JP2003317661A - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JP2003317661A JP2003048071A JP2003048071A JP2003317661A JP 2003317661 A JP2003317661 A JP 2003317661A JP 2003048071 A JP2003048071 A JP 2003048071A JP 2003048071 A JP2003048071 A JP 2003048071A JP 2003317661 A JP2003317661 A JP 2003317661A
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俊介 柿坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細管部内の隙間に沈み込む発光金属の量を少
なくすることにより、長時間連続点灯させても色温度変
化が少なく、安定した特性を持続するメタルハライドラ
ンプを提供する。 【解決手段】 細管部3bの外側端部でシール材7bに
より封止された電極支持体6bの放電空間1側の端部
に、先端部に電極コイル4bを有する電極ピン5bが支
持される。電極ピン5bの基端部にはコイル状の筒状体
14bが外挿される。ランプ電力をP(W)、細管部3
bの放電空間1側の端面から、電極コイル4bの細管部
3b側の端部までの距離をX(mm)、細管部3bの放
電空間1側端面から筒状体14bの放電空間1方向へ延
出する長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P
+0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立
つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタルハライドラ
ンプに関し、特に、アルミナセラミック製の発光管を用
いたメタルハライドランプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、メタルハライドランプは発光管の
材料として、従来の石英ガラスに代わってアルミナセラ
ミックを用いたものが主流となりつつある。アルミナセ
ラミックは石英ガラスに比べて耐熱性に優れているの
で、メタルハライドランプのように点灯中に高温になる
高圧放電ランプの発光管に適している。
【0003】このようにアルミナセラミックを用いたメ
タルハライドランプは、点灯中の温度を高温にすること
ができるため、高演色性の実現と高効率化が可能とな
る。また、アルミナセラミックは、発光管内に封入され
るハロゲン化金属との反応性も、石英ガラスに比べ低い
ことから、メタルハライドランプのさらなる長寿命化へ
の寄与が期待されている。
【0004】ところで、この種のランプにおける電極の
封止方法は、石英ガラスを用いた場合のように発光管の
側管部を加熱および圧壊封着する方法ではなく、細管部
に給電体を挿入した後、例えば、フリットガラス等のシ
ール材を溶融し、これを当該細管部の外側の端部に流し
込んで封着するようにしている。このため、シール材に
よって封着されていない部分では、給電体と細管部との
間に隙間が生じることとなる(例えば、特許文献1)。
【0005】また、その隙間は発光管サイズの大きい高
ワットのランプになるほど、必然的に大きくなる。この
ように発光管にアルミナセラミックを用いた従来のメタ
ルハライドランプでは、給電体と細管部との間に隙間が
存在するため、ランプの電極が鉛直方向に向くように配
置して点灯させた場合、発光管内に封入してある発光金
属が、鉛直方向下側の給電体と細管部との隙間に沈み込
み易くなる。
【0006】ランプの試験寿命(以下、「ライフ」とい
う。)中、その隙間に発光金属が沈み込むと、放電空間
内で発光に寄与する金属が少なくなり、十分な蒸気圧が
得られず、長時間点灯すると色温度の変化が大きくなる
という問題が生じる。このような不具合を解消するため
に、特許文献2には、細管部の放電空間側の端部と電極
コイルとの距離を所定以上に設定する構成が提案されて
いる。
【0007】すなわち、図19に示すように、発光金属
が封入される放電空間101を形成する透光性セラミッ
ク製の発光部102と、発光部102の両端部に設けら
れた細管部103a,103bと、先端部にコイル10
4a,104bを備えた一対の電極105a,105b
と、一端部に電極105a,105bを支持すると共に
他端部が細管部103a,103bにおける放電空間1
01と反対側の端部まで延在する電極支持体106a,
106bと、電極支持体106a,106bを細管部1
03a,103bに封着するシール材107a,107
bとを備えた発光管80を有するメタルハライドランプ
において、ランプ電力をP(W)、コイル104a,1
04bにおける細管部103a,103b側の端部か
ら、細管部103a,103bにおける放電空間101
側の端部までの距離をX(mm)とすると、このXの値
が、X≧0.0056P+0.394の関係式を満たす
ように設定されている。
【0008】これにより当該細管部103a,103b
の放電空間側の端部におけるランプ点灯中の温度を、当
該放電空間内の余剰の発光金属が液状で存在する程度に
低くすることができるので、その分、細管部の内部に沈
み込む発光金属の量を低減でき、色温度の変化を抑える
ことが可能であるとしている。
【0009】
【特許文献1】特開昭57−78763号公報
【0010】
【特許文献2】特開2000−340171号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
許文献2に記載されたものでは、細管部103a,10
3b内の隙間λを塞ぐ手段が設けられておらず、仮に隙
間λを塞ぐような閉塞体を設けたとしても、通常、閉塞
体の全てが、細管部の端面から内方に後退した位置に存
在しているために発光金属が細管の隙間λに沈み込み易
く、長時間の連続点灯により色温度が大きく変化すると
いう問題が十分に解消されない。
【0012】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、細管部内の隙間に沈み込む発光金属の量を少
なくすることにより、長時間連続点灯させても色温度の
変化が少なく、安定した特性を持続するメタルハライド
ランプを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るメタルハライドランプは、内部に放電
