JP4037984B2 - 定型弾性発泡シール材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
使用環境の過酷な樹脂製パネルタンク用シール材(パッキン材)としても、優れた水密シール性を発揮する独立気泡型弾性定型シール材に関する。
【0002】
【従来技術】
樹脂製パネルタンクは、SMC(シートモールディングコンパウンド)成型されたFRPのパネルをボルト等により接ぎ合わせることにより作られ、飲料水、防火用水等の水等の貯蔵に使用される。これらの樹脂製パネルタンクを組み上げる際に、FRPパネル同士の接合部またはFRPと鋼材との接合部に漏水防止を目的とした定型(液状ではない)のシール材を介在させる。
FRPパネルを組み上げた樹脂製パネルタンクは、水を満たすとその水圧によりタンク全体が膨張し、タンク中に満たされた水が抜けると、その膨張が元に戻る。特に、FRPのパネルを複数段組み上げて2〜6mの高さに作られる高段位貯水タンクでは、水圧が高く膨張が大きいのでFRPパネルの接合部にも少なからず歪みが発生する。この歪みが影響してタンクの接合部に局部的な僅かな隙間が発生しやすく漏水を引き起こす原因となっていた。すなわち、高段位貯水タンクに従来のポリ塩化ビニル系樹脂発泡シール材を用いたものでは、施工により圧縮されると歪んでしまい、接合部における僅かな隙間の広がりに追従しきれず漏水する場合がある。
また、熱水を蓄えるタンクとしての用途では、この水圧の変化が小さいものでも、温度による影響で塩化ビニル系樹脂発泡シール材の圧縮永久歪が大きく、より僅かな隙間の広がりにも追従しきれず漏水する場合がある。
【0003】
このような性質を有する樹脂製パネルタンクにあっては、鋼材等で周囲を強固に補強すれば接合部の歪みを軽減できるものであるが、コストが増大するので、優れた性能を有するシール材が要望されていた。
ゴム製シートおよびゴム製スポンジは、接合部が平面のみであれば隙間の広がりへの追従性が良く優れた止水性能を発揮する。しかしながら樹脂製パネルのように角部を有し、シール材が2枚重なり合う部分と1枚の部分との存在するものにおいては、その境界において、弾性(圧縮回復性)が良すぎるために僅かな空間が発生し漏水しやすい。
また、パネルタンク用に限らず、一般に上市されている定型弾性シール材(ウレタン発泡シール材、ポリエチレン発泡シール材、エチレンプロピレンジエンゴム発泡シール材、ネオプレン(クロロプレン)ゴム発泡シール材等)は、使用用途を制限されるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に、使用条件の厳しい温水貯水用および高段位タンク用のパッキンとしても良好な止水性を有するシール材を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の定型弾性発泡シール材は、(A)塩化ビニル樹脂50〜90重量部および(B)官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂50〜10重量部、かつ(A)+(B)=100重量部のポリ塩化ビニル系樹脂に対し、常温で流動性を有するアクリロニトリルブタジエン系共重合体樹脂3〜20重量部、可塑剤50〜100重量部、熱分解型化学発泡剤2〜10重量部および架橋剤からなる組成物を、加熱することにより気泡および架橋構造が形成されるものである。
従って、本発明で得られる定型弾性発泡シール材は、従来から塩化ビニル製発泡シートが有している曲面追従性に、架橋構造により適度な弾性を付与され、シール部の隙間が経時で変化するようなところのシール材としても優れた止水性を発揮するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
ポリ塩化ビニル樹脂にある一定割合の官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂を配合し、この官能基同士を架橋剤により架橋させ、また、常温で流動性を示す一般式(化2)で示されるアクリロニトリルブタジエン系共重合体を添加することにより、従来難しいとされていたポリ塩化ビニル系樹脂の架橋を有する良好な独立気泡型発泡シートを得ることを可能し、樹脂製パネルタンクの接合部のような過酷な条件に耐えるシール材とすることができた。
【化2】
【0007】
本発明に使用する塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルモノマーを単独重合したものである。
官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルモノマーと共重合可能な官能基含有モノマー少量を共重合させたものであり、官能基含有のモノマーの種類は特に制限されるものでなく、ビニル系、ブタジエン系等のモノマーで官能基を有するものなどが挙げられる。さらに具体的には一般式(化3)に示す化合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【化3】
