JP4045582B2 - インバータトランス - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置の照明用の放電灯を点灯させるインバータに用いられるインバータトランスに係り、特に、複数の二次巻線を備えたインバータトランスに関するものである。
従来、液晶表示装置のバックライト等に冷陰極管などの放電灯が使用されている。特に近年では、大型の液晶表示装置をテレビ受信機として使用した液晶テレビに代表されるように液晶表示装置の大型化の傾向が著しく、これに伴って液晶表示装置のバックライトの放電灯数を複数本、用いるようになってきている。このような液晶表示装置の放電灯数の増加に対し、放電灯数と同数のインバータトランスを使用し、放電灯数に対応してインバータトランスを増加した場合、インバータトランス数の増加に伴ってプリント基板上をインバータトランスが占めてしまい、放電灯点灯回路部の外形寸法が大きくなってしまうといった問題がある。このため、この点を改善したものとして、複数の二次巻線を備え、一つのインバータトランスで複数の放電灯を点灯させる構成のインバータトランスがある。
このような構成として、突き合わされて閉磁路を形成する一対のコアと、一つの一次巻線と、該一次巻線に電磁結合した複数の二次巻線を備え、一次巻線の中心に挿入される第1の脚と、二次巻線の中心にそれぞれ挿入される複数の第2の脚を前記一対のコアに設けるとともに、それぞれの二次巻線から同一の出力電圧が出力されるようにしたインバータトランスがある(例えば、特許文献1参照。)。
図6及び図7に示すように、前記特許文献1に記載のインバータトランスは、一対のコア50、60を突き合わせて閉磁路を形成し、一次巻線30は脚51に巻回され、二次巻線40a、40bは脚52、53にそれぞれ巻回されている。コア50には、脚52と脚53の間の位置に切欠部55が設けられ、コア60にもこの切欠部55に対向する位置に切欠部65が形成されている。これらの切欠部55、65を設けることによって二つの二次巻線40a、40b間の電磁結合が弱まり、脚52及び脚53を通る磁束干渉が防止される構成となっており、一つのインバータトランスで複数の放電灯を点灯させる構成のインバータトランスが記載されている。
また、他に、略ロの字状の外側コアと、該外側コアの内側に配置して前記外側コアに所定の漏洩インダクタンスを持つように接合される略I形状の複数個の内側コアと、該複数個の内側コアに対応して設けられる複数個の二次巻線及び該複数個の二次巻線に共通して設けられる一次巻線からなるインバータトランスがある(例えば、特許文献2参照。)。
図8に示すように、特許文献2に記載されたインバータトランスは、略ロの字状のコア21及びこのロ字状コア21とともに磁心を構成する2本のI形状コア23a、23bと、1つの一次側巻線24、2つの二次側巻線25a、25b及び帰還用巻線42から大略構成されている。一次側巻線24に流す電流により発生した磁束は、I形状コア23a、23bを同一方向に通過し、それぞれの磁束は互いに干渉することなく、ロ字状コア21を通過するため、同時に2本の冷陰極管を点灯することができ、一つのインバータトランスで複数の放電灯を点灯させる構成のインバータトランスが記載されている。
特開2001−126937公報 特開2002−353044公報
上述のように大型液晶表示装置を用いたテレビでは、液晶表示装置のバックライトの放電灯数が増加するため多灯化となるが、放電灯は、高輝度で、かつそれぞれの放電灯の輝度を均一にすることが要求されている。それぞれの放電灯の輝度にバラツキがあると、液晶表示装置の画面に輝度むらが生じ、問題となる。このため、この輝度むらを防ぐためには、それぞれの放電灯の輝度を一定にする必要がある。各放電灯に流れる放電灯電流を均等化することにより輝度のバラツキを低減できる。
上述の特許文献1に記載のインバータトランスの構造では、一対のコア50、60を突き合わせて閉磁路を形成し、コア50には、脚52と脚53の間の位置に切欠部55が設けられ、コア60にもこの切欠部55に対向する位置に切欠部65が形成されている。これらの切欠部55、65を設けることによって二つの二次巻線40a、40b間の電磁結合が弱まり、脚52及び脚53を通る磁束干渉が防止される構成となっており、それぞれが独立の磁気回路を形成している。この二次巻線40a、40bには、それぞれ放電灯が接続され、該放電灯を点灯させるようになっている。しかしながら、このように特許文献1に記載のインバータトランスでは、切欠部55、65を設けることによって二つの二次巻線40a、40b間の電磁結合が弱まり、脚52及び脚53を通る磁束干渉が防止される結果、それぞれの放電灯が独立に点灯する。このために放電灯のバラツキによって放電灯に流れる電流に差が生じ、それぞれの放電灯の輝度が異なってしまい、輝度を精度よく一定にさせることが難しいという問題があった。
