JP4047807B2 - 内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法、コンピュータプログラム、内燃機関を駆動する開制御および閉ループ制御装置 - Google Patents
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Description
従来の技術
本発明はまず第1に、ガス交換弁へ作用する少なくとも1つのアクチュエータに少なくとも1つの作業室が設けられており、この作業室はアクチュエータを第1の位置から第2の位置へ操作するときには液圧式高圧蓄圧器へ接続され、低圧のリターン管路からは分離され、アクチュエータを第2の位置から第1の位置へ戻す操作を行うときには低圧のリターン管路に接続され、液圧式高圧蓄圧器からは分離される内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法に関する。
【0002】
この種の方法は既にこの分野の市場においても周知である。内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムはガス交換弁の駆動をクランクシャフトまたはカムシャフトから独立に可能にする。これにより特にガソリンが節約され、内燃機関の障害物質放出特性が改善される。
【0003】
市場で周知となっている電動液圧式バルブ制御システムではガス交換弁のシャフトと液圧式アクチュエータとが接続されている。アクチュエータはピストン端面の両側にそれぞれ異なる大きさの2つの作業室を有する。端面の小さいほうにはつねに液圧式ポンプから液圧式高圧蓄圧器の高圧が印加される。大きいほうは液圧式高圧蓄圧器または低圧のリターン管路に選択的に接続される。どちらに接続されるかに応じてガス交換弁を開放する力または閉鎖する力の作用が得られる。
【0004】
周知の方法では、液圧式高圧蓄圧器からアクチュエータを介して低圧のリターン管路へ流れ込んでアクチュエータの操作に用いられる液圧流体の量が大きく変動する。液圧式ポンプから液圧式高圧蓄圧器へ圧送される流体量も、例えば液圧式ポンプが直接に内燃機関によって駆動され、その圧送力が回転数に依存する場合には大きく変動する。
【0005】
液圧式高圧蓄圧器内で動作点に対応する比較的一定な圧力を達成するには、これまで、例えば過圧制御弁または圧力制御弁が設けられていた。これは所定の圧力が上方超過された場合に液圧流体を液圧式高圧蓄圧器から流出させるバルブである。液圧式ポンプによる圧送量の制御も周知である。また液圧式高圧蓄圧器内のダイナミックな圧力のピークは液圧式高圧蓄圧器の大容積により受動的に平滑化することができる。
【0006】
ただし液圧式高圧蓄圧器内の圧力を一定に保持する前述の手段には比較的コストがかかり、部分的には液圧式高圧蓄圧器内の圧力変化に対してヒステリシスを経てからしか応答しないという欠点がある。圧力平滑化のために大きく作られた液圧式高圧蓄圧器も、通常は車両のエンジンスペースには使用可能なスペースがほとんどないので、不利である。同じ問題点が圧力制御弁についても存在する。
【0007】
したがって本発明の課題は、冒頭に言及した形式の方法を提供し、液圧式高圧蓄圧器内の圧力を簡単に一定保持できるようにすることである。
【0008】
この課題は冒頭に言及した形式の方法において、作業室を同時に液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路へ接続することにより、圧力を一定に保持するかまたは液圧式高圧蓄圧器内の圧力を低下して解決される。
【0009】
本発明の利点
本発明の手段により液圧式高圧蓄圧器から低圧のリターン管路への直接の接続が行われ、その際に付加的なコンポーネント、例えば圧力制限弁を設ける必要がない。これを達成するために、作業室とエレクトロ液圧式バルブ制御システムの液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路とが同時に接続された駆動状態を明確に定める。例えばセンサが液圧流体を液圧式高圧蓄圧器から放出して圧力を一定に保持する必要があることを検出した場合にも、本発明によれば簡単に流体を作業室から低圧のリターン管路へ流すことができる。
【0010】
通常使用される切換弁は短い応答時間と高いダイナミクスの切換特性とを有しているので、液圧式高圧蓄圧器内の短時間の圧力変動を平滑化することができる。したがって本発明の方法によれば、圧力制限弁を省略することができる。また液圧式高圧蓄圧器を小さく構成することができる。これによりエレクトロ液圧式バルブ制御システムを製造するときのコストが節約され、小さな構造スペースしか要しない。
【0011】
本発明の有利な実施形態は従属請求項に示されている。
【0012】
