JP4048072B2 - 地下埋設管における取付部の改良補修工法 - Google Patents

地下埋設管における取付部の改良補修工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート製の地下埋設構造物の周壁に、管体(丸形管、角形管、楕円形管など)が剛構造で接続されている取付部を、耐震構造に改良するための補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下に埋設される上下水道などの流水管路を構成する管体(ヒューム管、鋼管、セグメント管)とコンクリート製の地下埋設構造物、例えばマンホール本体との接続は、古くはマンホールの周壁に開設した削孔部に管体を差し込み、その管体外周面と削孔部内面との間にモルタルなどを充填して固定している。
しかしながら、マンホールと管体の接続部が固定されていた場合は、地震や地盤の不等沈下に追随できず、前記接続部で管体が破損、折損するといった事態が生じる。
【0003】
その為、阪神大震災以降、前記した接続構造については耐震化の改修工事が順次行われている。
勿論、新設の管路については、マンホール本体と管体の接続は、両者の接続部に可撓性をもたせる耐震ジョイント構造が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マンホール本体と管体をモルタルなどの充填で接続した、剛構造の既設管路を耐震化構造に改修する場合、マンホール本体およびこれに接続されるパイプ部分を新品と交換するのであれば、新設の場合と同様、工場でマンホール本体の削孔部にゴム継手を予め取り付け、これを現場に搬入してゴム継手にパイプを差し込み、ゴム継手を外側から締付けバンドで締付けて固定する。
【0005】
しかし、前記した接続作業は、マンホール本体およびこれに接続されるパイプを新品と交換するため、広い範囲を掘り起こさなければならないと共に、接続の作業はマンホールおよびパイプの外側で行うため、前記掘り起こしは作業スペースも確保しなければならず、工事が大規模になり、改修工事費が増大するという不具合を有する。
【0006】
そこで、前記した不具合を解消する工法として特開2001−40751号公報に記載の発明が提案されている。
この耐震化工法は、既設通水路用の管体がマンホール壁を貫通して一体化された既設マンホール内より、前記管体の周囲のマンホール壁を該管体の外周に沿って一定幅の環状配置に切除することによって管体とマンホール壁とを縁切りさせ、該切除によって形成された環状空隙内に、水密性を維持しつつ弾性変形が可能な弾性シーリング材を充填して、管体とマンホール壁を弾性シーリング材で連結するというものである。
【0007】
そして、管体の周囲のマンホール壁に、該管体の外周に沿って一定幅の環状配置に切除する方法として下記に方法が提案されている。
a.中心軸の周囲にコンクリート切断刃を一体に有する回転工具を用いたコンクリート切断装置を使用し、回転工具をマンホール壁に切り込ませ、回転させつつ管体の外周に沿って移動させることによってマンホール壁に環状空隙を形成する。
b.ジェット水噴射ノズルを用いたコンクリート切断装置を使用し、ジェット水噴射ノズルを管体の周囲に沿って移動させることによってマンホール壁に環状空隙を形成する。
c.内径が管体の外径より少し大きく、先端にダイヤモンドチップを固定した円筒形のコアを回転させてマンホール壁に環状空隙を形成する。
【0008】
しかしながら、前記何れの方法ともマンホールの内部にコンクリート切断装置を装備するためには、当然のことであるがマンホールの口径は同装置を吊下ろすことができるものに限定される。マンホールの入口径が切断装置の全体外形より小さい場合は、該切断装置を小さく分解してマンホール内に搬入し、マンホール内で組み立てて使用することになる。
従って、前記工法を適用できる管路口径は限定され、しかも環状空隙を形成するのに多大な設備と労力を必要とし、現実的でなく、実用化は困難なものである。
又、マンホール内に前記した切断装置を装備して切断するため、管路の取付角度などの取り付け状況によっては、前記工法の実施が不可能なものも存在する。
【0009】
