JP4042341B2 - 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械 - Google Patents

油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械 Download PDF

Info

Publication number
JP4042341B2
JP4042341B2 JP2001122348A JP2001122348A JP4042341B2 JP 4042341 B2 JP4042341 B2 JP 4042341B2 JP 2001122348 A JP2001122348 A JP 2001122348A JP 2001122348 A JP2001122348 A JP 2001122348A JP 4042341 B2 JP4042341 B2 JP 4042341B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotational speed
hydraulic
flow rate
valve
hydraulic circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001122348A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002174202A (ja
Inventor
吉美 早乙女
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Construction Machinery Co Ltd filed Critical Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2001122348A priority Critical patent/JP4042341B2/ja
Publication of JP2002174202A publication Critical patent/JP2002174202A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4042341B2 publication Critical patent/JP4042341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧アクチュエータの油圧源である油圧ポンプを電動機で駆動する油圧回路、及び同回路を備えた建設機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、油圧ショベルやクレーン等の建設機械においては、電動機で油圧ポンプを駆動し、このポンプからの油によって油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧アクチュエータを駆動する電動機駆動方式が採用されつつある。
【0003】
この電動機駆動方式においては、操作手段(レバーまたはペダル。以下、レバーの場合で説明する)の操作により、電動機をこのレバー操作量に対応する回転数で回転させ、ポンプ流量(アクチュエータ速度)を制御する構成がとられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この電動機駆動方式によると、エンジンでポンプを駆動するエンジン駆動方式にはない次のような特有の問題が生じる。
【0005】
ポンプ流量はアクチュエータ圧力(負荷)の影響を受け、同じポンプ回転数でも圧力によってポンプ流量が変わるという特性を有している。
【0006】
図7はこの関係を示すもので、aは無負荷、bは軽負荷、cは高負荷のときのポンプ回転数/ポンプ流量の関係をそれぞれ示し、同じポンプ回転数でも負荷が高いほどポンプ流量が少なくなる。
【0007】
また、ポンプ流量が少ない状態では、ポンプ流量が多い状態と比較して、レバー操作量/ポンプ流量の関係が圧力の影響を受けて不安定となり易いため、レバー操作量が小さい微操作時(電動機及びポンプの低速域)に、同じレバー位置でアクチュエータ速度が異なったり、アクチュエータが動き出すレバー位置に差が出たりする等、操作性が悪くなる。
【0008】
