温度の変化との関係について本願発明者らが実験を重ねたところ、色温度の変化量を低減するために最適なXおよびLの範囲を見出すことができた。
【0029】
以下、当該距離X、長さLの最適な範囲について説明する。
(1)距離Xの最適範囲について
まず、距離Xの最適範囲について、上記図1,2に示すものと同じ構成の250Wのメタルハライドランプについて実験した。
この実験において、距離Xの値が、0.8mm、1.3mm、1.5mm、1.6mm、1.8mmおよび2.3mmとなる複数の試験ランプを製作し、それぞれについて、ライフ中(点灯時間3000時間)の色温度変化を測定した。その結果を図4に示す。
【0030】
なお、ここでは、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2側の放電空間1内に延在する長さLは0.1mmと一定にした。
また、放電空間1内に封入された発光金属量は、一定量の5.2mgとした。その組成は、DyI3を0.8mg、HoI3を0.6mg、TmI3を0.8mg、NaIを2.2mg、TlIを0.8mgとした。そして、放電空間1内に、希ガスとして、20kPaのアルゴンを封入した。
【0031】
さらに、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Y(図3参照)を18mmと一定にした。
なお、点灯実験は、各試験ランプの管軸が鉛直方向になるように維持したまま、3000時間連続点灯して行った(後述する他の実験においても同様)。
【0032】
図6は、図4の実験結果から3000時間点灯後の色温度の変化(ΔTc)を求め、その評価と共に表にしたものである。
この表からも分かるように、250Wの試作ランプにおいて、長さLが0.1mmの場合において、距離Xが1.6mm以上あれば、ライフ中の色温度変化が非常に少なくなる。
【0033】
このように、上記の距離Xを1.6mm以上とすれば、高温の陽光柱および、電極コイル4a,4bを含む電極ピン5a,5bの先端部から、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離を十分にとることができるので、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面における温度を低くすることができ、筒状体14a,14bの作用と相まって、色温度の変化を少なく抑えることができる。
【0034】
より詳しく言うと、細管部3a,3bの放電空間側の開口部がコイル状の筒状体14a,14bにより閉塞されているので、特に液状の発光金属が、細管部3a,3bと電極支持体6a,6bとの隙間λに入りにくく、また、細管部3a,3bの端面が電極先端からある程度離れ、しかも当該筒状体14a,14bが熱伝導性を有する金属からなるコイル形状なので放熱性に優れ、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面付近の温度が、余剰金属が液状となって存在し得る程度に低く保たれ、蒸気化した金属が隙間λに浸透する前にこの部分で液化するため、これらが相まって細管部3a,3b内の隙間λに沈み込む発光金属の量を少なくしているものと考えられるのである。
【0035】
この結果、点灯中、発光管8内の蒸気圧を十分に保つことができ、コイル状の筒状体14a,14bを有していない従来のもの(距離Xが1.8mm、距離Yを18mm)に比べ、例えば点灯後千時間経過中における色温度変化を約1/2〜1/3に低減することができた。
また、距離Xを1.6mm以上とすることにより、図4に示すように点灯後3000時間経過中における色温度変化も点灯後1000時間経過中における色温度変化とほぼ同等にすることができ、ライフ途中における色温度変化もほとんど生じないようにできる。
【0036】
次に、上記と同様の実験を、図1,2に示したものと同様の構成を有する70Wのメタルハライドランプを用いて行なった。
具体的に、当該70Wのメタルハライドランプにおいて、電極コイル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端部から、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離Xを、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.8mm、1.0mmとした試験ランプを製作し、ライフ中の色温度変化を測定した。その結果を図5に示す。
【0037】
なお、この実験において、いずれの場合においても、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2側の放電空間1内に延在する長さLは0.1mmと一定にした。