空間が形成される発光部と前記発光部の両端部に設けら
れた孔に内嵌されて取着される一対の細管部とからなる
バルブと、先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内
において対向して配置される一対の電極と、それぞれ、
前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で前記電極を
支持すると共に、その反対側の端部が細管部の前記放電
空間と反対側の端部から突出し、シール材により前記細
管部に封止される一対の電極支持体と、耐熱性かつ熱伝
導性を有する材料からなり、少なくとも一方の細管部側
における、前記電極ピンおよび電極支持体のうちの少な
くとも一方に外挿される筒状体とを備え、ランプ電力を
P(W)、前記細管部の前記放電空間側の端面から、前
記電極コイルの前記細管部側の端面までの距離をX(m
m)、前記細管部の放電空間側端面から前記筒状体の当
該放電空間方向へ延出する長さをL(mm)とすると、
X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.4
4Xの関係が成り立つことを特徴としている。
【0014】上記のような構成にすることにより、発光
管の電極が鉛直方向になるように配してメタルハライド
ランプを点灯させた場合に、細管部の放電空間側の端部
の温度を、その部分で余剰の発光金属が液状で存在する
程度まで低くできると共に、細管部の所定の位置に、そ
の開口部を塞ぐように筒状体が挿入されるので、当該液
状の発光金属が細管部の内部に進入しにくい部分で溜ま
り、細管部内部に沈み込む発光金属の量を抑制できる。
【0015】この結果、点灯中、放電空間内の蒸気圧を
十分に保つことができ、長時間連続点灯させても色温度
変化が少なく、安定した特性を持続するメタルハライド
ランプを得ることができる。しかも、筒状体の放電空間
側への突出量が距離Xとの関係で所定の値以上にならな
いように設定されており、これにより始動時において筒
状体から放電することを防止できる。
【0016】また、本発明に係るメタルハライドランプ
は、内部に放電空間が形成される発光部と一対の細管部
が一体として形成されてなるバルブと、先端部に電極コ
イルを有し、前記放電空間内において対向して配置され
る一対の電極と、それぞれ、前記細管部に内挿され、放
電空間側の端部で前記電極を支持すると共に、その反対
側の端部が、細管部の前記放電空間と反対側の端部から
突出し、シール材により前記細管部に封止される一対の
電極支持体と、耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からな
り、少なくとも一方の細管部側における、前記電極ピン
および電極支持体のうちの少なくとも一方に外挿される
筒状体とを備え、ランプ電力をP(W)、前記細管部か
ら前記発光部に繋がる部分のうちその内径が細管部の内
径の1.25倍となる位置を基準位置とし、この基準位
置から、前記コイルの細管部側の端面までの距離をX
(mm)、前記基準位置から前記筒状体の前記放電空間
方向に延出する部分の長さをL(mm)とすると、X≧
0.0056P+0.194、かつ0≦L≦0.44X
の関係が成り立つことを特徴としてもよい。
【0017】このような構成によっても、上記のメタル
ハライドランプと同様の効果を得ることができる。ここ
で、上記筒状体は、コイルであるとしてもよい。この場
合には、当該コイルが、各ターン間の隙間がない密着型
のコイルであることが望ましい。細管部内の発光金属の
沈み込む隙間が少なくなるからである。
【0018】また、ここで、上記筒状体の、前記放電空
間と反対側の端面は、前記電極支持体にほぼ当接してい
ることが望ましい。この場合でも細管部内の発光金属の
沈み込む隙間を少なくすることができるからである。さ
らに、また、本発明は、前記筒状体は、筒体であり、そ
の周面には軸方向に切り込みが設けられていることを特
徴とする。このような構造にすることにより、筒状体を
電極ピン等に外挿する作業等が容易となる。
【0019】ここで、前記筒状体は、モリブデンおよび
タングステンのうち一種の金属からなることが望まし
い。モリブデンやタングステンは、耐熱性及び熱伝導性
を有する金属であるからである。また、前記発光部は、
透光性セラミックからなることが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施の形
態にかかる250Wのメタルハライドランプの構成を示
す正面図である。同図に示すように、本メタルハライド
ランプは、外管10内に、透光性を有するアルミナセラ
ミック製の発光管8が、電力供給線11a,11bによ
って所定の位置に保持されてなる。
【0021】外管10内には、所定圧の窒素が封入され
ており、封止部付近に口金15が装着されている。な
お、発光管8は、紫外線をカットする効果を持つ石英ガ
ラス製スリーブ12内に配置されている。石英ガラス製
スリーブ12は、発光管8を保温して十分な蒸気圧を保
たせると共に、発光管8の破損時に外管10が割れるこ
とを防止する役割も果たす。この石英ガラス製スリーブ
12は、スリーブ支持板13a,13bを介して電力供
給線11a,11bに保持されている。
【0022】図2は、発光管8の構成を示す断面図であ
る。同図に示すように、発光管8のバルブは、放電空間
1を形成する発光部2の両端の小径部の孔に、細管部3
a,3bの端部がそれぞれ内挿され、焼きばめをするこ
とにより形成される。発光部2の放電空間1には、水銀
と、希ガスと、発光金属とが封入されている。
【0023】細管部3a,3bの各々には、先端部に放
電空間1内で対向するよう配置された電極コイル4a,
4bを有する一対の電極ピン5a,5bと、一端部に上
記電極ピン5a,5bをそれぞれ支持する一対の電極支
持体6a,6bとからなる給電体が挿入されている。電
極ピン5a,5bの基端部には、コイル状の筒状体14
a,14bが外挿されている。この筒状体14a,14
bは、その放電空間1側の先端部を除いてほとんどの部
分が細管部3a,3b内部に嵌め込まれており、発光金
属の沈み込みを防止する役目を果たす。
【0024】電極ピン5a,5bは、タングステン材料
からなり、外径0.71mm、長さ5.2mmである。
また、電極支持体6a,6bは、外径1.2mm、長さ
30mmである。本実施の形態においては、電極支持体
6a,6bは、例えばモリブデンとアルミナとを混合焼
結させた導電性サーメットを材料としている。この導電
性サーメットの熱膨張係数はアルミナとほぼ等しい7.