そこで本発明は、電動機駆動方式において、微操作時の操作性を改善することができる油圧回路、及び油圧回路を備えた建設機械を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明(油圧回路)は、油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの油圧源である油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動する電動機と、この電動機の回転数を指令する操作手段と、この操作手段からの指令信号に基づいて上記電動機の回転数を制御する制御手段とを具備し、この制御手段は、予め、上記操作手段の操作量に対する上記ポンプの流量が負荷にかかわらず安定して得られる電動機回転数を設定回転数として定め、
(i)上記操作手段からの指令回転数が上記設定回転数を超える中高速域では、上記電動機の回転数をこの指令回転数に制御し、
(ii)上記操作手段からの指令回転数が、上記設定回転数以下となる低速域では、指令回転数に関係なく電動機の回転数を設定回転数に制御するとともに、指令回転数と設定回転数の差に基づく余剰流量をタンクに戻す
ように構成されたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、油圧ポンプと油圧アクチュエータを結ぶアクチュエータ駆動回路に、ブリードオフ弁を備えたブリードオフ回路が接続され、制御手段は、指令回転数が低速域のときに余剰流量を上記ブリードオフ回路に流すように構成されたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2の構成において、制御手段は、指令回転数が低速域のときに、操作手段の操作量の増加に応じて上記ブリードオフ弁の開度を漸次小さくし、余剰流量を漸減させてアクチュエータ駆動回路の圧力を高めるように構成されたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の構成において、油圧ポンプと油圧アクチュエータを結ぶアクチュエータ駆動回路中に、制御手段により制御されてアクチュエータへの供給流量を制御する流量制御弁が設けられ、指令回転数が低速域のときに余剰流量を上記流量制御弁からタンクに戻すように構成されたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4の構成において、流量制御弁として、操作手段の操作量に基づく制御手段からの開度指令信号によって開度が変化する第1の弁と、この第1の弁の開度によって決まる流量を超える余剰流量をタンクに導く第2の弁を備えた圧力補償付き流量制御弁が用いられたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項5の構成において、制御手段は、指令回転数が低速域以外のときに、第2の弁における余剰流量の通路が全閉状態となるように、第1の弁の開度と電動機回転数を制御するように構成されたものである。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの構成において、一つの電動機で第1及び第2の二つの油圧ポンプが駆動されるとともに、アクチュエータ作動方向に応じてこの両ポンプの一方が給油ポンプ、他方がモータとして作用するように構成され、余剰流量が上記モータとしてのポンプに吸い込まれるように構成されたものである。
【0016】
請求項8の発明(油圧回路を備えた建設機械)は、油圧アクチュエータを備え、この油圧アクチュエータ用として請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧回路が設けられたものである。
【0017】
上記構成によると、低速域では、負荷(圧力)の大小にかかわらず、また操作量に関係なく、電動機が設定回転数(操作量/ポンプ流量の関係が安定するポンプ流量が得られる回転数)で回転し、指令回転数と設定回転数の差によって発生する余剰流量はタンクに戻される。このため、微操作時でも、操作量とアクチュエータ速度の関係が一定となり、操作性が良いものとなる。
【0018】
この場合、余剰流量は、請求項2,3ではブリードオフされ、請求項4〜6では流量制御弁によってタンクに絞り捨てられる。
【0019】
また、請求項3の構成によると、タンクに戻す流量が、操作手段の操作量に応じて漸減し、アクチュエータ駆動回路の圧力が漸増するため、低速域でも操作量に応じたアクチュエータ速度が得られる。このため、低速域でアクチュエータ速度が一定となる(操作量に関係なくタンクに戻す油量を一定とする)制御を行うようにした場合と比較して、微操作性がさらに良いものとなる。
【0020】
さらに、請求項4の構成を前提として圧力補償付きの流量制御弁を用いた請求項5の構成によると、低速域において、圧力補償(差圧一定)制御によって一定のアクチュエータ流量が確保されるため、操作性が一層良いものとなる。
【0021】
ただし、この圧力補償付き流量制御弁を用いると、中高速域において流量制御弁での圧力損失が大きくなるおそれがある。
