JP4038009B2 - 相関関数測定方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相関関数測定方法及び装置に係り、特に、複数の入力信号の相関ベクトルを測定する相関関数測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電波ホログラフィ技術を用いて波源像を可視化する技術が実用化され、例えば、携帯電話の基地局からの電波を観測するために用いられている。電波ホログラムを解析することにより、基地局からの電波を視覚的に観測することができ、新たに基地局を設置すべきか否かを判断する有効な材料を得ることができる。
【0003】
電波ホログラフィ技術を用いた波源像可視化方法及び装置については、本願出願人が、例えば特願平7−289848号明細書で提案している。
【0004】
本願出願人が提案した波源像可視化方法及び装置を図8を用いて説明する。図8は、提案されている波源像可視化装置を示すブロック図である。
【0005】
図8に示すように、固定アンテナ(図示せず)により受信された観測信号aは、前変換部218a、データメモリ220a、フーリエ変換部222aにより所定の信号処理が為されて、相関ベクトル演算部230に入力されるようになっており、走査アンテナ(図示せず)により受信された観測信号bは、前変換部218b、データメモリ220b、フーリエ変換部222bにより所定の信号処理が為されて、相関ベクトル演算部230に入力されるようになっている。前置換部218a、218bは、観測信号a、bを中心周波数f0、帯域幅bwで帯域制限し、IF信号に変換して出力するものであり、データメモリ220a、220bは、IF信号をA/D変換して記憶するものであり、フーリエ変換部222a、222bは、フーリエ変換を行ってスペクトルSA(f)、SB(f)を出力するものである。
【0006】
そして、相関ベクトル演算部230では、以下の式
【0007】
【数1】
【0008】
に基づいて、相関ベクトルが求められる。なお、*は、複素共役を示している。
【0009】
このような波源像可視化装置では、前変換部218a、218bにおいて帯域制限や周波数変換等の測定条件を変更すると、前変換部218a、218bの周波数特性が変化する。しかも、この周波数特性の変化は、前変換部218aと前置換部218bとの相互間でもばらつく。
【0010】
このため、予め校正データを取得しておいて、その校正データで相関ベクトルを校正することが必要である。そこで、図8に示す波源像可視化装置では、以下のようにして校正データρ(c)を求める。
【0011】
即ち、校正データρ(c)を求める際には、スイッチ216a、216b、224を校正側cに設定し、信号発生器212から校正信号を出力して、相関ベクトル演算部230で相関ベクトルを求める。そして、求められた相関ベクトルの値を、校正データρ(c)として、校正データメモリ228に記憶する。
【0012】
そして、電波監視を行う際には、スイッチ216a、216b、224を測定側mに設定し、相関ベクトル演算部230で相関ベクトルを求める。求められた相関ベクトルは、校正部229において校正データρ(c)を用いて校正され、波源像再生処理部(図示せず)に出力される。
【0013】
波源像再生処理部は、所定の画像処理を行い、処理された画像は、表示部(図示せず)のディスプレイに表示される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、提案されている波源像可視化装置では、校正信号を入力した際の帯域周波数平均の相関ベクトルを校正データρ(c)として用いていた。このため、前変換部218a、218bの特性が周波数によって変化する場合には、周波数によって校正精度がばらついてしまっていた。
【0015】
また、前変換部218a、218bの特性は、測定条件の変更、周囲温度の変化、経時変化等によりばらつくものである。提案されている波源像可視化装置では、これらの要因により校正精度が低下してしまっていた。
【0016】
本発明の目的は、高精度に相関ベクトルを校正することができる相関関数測定方法及び装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、第1の観測信号を第1の信号処理手段により処理して第1のスペクトルを求め、第2の観測信号を第2の信号処理手段により処理して第2のスペクトルを求め、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を測定する相関関数測定方法であって、相関関数の測定に先立って、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、前記校正信号の周波数に応じた校正値を求め、相関関数の測定の際には、周波数に応じた前記校正値を用いつつ、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を求め、前記校正値を求める際には、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に、第1の校正信号を周波数を掃引しつつ入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた振幅校正データを求め、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に第2の校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた位相校正データを求め、前記振幅校正データと前記位相校正データとから各周波数に応じた前記校正値を求め、前記第2の校正信号は、変調波より成ることを特徴とする相関関数測定方法により達成される。これにより、相関関数の測定に先立って、各周波数毎に校正データを取得しておき、周波数に応じた校正データを用いて相関関数を求めるので、相関関数を高い精度で求めることができる。従って、高精度に相関関数を測定することができる相関関数測定方法を提供することができる。
【0019】
また、上記の相関関数測定方法において、前記校正値から回帰式を求め、前記校正値を更新する際には、少なくとも前記回帰式を決定するのに必要な校正値を再度求めることにより前記回帰式を更新し、更新された前記回帰式に基づいて前記校正値を更新することが望ましい。
【0023】
また、上記の相関関数測定方法において、前記振幅校正データを求める際には、前記第1の校正信号の周波数を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより前記振幅校正データを求めることが望ましい。
【0024】
また、上記の相関関数測定方法において、前記位相校正データを、前記振幅校正データより高い頻度で更新することが望ましい。
【0025】
また、上記の相関関数測定方法において、前記振幅校正データを更新した際の前記位相校正データに対して、更新された前記位相校正データが所定値以上変化している場合に、前記振幅校正データを更新することが望ましい。
【0026】
