JP4038496B2 - パイプイントンネル工法等における鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法 - Google Patents

パイプイントンネル工法等における鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法 Download PDF

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この発明は、老朽化した既設水路トンネル又は既設管水路等に新管を順々に挿入してその各新管を継ぎ合わせて新配管を形成し、その新配管と前記既設水路トンネル等の間に新管の注入口を介してグラウト材を充填するパイプイントンネル工法等における鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法に関するものである。
今日、上下水管路、農業用水配管路等として、過去に、ボックスカルバート、ヒューム管等により形成した既設水路トンネル又は既設管水路が老朽化した場合、それらのトンネル等内に、新管を順々に挿入して新配管を形成する等のパイプイントンネル工法により、その水路を更新することが行われている。また、地中にガス導管などの配管を設置する際、その導管の防食被覆の損傷防止や敷設後の配管保護のために、その導管の外側に鞘管を設ける工法が行われている。以下、ボックスカルバート等よりなる既設水路トンネル、既設管水路等のように地中横方向に筒状の空間を形成した構造物を、総称して「鞘管」と称し、その鞘管内に配設される導管、新管からなる配管を「新配管」という。
これらの工法においては、その新配管と鞘管の間にグラウト材を充填して、新管と鞘管を一体化して管路全体の強度等を高める必要がある。
例えば、その一工法として、図4、図5に示すように、既設トンネル水路(鞘管)A内に新管Bを順々に挿入してその各新管Bを管継手Cを介して継ぎ合わせて新配管B´を形成し、その新配管B´(新管B)と鞘管(既設管)Aの間に新管Bの注入口を介してグラウト材aを充填するものがある(特許文献1参照)。
特開平9−166242号公報
これらの工法において、グラウト材aの充填は、図5に示すように、15〜20本程の新管Bを一回のグラウト材aの充填範囲とし、その範囲の両端の新管Bと鞘管Aの間に中間部間仕切り壁Dを形成し、新管Bに形成した注入口から、グラウト材aを新管Bと鞘管Aの間に注入して行っている。
その一回のグラウト材aの充填範囲を15〜20本程の新管Bを継げた配管長さLとしているのは、その長さは、一日に打設可能なグラウト材aの量が鞘管Aと新管Bの隙間の断面積で割って決定され、通常、一日に打設可能なグラウト材aの量が20〜60m3であって、その量を、通常の鞘管Aと新管Bの隙間の断面積で割ると、新管Bを15〜20本程継げた長さとなるからである。
ところで、中間部仕切り壁Dをなくせば、その工数の削減となって、工費の低減化を図れて、今日のコスト削減要請に応え得る。しかし、中間部仕切り壁Dをなくすと、グラウト材aの打設を数日に亘って行うこととなり、その時間を空けて打設した打ち継ぎ面の強度低下等の問題が生じる恐れがある。
また、そのグラウト材aの充填時、既設水路内であること等の理由から、鞘管A内には溜まり水や地中からの湧き水(以下、両者を「溜まり水」と言う)があり、グラウト材aに通常のエアミルクを使用した場合、その溜まり水にエアミルクが接触すると、互いに混じり合ってエアミルクの水分量が増加し、気泡とミルクとの材料分離が生じ、分離した気泡は非常に脆弱なものとなる。この場合、エアミルクの品質は著しく低下し、充填層の強度不足の原因となる。このため、従来では、溜まり水を抜いた後、エアミルクを打設しており、その水抜き作業が繁雑である上に、水抜きが不十分であると、前記のエアミルクの品質の低下を招いて充填層の強度不足等の問題が生じる。
この発明は、一回のグラウト材aの充填範囲を長くして、中間部間仕切り壁Dの形成数を削減することを課題とする。