【0022】
この点、請求項6の構成によると、中高速域で流量制御弁の第2の弁における余剰流量の通路が全閉状態となるように、第1の弁の開度と電動機回転数(ポンプ流量)が設定されるため、流量制御弁での圧力損失がなくなり、エネルギー効率を上げることができる。
【0023】
一方、請求項7の構成によると、二つのポンプの一方をモータ回転させて回生電力をバッテリに回収する回生方式をとる場合に、上記余剰流量を、モータ作用をなすポンプにキャビテーション防止用として活用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0025】
第1実施形態(図1,2参照)
1は油圧アクチュエータとしての油圧シリンダであり、ヘッド側油室1aとロッド側油室1bを有し、この両油室1a,1bに対する油の給排作用によって伸縮動作を行う。
【0026】
この油圧シリンダ1に圧油を供給するポンプとして、この実施形態では、ヘッド側油室1aに圧油を供給する二方向流れ、定容量形のヘッド側ポンプ2と、ロッド側油室1bに圧油を供給する二方向流れ、可変容量形のロッド側ポンプ3とを用い、シリンダ作動方向に応じて両ポンプ2,3の一方が給油ポンプ、他方がモータとして作用し、このモータ回転による回生電力を図示しないバッテリに回収する方式がとられている。
【0027】
この場合、低速域で発生する余剰流量が、モータ作用をなすポンプに吸い込まれ、キャビテーション防止用として活用される。
【0028】
両油圧ポンプ2,3は、図示しないエンジンで駆動される発電機またはバッテリを電源とする電動機4によって駆動され、この電動機4の回転数は、操作手段としての操作レバー(操作ペダルでもよい)5の操作に基づく制御手段としてのコントローラ6からの回転数指令信号によって低速回転域(例えば100rpm)から高速回転域(例えば3,000rpm)まで制御される。
【0029】
なお、ここで操作レバー5とは、レバーそのものと、レバー操作量を電気信号に変換する変換器から成るものをいう。
【0030】
ヘッド側及びロッド側両ポンプ2,3には、それぞれアクチュエータ駆動回路を構成するヘッド側、ロッド側両油路7,8が接続され、この両油路7,8が保持弁(オペレートチェック弁)9,10を介して油圧シリンダ1に接続されている。
【0031】
また、両油路7,8には、それぞれ分岐油路11,12が接続され、この両分岐油路11,12が電磁切換弁13,14を介して合流し、この合流油路15がブリードオフ弁としての電磁比例弁16、及びチェック弁17,18付きの戻し油路19,20を介して油路8,7に接続されている。
【0032】
これらにより、後述するように微操作時の余剰流量をブリードオフするブリードオフ回路が構成されている。
【0033】
なお、合流油路15と両戻し油路19,20の接続部分にリリーフ弁21付きのタンクライン22が接続され、このタンクライン22がタンクライン18に接続されている。23はヘッド側油路7とタンクTとの間に設けられた油吸い込み用のチェック弁である。
【0034】
操作レバー5から出力される操作量信号はコントローラ6に与えられ、このコントローラ6によって電動機4、電磁切換弁13,14、電磁比例弁16が制御される。
【0035】
このコントローラ6の制御内容を含めたこの油圧回路の作用を次に説明する。
【0036】
油圧シリンダ1を伸長させる場合を例にとると、操作レバー5をシリンダ伸長側に操作し始めると、例えば図示しないリミットスイッチがレバー操作された(中立位置から外れた)ことを検知し、操作有り信号をコントローラ6に与える。
【0037】
コントローラ6はこの操作有り信号を受けて電磁比例弁16を図1のア位置(遮断位置)からイ位置(開通位置)に切り換え、同時に一方の電磁切換弁13をウ位置(遮断位置)からエ位置(開通位置)に切換えるとともに、電動機(具体的には、とくに図示はしていないが電動機制御器)4に回転数を指令する。
【0038】
図2は操作レバー5の操作量に対する電磁比例弁16の開口面積特性と電動機4の回転数特性の関係を示したものである。
【0039】
同図に示すように、コントローラ6は、電磁比例弁16及び電磁切換弁13の開弁動作を待って(t秒後)電動機4を駆動させ、回転数N1で定速回転させる。
【0040】
この回転数N1は、所定のポンプ流量が得られる値、すなわち、シリンダ1のロッド1cに作用する負荷が高くても、レバー操作量/ポンプ流量の関係が安定するポンプ流量を確保し得る電動機回転数の下限値(たとえば低速回転数域の100rpm)として設定されている。
【0041】