また、上述の特許文献2に記載のインバータトランスの構造も、二次側巻線25a、25bには、それぞれ放電灯が接続され、それぞれ点灯させるようになっており、一次側巻線24に流す電流により発生した磁束は、それぞれI形状コア23a、23bを同一方向に通過すると共に、ロ字状コア21の長辺部29、29側を通過し、それぞれの磁束は互いに干渉することなく、独立の磁気回路を形成している。しかしながら、特許文献1に記載のインバータトランスの構造と同様、それぞれの磁束は互いに干渉することなく、独立の磁気回路を形成している結果、放電灯のバラツキによって放電灯に流れる電流に差が生じ、それぞれの放電灯の輝度が異なってしまい、輝度を精度よく一定にさせることが難しいという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、複数の放電灯の放電灯電流を均等にして各放電灯の輝度を等しくすることができるインバータトランスを提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、請求項1に記載のインバータトランスでは、複数の脚部を有する磁心に一次巻線と複数の二次巻線を備え、該複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯を駆動するインバータトランスにおいて、前記複数の脚部に互いに磁気的に密結合に巻回された前記複数の二次巻線それぞれに流れる電流によって前記複数のそれぞれ異なる脚部に発生する磁束が、前記磁心内部で互いに打ち消し合い、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の負荷の大きさの違いによって生じる磁束の差分が前記複数の二次巻線を共に鎖交して、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の流れる電流の少ない側の鎖交磁束数が増加することにより、前記放電灯のそれぞれに流れる電流が均等化されるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載のインバータトランスでは、前記複数の二次巻線は、前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んでそれぞれ巻回されていることを特徴とする。
請求項3に記載のインバータトランスでは、前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んでそれぞれ巻回されている前記複数の二次巻線は、高圧側の出力端子が、前記一次巻線から離れた位置に設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載のインバータトランスでは、前記磁心は、略ロ字状であることを特徴とする。
請求項5に記載のインバータトランスでは、前記一次巻線は、前記複数の脚部を一つの脚部とみなす脚部の外周に巻回されていることを特徴とする。
請求項6に記載のインバータトランスでは、液晶表示装置のバックライトに用いられることを特徴とする。
本発明によれば、複数の脚部を有する磁心に一次巻線と複数の二次巻線を備え、該複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯を駆動するインバータトランスにおいて、前記複数の脚部に互いに磁気的に密結合に巻回された前記複数の二次巻線それぞれに流れる電流によって前記複数のそれぞれ異なる脚部に発生する磁束が、前記磁心内部で互いに打ち消し合い、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の負荷の大きさの違いによって生じる磁束の差分が前記複数の二次巻線を共に鎖交して、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の流れる電流の少ない側の鎖交磁束数が増加することにより、前記放電灯のそれぞれに流れる電流が均等化されるように構成されていることによって、簡単な構成で、各放電灯の輝度を等しくすることができるインバータトランスを提供できる。
