JP4045794B2 - 動画監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続された画像配信装置から同一または別のネットワークに接続された画像表示装置に動画ストリームを配信することにより、画像表示装置側で画像配信装置側の監視を動画で行うことができる動画監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動画監視システムでは、画像表示装置は、動画を配信する画像配信装置に対して動画の配信を要求するとき、動画ストリームのビットレートを指定せず、他方、その動画の配信を要求された画像配信装置は、該当する動画を予め設定されたビットレートで配信していた。
【0003】
また、ビットレートの指定可能なシステムが存在しているほか、受信側にて受信したパケット数を送信先に通知し、送信先がそのパケット数に応じて配信のためのビットレートを調整する方法が使用されることもある。
【0004】
さらに、ネットワーク上に帯域制御装置を通すことで、帯域制御装置を通過する帯域を制限する構成が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く、動画ストリームのビットレートを指定せずに、動画を配信するシステムでは、ネットワークの実使用帯域が考慮されないので、複数チャネルの動画ストリームが同一のネットワークに配信されているときに、新たな動画ストリームが配信されると、それら複数チャネルの動画ストリームによる実使用帯域がネットワークの上限の通信帯域を超える場合があり、このような場合、動画ストリームのパケットの損失や伝送遅延が発生し、画像表示装置で表示される画像に乱れが発生したり、フレーム落ちが発生したりするという問題があった。
【0006】
また、ビットレートの指定可能なシステムでも、ビットレートが指定されることによりそのビットレートに予め設定されることに変わりはなく、動画の配信時に、ネットワークの実使用帯域が考慮されてビットレートが指定されるものではないので、上記と同様の問題が発生する。
【0007】
受信したパケット数に応じて配信のためのビットレートを調整する方法では、受信したパケット数が減少すると、それに応じてビットレートが絞られるためにフレーム落ちなどの問題は解決されるが、配信の開始時には、そのようなフィードバックが機能しないので、上記と同様の問題が発生し、またその問題が解決されるまでに時間を要する。
【0008】
さらに、帯域制御装置を通す構成では、設定以上の帯域が使用されている場合には、帯域制御装置が通過するパケットを制限するため、ネットワークに流れるデータ量は設定量以下に保持されるが、帯域制御装置のところでパケット損失が発生するために、画像表示装置で表示される画像に乱れが発生したり、フレーム落ちが発生したりするという上記と同様の問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、画像表示装置で表示される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる動画監視システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、画像表示装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークと画像配信装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークとを含む複数のローカルネットワークをインターネットに接続するとともに、ある一つのローカルネットワークに配信管理装置を接続して構成される動画監視システムであって、前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる動画ストリームを伸張する画像伸張機能と、当該画像伸張機能により伸張されて得られる動画を表示出力する出力機能とを備えるとともに、前記画像配信装置に対する動画配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで動画ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御機能を備え、前記画像配信装置は、動画を撮像するカメラと、カメラから得られる動画情報を指定されたビットレートに応じて動画ストリームに圧縮する画像圧縮機能とを備えるとともに、前記画像表示装置から動画ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、前記画像圧縮機能により動画情報を動画ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御機能を備え、前記配信管理装置は、前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域と、前記通信に対して前記画像配信装置に予め割り当てられた標準の配信ビットレートと、前記通信に関する現在の実使用帯域前記ローカルネットワークごとに対応付けて管理するためのテーブルを保持する保持機能を備えるとともに、前記画像表示装置から前記開始許可を求められると、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に加算、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、前記該当する配信ビットレートを前記ビットレートとして指定することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動画監視システムにおいて、前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる音声ストリームを伸張する音声伸張機能と、当該音声伸張機能により伸張されて得られる音声を出力する音声出力機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像配信装置に対する音声配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで音声ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御をさらに行い、前記画像配信装置は、マイクと、マイクから得られる音声情報を指定されたビットレートに応じて音声ストリームに圧縮する音声圧縮機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像表示装置から音声ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、指定されたビットレートに応じて前記音声圧縮機能により音声情報を音声ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御をさらに行い、前記配信管理装置は、前記通信帯域と前記配信ビットレートと前記実使用帯域を前記動画ストリームおよび音声ストリームの双方について管理するためのテーブルを前記保持機能に保持することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の動画監視システムにおいて、前記ローカルネットワーク内での通信に対して予め設定された上限の通信帯域は、当該ローカルネットワークについての前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域よりも大きな値に設定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の動画監視システムにおいて、
前記複数のローカルネットワークのいずれかに接続されるセンサ装置と、画像記録装置とをさらに備え、前記センサ装置は、所定のセンサと、このセンサの出力を見て前記配信管理装置に発報をする制御機能とを備え、前記配信管理装置の制御機能は、前記センサ装置から発報を受けると、前記センサ装置に予め対応付けされた前記画像配信装置と前記画像記録装置との間の通信について、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に加算、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、該当する配信ビットレートを指定し、前記センサ装置に予め対応付けされた画像配信装置の制御機能は、前記配信管理装置から指定された配信ビットレートで少なくとも動画ストリームを前記画像記録装置に配信し、前記画像記録装置は、前記画像配信装置から少なくとも動画ストリームを受信すると、当該動画ストリームの動画情報を記録することを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の動画監視システムにおいて、前記配信管理装置の制御機能は、前記通信帯域内にないという判定結果が得られれば、当該通信帯域を、該当する現在のストリームの全チャンネル数で除して変更ビットレートを求め、当該変更ビットレートで配信を行うように該当する装置に対して指示を与えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の動画監視システムの構成図、図2は図1中の画像表示装置の構成図、図3は図1中の画像配信装置の構成図、図4は図1中の配信管理装置の構成図、図5は図1中の画像記録装置の構成図、図6〜図8は図1中の配信管理装置が保持するテーブルの説明図であり、これらの図を参照しながら第1実施形態について説明する。
【0016】
第1実施形態の動画監視システムは、図1に示すように、ルータRT経由でインターネットINに接続される複数のローカルエリアネットワークLAN(以下「LAN」という)の各々に、画像表示装置1および画像配信装置2の少なくとも一方を少なくとも一つ接続するとともに、ルータRT経由でインターネットINに接続されるある一つのLANに配信管理装置3を接続して構成されている。
【0017】
また、図1の例では、1つの画像表示装置1および複数(4つ)の画像配信装置2が接続されているLANに、複数(3つ)のセンサ装置4が接続されているほか、配信管理装置3が接続されているLANに画像記録装置5が接続されている。
【0018】
ただし、上記符号1,2,4については、識別のため、図7〜図11に示す11 〜12 ,21 〜24 ,41 〜44 の符号を適宜使用する。また、図6,図7中のIPアドレスは、記載の便宜上、プライベートアドレスにしているが、グローバルアドレスに読み替えるものとする。
【0019】
画像表示装置1は、図示しない、各種操作入力キーなどを有する入力機器、モニタおよびコンピュータなどを互いに接続して構成され、図2に示すように、通信機能11と、音声伸張機能12と、画像伸張機能13と、出力機能14と、カメラ制御機能15と、制御機能10とを備えている。
【0020】
通信機能11は、例えばIEEE802.3などのLAN規格に準拠したインターフェースであり、当該画像表示装置1を構成するコンピュータに接続されてLANに接続される。
【0021】
音声伸張機能12は、通信機能11を通じて画像配信装置2などから得られる音声ストリームを伸張して元の音声情報に戻すものである。画像伸張機能13は、通信機能11を通じて画像配信装置2などから得られる動画ストリームを伸張して元の動画情報に戻すものである。
【0022】
出力機能14は、図示しないスピーカおよびアンプなどによりなる音声出力部と、当該画像表示装置1を構成するモニタとにより構成され、音声伸張機能12により伸張されて得られる音声を音声出力部から出力するとともに、画像伸張機能13により伸張されて得られる動画をモニタに表示出力するものである。
【0023】
カメラ制御機能15は、当該画像表示装置1を構成する入力機器に対する操作入力に応じて、画像配信装置2が備えるカメラを遠隔操作するための制御信号を生成するものである。
【0024】
制御機能10は、当該画像表示装置1を構成するコンピュータによりなり、当該画像表示装置1全般の制御などの処理を実行するものである。例えば、上記入力機器に対する操作入力に応じて、画像配信装置2に対する音声配信の開始許可を配信管理装置3に求め、この配信管理装置3からその開始許可が下りてビットレートが指定されると、その指定されたビットレートで音声ストリームの配信を上記画像配信装置2に要求し、この画像配信装置2から音声ストリームが得られると、これを音声伸張機能12により元の音声に伸張して出力機能14で出力する制御が実行される。また、上記入力機器に対する操作入力に応じて、画像配信装置2に対する動画配信の開始許可を配信管理装置3に求め、この配信管理装置3からその開始許可が下りてビットレートが指定されると、その指定されたビットレートで動画ストリームの配信を上記画像配信装置2に要求し、この画像配信装置2から動画ストリームが得られると、これを画像伸張機能13により元の動画に伸張して出力機能14で表示出力する制御が実行される。さらに、カメラ制御機能15により生成された制御信号を、通信機能11を介して送信するべき画像配信装置2に送信する制御が実行される。
【0025】
画像配信装置2は、マイク21、動画を撮像するカメラ(TVカメラ)22および図示しないコンピュータなどを互いに接続して構成され、図3に示すように、通信機能23と、音声圧縮機能24と、画像圧縮機能25と、制御機能20とを備えている。
