JP4047518B2 - 入力回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、正、0、及び負の3値の電圧で符号化された信号を入力して、0及び1の2値信号に変換する入力回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、イーサネット等の同軸ケーブルを用いたデータ伝送システムでは、ケーブルの有するキャパシタンスによって、外部導体と内部導体間が直流的に偏位することを防止するために、外部導体に対して内部導体の電位を、伝送するデータに応じて正、0、及び負に順次切り替えて送信する方法が採られることがある。このようなデータ伝送システムでは、例えばデータ“1”に対して正及び負の電圧を用い、データ“0”に対して0の電圧を使用する。更に、連続する同一種類のデータ毎にブロック分けし、ブロック単位に正、0、負、0、正、…の順番で電圧を切り替えて送信するようにしている。
【0003】
図2(a),(b)は、従来の入力回路の構成例と信号波形を示す図であり、同図(a)は回路構成図、及び同図(b)は信号波形図である。
【0004】
図2(a)に示すように、この入力回路は、3値の入力信号S1,S2が与えられる入力端子1,2を有している。入力端子1,2は、比較器3の+入力端子及び−入力端子にそれぞれ接続されると共に、比較器4の−入力端子及び+入力端子にそれぞれ接続されている。比較器3,4のr入力端子には、参照電圧REFが与えられている。これらの比較器3,4は、−入力端子の電圧を基準にして、+入力電圧に与えられた電圧が参照電圧REFよりも大きいときに、レベル“H”の信号を出力するものである。また、+入力端子に与えられた電圧が、参照電圧REFよりも低いときには、比較器3,4は、レベル“L”の信号を出力するようになっている。
【0005】
比較器3,4の出力側は、論理和ゲート(以下、「OR」という)5の入力側に接続され、このOR5の出力側が位相固定ループ(以下、「PLL」という)6の入力側、及びD型のフリップ・フロップ(以下、「FF」という)7のデータ端子Dに接続されている。PLL6の出力側は、FF7のクロック端子Cに接続され、このFF7の出力側が出力端子8に接続されている。そして、出力端子8から2値のデータ信号DTが出力されるようになっている。
【0006】
このような入力回路の入力端子1,2には、例えば図示しない同軸ケーブルの内部導体と外部導体がそれぞれ接続される。そして、図2(b)に示すように、入力端子2の入力信号S2を基準にして、入力端子1には、0を挟んで正及び負の電圧に交互に切り替えられる入力信号S1が入力される。
【0007】
入力信号S1が0の時、比較器3,4からそれぞれ出力される信号S3,S4は共に“L”であり、OR5から出力される信号S5も“L”となる。入力信号S1が正の時、比較器3,4の信号S3,S4は、それぞれ“H”,“L”となり、OR5の信号S5は“H”となる。また、入力信号S1が負の時、比較器3,4の信号S3,S4は、それぞれ“L”,“H”となり、OR5の信号S5は“H”となる。
【0008】
信号S5はPLL6に入力され、このPLL6で位相同期がとられて入力信号S1,S2のデータ周期に一致したクロック信号CLKが再生され、FF7のクロック端子Cに与えられる。FF7のデータ端子Dに入力された信号S5は、PLL6から与えられるクロック信号CLKに同期して取り込まれ、2値のデータ信号DTとして出力端子8から出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の入力回路では、次のような課題があった。
図2では、理想的な入力信号S1,S2が、入力端子1,2に入力された場合について説明したが、実際に同軸ケーブル等を伝送されてきた信号には、レベル変化時に生ずるリンギング等の雑音が重畳されている。このため、雑音の振幅が参照電圧REFを越えると、比較器3,4から出力される信号S3,S4に雑音成分が出力され、正しくデータを入力することができず、データ誤りが生ずるおそれがあった。
【0010】
本発明は、前記従来技術が持っていた課題を解決し、データ誤りがなく安定して3値信号を入力することができる入力回路を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の内の第1の発明は、入力回路において、入力信号の電圧が正の参照電圧よりも高くなったときに第1の論理値を出力し、該入力信号の電圧が正の参照電圧よりも低いときには第2の論理値を出力する第1の比較手段と、前記入力信号の電圧が負の参照電圧よりも低くなったときに第1の論理値を出力し、該入力信号の電圧が負の参照電圧よりも高いときには第2の論理値を出力する第2の比較手段とを備えている。
【0012】
