JP4040360B2 - 情報記録媒体搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の情報記録媒体を情報記録再生装置内外へ搬送する情報記録媒体搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CDあるいはDVD(以下、単に「ディスク」と総称する)を情報記録再生媒体として利用するディジタルオーディオ機器等の情報記録再生装置にあっては、より優れた操作性や利便性等を提供するため、ディスクを自動的に情報記録再生装置内に搬入又は情報記録再生装置外へ搬出する所謂オートローディング機能を有する搬送装置を備えたものが知られている。
【0003】
かかる搬送装置では、規格に応じて形状の異なるディスクが普及していることから、搬入に際して情報記録再生装置で利用可能なディスクのみを選別し、利用不能なディスクや異物については搬入禁止等の措置を講ずることが重要となっている。
【0004】
具体的事例としてCDでは、図10(a)(b)に対比して示すように、外径(直径)が約12cmの大径ディスクと、外径が約8cmの小径ディスクとが規格化されている。このため、大径ディスクを利用可能とし、小径ディスクの利用を想定していない情報記録再生装置では、大径ディスクを確実に選別して搬入するための搬送装置が重要となっている。
【0005】
また、図10(c)に示すようなアダプタと呼ばれる円環形状の補助部材が開発されている。このアダプタの中心部分に穿設されている円形嵌合穴からなる嵌合部に、小径ディスクを嵌合させると、図10(d)に示すように大径ディスクの規格に適合した擬似的なディスクを実現することができ、上述の情報記録再生装置であっても利用可能となる。
【0006】
このため、アダプタに小径ディスクが取り付けられることで実現される擬似的なディスク(以下「アダプタブルディスク」という)を正規の大径ディスクと同様に搬入し、仮に小径ディスクが取り付けられていないアダプタだけが挿入された場合には、異物等と同様に搬入禁止等の対象とする必要がある。
【0007】
従来の情報記録媒体搬送装置では、こうした形態の異なるディスクとアダプタとの組み合わせに対して、図10(a)に示した大径ディスクと、図10(d)に示したアダプタブルディスクだけを選別して搬入すべく、図11(a)の模式図に示すような構成となっている。
【0008】
すなわち、搬入及び搬出方向に対して直交する搬送ローラDRVと、その搬送ローラDRVの長手方向に沿って配設された3個の光センサPD,MS1,MS2と、光センサPD,MS1,MS2の検知出力に応じて搬送ローラDRVの回転を制御するマイクロプロセッサ(図示省略)とを備えて構成されている。
【0009】
上述のマイクロプロセッサは、図11(b)に示すフォローチャートに従って搬送ローラDRVの回転を制御し、外部から搬送ローラDRV側へ大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入された場合に限り、それらを情報記録再生装置内の所定位置に備えられているトレイTR側へ搬入させることとしている。
【0010】
ここで、図12(a)は、搬送ローラーDRVを正転させ、その駆動力によって大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPをトレイTR側へ搬入したときの、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPと光センサPD,MS1,MS2との位置関係、並びに光センサPDから出力される検知信号Sxと、光センサMS1,MS2の検知信号Syの変化を示している。
【0011】
また、図12(b)は、小径ディスクが取り付けられていないアダプタADP’のみをトレイTR側へ仮に搬入したときの、アダプタADP’と光センサPD,MS1,MS2との位置関係、並びに光センサPDの検知信号Sxと、光センサMS1,MS2の検知信号Syの変化を示している。
【0012】
なお、図12(a)(b)において、大径ディスクDSCとアダプタブルディスクADP及びアダプタADP’の外周部の移動位置を符号A(t1),A(t2),A(t3)で示している。
【0013】
また、図12(a)において、大径ディスクDSCの中心に形成されているクランプ孔の移動位置と、アダプタブルディスクADPに取り付けられている小径ディスクの中心に形成されているクランプ孔の移動位置を、符号B(t1),B(t2),B(t3)で示すと共に、図12(b)において、小径ディスクが取り付けられていないアダプタADP’の嵌合部の移動位置を符号B(t1),B(t2),B(t3)で示している。
【0014】
まず、図12(a)において、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入されると、光センサPDがそれらの外周部A(t1)の先端を検知し、検知信号Sxが論理“L”から“H”に反転する(時点t1)。
【0015】
そして、搬送ローラDRVが正転を開始し搬入動作を継続すると、光センサPDが大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPの上記クランプ孔B(t3)の内側の先端を検知し、検知信号Sxが論理“H”から“L”に反転する(時点t3)。
【0016】
また、光センサMS1,MS2は、時点t1とt3の間の時点t2において、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPの外周部A(t2)の両端を検知すると、検知信号Syが論理“H”から“L”に反転する。
【0017】
一方、図12(b)において、小径ディスクを有していないアダプタADP’が挿入された場合、光センサPDがその外周部A(t1)の先端を検知し、検知信号Sxが論理“L”から“H”に反転する(時点t1)。
【0018】
そして、搬送ローラDRVが正転を開始し搬入動作を継続すると、アダプタADP’の嵌合部B(t2)の内側の先端を検知し、検知信号Sxが論理“H”から“L”に反転する(時点t2)。
【0019】
また、光センサMS1,MS2は、時点t2より後の時点t3において、アダプタADP’の外周部A(t2)の両端を検知すると、検知信号Syが論理“H”から“L”に反転する。
【0020】
このように、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入された場合と、アダプタADP’のみが挿入された場合とでは、各検知信号SxとSyが異なった波形となる。