また、放電空間1内に封入された発光金属量は、一定量の2.5mgとした。その組成は、DyI3を0.4mg、HoI3を0.3mg、TmI3を0.4mg、NaIを1.1mg、TlIを0.3mgとした。放電空間1内に、希ガスとして、20kPaのアルゴンを封入した。さらに、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Yを8mmと一定にした。
【0038】
図7は、図5の実験結果により3000時間点灯後の色温度の変化(ΔTc)を求めて、その評価と共に表にしたものである。
この表により明らかなように、距離Xが0.6mm以上あれば、点灯中の色温度変化が非常に少なくなることが分かる。これらの原因は、250Wのメタルハライドランプと同様に、細管部3a,3b内に沈み込む発光金属の量が抑制されたことにある。
【0039】
上述の250Wと70Wのメタルハライドランプの実験結果から、ランプ電力Pが異なれば、距離Xの最適値も異なることが分かる。
つまり、ランプ電力Pが大きいほど放電による発熱量が大きくなるので、細管部の放電空間側の端部において余剰金属が液状で存在する程度までに温度が低くなるためには、それだけ距離Xも大きくしなければならないのである。それ故、最適範囲となる距離Xとランプ電力の間には一定の相関関係があると考えられる。
【0040】
そこで、図8に示すように、横軸をランプ電力P(W)、縦軸を距離X(mm)とする座標系において、上記図6,7の表における(X、P)の値をプロットし、色温度変化低減の効果が得られるXの最小値(上述のように、250WタイプでX=1.6、70WタイプでX=0.6)の点A、Bを結んで、その直線の方程式を求めると、X=0.0056P+0.194となった。
【0041】
したがって、250Wと70Wのメタルハライドランプについて、
X≧0.0056P+0.194(以下、この条件を「第1の最適化条件」という。)であれば、色温度変化を低減することが可能であると言える。
(2)長さLの最適範囲について
続いて、図1,2に示す構成のメタルハライドランプ(250W)において、コイル状の筒状体14a,14bが、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から発光部2の放電空間1内に延在する長さLを、―0.2mm(すなわち、細管部3a,3bの放電空間側端面から筒状体6a,6bが内部に0.2mmだけ後退した状態)、−0.1mm、0mm、0.5mmとした場合のそれぞれについて、ライフ中の色温度変化を調べた。その結果を図9の表に示す。同表において、ΔTcは、3000時間点灯後の色温度の変化量を示している。
【0042】
なお、いずれの場合においても、電極コイル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端面から、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離Xを1.6mmと一定にした。
また、放電空間1内に封入された発光金属量は、一定量の5.2mgとし、その組成を、DyI3を0.8mg、HoI3を0.6mg、TmI3を0.8mg、NaIを2.2mg、TlIを0.8mgとした。放電空間1内に、希ガスとして20kPaのアルゴンガスを封入した。
【0043】
さらに、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Yを18mmと一定にした。
図9の実験結果からも分かるように、長さLが0.5mm以上であれば、長時間点灯中の色温度変化が非常に少なくなる。また、一般に色温度の変化量も300K程度にとどまれば、観察者にとってさほど気にならない範囲と評価され得るので、250Wのメタルハライドランプにおいて色温度の変化が許容されるためのLの範囲は、0≦Lであると言える。
【0044】
特に0<Lであれば、点灯中、発光管8内の蒸気圧を十分に保つことができ、コイル状の筒状体14a,14bを有していない従来のもの(距離Xが1.0mm、距離Yを8mm)に比べ、例えば点灯後1000時間経過中における色温度変化を約1/2に低減することができ、また、点灯後3000時間経過中における色温度変化も点灯後1000時間経過中における色温度変化とほぼ同等にすることができた。
【0045】
続いて、同じく図1,2の構成を有する70Wのメタルハライドランプにおいて、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長さLを、−0.2mm、−0.1mm、0mm、0.2mmとした場合のそれぞれについて、ライフ中の色温度変化を調べた。図10は、この実験結果を示す表である。
【0046】