0×10-6であるため、熱膨張率の差に起因するクラッ
クが生じにくい。
【0025】電極支持体6a,6bの放電空間と反対側
の部分は、それぞれ、内径が1.3mmの細管部3a,
3bの外側の端面から外部に突出しており、シール材7
a,7bによって、細管部3a,3bに封着されてい
る。シール材7a,7bは、例えば、酸化金属、アルミ
ナ、およびシリカ等からなるガラスフリットであり、細
管部3a,3bにおける発光部2に結合された側とは反
対側の端面から、発光部2側へ向けて、所定の長さだけ
流し込まれている。
【0026】図3は、図2の発光管8における細管部3
bとこれに内挿された電極支持体6b、電極ピン5b、
電極コイル4bの状態を示す拡大断面図である。筒状体
14bは、線径0.25mmのモリブデン材料を隣接す
るターン間に隙間が生じないように密着させて巻回して
なるコイル(密着型コイル)であって、その軸方向の長
さは2.5mmであり、その放電空間と反対側の端部
は、電極支持体6bの端面にほぼ当接しており、余剰の
ハロゲン化金属の液体の沈み込む隙間λの容積ができる
だけ少なくなるようにしている。なお、電極コイルは必
ずしも密着型コイルでなくてもよく、各ターン間に多少
隙間があっても構わない。
【0027】また、細管部3bと筒状体14bとの嵌め
あいは、0.005〜0.2mmの隙間ばめとしてい
る。なお、この部分は、より好ましくは、筒状体14b
の外径に対して細管部3bの内径が0〜0.1mmの隙
間を有しての嵌め合いとするのがよい。このような嵌め
あいにすることにより、発光金属が細管部3bの内部に
沈み込むのを防止できると共に、組み立て後に筒状体1
4bの位置ずれが生じない。
【0028】細管部3a側も図3に示したものと全く同
じ構成をしている。ここで、上記のような構成のメタル
ハライドランプにおいて、電極コイル4a,4bにおけ
る細管部3a,3b側の端部から、細管部3a,3bに
おける放電空間1側の端面までの距離をX(図3参照)
とすると共に、コイル状の筒状体14a,14bが発光
部2側の放電空間1内に延在する長さ、すなわち、筒状
体14a,14bが細管部3a,3bの放電空間側の端
面から放電空間方向に突出している部分の長さをLと
し、このXおよびLの値と上記「沈み込み」による色温
度の変化との関係について本願発明者らが実験を重ねた
ところ、色温度の変化量を低減するために最適なXおよ
びLの範囲を見出すことができた。
【0029】以下、当該距離X、長さLの最適な範囲に
ついて説明する。 (1)距離Xの最適範囲について まず、距離Xの最適範囲について、上記図1,2に示す
ものと同じ構成の250Wのメタルハライドランプにつ
いて実験した。この実験において、距離Xの値が、0.