【0021】
上述のマイクロプロセッサがこれらの検知信号SxとSyの変化を監視し、図11(b)のフローチャートに従った制御を行うことで、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPをトレイTR側へ搬入させ、アダプタADP’のみの場合には搬送ローラDRVを逆転させて排出させるようになっている。
【0022】
すなわち、図11(b)のフローチャートにおいて、既述の時点t1で光センサPDの検知信号Sxが論理“L”から“H”に反転すると、ディスクが挿入されたものとする仮判断を行い(ステップS50)、所定のモータを起動させて搬送ローラDRVを正転させると共に、その正転開始と同時に、所定時間(マスキング時間という)Tmskだけ検知信号Sx,Syの変化を調べないようにする所謂マスキング処理を開始する(ステップS52)。
【0023】
なお、このマスキング処理は、検知信号Sx,Syにチャタリングノイズ等が重畳する場合があることから、一定のマスキング時間Tmskの間だけ搬送制御に際して検知信号Sx,Syを無視し、チャタリングノイズ等の影響を受けないようにするために行われるものである。
【0024】
そして、搬送ローラDRVの駆動力を受けて大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADP又はアダプタADP’等が次第にトレイTR側へ搬入されていくと、その搬送動作の継続中に、マスキング時間Tmskが経過したか否か判断する(ステップS54)。
【0025】
次に、マスキング時間Tmskが終了となると(「NO」の場合)、ステップS56に移行して、光センサPDの検知信号Sxが論理“H”から“L”に反転したか判断する。
【0026】
ここで、検知信号Sxが論理“H”の状態で継続すると、ステップS58に移行し、上述した時点t1からの予め決められているタイムアウト期間Tout(但し、Tmsk<Tout)が経過したか判断し、そのタイムアウト期間Tout以内のときにはステップS56に戻って処理を繰り返し、タイムアウト期間Toutが経過すると、ステップS60に移行してエラー処理を行う。
【0027】
すなわち、タイムアウト期間Toutが経過しても検知信号Sxが論理“H”のま継続することになると、異物等が挿入された場合等に相当することになることから、上述のエラー処理を行うことで、異物等を排出すると共に搬送動作も終了する。
【0028】
一方、上述のステップS56において、タイムアウト期間Tout以内に、検知信号Sxが論理“H”から“L”に反転したことを検出すると、ステップS62に移行して、光センサMS1,MS2の検出信号Syが既に論理“H”から“L”に反転しているか判断する。
【0029】
つまり、ステップS62では、検出信号Syが既に論理“L”になっていると、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを光センサMS1,MS2が検知したものと判断(「YES」と判断)し、検出信号Syが論理“H”のままのときには、小径ディスクやアダプタADP’その他の異物が挿入されたものと判断(「NO」と判断)する。
【0030】
つまり、図12(a)中、符号Px("L")とPy("L")で示すように、マスキング時間Tmaskの経過の後、検知信号Sx,Syが共に論理“L”となれば、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入されたと判断し、上述の「YES」と判断する。
【0031】
そして、「YES」と判断すると、ステップS64において、正常な搬送動作中であると判断して搬送動作を継続する。
【0032】
「NO」と判断すると、ステップS66のエラー処理に移行して、小径ディスクやアダプタADP’その他の異物等を排出すると共に搬送動作を終了する。
【0033】
このように、従来の搬送装置は、図12(a)中に示すマスキング時間Tmaskの経過前までは、チャタリングノイズ等の影響を受けないようにするために、挿入物の如何に関わらず搬送動作を継続し、マスキング時間Tmaskが経過すると、検知信号Sxが論理“H”から“L”に反転したかを調べると共に、その論理“L”となった時点に、既に検知信号Syも論理“L”となっていれば、搬送動作を継続する。
【0034】
つまり、図12(a)中の符号Px("L")とPy("L")にて示すように、マスキング時間Tmaskが経過したのを待ってから検知信号Sx,Syを検出した結果、タイムアウト期間Tout前に、検知信号Sx,Syが共に論理“L”となった場合には、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入されていると判断して、搬入動作を継続することとしている。
【0035】
一方、図12(b)中の符号Px("L")とPy("H")にて示すように、マスキング時間Tmaskが経過したのを待ってから検知信号Sx,Syを検出した結果、タイムアウト期間Tout前に、検知信号Sxが論理“L”、検知信号Syが論理“H”となった場合には、アダプタADP’が挿入されていると判断して排出することとしている。
【0036】
また、マスキング時間Tmaskの経過後からタイムアウト期間Toutの前までの期間内に、検知信号Sx,Syが図12(a)又は図12(b)に示したようなシーケンスで変化しなかったような場合には、小径ディスクやその他の異物等が挿入されたと判断して、排出処理を行うようになっている。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の搬送装置では、図12(b)に示したように、アダプタADP’のみが挿入され、マスキング時間Tmaskの経過の後に、検知信号Sxが論理“L”、且つ検知信号Syが論理“H”となれば、そのアダプタADP’を排出すべくエラー処理を行って対処することが可能である。
【0038】
つまり、同図(b)中、符号Px("L")とPy("H")で示すように、マスキング時間Tmaskの経過の後、検知信号Sx,Syが論理“L”,“H”となれば、アダプタADP’を排出することが可能である。
【0039】
ところが、アダプタADP’のみが挿入された場合には、同図(b)からも解るように、検知信号Sxが論理“H”から“L”へ反転する時点t2から、検知信号Syが論理“H”から“L”へ反転する時点t3までの期間(t3−t2)が短期間となり、更に実際の搬送動作では、これらの時点t2,t3及び期間(t3−t2)が非定常に変動する。