第1の実施形態では、圧力の一定保持または液圧式高圧蓄圧器内の圧力低減のためにアクチュエータの作業室と液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路とを同時に接続し、対応するガス交換弁を直ちに閉鎖する。本発明の方法の実施形態は特に、アクチュエータの操作およびガス交換弁の開放を高い全圧を印加することによって行う際に有利である。ガス交換弁の閉鎖された静止状態ではアクチュエータの作業室には通常は液圧式高圧蓄圧器の高い全圧よりも小さな圧力がかかっていることになる。
【0013】
液圧式高圧蓄圧器をアクチュエータの作業室を介して低圧のリターン管路へ接続する際にはアクチュエータの作業室には液圧式高圧蓄圧器の全圧よりも低い圧力がかかっている。このためガス交換弁の閉鎖された静止状態で作業室が液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路へ同時に接続されていても影響を受けない。
【0014】
ここで特に有利には、圧力の一定保持または液圧式高圧蓄圧器内の圧力低減のためにアクチュエータの作業室と液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路とを同時に接続し、対応するガス交換弁を直ちに閉鎖する。これにより作業室内での圧力変動に対して“過敏に”アクチュエータが応答してもガス交換弁の望ましくない開放が有効に阻止される。
【0015】
またアクチュエータを第1の位置から第2の位置へ運動させるとき、その作業室を低圧のリターン管路からの分離直前に液圧式高圧蓄圧器へ接続することができる。また、アクチュエータを第2の位置から第1の位置へ運動させるとき、その作業室を液圧式高圧蓄圧器からの分離直前に低圧のリターン管路へ接続することができる。
【0016】
この場合アクチュエータの意図的な操作を利用して、液圧流体を液圧式高圧蓄圧器から放出することができる。これは作業室を液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路へ同時に接続する時点をずらすことにより可能となる。したがって作業室を液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路へ接続する時間範囲がオーバラップする。これにより圧力保持または液圧式高圧蓄圧器内の圧力低下をアクチュエータの通常動作として統合することができる。
【0017】
特に有利には、本発明の方法の実施形態では、内燃機関を低い回転数で駆動する場合、アクチュエータの作業室と液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路とを時間的に同時に接続する。この実施形態は、低い回転数では一般に液圧式高圧蓄圧器内の圧力を低下させるほうが有利であるということを考慮している。このようにして得られる液圧式高圧蓄圧器内の圧力低下は従来は不可能であったので、これまではアクチュエータの駆動ストラテジを低回転数で変更しなければならなかった。本発明の方法ではこれが省略できる。
【0018】
別の実施形態では、圧力の一定保持または圧力低下は、アクチュエータの作業室と低圧のリターン管路および液圧式高圧蓄圧器とを同時に接続することにより液圧式ポンプを介した圧送量の開制御と閉ループ制御と組み合わせて行われる。前述のような作業室の接続によりきわめて迅速かつ高いダイナミクスで液圧式高圧蓄圧器内の圧力が制御されるので、液圧式ポンプによる圧送量の開制御または閉ループ制御は長期的かつ正確に液圧式高圧蓄圧器内の圧力へ適合化させることができる。
【0019】
特に有利には、本発明の方法では、アクチュエータは2つの作業室を有しており、異なる大きさで反対方向に作用するピストンの圧力面を相互に分離し、一方の作業室にはつねに高圧を印加し、他方の作業室は短時間だけ液圧式高圧蓄圧器および低圧のリターン管路に接続する。こうしたアクチュエータによりきわめて短い切換時間が達成され、本発明の方法の実施が容易になる。
【0020】
液圧流体が作業室から低圧のリターン管路へ放出される際のキャビテーションを回避するために、本発明の方法では液圧流体を作業室から液圧式低圧蓄圧器へ流す。これにより液圧流体の放出時の圧力差が低減され、キャビテーションの発生が抑圧される。
【0021】
本発明はコンピュータプログラムに関しており、これはコンピュータ上で動作し、請求項1から9までのいずれか1項記載の内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法の実行に適している。ここで特に有利には、コンピュータプログラムはメモリ、特にフラッシュメモリまたは強磁性RAMに記憶されている。
【0022】
本発明はさらに、少なくとも電動液圧式バルブ制御システムの第1の制御弁および第2の制御弁に接続されており、ガス交換弁のアクチュエータの作業室が液圧式高圧蓄圧器または低圧のリターン管路へ接続される内燃機関を駆動する開制御および閉ループ制御装置に関している。
【0023】