8mm、1.3mm、1.5mm、1.6mm、1.8
mmおよび2.3mmとなる複数の試験ランプを製作
し、それぞれについて、ライフ中(点灯時間3000時
間)の色温度変化を測定した。その結果を図4に示す。
【0030】なお、ここでは、コイル状の筒状体14
a,14bが発光部2側の放電空間1内に延在する長さ
Lは0.1mmと一定にした。また、放電空間1内に封
入された発光金属量は、一定量の5.2mgとした。そ
の組成は、DyI3を0.8mg、HoI3を0.6m
g、TmI3を0.8mg、NaIを2.2mg、Tl
Iを0.8mgとした。そして、放電空間1内に、希ガ
スとして、20kPaのアルゴンを封入した。
【0031】さらに、細管部3a,3bにおける放電空
間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7
a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Y(図
3参照)を18mmと一定にした。なお、点灯実験は、
各試験ランプの管軸が鉛直方向になるように維持したま
ま、3000時間連続点灯して行った(後述する他の実
験においても同様)。
【0032】図6は、図4の実験結果から3000時間
点灯後の色温度の変化(ΔTc)を求め、その評価と共
に表にしたものである。この表からも分かるように、2
50Wの試作ランプにおいて、長さLが0.1mmの場
合において、距離Xが1.6mm以上あれば、ライフ中
の色温度変化が非常に少なくなる。
【0033】このように、上記の距離Xを1.6mm以
上とすれば、高温の陽光柱および、電極コイル4a,4
bを含む電極ピン5a,5bの先端部から、細管部3
a,3bにおける放電空間1側の端面までの距離を十分
にとることができるので、細管部3a,3bにおける放
電空間1側の端面における温度を低くすることができ、
筒状体14a,14bの作用と相まって、色温度の変化
を少なく抑えることができる。
【0034】より詳しく言うと、細管部3a,3bの放
電空間側の開口部がコイル状の筒状体14a,14bに
より閉塞されているので、特に液状の発光金属が、細管
部3a,3bと電極支持体6a,6bとの隙間λに入り
にくく、また、細管部3a,3bの端面が電極先端から
ある程度離れ、しかも当該筒状体14a,14bが熱伝
導性を有する金属からなるコイル形状なので放熱性に優
れ、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面付近
の温度が、余剰金属が液状となって存在し得る程度に低
く保たれ、蒸気化した金属が隙間λに浸透する前にこの
部分で液化するため、これらが相まって細管部3a,3
b内の隙間λに沈み込む発光金属の量を少なくしている
ものと考えられるのである。
【0035】この結果、点灯中、発光管8内の蒸気圧を
十分に保つことができ、コイル状の筒状体14a,14
bを有していない従来のもの(距離Xが1.8mm、距
離Yを18mm)に比べ、例えば点灯後千時間経過中に
おける色温度変化を約1/2〜1/3に低減することが
できた。また、距離Xを1.6mm以上とすることによ
り、図4に示すように点灯後3000時間経過中におけ
る色温度変化も点灯後1000時間経過中における色温
度変化とほぼ同等にすることができ、ライフ途中におけ
る色温度変化もほとんど生じないようにできる。
【0036】次に、上記と同様の実験を、図1,2に示
したものと同様の構成を有する70Wのメタルハライド
ランプを用いて行なった。具体的に、当該70Wのメタ
ルハライドランプにおいて、電極コイル4a,4bにお
ける細管部3a,3b側の端部から、細管部3a,3b
における放電空間1側の端面までの距離Xを、0.4m
m、0.5mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm
とした試験ランプを製作し、ライフ中の色温度変化を測
定した。その結果を図5に示す。
【0037】なお、この実験において、いずれの場合に
おいても、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2
側の放電空間1内に延在する長さLは0.1mmと一定
にした。また、放電空間1内に封入された発光金属量
は、一定量の2.5mgとした。その組成は、DyI3
を0.4mg、HoI3を0.3mg、TmI3を0.4
mg、NaIを1.1mg、TlIを0.3mgとし
た。放電空間1内に、希ガスとして、20kPaのアル
ゴンを封入した。さらに、細管部3a,3bにおける放
電空間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール
材7a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Y
を8mmと一定にした。
【0038】図7は、図5の実験結果により3000時
間点灯後の色温度の変化(ΔTc)を求めて、その評価
と共に表にしたものである。この表により明らかなよう
に、距離Xが0.6mm以上あれば、点灯中の色温度変
化が非常に少なくなることが分かる。これらの原因は、
250Wのメタルハライドランプと同様に、細管部3
a,3b内に沈み込む発光金属の量が抑制されたことに
ある。
【0039】上述の250Wと70Wのメタルハライド
ランプの実験結果から、ランプ電力Pが異なれば、距離
Xの最適値も異なることが分かる。つまり、ランプ電力
Pが大きいほど放電による発熱量が大きくなるので、細
管部の放電空間側の端部において余剰金属が液状で存在
する程度までに温度が低くなるためには、それだけ距離
Xも大きくしなければならないのである。それ故、最適
範囲となる距離Xとランプ電力の間には一定の相関関係
があると考えられる。
【0040】そこで、図8に示すように、横軸をランプ
電力P(W)、縦軸を距離X(mm)とする座標系にお
いて、上記図6,7の表における(X、P)の値をプロ
ットし、色温度変化低減の効果が得られるXの最小値
(上述のように、250WタイプでX=1.6、70W
タイプでX=0.6)の点A、Bを結んで、その直線の
方程式を求めると、X=0.0056P+0.194と
なった。
【0041】したがって、250Wと70Wのメタルハ
ライドランプについて、X≧0.0056P+0.19
4(以下、この条件を「第1の最適化条件」という。)
であれば、色温度変化を低減することが可能であると言
える。 (2)長さLの最適範囲について 続いて、図1,2に示す構成のメタルハライドランプ
(250W)において、コイル状の筒状体14a,14
bが、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面か
ら発光部2の放電空間1内に延在する長さLを、―0.