また、官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂の官能基としては、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等があり、反応性の面から好ましくはエポキシ基である。また、官能基含有のモノマー/塩化ビニルモノマーで表される官能基含有率としては、特に制限はないが、発泡と架橋のバランス等の製造容易性において1〜10%[mol/mol]が好適である。
さらに、塩化ビニル樹脂および官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂は、エマルジョン重合法(乳化重合)によって得られるエマルジョン重合体が好ましいが、その他のサスペンジョン重合、マイクロシード重合等でも構わない。
【0008】
(A)塩化ビニル樹脂と(B)官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂とを合計したポリ塩化ビニル系樹脂には、可塑剤を添加する。
この可塑剤として一般式(化4)で示されるトリメリット酸エステル系可塑剤が特に好適に使用される。さらに詳しくは、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリノルマルオクチルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート等が使用される。
【化4】
【0009】
また一般的に可塑剤として使用されているジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ジブチルフタレート(DBP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)、ジウンデシルフタレート(DUP)などのフタル酸エステル系可塑剤を併用使用して粘度を下げ製造性(塗布加工性)向上およびコスト低減することも可能である。但し、樹脂製パネルタンク等の止水の対象が不飽和ポリエステル樹脂を使用している場合、可塑剤が該不飽和ポリエステル樹脂に移行する問題が発生するために、フタル酸エステル系可塑剤の使用は好ましくない。
【0010】
可塑剤の添加量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、50〜100重量部である。
可塑剤の添加量が少な過ぎると、得られる定型弾性発泡シール材に十分な柔軟性が付与されず、多過ぎると得られる定型弾性発泡シール材の強度が低くなり、さらに圧縮復元性も悪くなる。
【0011】
また、((A)+(B))のポリ塩化ビニル系樹脂に、熱分解型化学発泡剤を添加する。この発泡剤は、ポリ塩化ビニル系樹脂の発泡に使用される通常の発泡剤、具体的にはアゾジカルボアミド(ADCA)、オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド(OBSH)、ベンゼンスルフォニルヒドラジド(BSH)、p−トルエンスルフォニルヒドラジド(TSH)、ジアゾアミノベンゼン(DAB)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などの熱分解型化学発泡剤が使用できる。
これらの発泡剤は、単独で使用することもできるし、複数種の発泡剤を混合して使用しても良い。発泡剤の添加量は、得られるシール材の密度が0.15〜0.35g/cm3程度になるように塩化ビニル系樹脂100重量部に対して2.0〜10.0重量部とするのが好適である。
得ようとするシール材の密度を下げていくと、発泡セルのコントロールが困難となり、セル荒れ、セル破れなどが生じ、密度を上げていくと、柔軟性が低下して、所謂曲面追従性が悪くなる。この曲面追従性とは、接合部のシールにおいて接合部が曲面であった時、シール材の曲面への施工性を示す指標である。また、柔軟性が低下して硬くなるとシール材を2枚重ねしたところと1枚のところの境界で空間が発生し易くなる。なお、密度は、発泡剤の種類、添加量と発泡時の加熱温度によってコントロールされる。
さらに、本発明では、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料などを添加することも可能である。
【0012】
さらに、架橋剤として一般式(化1)に示されるメルカプト化合物を含有する組成物を添加することにより、官能基同士の架橋構造が形成される。
架橋剤の添加量は、広い範囲において可能であるが、発泡と架橋のバランス等の製造容易性において、0.05〜1.5重量部の範囲が好適である。
(化1)
【0013】
本発明の定型弾性発泡シール材を樹脂製パネルタンクに用いた場合は、密度が0.15〜0.35g/cm3になるように適宜調整されるものである。
発泡シール材の密度が0.35g/cm3より大きい場合、硬度が高くなるので、曲面追従性が悪化し施工性が悪くなり、また、漏水もしやすい。また密度が0.15g/cm3より低い場合、発泡シール材の曲面追従性は向上するものの、圧縮復元性が悪くなりタンクのシールを必要とする接合部の隙間の変化に追従できなくなり、やはり漏水しやすくなる。
【0014】
さらにまた、シール材の厚さが3.0〜10.0mmであるものである。発泡体の厚みが3.0mmより薄い場合、シール材として充分な止水性能が得られず、また、厚みが10.0mmより厚い場合、曲面追従性が悪くなり施工上の問題で適さない。
【0015】
本発明の定型弾性発泡シール材の製法を説明すると、((A)+(B))のポリ塩化ビニル系樹脂、可塑剤、アクリロニトリルブタジエン系共重合体、架橋剤、発泡剤、安定剤等を計量し、ミキサー等により十分に混合、攪拌して得られたペーストプラスチゾルを、離型処理してある紙(離型紙)またはフイルム(セパレーター)等の離型性担体上に適宜の厚さで塗布し、加熱して発泡、架橋させる。
離型紙としては、グラシン紙(コート紙)、ラミネート紙等使用できるが、ペーストプラスチゾルを加熱発泡させるときの高温下でも変質せず、さらに発泡体との剥離がある程度良好なものを適宜選択する。
【0016】
塗布の機械としては、ドクターナイフコーター、コンマドクターコーター、ロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーターなど使用できるが、本発明で得られるペーストプラスチゾルの粘度特性および塗布量では、コンマドクターコーターまたはドクターナイフコーターが特に好適に使用される。
離型性担体上にペーストプラスチゾルを塗布後、熱分解型化学発泡剤の分解温度以上好ましくは170〜200℃に熱風オーブン等で加熱することにより発泡体を形成する。
【0017】
このようにして作成された発泡シール材の少なくとも一方の面に粘着剤層を設けると良い。離型紙付き粘着層を有したシール材とすれば、シール材の取り付けが容易になり、所謂現場施工性を向上させることができる。 粘着剤層を形成する粘着剤としては、ポリイソプレン(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(BR)などからなるゴム系粘着剤、アクリル系コポリマーからなるアクリル系粘着剤等が使用される。なお、本発明の定型弾性発泡シール材は、温水タンク等の止水も目的としているため、耐水性の劣るエマルジョン系の粘着剤ではなく耐水性の良い溶剤系粘着剤が好ましい。
溶剤としては、一般的にゴム系、アクリル系の粘着剤に使用されているトルエン、キシレン、酢酸エチル等が好ましい。
【0018】
粘着剤層を設ける方法としては、離型性担体上に粘着剤を塗布し、オーブンで溶剤を揮発させ発泡シール材に転写する方法が好ましい。このとき使用される離型性担体、所謂離型紙と呼ばれるものは、発泡シール材をタンク等のシール材として施工される直前に剥がされる。
また、発泡シール材と粘着剤層との密着を向上させるために発泡シール材にプライマー処理(下塗り処理)、コロナ放電処理等を施すこともできる。
さらに使用する粘着剤の種類、粘着剤層の厚み等は、粘着目的(仮止めするためのものか、永久接着するためのものか)、被着体の種類、使用環境(温度環境)などにより適宜選定される。
【0019】
本発明の粘着剤層を有する定型弾性シール材は、適当な幅でスリットされて長尺に巻かれた状態で保管、販売され、使用者は、これを適宜の長さに切断して使用することができる。また、板状のシートの状態で保管、販売され使用者が要望する形状に切断したのち、粘着層側に付けられた離型紙等を剥がして被着体に貼り付けて使用することもできる。
【0020】
【実施例】
以下に具体的な実施例を挙げ、本願発明の定型弾性発泡体シール材に関して詳細に説明するが、本発明は以下に挙げる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜4及び比較例1〜4〕
表1、2に示す物質を計量混合し、プロペラミキサーで十分攪拌しペーストプラスチゾルを調製した。得られたペーストプラスチゾルを離型紙上にドクターナイフ法により塗布した後、195℃で4分間加熱して発泡シール材を得た。
得られたおのおのの発泡体の片面にアクリル溶剤系の粘着剤を積層した。
漏水性を評価するために、おのおののシール材を65mmおよび125mmの幅にスリット加工し、テープ状のシール材に加工した。
上記のようにして作成した発泡体(8種類)について、厚み、密度、圧縮応力、曲面追従性、セル構造、圧縮復元回復率、漏水性を下記基準で評価した。
【0021】
〔評価方法〕
厚 み:ノギスにより計測(0.1mm単位まで測定)
密 度:JIS A 9513に準拠
圧縮応力:(JIS K 6767の圧縮硬さ測定法に準拠。)25mm×25mmの発泡体を3枚重ね、圧縮測定用テンシロン型万能引張試験機にて圧縮速度50mm/minで30%、50%、70%まで圧縮。各圧縮率での加重を単位面積で除した値を硬さとして示した。
曲面追従性:φ=50mmのパイプへの追従性を評価。
◎ 極めて良く追従
○ 良く追従
× 追従せず浮きが発生
セル(気泡)構造:発泡体のセル構造を×50倍のルーペで目視、下記基準にで評価。
圧縮復元回復率:(JIS K 6767の圧縮永久歪み測定法に準拠。)25mm×25mmの発泡体を3枚重ね、常温にて30%、50%、70%圧縮でそれぞれ24時間放置した後、解放し1時間後の歪み率を測定。
(元厚−試験後の厚み)×100/元厚 %
漏水性:図1のような構造のFRP製パネルタンクの接合部の全面にそれぞれのシール材を組み込んで耐漏水性の試験を実施した。なお実際のFRP製パネルタンクは不図示の鋼材にて補強されている。また、パネルの接合部は、φ=10mmのボルトナットにて300kgf・cmで締め付けられているので、シール材は、気泡が完全に潰れる程度まで圧縮されている。
評価の( )内の数値は、漏水が発生した水位を表す。
【0022】
〔実施例1〜4及び比較例1〜4に使用する薬品〕
PVC*1;平均重合度1000のエマルジョン重合塩化ビニル樹脂。
PVC*2;エポキシ基を含有したモノマーを共重合した平均重合度1300 のエマルジョン重合ポリ塩化ビニル樹脂。
新第一塩ビ(株)製Zest PF821。
可塑剤*3;トリノルマルオクチルトリメリテート。
発泡剤*4;アゾジカルボアミド。
安定剤*5;亜鉛華(酸化亜鉛)。
NBR*6;常温で流動性のあるアクリロニトリルブタジエン共重合体樹脂。
日本ゼオン(株)製Nipol 1312。
架橋剤*7;2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン。
三協化成(株)ジスネット F。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
〔実施例の評価〕
実施例1と比較例1とを比較すれば、実施例1では架橋構造が形成されるため、比較例1よりも圧縮復元回復性の優れたものができた。また、漏水性の実地試験においても優れた性能を示した。
実施例2と比較例2とを比較すれば、流動性を有するアクリロニトリルブタジエン系共重合体樹脂が添加された実施例2では、セル構造を独立とすることができ、また、圧縮復元回復性の優れたものができた。さらに、漏水性の実地試験においても優れた性能を示した。
実施例3と比較例3とを比較すれば、比較例3では可塑剤の添加量が少ないため圧縮応力(硬さ)が大きく、すなわち柔軟性が無く、曲面追従性が悪いので施工性の悪いものとなる。従って、比較例3では、施工が難しいことと密度が高いことが影響して接合部角部の隙間を埋めきれず、水を満たし始めた初期において漏水した。
実施例4と比較例4とを比較すれば、比較例4のように官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂のみで配合した場合、圧縮復元回復性の優れているにもかかわらず、架橋構造が多くなってしまい、必要な可塑性が失われ、ゴム製スポンジが有する欠点と同じ不具合が発生した。
【0026】
【発明の効果】
本発明の定型弾性発泡シール材は、柔軟なポリ塩化ビニル発泡シートが、従来より有する複雑な形状のシール材として対応可能な可塑的性質に加えて、官能基含有のポリ塩化ビニル樹脂同士を架橋剤を介して架橋することにより圧縮復元回復性を向上させることができるので、樹脂製パネルタンクのように隙間が変化するような使用環境の過酷なシール部に用いることができる。すなわち、このシール材は、樹脂製パネルタンクに限らず接合部の歪みが発生しやすい目地のシール材(シーリング材)として特に止水用途、防水用途に優れた性能を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定型弾性発泡シール材を樹脂製パネルタンクに組み込んで漏水試験をしている状態を示す説明図。
【図2】SMC成型されたFRPの形状を示す斜視図。
【符号の説明】
1 樹脂製パネルタンク
2 本発明の定型弾性発泡シール材の組み付け位置
3 FRPのパネル
4 ボルト・ナット
6 水
7 ボルトを通す穴
8 給水口
9 排水口

Claims (5)

  1. (A)塩化ビニル樹脂50〜90重量部および(B)水酸基、カルボキシル基、エポキシ基のいずれかの官能基を含有するポリ塩化ビニル樹脂50〜10重量部、かつ(A)+(B)=100重量部のポリ塩化ビニル系樹脂に対し、常温で流動性を有するアクリロニトリルブタジエン系共重合体樹脂3〜20重量部、可塑剤50〜100重量部、熱分解型化学発泡剤2〜10重量部および一般式(化1)で示されるメルカプト化合物を含有する架橋剤からなる組成物を、加熱して発泡架橋させてなることを特徴とする定型弾性発泡シール材。
  2. 前記定型弾性発泡シール材の密度が0.15〜0.35g/cm3、かつ厚さが3.0〜10.0mmであることを特徴とする請求項1記載の定型弾性発泡シール材。
  3. 前記定型弾性発泡シール材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の定型弾性発泡シール材。
  4. 前記官能基含有ポリ塩化ビニル樹脂の官能基が、エポキシ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の定型弾性発泡シール材。
  5. 前記可塑剤が、トリメリット酸エステル系であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の定型弾性発泡シール材。
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