【0040】
このため、マスキング時間Tmskの経過を待ってから、この非定常に変動し且つ短期間に生じる検知信号Sx,Syの変化を調べることとすると、検知信号Sx,Syの変化に基づいたディスク判別結果が誤判断となる場合があり、本来排出すべきアダプタADP’を誤って搬入してしまう虞があった。
【0041】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、例えば搬送対象物に対する優れた判別精度を有し、また、優れた信頼性、操作性等を発揮し得る情報記録媒体搬送装置を提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に係る発明は、中心部に円形状のクランプ孔が形成された円板形状の大径情報記録媒体と、中心部に前記クランプ孔と同形状のクランプ孔が形成され前記大径情報記録媒体より小径の円板形状の小径情報記録媒体の外径に合わせられた円形嵌合穴を有する円環形状のアダプタの、前記円形嵌合穴に前記小径情報記録媒体が取り付けられることにより実現される、前記大径情報記録媒体と同形状の擬似的な情報記録媒体とを、搬送対象物の中から選択して搬送する情報記録媒体搬送装置であって、前記搬送対象物を所定の搬出入方向へ搬送する移送手段と、前記移送手段による搬入方向への搬送に際し、前記送対象物の中心軸線上の移動軌跡を検知する第1の検知手段と、前記搬入方向に対して直交する方向の位置であって、前記小径情報記録媒体の半径より大きく且つ前記大径情報記録媒体の半径より小さい範囲内の距離だけ前記第1の検知手段から離れた位置を通過する前記搬送対象物の移動軌跡を検知する第2の検知手段と、前記第1の検知手段と第2の検知手段との検知出力に応じて前記移送手段の搬送動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記移送手段による前記搬送対象物の搬入中に、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を最初に検知したときから第1の期間内に、前記第2の検知手段が前記搬送対象物を検知しかつ前記第1の検知手段の検知出力が変化した場合、または、前記第1の期間以降の第2の期間内に、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を再度検知しかつ前記第2の検知手段の検知出力が変化した場合、のいずれかに該当する際は、前記大径情報記録媒体又は前記擬似的な情報記録媒体を搬入中と判断し、前記移送手段に搬入動作を継続させることを特徴とする。
【0044】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る情報記録媒体搬送装置において、前記制御手段は、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を最初に検知したときから当該第1の検知手段の検知出力が次に変化するまでの間に前記第2の検知手段の検知出力が変化しない場合に、搬送対象物の搬入動作を禁止させることを特徴とする。
【0045】
請求項2に係る情報記録媒体搬送装置によれば、正規のディスク以外の搬送対象物、例えば利用対象としていない情報記録媒体や異物等の搬入を禁止することで、無用のトラブルを未然に防止する。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の情報記録媒体搬送装置の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
【0047】
なお、図1は、本実施形態の情報記録媒体搬送装置を備えた情報記録再生装置の外観形状と本情報記録媒体搬送装置の概略構造を示す図、図2は、情報記録再生装置の内部構造を示す斜視図、図3は、情報記録再生装置の内部構造及び動作を説明するための図、図4は、本情報記録媒体搬送装置の構成を説明するための図である。
【0048】
図1(a)において、本情報記録再生装置1は、車載用オーディオシステム等に選択的に組み付けられるコンポーネントとして開発されたものであり、規格に準拠した外径約12cmのCDやDVD等のディスク(大径ディスク)と、外径約12cmの円環形状のアダプタに外径約8cmの小径のCDが取り付けられることで実現される擬似的なディスク(アダプタブルディスク)を利用対象としてしている。
【0049】
情報記録再生装置1の前面には、ユーザー等が所望の大径ディスクやアダプタブルディスクを挿入するためのスリット形状の挿入口2が形成されている。また、挿入口2は、大径ディスクとアダプタブルディスクの厚み及び外径に比べて若干大きめのスリット形状に形成されている。
【0050】
この挿入孔2に大径ディスク又はアダプタブルディスク(以下、これらのディスクを「正規ディスク」という)が挿入されると、後述の情報記録媒体搬送装置3が正規ディスクを装置1内に搬入し、仮に挿入口2に異物等が挿入されると、情報記録媒体搬送装置3がそれを識別して挿入口2から排出する。また、挿入口2は、使用済みとなった正規ディスクを情報記録再生装置1の外へ排出(搬出)するための排出口ともなっている。
【0051】
次に図1(b)において、本情報記録媒体搬送装置3は、搬出入方向(x方向)に対し直交して配設された搬送ローラ4と、ギヤ機構(符号省略)を介して搬送ローラ4を正逆転自在に回転駆動する駆動モータ5と、搬送ローラ4の中央位置に所定間隔をおいて離間配置されたフォトダイオード及び発光ダイオード等を有する所謂フォトインターラプタで形成された光学式の挿入検知センサ6と、搬送ローラ4の長手方向(y方向)の両端位置に所定間隔をおいて離間配置された機械式のマイクロスイッチで形成された外径検知センサ7,8と、搬送ローラ4のローラー面に対して微小な隙間Wを開けて対向配置された板状の案内部材9とを備えて構成されている。
【0052】
搬送ローラ4と案内部材9は、挿入口2よりも後方(装置内)に配設され、更に搬送ローラ4と案内部材9との間の微小な隙間Wが挿入口2に対向している。
【0053】
ユーザー等が外部から、所望の正規ディスクを挿入口2を介して挿入すると、案内部材9がそれらの正規ディスクを微小な隙間Wへ案内し、更に正転する搬送ローラ4の駆動力によって、そのローラー面と案内部材9との間で挟持しつつ装置1内へ搬入する。
【0054】
更に、挿入検知センサ6は、搬送ローラ4と案内部材9との間の微小な隙間Wよりも僅かに挿入口2側に近い位置であって、搬送ローラ4の長手方向(y方向)の中央位置に合わせて設けられている。
【0055】