2mm(すなわち、細管部3a,3bの放電空間側端面
から筒状体6a,6bが内部に0.2mmだけ後退した
状態)、−0.1mm、0mm、0.5mmとした場合
のそれぞれについて、ライフ中の色温度変化を調べた。
その結果を図9の表に示す。同表において、ΔTcは、
3000時間点灯後の色温度の変化量を示している。
【0042】なお、いずれの場合においても、電極コイ
ル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端面から、
細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距
離Xを1.6mmと一定にした。また、放電空間1内に
封入された発光金属量は、一定量の5.2mgとし、そ
の組成を、DyI3を0.8mg、HoI3を0.6m
g、TmI3を0.8mg、NaIを2.2mg、Tl
Iを0.8mgとした。放電空間1内に、希ガスとして
20kPaのアルゴンガスを封入した。
【0043】さらに、細管部3a,3bにおける放電空
間1側の端面から、ガラスフリットからなるシール材7
a,7bにおける放電空間1側の端面までの距離Yを1
8mmと一定にした。図9の実験結果からも分かるよう
に、長さLが0.5mm以上であれば、長時間点灯中の
色温度変化が非常に少なくなる。また、一般に色温度の
変化量も300K程度にとどまれば、観察者にとってさ
ほど気にならない範囲と評価され得るので、250Wの
メタルハライドランプにおいて色温度の変化が許容され
るためのLの範囲は、0≦Lであると言える。
【0044】特に0<Lであれば、点灯中、発光管8内
の蒸気圧を十分に保つことができ、コイル状の筒状体1
4a,14bを有していない従来のもの(距離Xが1.
0mm、距離Yを8mm)に比べ、例えば点灯後100
0時間経過中における色温度変化を約1/2に低減する
ことができ、また、点灯後3000時間経過中における
色温度変化も点灯後1000時間経過中における色温度
変化とほぼ同等にすることができた。
【0045】続いて、同じく図1,2の構成を有する7
0Wのメタルハライドランプにおいて、細管部3a,3
bにおける放電空間1側の端面から、コイル状の筒状体
14a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長
さLを、−0.2mm、−0.1mm、0mm、0.2
mmとした場合のそれぞれについて、ライフ中の色温度
変化を調べた。図10は、この実験結果を示す表であ
る。
【0046】なお、いずれの場合においても、電極コイ
ル4a,4bにおける細管部3a,3b側の端面から、
細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面までの距
離Xを0.6mmと一定にした。また、放電空間1内に
封入された発光金属量は、一定量の2.5mgとした。
その組成は、DyI3を0.4mg、HoI3を0.3m
g、TmI3を0.4mg、NaIを1.1mg、Tl
Iを0.3mgとした。放電空間1内に、希ガスとして
20kPaのアルゴンガスを封入した。さらに、細管部
3a,3bにおける放電空間1側の端面から、ガラスフ
リットからなるシール材7a,7bにおける放電空間1
側の端面までの距離Yを8mmと一定にした。
【0047】図10の表に示すように70Wタイプの場
合でもやはり、250Wの場合同様、長さLが負になる
と極端に色温度が変化し、長さLが「0」になって初め
て色温度の変化量が許容限度(300K前後)の範囲内
となり、さらに長さLが正の場合には色温度の変化が極
端に少なくなることが分かる。そこで、距離Xが第1の
最適化条件を満たすメタルハライドランプを多数試作し
て、上記長さLに関して同様の実験を行ったところ、や
はり、同様な結果を得ることができた。
【0048】したがって、距離Xが、第1の最適化条件
を満たしている250Wおよび70Wのメタルハライド
ランプについて、長さLが0以上(0≦L)であれば、
その長時間点灯による色温度の変化が許容の範囲内であ
ると言ってよい。そして、0<Lである方がより優れた
結果を得ることができるのは上述の通りである。もっと
も長さLが「0」より大きい方がよいといっても、一定
の限界がある。Lが大きくなり過ぎると、バックアーク
が発生するおそれが生じるからである。
【0049】バックアークとは、ランプ始動時に電極コ
イル4a,4bから放電開始するのではなく、筒状体1
4a,14bから放電開始することをいう。このような
バックアークが起こると、放電箇所(ここでは筒状体1
4a,14b)からの金属の飛散で発光部2内が黒化し
たり、放電箇所の近傍にある発光部2または細管部3
a,3bがアークの熱によりクラックが発生するという
不具合が生じ望ましくない。
【0050】そこで、図1,2の構成を有する250W
のメタルハライドランプにおいて、細管部3a,3bに
おける放電空間1側の端面から、コイル状の筒状体14
a,14bが発光部2の放電空間1内に延在する長さL
を、0mm、0.1mm、0.5mm、0.7mm、
0.8mm、0.9mmとした場合のそれぞれについ
て、ランプ始動時のバックアークの発生確率を調べた。
図11は、その実験結果を示す表である。
【0051】なお、試験ランプにおける封入ガスや発光
金属の種類と量および距離X,Yの値は、図9の実験の
場合と全く同様に設定した。図11の表に示すように、
バックアークの発生については、長さLが0.8mm以
上になると、ランプ始動時に筒状体14a,14bから
放電が開始されるものが10本のうち2本以上確認され
たが、長さLが0.7mm以下の場合には1本も確認さ
れなかった。
【0052】すなわち、長さLが0.8mm以上の場合
には、筒状体14a,14bが発光部2の放電空間1内
に延在する長さが長過ぎるために、筒状体14a,14
bの放電空間1側の端部から放電が発生するものと考え
られる。次に、上記と同様の測定を、図1,2と同様の
構成を有する70Wのメタルハライドランプを用いて行
なった。
【0053】当該70Wのメタルハライドランプにおい
て、細管部3a,3bにおける放電空間1側の端面か
ら、コイル状の筒状体14a,14bが発光部2の放電
空間1内に延在する長さLを、0mm、0.1mm、
0.2mm、0.25mm、0.3mm、0.4mmと
した場合のそれぞれについて、ランプ始動時のバックア
ークの発生確率を調べた。その結果を図12の表に示
す。
【0054】なお、各試験ランプにおける封入ガスや発
光金属の種類と量および距離X,Yの値は、図10の実
験の場合と全く同様に設定した。図12の表から分かる
ように、バックアークの発生については、長さLが0.