本発明は前記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンクリート製の地下構造物の形状に関係なく、また、管路の口径にも関係なく、且つ管路の取付角度に左右されずに実施することができ、しかも、コンクリート製の壁面に、管体の周りを囲むように空間形成が容易で、安価に施工することができる取付部の改良補修工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する為に本発明が講じた技術的手段は、コンクリート製の地下埋設構造物の壁面に、流水管路を構成する管体が剛構造で取り付けられた接続取付部を、耐震構造に改良するための補修工法であって、
前記構造物の内部より、該構造物の壁面に嵌合固定されている管体を囲むように、チェンソー形コンクリート切断機で所定長さの切断線を施して前記壁面部材を環状に切除することにより、前記管体の周りに環状の空間部を設け、
次いで、前記空間部の内周面と該空間部内の露出する前記管体の外周面との間に、継手ユニットを押し込み内在させ、さらに、前記継手ユニットと前記空間部の内周面との間に連結材を充填することにより、前記継手ユニットを前記構造物の壁面に固定するようにしてなる補修工法であり、
前記継手ユニットは、前記管体の外径より大きく、且つ前記空間部内に嵌る大きさに形成されて、該空間部内に押し込み内在された後に、該空間部の内周面との間に前記連結材が充填されることにより、前記構造物の壁面に固定される環状のカラーと、このカラーの軸方向の一側部に、一端部が連結固定される弾性変形可能なゴムチューブと、を備え、
前記ゴムチューブの他端部を、前記空間部内の露出する前記管体の外周面に連結固定させた後に、前記カラーにより前記ゴムチューブを前記空間部内に押し込み、該空間部の内周面と前記管体の外周面と間において前記ゴムチューブを軸方向に略S字状に折り返し屈曲させて前記継手ユニットを前記空間部内に内在させるようにしたことを特徴とする(請求項1)。
ここで、前記管路が取り付けられる地下埋設構造物の形状は、一般的な円筒形状のマンホールに限らず、矩形形状の筒体、或いは五角形状などの多角形筒体など、何れでもよいものである。
前記環状の空間部は、直線の切断線を繋いで形成する為、その形状は円形に近い環状空間でも、角形の環状空間、多角形の環状空間など、何れでもよいものである。
【0011】
前記チェンソー形コンクリート切断機は、レスキュー隊などが使用しているダイヤモンドチェンソーで、手持ち或いは簡単な治具を用いて切断作業を行う。
その切断は、チェンソ−の先端を壁面に押し込んで該チェンソ−の刃幅の切断線を切り込み、そうした切断線を管体の外周面より所定寸法にて離れた位置において管端を囲むように環状に施し、且つ必要に応じ環状の内側に切断線を入れて、管体より外側の壁面を環状に切除して空間部を形成する。
前記空間部の大きさは、少なくとも継手ユニットを構成するカラーの外径より大きければよく、その形状はチェンソ−の刃幅に相当する切断線を繋いで形成される多角形状など、特定されず任意である。
【0013】
また、本発明が講じた技術的手段は、コンクリート製の地下埋設構造物の壁面に、流水管路を構成する管体が剛構造で取り付けられた接続取付部を、耐震構造に改良するための補修工法であって、
前記構造物の内部より、該構造物の壁面に嵌合固定されている管体を囲むように、チェンソー形コンクリート切断機で所定長さの切断線を施して前記壁面部材を環状に切除することにより、前記管体の周りに環状の空間部を設け、
次いで、前記空間部の内周面と該空間部内の露出する前記管体の外周面との間に、継手ユニットを押し込み内在させ、さらに、前記継手ユニットと前記空間部の内周面との間に連結材を充填することにより、前記継手ユニットを前記構造物の壁面に固定するようにしてなる補修工法であり、
前記継手ユニットは、前記管体の外径より大きく、且つ前記空間部内に嵌る大きさに形成されて、該空間部内に押し込み内在された後に、該空間部の内周面との間に前記連結材が充填されることにより、前記構造物の壁面に固定させる環状のカラーと、このカラーの内周面に、該カラーの軸方向に沿って一体的に配置される弾性変形可能な複数の環状ゴム輪と、を備え、
前記カラーは、前記複数の環状ゴム輪を軸方向に沿って一体的に配置するために嵌合させるそれぞれのリング筋を内周面に備え、かつ、前記連結材との係合強度を高めるためのリング筋を外周面に備えてなり、
前記カラーにより前記環状ゴム輪を前記空間部内の露出する管体の外周面に押し込み装着させて前記継手ユニットを前記空間部内に内在させるようにしたことを特徴とする(請求項2)