前記複数の二次巻線は、前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んで、それぞれ巻回されていることにより、複数個の二次巻線の高圧側を一次巻線から遠ざけられ、インバータトランスの耐圧を低減できる。
前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んでそれぞれ巻回されている前記複数の二次巻線は、高圧側の出力端子が、前記一次巻線から離れた位置に設けられていることにより、インバータトランスの耐圧を低減できる。
前記磁心は、略ロ字状であることにより、容易に前記複数のそれぞれ異なる脚部に発生する磁束が、互いに打ち消し合う方向である構成にすることができる。
前記一次巻線は、前記複数の脚部を一つの脚部とみなす脚部の外周に巻回されていることにより、二次巻線のボビン、二次巻線の数を減少でき、製造原価の低減と、作業効率の上昇を図れる。
前記インバータトランスは、液晶表示装置のバックライトに用いられていることにより、各放電灯に流れる放電灯電流を均等化して大型の液晶表示装置に使用しても輝度のバラツキを低減できる。
以下、本発明による第一の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すインバータトランス1は、放電灯を2灯、点灯する場合の構成例である。インバータトランス1の磁心2は、対向する位置に脚部2a、2bを備え、概略ロ字状である。該ロ字状磁心2の対向する位置にある脚部2a、2bには、それぞれ一次巻線3a、3bと二次巻線4a、4bが、それぞれボビン5a、5bに巻回されて装着されている。二次巻線4a、4bは、各二次巻線間の磁気的な結合が密になるように巻回されている。また、二次巻線4a、4bの巻回方向は、それぞれの二次巻線4a、4bに流れる電流i1、i2(放電灯に流れる電流)によって、異なる脚部2a、2bにそれぞれ発生する磁束φ1とφ2とが、互いに打ち消し合う方向となるように巻回されている。二次巻線4a、4bには、例えば冷陰極管ランプのような放電灯6a、6bが、それぞれ接続されている。前記放電灯6a、6bの一方の端は、それぞれの二次巻線4a、4bの高圧側端子イに接続され、他方の端は、それぞれの二次巻線4a、4bの低圧側端子ロに接続され、該低圧側端子ロは、接地されている。高圧側端子イは、それぞれの一次巻線3a、3bから離れた側の位置に配置されている。その結果、一次巻線と二次巻線間に印加される電圧が低減され、インバータトランス1の耐圧を低減できる。
高周波電圧e1、e2を一次巻線3a、3bそれぞれに印加するための駆動回路7の出力が、一次巻線3a、3bに、それぞれ接続されている。該駆動回路7から出力される高周波電圧e1、e2の極性と、一次巻線3a、3bとの極性(巻線の巻回方向)との関係は、前述したように、脚部2a、2bに互いに磁気的に密結合に巻回されたそれぞれの二次巻線4a、4bに流れる電流i1、i2によって、前記異なる脚部2a、2bにそれぞれ発生する磁束φ1、φ2が、互いに打ち消し合う方向であればよい。なお、ロ字状磁心2は、巻線の作業性を考慮すると、2つのU字状からなる磁心を突き合わせた形状、あるいはU字状からなる磁心とI字状からなる磁心を付き合わせた形状など、2分割した磁心を突き合わせて形成することが好適である。
次に図1および図2に基づいて第一の実施の形態のインバータトランスの動作について説明する。駆動回路7から出力された高周波電圧e1、e2が、それぞれ一次巻線3a、3bに印加されると、二次巻線4a、4bには巻数比に対応した電圧が誘起され、ランプ電流i1、i2が、放電灯6a、6bに流れる。このとき、二次巻線4a、4bは、それぞれの二次巻線4a、4bに流れるランプ電流i1、i2によって発生する磁束φ1とφ2とが互いに打ち消し合うように巻回されているため、二次巻線4aによる磁束φ1と二次巻線4bによる磁束φ2は、互いに打ち消し合う方向に生じる。ここで、二次巻線4a、4bに流れるランプ電流i1、i2が等しい場合には、磁束φ1と磁束φ2は互いに打ち消し合い、ゼロになる。しかし、二次巻線4a、4bに接続された、それぞれの負荷の大きさに違いがある場合(放電灯の特性の差によりランプ電流i1、i2のうち、いずれか一方のランプ電流が大きい場合)にはランプ電流に違いが生じる。例えば、ランプ電流i1>ランプ電流i2の状態においては、磁束φ1>磁束φ2となり、Δφ=φ1−φ2の差が生じる。しかし、二次巻線4a、4b間の磁気的な結合が密となるようにそれぞれの二次巻線が巻回されているため、Δφの磁束が二次巻線4a、4bを共に鎖交する。その結果、ランプ電流の少ない側の鎖交磁束数が増加し、二次巻線の4a、4bのランプ電流i1、i2が均等化されるように作用し、放電灯6aと、放電灯6bの輝度がバランスする。