こうして、電動機4の指令回転数が設定回転数N1以下の低速域では、電動機4が設定回転数N1で回転するため、負荷(圧力)の大小にかかわらず、また操作量に関係なく、レバー操作量に対応するポンプ流量が確保され、常にレバー操作通りの安定したアクチュエータ動作が得られる。すなわち、インチング操作等の微操作時の操作性が良いものとなる。
【0042】
また、このとき、電動機4の指令回転数と設定回転数N1の差によって発生する余剰流量は、ブリードオフ回路、すなわち、分岐油路11、合流油路15、電磁比例弁16、戻し油路19、ロッド側油路8を通ってロッド側ポンプ3にキャビテーション防止用として吸い込まれ、タンクに戻される(ブリードオフされる)。
【0043】
このとき、ロッド側ポンプ3は、モータ作用をなし、これによって発生する回生電力が図示しないインバータを介してバッテリに回収される。
【0044】
なお、ロッド側油圧ポンプ3には当初、ヘッド側油圧ポンプ2の吐出量Q1の全量が入ろうとするが、ロッド側油圧ポンプ3の容量はヘッド側油圧ポンプ2のそれよりも小さいため、圧油の一部はリリーフ弁21、タンクライン18を介してタンクTに戻される。
【0045】
また、電磁比例弁16が閉じ切ってなお操作レバー5が深く操作されると、電磁比例弁16は、ア位置に切り換えられたまま、操作量に応じて電動機4の回転数が設定回転数N1から最大回転数N2まで増加する(中高速域に入る)。
【0046】
なお、操作レバー5を戻す場合、電動機4の回転数は上記と逆の制御が行なわれることになる。
【0047】
油圧シリンダ1を縮小させる場合も、基本的には上記シリンダ伸長時と同じで、コントローラ6からの信号によって電磁比例弁16がア位置からイ位置に、また電磁切換弁14がオ位置からカ位置に切り換わるとともに、電動機4が設定回転数N1で回転してロッド側ポンプ3からシリンダロッド側油室1bに油が供給される。
【0048】
これにより、低速域で、シリンダ1がレバー操作量に応じた速度で縮小作動しながら、余剰流量が電磁比例弁16経由でブリードオフされる(このとき、余剰流量はヘッド側ポンプ2に吸い込まれる)。
【0049】
なお、ロッド側油圧ポンプ3の容量が小さい場合、シリンダ縮小時に、ヘッド側ポンプ2へ送る流量が不足するが、この不足分はチェック弁23を通じてタンクTから補充される。
【0050】
また、ロッド側ポンプ3の容量がヘッド側ポンプ2のそれよりも小さい場合、電動機4の設定回転数N1をシリンダ伸長時の回転数よりも高くして電磁比例弁16の制御をシリンダ伸長時と同様にするものとする。或いは、電動機4の設定回転数N1はシリンダ伸長時と同じとし、電磁比例弁16を全開まで開けずに流量比においてシリンダ伸長時と同じ圧力が発生するような開口面積まで開け、その後、レバー操作量に応じて開口面積を閉じていくようにしてもよい。この場合、両ポンプ2,3の容量比に応じて開口面積の閉じ方を、シリンダ縮小時には速く動作させることにより、レバー操作量に対する回路圧の立ち方をシリンダ1伸長時と同じにすることができる。もちろん、シリンダ1の伸長動作と縮小動作の移動速度を同じにしない設定を選択することもできる。
【0051】
第2実施形態(図3参照)
第1実施形態との相違点のみを説明する。
【0052】
第2実施形態においては、1方向流れ、定容量形の油圧ポンプ30を電動機4で駆動させ、この油圧ポンプ30からの油をコントロールバルブ31に導入し、圧油の方向と流量を調整した後、シリンダ1に供給するようになっている。
【0053】
詳しくは、コントロールバルブ31は中立位置キと伸長位置クと縮小位置ケの各切換位置を有し、中立位置キではシリンダ1の動作を保持し、伸長位置クではシリンダ1のヘッド側油路32に圧油を供給するとともにロッド側油路33をタンクT側に連通させてシリンダ1を伸長させ、縮小位置ケではシリンダ1のロッド側油路33に圧油を供給してヘッド側油路32をタンクTに連通させてシリンダ1を縮小させるようになっている。
【0054】
油圧ポンプ30の吐出側油路からバイパスさせたブリードオフ油路34には電磁比例弁35が設けられ、この電磁比例弁35がコントローラ36により制御されるようになっている。
【0055】
コントローラ36は、電動機4を図2に示す回転数特性図に従って制御し、操作レバー5が中立位置から外れたときに電磁比例弁35を開いて圧油をブリードオフさせ、コントロールバルブ31を中立位置キからク位置またはケ位置に切り換えるときにブリードオフを徐々に閉じるようにしている。従って、この構成においても第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0056】
第3実施形態(図4,5参照)
第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0057】