【0026】
通信機能23は、例えばIEEE802.3などのLAN規格に準拠したインターフェースであり、当該画像配信装置2を構成するコンピュータに接続されてLANに接続される。
【0027】
音声圧縮機能24は、マイク21から得られる音声情報を指定されたビットレートに応じて音声ストリームに圧縮するものである。画像圧縮機能25は、カメラ22から得られる動画情報を指定されたビットレートに応じて動画ストリームに圧縮するものである。
【0028】
制御機能20は、当該画像配信装置2を構成するコンピュータによりなり、当該画像配信装置2全般の制御などの処理を実行するものである。例えば、通信機能23を通じて画像表示装置1から音声ストリームの配信を要求され、そのビットレートが指定されると、その指定されたビットレートに応じて音声圧縮機能24によりマイク21から得られる音声情報を音声ストリームに圧縮し、これを通信機能23を通じて画像表示装置1に配信する制御が実行される。また、通信機能23を通じて画像表示装置1から動画ストリームの配信を要求され、そのビットレートが指定されると、その指定されたビットレートに応じて画像圧縮機能25によりカメラ22から得られる動画情報を動画ストリームに圧縮し、これを通信機能23を通じて画像表示装置1に配信する制御が実行される。さらに、通信機能23を通じて画像表示装置1から、カメラ制御機能15により生成された制御信号を受信すると、その制御信号に従ってカメラ22の撮像位置を変更する制御が実行される。
【0029】
なお、マイクおよびカメラを複数組み備えるとともに、これらのうちいずれかの組みのマイクおよびカメラに切り替える機能をさらに有する構成でもよい。
【0030】
配信管理装置3は、図示しないコンピュータなどにより構成され、図4に示すように、通信機能31と、テーブル保持機能32と、制御機能30とを備えている。
【0031】
通信機能31は、例えばIEEE802.3などのLAN規格に準拠したインターフェースであり、当該配信管理装置3を構成するコンピュータに接続されてLANに接続される。
【0032】
テーブル保持機能32は、ハードディスク装置などの磁気記録装置または不揮発性の半導体メモリなどによりなり、サイトテーブル、配信管理テーブルおよびセンサ・カメラ対応テーブルなどを記憶保持している。
【0033】
サイトテーブルは、図6に示すように、上記複数のLANの各々をサイトとして、サイト毎に、図ではIPアドレスである“ネットワークアドレス”と、“サブネットマスク”と、インターネットを介したグローバルな通信に対して予め設定された上限の通信帯域である“インターネット接続帯域”と、ローカルな通信に対して予め設定された上限の通信帯域である“LAN帯域”と、ローカルな通信に対して画像配信装置2に予め割り当てられた標準の動画配信ビットレートである“LAN内画像配信ビットレート”と、グローバルな通信に対して画像配信装置2に予め割り当てられた標準の動画配信ビットレートである“インターネット画像配信ビットレート”と、ローカルな通信に対して画像配信装置2に予め割り当てられた標準の音声配信ビットレートである“LAN内音声配信ビットレート”と、グローバルな通信に対して画像配信装置2に予め割り当てられた標準の音声配信ビットレートである“インターネット音声配信ビットレート”とについての各種情報を保持している。
【0034】
配信管理テーブルは、図7(a)〜(c)にそれぞれ例示する画像配信装置等設定テーブル、機器間配信状況テーブルおよびサイト間使用帯域テーブルによりなる。画像配信装置等設定テーブルは、各画像配信装置2(図では21 〜24 )および画像記憶装置5について、“IPアドレス”および所属する“サイト”の各情報を保持している。機器間配信状況テーブルは、本動画監視システムにおいて現在配信が行われている“配信元サイト”、“配信元”、“配信先サイト”、“配信先”、“配信ビットレート”の各情報を保持している。サイト間使用帯域テーブルは、各サイトについての“送信使用帯域”および“受信使用帯域”の各情報を保持している。
【0035】
センサ・カメラ対応テーブルは、図8に示すように、複数のセンサ装置4(図では41 〜44 )にそれぞれ対応付けられた複数の“対応配信装置”の情報(図ではそれぞれ画像配信装置21 〜24 )を保持している。
【0036】
図4に戻って、制御機能30は、当該配信管理装置3を構成するコンピュータによりなり、本動画監視システム内の各実使用帯域の管理などの処理を実行するものである。例えば、通信機能31を通じて画像表示装置1から上記開始許可を求められると、標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを、対応する実使用帯域に加味し、これにより得られる値がそれら画像表示装置1および画像配信装置2間に設定されている通信帯域内にあるか否かの判定を行い、その通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、上記開始許可を下して、該当する配信ビットレートを上記ビットレートとして指定する処理が実行される。
【0037】
センサ装置4は、例えばIEEE802.3などのLAN規格に準拠したインターフェースであってLANに接続される通信機能(図示せず)と、所定のセンサ(図示せず)と、このセンサの出力を見て当該通信機能を通じて配信管理装置3に発報する制御機能(図示せず)とにより構成される。また、複数のセンサ装置4は、複数の画像配信装置2にそれぞれ予め対応付けされている。
【0038】
画像記録装置5は、ハードディスク51およびコンピュータなどにより構成され、通信機能52と、記録機能53と、読出機能54と、制御機能50とを備えている。なお、画像記録装置5は、配信管理装置3に直結される通常のハードディスク装置でもよい。
【0039】
通信機能52は、例えばIEEE802.3などのLAN規格に準拠したインターフェースであり、当該画像記録装置5を構成するコンピュータに接続されてLANに接続される。記録機能53は、音声ストリームの音声情報をハードディスク51に記録するとともに動画ストリームの動画情報をハードディスク51に記録するものである。読出機能54は、ハードディスク51に記録された音声情報を読み出して音声ストリームに再生するとともに動画情報を読み出して動画ストリームに再生するものである。
【0040】
制御機能50は、当該画像記録装置5を構成するコンピュータによりなり、当該画像記録装置5全般の制御などの処理を実行するものである。例えば、上記発報したセンサ装置4に予め対応付けられた画像配信装置2から、動画ストリームおよび音声ストリームを受信して、その動画情報および音声情報を、記録機能53を通じてハードディスク51に記録する処理が実行される。