3mm以上になると、ランプ始動時に筒状体14a,1
4bから放電が開始されるものが10本のうち2本以上
確認されたが、長さLが0.25mm以下の場合には1
本も確認されなかった。
【0055】この原因も、250Wメタルハライドラン
プと同様で、筒状体14a,14bが発光部2の放電空
間1内に延在する部分の長さLが長すぎる場合にバック
アークが発生し易いためである。このように長さLが大
きくなれば、バックアークの発生がしやすくなるという
ことは、筒状体14a,14bの放電空間側の端面と、
電極コイル4a,4bの距離が短くなることに起因して
バックアーク発生の確率が高くなるからであると考えら
れる。そうであれば、バックアーク発生の確率と距離X
および長さLの間に何らかの相関関係があると見ること
ができる。
【0056】そこで、図13に示すように横軸を距離X
(mm)、縦軸を長さL(mm)とした座標系におい
て、上記250Wのメタルハライドランプの実験データ
(X=1.6mm)の場合と、70Wのメタルハライド
ランプの実験データ(X=0.6mm)の場合につい
て、図11、図12の実験結果の値をプロットした。図
13のグラフにおいて×は、10本の試験ランプのうち
バックアークが発生したLの値を示す点、白丸もしくは
黒丸は、それぞれのランプ電力の試験ランプにおいて1
0本中1本もバックアークが発生しなかったときのLの
値を示す点である。
【0057】ここで、各ランプ電力の実験データにおい
てバックアークが生じなかったLの値のうち最大値とな
る点C、Dを結んだ直線の方程式を求めると、L=0.
44Xとなる。したがって、ランプ電力が250Wおよ
び70Wのメタルハライドランプの特定のXの値に対し
ては、L≦0.44Xを満たせばよいことが分かる。
【0058】そこで、250Wと70Wのランプ電力の
メタルハライドランプについて上記第1の最適化条件を
満たす範囲でXを適当に異ならせてバックアークの発生
の確認実験を行ったところ、他の距離Xに対してもL≦
0.44Xの要件を満たせば、バックアークの発生しな
いことが判明した。したがって、250Wタイプと70
Wタイプのメタルハライドランプについて一般的にL≦
0.44Xの条件式を満たせば、バックアークの発生を
阻止できると言える。
【0059】上述のように、距離Xが第1の最適化条件
を満たす範囲内において、0≦Lであれば、色温度の変
化を抑えることができたのであるから、L≦0.44X
の条件式とあわせて、長さLの最適な範囲は、0≦L≦
0.44Xと定義することができる(以下、この長さL
の範囲に関する条件を「第2の最適化条件」とい
う。)。
【0060】以上述べたように、ランプ電力をP
(W)、放電空間1側の細管部3a,3bにおける端面
から、細管部3a,3b側の電極コイル4a,4bの端
面までの距離をX(mm)、発光部2側の放電空間1内
に延在する筒状体14a,14bの長さをL(mm)と
した場合に、第1の最適化条件(X≧0.0056P+
0.194)、かつ第2の最適化条件(0≦L≦0.4
4X)を満たせば、250Wタイプか70Wタイプかに
かかわらず、ライフ中の色温度の変化を許容範囲内に抑
えることができると共にバックアークの生じないのメタ
ルハライドランプが得られる。
【0061】つまり、垂直方向点灯時に下方側に位置す
る細管部3aもしくは3bの隙間λに沈み込む発光金属
の量を抑制できることから、発光金属の十分な蒸気圧が
得られ、水平方向点灯時の発光金属の蒸気圧との差が小
さくなり、点灯方向による色温度変化が少ないメタルハ
ライドランプを実現することができるものである。な
お、上記実施の形態では、250Wタイプおよび70W
タイプのメタルハライドランプについてのみ具体的な測
定結果を示したが、例えば35Wの低ワットから400
Wの高ワットまでの他のランプ電力のメタルハライドラ
ンプについても同様の実験を行った結果、上記第1と第
2の最適化条件を同時に満たせば、点灯中の色温度変化
を少なくすることができ、バックアークも発生しないこ
とが確かめられた。
【0062】これにより、実用可能なほぼ全てのメタル
ハライドランプについて、安定的な点灯のため、上記第
1と第2の最適化条件を同時に満たすことが必要である
と言える。なお、第1の最適化条件においては、距離X
の上限は定義されていないが、メタルハライドランプの
ランプ電力に応じて、その発光管のバルブの大きさや電
極間距離などが自ずから定まり、これに伴って距離Xの
上限値も定まるので、特に問題は生じない。
【0063】<変形例>本発明の技術的範囲は、上記実
施の形態に限られないことは言うまでもなく、例えば、
次のような変形例を考えることもできる。 (1)上記実施の形態では、コイル状の筒状体14a,
14bは、電極ピン5a,5bの基端部のみを包囲する
ように外挿されていたが、電極支持体6a,6bが長
く、その先が放電空間内までに及んでいるような場合に
は、図14に示すように、電極支持体6bの放電空間側
の先端部の径を小さくし、その部分を包囲するようにコ
イル状の筒状体14bが外挿されてもよい。細管部3a
側も同様である。
【0064】さらには、図15に示すように電極ピン5
bおよび電極支持体6bの双方を包囲するようにコイル
状の筒状体14bが外挿されるように構成にしても、上
述したのと同様な効果が得られる。細管部3a側も同様
である。なお、上記図14、15においては、便宜上電
極支持体6bを黒く塗りつぶして、その先端の位置が分
かり易いようにしている。
【0065】(2)上記実施の形態では、筒状体14
a,14bとして、モリブデンなどの金属線を密に巻回
したコイル形状のものを用いたが、耐熱性と熱伝導性を
有すれば、他の材料、例えばタングステンなどが使用さ