また、上記目的は、第1の観測信号を処理して第1のスペクトルを求める第1の信号処理手段と、第2の観測信号を処理して第2のスペクトルを求める第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた校正値を求める校正値演算手段と、前記校正値演算手段により求められた前記校正値を用いつつ、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を求める相関関数演算手段とを有し、前記校正値演算手段は、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に、第1の校正信号を周波数を掃引しつつ入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた振幅校正データを求め、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に第2の校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた位相校正データを求め、前記振幅校正データと前記位相校正データとから各周波数に応じた前記校正値を求め、前記第2の校正信号は、変調波より成ることを特徴とする相関関数測定装置により達成される。これにより、相関関数の測定に先立って、各周波数毎に校正データを取得しておき、周波数に応じた校正データを用いて相関関数を求めるので、相関関数を高い精度で求めることができる。従って、高精度に相関関数を測定することができる相関関数測定装置を提供することができる。
【0028】
また、上記の相関関数測定装置において、前記校正値演算手段は、前記校正値から回帰式を求め、少なくとも前記回帰式を決定するのに必要な校正値を再度求めることにより前記回帰式を更新し、更新された前記回帰式に基づいて前記校正値を更新することが望ましい。
【0032】
また、上記の相関関数測定装置において、校正値演算手段は、前記第1の校正信号の周波数を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより前記振幅校正データを求めることが望ましい。
【0033】
また、上記の相関関数測定装置において、前記校正値演算手段は、前記位相校正データを、前記振幅校正データより高い頻度で更新することが望ましい。
【0034】
また、上記の相関関数測定装置において、前記校正値演算手段は、前記振幅校正データを更新した際の前記位相校正データに対して、更新された前記位相校正データが所定値以上変化している場合に、前記振幅校正データを更新することが望ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による相関関数測定方法及び装置を図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【0036】
なお、本実施形態では、電波監視を行う際に固定アンテナ及び走査アンテナから入力される観測信号の相関関数を測定する場合を例に説明するが、本発明の原理は、電波監視を行う場合のみならず、複数の観測信号の相関関数を測定する際に広く適用することが可能である。
【0037】
(相関関数測定装置)
図1に示すように、本実施形態による相関関数測定装置は、校正信号の周波数を制御する校正周波数制御部10と、一定の振幅で校正信号を発生する信号発生器12と、校正信号を分配するパワースプリッタ14と、校正時と測定時とで回路を切り換えるスイッチ16a、16bと、所定の周波数成分のみを帯域制限し、中間周波数IF(Intermediate-Frequency)に変換して出力する前変換部18a、18bと、前変換部18a、18bから出力されるIF信号をサンプリングして記憶するデータメモリ20a、20bと、データメモリ20a、20bに記憶されたデータをフーリエ変換してスペクトルSA(f)、SB(f)を求めるフーリエ変換部22a、22bと、校正時と測定時とで回路を切り換えるスイッチ24a、24bと、各校正周波数に応じたスペクトルから校正データY(fC)を求める校正データ演算部26と、各校正周波数毎の校正データを記憶する校正データメモリ28と、校正データを参照しつつ観測信号のスペクトルの相関ベクトルを求める相関ベクトル演算部30とを有している。
【0038】
スイッチ16aの校正側cはパワースプリッタ14に接続されており、スイッチ16aの測定側mは固定アンテナに接続されている。また、スイッチ16bの校正側cはパワースプリッタ14に接続されており、スイッチ16bの測定側mは走査アンテナに接続されている。また、スイッチ24a、24bの校正側cは校正データ演算部26に接続されており、スイッチ24a、24bの測定側mは相関ベクトル演算部30に接続されている。このため、スイッチ16a、16b、24a、24bを校正側cに設定すると、校正データを取得する回路が構成され、スイッチ16a、16b、24a、24bを測定側mに設定すると、相関関数を測定する回路が構成される。
【0039】
本実施形態による相関関数測定装置は、相関関数の測定に先立って、各周波数毎の校正データを取得しておき、相関関数の測定を行う際に、各周波数毎に校正データを参照しつつ相関ベクトルを求めることに主な特徴がある。
【0040】
図8に示す提案されている波源像可視化装置では、一定の周波数帯域に対して、帯域内周波数平均の校正データρ(c)を1つだけ求め、この校正データρ(c)を用いて校正を行っていたため、当該周波数帯域において不均一なスペクトル分布が存在する場合には、正確な相関ベクトルを求めることができなかった。
【0041】
これに対し、本実施形態では、相関関数の測定に先立って、各周波数毎に予め校正データを求めておき、各周波数毎の校正データを参照しつつ相関ベクトルを求めるので、高精度に相関ベクトルを求めることができる。
【0042】
従って、本実施形態によれば、高精度に相関関数の測定を行うことができる相関関数測定装置を提供することができる。
【0043】
以下、本実施形態による相関関数測定装置の各構成部分について個々に詳述する。
【0044】
(a) 校正周波数制御部10
校正周波数制御部10は、信号発生器12から出力される校正信号の周波数を、所定のステップで掃引するように制御するものである。
【0045】
具体的には、f0±bw/2の周波数帯域において、fS/Mのステップで校正周波数fCを掃引する。ここで、f0は中心周波数であり、bwは帯域幅であり、fSは発振器21からデータメモリ20a、20bに供給されるサンプリング周波数であり、Mは任意の整数である。
【0046】
校正周波数fCは、信号発生器12のみならず、校正データ演算部26にも入力されるようになっている。
【0047】
(b) 信号発生器12
信号発生器12は、校正周波数制御部10から供給される校正周波数fCに応じて、校正信号を発生するものである。
【0048】
信号発生器12は、周波数に依存することなく、一定の振幅の校正信号を発生する。
【0049】
(c) パワースプリッタ14
パワースプリッタ14は、信号発生器12から出力される校正信号を2つの経路に分配するものである。
【0050】
パワースプリッタ14の出力は、スイッチ16a、16bの校正側cに接続されている。
【0051】
(d) スイッチ16a、16b
スイッチ16a、16bは、校正時と測定時とで入力信号を切り換えるものである。スイッチ16a、16bに入力される信号は高周波であるため、高周波用のスイッチが用いられる。
【0052】
スイッチ16aの校正側cには、パワースプリッタ14が接続されており、スイッチ16aの測定側mには、例えば固定アンテナ(図示せず)が接続されるようになっている。
【0053】
スイッチ16aを校正側cに設定すると、信号発生器12からの校正信号がスイッチ16aを介して前変換部18aに入力されるようになり、スイッチ16aを測定側mに設定すると、固定アンテナからの観測信号aがスイッチ16aを介して前変換部18aに入力されるようになる。
【0054】