なお、いずれの場合においても、電極コイル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端面から、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離Xを0.6mmと一定にした。また、放電空間1内に封入された発光金属量は、一定量の2.5mgとした。その組成は、DyI3を0.4mg、HoI3を0.3mg、TmI3を0.4mg、NaIを1.1mg、TlIを0.3mgとした。放電空間1内に、希ガスとして20kPaのアルゴンガスを封入した。さらに、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Yを8mmと一定にした。
【0047】
図10の表に示すように70Wタイプの場合でもやはり、250Wの場合同様、長さLが負になると極端に色温度が変化し、長さLが「0」になって初めて色温度の変化量が許容限度(300K前後)の範囲内となり、さらに長さLが正の場合には色温度の変化が極端に少なくなることが分かる。
そこで、距離Xが第1の最適化条件を満たすメタルハライドランプを多数試作して、上記長さLに関して同様の実験を行ったところ、やはり、同様な結果を得ることができた。
【0048】
したがって、距離Xが、第1の最適化条件を満たしている250Wおよび70Wのメタルハライドランプについて、長さLが0以上(0≦L)であれば、その長時間点灯による色温度の変化が許容の範囲内であると言ってよい。そして、0<Lである方がより優れた結果を得ることができるのは上述の通りである。
もっとも長さLが「0」より大きい方がよいといっても、一定の限界がある。Lが大きくなり過ぎると、バックアークが発生するおそれが生じるからである。
【0049】
バックアークとは、ランプ始動時に電極コイル4a,4bから放電開始するのではなく、筒状体14a,14bから放電開始することをいう。このようなバックアークが起こると、放電箇所(ここでは筒状体14a,14b)からの金属の飛散で発光部2内が黒化したり、放電箇所の近傍にある発光部2または細管部3a,3bがアークの熱によりクラックが発生するという不具合が生じ望ましくない。
【0050】
そこで、図1,2の構成を有する250Wのメタルハライドランプにおいて、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長さLを、0mm、0.1mm、0.5mm、0.7mm、0.8mm、0.9mmとした場合のそれぞれについて、ランプ始動時のバックアークの発生確率を調べた。図11は、その実験結果を示す表である。
【0051】
なお、試験ランプにおける封入ガスや発光金属の種類と量および距離X,Yの値は、図9の実験の場合と全く同様に設定した。
図11の表に示すように、バックアークの発生については、長さLが0.8mm以上になると、ランプ始動時に筒状体14a,14bから放電が開始されるものが10本のうち2本以上確認されたが、長さLが0.7mm以下の場合には1本も確認されなかった。
【0052】
すなわち、長さLが0.8mm以上の場合には、筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長さが長過ぎるために、筒状体14a,14bの放電空間1側の端部から放電が発生するものと考えられる。
次に、上記と同様の測定を、図1,2と同様の構成を有する70Wのメタルハライドランプを用いて行なった。
【0053】
当該70Wのメタルハライドランプにおいて、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面から、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長さLを、0mm、0.1mm、0.2mm、0.25mm、0.3mm、0.4mmとした場合のそれぞれについて、ランプ始動時のバックアークの発生確率を調べた。その結果を図12の表に示す。
【0054】
なお、各試験ランプにおける封入ガスや発光金属の種類と量および距離X,Yの値は、図10の実験の場合と全く同様に設定した。
図12の表から分かるように、バックアークの発生については、長さLが0.3mm以上になると、ランプ始動時に筒状体14a,14bから放電が開始されるものが10本のうち2本以上確認されたが、長さLが0.25mm以下の場合には1本も確認されなかった。
【0055】
この原因も、250Wメタルハライドランプと同様で、筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する部分の長さLが長すぎる場合にバックアークが発生し易いためである。
このように長さLが大きくなれば、バックアークの発生がしやすくなるということは、筒状体14a,14bの放電空間側の端面と、電極コイル4a,4bの距離が短くなることに起因してバックアーク発生の確率が高くなるからであると考えられる。そうであれば、バックアーク発生の確率と距離Xおよび長さLの間に何らかの相関関係があると見ることができる。
【0056】
そこで、図13に示すように横軸を距離X(mm)、縦軸を長さL(mm)とした座標系において、上記250Wのメタルハライドランプの実験データ(X=1.6mm)の場合と、70Wのメタルハライドランプの実験データ(X=0.6mm)の場合について、図11、図12の実験結果の値をプロットした。
図13のグラフにおいて×は、10本の試験ランプのうちバックアークが発生したLの値を示す点、白丸もしくは黒丸は、それぞれのランプ電力の試験ランプにおいて10本中1本もバックアークが発生しなかったときのLの値を示す点である。
【0057】
ここで、各ランプ電力の実験データにおいてバックアークが生じなかったLの値のうち最大値となる点C、Dを結んだ直線の方程式を求めると、L=0.44Xとなる。
したがって、ランプ電力が250Wおよび70Wのメタルハライドランプの特定のXの値に対しては、L≦0.44Xを満たせばよいことが分かる。
【0058】
そこで、250Wと70Wのランプ電力のメタルハライドランプについて上記第1の最適化条件を満たす範囲でXを適当に異ならせてバックアークの発生の確認実験を行ったところ、他の距離Xに対してもL≦0.44Xの要件を満たせば、バックアークの発生しないことが判明した。
したがって、250Wタイプと70Wタイプのメタルハライドランプについて一般的にL≦0.44Xの条件式を満たせば、バックアークの発生を阻止できると言える。
【0059】
上述のように、距離Xが第1の最適化条件を満たす範囲内において、0≦Lであれば、色温度の変化を抑えることができたのであるから、L≦0.44Xの条件式とあわせて、長さLの最適な範囲は、0≦L≦0.44Xと定義することができる(以下、この長さLの範囲に関する条件を「第2の最適化条件」という。)。
【0060】
以上述べたように、ランプ電力をP(W)、放電空間1側の細管部3a,3bにおける端面から、細管部3a,3b側の電極コイル4a,4bの端面までの距離をX(mm)、発光部2側の放電空間1内に延在する筒状体14a,14bの長さをL(mm)とした場合に、第1の最適化条件(X≧0.0056P+0.194)、かつ第2の最適化条件(0≦L≦0.44X)を満たせば、250Wタイプか70Wタイプかにかかわらず、ライフ中の色温度の変化を許容範囲内に抑えることができると共にバックアークの生じないのメタルハライドランプが得られる。
【0061】
つまり、垂直方向点灯時に下方側に位置する細管部3aもしくは3bの隙間λに沈み込む発光金属の量を抑制できることから、発光金属の十分な蒸気圧が得られ、水平方向点灯時の発光金属の蒸気圧との差が小さくなり、点灯方向による色温度変化が少ないメタルハライドランプを実現することができるものである。
なお、上記実施の形態では、250Wタイプおよび70Wタイプのメタルハライドランプについてのみ具体的な測定結果を示したが、例えば35Wの低ワットから400Wの高ワットまでの他のランプ電力のメタルハライドランプについても同様の実験を行った結果、上記第1と第2の最適化条件を同時に満たせば、点灯中の色温度変化を少なくすることができ、バックアークも発生しないことが確かめられた。
【0062】
これにより、実用可能なほぼ全てのメタルハライドランプについて、安定的な点灯のため、上記第1と第2の最適化条件を同時に満たすことが必要であると言える。
なお、第1の最適化条件においては、距離Xの上限は定義されていないが、メタルハライドランプのランプ電力に応じて、その発光管のバルブの大きさや電極間距離などが自ずから定まり、これに伴って距離Xの上限値も定まるので、特に問題は生じない。
【0063】
<変形例>
本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に限られないことは言うまでもなく、例えば、次のような変形例を考えることもできる。
(1)上記実施の形態では、コイル状の筒状体14a,14bは、電極ピン5a,5bの基端部のみを包囲するように外挿されていたが、電極支持体6a,6bが長く、その先が放電空間内までに及んでいるような場合には、図14に示すように、電極支持体6bの放電空間側の先端部の径を小さくし、その部分を包囲するようにコイル状の筒状体14bが外挿されてもよい。細管部3a側も同様である。
【0064】
さらには、図15に示すように電極ピン5bおよび電極支持体6bの双方を包囲するようにコイル状の筒状体14bが外挿されるように構成にしても、上述したのと同様な効果が得られる。細管部3a側も同様である。
なお、上記図14、15においては、便宜上電極支持体6bを黒く塗りつぶして、その先端の位置が分かり易いようにしている。
【0065】
(2)上記実施の形態では、筒状体14a,14bとして、モリブデンなどの金属線を密に巻回したコイル形状のものを用いたが、耐熱性と熱伝導性を有すれば、他の材料、例えばタングステンなどが使用されてもよい。
また、形状も細管部内面との隙間を閉塞する形状であればよいので、上述のコイル形状のものに限らず、例えば、チューブ形状等の筒状体でも良く、さらには図16に示すように、チューブ形状の筒状体14a(14b)の周面に必要に応じて軸方向に切り込み部分17a(17b)を有していても同様の効果が得られる。
【0066】
このように筒状体14a,14bに切り込み部分17a,17bを設けることにより、電極ピン5a,5b又は電極支持体6a,6bに筒状体14a,14bを外挿する作業が容易となり、生産性が向上する。
さらに筒状体の材質についても上記金属以外に、例えば導電性サーメットを用いても構わない。
【0067】
(3)上記実施の形態では、発光部2に細管部3a,3bを焼きばめした発光管(図2参照)を用いた例について説明したが、発光部と細管部とを一体成型した発光管を用いても同様の条件が導き出される。
図17は、当該一体型の発光管40の構成を示す断面図である。同図に示すように、発光管40は、発光部41と細管部42a,42bが一体に成形されており、細管部42a,42bから発光部41に繋がる部分43a,43bが漏斗状になっている(以下、この部分を、「漏斗部」という。)。そのため、図2の発光管8において上記距離Xや長さLの測定の基準としていた細管部3a,3bの放電空間側の端面に該当するものが発光管40にはない。
【0068】
そこで、本変形例では、図18の部分拡大図に示すように、当該漏斗部43b(漏斗部43a側も同じ)において、その内径d'が、細管部42bの内径dの1.25倍となる管軸方向の位置Rを基準位置として、この基準位置から距離X、長さLを測定することにより、上記図2の発光管8で求めた最適化条件(すなわち、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44X)が、一体型の発光管40にもそのまま適用できることを実験により確認した。
【0069】
(4)なお、発光金属の沈み込みは、メタルハライドランプをその管軸が鉛直方向になる状態で使用した場合に、特に下方の細管部の隙間λで生じることは、既述の通りである。そうであれば、使用時におけるランプの方向が限定されている場合には、筒状体を必ずしも双方の細管部に設けなくてもよく、当該使用時に下方にくる細管部にのみ筒状体を設けておけばよいことになる。
【0070】
しかし、点灯方向に制限のないランプの場合には、使用者が最終的にどちらを下にして使用するかをメタルハライドランプの組み立て段階で確定することは困難なので、上記実施の形態のように双方の細管部に筒状体を設け、それらにおける距離Xおよび長さLが上記第1、第2の最適化条件を同時に満足するようにするのが望ましい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るメタルハライドランプによれば、電極が鉛直方向に向くようにして点灯させた場合でも、細管部内に沈み込む発光金属の量を、従来よりも少なくすることができる。この結果、点灯中、放電空間内の蒸気圧をほぼ一定に保つことができ、長時間連続点灯させても色温度変化が少なく、安定した特性を有するメタルハライドランプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるメタルハライドランプの構成を示す正面図である。
【図2】図1に示したメタルハライドランプが備える発光管の構成を示す断面図である。
【図3】図2の発光管の一方の細管部の部分拡大断面図である。
【図4】図1,2に示した構成を有するメタルハライドランプ(250W)において、コイルにおける細管部側の端部から、細管部における放電空間側の端部までの距離Xを変化させた場合の、点灯中の色温度変化を示すグラフである。
【図5】図1,2に示した構成を有するメタルハライドランプ(70W)において、コイルにおける細管部側の端部から、細管部における放電空間側の端部までの距離Xを変化させた場合の、点灯中の色温度変化を示すグラフである。
【図6】図4のグラフにおける上記距離Xと色温度の変化量との関係を示す表である。
【図7】図5のグラフにおける距離Xと色温度の変化量との関係を示す表である。
【図8】上記距離Xとランプ電力Pの関係を求めるため、上記図6,7の表に示される実験結果を、グラフ上にプロットした図である。
【図9】250Wのメタルハライドランプにおいて、電極ピンに外挿されている筒状体が、細管部端面から放電空間に延在している長さLと色温度の変化量との関係を示す表である。
【図10】70Wのメタルハライドランプにおいて、電極ピンに外挿されている筒状体が、細管部端面から放電空間に延在している長さLと色温度の変化量との関係を示す表である。
【図11】図1,2に示した構成のメタルハライドランプ(250W)において、細管部における放電空間側の端部から、筒状体の放電空間側の端部までの長さLを変化させた場合の、点灯中のバックアークの発生確率を示す表である。
【図12】図1,2に示した構成のメタルハライドランプ(70W)において、細管部における放電空間側の端部から、筒状体の放電空間側の端部までの長さLを変化させた場合の、点灯中のバックアークの発生確率を示す表である。
【図13】上記距離Xと長さLの関係を求めるため、図11,12に示される実験結果を、グラフ上にプロットした図である。
【図14】本発明の変形例に係る発光管の構成を示す部分拡大断面図である。
【図15】本発明の別の変形例に係る発光管の構成を示す部分拡大断面図である。
【図16】本発明に係る発光管における筒状体の変形例を示す外観斜視図である。
【図17】本発明のさらに別の変形例に係る発光管の構成を示す断面図である。
【図18】図17に示す発光管における一方の細管部側の詳細を示す部分拡大断面図である。
【図19】従来のメタルハライドランプにおける発光管の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,101 放電空間
2,41,102 発光部
3a,3b,42a,42b,103a,103b 細管部
4a,4b,104a,104b 電極コイル
5a,5b,105a,105b 電極ピン
6a,6b,106a,106b 電極支持体
7a,7b,107a,107b シール材
8,40,80 発光管
14a,14b 筒状体
17a,17b 切り込み部分
43a,43b 漏斗部

Claims (8)

  1. 内部に放電空間が形成される発光部と、前記発光部の両端部に設けられた孔に内嵌されて取着される一対の細管部とからなるバルブと、
    先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対向して配置される一対の電極と、
    それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が細管部の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材により前記細管部に封止される一対の電極支持体と、
    耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備え、
    ランプ電力をP(W)、前記細管部の前記放電空間側の端面から、前記電極コイルの前記細管部側の端面までの距離をX(mm)、前記細管部の放電空間側端面から前記筒状体の当該放電空間方向へ延出する長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立つことを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 内部に放電空間が形成される発光部と一対の細管部が一体として形成されてなるバルブと、
    先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対向して配置される一対の電極と、
    それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が細管部の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材により前記細管部に封止される一対の電極支持体と、
    耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備え、
    ランプ電力をP(W)、前記細管部から前記発光部に繋がる部分のうちその内径が細管部の内径の1.25倍となる位置を基準位置とし、この基準位置から、前記コイルの細管部側の端面までの距離をX(mm)、前記基準位置から前記筒状体の前記放電空間方向に延出する部分の長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立つことを特徴とするメタルハライドランプ。
  3. 前記筒状体は、コイルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタルハライドランプ。
  4. 前記コイルは、各ターン間の隙間がない密着型のコイルであることを特徴とする請求項3記載のメタルハライドランプ。
  5. 前記筒状体は、筒体であり、その周面には軸方向に切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタルハライドランプ。
  6. 前記筒状体の、前記放電空間と反対側の端面は、前記電極支持体にほぼ当接していることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のメタルハライドランプ。
  7. 前記筒状体は、モリブデンおよびタングステンのうち一種の金属からなることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のメタルハライドランプ。
  8. 前記発光部は、透光性セラミックからなることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のメタルハライドランプ。
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