れてもよい。また、形状も細管部内面との隙間を閉塞す
る形状であればよいので、上述のコイル形状のものに限
らず、例えば、チューブ形状等の筒状体でも良く、さら
には図16に示すように、チューブ形状の筒状体14a
(14b)の周面に必要に応じて軸方向に切り込み部分
17a(17b)を有していても同様の効果が得られ
る。
【0066】このように筒状体14a,14bに切り込
み部分17a,17bを設けることにより、電極ピン5
a,5b又は電極支持体6a,6bに筒状体14a,1
4bを外挿する作業が容易となり、生産性が向上する。
さらに筒状体の材質についても上記金属以外に、例えば
導電性サーメットを用いても構わない。
【0067】(3)上記実施の形態では、発光部2に細
管部3a,3bを焼きばめした発光管(図2参照)を用
いた例について説明したが、発光部と細管部とを一体成
型した発光管を用いても同様の条件が導き出される。図
17は、当該一体型の発光管40の構成を示す断面図で
ある。同図に示すように、発光管40は、発光部41と
細管部42a,42bが一体に成形されており、細管部
42a,42bから発光部41に繋がる部分43a,4
3bが漏斗状になっている(以下、この部分を、「漏斗
部」という。)。そのため、図2の発光管8において上
記距離Xや長さLの測定の基準としていた細管部3a,
3bの放電空間側の端面に該当するものが発光管40に
はない。
【0068】そこで、本変形例では、図18の部分拡大
図に示すように、当該漏斗部43b(漏斗部43a側も
同じ)において、その内径d'が、細管部42bの内径
dの1.25倍となる管軸方向の位置Rを基準位置とし
て、この基準位置から距離X、長さLを測定することに
より、上記図2の発光管8で求めた最適化条件(すなわ
ち、X≧0.0056P+0.194、かつ0≦L≦
0.44X)が、一体型の発光管40にもそのまま適用
できることを実験により確認した。
【0069】(4)なお、発光金属の沈み込みは、メタ
ルハライドランプをその管軸が鉛直方向になる状態で使
用した場合に、特に下方の細管部の隙間λで生じること
は、既述の通りである。そうであれば、使用時における
ランプの方向が限定されている場合には、筒状体を必ず
しも双方の細管部に設けなくてもよく、当該使用時に下
方にくる細管部にのみ筒状体を設けておけばよいことに
なる。
【0070】しかし、点灯方向に制限のないランプの場
合には、使用者が最終的にどちらを下にして使用するか
をメタルハライドランプの組み立て段階で確定すること
は困難なので、上記実施の形態のように双方の細管部に
筒状体を設け、それらにおける距離Xおよび長さLが上
記第1、第2の最適化条件を同時に満足するようにする
のが望ましい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るメタ
ルハライドランプによれば、電極が鉛直方向に向くよう
にして点灯させた場合でも、細管部内に沈み込む発光金
属の量を、従来よりも少なくすることができる。この結
果、点灯中、放電空間内の蒸気圧をほぼ一定に保つこと
ができ、長時間連続点灯させても色温度変化が少なく、
安定した特性を有するメタルハライドランプを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるメタルハライドラ
ンプの構成を示す正面図である。
【図2】図1に示したメタルハライドランプが備える発
光管の構成を示す断面図である。
【図3】図2の発光管の一方の細管部の部分拡大断面図
である。
【図4】図1,2に示した構成を有するメタルハライド
ランプ(250W)において、コイルにおける細管部側
の端部から、細管部における放電空間側の端部までの距
離Xを変化させた場合の、点灯中の色温度変化を示すグ
ラフである。
【図5】図1,2に示した構成を有するメタルハライド
ランプ(70W)において、コイルにおける細管部側の
端部から、細管部における放電空間側の端部までの距離
Xを変化させた場合の、点灯中の色温度変化を示すグラ
フである。
【図6】図4のグラフにおける上記距離Xと色温度の変
化量との関係を示す表である。
【図7】図5のグラフにおける距離Xと色温度の変化量
との関係を示す表である。
【図8】上記距離Xとランプ電力Pの関係を求めるた
め、上記図6,7の表に示される実験結果を、グラフ上
にプロットした図である。
【図9】250Wのメタルハライドランプにおいて、電
極ピンに外挿されている筒状体が、細管部端面から放電
空間に延在している長さLと色温度の変化量との関係を
示す表である。
【図10】70Wのメタルハライドランプにおいて、電
極ピンに外挿されている筒状体が、細管部端面から放電
空間に延在している長さLと色温度の変化量との関係を
示す表である。
【図11】図1,2に示した構成のメタルハライドラン
プ(250W)において、細管部における放電空間側の
端部から、筒状体の放電空間側の端部までの長さLを変
化させた場合の、点灯中のバックアークの発生確率を示
す表である。
【図12】図1,2に示した構成のメタルハライドラン
プ(70W)において、細管部における放電空間側の端
部から、筒状体の放電空間側の端部までの長さLを変化
させた場合の、点灯中のバックアークの発生確率を示す
表である。
【図13】上記距離Xと長さLの関係を求めるため、図
11,12に示される実験結果を、グラフ上にプロット
した図である。
【図14】本発明の変形例に係る発光管の構成を示す部
分拡大断面図である。
【図15】本発明の別の変形例に係る発光管の構成を示
す部分拡大断面図である。
【図16】本発明に係る発光管における筒状体の変形例
を示す外観斜視図である。
【図17】本発明のさらに別の変形例に係る発光管の構
成を示す断面図である。