更にこの入力回路は、クロック信号が与えられたときに、第2の出力信号が第1の論理値であれば第2の論理値を保持し、該第2の出力信号が第2の論理値であれば前記第1の比較手段から出力された論理値を保持して第1の出力信号として出力する第1の保持手段と、前記クロック信号が与えられたときに、前記第1の出力信号が第1の論理値であれば第2の論理値を保持し、該第1の出力信号が第2の論理値であれば前記第2の比較手段から出力された論理値を保持して前記第2の出力信号として出力する第2の保持手段と、前記第1及び第2の出力信号に基づいて前記入力信号に対応するデータ信号を出力する出力手段を備えている。
【0013】
第1の発明によれば、以上のように入力回路を構成したので、次のような作用が行われる。
入力信号が正の参照電圧よりも高いとき、第1の比較手段から第1の論理値(例えば“H”)が出力され、第2の比較手段からは第2の論理値(例えば“L”)が出力される。ここでクロック信号が与えられると、第1の保持手段では第1の比較手段の出力信号である“H”が保持されて出力される。また、第2の保持手段では、“L”が保持されて出力される。
【0014】
入力信号が負の参照電圧よりも低いとき、第1の比較手段から“L”が出力され、第2の比較手段からは“H”が出力される。ここでクロック信号が与えられると、第1の保持手段では“L”が保持されて出力される。また、第2の保持手段では、第2の比較手段の出力信号である“H”が保持されて出力される。
入力信号が正の参照電圧と負の参照電圧の間にあるとき、第1及び第2の比較手段から“L”が出力される。ここでクロック信号が与えられると、第1及び第2の保持手段では“L”が保持されて出力される。
【0015】
第2の発明は、入力回路において、入力信号の電圧が正の第1参照電圧よりも低くなったときに第1の検出信号を出力する第1の比較手段と、前記入力信号の電圧が前記第1参照電圧よりも高い第2参照電圧よりも高くなったときに第2の検出信号を出力する第2の比較手段と、前記入力信号の電圧が負の第3参照電圧よりも高くなったときに第3の検出信号を出力する第3の比較手段と、前記入力信号の電圧が前記第3参照電圧よりも低い第4参照電圧よりも低くなったときに第4の検出信号を出力する第4の比較手段を備えている。
【0016】
更にこの入力回路は、前記第1の検出信号によって第2の論理値を出力し、前記第2の検出信号によって第1の論理値を出力する第1の検出手段と、前記第3の検出信号によって第2の論理値を出力し、前記第4の検出信号によって第1の論理値を出力する第2の検出手段と、前記第1及び第2の検出手段から出力される論理値に基づいて前記入力信号に対応するデータ信号を出力する出力手段を備えている。
【0017】
第2の発明によれば、次のような作用が行われる。
入力信号が第2の参照電圧よりも高くなると、第1の検出手段から第1の論理値が出力され、この入力信号が第1の参照電圧よりも低くなるまで第1の検出手段はその状態に保持される。入力信号が第2の参照電圧と第3の参照電圧の間にあるときは、第1及び第2の検出手段から共に第2の論理値が出力される。入力信号が第4の参照電圧よりも低くなると、第2の検出手段から第1の論理値が出力され、この入力信号が第3の参照電圧よりも高くなるまで第2の検出手段はその状態に保持される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示す入力回路の構成図である。
この入力回路は、3値の入力信号V11,V12が与えられる入力端子11,12を有している。入力端子11,12は、第1の比較手段(例えば、比較器)13の+入力端子及び−入力端子にそれぞれ接続されると共に、第2の比較手段(例えば、比較器)14の−入力端子及び+入力端子にそれぞれ接続されている。比較器13,14のr入力端子には、参照電圧REFが与えられている。これらの比較器13,14は、−入力端子の電圧を基準にして、+入力電圧に与えられた電圧が参照電圧REFよりも高いときに、“H”の信号を出力するものである。また、+入力端子に与えられた電圧が参照電圧REFよりも低いときには、比較器13,14は、“L”の信号を出力するようになっている。
【0019】
比較器13,14の出力側は、それぞれインバータ15,16を介して、否定的論理和ゲート(以下、「NOR」という)17,18の第1の入力側に接続されている。また、比較器13,14の出力側はOR19の入力側に接続され、このOR19の出力側がPLL20に接続されている。PLL20の出力側は、第1及び第2の保持手段(例えば、D型のFF)21,22のクロック端子Cに接続されている。これらのFF21,22のデータ端子Dは、それぞれNOR17,18の出力側に接続されている。FF21の出力側はNOR18の第2の入力側に接続され、FF22の出力側はNOR17の第2の入力側に接続されている。
【0020】
更に、FF21,22の出力側はOR23の入力側に接続され、このOR23の出力側が出力端子24に接続されている。そして、この出力端子24から2値のデータ信号DTが出力されるようになっている。
【0021】
図3は、図1の動作を示す信号波形図である。以下、この図3を参照しつつ、図1の動作を説明する。