以下、本発明による第二の実施の形態について図面を参照して説明する。図3に示す第二の実施の形態のインバータトランス11は、放電灯を4灯、点灯する場合の構成例である。インバータトランス11の磁心12は、図1に示した第一の実施の形態と同じく、対向する位置に脚部12a、12bを備え、概略ロ字状である。該ロ字状磁心12の脚部12aには、一次巻線13aと二次巻線14a、14cが巻回されたボビン15aが装着されている。同様に、ロ字状磁心12の脚部12bには、一次巻線13bと二次巻線14b、14dが巻回されたボビン15bが装着されている。二次巻線14a、14cは、脚部12aに装着されたボビン15aに巻回された一次巻線13aを挟んで配設されている。同様に、二次巻線14b、14dは、脚部12bに装着されたボビン15bに巻回された一次巻線13bを挟んで配設されている。
前記各二次巻線14a、14b、 14c、14dは、各二次巻線14a、14b、 14c、14d間の磁気的な結合が密になるように巻回されている。また、各二次巻線14a、14b、 14c、14dの巻回方向は、それぞれに流れる電流(放電灯に流れる電流)によって、それぞれ異なる脚部12a、12bに発生する磁束φ11とφ12とが、互いに打ち消し合う方向となるように巻回されている。即ち、二次巻線14a、14cによって発生される磁束φ11は、それぞれ同一方向(図3において、左方向から右方向)に、二次巻線14b、14dによって発生される磁束φ12は、それぞれ同一方向(図3において、左方向から右方向)に発生される。
二次巻線14a、14cの一次巻線13aに近い側の端子ロは互いに接続されており、直列に接続された2つの二次巻線14a、14cによって磁束φ11が発生される1つの二次巻線として作用する。また、端子ロは接地されている。同様に、二次巻線14b、14dの一次巻線13bに近い側の端子ロは互いに接続されており、直列に接続された2つの二次巻線14b、14dによって磁束12が発生される1つの二次巻線として作用する。また、端子ロは接地されている。
前記二次巻線14a、14b、14c、14dには、例えば冷陰極管ランプのような放電灯16a、16b、16c、16dが、それぞれ接続されている。放電灯16aと放電灯16c、及び放電灯16bと放電灯16dは、それぞれ直列に接続されている。該直列に接続された放電灯16aの一方の端は、二次巻線14aの高圧側端子イに接続され、放電灯16cの一方の端は、二次巻線14cの高圧側端子イに接続されている。同様に、直列に接続された放電灯16bの一方の端は、二次巻線14bの高圧側端子イに接続され、放電灯16dの一方の端は、二次巻線14dの高圧側端子イに接続されている。このように、それぞれの二次巻線14a、14b、14c、14dの高圧側端子イは、それぞれの一次巻線13a、13bから離れた側の位置に配置されている。その結果、一次巻線と二次巻線間に印加される電圧が低減され、インバータトランス1の耐圧を低減できる。
高周波電圧e1、e2を一次巻線13a、13bそれぞれに印加するための駆動回路17の出力が、一次巻線13a、13bに、それぞれ接続されている。該駆動回路17から出力される高周波電圧e1、e2の極性と、一次巻線13a、13bとの極性(巻線の巻回方向)との関係は、前述したように、脚部12aと脚部12bに互いに磁気的に密結合に巻回された二次巻線14a、14b及び二次巻線14c、14dそれぞれに流れる電流i1、i2によって、前記異なる脚部12a、12bにそれぞれ発生する磁束φ11、φ12が、互いに打ち消し合う方向であればよい。なお、ロ字状磁心12は、前記第一の実施の形態と同様に、巻線の作業性を考慮すると、2つのU字状からなる磁心を突き合わせた形状、あるいはU字状からなる磁心とI字状からなる磁心を付き合わせた形状など、2分割した磁心を突き合わせて形成することが好適である。
次に図3に基づいて前記第二の実施の形態のインバータトランスの動作について説明する。駆動回路17から出力された高周波電圧e1、e2が一次巻線13a、13bに、それぞれ印加されると、二次巻線14a、14b、14c、14dには、巻数比に対応した電圧が誘起され、ランプ電流i11が、放電灯16a、16bに、ランプ電流i12が放電灯16c、16dに、それぞれ流れる。このとき、二次巻線14a、14b、14c、14dは、二次巻線14a、14b、14c、14dそれぞれに流れるランプ電流i11、i12によって発生する磁束φ11とφ12とが互いに打ち消し合うように巻回されているため、二次巻線14a、14cによる磁束φ11と二次巻線14b、14dによる磁束φ12は、互いに打ち消し合う方向に生じる。