【図18】図17に示す発光管における一方の細管部側
の詳細を示す部分拡大断面図である。
【図19】従来のメタルハライドランプにおける発光管
の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,101 放電空間 2,41,102 発光部 3a,3b,42a,42b,103a,103b
細管部 4a,4b,104a,104b 電極コイル 5a,5b,105a,105b 電極ピン 6a,6b,106a,106b 電極支持体 7a,7b,107a,107b シール材 8,40,80 発光管 14a,14b 筒状体 17a,17b 切り込み部分 43a,43b 漏斗部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西浦 義晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C015 JJ01 5C043 AA05 AA07 CC03 CD01 DD15 DD17 EB14 EC01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に放電空間が形成される発光部と、
    前記発光部の両端部に設けられた孔に内嵌されて取着さ
    れる一対の細管部とからなるバルブと、 先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対
    向して配置される一対の電極と、 それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で
    前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が細管部
    の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材に
    より前記細管部に封止される一対の電極支持体と、 耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも
    一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持
    体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備
    え、 ランプ電力をP(W)、前記細管部の前記放電空間側の
    端面から、前記電極コイルの前記細管部側の端面までの
    距離をX(mm)、前記細管部の放電空間側端面から前
    記筒状体の当該放電空間方向へ延出する長さをL(m
    m)とすると、X≧0.0056P+0.194、かつ
    0≦L≦0.44Xの関係が成り立つことを特徴とする
    メタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】 内部に放電空間が形成される発光部と一
    対の細管部が一体として形成されてなるバルブと、 先端部に電極コイルを有し、前記放電空間内において対
    向して配置される一対の電極と、 それぞれ、前記細管部に内挿され、放電空間側の端部で
    前記電極を支持すると共に、その反対側の端部が細管部
    の前記放電空間と反対側の端部から突出し、シール材に
    より前記細管部に封止される一対の電極支持体と、 耐熱性かつ熱伝導性を有する材料からなり、少なくとも
    一方の細管部側における、前記電極ピンおよび電極支持
    体のうちの少なくとも一方に外挿される筒状体とを備
    え、 ランプ電力をP(W)、前記細管部から前記発光部に繋
    がる部分のうちその内径が細管部の内径の1.25倍と
    なる位置を基準位置とし、この基準位置から、前記コイ
    ルの細管部側の端面までの距離をX(mm)、前記基準
    位置から前記筒状体の前記放電空間方向に延出する部分
    の長さをL(mm)とすると、X≧0.0056P+
    0.194、かつ0≦L≦0.44Xの関係が成り立つ
    ことを特徴とするメタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】 前記筒状体は、コイルであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のメタルハライドランプ。
  4. 【請求項4】 前記コイルは、各ターン間の隙間がない
    密着型のコイルであることを特徴とする請求項3記載の
    メタルハライドランプ。
  5. 【請求項5】 前記筒状体の、前記放電空間と反対側の
    端面は、前記電極支持体にほぼ当接していることを特徴
    とする請求項1から4のいずれかに記載のメタルハライ
    ドランプ。
  6. 【請求項6】 前記筒状体は、筒体であり、その周面に
    は軸方向に切り込みが設けられていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれかに記載のメタルハライドラン
    プ。
  7. 【請求項7】 前記筒状体は、モリブデンおよびタング
    ステンのうち一種の金属からなることを特徴とする請求
    項1から6のいずれかに記載のメタルハライドランプ。
  8. 【請求項8】 前記発光部は、透光性セラミックからな
    ることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の
    メタルハライドランプ。
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