図3の時刻t0において、入力信号V11が正側の参照電圧REFよりも高い電圧で安定しているとき、比較器13,14から出力される信号S13,S14は、それぞれ“H”,“L”である。信号S13,S14は、それぞれインバータ15,16を介してNOR17,18に入力され、このNOR18から出力される信号S18は“L”となっている。
【0022】
時刻t1において、PLL20から出力されるクロック信号CLKが立ち上がると、NOR18の信号S18はFF22で保持され、このFF22から出力される信号S22は“L”になる。これにより、NOR17から出力される信号S17は“H”になり、FF21から出力される信号S21も“H”となる。
【0023】
時刻t2において、入力信号V11が低下して正側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器13の信号S13は“L”になる。時刻t3において、入力信号V11が更に低下し、リンギングによって負側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器14の信号S14は“H”になる。時刻t4において、リンギングによって入力信号V11が上昇して負側の参照電圧REFよりも高くなると、比較器14の信号S14は“L”になる。
【0024】
時刻t5において、リンギングによって入力信号V11が更に上昇して正側の参照電圧REFよりも高くなると、比較器13の信号S13は“H”になる。時刻t6において、リンギングによって入力信号V11が低下して正側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器13の信号S13は“L”になる。これ以降、リンギングの振幅が小さくなって、入力信号V11の変動範囲が正側及び負側の参照電圧REF以内に収束すると、比較器13,14の信号S13,S14は共に“L”となって安定する。
【0025】
このように、リンギングによって比較器14の信号S14が変動している間、FF21の信号S21は“H”になっているので、NOR18の信号S18は常に“L”に保たれて、応答禁止状態となる。そして、時刻txにおいてPLL20から出力されるクロック信号CLKが立ち上がると、NOR18の“L”の信号S18はFF22で保持される。
【0026】
また、NOR17の信号S17はFF21によって保持され、このFF21から“L”の信号S21が出力される。これにより、OR23から出力されるデータ信号DTは“L”になる。また、FF21から“L”の信号S21がNOR18に与えられ、このNOR18は比較器14の信号S14に対して応答可能状態となる。
【0027】
一方、OR19は、比較器13,14の信号S13,S14の双方に対して応答し、このOR19から出力される信号S19は、図示したようにリンギングに応じて変化する。
【0028】
時刻t7において、入力信号V11が低下して負側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器14の信号S14は“H”となる。これにより、OR19の信号S19は“H”となり、PLL20においてクロック信号CLKの位相調整が行われる。その後、リンギングによって入力信号V11が変化しても、負側の参照電圧REF以下であれば、比較器14の信号S14は変化しない、
【0029】
時刻t8において、PLL20のクロック信号CLKが立ち上がると、NOR17,18の信号S17,S18は、それぞれFF21,22に保持される。これにより、OR23から出力されるデータ信号DTは“H”になる。
【0030】
ここまで、入力信号圧V11が正から0に変化し、更に0から負に変化するまでの動作を説明したが、負から0に変化し、更に0から正に変化するときの動作も、ほぼ同様である。
【0031】
即ち、時刻t9において、入力信号V11が上昇して負側の参照電圧REFよりも高くなると、比較器14の信号S14は“L”になる。時刻t10において、入力信号V11が更に上昇し、正側の参照電圧REFよりも高くなると、比較器13の信号S13は“H”になる。時刻t11において、入力信号V11が低下して正側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器13の信号S13は“L”になる。時刻t12において、入力信号V11が更に低下して負側の参照電圧REFよりも低くなると、比較器14の信号S14は“H”になる。時刻t13において、入力信号V11が上昇して負側の参照電圧REFよりも高くなると、比較器14の信号S14は“L”になる。これ以降、リンギングの振幅が小さくなって、入力信号V11の変動範囲が正側及び負側の参照電圧REF以内に収束すると、比較器13,14の信号S13,S14は共に“L”で安定する。
【0032】
このように、リンギングによって比較器13の信号S13が変動している間、FF22の信号S22は“H”となっているので、NOR17の信号S17は常に“L”に保たれて、応答禁止状態となる。そして、時刻tyにおいてPLL20から出力されるクロック信号CLKが立ち上がると、NOR17の信号S17はFF21で保持される。
【0033】
また、NOR18の信号S18はFF22によって保持され、このFF22から“L”の信号S22が出力される。これにより、OR23から出力されるデータ信号DTは“L”となる。更に“L”の信号S22がNOR17に与えられ、このNOR17は、比較器13の信号S13に対して応答可能状態となる。
【0034】
以上のように、この第1の実施形態の入力回路は、比較器13で正の入力信号V11を検出してから0の入力信号V11を検出するまでその状態を保持するFF21と、このFF21の信号S21によって比較器14の信号S14を停止させるためのNOR18を有している。更に、比較器14で負の入力信号V11を検出してから0の入力信号V11を検出するまでその状態を保持するFF22と、このFF22の信号S22によって比較器13の信号S13を停止させるためのNOR17を有している。このような応答制御回路により、入力信号V11の変化時に、リンギング等によって正から負、または負から正へ変化する誤ったデータの取り込みを防止することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態を示す入力回路の構成図であり、図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この入力回路は、3値の入力信号V11,V12が与えられる入力端子11,12を有している。入力端子11,12は、第1及び第2の比較手段(例えば、比較器)13,13aの+入力端子及び−入力端子にそれぞれ接続されると共に、第3及び第4の比較手段(例えば、比較器)14,14aの−入力端子及び+入力端子にそれぞれ接続されている。比較器13,14のr入力端子には、参照電圧REF2が与えられ、比較器13a,14aのr入力端子には、参照電圧REF1が与えられている。参照電圧REF1,REF2は正規の入力信号レベルよりも低く、かつREF1<REF2となるように設定されている。
【0036】
比較器13等は、−入力端子の電圧を基準にして、+入力電圧に与えられた電圧がr入力端子の電圧よりも高いときに、“H”の信号を出力するものである。また、+入力端子に与えられた電圧がr入力端子の電圧よりも低いときには、比較器13等は、“L”の信号を出力するようになっている。
【0037】
比較器13の出力側は、インバータ15を介して第1の検出手段(例えば、SR型のFF)25のセット端子Sに接続されている。また、比較器13aの出力側は、FF25のリセット端子Rに接続されている。同様に、比較器14の出力側は、インバータ16を介して第2の検出手段(例えば、SR型のFF)26のセット端子Sに、比較器14aの出力側はこのFF26のリセット端子Rに、それぞれ接続されている。
【0038】
FF25,26の出力側は、否定的論理積ゲート(以下、「NAND」という)27の入力側に接続され、このNAND27の出力側に、PLL20とD型のFF28のデータ端子Dが接続されている。PLL20の出力側はFF28のクロック端子Cに接続され、このFF28の出力側が出力端子24に接続されている。そして、出力端子24から2値のデータ信号DTが出力されるようになっている。
【0039】
図5は、図4の動作を示す信号波形図である。以下、この図5を参照しつつ、図4の動作を説明する。
図5の時刻T0において、入力信号V11が正側の参照電圧REF2よりも高い電圧で安定しているとき、比較器13,13aから出力される信号S13,S13aは、共に“H”である。これにより、FF25から出力される信号S25は“L”である。また、比較器14,14aから出力される信号S14,S14aは、共に“L”である。従って、FF26から出力される信号S26は“H”、NAND27から出力される信号S27は“H”となっている。
【0040】
時刻T1において、PLL20から出力されるクロック信号CLKが立ち上がると、NAND27の信号S27はFF28で保持され、出力端子24から“H”のデータ信号DTが出力される。
【0041】
時刻T2において、入力信号V11が低下して正側の参照電圧REF2よりも低くなると、比較器13の信号S13は“L”になる。引き続いて入力信号V11が低下し、時刻T3において、入力信号V11が正側の参照電圧REF1よりも低くなると、比較器13aの信号S13aは“L”になる。これにより、FF25の信号S25は“H”、NAND27の信号S27は“L”になる。
【0042】
その後、リンギングによって入力信号V11が変動すると、比較器13a,14aから“H”のパルスが出力される。しかし、入力信号V11の変動範囲が正側及び負側の参照電圧REF2以内であれば、比較器13,14の信号S13,S14は“L”のままで、FF25,26の状態は変化しない。
【0043】
時刻T4において、クロック信号CLKが立ち上がると、NAND27の信号S27はFF28で保持され、出力端子24から“L”のデータ信号DTが出力される。
【0044】
時刻T5において、入力信号V11が低下して負側の参照電圧REF1よりも低くなると、比較器14aの信号S14aは“H”になる。引き続いて入力信号V11が低下し、時刻T6において、入力信号V11が負側の参照電圧REF2よりも低くなると、比較器14の信号S14は“H”になる。これにより、FF26の信号S26は“L”、NAND27の信号S27は“H”になる。NAND27の信号S27はPLL20に与えられ、この信号S27の立ち上がりに基づいて、クロック信号CLKの位相調整が行われる。
【0045】
その後、リンギングによって入力信号V11が変動すると、比較器14から“L”のパルスが出力される。しかし、入力信号V11の変動範囲が負側の参照電圧REF1以下であれば、比較器14aの信号S14aは“H”のままで、FF26の状態は変化しない。
【0046】
時刻T7において、クロック信号CLKが立ち上がると、NAND27の信号S27はFF28で保持され、出力端子24から“H”のデータ信号DTが出力される。
【0047】
ここまで、入力信号圧V11が正から0に変化し、更に0から負に変化するまでの動作を説明したが、負から0に変化し、更に0から正に変化するときの動作も、ほぼ同様である。
【0048】
即ち、時刻T8において、入力信号V11が上昇して負側の参照電圧REF2よりも高くなると、比較器14の信号S14は“L”になる。引き続いて入力信号V11が上昇し、時刻T9において入力信号V11が負側の参照電圧REF1よりも高くなると、比較器14aの信号S14aは“L”になる。これにより、FF26の信号S26は“H”、NAND27の信号S27は“L”になる。その後、リンギングによって入力信号V11が変動すると、比較器13a,14aから“H”のパルスが出力される。しかし、入力信号V11の変動範囲が正側及び負側の参照電圧REF2以内であれば、比較器13,14の信号S13,S14は“L”のままで、FF25,26の状態は変化しない。
【0049】
時刻T10において、クロック信号CLKが立ち上がると、NAND27の信号S27はFF28で保持され、出力端子24から“L”のデータ信号DTが出力される。
【0050】
時刻T11において、入力信号V11が上昇して正側の参照電圧REF1よりも高くなると、比較器13の信号S13は“H”になる。引き続いて入力信号V11が上昇し、時刻T12において入力信号V11が正側の参照電圧REF2よりも高くなると、比較器13aの信号S13aは“H”になる。これにより、FF25の信号S25は“L”、NAND27の信号S27は“H”になる。NAND27の信号S27はPLL20に与えられ、この信号S27の立ち上がりに基づいて、クロック信号CLKの位相調整が行われる。その後、リンギングによって入力信号V11が変動すると、比較器13から“L”のパルスが出力される。しかし、入力信号V11の変動範囲が参照電圧REF1以上であれば、比較器13aの信号S13aは“H”のままで、FF25の状態は変化しない。
【0051】
時刻T13において、クロック信号CLKが立ち上がると、NAND27の信号S27はFF28で保持され、出力端子24から“H”のデータ信号DTが出力される。
【0052】
以上のように、この第2の実施形態の入力回路は、正の入力信号V11を検出するために異なる参照電圧を用いる2つの比較器13,13aと、この比較器13,13aの検出信号で入力信号の状態を保持するFF25を有している。また、負の入力信号V11を検出するために異なる参照電圧を用いる2つの比較器14,14aと、この比較器14,14aの検出信号で入力信号の状態を保持するFF26を有している。これにより、ヒステリシス特性を持たせて入力信号V11を検出することができるので、リンギング等の雑音に影響されず安定したデータ入力ができる。
【0053】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態を示す入力回路の構成図であり、図1及び図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この入力回路は、図1と図4の入力回路を組み合わせたものであり、図4と同様の、比較器13,13a,14,14a、インバータ15,16、及びFF25,26を有している。FF25,26の出力側には、図1と同様に、NOR17,18、FF21,22、及びOR23が接続されている。そして、OR23の出力側が出力端子24に接続され、ここからデータ信号DTが出力されるようになっている。
【0054】
この入力回路の動作は、図1と図4の入力回路と同様である。
即ち、リンギング等の雑音を含んだ入力信号は、2つの参照電圧REF1,REF2を閾値とする比較器13,13a,14,14a、及びFF25,26によるヒステリシス特性で、雑音の影響を排除したレベル判定が行われ、判定結果がこれらのFF25,26から信号S25,S26として出力される。
【0055】
更に、信号S25,S26は、OR17,18及びFF21,22で構成される応答制御回路によって、不合理なパルスが除去される。
【0056】