したがって、正規ディスクが挿入口2を介して挿入されると、その挿入された正規ディスクの先頭部を挿入検知センサ6が真っ先に検知し得るようになっている。
【0056】
更に又、マイクロスイッチで形成されている外径検知センサ7,8は、挿入検知センサ6を中心として搬出入方向(x方向)に対し直交して一列に配置されている。つまり、挿入検知センサ6と外径検知センサ7,8は、搬送ローラ4に対して平行で、且つ上記の微小な隙間Wに対しても平行となるように配置されている。
【0057】
搬送ローラ4の両端の近傍には、外径検知センサ7,8を支承する弾性付勢機構(図示省略)が設けられている。
【0058】
この弾性付勢機構には、外径検知センサ7,8を挿入検知センサ6側へ常時弾性付勢する弾性スプリング等が備えられている。そのため、外径検知センサ7,8はその弾性スプリングの伸縮可能範囲内で、挿入検知センサ6側に進退移動できるようになっている。
【0059】
更にこれらの外径検知センサ7,8は、挿入検知センサ6を中心として、夫々所定の距離だけ離して配置されている。すなわち、外径約8cmの小径ディスクの半径よりも大きく、且つ外径約12cmの大径ディスク及びアダプタブルディスクの半径よりも小さい範囲内の距離を、挿入検知センサ6と外径検知センサ7との離間距離、及び挿入検知センサ6と外径検知センサ8との離間距離として決められている。
【0060】
より詳細に述べると、図5(b)と図6(b)に模式的に示されているように、正規ディスクである大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが外径検知センサ7,8に最初に当接したときには、挿入検知センサ6は正規ディスクDSC,ADPの板面領域内に位置し(図5(b)参照)、且つ、小径ディスクを有していないアダプタADP’の嵌合部Bを挿入検知センサ6が最初に検知したときには、未だ外径検知センサ7,8がアダプタADP’の外周部Aに当接しない位置(図6(b)参照)となるという関係に基づいて、挿入検知センサ6と外径検知センサ7,8との間隔が決められている。
【0061】
また、挿入された正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’が外径検知センサ7,8間を通過する際、その正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’の外周部が外径検知センサ7,8に摺接することになり、上記弾性スプリングの付勢力に抗して外径検知センサ7,8の間隔を押し広げながら通過する。
【0062】
そして、上記の摺接により外径検知センサ7,8が同時にオン(ON)となり、正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’の通過を検知する。
【0063】
また、小径ディスクが挿入された場合には、小径ディスクは外径検知センサ7,8に同時に接触し得ないため、外径検知センサ7,8は同時にオン(ON)となることはない。そのため、挿入検知センサ6がオン(ON)となった後、所定時間(タイムアウト期間)が経過しても外径検知センサ7,8がオン(ON)とならない場合に、小径ディスクが挿入されたと判断することが可能となっている。
【0064】
更に、正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’が外径検知センサ7,8間を通過する際、上述の弾性付勢力によって、挿入検知センサ6を中心とするように正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’を保持する。このため、上述の弾性付勢機構は、移動中の正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’の中心軸線上の移動軌跡を挿入検知センサ6で常時検知することを可能にし、更に後述のシステムコントローラ17が正規ディスクDSC,ADPやアダプタADP’等を識別判断する際の精度向上に寄与している。
【0065】
次に、図2を参照して、情報記録再生装置1の内部構造を説明する。
【0066】
情報記録再生装置1の中央部10には、複数枚の正規ディスクDSC,ADPを装填可能とするディスクチェンジャ機構が備えられている。
【0067】
このディスクチェンジャ機構は、図3(b)の縦断面図にて概略的に示すように、複数枚の正規ディスクDSC,ADPを個別に載置する複数枚のトレイ11a〜11fと、これらのトレイ11a〜11fを上下方向(z方向)へ移動させるエレベータ機構(図示省略)とを備えて構成されている。
【0068】
そして、情報記録媒体搬送装置3が搬入動作する際には、先ずエレベータ機構が、空いているトレイを搬送ローラ4と案内部材9間の微小な隙間Wに対向する高さに位置合わせし、次に、情報記録媒体搬送装置3が正規ディスクDSC,ADPをその空きトレイ側へ搬入して載置させる。
【0069】
また、情報記録媒体搬送装置3が正規ディスクDSC,ADPを搬出する際には、先ずエレベータ機構が、それらのディスクを載置しているトレイを隙間Wに対向する高さに位置合わせし、次に情報記録媒体搬送装置3がそのトレイから特定の正規ディスクを搬出し、挿入口2から排出させる。
【0070】
更に、ディスクチェンジャ機構の後方には、支軸12を中心として回動自在なピックアップ機構13が設けられている。
【0071】
すなわち、図3(a)の平面図に示すように、ピックアップ機構13はディスクチェンジャ機構に備えられているトレイ11a〜11fに載置されている正規ディスクのクランプ部に向けて回動すると共に、支軸12に支持された金属製のアーム部14の先端部に、正規ディスクのクランプ部を回動自在に挟持するクランプ機構15が設けられている。
【0072】
更にクランプ機構15には、挟持した正規ディスクを所定方向に一定の線速度で回転させるモータ(図示省略)が設けられ、更にアーム部14には、正規ディスクの記録面に対向する光ピックアップPUを、その正規ディスクの半径方向に沿って進退自在に移動させるキャリッジ機構(図示省略)が設けられている。
【0073】
したがって、情報再生又は情報記録すべき正規ディスクが載置されているトレイを、上述のエレベータ機構によって、ピックアップ機構13と同じ高さ位置まで移動させた後、支軸12を中心にしてピックアップ機構13をその載置されている正規ディスクのクランプ部側へ回動させてクランプ機構15で挟持させ、更に挟持した正規ディスクを所定の線速度で回転させつつ光ピックアップPUを制御することにより、情報再生又は情報記録を行うようになっている。