上記課題を解決するために、この発明は、まず、グラウト材aに水中不分離性のもの(水中分離抵抗性の優れたもの)を使用したのである。
水中不分離性のグラウト材aは、溜まり水と接触しても混じり合うことはないため、鞘管と新配管の間に打設されたグラウト材aは溜まり水と接触面を保ちつつ、溜まり水を押し出して行くこととなる。このため、グラウト材aの品質は殆ど低下せず、混練直後と同程度のものを充填できる。
また、水中不分離性のグラウト材aは、時間をおい打ち継ぎをした場合、その打ち継ぎ部においても強度の大きな低下は認められない。このため、打ち継ぎ部が生じる箇所に形成する中間仕切り壁を設ける必要がなくなる。
つぎに、この発明は、グラウト材aの充填範囲の両端部には従来と同様にグラウト材aの流出防止用間仕切り壁を形成し、その一方の端に向かって他の端からグラウト材aを充填するようにしたのである。
通常、一施工業者が受け持った一工区全長に亘ってグラウト材aを打設するには、一日の作業では行うことができず、数日に分けて作業をしなくてはならないため、その作業の節目の打設箇所には、打ち継ぎ部が生じることとなる。この場合、上記のように、水中不分離性のグラウト材aは、その打ち継ぎ部においても強度の大きな低下は認められないから、従来、その打ち継ぎ部に形成していた中間仕切り壁を設ける必要はない。このため、例えば、一施工業者が受け持った一工区全長をグラウト材aの充填範囲とし、その両端に間仕切り壁を形成し、それ以外(中間)には間仕切り壁を形成する必要はなくなる。
したがって、グラウト材aの充填範囲の両端部にグラウト材aの流出防止用間仕切り壁を形成し、その一方の端に向かって他の端からグラウト材aを充填すると、グラウト材aが水中不分離性のため、新管Bと鞘管Aの間にある溜まり水は、そのグラウト材aの充填につれてそのグラウト材aにより一方の端部側に押し出され、やがて他端の間仕切り壁の排出口から流出する。このため、溜まり水を考慮することなく、グラウト材aの充填範囲を決定することができる。例えば、その充填範囲を、一施工業者が受け持った一工区の長さとすることができる。
この発明は、以上のようにしたので、例えば、その充填範囲を、一施工業者が受け持った一工区の長さとすることができるとともに、中間部間仕切り壁Dの形成等の工数を削減することができ、工期の短縮と工費の削減を図ることができる。
この発明の実施形態としては、地中に敷設された鞘管内に新管を順々に挿入してその各新管を継ぎ合わせて新配管を形成し、その新配管と前記鞘管の間に新管の注入口を介してグラウト材を打設充填する鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法において、前記新配管が、その新配管と前記鞘管の間に一回のグラウト材の打設ではそのグラウト材を充填できない長さであって、その新配管の両端部の新管と鞘管の間を間仕切り壁により閉塞するとともに、その一方の間仕切り壁に排出口を形成し、前記新配管と鞘管の間の前記両間仕切り壁間には中間部仕切り壁を形成せずに、新配管の他方の端部から一方の端部に向かって、水中不分離性グラウト材を前記各注入口から新配管と鞘管の間に注入するとともに、その新配管と鞘管の間にある溜まり水を前記グラウト材により新配管の全長に亘りその一方の端部側に押して前記排出口から排出しつつ、新配管と鞘管の間の全長に亘ってグラウト材を充填する構成を採用できる。
この構成において、上記グラウト材の充填は、今、注入している前段の注入口の次に注入する次段の注入口からのグラウト材のリークを確認した後、その次段の注入口にグラウト材注入ホースを接続して注入するとよい。
このように、次段の注入口からグラウト材がリークすれば、その注入口までグラウト材が至ったことであり、その至った状態で、その次段の注入口からグラウト材を注入することとなるため、次段の注入口から送り込まれたグラウト材が前段の注入口に向かって進み、前段の注入口からのグラウト材の充填層との間に空気層を形成する恐れが殆んどなくなる(後述の実施例参照)。空気層が全くなくなるようにするには、現場施工、実験などにより、次段のグラウト材の注入時期(タイミング)を適宜に決定する。
その前段から次段の注入口へのグラウト材の注入切り換えは、例えば、上記グラウト材注入ホースを、グラウト材供給ホースに三方バルブを介して2本の上記注入ホースを選択的に連通可能に接続したものとし、その一の注入ホースを前段の注入口に接続してグラウト材を注入し、次段の注入口からのグラウト材のリークを確認した後、次段の注入口に他の注入ホースを接続し、前記三方バルブにより、前段の注入口から次段の注入口へグラウト材の送り込みを切り換える構成を採用できる。
また、グラウト材の充填範囲を長くし得ても、例えば、一工区とし得ても、一日でグラウト材を充填できる範囲(長さ)は一定であり(限られ)、数日に分けて作業をしなければならない場合が多い。そのような場合には、一日の作業終了時には、上記グラウト材の充填終了は、上記注入口からのリーク確認直後とし、次の日の作業開始は、その注入口からのグラウト材注入により再開するようにすると良い。
このようにすれば、上述の前段の注入口から次段の注入口へのグラウト材の注入切り換えのように、一日の作業終了時には、例えば、翌日に注入する注入口までグラウト材が至っており、その至った状態で、その注入口からグラウト材を注入することとなるため、翌日に送り込まれたグラウト材が前日の最終の注入口に向かって進んで、前日のグラウト材の充填層との間に空気層を形成する恐れが殆んどなくなる。
さらに、これらの構成において、上記注入口を各新管の上部に形成するとともに、上記排出口を間仕切り壁の全周に亘って複数形成し、上記グラウト材のリークを確認した排出口から順に閉塞し、最上位の排出口からグラウト材がリークしたら、新配管全長のグラウト材の充填が終了したとすることができる。
このようにすれば、各注入口に送り込まれたグラウト材は、新管の上部から下部に向かって新配管と鞘管の間を流れ、その下部から上部に向かって徐々に充填されながら、新配管の他方の端部(次段の注入口)に向かって流れて充填される。このため、その新配管の他の端においても、その間仕切り壁の下部からグラウト材が充填されて、最下部の排出口からグラウト材はリークし、そのグラウト材のリークを確認した排出口から順に閉塞し、最上位の排出口からグラウト材がリークすれば、新配管全長の新管と鞘管の間にグラウト材が充填されたこととなる(後述の実施例参照)。
一実施例を図1(a)〜(f)、図2に示し、この実施例は、図4で示した断面馬蹄形の農業用水トンネル水路(鞘管)A内に強化プラスチック複合管から成る新管Bを順々に挿入して、その各新管Bを継ぎ合わせて新配管B´を形成し、その新配管B´と鞘管Aの間に各新管Bの注入口1を介してグラウト材aを充填するものである。この新管Bの挿入、グラウト材aの充填用機材等は、農業用水トンネル水路Aであるため、その全長が一工区となり、その両端の出入口前に作業スペースHを確保して、それらの作業を行う。グラウト注入口1は、各新管Bにそれぞれ設ける必要はなく、グラウト材aの充填性を考慮して、1又は2、3・・新管B毎と任意である。
鞘管A内への新管Bの搬入(挿入)は、公知の搬送台車等を使用して適宜に行い、その新管Bの接続(継ぎ合わせ)も同様に、強化プラスチック複合管から成る管継手Cを用いる等の公知の手段を採用する(特許文献2等参照)。
特開2001−21063号公報
鞘管A内への新管Bの搬送・接続が一工区(トンネル全長)に亘って完了すれば、図1(a)に示すように、その一工区の両端の鞘管Aと新管Bの端間にモルタル等により間仕切り壁Dを形成してその間を閉塞する。その間仕切り壁Dは、まず、最先の新管Bの先端と最終の新管Bの後端(新配管B´の両端)にモルタルバック(例えば、長さ:600mm)d1を取り付け、そのモルタルバックd1にグラウト材aを充填し、その固化後、セメント等の乾燥やひび割れ抵抗性に優れた材料をその壁の外側に充填して端面処理d2を行って形成する。
また、一方(図では右端)の間仕切り壁Dにはその全周に亘って等間隔に排出口2を形成する。この排出口2の大きさ・間隔は、後述の溜まり水bの排水性を実験・実際の施工などにおいて得られたデータによって適宜に決定する。なお、間仕切り壁Dは他の公知の手段で形成し得る。
一工区の両端(新配管B´の両端)に間仕切り壁Dが形成されれば、その工区の一方の端の作業スペースHに、グラウト材aの充填プラント機材Eを搬入し、そのプラント機材Eからグラウト材aの注入ホース10を新管B内に送り込む。
その注入ホース10は、図2に示すように、グラウト材供給ホース11に三方バルブ12を介して2本の注入ホース13a、13bを選択的に連通可能に接続したものである。その供給ホース11にはブレンダー14が介設されており、このブレンダー14にミルクa´及び気泡(エアー)cが送り込まれてエアミルク(グラウト材)aが作られ、そのグラウト材aが三方バルブ12を介して2本の注入ホース13a、13bに選択的に送り込まれる。注入ホース13a、13bはその先端に接続金具15が設けられており、この接続金具15により、各新管Bの後端上部の注入口1に接続される。図中、16は供給ホース11に介設されたグラウト材aのリリーフバルブ、17は圧力計である。
新配管B´両端の鞘管Aと新管B間の間仕切り壁Dによる閉塞が完了すれば、図1(b)に示すように、その注入ホース13a、13bの一方を一端の新管Bの注入口1に接続し、三方バルブ12により、その注入ホース13aにグラウト材aを送り込まれるようにした後、その一方の注入ホース13aにグラウト材aを送り込むと、グラウト材aは、その注入口1から鞘管Aと新管Bの間に入り込み、新管Bの上部から下部に向かって新配管B´と鞘管Aの間を流れ、その下部から上部に向かって徐々に充填されながら、配管B´の他方の端部(次段の注入口1)に向かって流れて充填される。
このとき、グラウト材aには水中不分離性、例えば、特許文献3に記載等のエアミルク(例えば、密度:1.0〜1.2ton/m3、フロー値:100〜140mm、28日圧縮強度:1.0N/mm2)を使用し、このグラウト材aが水中不分離性であることにより、グラウト材aが配管Bの他方の端部に向かって流れて充填されると、図1各図に示すように、その充填につれて、鞘管Aと新管Bの間の溜まり水bは新配管B´他端に押されてその端の排出口2から排出される。
特開平5−106224号公報
この注入口1へのグラウト材aの注入が進み、図2に示すように、次段の注入口1(隣の新管Bの注入口1)にそのグラウト材aが至ってリークすれば、一方の注入ホース13aへのグラウト材aの送り込みを止めるとともに、他方の注入ホース13bを次段の注入口1に接続し、三方バルブ12によりその他方の注入ホース13bにグラウト材aを送り込んで、次段の注入口1から鞘管Aと新管Bの間にグラウト材aを送り込む。そのグラウト材aは、前述と同様に、その注入口1から鞘管Aと新管Bの間に入り込み、新管Bの上部から下部に向かって新配管B´と鞘管Aの間を流れ、その下部から上部に向かって徐々に充填されながら、新配管B´の他方の端部(次段の注入口1)に向かって流れて充填される。
このように、グラウト材aの充填を、次に注入する次段の注入口1からのグラウト材aのリークを確認した後、その次段の注入口1にグラウト材aの注入ホース13bを接続して注入することは、次段の注入口1からグラウト材aがリークすれば、その注入口1までグラウト材aが至ったことであり、その至った状態で、その次段の注入口1からグラウト材aを注入することとなるため、図2に示すように、次段の注入口1から送り込まれたグラウト材aが前段の注入口1に向かって進み、前段の注入口1からのグラウト材aの充填層との間に空気層を形成する恐れが殆んどなくなる。
この作用を繰り返して、図1(d)に示すように、グラウト材aが他方の間仕切り壁Dに至ると、その壁Dの最下部の排出口2からリークし始める。そのリークを確認した排出口2から詰め物の嵌入等により順に閉塞し(図1(e)参照)、最上位の排出口2からグラウト材aがリークしたら、新配管B全長のグラウト材aの充填が終了したこととなる(図1(f))。これらの充填作業が終了すれば、注入ホース10、プラント機材E等を除去して作業を終了する。
なお、プラント機材Eは、図示のように、新配管B´内に搬入可能なものとしたり、新配管B´両端の作業スペースHに常時あって、注入ホース10を延長して所要の注入口1に至らすことができる等の公知のものを適宜に採用し得る。
このグラウト材aの充填作業が、新配管B´の一端から他端(一工区)まで、一日でいっきに行え得れば良いが、通常、その全長を一日で充填することは困難である。このため、数日に分けて行うことになるが、その場合には、図1(c)に示すように、一日の作業終了時には、グラウト材aの充填終了は、注入口1からのリーク確認直後とし(グラウト材aは点線の位置まで充填されている)、次の日の作業開始は、その注入口1からのグラウト材aの注入により、実線のごとく再開する。
このようにすれば、上述の前段の注入口1から次段の注入口1へのグラウト材aの注入切り換えのように、一日の作業終了時には翌日に注入する注入口1までグラウト材aが至っており、その至った状態で、その注入口1からグラウト材aを注入することとなるため、翌日に送り込まれたグラウト材aが前日の最終の注入口1に向かって進んで、前日のグラウト材aの充填層との間に空気層を形成する恐れが殆んどなくなり、一日、作業を止めた支障はなくなる。この場合、作業をあける(止める)日数は一日に限らず、支障がない限りにおいて任意である。
この実施例は、新配管B´両端の鞘管Aと新管B間に間仕切り壁Dを設けただけであり、その間のグラウト材aの打ち継ぎ部の強度が問題となる。
このため、図3(a)〜(f)に示すように、内径:φ5cm、高さ:10cmの筒状型枠Zを用意し、その型枠Z内に、グラウト材aを一層充填したもの(同図(a))、その軸を、「0度」(同図(b))、「15度」(同図(c))、「30度」(同図(d))、「45度」(同図(e))、「60度」(同図(f))傾けて、まず、各型枠Zに、一層目のグラウト材a1を充填し、その状態を1日及び7日間維持し、次に、その型枠Zを垂直にし(立てて)、さらに、二層目のグラウト材a2を充填して28日間の養生をした。
試験体は、それぞれに付き、3本(3個)を得た(図3(a)の試験体は3本、同図(b)〜同図(f)の各試験体は、それぞれ、1日後に二層目のグラウト材a2を充填したもの:3本、7日後に二層目のグラウト材a2を充填したもの:3本、)。
その充填28日後(材齢28日後)に、その型枠Zから、試験体を離型し、JIS A1216に準拠して、その試験体の圧縮強度試験を行った。その結果を表1に示す。各数値は、同一条件の試験体3本の平均値において、「打ち継ぎ部無し」(同図(a))の強度:1.63N/mm2を1.00としたときの、その強度に対する各試験体の圧縮強度の比率を示す。
Figure 0004038496
これによると、各傾斜角度(0度、15度、30度、45度、60度)において、「打ち継ぎ部無し」(図3(a))と大差はなく、打ち継ぎ部のグラウト材aの継ぎ面が種々の傾斜面となっても、十分な打ち継ぎ部の強度を有することが分かる。このため、実施例においては、間仕切り壁Dを設けずに打ち継ぎ面が生じても、その打ち継ぎ部分の強度低下がないため、その新配管B´両端の鞘管Aと新管B間の全長に亘って、十分な強度を有するグラウト材aの充填層を得ることができる。
実施例は、農業用水用トンネル水路Aの更新の場合であったが、この発明は、その農業用水用トンネル水路Aの更新に限らず、上下水管などの既設管を更新すべく、その既設管を鞘管としてその中に新管を順々に挿入して新配管を形成する等の既設管更新工法やパイプインパイプ工法のみならず、既設の水路にパイプを施設するパイプイン水路工法、さらに、地中にガス導管などの配管を設置する際、その導管の防食被覆の損傷防止や敷設後の配管保護のために、その導管の外側に鞘管を設ける工法などにおいても採用できることは言うまでもない。
そのとき、トンネル等の両端に開口部がある管路ではなく、水道管などの開口部がない管路では、例えば、竪坑を形成し、その竪坑にその新管B、各種の機材等を搬入して、新管Bの挿入・グラウト材aの充填を行う。
一実施例の作用説明図 同実施例の作用説明図 同実施例の作用説明図 同実施例の作用説明図 同実施例の作用説明図 同実施例の作用説明図 同実施例の作用説明用一部拡大図 同実施例の打ち継ぎ部の強度試験説明図 従来例の断面図 同一部切り欠き斜視図
符号の説明
A 鞘管(農業用水トンネル水路)
B 新管
B´ 新配管
C 管継手
D 間仕切り壁
a グラウト材(エアミルク)
a´ミルク
b 溜まり水
c エアー
1 注入口
2 排出口
10 グラウト材注入ホース
11 グラウト材供給ホース
12 三方バルブ
13a、13b グラウト材注入ホース
14 ブレンダー
15 接続金具
16 リリーフバルブ

Claims (5)

  1. 地中に敷設された鞘管(A)内に新管(B)を順々に挿入してその各新管(B)を継ぎ合わせて新配管(B´)を形成し、その新配管(B´)と前記鞘管(A)の間に新管(B)の注入口(1)を介してグラウト材(a)を打設充填する鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法において、
    上記新配管(B´)が、その新配管(B´)と上記鞘管(A)の間に一回のグラウト材(a)の打設ではそのグラウト材(a)を充填できない長さであって、その新配管(B´)の両端部の新管(B)と鞘管(A)の間を間仕切り壁(D)により閉塞するとともに、その一方の間仕切り壁(D)に排出口(2)を形成し、前記新配管(B´)と鞘管(A)の間の前記両間仕切り壁(D、D)間には中間部仕切り壁を形成せずに、新配管(B´)の他方の端部から一方の端部に向かって、水中不分離性グラウト材(a)を上記各注入口(1)から新配管(B´)と鞘管(A)の間に注入するとともに、その新配管(B´)と鞘管(A)の間にある溜まり水(b)を前記グラウト材(a)により新配管(B´)の全長に亘りその一方の端部側に押して上記排出口(2)から排出しつつ、新配管(B´)と鞘管(A)の間の全長に亘ってグラウト材(a)を充填することを特徴とする鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法。
  2. 上記グラウト材aの充填は、今注入している前段の注入口1の次に注入する次段の注入口1からのグラウト材aのリークを確認した後、その次段の注入口1にグラウト材注入ホース10を接続して注入することを特徴とする請求項1に記載の鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法。
  3. 請求項2において、上記グラウト材注入ホース10を、グラウト材供給ホース11に三方バルブ12を介して2本の上記注入ホース13a、13bを選択的に連通可能に接続したものとし、その一の注入ホース13aを前段の注入口1に接続してグラウト材aを注入し、次段の注入口1からのグラウト材aのリークを確認した後、次段の注入口1に他の注入ホース13bを接続し、前記三方バルブ12により、前段の注入口1から次段の注入口1へグラウト材aの送り込みを切り換えるようにしたことを特徴とする鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法。
  4. 一日の作業終了時には、上記グラウト材aの充填終了は、上記注入口1からのリーク確認直後とし、次の日の作業開始は、その注入口1からのグラウト材注入により再開することを特徴とする請求項2又は3に記載の鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法。
  5. 上記注入口1を新管Bの上部に形成するとともに、上記排出口2を間仕切り壁Dの全周に亘って複数形成し、上記グラウト材aのリークを確認した排出口2から順に閉塞し、最上位の排出口2からグラウト材aがリークしたら、新配管B´全長のグラウト材aの充填が終了したとすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の鞘管と新管間へのグラウト材の充填方法。
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