ここで、前記環状ゴム輪は、前記空間部内に押し込まれる方向の前側を先細となるテーパ形状として、このテーパ部によって空間部内で露出する前記管体の外周面への押し込み装着を可能とし、さらに、該管体の外周面に弾性変形しながら圧接させるための可橈性シール片部を備えていることが好適なものとなる。
尚、前記継手ユニットの寸法が、地下埋設構造物の出入口より大きい場合は、カラーを複数分割式として構造物内に搬入し、該構造物内で溶接又はボルト締めなどにより堅固に一体化し、継手部材であるゴムチューブや複数の環状ゴム輪をセットして継手ユニットを完成することで、大径の流水管路などにも対応が可能となる。
【0014】
前記手段によれば、管体が剛構造で接続固定されている接続取付部の壁面に、管体を囲むように環状に切除する切除作業を、チェンソ−形コンクリート切断機による所定幅(チェンソ−の刃幅)の切断線の連結で容易に行うことができる。そして、管体周りの環状の空間部内に露出する管体の外周面と空間部の内周面との間に、継手ユニットの複数の環状ゴム輪をカラーによって押し込むことにより、複数の環状ゴム輪を管体の外周面に装着することができる。これにより、継手ユニットを空間部内に内在させた後に、継手ユニットのカラーの外周面と空間部の内周面との間に連結材を充填することにより、継手ユニットを壁面に固定することができるため、安定した耐震機能を、コンクリート製の地下埋設構造物の壁面と、これに取り付け接続されている管体との間に確保することができる。
【0015】
さらに、前記環状ゴム輪は、前記空間部内に押し込む方向の前側を先細となるテーパ形状とし、前記管体の外周面に押し込み装着されるときに、該管体の外周面に弾性変形しながら圧接させるための可橈性シール片部を備えていることを特徴とする(請求項)。
【0016】
前記手段によれば、請求項に記載のように、環状ゴム輪をカラーにより管体の外周面と空間部の内周面との間に押し込んで継手ユニットを空間部内に内在させるときに、環状ゴム輪は前側のテーパ形状によって誘導されて管体の外周面に摺接される。そして、管体の外周面に弾性変形しながら圧接する可橈性シール片部によって、環状ゴム輪は管体の外周面に固着されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
斯かる実施の形態は、マンホールの周壁に管体が剛構造で取り付けられた接続取付部を、耐震構造に補修する形態を示す。
図1は、マンホール本体1の周壁1aに形成された削孔2内に管体3が嵌合され、この管体3の外周面と削孔2内周面との間隙にモルタル4が充填されて、マンホール本体1と管体3がモルタル4で連結されて一体化された既設の管路における剛構造の接続取付部を示す。この接続取付部を、可撓性を有する耐震構造に改修するために、マンホール本体1の周壁1aにおける管体3を囲むように切断線5を環状に施す
なお、本工事を施工するに際し、インバート(底盤)が切断作業に支障となる場合は、支障となる範囲をはつり除去する。
【0018】
前記切断線5は、図2に示すように手持ち式のチェンソー形コンクリート切断機6を用いて、マンホール本体1の周壁1aに内部より外側に向けて押し付けて切断線5を切り込み形成する。
切断線5の形成は、チェンソー形コンクリート切断機6の先端を壁面に対して略直角に押し付けることで、刃幅に相当する切断線5が形成される。
従って、切断線5を削孔2より外側位置に、切断線5の端を一部オーバーラップさせて多角形(図面は八角形を示す)に切り込み形成し、切断線5で区画された内側の周壁1aとモルタル4を破砕除去して、環状の空間部7を形成する。
尚、切断線5の切り込み形状は、図1に示す八角形に限定されるものではなく、四角形、五角形などの任意である。
また、切断線5の切り込みは、図1に示すように、線端をオーバーラップさせずに、切断線5の線端に次の切断線の線端を接触させて連続形成したり、或いは切断線相互間に僅かの非切断部を残して形成するなど、任意である。但し、非切断部の幅が大きいと、はつり作業時に切断線より外側部分に亀裂が入る可能性があるため、前記切断線間の非切断部の幅は極力無いか、極めて少ない量とする。
さらに、切断線5で区画した内側の壁面材およびモルタル4の除去を容易に行なうために、前記の環状に形成した切断線5の内側に、分割用の切断線を適宜形成することは任意である。
【0019】
前記切断作業によって管体3の外周より外側に空間部7を形成した後に、該空間部7内に露出する管体3の外周面に、継手ユニット8を押し込み内在させるように取り付ける。