一方、スイッチ16bの校正側cには、パワースプリッタ14が接続されており、スイッチ16bの測定側mには、例えば走査アンテナ(図示せず)が接続されるようになっている。スイッチ16bを校正側cに設定すると、信号発生器12からの校正信号がスイッチ16bを介して前変換部18bに入力されるようになり、スイッチ16bを測定側mに設定すると、走査アンテナからの観測信号bがスイッチ16bを介して前変換部18bに入力されるようになる。
【0055】
即ち、スイッチ16a、16bを校正側cに設定すると、校正データを取得する回路が構成され、スイッチ16a、16bを測定側mに設定すると、相関関数の測定を行う回路が構成される。
【0056】
(e) 前変換部18a、18b
スイッチ16a、16bの出力側には、それぞれ前変換部18a、18bが設けられている。
【0057】
前変換部18a、18bは、所定の周波数帯域の成分のみを通過させ、中間周波数IFに変換して出力するものである。
【0058】
前変換部18a、18bは、例えば、RFスペクトラムアナライザを用いて構成することができる。RFスペクトラムアナライザを用いて前置換部18a、18bを構成する場合には、ゼロスパンモードに設定し、基準周波数fREF(図示せず)で位相をロックする。
【0059】
(f) データメモリ20a、20b
前変換部18a、18bの出力側には、データメモリ20a、20bが設けられており、データメモリ20a、20bには、それぞれサンプリング周波数fSが供給されるようになっている。
【0060】
データメモリ20a、20bは、前変換部18a、18bから出力されるIF信号をサンプリング周波数fSに基づいてサンプリングし、A/D変換した後、メモリに記憶する。データメモリ20a、20bには、M個のデータが記憶される。なお、サンプリング周波数fSは、bw=fS/2となるように設定されている。
【0061】
(g) フーリエ変換部22a、22b
データメモリ20a、20bの出力側には、フーリエ変換部22a、22bが設けられている。
【0062】
フーリエ変換部22a、22bは、データメモリ20a、20bから出力されるデータをフーリエ変換して、スペクトルSA(f)、SB(f)を出力するものである。
【0063】
(h) スイッチ24a、24b
フーリエ変換部22a、22bの出力側には、スイッチ24a、24bが設けられている。
【0064】
スイッチ24a、24bは、スイッチ16a、16bと同様、校正時と測定時とで回路を切り換えるものである。
【0065】
スイッチ24aの校正側cは、校正データ演算部26に接続されており、スイッチ24aの測定側mは、相関ベクトル演算部30に接続されている。また、スイッチ24bの校正側cは、校正データ演算部26に接続されており、スイッチ24bの測定側mは、相関ベクトル演算部30に接続されている。
【0066】
スイッチ24a、24bを校正側cに設定すると、フーリエ変換部22a、22bから出力されるスペクトルSA(fC)、SB(fC)が校正データ演算部26に入力されるようになり、スイッチ24a、24bを測定側mに設定すると、フーリエ変換部22a、22bから出力されるスペクトルSA(f)、SB(f)が相関ベクトル演算部30に入力されるようになる。
【0067】
(i) 校正データ演算部26
校正データ演算部26は、各周波数毎に校正データを演算するものである。
【0068】
校正データ演算部26には、校正周波数制御部10から校正周波数fCが入力されるようになっており、スイッチ24a、24bの校正側cからスペクトルSA(fC)、SB(fC)が入力されるようになっている。
【0069】
校正データ演算部26は、以下の式から、校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求め、校正データメモリ28に出力する。なお、*は、複素共役を示している。
【0070】
【数2】
【0071】
(j) 校正データメモリ28
校正データメモリ28は、校正データ演算部26により求められた各周波数毎の校正データY(fC)を記憶するものである。
【0072】
即ち、f0±bw/2の周波数帯域において、fS/Mのステップで校正データY(fC)が求められ、これら校正データY(fC)が校正データメモリ28に記憶される。
【0073】
(k) 相関ベクトル演算部30
相関ベクトル演算部30は、相関ベクトルを演算するものである。
【0074】
相関ベクトル演算部30には、フーリエ変換部22a、22bから出力されたスペクトルSA(f)、SB(f)が、スイッチ24a、24bを介して入力されるようになっており、相関ベクトル演算部30は観測信号の周波数fに応じて校正データメモリ28から校正データY(fC)を適宜参照し、以下の式に基づいて相関ベクトルを演算する。
【0075】
【数3】
【0076】
相関ベクトル演算部30により求められた相関ベクトルは、波形像再生制御部(図示せず)等に出力され、表示部(図示せず)に表示される。
【0077】
なお、本実施形態による相関関数測定装置は、本願出願人による特願平7−289848号明細書に記載された波源像可視化装置等に適用可能である。波源像可視化装置に適用する場合の構成等については、当該明細書を参照されたい。
【0078】
(相関関数測定方法)
次に、本実施形態による相関関数測定方法を図1を用いて説明する。
【0079】
まず、相関関数の測定に先立って、校正データY(fC)を取得する。校正データY(fC)を取得する際には、各スイッチ16a、16b、24a、24bをそれぞれ校正側cに設定する。これにより、信号発生器12から出力された校正信号が前変換部18a、18bに入力されるようになり、また、フーリエ変換されたスペクトルSA(fC)、SB(fC)が校正データ演算部26に入力されるようになる。
【0080】
次に、校正周波数fCを掃引して、各校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求める。具体的には、校正周波数制御部10から信号発生器12に供給する校正周波数fCを、fS/Mのステップ、f0±bw/2の周波数帯域で順次掃引していき、各校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求めていく。こうして求められた校正データY(fC)は、校正データメモリ28に順次記憶される。こうして、校正データの取得が完了する。
【0081】
相関関数の測定を行う際には、各スイッチ16a、16b、24a、24bを測定側mに設定する。これにより、固定アンテナから観測信号aが入力されるようになり、走査アンテナから観測信号bが入力されるようになる。また、フーリエ変換部22a、22bから出力されるスペクトルSA(f)、SB(f)が、相関ベクトル演算部30に入力されるようになる。
【0082】
相関ベクトルを演算する際には、校正データメモリ28に記憶された校正データY(fC)を、観測信号の周波数に応じて適宜参照し、相関ベクトルを演算する。こうして、観測信号a、bの周波数成分に応じて各周波数毎に校正が行われ、高い精度で相関ベクトルが求められる。なお、相関関数測定方法の詳細は、本願出願人による特願平7−289848号明細書を参照されたい。
【0083】
測定条件を変更した場合、周囲温度が変化した場合、経時変化が生じた場合など、校正データの信憑性が低くなった場合には、再度上記と同様にして校正データY(fC)を取得し、校正データを更新する。
【0084】
そして、新たな校正データY(fC)を参照しつつ、相関ベクトルを演算すればよい。
【0085】
このように本実施形態によれば、相関関数の測定に先立って、各周波数毎に校正データを取得しておき、周波数に応じた校正データを用いて相関ベクトルを求めるので、相関ベクトルを高い精度で求めることができる。また、校正データの信憑性が低くなった場合には、適宜校正データの更新を行うので、相関ベクトルの校正精度を維持することができる。従って、本実施形態によれば、高精度に相関関数の測定を行うことができる相関関数測定方法及び装置を提供することができる。
【0086】
(変形例(その1))
次に、本実施形態による相関関数測定方法及び装置の変形例(その1)を図2及び図3を用いて説明する。図2は、本変形例による相関関数測定装置を示すブロック図である。図3は、周波数変調と位相変調とを示すタイムチャートである。
【0087】
本変形例は、校正信号として変調波を用いることに主な特徴がある。変調波としては、例えば上記の帯域幅bwより広い周波数帯域で変調されたFM波等を用いることができる。
【0088】
図1に示す相関関数測定装置では、校正データを取得する際に校正信号の周波数を掃引していたため、校正データの取得に長時間を要していたが、本変形例では、多様な周波数成分を含む変調波を校正信号に用いるので、短時間で校正データを取得することができる。従って、本変形例によれば、校正データの取得をより迅速化することができる。
【0089】
但し、変調波は、振幅が周波数に対して均一でないため、以下のように、理論振幅分布で補正する必要がある。
【0090】
理論振幅分布による補正について、方形波により周波数変調されたFM変調波を用いる場合を例に説明する。図3(a)は周波数変調のタイムチャートであり、図3(b)は位相変調のタイムチャートである。
【0091】
周波数ωSで搬送波の周波数をω±ωmに変化させる場合には、次のような式が成立する。
【0092】
【数4】
【0093】
【数5】
【0094】
そして、g(t)をフーリエ展開すると、
【0095】
【数6】
【0096】
と表すことができる。この式から、ω0を中心として、ωSごとに変調波のスペクトルが存在することがわかる。
【0097】
νmodのスペクトル分布を一般の場合について計算するのは困難であるため、ω0=nωS、ωm=mωS(n≫1、n≫m)として、スペクトル分布を計算すると、νmodは容易にフーリエ展開することができ、1/nを1に対して無視すると、
【0098】
【数7】
【0099】
となる。従って、方形波による周波数変調の場合には、このような理論振幅分布で補正を行えばよい。
【0100】
このように本変形例によれば、変調波を用いて校正データを取得するので、短時間で校正データを取得することができる。
【0101】
(変形例(その2))
次に、本実施形態による相関関数測定方法及び装置の変形例(その2)を図4を用いて説明する。図4は、本変形例による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【0102】
上述したように、前変換部18a、18bの周波数特性は、周囲温度の変化や経時変化によって変動する。しかし、変動量の主たるものは、ベクトルのオフセットである。従って、周囲温度が変化したり、経時変化が生じたとしても、必ずしもすべての校正データを更新する必要はない。そこで、本変形例では、校正データメモリ28に記憶された校正データの一部のみを更新することにより、データ更新の迅速化を図っている。
【0103】
即ち、図4に示すように、校正データメモリ28には、回帰式メモリ32が接続されており、回帰式メモリ32には校正データ演算部26により求められた校正データが入力されるようになっている。
【0104】
回帰式メモリ32は、校正データメモリ28に記憶された校正データに基づいて回帰式を作成し、回帰式を決定するのに必要な校正データのみを取得して回帰式を更新する。そして、更新された回帰式に基づいて、校正データメモリ28の校正データを更新する。
【0105】
図1に示す第1実施形態による相関関数測定装置では、fS/Mのステップですべての校正データを更新するようにしていたため、データ更新に長時間を要していたが、本変形例では、一部の校正データのみを更新するため、データ更新の迅速化を図ることができる。
【0106】
次に、本変形例による相関関数測定方法を図4を用いて説明する。
【0107】
まず、図1に示す第1実施形態による相関関数測定方法と同様にして、信号発生器12から校正信号を発生し、校正データを取得する。具体的には、f0±bw/2の周波数帯域において、fS/Mのステップで校正周波数fCを掃引し、M個の校正データY(fC)を取得する。取得された校正データY(fC)は、校正データメモリ28に記憶される。
【0108】
次に、取得したM個の校正データY(fC)を、最小二乗法により、一定の曲線に回帰させる。例えば、取得したM個の校正データから、n次の多項式
【0109】
【数8】
【0110】
に回帰させる。こうして求められた回帰式は、回帰式メモリ32に記憶される。
【0111】
そして、図1に示す第1実施形態による相関関数測定方法と同様にして、電波の監視を行う。
【0112】
校正データの更新を行う際には、回帰曲線を決定するのに必要なポイントについてのみ校正データを取得し、回帰式メモリ32に記憶された回帰式を更新する。例えば、変極点をn+1個以上測定することにより回帰曲線を決定しうる場合には、当該変極点のデータのみを取得し、回帰式を更新する。そして、更新された回帰式から導き出される校正データを、校正データメモリ28に入力することにより、校正データの更新を完了する。
【0113】
なお、回帰式を更新した際に標準偏差を計算し、その標準偏差の値が一定値以上の場合に、M個の校正データのすべてを更新するようにしてもよい。
【0114】
このように、本変形例では、必要なポイントについてのみ校正データを取得すればよいので、より迅速に校正データを更新することができる。
【0115】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による相関関数測定方法及び装置を図5を用いて説明する。図5は、本実施形態による相関関数測定装置を示すブロック図である。図1乃至図4に示す第1実施形態による相関関数測定方法及び装置と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0116】
図2に示す第1実施形態の変形例(その1)による相関関数測定方法及び装置では、校正データの取得の迅速化を図るべく、校正信号としてFM波等の変調波を用い、理論振幅分布で補正することにより、校正データY(fC)を取得している。
【0117】
変調波は多様な周波数成分を含むため、CW波を用いた場合のように校正周波数を掃引する必要はなく、短時間で校正データY(fC)を取得することができる。
【0118】
しかしながら、信号発生器から出力される変調波は、単純な関数で変調されているわけではないため、理論振幅分布を求めることは非常に困難である。このため、変調波を校正信号として用いた場合には、正確な理論振幅分布で補正することができず、校正精度の劣化を招いてしまう。
【0119】
本発明の第2実施形態による相関関数測定方法及び装置は、校正精度を劣化することなく、迅速に校正を行うことに主な特徴がある。
【0120】
(相関関数測定装置)
まず、本実施形態による相関関数測定装置について説明する。
【0121】