【0074】
そして、情報再生又は情報記録を行わないとき、すなわち本情報記録媒体搬送装置3が搬入又は搬出の動作を行っているときと、エレベータ機構がトレイを移動させているときには、図2と図3に示すように、ピックアップ機構13は情報記録再生装置1の後方位置へ回動して待機するようになっている。
【0075】
また、図2に示すように、ピックアップ機構13のアーム部14の一端には、各トレイ11a〜11fに正規ディスクが装填されたことを検知する光学式の光センサや機械式のマイクロスイッチで形成された装填検知センサ16が設けられている。
【0076】
更に、情報記録再生装置1内の所定位置に、情報記録媒体搬送装置3の動作を制御するための電気回路基板が設けられている。
【0077】
図4(a)のブロック図に示すように、上述の電気回路基板には、情報記録再生装置1及び情報記録媒体搬送装置3を制御するマイクロプロセッサ(MPU)を備えたシステムコントローラ17と、システムコントローラ17からの指示に従って駆動モータ5に駆動電力を供給する駆動部18が備えられている。
【0078】
システムコントローラ17は、挿入検知センサ6と外径検知センサ7,8及び装填検知センサ16から出力される検知信号Sa,Sb,Sc,Sdを逐一入力し、予め設定されているシステムプログラムを実行することによって、それらの検知信号Sa,Sb,Sc,Sdの変化を解析し、駆動部18に指示して駆動モータ5への電力供給を制御させ、搬送ローラ4に適切な搬送動作を行わせるべく集中的に制御する。
【0079】
以上に説明した情報記録再生装置1と情報記録媒体搬送装置3の構成を総括的に示すと、図4(b)の平面図にて示すように、移送手段としての搬送ローラ3が搬出入方向に対して直交して配置され、その搬送ローラ3に沿って、第1の検知手段としての挿入検知センサ6と、第2の検知手段としての外径検知センサ7,8が配設されている。
【0080】
搬送ローラ3の搬入方向の後方には、複数のトレイ11a〜11fを有するディスクチェンジャ機構が備えられ、更にディスクチェンジャ機構の後方に、回動自在なピックアップ機構13が設けられている。
【0081】
そして、トレイ11a〜11fに載置されている正規ディスクに対して情報再生又は情報記録する際、ピックアップ機構13が回動し、クランプ機構15でその正規ディスクのクランプ部CPを挟持して回転させ、光ピックアップPUによる情報再生又は情報記録を行うようになっている。
【0082】
次に、情報記録媒体搬送装置3の動作を図5乃至図9を参照して説明する。
【0083】
まず、図5、図6、図7及び図8を参照して、本情報記録媒体搬送装置3の基本動作を説明する。
【0084】
なお、図5(a)〜(f)は、正規ディスクである大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを搬送ローラ4が搬入したときの、それら正規ディスクDSC,ADPと挿入検知センサ6及び外径検知センサ7,8との位置関係の変化を示した図である。
【0085】
また、図6(a)〜(f)は、仮にアダプタADP’のみを搬送ローラ4が搬入したときの、そのアダプタADP’と挿入検知センサ6及び外径検知センサ7,8との位置関係の変化を示した図である。
【0086】
図7は、仮に小径ディスクDSC’を搬入したときの、その小径ディスクDSC’と挿入検知センサ6及び外径検知センサ7,8との位置関係の変化を示した図である。
【0087】
図8は、図5、図6、図7に示すようにディスク等DSC,ADP,ADP’,DSC’が搬入されるのに応じて挿入検知センサ6及び外径検知センサ7,8から出力される検知信号Sa,Sb(Sc)の変化を示したタイミングチャートである。
【0088】
図5において、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入口2より挿入され、同図(a)に示すように挿入検知センサ6がそれら正規ディスクDSC,ADPの外周部Aの先端を検知すると、搬送ローラ4が正転を開始して搬送動作を継続する。
【0089】
これにより、同図(a)〜(f)の順で正規ディスクDSC,ADPが搬入方向へ移動していき、更にその移動に伴って挿入検知センサ6と外径検知センサ7,8から、図8(a)に示すような検知信号Sa,Sb(Sc)が出力される。
【0090】
図6において、アダプタADP’だけが挿入口2より挿入され、同図(a)に示すように挿入検知センサ6がそのアダプタADP’の外周部Aの先端を検知すると、搬送ローラ4が正転を開始して搬送動作を継続する。
【0091】
ただし、アダプタADP’だけが挿入された場合には、後述するように異物と同様に途中で排出することとなるが、説明の便宜上、仮にアダプタADP’を搬入した場合には、同図(a)〜(f)の順で搬入方向へ移動していくことになる。そして、アダプタADP’の搬入方向への移動に伴って、挿入検知センサ6と外径検知センサ7,8から、図8(b)に示すような検知信号Sa,Sb(Sc)が出力されることとなる。
【0092】
図7において、小径ディスクDSC’が挿入された場合にも、異物と同様に途中で排出することとなるが、説明の便宜上、仮に小径ディスクDSC’を搬入したとした場合には、図8(c)に示すように、挿入検知センサ6が小径ディスクDSC’の板面領域と非板面と検知するのに応じて論理反転する検知信号Saを出力し、外径検知センサ7,8からは、常に論理“H”となる検知信号Sb(Sc)が出力される。
【0093】
ここで、図5〜図8中に記載されている時点t1〜t8は、検知信号Sa,Sb(Sc)が論理反転する際の特徴的な時点を示しており、図8中に記載されている期間τ1〜τ5は、ディスク等DSC,ADP,ADP’,DSC’の形状に応じて変化する検知信号Sa,Sb(Sc)の特徴的な部分を示している。
【0094】
つまり、図8において、時点t1で搬入動作が開始されると、時点t1〜t8において、検知信号Sa,Sb(Sc)が論理反転し、例えば期間τ1では、正規のディスクDSC,ADPのクランプ孔が検知信号Saによって検知され、期間τ2では、正規のディスクDSC,ADPの外周部が検知信号Sb(Sc)によって検知され、期間τ3では、アダプタADP’の嵌合部が検知信号Saによって検知され、期間τ4では、アダプタADP’の外周部が検知信号Sb(Sc)によって検知され、期間τ5では、小径ディスクDSC’のクランプ孔が検知信号Saによって検知されるというように、検知信号Sa,Sb(Sc)の論理レベルの変化によって、各ディスク等DSC,ADP,DSC’,ADP’の搬入中の位置を検知できるようになっている。