継手ユニット8は、管体3の外径より大きく、且つ前記空間部7内に嵌る大きさに形成されている環状をなした金属製のカラー9と、このカラー9の軸方向の一側部に連結固定される弾性変形可能な継手部材である可撓性を有するゴムチューブ10とで構成されている。
金属製のカラー9は、剛性を有した金属製のリングで、マンホール本体1の周壁1aの厚さと略同じ幅、または周壁1aの厚さ以上で、管体3の外径より大径に形成されており、拡張バンド12でゴムチューブ10の他端部10bを連結固定し得るようにしている。
なお、カラー9は、マンホール本体1が矩形である場合、一般的な環状体でよいが、マンホール本体1が円筒形である場合は、マンホール本体1の曲面周壁に沿って嵌るように、弓形の環状体に形成してもよい。
ゴムチューブ10は、目的の可撓性を得るためにその長さを、マンホール本体1の周壁1aの厚さの2倍位としている。これにより、金属製のカラー9を空間部7内に押し込んだときに、ゴムチューブ10が空間部7内において略S字状に屈曲する可撓性を発揮し得るようにしている
【0020】
次に、以上のように構成されている継手ユニット8を用いた耐震改良補修工法(工程)を、図3に基づいて説明する。
図3(a)は、前記した切断切り込み作業で管体3の外側に所定大きさの空間部7が形成され、空間部7内に管体3の端部を露出させた状態を示している
そして、図3(b)に示すように、先ず、空間部7内に露出する管体3の端部3aの外周面に、可撓性を有するゴムチューブ10の一端部10aを嵌合させるとともに、その嵌合部を締付けバンド11で締付けて、ゴムチューブ10を管体3の外周面に連結固定させる
また、ゴムチューブ10の他端部10bは、金属製のカラー9の外側面に拡張バンド12で締付けて、金属製のカラー9に一体的に連結固定させる。
【0021】
次に、ゴムチューブ10に連結した金属製のカラー9を、図3(c)に示すようにマンホール本体1の周壁1aに形成した空間部7内に直線的に挿入させることにより、前記ゴムチューブ10を管体3の外周面と空間部7の内周面との間に押し込む。これにより、ゴムチューブ10の一端部10aが固定されている管体3側と、ゴムチューブ10の他端部10bが固定されているカラー9側との両端部10a,10b間に径方向の寸法差があるため、カラー9による前記直線的な押し込み動作によりゴムチューブ10は、反転して略S字状に屈曲し、カラー9ともに管体3の外周面と空間部7の内周面との間に内在される。
【0022】
ゴムチューブ10を略S字状に屈曲させてゴムチューブ10とともにカラー9を管体3の外周面と空間部7の内周面との間に押し込み内在させた後、図3(d)に示すようにカラー9の外周面と空間部7の内周面との隙間から緩衝材13の発泡ウレタンまたは発泡スチロールを前記ゴムチューブ10裏側の空間に注入充填する。ここで、注入する緩衝材13の発泡ウレタンまたは発泡スチロールは、注入後、約30分乃至60分位で硬化するものを使用する。
【0023】
そして、図3(e)に示すように、金属製のカラー9の外周面と空間部7の内周面との間に、両者を連結固定するための連結材14を注入することで、連結材14の硬化により金属製のカラー9はマンホール本体1の周壁1aと一体化に連結される。ここで使用する連結材14としては、樹脂系シール材、モルタル、樹脂系モルタルなどが挙げられる。
なお、モルタルは、カラー9外周面と空間部7の内周面との間の隙間が大きい場合、或いは切断切削した空間部7の内面が不規則である場合などに好適である。
また、略S字状に屈曲したゴムチューブ10と金属製のカラー9とで区画されるマンホール本体1の内部側の空間には、ゴムチューブ10の裏側の空間に注入した緩衝材13である発泡ウレタン又は発泡スチロールと同様に、発泡ウレタン又は発泡スチロールの緩衝材13’を充填する。
そして、このようにして継手ユニット8を管体3と空間部7との間に取り付けることが完了した後、図4に示すように、本発明の工法に先だってインバートまたは底盤22に施したはつり除去部分23に、モルタル24などを詰めて元の状態に修復する。
尚、図4において、右側の管路は本工法の施工前の状態を示す。
【0024】
前記した継手ユニット8において、ゴムチューブ10の端部10bに金属製のカラー9を連結固定する形態は、金属製のカラー9の外側面にゴムチューブ10を締付けバンド12で固定した外嵌め形式であるが、金属製のカラー9の内側面にゴムチューブ10の端部を拡張バンドで密着固定する内嵌め形式としてもよい。
【0025】
図5は、管体3の外周面に取り付ける継手ユニットの他の形態を示す図である。
この実施の形態に係る継手ユニット8’は、前記空間部7の内周面と管体3の外周面との間に嵌め込み挿入し得る外径を有する金属製のカラー15の内周面に、該カラー15の軸方向に対し所定間隔ごとに複数のリング筋16を固定するととともに、各リング筋16に係合せしめて弾性変形可能な継手部材である環状ゴム輪17を複数配設したものである。
環状ゴム輪17は、カラー15の内周面に沿う外周に設けた凹部17aをリング筋16に嵌合せしめるとともに、前後端に設けた凹凸係合手段17b,17cにより前後の環状ゴム輪17同士を連結してカラー15の内周面に固定し得るようにしている。
そして、環状ゴム輪17の前端側(継手ユニット8’の挿入方向前側)が先細となるテーパ形状に形成して、このテーパ部17dにより、前記空間部7内の露出する管体3の外周面に対し、カラー15によって環状ゴム輪17をマンホール本体1の内側からの押し込み装着(挿入)を可能としている。
また、環状ゴム輪17は、空間部内にて管体3の外周面に摺接する内周に、弾性変形しながら前記管体3の外周面に圧接する可撓性シール片部17eを有している。
【0026】
そして、前記継手ユニット8’を環状ゴム輪17により管体3の外周面に取り付けた後、カラー15の外周面と空間部7の内周面との間の隙間に連結材18を充填して、連結材18の硬化により継手ユニット8’のカラー15をマンホール本体1の周壁1aと一体化に連結される。
なお、連結材18としては、前記した実施の形態で示した連結材14と同様の連結材を使用することができる。又、図示するように、カラー15の外周面に、内周面に取り付けたリング筋16と同様のリング筋16’を溶接して、充填する連結材18との係合強度を高めることができる
【0027】
前記した本発明の工法を施工するときに、管路に流れている水を止めたり、他の場所へ迂回させるなどして行うのが一般的であるが、図6に示す準備をすることで、管路に流れている水を止めたり、他の場所へ迂回させずに工事を行うことができる。
その準備とは、マンホール本体1の周壁1aにチェンソ−形コンクリート切断機で多角形に切断線を切り込む前に、図6に示すように、マンホール本体1の流入側と流出側とに亘ってチューブ19を、止水プレート20,20’を介して連結し、流路21を確保する。そして、継手ユニット取り付け後に、工事前にはつり除去したインバート部分を補修仕上げ行い、その後、前記止水プレート20,20’およびチューブ19を撤去して工事を終了する。
【0028】
【発明の効果】
本発明の地下埋設管における取付部の改良補修工法は以上のように構成されていることで、大掛かりなコンクリート切断機を用いることなく、容易にして簡単に耐震構造への補修工事を行うことができる。即ち、この種の補修工事で一番大変なコンクリート周壁の切断作業を、小型軽量のチェンソ−形コンクリート切断機で、管路サイズや、流入・流出角度に関係なく、短時間、低コストで作業を行うことができる。特に、管体の形状に関係なく、いかなる形状にも対応して補修することができる
そして、切断した空間部内の管体の外周面に取り付ける継手ユニットは定形の可橈性部材であるため、弾性シーリング材を充填するのと異なり、管体の外周面に湿潤状態で取り付けることができ、しかもシーリング材が硬化する時間待つ必要がない。よって、作業時間を短縮することができるとともに、安定した耐震性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る工法における切断線の切り込み状態を示す断面図である。
【図2】切断線の加工状態を示す説明図である。
【図3】空間部形成後における継手ユニットの取付工程をしめす工程説明図である。
【図4】補修工事完了状態を示す断面図である。
【図5】管体に取り付ける継手ユニットの他の形態を示す断面図である。
【図6】本工法を施工する時、管路に流れる流水を止めずに行なうための構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1…マンホール本体 1a…周壁
3…管体 4…モルタル
5…切断線 6…チェンソ−形コンクリート切断機
7…空間部 8、8’…継手ユニット
9,15…カラー 10…ゴムチューブ
16,16’…リング筋 17…環状ゴム輪
17a…凹部 17b,17c…凹凸係合手段
17d…テーパ部 17e…可橈性シール片部

Claims (3)

  1. コンクリート製の地下埋設構造物の壁面に、流水管路を構成する管体が剛構造で取り付けられた接続取付部を、耐震構造に改良するための補修工法であって、
    前記構造物の内部より、該構造物の壁面に嵌合固定されている管体(3)を囲むように、チェンソー形コンクリート切断機(6)で所定長さの切断線(5)を施して前記壁面部材を環状に切除することにより、前記管体(3)の周りに環状の空間部(7)を設け、
    次いで、前記空間部(7)の内周面と該空間部(7)内の露出する前記管体(3)の外周面との間に、継手ユニット(8)を押し込み内在させ、
    さらに、前記継手ユニット(8)と前記空間部(7)の内周面との間に連結材(14)を充填することにより、前記継手ユニット(8)を前記構造物の壁面に固定するようにしてなる補修工法であり、
    前記継手ユニット(8)は、前記管体(3)の外径より大きく、且つ前記空間部(7)内に嵌る大きさに形成されて、該空間部(7)内に押し込み内在された後に、該空間部(7)の内周面との間に前記連結材(14)が充填されることにより、前記構造物の壁面に固定される環状のカラー(9)と、
    このカラー(9)の軸方向の一側部に、一端部が連結固定される弾性変形可能なゴムチューブ(10)と、を備え、
    前記ゴムチューブ(10)の他端部を、前記空間部(7)内の露出する前記管体(3)の外周面に連結固定させた後に、前記カラー(9)により前記ゴムチューブ(10)を前記空間部(7)内に押し込み、該空間部(7)の内周面と前記管体(3)の外周面との間において前記ゴムチューブ(10)を軸方向に略S字状に折り返し屈曲させて前記継手ユニット(8)を前記空間部(7)内に内在させるようにしたことを特徴とする地下埋設管における取付部の改良補修工法。
  2. コンクリート製の地下埋設構造物の壁面に、流水管路を構成する管体が剛構造で取り付けられた接続取付部を、耐震構造に改良するための補修工法であって、
    前記構造物の内部より、該構造物の壁面に嵌合固定されている管体(3)を囲むように、チェンソー形コンクリート切断機(6)で所定長さの切断線(5)を施して前記壁面部材を環状に切除することにより、前記管体(3)の周りに環状の空間部(7)を設け、
    次いで、前記空間部(7)の内周面と該空間部(7)内の露出する前記管体(3)の外周面との間に、継手ユニット(8’)を押し込み内在させ、
    さらに、前記継手ユニット(8’)と前記空間部(7)の内周面との間に連結材(18)を充填することにより、前記継手ユニット(8’)を前記構造物の壁面に固定するようにしてなる補修工法であり、
    前記継手ユニット(8’)は、前記管体(3)の外径より大きく、且つ前記空間部(7)内に嵌る大きさに形成されて、該空間部(7)内に押し込み内在された後に、該空間部(7)の内周面との間に前記連結材(18)が充填されることにより、前記構造物の壁面に固定される環状のカラー(15)と、
    このカラー(15)の内周面に、該カラー(15)の軸方向に沿って一体的に配置される弾性変形可能な複数の環状ゴム輪(17)と、を備え、
    前記カラー(15)は、前記複数の環状ゴム輪(17)を軸方向に沿って一体的に配置するために嵌合させるそれぞれのリング筋(16)を内周面に備え、かつ、前記連結材(18)との係合強度を高めるためのリング筋(16’)を外周面に備えてなり、
    前記カラー(15)により前記環状ゴム輪(17)を前記空間部(7)内の露出する管体(3)の外周面に押し込み装着させて前記継手ユニット(8’)を前記空間部(7)内に内在させるようにしたことを特徴とする地下埋設管における取付部の改良補修工法。
  3. 前記環状ゴム輪(17)は、前記空間部(7)内に押し込む方向の前側を先細となるテーパ形状とし、前記管体(3)の外周面に押し込み装着されるときに、該管体(3)の外 周面に弾性変形しながら圧接させるための可橈性シール片部(17e)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の地下埋設管における取付部の改良補修工法。
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