電動液圧式バルブ制御システムの構造を簡単化するために、この制御装置は前述の内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法の実行に適している。特に有利には、この装置には前述のコンピュータプログラムが設けられている。
【0024】
図面
以下に本発明の特に有利な実施例を添付図を参照しながら詳細に説明する。図中、図1には内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの概略図が示されている。図2には図1の液圧式高圧蓄圧器の圧力特性のダイアグラムが示されている。図3には図1の液圧式高圧蓄圧器の圧力と内燃機関の回転数との関係のダイアグラムが示されている。
【0025】
実施例の説明
図1には電動液圧式バルブ制御システムの全体が参照番号10で示されている。このシステムはまず液圧流体の貯蔵室を有しており、これは参照番号12で表される内燃機関のオイルプールである。液圧流体貯蔵室12からは液圧流体が制御可能な高圧液圧式ポンプ14から液圧式高圧蓄圧器16へ圧送される。液圧管路18は液圧式高圧蓄圧器16から圧力制限弁20を介して電磁弁22へ通じている。
【0026】
液圧管路18は電磁弁22からさらにアクチュエータ24へ通じている。これは2方向に運動するピストン26を備えた液圧式シリンダである。ピストン26はケーシング28内に設けられている。図1のピストン26の上方、このピストンとケーシング28とのあいだに第1の作業室30が形成されている。これは電磁弁22に接続されている。図1のピストン26の下方、このピストンとケーシング28とのあいだに第2の作業室32が形成されている。これは分岐管路を介して液圧管路18のうち液圧式高圧蓄圧器16と電磁弁22とのあいだに存在する区間へ接続する。
【0027】
図1ではピストン26の上方の端面34は全体としては第2の作業室32を定めている下方の端面36よりも大きい。つまりピストン26はいわゆる“差動ピストン”である。ピストン26はガス交換弁38に接続されている。これはバルブロッド40およびバルブエレメント42を有している。バルブエレメント42を介して燃焼室44の開口部(参照番号は付していない)が閉鎖または開放される。燃焼室44は内燃機関(参照番号は付していない)の機関ブロック46内に設けられている。
【0028】
アクチュエータ24の第1の作業室30から液圧管路48が第2の電磁弁50を介して液圧式低圧蓄圧器52へ通じている。これはさらに圧力制御弁54を介して低圧リターン管路56へ接続されており、ここから液圧流体貯蔵室12へ戻る。アクチュエータ24の第1の作業室30からはさらに液圧管路58が圧力制御弁60を介して液圧式高圧蓄圧器16へ通じている。
【0029】
2つの電磁弁22、50は電磁調整素子62、64により操作され、それぞれ圧力ばね66、68によって静止位置へ押し動かされる。第1の電磁弁22は電磁調整素子62に電流が流れていない静止位置70では閉鎖され、操作位置72では開放される。これに対して第2の電磁弁50は電磁調整素子64に電流が流れていない静止位置74では開放され、操作位置で閉鎖されている。この操作位置は参照番号76で示されている。
【0030】
電動液圧式バルブ制御システム10はさらに開制御および閉ループ制御装置78を有している。この装置は電磁調整素子62、64に接続されている。さらにこの装置は液圧式ポンプ14も駆動する。この開制御および閉ループ制御装置78の入力側には圧力センサ80が接続されており、このセンサが液圧式高圧蓄圧器16内の圧力を検出する。さらに開制御および閉ループ制御装置78は内燃機関のクランクシャフトの回転数センサにも接続されている。この回転数センサは参照番号82で示されている。
【0031】
電動液圧式バルブ制御システム10は次のように駆動される。以下に示す方法は(図示されない)開制御および閉ループ制御装置78内のFeRAM上に格納されている。ガス交換弁38を開放するには、図1のピストン26を下方へ動かさなければならない。これは静止位置74から第2の電磁弁50へ通電してこの電磁弁を閉鎖することにより達成される。したがって第1の作業室30と液圧式低圧蓄圧器52とのあいだの接続は阻止される。
【0032】
続いて開制御および閉ループ制御装置78から第1の電磁弁22の電磁調整素子62へ通電が行われ、電磁弁22は閉鎖静止位置70から開放位置72へ動かされる。これにより第1の作業室30と液圧式高圧蓄圧器16とが接続される。第1の作業室30には液圧式高圧蓄圧器16内で支配的な液圧にほぼ相応する圧力が発生する。
【0033】
ピストン26の下方の端面36は上方の端面34よりも小さく、アクチュエータ24の2つの作業室30、32にはほぼ等しい圧、つまり液圧式高圧蓄圧器16内の圧力がかかるので、得られる力は図1では下方へ向かって生じ、ピストン26はこの方向へ動く。これにより図1のバルブロッド40およびバルブエレメント42は下方へ運動し、ガス交換弁38は開放される。
【0034】
ガス交換弁38が再び閉鎖される場合、まず開制御および閉ループ制御装置78が第1の電磁弁22の通電をオフにし、これによりこの電磁弁は開放位置72から圧力ばね66の作用によって閉鎖位置70へ押し動かされる。液圧式高圧蓄圧器16と第1の作業室30とのあいだの接続は再び遮断される。
【0035】
さらに第2の電磁弁50への通電が開制御および閉ループ制御装置78によりオフにされ、この電磁弁が圧力ばね68の作用により閉鎖位置76から開放静止位置74へ動かされる。第1の作業室30は再び液圧式低圧蓄圧器52へ接続される。これにより第1の作業室30の圧力はピストン26が再び上方へ動かされる力が得られるまで低下する。これによりガス交換弁38は閉鎖される。
【0036】
圧力センサ80を介して開制御および閉ループ制御装置78へ液圧式高圧蓄圧器16内の圧力が目標圧よりも大きいことが報告されると、第1の電磁弁22は開制御および閉ループ制御装置78によって開放位置72へ制御され、これに対して第2の電磁弁50も開放静止位置74にとどまる。このとき内燃機関はアクチュエータ24に接続されたガス交換弁38が閉鎖されたままであると見なされる。第1の電磁弁22を前述のように操作することにより、液圧式高圧蓄圧器16は第1の電磁弁22、第1の作業室30および第2の電磁弁50を介して液圧式低圧蓄圧器52へ接続される。
【0037】
液圧管路18、48を相応に構成することにより、当該の状態において第1の作業室30の圧力が望ましくないピストン26の運動を引き起こすほど高くはならないことが保証される。液圧式高圧蓄圧器16と液圧式低圧蓄圧器52とを直接に接続することにより液圧流体は液圧式高圧蓄圧器16から液圧式低圧蓄圧器52へ直接に流れ込み、アクチュエータ24の操作を生じさせない。したがって液圧式高圧蓄圧器16内の圧力は所望のように低減されるか、または一定に保持される。
【0038】
ガス交換弁38が当該の状態中に開放されるのを確実に阻止したい場合、燃焼室44内で支配的となっている高圧に基づいてバルブエレメント42が閉鎖位置へ押し動かされた場合に、液圧式高圧蓄圧器16と液圧式低圧蓄圧器52との直接の接続を行う。
【0039】
液圧流体の液圧式高圧蓄圧器16から液圧式低圧蓄圧器52への流れは、開制御および閉ループ制御装置78によって第1の電磁弁22の通電を再びオフにして閉鎖静止位置へ戻すことにより、簡単に終了させることができる。第1の作業室30にはこのとき再び液圧式低圧蓄圧器52内で支配的な圧力が生じる。
【0040】
電動液圧式バルブ制御システム10は他の手段によっても簡単に駆動でき、これにより液圧式高圧蓄圧器16内の圧力を一定に保持するか、または低減することができる。
【0041】
液圧式高圧蓄圧器16と液圧式低圧蓄圧器52との接続はアクチュエータ24の操作に結びついている。ガス交換弁38を開放する際にアクチュエータ24が操作されると、例えば第2の電磁弁50の電磁調整素子64が通電されて開放静止位置74から閉鎖位置76へ達する直前、電磁弁22も閉鎖静止位置70から開放操作位置72へ動くように制御される。
【0042】
したがって第2の電磁弁50が閉鎖される直前に液圧式高圧蓄圧器16と液圧式低圧蓄圧器52との間の直接の接続が生じ、これにより液圧流体は液圧式高圧蓄圧器16から流出する。同様に、ガス交換弁38が再び閉鎖される際には、第1の電磁弁22の電磁調整素子62の通電がオフにされて開放位置72から再び閉鎖静止位置70へ戻る直前に、第2の電磁弁50が閉鎖位置76から開放静止位置74へ動かされる。
【0043】
このときにも短時間だけ直接に液圧式高圧蓄圧器16から液圧式低圧蓄圧器52ひいては低圧リターン管路56への接続が行われ、ここを通って液圧流体が液圧式高圧蓄圧器16から流出し、これにより圧力が一定に保持されるか低減される。
【0044】
この種の短時間のバルブ操作とこれによって得られる液圧式高圧蓄圧器16と低圧リターン管路56との接続とにより、液圧式高圧蓄圧器16内の圧力は図2に示されているように一定に保持される。そのとき放出される流体量は当該の直接接続を行う持続時間によって調整される。図中、電磁弁22、50の相応の操作が行われない場合の圧力は破線で示されており、電磁弁22、50が操作される際の圧力は実線で示されている。
【0045】
内燃機関が小さな回転数で駆動される場合、これは回転数センサ82によって検出され、相応の信号が開制御および閉ループ制御装置78へ送出される。この制御装置が電磁弁22,50を駆動し、液圧式高圧蓄圧器16内の圧力は低減される。典型的には通常の200barの駆動圧がおよそ50barまで低減される。回転数が上昇すると、液圧式高圧蓄圧器16と低圧リターン管路とのあいだの流体が直接に接続され、液圧式高圧ポンプ14を介した持続的な圧送のために再び液圧式高圧蓄圧器16内の圧力が上昇してしまうことが回避される。内燃機関の回転数nと液圧式高圧蓄圧器16内の圧力Pとの関係は図3に示されている。液圧式高圧蓄圧器16内で発生する圧力は液圧式高圧ポンプ14を相応に駆動することにより支えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの概略図である。
【図2】 図1の液圧式高圧蓄圧器の圧力特性のダイアグラムである。
【図3】 図1の液圧式高圧蓄圧器の圧力と内燃機関の回転数との関係のダイアグラムである。
Claims (13)
- ガス交換弁(38)へ作用する少なくとも1つのアクチュエータ(24)に少なくとも1つの作業室(30)が設けられており、
該アクチュエータ(24)は第1の位置から第2の位置へ操作されるときには作業室(30)を液圧式高圧蓄圧器(16)へ接続して低圧のリターン管路(56)から分離し、第2の位置から第1の位置へ戻されるときには作業室(30)を低圧のリターン管路(56)に接続して液圧式高圧蓄圧器(16)から分離する、
内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法において、
作業室(30)を同時に液圧式高圧蓄圧器(16)および低圧のリターン管路(56)へ接続することにより、圧力を一定に保持するかまたは液圧式高圧蓄圧器内の圧力を低下させる
ことを特徴とする内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法。 - 圧力の一定保持または液圧式高圧蓄圧器(16)内の圧力低下のためにアクチュエータ(24)の作業室(30)と液圧式高圧蓄圧器(16)および低圧のリターン管路(56)とを同時に接続し、対応するガス交換弁(38)を直ちに閉鎖する、請求項1記載の方法。
- 圧力の一定保持または液圧式高圧蓄圧器(16)内の圧力低下のためにアクチュエータ(24)の作業室(30)と液圧式高圧蓄圧器(16)および低圧のリターン管路(56)とを同時に接続し、対応するガス交換弁(38)を燃焼室(44)内の高圧に基づいて直ちには開放しない、請求項2記載の方法。
- アクチュエータ(24)を第1の位置から第2の位置へ運動させるとき、その作業室(30)を低圧のリターン管路(56)からの分離直前に液圧式高圧蓄圧器(16)へ接続する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- アクチュエータ(24)を第2の位置から第1の位置へ運動させるとき、その作業室(30)を液圧式高圧蓄圧器(16)からの分離直前に低圧のリターン管路(56)へ接続する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 内燃機関を低い回転数で駆動する場合、アクチュエータ(24)の作業室(30)と液圧式高圧蓄圧器(16)および低圧のリターン管路(56)とを時間的に同時に接続する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 付加的に圧送量の開制御または閉ループ制御を液圧式ポンプ(14)を介して行う、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- アクチュエータ(24)は異なる大きさで反対方向に作用するピストン(26)の圧力面(34、36)を相互に分離する2つの作業室(30、32)を有しており、一方の作業室(32)にはつねに高圧を印加し、他方の作業室(30)は短時間だけ液圧式高圧蓄圧器(16)および低圧のリターン管路(56)に接続する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- 液圧流体を作業室(30)から液圧式低圧蓄圧器(52)へ流す、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- コンピュータ上で動作し、請求項1から9までのいずれか1項記載の内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法の実行に適していることを特徴とするコンピュータプログラム。
- メモリに記憶されている、請求項10記載のコンピュータプログラム。
- 少なくとも電動液圧式バルブ制御システムの第1の制御弁(22)および第2の制御弁(50)に接続されており、
ガス交換弁(38)のアクチュエータ(24)の作業室(30)が液圧式高圧蓄圧器(16)または低圧のリターン管路(56)へ接続される
内燃機関を駆動する開制御および閉ループ制御装置(78)において、
請求項1から9までのいずれか1項記載の内燃機関の電動液圧式バルブ制御システムの駆動方法の実行に適している
ことを特徴とする内燃機関を駆動する開制御および閉ループ制御装置。 - 請求項10または11記載のコンピュータプログラムが設けられている、請求項12記載の装置。
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