【0095】
なお、図8中に示す所定時間Tmskはマスキング時間、他の期間Tout1,Tout2は夫々タイムアウト期間であり、これらの予め決められたマスキング時間Tmsk,とタイムアウト期間Tout1,Tout2を利用することで、後述のディスク判別を高精度で行うようになっている。また、これらのマスキング時間Tmskとタイムアウト期間Tout1,Tout2は、搬送ローラ4の回転速度、別言すれば搬送速度に応じて相対的に決められ、本情報記録媒体搬送装置3の設計段階や組立段階において予め設定されるようになっている。
【0096】
次に、図9のフローチャートを参照して、本情報記録媒体搬送装置3の動作を詳述する。
【0097】
図9において、ステップS100では、システムコントローラ17が挿入検知センサ6の検知信号Saを逐一調べ、その検知信号Saが論理“L”のままのときには未だディスク等が挿入されていないと判断して待機する。
【0098】
検知信号Saが論理“L”から“H”に反転すると、ディスク等が挿入されたと仮判断し、ステップS102において搬送ローラ4の正転動作を開始させる。
【0099】
更に、ステップS102では、搬送ローラ4の正転動作を開始させるのと同時に、マスキング処理を開始し、更にシステムコントローラ17内の記憶領域(図示省略)に記憶される状態監視フラグFokを論理“L”に設定する。
【0100】
すなわち、ステップS102では、図8に示した所定のマスキング時間Tmskと、タイムアウト期間Tpot1,Tout2、及び状態監視フラグFokを設定するのと同時に、時点t1から搬入動作を開始する。
【0101】
ステップS104では、未だマスキング時間Tmsk中であるか否か判断し、マスキング時間Tmskが終了すればステップS106へ移行し、未だマスキング時間Tmsk中であればステップS108へ移行する。
【0102】
上述のマスキング時間Tmsk中にステップS108へ移行すると、検知信号Saが論理“H”、且つ検知信号Sb(Sc)が論理“L”となったか判断し、かかる条件を満足していないと判断すると、ステップS104に戻って処理を継続する。
【0103】
一方、上述の条件を満足していると判断すると、ステップS108からステップS110へ移行して、状態監視フラグFokを論理“H”に設定する。そして、ステップS104に戻って処理を継続する。
【0104】
すなわち、ステップS104,S108,S110では、図8に示すマスキング時間Tmskの間、検知信号Sa,Sb(Sc)の状態を逐一調べ、検知信号Saが論理“H”、且つ検知信号Sb(Sc)が論理“L”となると、状態監視フラグFokを論理“H”に設定する。具体的には、図8(a)の符号Pa1,Pb1にて示す状態となったときに、状態監視フラグFokを論理“H”に設定する。
【0105】
そして、かかる条件を満足するのは、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPが挿入された場合に限られるので、状態監視フラグFokを論理“H”に設定することで、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを搬入中の候補として記憶する。
【0106】
また、既述したように、従来技術ではマスキング時間Tmsk内に生じる所定の検知信号を無視し、マスキング時間Tmskの経過後の短時間の間に、その非定常に変化する検知信号に基づいて所謂ディスク判別を行っていたため、精度の良いディスク判別を行うことが困難となっていた。
【0107】
これに対し本実施形態では、検知信号Sa,Sb(Sc)を逐一調べ、検知信号Sb(Sc)が論理“L”となったときに検知信号Saが論理“H”となっていれば、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを候補として判別することができる。このため、マスキング時間Tmskの終了時点を、検知信号Sb(Sc)が論理“L”となる時点t3よりも若干後に設定しておくことで、的確なディス判別を行うことができ、更に、マスキング時間Tmskの終了時点は極めて容易に設定することが可能であることから、設計の自由度を向上させることができると共に、極めて信頼性の高いディスク判別を実現することが可能となっている。
【0108】
次に、マスキング時間Tmskが終了してステップS106に移行すると、検知信号Saが論理“H”から“L”に反転したか判断する。
【0109】
ここで、未だ検知信号Saが論理“H”から“L”に反転していないと判断すると、ステップS108’、ステップSS110’、ステップS112、ステップS114にて示す処理ルーチンへ移行し、所定のタイムアウト期間Tout1が経過するまでの間に、検知信号Saが論理“H”から“L”に反転するか否かの処理を行う。
【0110】
なお、ステップS108’、ステップSS110’では、上述のステップS108、ステップSS110と同様の処理を行うことにより、タイムアウト期間Tout1を上限として、検知信号Saが論理“H”から“L”に反転する時点まで、実質的にマスキング時間Tmskを延長する。
【0111】
そして、仮にタイムアウト期間Tout1が経過したと判断すると、ステップS114に移行してエラー処理を行い搬送動作を終了する。
【0112】
つまり、タイムアウト期間Tout1が経過しても検知信号Saが論理“H”のままとなった場合は、異物等が挿入された場合等に相当することから、エラー処理を行うことで異常事態の発生を未然に防止することとしている。
【0113】
一方、タイムアウト期間Tout1内であれば、ステップS106に戻って処理を繰り返す。
【0114】
そして、図8中に例示するタイムアウト期間Tout1の経過前に、例えば符号Pa2,Pb2で示すようなタイミングで検知信号Saが論理“H”から“L”に反転すると、ステップS106でこれを検知し、ステップS116に移行する。
【0115】
そして、ステップS106〜S114では、ステップS102で開始された初期のマスキング時間Tmskが経過しても、検知信号Saが継続して論理“H”であった場合には、そのマスキング時間Tmskを実質的に延長し、検知信号Saが次の変化つまり論理“L”になるまでの間に検知信号Sb(Sc)の変化を調べるようにもしているため、例えば、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPの搬入時間にばらつきがあったとしても、それらを誤ったディスクと判断することなく、より精度のよいディスク判別を実現することが可能となっている。
【0116】
次に、ステップS116では、更に検知信号Sb(Sc)が論理“L”の状態となっているか判断し、論理“L”となっていれば(「YES」の場合)、ステップS120へ移行し、「NO」の場合にはステップS118に移行して上述したステップS114と同様のエラー処理を行うと共に搬送動作を終了する。
【0117】
なお、ステップS118のエラー処理に移行することとなった場合には、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADP以外のディスクや異物等、すなわち、小径ディスクDSC’とアダプタADP’も含めて異物等と判断することになり、不要な小径ディスクDSC’とアダプタADP’も異物等として排出される。
【0118】
このように、ステップS106〜S116の処理を行うと、正規のディスクである大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPのクランプ孔の特徴を検知することができ、論理“H”に設定されている状態監視フラグFokの情報をより信頼性の高いものとすることができる。
【0119】
特に、ステップS106,S112の処理では、タイムアウト期間Tout1の間に、検知信号Saが論理“H”から“L”となったか逐一調べるので、その検知信号Saが論理“H”から“L”となった時点を的確に検知することができる。更にステップS116において検知信号Sb(Sc)が論理“L”となっていれば、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを搬入中であると判断することができ、状態監視フラグFokの情報と相俟って、より的確なディスク判別の判断を行うことができる。
【0120】
また、タイムアウト期間Tout1の終了時点を、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPのクランプ孔の特徴を検知できる時点に設定すれば、上述の的確なディスク判別が可能となり、更にこのタイムアウト期間Tout1の終了時点は容易に設定することが可能であることから、設計の自由度を向上させることができると共に、極めて信頼性の高いディスク判別を実現することができるようになっている。
【0121】
次に、ステップS120では、外径検知センサ7,8の検知信号Sb(Sc)が論理“L”から“H”に反転したか判断する。すなわち、例えば図8中に符号Pa3,Pb3で示すタイミングで検知信号Sb(Sc)が論理“L”から“H”に反転したかを判断する。
【0122】
そして、検知信号Sb(Sc)が論理“H”に反転した場合には、ステップS130に移行し、未だ論理“H”に反転していない間はステップS122〜S126の処理を繰り返す。すなわち、ステップS120〜S126の処理は、図8に示したタイムアウト期間Tout2の終了時以前で繰り返されるようになっている。
【0123】
まず、ステップS122では、検知信号Saが論理“H”となっているか判断する。
【0124】
ここで、検知信号Saが論理“H”となっていれば、上述の符号Pa3,Pb3で示すタイミングと同様に、検知信号Sb(Sc)が論理“H”且つ検知信号Saが論理“H”となったと判断して、ステップS124に移行し、再び状態監視フラグFokを論理“H”に設定する。これにより、大径ディスクDSCとアダプタブルディスクADPを適切に搬入中であり、且つ今まで行ってきたディスク判別の結果を更に信頼性の高いものとする。
【0125】
一方、ステップS122において検知信号Saが論理“H”となっていない場合には、ステップS126へ移行してタイムアウト期間Tout2内であるか判断する。そして、タイムアウト期間Tout2内であれば、ステップS120に戻って処理を継続し、タイムアウト期間Tout2が経過した場合には、ステップS128に移行してエラー処理を行う。
【0126】
つまり、図8中の符号Pa3,Pb3で示したように、タイムアウト期間Tout2が経過する前に大径ディスクDSCとアダプタブルディスクADPの特徴を検知できた場合には、ステップS122で状態監視フラグFokを論理“H”に設定した後、ステップS120を経由してステップS130へ移行することになり、タイムアウト期間Tout2が経過した場合には、何らかのトラブルが発生したと判断して、ステップS128のエラー処理を行って、搬入中であった搬送対象物を強制的に排出することで、異常事態の発生を未然に防止する。
【0127】
例えば、回避し得ない何らかの原因によって、小径ディスクを有していないアナプタADP’や小径ディスクDSC’、その他の異物等が未だ搬入中となっていたような場合には、タイムアウト期間Tout2内に、ステップS120とステップS122の条件を満足しない、すなわち検知信号Sa,Sb(Sc)が共に論理“H”とはならないため、ステップS128のエラー処理によって強制的に排出することが可能となっている。
【0128】
また、検知信号Sb(Sc)が論理“L”から“H”に反転するまでの間、検知信号Sb(Sc)を逐一調べるので、検知信号Sb(Sc)が論理“L”から“H”になった時点(符号Pb3参照)を的確に検知することができ、ひいては状態監視フラグFokの情報を極めて信頼性の高いものとすることが可能となっている。
【0129】
次に、ステップS130では、状態監視フラグFokを最終判断し、仮に論理“L”となっていない場合には、ステップS132に移行してエラー処理を行い、強制排出の処理を行うと共に、搬入動作を終了する。
【0130】
つまり、ステップS130では、今まで搬入してきた搬送対象物が間違いなく大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPであるかの最終確認を行い、状態監視フラグFokが論理“H”となっていた場合に限って、ステップS134に移行して、正規ディスクである大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPをトレイに装填させ、装填検知センサ16の検知信号Sdがオンとなったことを確認した後、搬送ローラ4の回転を停止させて搬入処理を終了する。
【0131】
以上に説明したように、本実施形態の情報記録媒体搬送装置3によれば、検知信号Sa,Sb,Scの変化を精密に調査するので、大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPの特徴を的確に検出し、それ以外の利用対象とはなっていない小径ディスクDSC’や単なるアダプタADP’、及び異物等を確実に排出することができると共に、正規ディスクである大径ディスクDSCとアダプタブルディスクADPを的確に搬入することができる。
【0132】
なお、以上の実施形態の説明では、マイクロスイッチで形成された外径検知センサ7,8に大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPを摺接させることで、それらの外周部の移動軌跡を検知するようになっているが、本発明はかかる構成に限定されるものではない。変形例として、上述のマイクロスイッチに代えて、受光素子と発光素子で構成される光学式の光センサで大径ディスクDSC又はアダプタブルディスクADPの外周部側の板面の移動軌跡を非接触で検知するようにしてもよい。
【0133】
また本実施形態では、移送手段として、回転する搬送ローラ4の駆動力で搬送を行う構成としているが、本発明はかかる構成に限定されるものではない。要は、大径ディスクDSCや、アダプタブルディスクADP等を移送することが可能な移送手段であればよい。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の情報記録媒体搬送装置によれば、第1の検知手段が搬送対象物を最初に検知したときからその第1の検知手段の検知出力が次に変化するまでの間に第2の検知手段の検知出力が変化した場合を条件として、正規のディスクである大径情報記録媒体又は擬似的な情報記録媒体を搬入中と判断して搬入動作を継続させ、また、第1の検知手段が搬送対象物を最初に検知したときから第1の検知手段の検知出力が次に変化するまでの間に第2の検知手段の検知出力が変化しない場合(条件を満足しない場合)に、搬送対象物の搬入動作を禁止させることとしたので、正規のディスクのみを確実に搬入することが出来ると共に、異物等の搬入を禁止して無用のトラブルを未然に防止することができる。
【0135】
更に、第1,第2の検知手段の検出結果を逐一調べて上記の条件を満足するか判断するので、信頼性の高い搬送が可能となり、操作性の向上を実現することが可能な情報記録媒体搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の情報記録媒体搬送装置の構成を示す図である。
【図2】本実施形態の情報記録媒体搬送装置を備えた情報記録再生装置の内部構造を示す斜視図である。
【図3】情報記録再生装置の内部構造を更に示す図である。
【図4】本実施形態の情報記録媒体搬送装置を制御するための回路、及び各検知センサと搬送ローラの位置関係等を示す図である。
【図5】搬入時の大径ディスク又はアダプタブルディスクと各検知センサの位置関係を示す図である。
【図6】搬入時のアダプタと各検知センサの位置関係を示す図である。
【図7】搬入時の小径ディスクと各検知センサの位置関係を示す図である。
【図8】図5、図6、図7に示した各ディスク等と各検知センサの位置関係の変化に応じて生じる検知センサの出力の変化を示したタイミングチャートである。
【図9】本実施形態の情報記録媒体搬送装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】ディスク及びアダプタの形状等を示す図である。
【図11】従来の情報記録媒体搬送装置とその動作を説明するための図である。
【図12】従来の情報記録媒体搬送装置における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1…情報記録再生装置
2…挿入口
3…情報記録媒体搬送装置
4…搬送ローラ
5…駆動モータ
6…挿入検知センサ
7,8…外径検知センサ
11a〜11f…トレイ
13…ピックアップ機構
16…装填検知センサ
17…システムコントローラ
18…駆動部
DSC…大径ディスク
ADP…アダプタブルディスク
ADP’…小径ディスクを有さないアダプタ

Claims (2)

  1. 中心部に円形状のクランプ孔が形成された円板形状の大径情報記録媒体と、中心部に前記クランプ孔と同形状のクランプ孔が形成され前記大径情報記録媒体より小径の円板形状の小径情報記録媒体の外径に合わせられた円形嵌合穴を有する円環形状のアダプタの、前記円形嵌合穴に前記小径情報記録媒体が取り付けられることにより実現される、前記大径情報記録媒体と同形状の擬似的な情報記録媒体とを、搬送対象物の中から選択して搬送する情報記録媒体搬送装置であって、
    前記搬送対象物を所定の搬出入方向へ搬送する移送手段と、
    前記移送手段による搬入方向への搬送に際し、前記送対象物の中心軸線上の移動軌跡を検知する第1の検知手段と、
    前記搬入方向に対して直交する方向の位置であって、前記小径情報記録媒体の半径より大きく且つ前記大径情報記録媒体の半径より小さい範囲内の距離だけ前記第1の検知手段から離れた位置を通過する前記搬送対象物の移動軌跡を検知する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段と第2の検知手段との検知出力に応じて前記移送手段の搬送動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記移送手段による前記搬送対象物の搬入中に、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を最初に検知したときから第1の期間内に、前記第2の検知手段が前記搬送対象物を検知しかつ前記第1の検知手段の検知出力が変化した場合、または、前記第1の期間以降の第2の期間内に、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を再度検知しかつ前記第2の検知手段の検知出力が変化した場合、のいずれかに該当する際は、前記大径情報記録媒体又は前記擬似的な情報記録媒体を搬入中と判断し、前記移送手段に搬入動作を継続させること
    を特徴とする情報記録媒体搬送装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の検知手段が前記搬送対象物を最初に検知したときから当該第1の検知手段の検知出力が次に変化するまでの間に前記第2の検知手段の検知出力が変化しない場合に、搬送対象物の搬入動作を禁止させること
    を特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体搬送装置。
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