【0041】
図9は本動画監視システムの動作説明図であり、この図をさらに参照しながら本動画監視システムの動作について説明する。ただし、画像表示装置1は、自己のIPアドレスおよび配信管理装置3のIPアドレスを記憶しているほか、各画像配信装置2の名前を記憶しているものとする。また、動画および音声ストリームが同時に配信されるものとする。
【0042】
画像表示装置1において、所望の画像配信装置2に対する音声および動画配信の開始許可を求める要求が発生すると、その要求を配信管理装置3に送信する処理が実行される(図9の“配信要求”)。このとき、配信要求には、自己のIPアドレスおよび所望の画像配信装置2の名前が付される。
【0043】
配信管理装置3において、上記配信要求を受信すると、まず、画像配信装置等設定テーブルから、画像配信装置2の名前に対応するIPアドレスおよびサイトの各情報を読み出す処理が実行される。図6〜図8の例において、サイトS3に属し、IPアドレスが例えば 192.168.2.1である画像表示装置11 が、所望の画像配信装置2として名前が画像配信装置21 のものを指定したとき、画像配信装置等設定テーブルから、画像配信装置21 に対応する 192.168.0.1およびS1が読み出されることになる。
【0044】
続いて、サイトテーブルにおける標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを読み出す処理が実行される。上記図6〜図8の例では、配信がサイトS1,S3間で行われ、インターネットINを介したグローバルな通信になるので、読み出される標準の配信ビットレートは、動画配信の場合には通信速度の遅いサイトS1の 128kbpsとなり、音声配信の場合にも通信速度の遅いサイトS1の16kbpsとなる。従って、動画と音声とを同時に配信するので、それらを加えた 144kbpsとなる。
【0045】
続いて、サイト間使用帯域テーブルから、画像表示装置1および画像配信装置2に対応する実使用帯域を読み出し、これに上記配信ビットレートを加味する処理が実行される。上記図6〜図8の例では、サイト間使用帯域テーブルから、サイトS1,S3について入力された実使用帯域の情報が読み出されることになるが、図7(c)の例では入力された情報が無いので、実使用帯域として0が読み出され、この値に上記配信ビットレートが加味(合算)されて 144kbpsとなる。
【0046】
続いて、加味された値が画像表示装置1および画像配信装置2間に設定されている通信帯域内にあるか否かの判定を行い、その通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、開始許可を下して、該当する配信ビットレートを指定する応答処理が実行される(図9の“配信許可”)。上記図6〜図8の例では、加味した値 144kbpsが、サイトテーブルで定義されているサイトS1のインターネット接続帯域 512kbpsよりも小さいので、配信許可となり、これに画像配信装置21 のIPアドレス 192.168.0.1が含められる。そして、サイト間使用帯域テーブルにおけるサイトS1の送信使用帯域およびサイトS3の受信使用帯域の各々に 144kbpsの情報が入力される。また、図7(b)に示すように、機器間配信状況テーブルに、“サイトS1”、“画像配信装置21 ”、“サイトS3”、“画像表示装置11 ”および“ 144kbps”の各情報が追加される。
【0047】
これに対して、上記通信帯域内にあるという判定結果が得られなければ、配信不許可の応答が返されることになる(図9に示す“不許可”)。そして、画像表示装置1において、帯域に余裕が無いために配信を開始することができない旨が表示出力される。
【0048】
画像表示装置1において、上記配信許可が応答として返されると、それに含められた画像表示装置1のIPアドレスを使用し、指定されたビットレートで音声および動画ストリームの配信を、所望した画像配信装置2に要求する処理が実行される(図9の“配信開始要求”)。
【0049】
画像配信装置2において、画像表示装置1から音声および動画ストリームの配信を要求され、そのビットレートが指定されると、指定されたビットレートになる圧縮率で、音声圧縮機能24および画像圧縮機能25により音声および動画情報を音声および動画ストリームに圧縮して、画像表示装置1に配信する処理が実行される(図9に示す“ストリーム”)。
【0050】
画像表示装置1において、画像配信装置2から音声および動画ストリームが得られると、これを音声伸張機能12および画像伸張機能13により元の音声および動画に伸張して出力機能14で出力する処理が実行される。
【0051】
この後、配信を停止ないし終了したい場合、その旨が画像配信装置2に送信され(図9に示す“配信停止要求”)、図9に示す“配信停止通知”が配信管理装置3に送信される。これにより、画像配信装置2から画像表示装置1への配信が停止ないし終了し、画像配信装置2において、サイト間使用帯域テーブルおよび機器間配信状況テーブルの内容が更新される。上記図6〜図8の例では、サイト間使用帯域テーブルから、サイトS1の送信使用帯域およびサイトS3の受信使用帯域の各々に入力された 144kbpsの情報が削除される。なお、他の配信があった場合には 144kbpsの値が減算されることになる。また、機器間配信状況テーブルから、“サイトS1”、“画像配信装置21 ”、“サイトS3”、“画像表示装置11 ”および“ 144kbps”の各情報が削除される。
【0052】
上記はグローバルな通信時の動作例であったが、画像表示装置1と画像配信装置2とが同一の例えばサイトS1に属するローカルな通信時には、標準の配信ビットレートは、動画配信の場合には 512kbpsとなり、音声配信の場合には64kbpsとなり、そして動画と音声とを同時に配信する場合には 576kbpsとなる。これ以外の動作は上記グローバルな通信時の動作と同様である。ただし、インターネットINを介したグローバルな通信ではないので、サイト間使用帯域テーブルの情報は変化しない。この場合、機器間配信状況テーブルから実使用帯域が特定されることになる。なお、ローカルな通信(サイト内配信)用として、サイト間使用帯域テーブルと同様のテーブルを設けるようにしてもよい。あるいは共用にしてもよく、この場合、サイト間使用帯域テーブルおよび機器間配信状況テーブルを参照して実使用帯域を特定することになる。あるいは、機器間配信状況テーブルだけでもよく、この場合、機器間配信状況テーブルから実使用帯域を特定することになる。
【0053】
以上、第1実施形態によれば、配信の開始時点から、各LANとインターネットINとの間の使用可能帯域内で、動画および音声ストリームの流量を管理することができるため、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる。
【0054】
また、図6の例に示すように、ローカルな通信に対して予め設定された上限の通信帯域である“LAN帯域”が、同一のLANについてのグローバルな通信に対して予め設定された上限の通信帯域である“インターネット接続帯域”よりも大きな値に設定されているので、LAN内での配信の場合に、より高い配信ビットレートを用いることができ、より品質の良い動画および音声を配信することができる。
【0055】
(第2実施形態)
図10は本発明に係る第2実施形態の動画監視システムの動作説明図であり、この図を参照しながら第2実施形態について説明する。
【0056】
第2実施形態の動画監視システムは、第1実施形態との相違点として、配信管理装置の制御機能が、通信帯域内にあるか否かの判定において、通信帯域内にないという判定結果が得られれば、その判定結果となった通信帯域を、該当する現在のストリームの全チャンネル数で除して変更ビットレートを求め、この変更ビットレートで配信を行うように該当する装置に対して指示を与えるように構成される。
【0057】
図10の例において、サイトS2に属する画像配信装置23 からサイトS3に属する画像表示装置11 に動画および音声がそれぞれ 384kbpsおよび16kbpsの配信ビットレートで配信されている場合に、サイトS4に属する画像表示装置12 が配信管理装置3に対してサイトS2に属する画像配信装置24 からの動画および音声の配信を要求したとき(図10の“配信要求”)、サイトS2,S4間における動画および音声の標準の配信ビットレートは、サイトテーブルから、それぞれ 384kbpsおよび16kbpsとなり、合計 400kbpsとなる。
【0058】
この合計 400kbpsは、サイトS2,S3間の実使用帯域 400kbpsとサイトS2の部分で重なるため、サイトS2の部分で、このサイトS2のインターネット接続帯域 512kbpsを超えるので、通信帯域内にあるか否かの判定において通信帯域内にないという判定結果となる。従って、この場合、その判定結果となった通信帯域 512kbpsを、該当する現在のストリームの全チャンネル数“2”で除して変更ビットレート 256kbpsを求め、この変更ビットレートで配信を行うように該当する画像表示装置11 に対して指示を与える処理が実行される(図10の“ビットレート変更通知”)。例えば、動画および音声の配信ビットレートをそれぞれ 240kbpsおよび16kbpsとするように指示が与えられる。なお、配信ビットレートの算出については、現在のビットレートに比例して使用帯域を割り当てるようにしてもよい。
【0059】
上記指示を受けた画像表示装置11 において、その指示に従って、動画および音声の標準の配信ビットレートを、それぞれ 240kbpsおよび16kbpsに変更するように画像配信装置23 に指示を与える(図10の“ビットレート変更指示”)。
【0060】
画像配信装置23 において、ビットレート変更指示を受けると、動画の配信ビットレートが 240kbpsになるように動画の圧縮率を上げる処理が実行され、これにより、動画および音声の配信ビットレートがそれぞれ 240kbpsおよび16kbpsに変更されて配信が続行されることになる(図10の2番目の“ストリーム”)。
【0061】
一方、画像表示装置12 において、配信管理装置3から配信許可が下り、動画および音声の配信ビットレートとして、それぞれ 240kbpsおよび16kbpsが指定される。そして、その配信ビットレートで配信の開始を画像配信装置24 に要求する処理が実行される(図10の“配信開始要求”)。
【0062】
画像配信装置24 において、配信開始要求を受けると、画像表示装置12 に対して、指定された配信ビットレートで配信を開始する(図10の最後の“ストリーム”)。
【0063】
以上、第2実施形態によれば、配信の開始後に同一LANにかかる新たな配信の要求があっても、配信の要求を拒絶することなく、配信管理装置が動画および音声ストリームの流量を管理することにより、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる。また、帯域を越えた要求が発生した場合にも配信を行うことができる。
【0064】
(第3実施形態)
図11は本発明に係る第3実施形態の動画監視システムの動作説明図であり、この図を参照しながら第3実施形態について説明する。
【0065】
第3実施形態の動画監視システムは、例えば第2実施形態との相違点として、配信管理装置3の制御機能が、センサ装置4から発報を受けると、センサ装置3に予め対応付けされた画像配信装置2と画像記録装置5との間の通信について、標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを、対応する実使用帯域に加味し、これにより得られる値がそれら画像配信装置2および画像記録装置5間に設定されている通信帯域内にあるか否かの判定を行い、その通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、開始許可を下して、該当する配信ビットレートを指定し、画像配信装置2の制御機能が、配信管理装置3から指定された配信ビットレートで少なくとも動画ストリームを画像記録装置5に配信し、画像記録装置5の制御機能が、画像配信装置5から少なくとも動画ストリームを受信すると、その動画情報を記録する。なお、センサ装置4は、配信管理装置3のIPアドレスを予め記憶しているものとする。
【0066】
図11の例において、センサ装置41 が配信管理装置3に発報をしたとすると(図11の“センサ入力通知”)、配信管理装置3において、センサ・カメラ対応テーブルから、センサ装置41 に対応付けされた画像配信装置21 が抽出されるとともに、画像配信装置等設定テーブルから、画像配信装置21 および画像記録装置5がそれぞれ属するサイトS1およびサイトS5が抽出される。
【0067】
そして、上記各実施形態と同様にして、サイトテーブルからサイトS1,S5間での配信ビットレートが読み出され、これをサイトS1,S5間の実使用帯域に加味した値がサイトS1,S5間のインターネット接続帯域内であるか否かの判定が行われ、帯域内であるという判定結果が得られれば、画像配信装置21 のIPアドレスおよび配信ビットレートを指定して、その画像配信装置21 から動画および音声ストリームを配信させ、動画および音声の情報を記録するための指示が画像記録装置5に与えられる(図11の“録画開始指示”)。また、帯域内であるという判定結果が得られたとき、画像記録装置5に記録するべき動画および音声の情報のファイル名が決定されて画像記録装置5に通知されるとともに、そのファイル名および上記動画および音声の配信ビットレートの情報が配信管理装置3に記憶保持される。
【0068】
画像記録装置5において、録画開始指示を受けると、この指示で指定された画像配信装置21 に対して、指定された配信ビットレートで配信を要求する処理が実行される(図11の“配信開始要求”)。この配信開始要求には、配信先として画像記録装置5のIPアドレスが含められる。
【0069】
画像配信装置21 において、配信開始要求を受けると、この要求で指定された画像記録装置5に対して、指定された配信ビットレートで動画および音声の配信を開始する処理が実行される(図11の“ストリーム”)。
【0070】
画像記録装置5において、画像配信装置21 から動画および音声ストリームを受信すると、その動画および音声の情報を、配信管理装置3から通知されたファイル名でハードディスク51に記録する処理が実行される。
【0071】
この後、録画の開始時点から予め設定されている記録時間が経過すると、配信を停止ないし終了する指示が画像配信装置21 に送信される(図11の“配信停止要求”)。これにより、画像配信装置21 から画像記録装置5への配信が停止する。
【0072】
また、配信管理装置3に録画を停止した通知がなされる(図11の“録画停止通知”)。そして、配信管理装置3において、その録画停止通知を受けると、上記各実施形態と同様にして、機器間配信状況テーブルおよびサイト間使用帯域テーブルが更新される。
【0073】
以上、第3実施形態によれば、センサ装置4の発報に応じてそれに対応付けされた画像配信装置2による少なくとも動画を自動的に画像記録装置5に記録することができるほか、各LANとインターネットINとの間の上限の通信帯域内で、少なくとも動画ストリームの流量を管理することができるため、パケット損失を防止することができる。
【0074】
(第4実施形態)
図12は本発明に係る第4実施形態の動画監視システムの動作説明図であり、この図を参照しながら第4実施形態について説明する。
【0075】
第4実施形態の動画監視システムは、第3実施形態との相違点として、画像表示装置1が配信管理装置3に対して画像記録装置5に記録された動画および音声情報のうち所望の情報を動画および音声ストリームに再生する要求をしたとき、配信管理装置3が配信ビットレートおよび実使用帯域からその再生の要求に対して許否を行い、再生の要求に対して許可が下りると、画像表示装置1が画像記録装置5に再生配信の要求を行い、画像記録装置5がその画像表示装置1に要求にあった動画および音声情報を動画および音声ストリームに再生して配信を行う。
【0076】
図12の例において、画像表示装置1が、配信管理装置3に対して、画像記録装置5に記録された動画および音声情報うち所望の情報を動画および音声ストリームに再生する要求をしたとする(図12の“再生配信要求”)。このとき、その要求には、画像表示装置1のIPアドレスが含められるほか、所望の情報のファイル名が含められる。
【0077】
配信管理装置3において、再生配信要求を受けると、画像表示装置1のIPアドレスから画像表示装置1のサイトを特定し、所望の情報のファイル名からそのファイルの記録時の配信ビットレートを特定する処理が実行される。
【0078】
続いて、上記各実施形態と同様、配信ビットレートを実使用帯域に加味した値が画像表示装置1および画像記録装置5間に設定されている通信帯域内にあるか否かの判定を行い、その通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、画像表示装置1に対して、開始許可を下して、該当する配信ビットレートを通知する一方、通信帯域内にあるという判定結果が得られなければ、配信不許可を通知する処理が実行される(図12の“再生配信許可/不許可”)。開始許可を示し、配信ビットレートを指定する再生配信許可の応答には、画像表示装置1のIPアドレスおよび所望の情報のファイル名が含められる。
【0079】
画像表示装置1において、再生配信許可を受けると、画像記録装置5に対して、指定された配信ビットレートで動画および音声の再生配信の要求をする処理が実行される(図12の“再生配信開始要求”)。その要求にも、画像表示装置1のIPアドレスおよび所望の情報のファイル名が含められる。
【0080】
画像記録装置5において、再生配信開始要求を受けると、ハードディスク51に記録した情報から上記ファイル名の情報を読み出して動画および音声ストリームに再生し、この再生された動画および音声ストリームを画像表示装置1に配信する処理が実行される(図12の“ストリーム”)。
【0081】
画像表示装置1において、画像記録装置5から音声および動画ストリームを受信すると、これらを音声伸張機能12および画像伸張機能13により元の音声および動画に伸張して出力機能14で出力する処理が実行される。
【0082】
この後、画像表示装置1から画像記録装置5に再生配信を停止ないし終了する要求がなされると(図12の“再生配信停止要求”)、画像記録装置5において再生を停止する処理が実行される。
【0083】
また、画像表示装置1から配信管理装置3に再生配信を停止ないし終了した通知がなされると(図12の“再生配信停止通知”)、上記各実施形態と同様にして、機器間配信状況テーブルおよびサイト間使用帯域テーブルが更新される。
【0084】
以上、第4実施形態によれば、記録した動画および音声を再生配信する場合にも、配信管理装置が動画および音声ストリームの流量を管理することにより、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、画像表示装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークと画像配信装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークとを含む複数のローカルネットワークをインターネットに接続するとともに、ある一つのローカルネットワークに配信管理装置を接続して構成される動画監視システムであって、前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる動画ストリームを伸張する画像伸張機能と、当該画像伸張機能により伸張されて得られる動画を表示出力する出力機能とを備えるとともに、前記画像配信装置に対する動画配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで動画ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御機能を備え、前記画像配信装置は、動画を撮像するカメラと、カメラから得られる動画情報を指定されたビットレートに応じて動画ストリームに圧縮する画像圧縮機能とを備えるとともに、前記画像表示装置から動画ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、前記画像圧縮機能により動画情報を動画ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御機能を備え、前記配信管理装置は、前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域と、前記通信に対して前記画像配信装置に予め割り当てられた標準の配信ビットレートと、前記通信に関する現在の実使用帯域前記ローカルネットワークごとに対応付けて管理するためのテーブルを保持する保持機能を備えるとともに、前記画像表示装置から前記開始許可を求められると、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に加算、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、前記該当する配信ビットレートを前記ビットレートとして指定するので、配信の開始時点から、各ローカルネットワークとインターネットとの間の上限の通信帯域内で、動画ストリームの流量を管理することができるため、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示出力される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる。
【0086】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動画監視システムにおいて、前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる音声ストリームを伸張する音声伸張機能と、当該音声伸張機能により伸張されて得られる音声を出力する音声出力機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像配信装置に対する音声配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで音声ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御をさらに行い、前記画像配信装置は、マイクと、マイクから得られる音声情報を指定されたビットレートに応じて音声ストリームに圧縮する音声圧縮機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像表示装置から音声ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、指定されたビットレートに応じて前記音声圧縮機能により音声情報を音声ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御をさらに行い、前記配信管理装置は、前記通信帯域と前記配信ビットレートと前記実使用帯域を前記動画ストリームおよび音声ストリームの双方について管理するためのテーブルを前記保持機能に保持するので、配信の開始時点から、各ローカルネットワークとインターネットとの間の上限の通信帯域内で、動画および音声ストリームの流量を管理することができるため、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示出力される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができるほか、音声出力機能によって出力される音声の音飛びを防止することができる。
【0087】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の動画監視システムにおいて、前記ローカルネットワーク内での通信に対して予め設定された上限の通信帯域は、当該ローカルネットワークについての前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域よりも大きな値に設定されているので、ローカルネットワーク内での配信の場合に、より高い配信ビットレートを用いることができ、より品質の良い動画および音声を配信することができる。
【0088】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の動画監視システムにおいて、前記複数のローカルネットワークのいずれかに接続されるセンサ装置と、画像記録装置とをさらに備え、前記センサ装置は、所定のセンサと、このセンサの出力を見て前記配信管理装置に発報をする制御機能とを備え、前記配信管理装置の制御機能は、前記センサ装置から発報を受けると、前記センサ装置に予め対応付けされた前記画像配信装置と前記画像記録装置との間の通信について、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に加算、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、該当する配信ビットレートを指定し、前記センサ装置に予め対応付けされた画像配信装置の制御機能は、前記配信管理装置から指定された配信ビットレートで少なくとも動画ストリームを前記画像記録装置に配信し、前記画像記録装置は、前記画像配信装置から少なくとも動画ストリームを受信すると、当該動画ストリームの動画情報を記録するので、センサ装置の発報に応じてそれに対応付けされた画像配信装置による少なくとも動画を自動的に画像記録装置に記録することができるほか、各ローカルネットワークとインターネットとの間の上限の通信帯域内で、少なくとも動画ストリームの流量を管理することができるため、パケット損失を防止することができる。
【0089】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の動画監視システムにおいて、前記配信管理装置の制御機能は、前記通信帯域内にないという判定結果が得られれば、当該通信帯域を、該当する現在のストリームの全チャンネル数で除して変更ビットレートを求め、当該変更ビットレートで配信を行うように該当する装置に対して指示を与えるので、配信の開始後に同一ローカルネットワークにかかる新たな配信の要求があっても、配信の要求を拒絶することなく、配信管理装置がストリームの流量を管理することにより、パケット損失を防止することができ、画像表示装置で表示される画像の乱れおよびフレーム落ちを防止することができる。また、帯域を越えた要求が発生した場合にも配信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の動画監視システムの構成図である。
【図2】図1中の画像表示装置の構成図である。
【図3】図1中の画像配信装置の構成図である。
【図4】図1中の配信管理装置の構成図である。
【図5】図1中の画像記録装置の構成図である。
【図6】サイトテーブルの説明図である。
【図7】配信管理テーブルの説明図である。
【図8】センサ・カメラ対応テーブルの説明図である。
【図9】同動画監視システムの動作説明図である。
【図10】本発明に係る第2実施形態の動画監視システムの動作説明図である。
【図11】本発明に係る第3実施形態の動画監視システムの動作説明図である。
【図12】本発明に係る第4実施形態の動画監視システムの動作説明図である。
【符号の説明】
1 画像表示装置
2 画像配信装置
3 配信管理装置
4 センサ装置
5 画像記録装置

Claims (5)

  1. 画像表示装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークと画像配信装置が接続された少なくとも一つのローカルネットワークとを含む複数のローカルネットワークをインターネットに接続するとともに、ある一つのローカルネットワークに配信管理装置を接続して構成される動画監視システムであって、
    前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる動画ストリームを伸張する画像伸張機能と、当該画像伸張機能により伸張されて得られる動画を表示出力する出力機能とを備えるとともに、前記画像配信装置に対する動画配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで動画ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御機能を備え、
    前記画像配信装置は、動画を撮像するカメラと、カメラから得られる動画情報を指定されたビットレートに応じて動画ストリームに圧縮する画像圧縮機能とを備えるとともに、前記画像表示装置から動画ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、前記画像圧縮機能により動画情報を動画ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御機能を備え、
    前記配信管理装置は、前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域と、前記通信に対して前記画像配信装置に予め割り当てられた標準の配信ビットレートと、前記通信に関する現在の実使用帯域前記ローカルネットワークごとに対応付けて管理するためのテーブルを保持する保持機能を備えるとともに、前記画像表示装置から前記開始許可を求められると、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に加算、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、前記該当する配信ビットレートを前記ビットレートとして指定する
    ことを特徴とする動画監視システム。
  2. 前記画像表示装置は、前記画像配信装置から得られる音声ストリームを伸張する音声伸張機能と、当該音声伸張機能により伸張されて得られる音声を出力する音声出力機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像配信装置に対する音声配信の開始許可を前記配信管理装置に求め、当該配信管理装置から前記開始許可が下りてビットレートが指定されると、指定されたビットレートで音声ストリームの配信を前記画像配信装置に要求する制御をさらに行い、
    前記画像配信装置は、マイクと、マイクから得られる音声情報を指定されたビットレートに応じて音声ストリームに圧縮する音声圧縮機能とをさらに備え、前記制御機能は、前記画像表示装置から音声ストリームの配信を要求され且つビットレートが指定されると、指定されたビットレートに応じて前記音声圧縮機能により音声情報を音声ストリームに圧縮し前記画像表示装置に配信する制御をさらに行い、
    前記配信管理装置は、前記通信帯域と前記配信ビットレートと前記実使用帯域を前記動画ストリームおよび音声ストリームの双方について管理するためのテーブルを前記保持機能に保持す
    ことを特徴とする請求項1記載の動画監視システム。
  3. 前記ローカルネットワーク内での通信に対して予め設定された上限の通信帯域は、当該ローカルネットワークについての前記インターネットを介した通信に対して予め設定された上限の通信帯域よりも大きな値に設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の動画監視システム。
  4. 前記複数のローカルネットワークのいずれかに接続されるセンサ装置と、画像記録装置とをさらに備え、
    前記センサ装置は、所定のセンサと、このセンサの出力を見て前記配信管理装置に発報をする制御機能とを備え、
    前記配信管理装置の制御機能は、前記センサ装置から発報を受けると、前記センサ装置に予め対応付けされた前記画像配信装置と前記画像記録装置との間の通信について、前記標準の配信ビットレートのうち該当する配信ビットレートを対応する前記実使用帯域に 、得られる値が対応する前記通信帯域内にあるか否かの判定を行い、通信帯域内にあるという判定結果が得られれば、前記開始許可を下して、該当する配信ビットレートを指定し、
    前記センサ装置に予め対応付けされた画像配信装置の制御機能は、前記配信管理装置から指定された配信ビットレートで少なくとも動画ストリームを前記画像記録装置に配信し、
    前記画像記録装置は、前記画像配信装置から少なくとも動画ストリームを受信すると、当該動画ストリームの動画情報を記録する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の動画監視システム。
  5. 前記配信管理装置の制御機能は、前記通信帯域内にないという判定結果が得られれば、当該通信帯域を、該当する現在のストリームの全チャンネル数で除して変更ビットレートを求め、当該変更ビットレートで配信を行うように該当する装置に対して指示を与えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の動画監視システム。
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