以上のように、この第3の実施形態の入力回路は、リンギング等の雑音の影響を排除すると共に、正から負、または負から正へ変化する誤ったデータの取り込みを防止することが可能になり、安定したデータ入力ができる。
【0057】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) 正側及び負側の参照電圧REF等として、同一の電圧を使用しているが、異なる電圧でも良い。また、参照電圧を外部から与えずに比較器内部で生成するようにしても良い。
(b) 動作説明を明確にするために論理値を正論理で統一した構成にしているが、負論理を使用しても良い。また、正論理と負論理を組み合わせた構成にしても良い。
【0058】
(c) データを保持するためのクロック信号CLKを、内部のPLL20で生成するようにしているが、外部から与えられるクロック信号を使用しても良い。
(d) 動作説明では、入力信号V12を基準として入力信号V11の電圧の変化に対応した説明を行ったが、伝送路にツイストペア線を用いた場合には、入力信号V11,V12は差動入力信号となる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、第1の発明によれば、それぞれ正側及び負側の入力信号を保持する第1及び第2の保持手段を備え、第1の論理値(例えば、“H”)を保持した保持手段の出力信号によって、他方の保持手段の入力を禁止するように構成している。これにより、出力するデータ信号が0を通らずに正側から負側、或いは負側から正側に直接変化することを禁止することができ、誤ったデータの取り込みを防止することができる。
【0060】
第2の発明によれば、異なる参照電圧で2段階に入力信号の電圧を検出する第1及び第2の比較手段と、第3及び第4の比較手段を備えている。更に、第1及び第2の比較手段の検出信号によってヒステリシス特性を持たせて正側の入力信号を保持する第1の検出手段と、第3及び第4の比較手段の検出信号によってヒステリシス特性を持たせて負側の入力信号を保持する第2の検出手段を備えている。これにより、リンギング等の雑音の影響を抑制して誤ったデータの取り込みを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す入力回路の構成図である。
【図2】従来の入力回路の構成例と信号波形を示す図である。
【図3】図1の動作を示す信号波形図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す入力回路の構成図である。
【図5】図4の動作を示す信号波形図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す入力回路の構成図である。
【符号の説明】
13,13a,14,14a 比較器
17,18 NOR(否定的論理和ゲート)
21,22,25,26,28 FF(フリップ・フロップ)
Claims (2)
- 入力信号の電圧が正の参照電圧よりも高くなったときに第1の論理値を出力し、該入力信号の電圧が正の参照電圧よりも低いときには第2の論理値を出力する第1の比較手段と、
前記入力信号の電圧が負の参照電圧よりも低くなったときに第1の論理値を出力し、該入力信号の電圧が負の参照電圧よりも高いときには第2の論理値を出力する第2の比較手段と、
クロック信号が与えられたときに、第2の出力信号が第1の論理値であれば第2の論理値を保持し、該第2の出力信号が第2の論理値であれば前記第1の比較手段から出力された論理値を保持して第1の出力信号として出力する第1の保持手段と、
前記クロック信号が与えられたときに、前記第1の出力信号が第1の論理値であれば第2の論理値を保持し、該第1の出力信号が第2の論理値であれば前記第2の比較手段から出力された論理値を保持して前記第2の出力信号として出力する第2の保持手段と、
前記第1及び第2の出力信号に基づいて前記入力信号に対応するデータ信号を出力する出力手段とを、
備えたことを特徴とする入力回路。 - 入力信号の電圧が正の第1参照電圧よりも低くなったときに第1の検出信号を出力する第1の比較手段と、
前記入力信号の電圧が前記第1参照電圧よりも高い第2参照電圧よりも高くなったときに第2の検出信号を出力する第2の比較手段と、
前記入力信号の電圧が負の第3参照電圧よりも高くなったときに第3の検出信号を出力する第3の比較手段と、
前記入力信号の電圧が前記第3参照電圧よりも低い第4参照電圧よりも低くなったときに第4の検出信号を出力する第4の比較手段と、
前記第1の検出信号によって第2の論理値を出力し、前記第2の検出信号によって第1の論理値を出力する第1の検出手段と、
前記第3の検出信号によって第2の論理値を出力し、前記第4の検出信号によって第1の論理値を出力する第2の検出手段と、
前記第1及び第2の検出手段から出力される論理値に基づいて前記入力信号に対応するデータ信号を出力する出力手段とを、
備えたことを特徴とする入力回路。
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