ここで、二次巻線14a、14b、14c、14dに流れるランプ電流i11、i12が等しい場合には、磁束φ11と磁束φ12は互いに打ち消し合い、ゼロになる。しかし、二次巻線14a、14b、14c、14dに接続された、それぞれの負荷の大きさに違いがある場合(放電灯の特性の差によりランプ電流i11、i12のうち、いずれか一方のランプ電流が大きい場合)にはランプ電流に違いが生じる。例えば、ランプ電流i11>ランプ電流i12の状態においては、磁束φ11>磁束φ12となり、Δφ=φ11−φ12の差が生じる。しかし、二次巻線14a、14b、14c、14d間の磁気的な結合が密となるようにそれぞれの二次巻線14a、14b、14c、14dが巻回されているため、Δφの磁束が二次巻線14a、14b、14c、14dを共に鎖交する。その結果、ランプ電流の少ない側の鎖交磁束数が増加し、二次巻線の14a、14b、14c、14dのランプ電流i11、i12が均等化されるように作用し、放電灯16a、16b、16c、16dの輝度がバランスする。
以下、本発明による第三の実施の形態について図面を参照して説明する。図4に示す第三の実施の形態は、前記第一の実施の形態と、一次巻線の構成が異なっている外は、第一の実施の形態と同一である。インバータトランス71の磁心72は、対向する位置に脚部72a、72bを備え、概略ロ字状である。ボビン75の図示していない貫通孔には、前記脚部72a、72bが共に貫通して装着され、該ボビン75には一次巻線73が巻回されている。前記脚部72a、72bには、それぞれボビン75a、75bが装着され、それぞれのボビンには、二次巻線74a、74bが巻回されている。二次巻線74a、74bは、各二次巻線間の磁気的な結合が密になるように巻回されている。また、二次巻線74a、74bの巻回方向は、それぞれの二次巻線74a、74bに流れる電流(放電灯に流れる電流)によって、異なる脚部72a、72bにそれぞれ発生する磁束φ71とφ72とが、互いに打ち消し合う方向となるように巻回されている。
二次巻線74a、74bには、例えば冷陰極管ランプのような放電灯76a、76bが、それぞれ接続されている。前記放電灯76a、76bの一方の端は、二次巻線74a、74bの高圧側端子ハにそれぞれ接続され、他方の端は、二次巻線74a、74bの低圧側端子ニにそれぞれ接続され、該低圧側端子ニは、接地されている。高圧側端子ハは、一次巻線73から離れた側の位置に配置されている。その結果、一次巻線と二次巻線間に印加される電圧が低減され、インバータトランス71の耐圧を低減できる。
高周波電圧e71を一次巻線73に印加するための駆動回路77の出力が、一次巻線73に接続されている。該駆動回路77から出力される高周波電圧e71の極性と、一次巻線73との極性(巻線の巻回方向)との関係は、前述したように、脚部72a、72bに互いに磁気的に密結合に巻回されたそれぞれの二次巻線74a、74bに流れる電流i71、i72によって前記異なる脚部72a、72bにそれぞれ発生する磁束φ71、φ72が、互いに打ち消し合う方向であればよい。なお、ロ字状磁心72は、巻線の作業性を考慮すると、2つのU字状からなる磁心を突き合わせた形状、あるいはU字状からなる磁心とI字状からなる磁心を付き合わせた形状など、2分割した磁心を突き合わせて形成することが好適である。
次に図4に基づいて前記第三の実施の形態のインバータトランスの動作について説明する。駆動回路77から出力された高周波電圧e71が一次巻線73に印加されると、脚部72a、72bには、同一の電流が流れるために、二次巻線74a、74bには同一の方向(図4において、左から右方向)の磁束が発生され、巻数比に対応した電圧がそれぞれの二次巻線74a、74bに誘起され、ランプ電流i71、i72が、放電灯76a、76bに流れる。このとき、二次巻線74a、74bは、該二次巻線74a、74bに流れるランプ電流i71、i72によって、それぞれ発生する磁束φ71とφ72とが、互いに打ち消し合う方向に巻回されているため、二次巻線74aによる磁束φ71と二次巻線74bによる磁束φ72は、互いに打ち消し合う方向に生じる。
ここで、二次巻線74a、74bに流れるランプ電流i71、i72が等しい場合には、磁束φ71と磁束φ72は互いに打ち消し合い、ゼロになる。しかし、二次巻線74a、74bに接続された、それぞれの負荷の大きさに違いがある場合(放電灯の特性の差によりランプ電流i71、i72のうち、いずれか一方のランプ電流が大きい場合)にはランプ電流に違いが生じる。例えば、ランプ電流i1>ランプ電流i72の状態においては、磁束φ71>磁束φ72となり、Δφ=φ71−φ72の差が生じる。しかし、二次巻線74a、74b間の磁気的な結合が密となるようにそれぞれの二次巻線が巻回されているため、Δφの磁束が二次巻線74a、74bを共に鎖交する。その結果、ランプ電流の少ない側の鎖交磁束数が増加し、二次巻線74a、74bのランプ電流i71、i72が均等化されるように作用し、放電灯76aと、放電灯76bの輝度がバランスする。
以下、本発明による第四の実施の形態について図面を参照して説明する。図5に示す第四の実施の形態は、前記第二の実施の形態と、一次巻線の構成が異なっている外は、第二の実施の形態と同一である。図5に示す第四の実施の形態のインバータトランス711は、放電灯を4灯、点灯する場合の構成例である。インバータトランス711の磁心712は、図3に示した第二の実施の形態と同じく、対向する位置に脚部712a、712bを備え、概略ロ字状である。ボビン715の図示していない貫通孔には、前記脚部712a、712bが共に貫通して装着され、該ボビン715には一次巻線713が巻回されている。前記脚部712aには、ボビン715a、715cが装着されており、該ボビン715a、715cには、二次巻線714a、714cが巻回されている。同様に、ロ字状磁心712の脚部712bには、ボビン715b、715dが装着されており、該ボビン715b、715dには、二次巻線714b、714dが巻回されている。二次巻線714a、714cは、脚部712a、712bに装着されたボビン715に巻回された一次巻線713を挟んで配設されている。同様に、二次巻線714b、714dは、脚部712a、712bに装着されたボビン715に巻回された一次巻線713を挟んで配設されている。
前記二次巻線714a、714b、714c、714dには、例えば冷陰極管ランプのような放電灯716a、716b、716c、716dが、それぞれ接続されている。放電灯716aと放電灯716c、及び放電灯716bと放電灯716dは、それぞれ直列に接続されている。該直列に接続された放電灯716aの一方の端は、二次巻線714aの高圧側端子ホに接続され、放電灯716cの一方の端は、二次巻線714cの高圧側端子イに接続されている。同様に、直列に接続された放電灯716bの一方の端は、二次巻線714bの高圧側端子ホに接続され、放電灯716dの一方の端は、二次巻線714dの高圧側端子ホに接続されている。このように、それぞれの二次巻線714a、714b、714c、714dの高圧側端子ホは、一次巻線713から離れた側の位置に配置されている。その結果、一次巻線と二次巻線間に印加される電圧が低減され、インバータトランス711の耐圧を低減できる。
次に図5に基づいて前記第四の実施の形態のインバータトランスの動作について説明する。駆動回路717から出力された高周波電圧e710が一次巻線713に印加されると、脚部712a、712bには、同一の電流が流れるために、二次巻線714a、714b、714c、714dには、巻数比に対応した電圧が誘起され、ランプ電流i711が、放電灯716a、716bに、ランプ電流i712が放電灯716c、716dに、それぞれ流れる。このとき、二次巻線714a、714b、714c、714dは、二次巻線714a、714b、714c、714dに流れるランプ電流i711、i712によってそれぞれ発生する磁束φ711とφ712とが互いに打ち消し合う方向に巻回されているため、二次巻線714a、714cによる磁束φ711と二次巻線714b、714dによる磁束φ712は、互いに打ち消し合う方向に生じる。
ここで、二次巻線714a、714b、714c、714dに流れるランプ電流i711、i712が等しい場合には、磁束φ711と磁束φ712は互いに打ち消し合い、ゼロになる。しかし、二次巻線714a、714b、714c、714dに接続された、それぞれの負荷の大きさに違いがある場合(放電灯の特性の差によりランプ電流i711、i712のうち、いずれか一方のランプ電流が大きい場合)にはランプ電流に違いが生じる。例えば、ランプ電流i711>ランプ電流i712の状態においては、磁束φ711>磁束φ712となり、Δφ=φ711−φ712の差が生じる。しかし、二次巻線714a、714b、714c、714d間の磁気的な結合が密となるようにそれぞれの二次巻線714a、714b、714c、714dが巻回されているため、Δφの磁束が二次巻線714a、714b、714c、714dを共に鎖交する。その結果、ランプ電流の少ない側の鎖交磁束数が増加し、二次巻線714a、714b、714c、714dのランプ電流i711、i712が均等化されるように作用し、放電灯716a、716b、716c、716dの輝度がバランスする。
なお、前記実施の形態では、ロ字状のトランス磁心による2灯、点灯する場合の構成例および4灯、点灯する場合の構成例を例にして説明したが、これに限定されないことは勿論であり、4灯以上の多灯用にも用いることができる。かかる場合でも、それぞれ独立した脚部と、該独立した各脚部の両端を連結して閉磁路とする連結部を有し、前記複数の脚部に互いに磁気的に密結合に巻回された前記複数の二次巻線を備える。該二次巻線それぞれに流れる電流によって前記複数のそれぞれ異なる脚部に発生する磁束が、互いに打ち消し合う方向である。更に、前記実施の形態では、ロ字状のトランス磁心を例にして説明したが、トランスのインダクタンスの調整のため、磁路を寸断するようにギャップを入れても良い。また、トランスのインダクタンスを調整し、磁心の外部への漏洩磁束を遮断するために、磁心の全周囲、あるいは、その一部に軟磁性体を配置しても良い。また、磁心の全周囲、あるいは、その一部に軟磁性体を含む樹脂材を配置しても良い。
本発明におけるインバータトランスの、第一の実施の形態におけるインバータトランスである。 本発明の第一の実施の形態の二次巻線に流れる電流によって発生する磁束の流れを説明する図である。 本発明におけるインバータトランスの、第二の実施の形態におけるインバータトランスである。 本発明におけるインバータトランスの、第三の実施の形態におけるインバータトランスである。 本発明におけるインバータトランスの、第四の実施の形態におけるインバータトランスである。 従来のインバータトランスの分解斜視図である。 従来のインバータトランスの上面図である。 従来の他のインバータトランスの上面図である。
符号の説明
1、11、71、711 インバータトランス
2、12、72、712 ロ字状磁心
2a、2b、12a、12b、72a、72b、712a、712b 脚部
3a、3b、13a、13b、73、713 一次巻線
4a、4b、14a、14b、14c、14d、74a、74b、714a、714b、714c、714d 二次巻線
5、5a、5b、15a、15b、15c、15d、75、75a、75b、713、715a、715b、715c、715d ボビン
7、17、77、717 駆動回路
6a、6b、6c、6d、76a、76b、76c、76d、716a、716b、716c、716d 放電灯


Claims (6)

  1. 複数の脚部を有する磁心に一次巻線と複数の二次巻線を備え、該複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯を駆動するインバータトランスにおいて、前記複数の脚部に互いに磁気的に密結合に巻回された前記複数の二次巻線それぞれに流れる電流によって前記複数のそれぞれ異なる脚部に発生する磁束が、前記磁心内部で互いに打ち消し合い、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の負荷の大きさの違いによって生じる磁束の差分が前記複数の二次巻線を共に鎖交して、前記複数の二次巻線のそれぞれに接続される放電灯の流れる電流の少ない側の鎖交磁束数が増加することにより、前記放電灯のそれぞれに流れる電流が均等化されるように構成されていることを特徴とするインバータトランス。
  2. 前記複数の二次巻線は、前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んでそれぞれ巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータトランス。
  3. 前記複数の脚部に巻回された一次巻線を挟んでそれぞれ巻回されている前記複数の二次巻線は、高圧側の出力端子が、前記一次巻線から離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のインバータトランス。
  4. 前記磁心は、略ロ字状であることを特徴とする請求項1から3に記載のインバータトランス。
  5. 前記一次巻線は、前記複数の脚部を一つの脚部とみなす脚部の外周に巻回されていることを特徴とする請求項1から4に記載のインバータトランス。
  6. 液晶表示装置のバックライトに用いられることを特徴とする請求項1から5に記載のインバータトランス。

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