図5に示すように、本実施形態による相関関数測定装置は、校正信号の周波数を制御する校正信号制御部110と、校正信号を発生する信号発生器112と、校正信号を分配するパワースプリッタ114と、校正時と測定時とで回路を切り換えるスイッチ116a、116bと、所定の周波数成分のみを帯域制限し、中間周波数IF(Intermediate-Frequency)に変換して出力する前変換部118a、118bと、前変換部118a、118bから出力されるIF信号をサンプリングして記憶するデータメモリ120a、120bと、データメモリ120a、120bに記憶されたデータをフーリエ変換してスペクトルSA(f)、SB(f)を求めるフーリエ変換部122a、122bと、校正時と測定時とで回路を切り換えるスイッチ124a、124bと、各校正周波数に応じたスペクトルから校正データY(f)を求める演算部126と、各校正周波数毎の校正データY(f)を記憶するメモリ128と、振幅校正データMag(f)と位相校正データPhase(f)とをそれぞれ求める演算部130と、振幅校正データMag(f)と位相校正データPhase(f)とを記憶するメモリ132と、振幅校正データMag(f)と位相校正データPhase(f)とから校正データY′(f)を求める演算部134と、校正データY′(f)を記憶するメモリ136と、校正データY′(f)を参照しつつ観測信号のスペクトルの相関ベクトルを求める相関ベクトル演算部138とを有している。
【0122】
スイッチ116aの校正側cはパワースプリッタ114に接続されており、スイッチ116aの測定側mは固定アンテナに接続されている。また、スイッチ116bの校正側cはパワースプリッタ114に接続されており、スイッチ116bの測定側mは走査アンテナに接続されている。また、スイッチ124a、124bの校正側cは演算部126に接続されており、スイッチ124a、124bの測定側mは相関ベクトル演算部138に接続されている。スイッチ116a、116b、124a、124bを校正側cに設定すると、校正データを取得する回路が構成され、スイッチ116a、116b、124a、124bを測定側mに設定すると、相関関数の測定を行う回路が構成されるようになっている。
【0123】
本実施形態による相関関数測定装置は、変調波を用いて位相校正データPhase(f)を取得し、CW波(Continuous wave、連続波)を用いて振幅校正データMag(f)を取得し、これらのデータを用いて所定の演算を行うことにより校正データY′(f)を求めることに主な特徴がある。
【0124】
前変換部118a、118bの周波数応答のドリフトは、位相については変動幅が比較的大きいが、振幅については変動幅が小さいという特徴を有している。このため、位相については頻繁に校正する必要があるが、振幅については必ずしも頻繁に校正する必要はない。
【0125】
一方、変調波を用いて校正データを取得する場合には、振幅については正確に測定できないものの、位相については正確に測定できる。しかも、変調波は多様な周波数成分を含んでいるため、極めて短時間で校正データを取得することが可能である。
【0126】
そこで、本実施形態では、頻繁に更新する必要のある位相校正データPhase(f)を変調波を用いて高速に取得し、振幅校正データMag(f)をCW波を用いて正確に取得し、これらのデータを用いて演算することにより校正データY′(f)を求めている。従って、本実施形態によれば、校正精度を劣化することなく、全体として迅速に校正を行うことができる。
【0127】
また、本実施形態では、CW波より成る校正信号を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより振幅校正データMag(f)を求める。従って、本実施形態によれば、更に校正の迅速化を図ることができる。
【0128】
以下、本実施形態による相関関数測定装置の各構成部分について個々に詳述する。
【0129】
(a) 校正信号制御部110
校正信号制御部110は、信号発生器112から出力する校正信号の種類や周波数を適宜制御するものである。
【0130】
振幅校正データMag(f)を取得する際には、信号発生器112からCW波が出力されるように、信号発生器112を制御する。そして、信号発生器112に校正周波数fCを入力し、信号発生器112から出力される校正信号の周波数を掃引する。具体的には、f0±bw/2の周波数帯域において、fS/Mのステップで校正周波数fCを掃引する。
【0131】
ここで、f0は中心周波数であり、bwは帯域幅であり、fSは発振器121からデータメモリ120a、120bに供給されるサンプリング周波数であり、Mは任意の整数である。
【0132】
なお、校正周波数fCは、信号発生器112のみならず、演算部126にも入力されるようになっている。
【0133】
位相校正データPhase(f)を取得する際には、信号発生器112から変調波が出力されるように、信号発生器112を制御する。変調波には多様な周波数成分が含まれているので、短時間で位相校正データPhase(f)を取得することが可能となる。
【0134】
(b) 信号発生器112
信号発生器112は、校正信号制御部110からの指示に応じて、CW波や変調波を適宜出力する。
【0135】
CW波を出力する際には、制御部110から供給される校正周波数fCに応じた周波数の校正信号を発生する。信号発生器112は、周波数に依存することなく、一定の振幅の校正信号を発生する。
【0136】
変調波を出力する際には、例えば上記の帯域幅bwより広い周波数帯域で変調されたFM波等を出力する。
【0137】
(c) パワースプリッタ114
パワースプリッタ114は、信号発生器112から出力される校正信号を2つの経路に分配するものである。
【0138】
パワースプリッタ114の出力は、スイッチ116a、116bの校正側cに接続されている。
【0139】
(d) スイッチ116a、116b
スイッチ116a、116bは、校正時と測定時とで入力信号を切り換えるものである。スイッチ116a、116bに入力される信号は高周波であるため、高周波用のスイッチが用いられる。
【0140】
スイッチ116aの校正側cには、パワースプリッタ114が接続されており、スイッチ116aの測定側mには、例えば固定アンテナ(図示せず)が接続されるようになっている。
【0141】
スイッチ116aを校正側cに設定すると、信号発生器112からの校正信号がスイッチ116aを介して前変換部118aに入力されるようになり、スイッチ116aを測定側mに設定すると、固定アンテナからの観測信号aがスイッチ116aを介して前変換部118aに入力されるようになる。
【0142】
一方、スイッチ116bの校正側cには、パワースプリッタ114が接続されており、スイッチ116bの測定側mには、例えば走査アンテナ(図示せず)が接続されるようになっている。スイッチ116bを校正側cに設定すると、信号発生器112からの校正信号がスイッチ116bを介して前変換部118bに入力されるようになり、スイッチ116bを測定側mに設定すると、走査アンテナからの観測信号bがスイッチ116bを介して前変換部118bに入力されるようになる。
【0143】
即ち、スイッチ116a、116bを校正側cに設定すると、校正データを取得する回路が構成され、スイッチ116a、116bを測定側mに設定すると、相関関数の測定を行う回路が構成される。
【0144】
(e) 前変換部118a、118b
スイッチ116a、116bの出力側には、それぞれ前変換部118a、118bが設けられている。
【0145】
前変換部118a、118bは、所定の周波数帯域の成分のみを通過させ、中間周波数IFに変換して出力するものである。
【0146】
前変換部118a、118bは、例えば、RFスペクトラムアナライザを用いて構成することができる。RFスペクトラムアナライザを用いて前変換部118a、118bを構成する場合には、ゼロスパンモードに設定し、基準周波数fREF(図示せず)で位相をロックする。
【0147】
前変換部118a、118bには、周波数応答のドリフトが生ずるが、このドリフトは、振幅の変動幅は小さく、位相の変動幅は比較的大きい。これは、高周波において熱的外因が回路に影響した場合、位相、即ち遅延時間に対して影響が大きいためと考えられる。
【0148】
(f) データメモリ120a、120b
前変換部118a、118bの出力側には、データメモリ120a、120bが設けられており、データメモリ120a、120bには、それぞれサンプリング周波数fSが供給されるようになっている。
【0149】
データメモリ120a、120bは、前変換部118a、118bから出力されるIF信号をサンプリング周波数fSに基づいてサンプリングし、A/D変換した後、メモリに記憶する。データメモリ120a、120bには、M個のデータが記憶される。なお、サンプリング周波数fSは、bw=fS/2となるように設定されている。
【0150】
(g) フーリエ変換部122a、122b
データメモリ120a、120bの出力側には、フーリエ変換部122a、122bが設けられている。
【0151】
フーリエ変換部122a、122bは、データメモリ120a、120bから出力されるデータをフーリエ変換して、スペクトルSA(f)、SB(f)を出力するものである。
【0152】
(h) スイッチ124a、124b
フーリエ変換部122a、122bの出力側には、スイッチ124a、124bが設けられている。
【0153】
スイッチ124a、124bは、スイッチ116a、116bと同様、校正時と測定時とで回路を切り換えるものである。
【0154】
スイッチ124aの校正側cは、演算部126に接続されており、スイッチ124aの測定側mは、相関ベクトル演算部138に接続されている。また、スイッチ124bの校正側cは、演算部126に接続されており、スイッチ124bの測定側mは、相関ベクトル演算部138に接続されている。
【0155】
スイッチ124a、124bを校正側cに設定すると、フーリエ変換部122a、122bから出力されるスペクトルSA(fC)、SB(fC)が演算部126に入力されるようになり、スイッチ124a、124bを測定側mに設定すると、フーリエ変換部122a、122bから出力されるスペクトルSA(f)、SB(f)が相関ベクトル演算部138に入力されるようになる。
【0156】
(i) 演算部126
演算部126は、各周波数毎の校正データY(fC)を演算するものである。
【0157】
演算部126には、校正信号制御部110から校正周波数fCが入力されるようになっており、スイッチ124a、124bの校正側cからスペクトルSA(fC)、SB(fC)が入力されるようになっている。
【0158】
演算部126は、以下の式から、校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求め、校正データメモリ128に出力する。なお、*は、複素共役を示している。
【0159】
【数9】
【0160】
(j) メモリ128
演算部126の出力側には、メモリ128が設けられている。
【0161】
メモリ128は、演算部126により求められた各周波数毎の校正データY(f)を記憶するものである。
【0162】
振幅校正データを求める際には、f0±bw/2の周波数帯域において、fS/Mのステップで校正データY(f)が求められ、これら校正データY(f)がメモリ128に記憶される。
【0163】
位相校正データを求める際にも、各周波数毎の校正データY(f)が記憶される。
【0164】
(k) 演算部130
メモリ128の出力側には、演算部130が設けられている。
【0165】
演算部130は、振幅校正データMag(f)及び位相校正データPhase(f)を演算するものである。
【0166】
振幅校正データMag(f)を求める際には、CW波より成る校正信号をfS/Mのステップで掃引しつつ、以下の式により、データS(f)を求める。なお、必ずしもfS/Mのステップで校正信号を掃引する必要はなく、fS/Mより小さいステップで校正信号を掃引するようにしてもよい。
【0167】
【数10】
【0168】
そして、データS(f)について補間を行い、これにより振幅校正データMag(f)を求める。なお、補間の際には、例えばスプライン補間を用いることができる。
【0169】
補間を行うことにより振幅校正データMag(f)を求めるので、CW波を用いているにもかかわらず、振幅校正データMag(f)を迅速に求めることができる。
【0170】
位相校正データPhase(f)を求める際には、以下の式により、位相校正データPhase(f)を求める。
【0171】
【数11】
【0172】
(l) メモリ132
演算部130の出力側には、メモリ132が設けられている。
【0173】
メモリ132は、演算部130により求められた振幅校正用データMag(f)と位相校正用データPhase(f)とを、それぞれ記憶しておくものである。
【0174】
(m) 演算部134
メモリ132の出力側には、演算部134が設けられている。
【0175】
演算部134は、振幅校正用データMag(f)と位相校正用データPhase(f)を用いて、校正データY′(f)を演算するものである。
【0176】
校正データY′(f)は、以下の式により求められる。
【0177】
【数12】
【0178】
(n) メモリ136
演算部134の出力側には、メモリ136が設けられている。
【0179】
メモリ136は、演算部134で求められた校正データY′(f)を記憶しておくものである。
【0180】
(o) 相関ベクトル演算部138
相関ベクトル演算部138は、相関ベクトルを演算するものである。
【0181】
相関ベクトル演算部138には、フーリエ変換部122a、122bから出力されたスペクトルSA(f)、SB(f)が、スイッチ124a、124bを介して入力されるようになっている。
【0182】
相関ベクトル演算部138は、観測信号の周波数に応じて校正データメモリ136から校正データY′(f)を適宜参照し、以下の式に基づいて相関ベクトルを演算する。
【0183】
【数13】
【0184】
相関ベクトル演算部138により求められた相関ベクトルは、波形像再生制御部(図示せず)等に出力され、表示部(図示せず)に表示される。
【0185】
なお、本実施形態による相関関数測定装置は、本願出願人による特願平7−289848号明細書に記載された波源像可視化装置等に適用可能である。波源像可視化装置に適用する場合の構成等については、当該明細書を参照されたい。
【0186】
(データの精度)
次に、本実施形態で取得される振幅校正データMag(f)の精度について図6を用いて説明する。
【0187】
図6は、CW波を用いて取得した位相校正データと振幅校正データとを示すグラフであり、いずれも7.5MHz〜12.5MHzの範囲で測定したものである。
【0188】
図6(a)の実施例1は、スプライン補間を用いて取得した位相校正データを示しており、実施例2は、スプライン補間を用いて取得した振幅校正データを示している。測定点は9点であり、測定の所要時間は約5秒であった。なお、図中の丸は測定点を示している。
【0189】
図6(b)の比較例1は、補間を行うことなく取得した位相校正データを示しており、比較例2は、補間を行うことなく取得した振幅校正データを示している。測定点は129点であり、測定の所要時間は約1分であった。
【0190】
実施例2と比較例2とを比較して分かるように、両者の振幅の差は約0.1dB以下に抑えられている。このことから分かるように、スプライン補間を用いる場合であっても、振幅校正データMag(f)を高精度に求めることが可能である。
【0191】
次に、本実施形態で取得される位相校正データPhase(f)の精度について図7を用いて説明する。
【0192】
図7(a)は、変調波を用いて取得した位相校正データと振幅校正データとを示すグラフである。図7(a)の実施例3は、変調波を用いて取得された位相校正データを示しており、実施例4は、変調波を用いて取得された振幅校正データを示している。
【0193】
図7(b)は、図7(a)に示すデータを取得する際に用いた変調波のスペクトル示すグラフであり、中心周波数2GHz、スパン50MHzで表したものである。なお、図7(b)に示す変調波の2GHz±2.5MHzを校正信号として用いて、図7(a)に示すデータが得られている。
【0194】
図7(a)に示す実施例3と、図6(b)に示す比較例1と比較して分かるように、両者の位相差は約0.2度以下に抑えられている。このことから分かるように、変調波を用いた場合であっても、位相校正データPhase(f)を高精度に求めることが可能である。
【0195】
(相関関数測定方法)
次に、本実施形態による相関関数測定方法を図5を用いて説明する。
【0196】
まず、相関関数の測定に先立って、校正データY′(f)を取得する。校正データY′(f)を取得する際には、各スイッチ116a、116b、124a、124bをそれぞれ校正側cに設定する。これにより、信号発生器112から出力された校正信号が前変換部118a、118bに入力されるようになり、また、フーリエ変換されたスペクトルSA(fC)、SB(fC)が演算部126に入力されるようになる。
【0197】
次に、振幅校正データMag(f)を取得すべく、CW波を出力するように信号発生器112を制御する。
【0198】
そして、校正周波数fCを掃引して、各校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求める。具体的には、校正信号制御部110から信号発生器112に供給する校正周波数fCを、fS/Mのステップ、f0±bw/2の周波数帯域で順次掃引していき、演算部126において、各校正周波数fC毎に校正データY(fC)を求めていく。こうして求められた校正データY(fC)は、メモリ128に順次記憶される。
【0199】
更に、演算部130において、上述したような演算を行ない、これにより、振幅校正データMag(f)を求める。こうして求められた振幅校正データMag(f)は、メモリ132に記憶される。例えば、帯域幅bwが10MHz、測定点が9点の場合には、振幅校正データMag(f)は、約6秒で取得することが可能である。
【0200】
次に、位相校正データPhase(f)を取得すべく、変調波を出力するように信号発生器112を制御する。
【0201】
そして、演算部126において、各校正周波数fC毎の校正データY(fC)を求める。例えば、帯域幅bwが10MHzの場合には、位相校正データPhase(f)は、約0.5秒で取得することが可能である。
【0202】
更に、演算部130において、上述したような演算を行い、これにより、位相校正データPhase(f)を求める。こうして求められた位相校正データPhase(f)は、メモリ132に記憶される。
【0203】
次に、演算部134において、振幅校正データMag(f)と位相校正データPhase(f)とを用いて上述したような演算を行うことにより、校正データY′(f)を求める。こうして求められたY′(f)は、メモリ136に記憶される。
【0204】
こうして、校正データY′(f)の取得が完了する。
【0205】
相関関数の測定を行う際には、各スイッチ116a、116b、124a、124bを測定側mに設定する。これにより、固定アンテナから観測信号aが入力されるようになり、走査アンテナから観測信号bが入力されるようになる。また、フーリエ変換部122a、122bから出力されるスペクトルSA(f)、SB(f)が、相関ベクトル演算部138に入力されるようになる。
【0206】
相関ベクトルを演算する際には、メモリ136に記憶された校正データY′(f)を、観測信号の周波数に応じて適宜参照し、相関ベクトルを演算する。こうして、観測信号a、bの周波数成分に応じて各周波数毎に校正が行われ、高い精度で相関ベクトルが求められる。なお、相関関数測定方法の詳細は、本願出願人による特願平7−289848号明細書を参照されたい。
【0207】
周囲温度が変化した場合、経時変化が生じた場合など、校正データY′(f)の信憑性が低くなった場合には、上記と同様にして位相校正データPhase(f)のみを取得し、所定の演算を行うことにより校正データY′(f)を更新する。
【0208】
そして、新たな校正データY′(f)を参照しつつ、相関ベクトルを演算すればよい。
【0209】
なお、振幅校正データMag(f)の信憑性も低くなったと考えられる場合には、位相校正データPhase(f)のみならず、振幅校正データMag(f)をも取得し、これらのデータを用いて演算することにより校正データY′(f)を求めればよい。例えば、振幅校正データMag(f)を取得した際における位相校正用データPhase(f)を記憶しておき、この位相校正データPhase(f)に対して所定値以上位相校正データPhase(f)の値が変化した場合には、振幅校正用データMag(f)の信憑性も低くなっている蓋然性が高いため、振幅校正用データMag(f)を更新するようにしてもよい。位相校正用データPhase(f)の値が所定以上変化したということは、例えば標準偏差等により求めることが可能である。
【0210】
このように本実施形態によれば、頻繁に取得する必要のある位相校正データPhase(f)を変調波を用いて取得し、頻繁に取得する必要のない振幅校正データMag(f)はCW波を用いて取得し、これらのデータを用いて各周波数に応じた校正データY′(f)を求めるので、校正精度を劣化することなく、迅速に校正を行うことができる。
【0211】
また、本実施形態では、CW波より成る校正信号を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより振幅校正データMag(f)を求めるので、更に校正を迅速に行うことができる。
【0212】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0213】
例えば、第1及び第2実施形態では、電波監視を行う際に固定アンテナ及び走査アンテナから入力される観測信号の相関関数を測定する場合を例に説明したが、電波監視を行う場合のみならず、複数の観測信号の相関関数を測定する際に広く適用することができる。
【0214】
また、第1及び第2実施形態では、2つの観測信号の相関ベクトルを演算する場合に適用したが、3つ以上の相関ベクトルを演算する場合にも応用することができる。
【0215】
また、第2実施形態では、変調波を用いて位相校正データを取得したが、必ずしも変調波を用いて位相校正データを取得しなくてもよい。例えば、迅速な校正が要求されない場合には、連続波を用いて位相校正データを取得してもよい。
【0216】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、相関関数の測定に先立って、各周波数毎に校正データを取得しておき、周波数に応じた校正データを用いて相関ベクトルを求めるので、相関ベクトルを高い精度で求めることができる。また、校正データの信憑性が低くなった場合には、適宜校正データの更新を行うので、相関ベクトルの校正精度を維持することができる。従って、本発明によれば、高精度に相関関数の測定を行うことができる相関関数測定方法及び装置を提供することができる。
【0217】
また、本発明によれば、頻繁に取得する必要のある位相校正データPhase(f)を変調波を用いて取得し、頻繁に取得する必要のない振幅校正データMag(f)はCW波を用いて取得し、これらのデータを用いて各周波数に応じた校正データY′(f)を求めるので、校正精度を劣化することなく、迅速に校正を行うことができる。
【0218】
また、本発明によれば、CW波より成る校正信号を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより振幅校正データMag(f)を求めるので、更に校正を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態の変形例(その1)による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【図3】周波数変調と位相変調とを示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例(その2)による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2実施形態による相関関数測定装置を示すブロック図である。
【図6】CW波を用いて取得した位相校正データと振幅校正データとを示すグラフである。
【図7】変調波を用いて取得した位相校正データと振幅校正データとを示すグラフである。
【図8】提案されている波源像可視化装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…校正周波数制御部
12…信号発生器
14…パワースプリッタ
16a、16b…スイッチ
18a、18b…前変換部
20a、20b…データメモリ
21…発振器
22a、22b…フーリエ変換部
24a、24b…スイッチ
26…校正データ演算部
28…校正データメモリ
30…相関ベクトル演算部
32…回帰式メモリ
110…校正信号制御部
112…信号発生器
114…パワースプリッタ
116a、116b…スイッチ
118a、118b…前変換部
120a、120b…データメモリ
121…発振器
122a、122b…フーリエ変換部
124a、124b…スイッチ
126…演算部
128…メモリ
130…演算部
132…メモリ
134…演算部
136…メモリ
138…相関ベクトル演算部
212…信号発生器
214…パワースプリッタ
216a、216b…スイッチ
218a、218b…前変換部
220a、220b…データメモリ
222a、222b…フーリエ変換部
224…スイッチ
228…校正データメモリ
229…校正部
230…相関ベクトル演算部
Claims (10)
- 第1の観測信号を第1の信号処理手段により処理して第1のスペクトルを求め、第2の観測信号を第2の信号処理手段により処理して第2のスペクトルを求め、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を測定する相関関数測定方法であって、
相関関数の測定に先立って、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、前記校正信号の周波数に応じた校正値を求め、
相関関数の測定の際には、周波数に応じた前記校正値を用いつつ、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を求め、
前記校正値を求める際には、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に、第1の校正信号を周波数を掃引しつつ入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた振幅校正データを求め、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に第2の校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた位相校正データを求め、前記振幅校正データと前記位相校正データとから各周波数に応じた前記校正値を求め、
前記第2の校正信号は、変調波より成る
ことを特徴とする相関関数測定方法。 - 請求項1記載の相関関数測定方法において、
前記校正値から回帰式を求め、
前記校正値を更新する際には、少なくとも前記回帰式を決定するのに必要な校正値を再度求めることにより前記回帰式を更新し、更新された前記回帰式に基づいて前記校正値を更新する
ことを特徴とする相関関数測定方法。 - 請求項1又は2記載の相関関数測定方法において、
前記振幅校正データを求める際には、前記第1の校正信号の周波数を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより前記振幅校正データを求める
ことを特徴とする相関関数測定方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項記載の相関関数測定方法において、
前記位相校正データを、前記振幅校正データより高い頻度で更新する
ことを特徴とする相関関数測定方法。 - 請求項4記載の相関関数測定方法において、
前記振幅校正データを更新した際の前記位相校正データに対して、更新された前記位相校正データが所定値以上変化している場合に、前記振幅校正データを更新する
ことを特徴とする相関関数測定方法。 - 第1の観測信号を処理して第1のスペクトルを求める第1の信号処理手段と、
第2の観測信号を処理して第2のスペクトルを求める第2の信号処理手段と、
前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた校正値を求める校正値演算手段と、
前記校正値演算手段により求められた前記校正値を用いつつ、前記第1のスペクトルと前記第2のスペクトルとの相関関数を求める相関関数演算手段とを有し、
前記校正値演算手段は、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に、第1の校正信号を周波数を掃引しつつ入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた振幅校正データを求め、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理手段に第2の 校正信号を入力し、前記第1の信号処理手段により求められたスペクトルと、前記第2の信号処理手段により求められたスペクトルとから、各周波数に応じた位相校正データを求め、前記振幅校正データと前記位相校正データとから各周波数に応じた前記校正値を求め、
前記第2の校正信号は、変調波より成る
ことを特徴とする相関関数測定装置。 - 請求項6記載の相関関数測定装置において、
前記校正値演算手段は、前記校正値から回帰式を求め、少なくとも前記回帰式を決定するのに必要な校正値を再度求めることにより前記回帰式を更新し、更新された前記回帰式に基づいて前記校正値を更新する
ことを特徴とする相関関数測定装置。 - 請求項6又は7記載の相関関数測定装置において、
校正値演算手段は、前記第1の校正信号の周波数を所定のステップで掃引し、補間を行うことにより前記振幅校正データを求める
ことを特徴とする相関関数測定装置。 - 請求項6乃至8のいずれか1項記載の相関関数測定装置において、
前記校正値演算手段は、前記位相校正データを、前記振幅校正データより高い頻度で更新する
ことを特徴とする相関関数測定装置。 - 請求項9記載の相関関数測定装置において、
前記校正値演算手段は、前記振幅校正データを更新した際の前記位相校正データに対して、更新された前記位相校正データが所定値以上変化している場合に、前記振幅校正データを更新する
ことを特徴とする相関関数測定装置。
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