上記第1及び第2両実施形態では、低速域で、電動機4の指令回転数と設定回転数N1の差に基づく余剰流量を、アクチュエータ駆動回路(ヘッド側油路7,32及びロッド側油路8,33)外に設けたブリードオフ回路によってブリードオフさせる構成をとったのに対し、第3実施形態では、アクチュエータ駆動回路(両側油路7,8)中に圧力補償付きの流量制御弁40,41を設け、余剰流量をこの流量制御弁40,41を介してタンクTに戻す構成をとっている。
【0058】
詳述すると、流量制御弁40,41は、油圧パイロット切換式の第1及び第2の弁42,43が、第1の弁42を下流側にして直列に接続されて成っている。
【0059】
第1の弁42は、ブロック位置イと、流量制御位置ロを有し、レバー操作に基づくコントローラ44からの開度指令信号によって制御される電磁比例減圧弁(以下、単に減圧弁という)45,46からのパイロット圧によって切換わり作動する。図4中、47は減圧弁45,46の油圧源としてのパイロットポンプ、48はこのパイロットポンプ47を駆動するパイロットポンプ用電動機である。
【0060】
第1の弁42,42は、レバー操作時に流量制御位置ロにセットされ、レバー操作量に応じてその開度(=シリンダ1に対する供給流量)が変化する。
【0061】
第2の弁43,43は、全開位置イと、余剰流量をタンクTに戻す油戻し位置ロとを有し、バネ43a,43の力と、第1の弁42の開度に応じてその入口に発生するパイロット圧との差に応じて両位置イ,ロ間で切換わり作動する。47,47は、第1の弁42の入口側に発生する圧力をパイロット圧として第2の弁43,43に導くパイロット油路である。
【0062】
この第2の弁43,43には、油戻し位置ロで余剰流量を油路7,8外に取り出す取出しライン48がチェック弁49,49を介して接続され、この取出しライン48が、チェック弁50,51付きの戻しライン52,53を介して油路8,7に接続されている。
【0063】
すなわち、余剰流量が相手方ポンプの吸い込み側に戻されるように構成されている。
【0064】
なお、取出しライン48とタンクライン18とがリリーフ弁54を介して接続され、取出しライン48の圧力がある値に達するとリリーフ弁54が開いて余剰流量がタンクTに直接戻されるようになっている。
【0065】
この回路の作用を説明する。
【0066】
たとえば、ヘッド側ポンプ2によってシリンダ1を伸長作動させる場合、レバー操作量が小さくて電動機4に対する指令回転数が設定回転数N1以下のときは、コントローラ44により、第1及び第2両実施形態の場合と同様に電動機4を設定回転数N1で回転させる。
【0067】
このとき、レバー操作量に応じた開度指令信号がコントローラ44から減圧弁46経由で流量制御弁40の第1の弁42に送られる。
【0068】
これにより、第1の弁42の開度がレバー操作量に対応する大きさに設定され、シリンダ1がレバー操作量に応じた速度で伸長作動する。
【0069】
そして、このとき発生する余剰流量(第1の弁42で絞られた余りの流量)は、
この余剰流量によるパイロット圧で全開位置イから油戻し位置ロに切換わった第2の弁43を通り、取出しライン49、戻しライン52、ロッド側油路8の経路でロッド側ポンプ3に吸い込まれた後、タンクTに戻される。
【0070】
なお、このシリンダ伸長時には余剰流量をロッド側ポンプ3に吸い込ませてもなお余るため、この余り分はリリーフ弁54を介してタンクTに戻される。
【0071】
シリンダ2を縮小作動させる場合も、基本的にはこれと同じ作用が行われ、レバー操作量に応じた速度でシリンダ1が縮小作動しながら、余剰流量がヘッド側ポンプ2に吸い込まれてタンクTに戻される。
【0072】
このシリンダ縮小時は、余剰流量だけではヘッド側ポンプ2の吸い込み量が不足するため、この不足分がチェック弁25を介してタンクTから補充される。
【0073】
こうして、第1及び第2両実施形態の場合と同様に、低速域において、シリンダ1が負荷の影響を受けないでレバー操作量に応じた速度で伸縮作動しながら、余剰流量がタンクTに戻され、良好な微操作性が得られる。
【0074】
また、低速域での操作中、流量制御弁40,41における第2の弁43が、負荷の変動に伴う圧力の変動に応じた圧力補償作用(差圧を一定に保つ作用)を行うため、負荷の変動に関係なく一定のアクチュエータ流量が確保される。このため、操作性が一層良いものとなる。
【0075】
図5は、レバー操作量と、これに基づいてコントローラ44で制御される電動機回転数、及び第1の弁42の開度(以下、弁開度という)との関係を示している。
【0076】
同図に示すように、あるレバー操作量までは微操作域として電動機回転数が設定回転数N1にセットされる一方、弁開度がレバー操作量に応じて緩やかに変化する。
【0077】
そして、微操作域を過ぎると、電動機回転数がレバー操作量に応じた値に変化する一方で、図示のように弁開度がレバー操作量に応じて急激に増加し、中高速域では、第1の弁42の入口側に発生する圧力(第2の弁43のパイロット圧)が小さくなって第2の弁43が全開位置(余剰流量の通路が全閉となる位置)イに切換わり、ポンプ流量が全量、シリンダ1に供給される。
【0078】
従って、第1の弁42での圧力損失がなくなり、エネルギー効率を上げることができる。
【0079】
図6は上記油圧回路を搭載した油圧ショベルを示したものである。
【0080】
同図において、60は下部走行体、61はこの下部走行体60上に旋回自在に搭載された上部旋回体、62はこの上部旋回体61の前部に装着された掘削アタッチメントである。
【0081】
この掘削アタッチメント62は、ブーム62aと、このブーム62aを起伏させるブームシリンダ62bと、アーム62cと、このアーム62cを揺動させるアームシリンダ62dと、バケット62eと、このバケット62eを押し引き動作させるバケットシリンダ62fとから構成されている。
【0082】
一方、下部走行体60は、左右のクローラフレーム60a(手前側のみ図示)にクローラ60bが装着され、このクローラ60bが走行モータ60cで駆動される構成となっている。
【0083】
前記第1〜第3各実施形態の油圧回路を、この油圧ショベルにおける特定の、またはすべての油圧アクチュエータ(油圧シリンダまたは油圧モータ)について装備することにより、とくにインチング等の微操作時の操作性を改善することができる。
【0084】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、微操作が行われる低速域では、負荷(圧力)の大小にかかわらず、また操作量に関係なく、電動機が、操作量/ポンプ流量の関係が安定するポンプ流量が得られる設定回転数で回転し、指令回転数とこの設定回転数の差によって発生する余剰流量はタンクに戻す(請求項2,3ではブリードオフし、請求項4〜6では流量制御弁によってタンクに絞り捨てる)ように構成したから、微操作時でも、操作量とアクチュエータ速度の関係が一定となり、操作性が良いものとなる。
【0085】
また、請求項3の発明によると、タンクに戻す流量を、操作手段の操作量に応じて漸減させ、アクチュエータ駆動回路の圧力を漸増させるように構成したから、低速域でも操作量に応じたアクチュエータ速度を得ることができる。
【0086】
このため、低速域での微操作性をさらに改善できるとともに、アクチュエータ圧力が漸増することで、アクチュエータの作動が滑らかになる。
【0087】
さらに、請求項4の構成を前提として圧力補償付きの流量制御弁を用いた請求項5の発明によると、低速域において、圧力に関係なく差圧一定制御によって一定のアクチュエータ流量が確保されるため、操作性が一層良いものとなる。
【0088】
この場合、請求項6の発明によると、中高速域で流量制御弁の第2の弁における余剰流量の通路が全閉状態となるように、第1の弁の開度と電動機回転数(ポンプ流量)を設定するため、流量制御弁での圧力損失がなくなり、エネルギー効率を上げることができる。
【0089】
一方、請求項7の発明によると、二つのポンプの一方をモータ回転させて回生電力をバッテリに回収する回生方式をとる場合に、上記余剰流量を、モータ作用をなすポンプにキャビテーション防止用として活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる油圧回路の回路構成図である。
【図2】同実施形態におけるレバー操作量と電磁比例弁の開口面積及び電動機回転数の関係を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる油圧回路の回路構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態にかかる油圧回路の回路構成図である。
【図5】同実施形態におけるレバー操作量と、流量制御弁の第1の弁の開度及び電動機回転数の関係を示す図である。
【図6】実施形態の油圧回路が装備される油圧ショベルの全体側面図である。
【図7】無負荷、軽負荷、高負荷の各状態におけるポンプ回転数とポンプ流量の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ
2 同シリンダのヘッド側ポンプ
3 同ロッド側ポンプ
4 電動機
5 操作レバー(操作手段)
6 制御手段としてのコントローラ
7,8 アクチュエータ駆動回路を構成するヘッド側及びロッド側油路
11,12 ブリードオフ回路を構成する分岐油路
13,14 同電磁切換弁
15 同合流油路
16 ブリードオフ弁としての電磁比例弁
17,18 ブリードオフ回路を構成するチェック弁
19,20 同戻し油路
30 油圧ポンプ
34 ブリードオフ回路を構成するブリードオフ油路
35 同電磁比例弁
36 制御手段としてのコントローラ
40,41 圧力補償付きの流量制御弁
42 同流量制御弁の第1の弁
43 同第2の弁
44 制御手段としてのコントローラ
45,45 取出しライン
52,53 戻しライン

Claims (8)

  1. 油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの油圧源である油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動する電動機と、この電動機の回転数を指令する操作手段と、この操作手段からの指令信号に基づいて上記電動機の回転数を制御する制御手段とを具備し、この制御手段は、予め、上記操作手段の操作量に対する上記ポンプの流量が負荷にかかわらず安定して得られる電動機回転数を設定回転数として定め、
    (i)上記操作手段からの指令回転数が上記設定回転数を超える中高速域では、上記電動機の回転数をこの指令回転数に制御し、
    (ii)上記操作手段からの指令回転数が、上記設定回転数以下となる低速域では、指令回転数に関係なく電動機の回転数を設定回転数に制御するとともに、指令回転数と設定回転数の差に基づく余剰流量をタンクに戻す
    ように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  2. 請求項1記載の油圧回路において、油圧ポンプと油圧アクチュエータを結ぶアクチュエータ駆動回路に、ブリードオフ弁を備えたブリードオフ回路が接続され、制御手段は、指令回転数が低速域のときに余剰流量を上記ブリードオフ回路に流すように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  3. 請求項2記載の油圧回路において、制御手段は、指令回転数が低速域のときに、操作手段の操作量の増加に応じて上記ブリードオフ弁の開度を漸次小さくし、余剰流量を漸減させてアクチュエータ駆動回路の圧力を高めるように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  4. 請求項1記載の油圧回路において、油圧ポンプと油圧アクチュエータを結ぶアクチュエータ駆動回路中に、制御手段により制御されてアクチュエータへの供給流量を制御する流量制御弁が設けられ、指令回転数が低速域のときに余剰流量を上記流量制御弁からタンクに戻すように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  5. 請求項4記載の油圧回路において、流量制御弁として、操作手段の操作量に基づく制御手段からの開度指令信号によって開度が変化する第1の弁と、この第1の弁の開度によって決まる流量を超える余剰流量をタンクに導く第2の弁を備えた圧力補償付き流量制御弁が用いられたことを特徴とする油圧回路。
  6. 請求項5記載の油圧回路において、制御手段は、指令回転数が低速域以外のときに、第2の弁における余剰流量の通路が全閉状態となるように、第1の弁の開度と電動機回転数を制御するように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の油圧回路において、一つの電動機で第1及び第2の二つの油圧ポンプが駆動されるとともに、アクチュエータ作動方向に応じてこの両ポンプの一方が給油ポンプ、他方がモータとして作用するように構成され、余剰流量が上記モータとしてのポンプに吸い込まれるように構成されたことを特徴とする油圧回路。
  8. 油圧アクチュエータを備え、この油圧アクチュエータ用として請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧回路が設けられたことを特徴とする油圧回路を備えた建設機械。
JP2001122348A 2000-09-29 2001-04-20 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械 Expired - Fee Related JP4042341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001122348A JP4042341B2 (ja) 2000-09-29 2001-04-20 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000299081 2000-09-29
JP2000-299081 2000-09-29
JP2001122348A JP4042341B2 (ja) 2000-09-29 2001-04-20 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002174202A JP2002174202A (ja) 2002-06-21
JP4042341B2 true JP4042341B2 (ja) 2008-02-06

Family

ID=26601134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001122348A Expired - Fee Related JP4042341B2 (ja) 2000-09-29 2001-04-20 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4042341B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007139168A1 (ja) * 2006-06-01 2007-12-06 Takeuchi Mfg. Co., Ltd. 作業用車両
JP4580896B2 (ja) * 2006-06-01 2010-11-17 株式会社竹内製作所 作業用車両
KR102156446B1 (ko) 2013-03-26 2020-09-15 두산인프라코어 주식회사 건설기계의 유압시스템
JP6094463B2 (ja) * 2013-12-09 2017-03-15 株式会社島津製作所 材料試験機
JP6873809B2 (ja) * 2017-04-28 2021-05-19 株式会社クボタ 作業機
JP7535908B2 (ja) 2020-10-19 2024-08-19 日本基礎技術株式会社 機械撹拌制御システム及び機械撹拌工法
CN114810696A (zh) * 2022-04-28 2022-07-29 柳州柳工挖掘机有限公司 液压系统、控制方法和轮式挖掘机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002174202A (ja) 2002-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10221871B2 (en) Construction machinery
JP6205339B2 (ja) 油圧駆動装置
EP1995385B1 (en) Construction machine
WO2010128645A1 (ja) ハイブリッド建設機械の制御装置
WO2015198644A1 (ja) 作業機械
WO2012033064A1 (ja) 建設機械のハイブリッドシステム
JP2012082643A (ja) 旋回体を有する建設機械
WO2000040865A1 (fr) Entrainement hydraulique
JP6797015B2 (ja) 油圧ショベル駆動システム
JP4715400B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
WO2013048745A1 (en) Meterless hydraulic system having multi-actuator circuit
WO2021235207A1 (ja) 油圧ショベル駆動システム
JP6013503B2 (ja) 建設機械
JP4042341B2 (ja) 油圧回路及び油圧回路を備えた建設機械
JP4232974B2 (ja) 建設機械の油圧制御回路
JP4678096B2 (ja) 建設機械の油圧回路
JP4222995B2 (ja) 建設機械の油圧シリンダ駆動装置
WO2019064555A1 (ja) 作業機械の油圧駆動装置
JP2002349505A (ja) 油圧アクチュエータ回路
JP2006336849A (ja) 旋回用駆動装置
JP2721383B2 (ja) 作業機械の油圧回路
JP3853123B2 (ja) 油圧駆動装置
JP2004092247A (ja) 建設機械の油圧駆動装置
JP2002317471A (ja) 油圧ショベルの油圧制御回路
WO2021090627A1 (ja) 建設機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131122

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees