JP4038161B2 - 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法 - Google Patents

金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4038161B2
JP4038161B2 JP2003306150A JP2003306150A JP4038161B2 JP 4038161 B2 JP4038161 B2 JP 4038161B2 JP 2003306150 A JP2003306150 A JP 2003306150A JP 2003306150 A JP2003306150 A JP 2003306150A JP 4038161 B2 JP4038161 B2 JP 4038161B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cause
defect
cause estimation
surface defect
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003306150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005077180A (ja
Inventor
昇 信濃
弘 國井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2003306150A priority Critical patent/JP4038161B2/ja
Publication of JP2005077180A publication Critical patent/JP2005077180A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4038161B2 publication Critical patent/JP4038161B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Description

本発明は、アルミニウム板材や銅板材等の金属板材に表面欠陥が生じた場合に、その原因を推定する際に用いる原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法に関する。
従来、金属板材の外観検査は、製造中または製造後に、目視観察により行われていたが、目視観察による外観検査では個人差があるため、近年、検査装置を導入するケースが増えている。
検査装置としては、例えば、CCDカメラを利用した装置や、レーザー光線を利用した装置等が用いられる。図6に、CCDカメラを利用した検査装置の一例を示す。この検査装置60にて金属板材61を検査する場合は、照明装置62によって照明された金属板材61の表面の画像をCCDカメラ63で撮像し、その画像データを欠陥判定器64に入力する。そして、予め設定された検査基準と比較することにより良否を判定し、表面欠陥の検出を行う。
検査装置60では、画像の濃淡データにより表面欠陥の検出を行なうため、例えば、金属板材61に疵が発生した場合に、疵の大きさやコントラスト等の2次元的なデータは得られるが、疵の深さに関するデータは得られないのが現状である。
一方、図7に示すようなレーザー光線を利用した検査装置70を用いる場合は、金属板材71上に、レーザー光源72からのレーザー光線73を、回転ミラー74を介して走査し、更に、金属板材71からの反射光75を、回折レンズ76により回折させる。そして、その回折光77を、光検出器78を介して欠陥判定器79に入力する。そして、予め設定された検査基準と比較することにより良否を判定し、表面欠陥の検出を行う。
検査装置70では、回折光77の変化により表面欠陥の検出を行う。回折光77は、金属板材71の表面の凹凸により変化するため、表面欠陥の深さに関するデータが得られる。しかし、2次元的な表面欠陥である変色等については、検出が困難であるのが現状である。なお、前記した検査装置60および検査装置70は、図には示していないが、金属板材61,71の両面(表面と裏面)を検査できるように、金属板材61,71の表面側および裏面側にそれぞれ設置されている。また、金属板材61,71の搬送速度は、およそ50〜1000m/min程度である。
ところで、従来の目視観察または検査装置を用いた外観検査では、金属板材の表面欠陥を検出した場合、欠陥箇所をサンプリングし、各種分析装置(SEM、ESCA等)を用いて分析することにより原因を究明し、対策を講じていた。したがって、原因究明に長時間を要する場合は、速やかに対策を講じることができず、表面欠陥によっては、金属板材の生産ラインを数日間も操業停止しなければならない場合もあった。
他方、半導体集積回路の製造工程においては、従来から、過去に発生した不良(例えば、パターン不良、異物、疵等)について、不良箇所のデータとその原因を関連付けてデータベース化していた。これにより、半導体集積回路に不良が発生した場合は、不良箇所のデータに対応する推定原因を、コンピュータを用いて、前記データベースから検索し、不良発生原因を推定していた。例えば、特許文献1には、不良が発生した半導体集積回路の不良箇所のデータを入力することにより、そのデータから不良キーワード(例えば、パターン不良、異物、疵等)を推論し、その不良キーワードと、過去事例データベースとから、不良発生原因を推定する不良解析装置について記載されている。
特開平10−209230号公報(段落0026〜0028、図1〜3)
しかし、前記した不良解析装置を、金属板材の表面欠陥の原因推定に用いても、圧延ロール表面の凹凸に起因する転写疵のように、周期的に発生する表面欠陥に対し、精度の高い原因推定ができない。即ち、転写疵が圧延ロールに起因する表面欠陥であることが推定されても、どの位置に設置された圧延ロールに起因するものかを判断することができないため、速やかに対策を講じることができない。このように、単品の製品についての不良解析装置を、連続する金属板材等の製品に転用することは簡単なことではなかった。
本発明は、金属板材の製造時において、金属板材に表面欠陥が生じた場合に、その原因を高精度かつ速やかに推定することができる原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載された発明は、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置であって、原因推定対象の表面欠陥(以下、単に「推定対象欠陥」という)に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部と、前記記憶部により記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類部と、前記分類部により分類された前記推定対象欠陥について、前記データベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索部と、前記検索部により発見された推定原因を出力する出力部とを備え、前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、前記検索部は、前記推定対象欠陥が周期性欠陥に分類された場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする。
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の原因推定装置において、前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、前記発生間隔に加えて、表面欠陥の長さ、面積、明強度および暗強度が登録され、前記検索部は、前記発生間隔との照合に加えて、前記データベースに登録された表面欠陥の長さ、面積、明強度および暗強度とも照合して、推定原因を検索することを特徴とする。
請求項1または請求項2に記載の原因推定装置では、記憶部に記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、分類部により、それぞれの前記推定対象欠陥を、所定の基準により同一の原因によるものと判断された表面欠陥が金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と、それ以外の非周期性欠陥とに分類する。この分類は、例えば、前記推定対象欠陥のうち、それぞれの前記推定対象欠陥に関する所定のデータが、所定の基準により互いに合致する推定対象欠陥を抽出し、その抽出された推定対象欠陥が、所定の基準により金属板材の長手方向に一定の間隔で発生していると判断した場合に、その推定対象欠陥のそれぞれについて、周期性欠陥コードを付すことにより行われる。このようにして、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類した後、検索部により、過去に発生した表面欠陥(周期性欠陥および非周期性欠陥)に関するデータ、即ち、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔や表面欠陥の形状データ(長さおよび面積)や濃淡データ(明強度および暗強度)等が、その原因と関連付けて登録されたデータベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因とされる圧延ロールを検索するので、表面欠陥の原因を高精度かつ速やかに推定することができる。
また、請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載の原因推定装置において、前記検索部により、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記推定対象欠陥に関するデータが、前記データベースに登録されるように構成したことを特徴とする。
請求項3に記載の原因推定装置では、登録されていない表面欠陥に関するデータが、予め定められた表面欠陥の判断項目に対応するように、データベースに逐次登録されていくので、新たに発生した表面欠陥に関するデータを登録する手間を省くことができる。
また、請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の原因推定装置において、検査対象の金属板材の表面欠陥を検出する検出部を備え、前記検出部により検出された推定対象欠陥に関するデータが、前記記憶部に送信されるように構成したことを特徴とする。
請求項4に記載の原因推定装置では、検出部により、検査対象の金属板材を検査し、所定の基準により表面欠陥であると判断した場合には、その表面欠陥、即ち、推定対象欠陥に関するデータを記憶部に送信し、そのデータを受信した記憶部がそのデータを記憶する。これにより、検出部により検出された表面欠陥に関するデータが、全て記憶部に記憶されるので、表面欠陥の検出から、その推定原因の出力までの一連の作業を行うことができる。
また、請求項5に記載された発明は、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備え、かつ、推定対象欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部を備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置における原因推定プログラムであって、前記記憶部により記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類ステップと、前記分類ステップにより分類された前記推定対象欠陥について、前記データベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索ステップと、前記検索ステップにより発見された推定原因を出力する出力ステップとをコンピュータに実行させるように構成され、前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、前記検索ステップでは、前記分類ステップにより前記推定対象欠陥を周期性欠陥に分類した場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする。
請求項5に記載の原因推定プログラムによれば、記憶部に記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する作業をコンピュータに実行させる。この分類は、例えば、前記推定対象欠陥のうち、それぞれの前記推定対象欠陥に関する所定のデータが、所定の基準により互いに合致する推定対象欠陥を抽出し、その抽出された推定対象欠陥が、所定の基準により金属板材の長手方向に一定の間隔で発生していると判断した場合に、その推定対象欠陥のそれぞれについて、周期性欠陥コードを付すことにより行われる。このようにして、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類した後、過去に発生した表面欠陥(周期性欠陥および非周期性欠陥)に関するデータが、その原因と関連付けて登録されたデータベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因とされる圧延ロールを検索する作業をコンピュータに実行させるので、表面欠陥の原因を高精度かつ速やかに推定することができる。
また、請求項6に記載された発明は、請求項5に記載の原因推定プログラムにおいて、前記検索ステップにより、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記推定対象欠陥に関するデータを前記データベースに登録する登録ステップを、コンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項6に記載の原因推定プログラムによれば、登録ステップをコンピュータに実行させることにより、登録されていない表面欠陥に関するデータが、予め定められた表面欠陥の判断項目に対応するように、データベースに逐次登録されていくので、新たに発生した表面欠陥に関するデータを登録する手間を省くことができる。
また、請求項7に記載された発明は、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備え、かつ、推定対象欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部を備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置における原因推定方法であって、前記記憶部により記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類ステップと、前記分類ステップにより分類された前記推定対象欠陥について、前記データベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索ステップと、前記検索ステップにより発見された推定原因を出力する出力ステップとを備え、前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、前記検索ステップでは、前記分類ステップにより前記推定対象欠陥を周期性欠陥に分類した場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする。
請求項7に記載の原因推定方法によれば、分類ステップにより、記憶部に記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する。この分類は、例えば、前記推定対象欠陥のうち、それぞれの前記推定対象欠陥に関する所定のデータが、所定の基準により互いに合致する推定対象欠陥を抽出し、その抽出された推定対象欠陥が、所定の基準により金属板材の長手方向に一定の間隔で発生していると判断した場合に、その推定対象欠陥のそれぞれについて、周期性欠陥コードを付すことにより行われる。このようにして、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類した後、検索ステップにより、過去に発生した表面欠陥(周期性欠陥および非周期性欠陥)に関するデータが、その原因と関連付けて登録されたデータベースから、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因とされる圧延ロールを検索するので、表面欠陥の原因を高精度かつ速やかに推定することができる。
また、請求項8に記載された発明は、請求項7に記載の原因推定方法において、前記検索ステップにより、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記推定対象欠陥に関するデータを前記データベースに登録する登録ステップを備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の原因推定方法によれば、登録ステップにより、登録されていない表面欠陥に関するデータが、予め定められた表面欠陥の判断項目に対応するように、データベースに逐次登録されていくので、新たに発生した表面欠陥に関するデータを登録する手間を省くことができる。
また、請求項9に記載された発明は、請求項7または請求項8に記載の原因推定方法において、前記分類ステップの前に、検査対象の金属板材の表面欠陥を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出された推定対象欠陥に関するデータを、前記記憶部に送信する送信ステップとを備えたことを特徴とする。
請求項9に記載の原因推定方法によれば、検出ステップにより、検査対象の金属板材を検査し、所定の基準により表面欠陥であると判断した場合には、その表面欠陥、即ち、推定対象欠陥に関するデータを記憶部に送信し、記憶部にそのデータが記憶される。これにより、検出ステップにより検出された表面欠陥に関するデータが、全て記憶部に記憶されるので、表面欠陥の検出から、その推定原因の出力までの一連の作業を行うことができる。
このような金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法によれば、表面欠陥が生じた原因を、高精度かつ速やかに推定することができる。これにより、速やかに対策を講じることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、アルミニウム板材の製造工程を例として、適宜図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、アルミニウム板材の製造工程について図1を参照して説明する。例えば、アルミニウム板材は、所望の組成を溶解、鋳造したスラブ1を均質化熱処理し、図1(a)に示すように、熱間粗圧延ロール2,2により熱間粗圧延し、これにより得られたラフバー3を、図1(b)に示すように、複数の熱間仕上げ圧延ロール4により熱間仕上げ圧延し、続いて、図1(c)に示すように、複数の冷間圧延ロール5により冷間圧延した後、図1(d)に示すように、焼鈍炉6を通して中間焼鈍し、更に複数の冷間圧延ロール5[図1(c)参照]により冷間圧延することにより得られる。また、図示はしないが、最終冷間圧延工程後に、矯正工程やクロメート処理工程等が設けられる場合もある。
本発明の一実施形態である原因推定装置10は、図1(c)に示すように、最終冷間圧延工程の巻取り部7の手前に設置している。なお、原因推定装置10の設置位置は特に限定されないが、原因推定装置10の検出部として、検査装置を用いる場合は、その検査装置の設置位置は、コイル最終巻取り工程前に設置するのが好ましい。
次に、原因推定装置10の詳細について、図2を用いて説明する。図2に示すように、原因推定装置10は、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベース11を備え、更に、検査対象のアルミニウム板材の表面欠陥を検出する検出部12と、検出部12により検出された表面欠陥、即ち、推定対象欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部13と、記憶部13に記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類部14と、分類部14により分類された前記推定対象欠陥について、データベース11から、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索部15と、検索部15により発見された推定原因を出力する出力部16とを備えている。また、原因推定装置10は、データベース11に、過去に発生した表面欠陥に関するデータを登録するデータベース登録部17、および各部の動作を制御する制御部18も備えている。
検出部12は、検査対象のアルミニウム板材の表面欠陥を検出し、そのデータを記憶部13に送信する。そして、データの送信が完了した際に、制御部18に送信完了通知を送信する。この検出部12には、背景技術で説明した検査装置60(図6参照)や、検査装置70(図7参照)等を使用することができる。例えば、検出部12として、検査装置60を使用した場合は、欠陥判定器64に、予め設定された検査基準を登録し、検査対象であるアルミニウム板材表面と比較することにより良否を判定し、表面欠陥の検出を行う。表面欠陥の判断項目は、使用する検査装置により異なるが、検査装置60を使用した場合は、表面欠陥の位置、長さ、面積、濃淡等を判断項目とする。なお、表面欠陥の位置および長さについては、それぞれアルミニウム板材の幅方向および長手方向について判断する。
記憶部13は、検出部12から送信される推定対象欠陥に関するデータを受信し、記憶する。この記憶部13には、コンピュータのメモリ等を使用することができる。なお、検出部12を用いずに、目視観察によって表面欠陥を検出する場合は、キーボードやマウス等の入力手段(図示せず)を用いて、記憶部13に、そのデータを手入力すればよい。
分類部14は、記憶部13に記憶された推定対象欠陥に関するデータを基に、前記推定対象欠陥を、周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する。そして、分類が完了した際に、制御部18に分類完了通知を送信する。
検索部15は、分類部14により分類された前記推定対象欠陥について、データベース11から、前記推定対象欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する。そして、推定原因を発見することができた場合は、前記推定対象欠陥に関するデータと共に、発見した推定原因を出力部16に送信し、制御部18に検索完了通知を送信する。一方、推定原因を発見することができなかった場合は、前記推定対象欠陥に関するデータを、データベース11に、予め定められた表面欠陥の判断項目に対応するように登録し、制御部18に検索完了通知を送信する。なお、推定原因を発見することができなかった場合において、別途、前記推定対象欠陥に関するデータを、データベース登録部17により登録してもよい。
出力部16は、検索部15から送信された前記推定対象欠陥に関するデータとその推定原因とを出力する。そして、出力が完了した際に、制御部18に出力完了通知を送信する。この出力部16には、ディスプレイやプリンタ等を使用することができる。
制御部18は、Central Processing Unit(CPU)等を有しており、検出部12、分類部14、検索部15および出力部16の動作を制御する。
データベース11には、磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ等を使用することができる。また、データベース登録部17には、キーボードやマウス等を使用することができる。データベース11には、周期性欠陥に分類された推定対象欠陥について、原因と推定される圧延ロール(設置位置)を検索する際に使用する第1のテーブル11aと、表面欠陥の種類、推定される原因および対策を検索する際に使用する第2のテーブル11bとが保存されている。この第1のテーブル11aおよび第2のテーブル11bへのデータの登録や、登録されているデータの変更等は、データベース登録部17により行う。
次に、第1のテーブル11aおよび第2のテーブル11bについて、図3を参照して説明する。図3(a)に、第1のテーブル11aの一例を示し、図3(b)に第2のテーブル11bの一例を示す。なお、図3(b)は、検出部12として、CCDカメラを用いた検査装置60(図6参照)を使用した場合について示す(以下、検出部12として、検査装置60を使用した場合について説明する)。
図3(a)に示すように、第1のテーブル11aは、周期性欠陥の発生間隔の下限値(P1,P3,P5・・・)および上限値(P2,P4,P6・・・)が登録される数値データエリア111aと、それに対応する原因と推定される圧延ロールの名称(設置位置)が登録されるテキストデータエリア112aとを備えている。発生間隔(P1,P2,P3・・・)は、図3(a)には示していないが、実際の数値が登録される。この発生間隔(P1,P2,P3・・・)は、それぞれの圧延ロールの径と、それぞれの圧延ロールによる圧下率とにより定まる。発生間隔(P1,P2,P3・・・)を登録する際は、実際の数値を登録してもよいし、それぞれの圧延ロールの径と、それぞれの圧延ロールによる圧下率とを登録することにより、発生間隔(P1,P2,P3・・・)が算出されるようにしてもよい。なお、発生間隔の下限値(P1,P3,P5・・・)および上限値(P2,P4,P6・・・)を登録する際は、圧延ロールのすべり等を考慮し、ある程度の幅を持たせるのが好ましい。
また、図3(b)に示すように、第2のテーブル11bは、表面欠陥の判断項目について、それぞれの下限値および上限値が登録される数値データエリア111bと、それに対応する表面欠陥の種類、推定される原因および対策が登録されるテキストデータエリア112bとを備えている。数値データエリア111bには、表面欠陥の判断項目のうち、表面欠陥の長さ(幅方向および長手方向)、面積、明強度および暗強度が登録されている。なお、明強度および暗強度は、いずれも表面欠陥の濃淡を示す判断項目で、表面欠陥の画像データにおいて、それぞれ明るさの段階を表す階調(0〜255)の最大値および最小値を示す。また、後記するように、それぞれの判断項目には、C〜Gのコードが付されている。
次に、図2〜図5に基づいて、本発明の一実施形態である原因推定装置10を用いた原因推定方法について説明する。図4は、原因推定装置10の動作を示すフローチャートである。また、図5は、記憶部13に記憶された推定対象欠陥に関するデータの一例を示すテーブルである。なお、図5には、推定対象欠陥に関するデータのうち、位置データおよび長さデータのみを示しているが、実際にはその他のデータも記憶されている。また、図5には示していないが、それぞれの判断項目について、検出部12により実測された数値が記憶されている。
[検出ステップ]
図4に示すように、原因推定装置10は、まず、検出部12(図2参照)によって、検査対象であるアルミニウム板材の表面欠陥を検出する(検出ステップS30)。この際、周期性欠陥が検出できる程度の長さ(例えば100m程度)を検査できるように、制御部18において制御するのが好ましい。
[送信ステップ]
検出部12により、アルミニウム板材の所定の長さを検査した後、検出した全ての表面欠陥(推定対象欠陥)について、その位置(幅方向および長手方向)、長さ(幅方向および長手方向)、面積、明強度および暗強度のデータを記憶部13(図2参照)に送信する(送信ステップS31)。この際、判断項目のそれぞれにコード(アルファベット等)を付して送信すると、後記する分類ステップおよび検索ステップにおいて、それぞれのデータの区別を確実に行うことができるので、原因推定時間の短縮化が図れる。なお、本実施形態では、表面欠陥の幅方向の位置、長手方向の位置、幅方向の長さ、長手方向の長さ、面積、明強度および暗強度のそれぞれに対し、この順にA〜Gのコードを付して送信するものとする。
送信ステップS31により、記憶部13に記憶された推定対象欠陥に関するデータの一例について、図5(a)を参照して説明する。図5(a)に示すように、推定対象欠陥に関するデータの一例を示すテーブル50は、表面欠陥番号が蓄積される表面欠陥番号エリア51と、周期性欠陥コードが蓄積される周期性欠陥コードエリア52と、位置データが蓄積される位置データエリア53と、長さデータが蓄積される長さデータエリア54とを備えている。表面欠陥番号エリア51には、それぞれの推定対象欠陥に付された番号が蓄積される。この番号は、例えば検出部12によって検出された順番に付される。周期性欠陥コードエリア52には、後記するように、周期性欠陥に分類された推定対象欠陥のそれぞれについて、その発生間隔が認識できる周期性欠陥コードが蓄積される。また位置データエリア53には、幅方向の位置データ(コードA)が蓄積される幅方向位置データエリア55と、長手方向の位置データ(コードB)が蓄積される長手方向位置データエリア56とが設けられている。更に、長さデータエリア54には、幅方向の長さデータ(コードC)が蓄積される幅方向長さデータエリア57と、長手方向の長さデータ(コードD)が蓄積される長手方向長さデータエリア58とが設けられている。
[分類ステップ]
続いて、記憶部13に記憶された全ての推定対象欠陥について、分類部14(図2参照)により、それぞれの推定対象欠陥を周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する(分類ステップS32)。分類は、まず、記憶された全ての推定対象欠陥のうち、幅方向の位置、長さ(幅方向および長手方向)、面積、明強度および暗強度のいずれの判断項目のデータについても所定の基準により互いに合致する推定対象欠陥を、同一の原因によるものと判断し、それらの推定対象欠陥を抽出する。この際、判断項目のそれぞれに付されたコード(A,C〜G)を照合した後で、それぞれのデータを比較する。次に、抽出された推定対象欠陥について、それぞれの長手方向の位置(コードB)から、所定の基準によりそれらの推定対象欠陥が周期的に発生していると判断した場合は、周期性欠陥に分類し、その推定対象欠陥のそれぞれについて、周期性欠陥コードを付す。
例えば、図5(a)の場合は、表面欠陥番号1,3,5,7についてはいずれも、幅方向の位置がX1、幅方向の長さがW1、長手方向の長さがL1であり、更に、面積、明強度および暗強度についても、所定の基準により互いに合致していれば、表面欠陥番号1,3,5,7が、図5(b)に示すように抽出される(以下、表面欠陥番号1,3,5,7が周期性欠陥、表面欠陥番号2,4,6が非周期性欠陥である場合について説明する)。そして、表面欠陥番号1,3,5,7の長手方向の位置が、間隔P5で周期的に発生しているため、図5(c)に示すように、周期性欠陥コードエリア52に、周期性欠陥コードとして、例えば、「P5a」が付される。一方、表面欠陥番号2,4,6のように、非周期性欠陥に分類された推定対象欠陥に関するデータには周期性欠陥コードは付されない。なお、前記した抽出および分類の際は、検出部12の測定誤差等を考慮して、それぞれの推定対象欠陥に関するデータを比較する際の基準(所定の基準)について、ある程度の幅を持たせたほうがよい。
続いて、検索部15(図2参照)により、記憶部13に記憶された推定対象欠陥のうち、いずれか1つを選択し、推定原因の検索を行う。推定原因の検索は、まず、検索部15により、選択した推定対象欠陥が周期性欠陥であるかどうかを判定する(ステップS33)。そして、周期性欠陥である場合(Yes)は、第1の検索ステップS34へ進み、非周期性欠陥である場合(No)は、第2の検索ステップS37へ進む。なお、周期性欠陥であるかどうかの判定は、前記した周期性欠陥コードの有無により行う。
[第1の検索ステップ]
ステップS33で、周期性欠陥であると判定された推定対象欠陥について、検索部15により、原因と推定される圧延ロール(設置位置)を検索する(第1の検索ステップS34)。検索は、周期性欠陥コードから認識した発生間隔を、第1のテーブル11a[図3(a)参照]の数値データエリア111aに登録された数値データと照合することにより行う。そして、原因と推定される圧延ロールを発見することができた場合(ステップS35のYes)は、第1の出力ステップS36へ進む。一方、原因と推定される圧延ロールを発見することができなかった場合(ステップS35のNo)は、第2の検索ステップS37へ進む。
[第1の出力ステップ]
第1の検索ステップS34で、原因と推定される圧延ロールを発見することができた(ステップS35のYes)推定対象欠陥について、出力部16(図2参照)により、その推定対象欠陥に関するデータと共に、原因と推定される圧延ロールの名称(設置位置)を出力する(第1の出力ステップS36)。例えば、前記した表面欠陥番号1,3,5,7(図5参照)の場合は、発生間隔がP5なので、原因と推定される圧延ロールとして、「熱間仕上げ圧延ロール(2段目)」と出力される。出力後、第2の検索ステップS37へ進む。
[第2の検索ステップ]
続いて、検索部15により、選択した推定対象欠陥の長さ(幅方向および長手方向)、面積、明強度および暗強度のデータのそれぞれを、第2のテーブル11b[図3(b)参照]の数値データエリア111bに登録された数値データと照合することにより、推定される原因を検索する(第2の検索ステップS37)。照合する際は、判断項目のそれぞれに付されたコード(C〜G)を照合した後で、それぞれのデータを照合する。そして、推定される原因を発見することができた場合(ステップS38のYes)は、第2の出力ステップS39へ進む。一方、推定される原因を発見することができなかった場合(ステップS38のNo)は、登録ステップS40へ進む。なお、前記した「第1の検索ステップS34」と、「第2の検索ステップS37」とが、特許請求の範囲にいう「検索ステップ」に相当し、前記した「原因と推定される圧延ロール」と、「推定される原因」とが、特許請求の範囲の「推定原因」に相当する。
[第2の出力ステップ]
第2の検索ステップS37で、推定される原因を発見することができた(ステップS38のYes)推定対象欠陥について、出力部16により、その推定対象欠陥に関するデータと共に、表面欠陥の種類、推定される原因および対策を出力する(第2の出力ステップS39)。例えば、推定対象欠陥に関するデータのうち、幅方向および長手方向の長さが共に1mm、面積が1mm2、明強度が250、暗強度が80である場合は、表面欠陥の種類として「凹み疵」、推定される原因として「圧延ロール表面の突起物が転写した欠陥」、対策として「ロールの交換」と出力される。出力後、ステップS41へ進む。なお、前記した「第1の出力ステップS36」と、「第2の出力ステップS39」とが、特許請求の範囲にいう「出力ステップ」に相当する。
[登録ステップ]
第2の検索ステップS37で、推定される原因を発見することができなかった(ステップS38のNo)推定対象欠陥については、検索部15により、その推定対象欠陥に関するデータを、第2のテーブル11bの数値データエリア111bに、それぞれの判断項目に対応するように登録し(登録ステップS40)、ステップS41へ進む。この際、出力部16として、例えばディスプレイを用いた場合は、ディスプレイ画面に「原因推定不能」と出力できるように、制御部18において制御してもよい。また、推定される原因を発見することができなかった推定対象欠陥をサンプリングし、各種分析装置により原因が明らかになった場合は、データベース登録部17(図2参照)から、その原因を第2のテーブル11bのテキストデータエリア112bに登録すればよい。
続いて、検索部15により、推定原因の検索が行われていない推定対象欠陥が存在するか否かを判断し(ステップS41)、存在しない場合は、原因推定完了(Yes)として、動作を終了する。一方、推定原因の検索が行われていない推定対象欠陥が存在する場合(No)は、ステップS33に戻って、同様に動作を行う。なお、周期性欠陥の推定原因を検索する場合は、検索時間の短縮化のため、周期性欠陥に分類された推定対象欠陥のうち、いずれか1つのみの推定原因を検索するように、制御部18において制御してもよい。
以上のステップに基づいて、原因推定装置10を作動させることにより、表面欠陥の検出から、その推定原因の出力までの一連の作業を、高精度かつ速やかに行うことができる。特に、分類部14を設けたことにより、周期的に発生する表面欠陥に対して、精度の高い原因推定を行うことができる。なお、前記した各ステップを、コンピュータに実行させるプログラムにより、原因推定装置10を作動させることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、前記実施形態では、表面欠陥に関する数値データを受信し、その数値データに対応する推定原因を検索する原因推定装置について説明したが、表面欠陥に関する数値データに加え、表面欠陥に関する画像データも受信し、その数値データおよび画像データに対応する推定原因を検索する原因推定装置であってもよい。また、前記実施形態においては、アルミニウム板材の製造工程を例として説明したが、他の金属板材、例えば、銅板材の製造工程に用いても、本発明の効果が同様に発揮される。
また、第2のテーブル11b[図3(b)参照]に示す表面欠陥の種類のうち、季節要因に影響されるものや、特定の装置に限定して発生するもの等について、発生する季節や装置等と関連付けて第2のテーブル11bに登録しておき、原因推定の際、季節や装置等をキーワードとして、表面欠陥の種類(表面欠陥の原因)を絞り込んで検索するように制御部18において制御してもよい。これにより、検索時間の短縮化が図れる。
本発明の一実施形態に係る原因推定装置が適用されたアルミニウム板材の製造工程を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る原因推定装置の構成図である。 本発明に用いられるデータベースの一例を示すものであり、(a)は第1のテーブル11aの一例を示し、(b)は第2のテーブル11bの一例を示す。 本発明の一実施形態に係る原因推定装置の動作を示すフローチャートである。 (a)は記憶部に記憶された推定対象欠陥に関するデータの一例を示すテーブルであり、(b)は(a)のテーブルにおいて、幅方向の位置、長さ(幅方向および長手方向)、面積、明強度および暗強度について、所定の基準により、いずれの判断項目のデータについても互いに合致する推定対象欠陥を抽出した後のテーブルであり、(c)は(b)のテーブルにおいて、所定の基準により、周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類した後のテーブルである。 CCDカメラを利用した検査装置の一例を示す模式図である。 レーザー光線を利用した検査装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
10 原因推定装置
11 データベース
12 検出部
13 記憶部
14 分類部
15 検索部
16 出力部

Claims (9)

  1. 過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置であって、
    原因推定対象の表面欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部と、
    前記記憶部により記憶された原因推定対象の表面欠陥に関するデータを基に、前記原因推定対象の表面欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類部と、
    前記分類部により分類された前記原因推定対象の表面欠陥について、前記データベースから、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索部と、
    前記検索部により発見された推定原因を出力する出力部とを備え、
    前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、
    前記検索部は、前記原因推定対象の表面欠陥が周期性欠陥に分類された場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする原因推定装置。
  2. 前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、前記発生間隔に加えて、表面欠陥の長さ、面積、明強度および暗強度が登録され、
    前記検索部は、前記発生間隔との照合に加えて、前記データベースに登録された表面欠陥の長さ、面積、明強度および暗強度とも照合して、推定原因を検索することを特徴とする請求項1に記載の原因推定装置。
  3. 前記検索部により、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータが、前記データベースに登録されるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原因推定装置。
  4. 検査対象の金属板材の表面欠陥を検出する検出部を備え、
    前記検出部により検出された原因推定対象の表面欠陥に関するデータが、前記記憶部に送信されるように構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の原因推定装置。
  5. 過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備え、かつ、原因推定対象の表面欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部を備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置における原因推定プログラムであって、
    前記記憶部により記憶された原因推定対象の表面欠陥に関するデータを基に、前記原因推定対象の表面欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類ステップと、
    前記分類ステップにより分類された前記原因推定対象の表面欠陥について、前記データベースから、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにより発見された推定原因を出力する出力ステップとをコンピュータに実行させるように構成され、
    前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、
    前記検索ステップでは、前記分類ステップにより前記原因推定対象の表面欠陥を周期性欠陥に分類した場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする原因推定プログラム。
  6. 前記検索ステップにより、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータを前記データベースに登録する登録ステップを、コンピュータに実行させることを特徴とする請求項5に記載の原因推定プログラム。
  7. 過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータと、それに対応する原因とが予め登録されたデータベースを備え、かつ、原因推定対象の表面欠陥に関するデータを受信し、そのデータを記憶する記憶部を備えた、複数の圧延ロールにより圧延した金属板材の表面欠陥の原因推定装置における原因推定方法であって、
    前記記憶部により記憶された原因推定対象の表面欠陥に関するデータを基に、前記原因推定対象の表面欠陥を、金属板材の長手方向に周期的に発生する周期性欠陥と非周期性欠陥とに分類する分類ステップと、
    前記分類ステップにより分類された前記原因推定対象の表面欠陥について、前記データベースから、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにより発見された推定原因を出力する出力ステップとを備え、
    前記データベースには、過去に発生した金属板材の表面欠陥に関するデータとして、各圧延ロールの径と各圧延ロールによる圧下率とから算出された周期性欠陥の発生間隔が予め登録され、
    前記検索ステップでは、前記分類ステップにより前記原因推定対象の表面欠陥を周期性欠陥に分類した場合に、前記データベースに登録された周期性欠陥の発生間隔と照合して、推定原因とされる圧延ロールを検索することを特徴とする原因推定方法。
  8. 前記検索ステップにより、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータに対応する推定原因を検索した結果、推定原因を発見することができなかった場合に、前記原因推定対象の表面欠陥に関するデータを前記データベースに登録する登録ステップを備えたことを特徴とする請求項7に記載の原因推定方法。
  9. 前記分類ステップの前に、検査対象の金属板材の表面欠陥を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにより検出された原因推定対象の表面欠陥に関するデータを、前記記憶部に送信する送信ステップとを備えたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の原因推定方法。
JP2003306150A 2003-08-29 2003-08-29 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法 Expired - Fee Related JP4038161B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003306150A JP4038161B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003306150A JP4038161B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005077180A JP2005077180A (ja) 2005-03-24
JP4038161B2 true JP4038161B2 (ja) 2008-01-23

Family

ID=34409308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003306150A Expired - Fee Related JP4038161B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4038161B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5413275B2 (ja) * 2010-03-31 2014-02-12 東レ株式会社 周期欠点検出方法、装置およびシート状物体の製造方法
JP5761186B2 (ja) * 2010-06-17 2015-08-12 旭硝子株式会社 欠陥発生源の特定方法および搬送装置の保守方法
JP2012030260A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Jfe Steel Corp ロール疵起因ロールの特定方法
CN103175948B (zh) * 2013-02-26 2015-01-07 奇瑞汽车股份有限公司 一种钣金件曲面缺陷检查工具
JP6244260B2 (ja) * 2014-05-08 2017-12-06 株式会社神戸製鋼所 欠陥分析装置及び欠陥分析方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10209230A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Hitachi Ltd 不良解析装置およびその方法
JP2000002668A (ja) * 1998-06-15 2000-01-07 Nkk Corp 表面欠陥検出方法
JP3397726B2 (ja) * 1999-07-14 2003-04-21 株式会社日立製作所 圧延機の異常診断方法および装置
JP3881506B2 (ja) * 2000-11-24 2007-02-14 住友化学株式会社 ロール起因欠陥の判定方法および装置
JP4351810B2 (ja) * 2001-03-15 2009-10-28 東芝Itコントロールシステム株式会社 周期性欠陥検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005077180A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5150721B2 (ja) 連続鋳造されたスラブの表面欠陥を検出かつ分類するための方法
US11982628B2 (en) System and method for detecting defects on imaged items
TWI621849B (zh) 用於偵測晶圓上之缺陷之電腦實施方法、非暫時性電腦可讀媒體及系統
KR101937562B1 (ko) 강판의 표면 품질 판정 방법
JP6116445B2 (ja) 品質異常の原因推定支援システム
KR20070113032A (ko) 표면결함정보를 이용한 강판 표면품질등급 판정방법
US20080040064A1 (en) Surface inspection apparatus and surface inspection method
CN101292263A (zh) 目视检验仪中自动检测物品缺陷的方法和系统
JP4038161B2 (ja) 金属板材の表面欠陥の原因推定装置および原因推定プログラムならびに原因推定方法
JP2010164506A (ja) 検査方法
JP2006292615A (ja) 外観検査装置、外観検査方法、コンピュータを外観検査装置として機能させるためのプログラムおよび記録媒体
JP4712607B2 (ja) 感度ファイル自動設定装置及びそれを備えた物品の外観検査装置
KR20080028278A (ko) 전기 회로 소자의 광학 검사 시스템 및 방법
JP2013145171A (ja) 外観検査装置
US20170208255A1 (en) System for assessing the visual appearance of a reflective surface
JP2010107513A (ja) 金属棒上の表面欠陥の検出及び検証のための検査システム
EP1329709B1 (en) Method to detect defects in the shape of a rolled product and relative device
JP2004109105A (ja) 表面欠陥検出における疵種分類境界設定方法、及び欠陥検出方法
JPH07318508A (ja) 画像判定装置および画像判定方法
JP2019178924A (ja) 鋼板の表面疵検査方法および表面疵検査装置
JP2005197629A (ja) 問題工程特定方法および装置
JP2007225322A (ja) 超音波探傷データ評価装置および超音波探傷データ評価方法
JP2007155442A (ja) 欠陥検出方法及び欠陥検査装置
JP2006226834A (ja) 表面検査装置、表面検査の方法
JPH0663985B2 (ja) 表面欠陥検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4038161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees