以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図7は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態に係る撮像装置が配設された電子内視鏡の先端部の断面図であり、図2は図1の撮像装置が組込まれる電子内視鏡システムの概略図、図3及び図4は図1中の信号線を示す斜視図、図5は図1中の信号ケーブルを示す断面図、図6は図1のX−X線で切断して示す断面図、図7は図6のA方向から見た上面図である。
本実施の形態は撮像装置を電子内視鏡に適用した例である。
先ず、図2を参照して内視鏡システムの概略を説明する。
図2において、内視鏡システムは、電子内視鏡1と、電子内視鏡1に照明光を供給する光源装置2と、電子内視鏡1からの画像信号を処理するビデオプロセッサ3と、ビデオプロセッサ3からの映像信号をモニタ表示するモニタ4を有しており、ビデオプロセッサ3にはVTRデッキ5、ビデオプリンタ6、ビデオディスク7等の周辺機器も接続されている。
電子内視鏡1は、先端側に細長で体腔内に挿入することが可能な可撓性を有する挿入部8が形成され、手元(基端)側に操作部9が形成されている。挿入部8は、体腔内に挿入することが可能な細長で可撓性を有する可撓管10と、可撓管10の先端側に形成された複数の湾曲駒から成る湾曲部11と硬質の先端部12とによって構成されている。操作部9に配設された図示しない上下左右の湾曲操作ノブを操作することによって、湾曲部11を湾曲させることが可能になっている。
この操作部9からユニバーサルコード14が延設されて、コネクタ装置13を介してビデオプロセッサ3に接続されている。光源装置2にはコネクタ装置13が接続されるコネクタ受け15が設けられている。ユニバーサルコード14はコネクタ装置13及びコネクタ受け15を介して光源装置2に接続され、光源装置2の光源ランプ16からの照明光を内部に挿通された図示しないライトガイドファイバーを介して電子内視鏡1の先端部12に導くようになっている。
また、ユニバーサルコード14は、ビデオプロセッサ3からの電源電圧及び駆動信号等を電子内視鏡1に供給すると共に、電子内視鏡1からの映像信号をビデオプロセッサ3に供給するようになっている。
図1において、先端部12は、湾曲部11に取り付けられる筒状部材21、この筒状部材21の先端に設けられる略円柱状の先端構成部材22を備えている。先端構成部材22の先端部には先端カバー23が被嵌され接着剤により固定されている。先端カバー23の後端側には、先端構成部材22及び筒状部材21を覆うゴムチューブ24が設けられている。
挿入部8内には、手元側から先端部12までライトガイドファイバー25、鉗子チャンネル26及び信号ケーブル27が挿通されている。
前記先端構成部材22内には照明用透孔28が形成されており、この照明用透孔28に挿入固定された照明レンズ枠29には光源装置2による照明光を被観察部へ照射するための複数の照明レンズ30が固定されている。この照明レンズ30にはライトガイドファイバー25の先端部が当接している。
また、先端構成部材22内には鉗子用透孔31も形成されている。この鉗子用透孔31には鉗子用パイプ32が挿入固定されており、鉗子用パイプ32は挿入部8内に配設された鉗子チャンネル26を介して操作部9に形成された鉗子の挿入口17に連通されている。挿入口17から挿入された鉗子は鉗子チャンネル26、鉗子用パイプ32を介して先端部12より突出されるようになっている。
また、先端カバー23には図示しないノズルも取付けられており、このノズルに連通するよう先端構成部材22に形成された連通孔に送気・送水チャンネルが接続されている。
また、先端構成部材22内には対物レンズ枠36が嵌合するように挿入固定され、対物レンズ枠36内には複数の対物レンズより構成される対物レンズ光学系37が固定されている。
対物レンズ光学系37の基端側の対物レンズ38後端下側には、対物レンズ光学系37の光軸に平行に固体撮像装置40の受光部41が配設されている。対物レンズ38には挿入部8の長手方向軸と略平行の光軸を略直角に曲げるプリズム39が接着固定されており、挿入部8の長手方向軸と略平行に配設した固体撮像装置40の受光部41に光学像を導いている。
固体撮像装置40は固体撮像装置40と略平行に配置された回路基板42の先端側に接続固定されており、回路基板42の基端側には複数の信号線43を接続するための信号線ランド部が形成されている。複数の信号線43としては、例えば固体撮像装置の駆動電源であるVdd、クロック信号であるφP、φS、φAB、出力信号であるVoutを伝送する信号線やGND線等があり、これらの信号線43は信号線ランド部において接続される。複数の信号線43は、同軸線及び/又は単純線を撚り束ねることで構成され、信号ケーブル27としてコネクタ装置13まで延出されている。
回路基板42上には複数の電子部品44が設けられると共に、信号線43や固体撮像装置40から入出力された信号を電子部品44に接続するための図示しない配線パターンも設けられている。
照明光で照らされた対象物は、対物レンズ光学系37を介して固体撮像装置40の受光部41に結像し、固体撮像装置40によって光電変換される。光電変換された信号は、固体撮像装置40の後端側に接続された信号線43(信号ケーブル27)を介してビデオプロセッサ3に供給される。
図3及び図4は複数の信号線43を示している。図3は同軸線51を示し、図4は単純線57を示している。
同軸線51は、芯線54と芯線54を覆う外部導体55を有している。芯線54は内部導体52と内部導体52を覆う内部絶縁被覆53によって構成される。外部導体55は外部絶縁被覆56によって被覆される。単純線57は、導体58と導体58を覆う絶縁被覆59とによって構成される。
図5は信号ケーブル27を示している。
信号ケーブル27内には複数の信号線43が設けられる。図5は信号線43として2本の同軸線51-1,51-2及び2本の単純線57-1,57-2を設けた例を示している。これらの信号線51-1,51-2,57-1,57-2は絶縁テープ60内に寄り束ねられ、更に、絶縁テープ60は、総合シールド61及び外皮62で覆われるようになっている。
本実施の形態においては、図1に示すように、信号線43は回路基板42の両面において接続するようになっている。図6は図1のX−X線で切断して、信号線43の接続部分を具体的に示している。
図6に示すように、回路基板42には上面及び下面に信号線接続用の複数のランド65が設けられる。更に、回路基板42の下面には、外部導体接続用の複数のランド66が設けられるようになっている。なお、ランド65,66は、回路基板42上下の略線対称な位置に設けられる。
例えば、単純線57-1の導体58-1(Vdd)、同軸線51の芯線54-1,54-2の内部導体52-1(φVout)及び内部導体52-2(φP)は、上面に設けたランド65に接続される。また、下面に設けたランド65には、単純線57-2の導体58-2がGND線として接続され、ランド66には外部導体55-1(φAB),55-2(φS)が接続固定されるようになっている。
回路基板42への各信号線43の電気的な接続の終了後において、図1に示すように、固体撮像装置40及び回路基板42と信号ケーブル27との接続部は、シールド枠 45により覆われて、シールド枠45の内部が絶縁性の充填剤46により封止されるようになっている。更に、シールド枠45は絶縁カバー47によって被覆される。シールド枠45より基端側に延出するように形成した絶縁カバー47の基端部において、信号ケーブル27の外皮62を覆うケーブル保護部材48が保持固定される。ケーブル保護部材48は、信号ケーブル27を挿入部8内に配設される他の内蔵物からダメージを受けたり、他の内蔵物にダメージを与えたりすることを軽減するものである。
このように構成された実施の形態の作用について図6,7を参照して説明する。
回路基板42には両面にランド65,66が形成されている。信号ケーブル27を構成する複数の信号線43(同軸線51及び単純線57)のうち、同軸線51-1,51-2の芯線54-1,54-2の内部導体52-1,52-2と外部導体55-1,55-2とを回路基板42の異なる面のランドに夫々接続する。また、例えばGND線として用いた単純線57-2の導体58-2についても外部導体55-1,55-2の接続面と同一面に接続し、他の例えば、Vdd用単純線57-1の導体58-1は内部導体52-1,52-2と同一面に接続する。
従って、回路基板42の信号線接続部分近傍において、複数の同軸線51-1,51-2の内部導体52-1,52-2と、複数の同軸線51-1,51-2の外部導体55-1,55-2とが接触することを防止することができる。これにより、画像不良の発生を防止することができる。
また、回路基板42の複数の面を信号線接続部として使用しているので、回路基板42を小型化することができる。これにより、撮像装置49を小型化することができ、長さも短縮することができる。よって、この撮像装置が配設される電子内視鏡1の先端部12を細径化することができる。当然、先端部12の先端硬質長も短縮することができる。
また、図6に示すように、芯線54-1,54-2相互間に単純線57-2を配置接続する。これにより、外部導体55-1、55-2の接触を防止することができるので画像不良の発生を防止することができる。
また、図6及び図7に示すように、1本の同軸線の内部導体と外部導体とを回路基板42を対称軸として、線対称な位置のランドに接続する。つまり、内部導体及び外部導体のうちの一方を回路基板の表面に、他方を裏面の線対称の位置に配置接続する。
例えば、芯線54-1については、内部導体52-1を回路基板42の表面のランド65に接続し、外部導体55-1を裏面の線対称の位置のランド66に配置接続する。これにより、信号線同士の交差をなくし、外部導体55-1と55-2との接触を防止することができる。また、信号線同士の交差による摩擦もなくなり断線を防止することができ、画像不良の発生を防止することができる。
また、内部導体52と外部導体55とに相互に異なる信号を伝送することで、信号線の本数を半分に削減することができる。これにより、信号ケーブル27を細くすることができ、挿入部及び先端部を一層細径化することができる。
また、信号ケーブル27を構成する信号線43を、全て同軸線とすることで信号線の数を削減することができ、信号ケーブル27を細径化できる。
このように、本実施の形態においては、回路基板の両面において各信号線との電気的な接続を行っているので、装置を小型化することができる。また、表面と裏面とで内部導体と外部導体とを分けて接続しているので、これらの接触の防止が容易である。更に、信号線同士が交差することもなく、接触を防止することができるので、断線が発生することを防止することもできる。
図8及び図9は本発明の第2の実施の形態に係り、図8は第2の実施の形態に採用される回路基板71を示す側面図、図9は図8の背面図である。
本実施の形態は、回路基板42に代えて回路基板71を採用している。回路基板71は、ランド72,73を設ける位置が回路基板42と異なる。回路基板71の表面側には、基端端部側において複数のランド72が形成される。一方、回路基板71の裏面側には、基端端部側に複数のランド73が形成されると共に、先端端部側においても複数のランド74が形成される。ランド74はある同軸線51の内部導体52及び単純線57の導体58接続用である。
そして、表面側のランド72は、もう一方の内部導体52及び単純線57の導体58が接続され、裏面側のランド73には、外部導体55が接続される。
この時、先端側のランド74に接続される内部導体52及び導体58は、夫々内部絶縁被覆53及び絶縁被覆59によって被覆されている。従って、ランド74に接続する同軸線51及び単純線57を外部導体55等を接続するランド73上を通過するように配線してもよい。
このように構成された実施の形態においては、単純線57の導体58及び/又は同軸線51の芯線54の内部導体52は、外部導体55よりも先端側で回路基板71のランド74に接続されている。
絶縁体が被覆された単純線57及び/又は芯線54を回路基板71の先端側に設けたランド74に接続することにより、回路基板71の基端側に設けたランド73に接続される外部導体55は、同一面上に接続される内部導体52と導体58と接触することはない。
これにより、画像不良の発生を防止しながら、ランドを回路基板71の基端側端部に配置するだけでなく、先端側等の任意の位置に配置することができ、設計の自由度が増大すると共に、回路基板を一層小型化することができる。
図10は本発明の第3の実施の形態に係り、回路基板42をランド部で切断して示す断面図である。
本実施の形態においては、図10に示すように、回路基板42の表面及び裏面に配列されたランド65,66のいずれにおいても、同軸線51の内部導体52と外部導体55とを交互に配置接続する。
このように構成された実施の形態においては、絶縁体が被覆された内部導体52と導体が露出した外部導体55とを交互に配置することで、外部導体55同士の接触を防止することができる。これにより、画像不良の発生を防止することができる。
図11は本発明の第4の実施の形態に係る撮像装置を示す断面図である。図11は対物レンズ光学系から固体撮像装置までを示している。固体撮像装置を取り付ける回路基板及び各種配線等は適宜設計可能である。
本実施の形態を図1の電子内視鏡装置の先端部12に適用して説明する。この場合には、プリズム75及び光学絞り76以外の構成は図1と同様でよい。
対物レンズ光学系37からの光学像はプリズム75によって屈曲されて固体撮像装置40の受光部41に導かれる。このため、固体撮像装置40の受光部41とプリズム75との位置合わせを高精度に行う必要があり、組み立て作業が困難であり、画像の片側がボケる等の画像不良が生じていた。
また、一般的には、対物レンズ枠内に光学絞りとしての遮光用マスクが介装されるようになっているが、この遮光用マスクが受光部41の直前ではなく、複数枚先の対物レンズ上に配置されることでフレア等の画像不良が発生することがあった。
本実施の形態はこれらの問題を解決するためのものである。即ち、プリズム75は、対物レンズ光学系37の最基端側の対物レンズ38に一面が当接され、この面に垂直な底面が固体撮像装置40の受光部41に臨んでおり、挿入部の長手方向軸と略平行の光軸を略直角に曲げて、受光部41に導くようになっている。
本実施の形態においては、プリズム75の底面と受光部41との間には遮光用の光学絞り76が設けられている。光学絞り76は、遮光を行う板状部材であり、両端に段部77,78が形成されている。
段部77は光学絞り76の先端側の上下に形成されて、その後端面は所定の位置関係、例えば面一に形成される。段部78は光学絞り76の後端側の上方に形成されて、段部77との間の間隔がプリズム75底面の前後方向の長さに対応した長さとなるように形成される。
プリズム75の底面が光学絞り76の板状部分に当接するように、光学絞り76の段部77,78による凹部にプリズム75の底面側を嵌合させる。更に、光学絞り76の下方に設けた段部77に固体撮像装置40の前面を当接させて受光部41を光学絞り76に当接させる。
このように構成された実施の形態においては、プリズム75と固体撮像装置40との間に遮光用の光学絞り76を介在させる。光学絞り76に設けた段部77に固体撮像装置40の前面を当接させると共に、段部77,78による凹部にプリズム75を嵌合させる。
これにより、プリズム75及び/又は固体撮像装置40はプリズム75を介して相互に位置合わせが行われる。従って、プリズム75と固体撮像装置40との位置合わせ作業が極めて容易で且つ正確となり、片ボケ等の画像不良の発生を防止することができる。また、固体撮像装置40の受光部41直前の対物レンズであるプリズム75との間に光学絞り76を介在させることにより、フレア等の画像不良の発生を防ぐことができる。
このように、本実施の形態においては、組み立て作業を容易にすると共に、正確な位置合わせを可能にして、片ボケ等の画像不良の発生を防止することができ、また、フレア等の画像不良の発生も防止することができる。
また、光学絞り76に形成される段部77,78はプリズム75底面部を内嵌する形状に形成してもよい。例えば、プリズム75底面部形状が四角形であれば、四角形状の段部を形成すればよい。これにより、プリズム75と、受光部41の位置合わせが行われる。
図12は本発明の第5の実施の形態に係り、対物レンズ光学系から固体撮像装置までを示す断面図である。図12において図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態はプリズム81及び光学絞り82のみが図11のプリズム75及び光学絞り76と異なる。
プリズム81は前面が対物レンズ38に当接し、底面が光学絞り82を介して受光部41に臨んでいる。光学絞り82は、外形が固体撮像装置40の外形と略同一に形成されると共に、後端上方に段部83が形成される。
本実施の形態においては、光学絞り82は、前端面及び後端面を固体撮像装置40の前端面及び後端面と面一に設けるようになっている。段部83の前端面は固体撮像装置40に対して所定の位置関係を有しており、プリズム81の後端部を段部83に当接させた状態で、プリズム81の底面を光学絞り82に取り付けることにより、プリズム81と固体撮像装置40との位置合わせが可能となっている。
このように構成された実施の形態においては、光学絞り82と固体撮像装置40は外形を揃えることで位置合わせが行われる。また、光学絞り82とプリズム81は段部83によって位置合わせが行われる。
従って、プリズム81と固体撮像装置40とは光学絞り82を介して位置合わせが行われるので、位置合わせ作業が正確且つ容易となり、片ボケ等の画像不良を防止することができる。
このように、本実施の形態においては第4の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、位置合わせ手段である段部83は、前後のいずれか一方のみに設ければよいので、部品加工が容易となる。
なお、光学絞り82の外形をプリズム81に一致させ、段部83を固体撮像装置40側に形成してもよいことは明らかである。
図13及び図14は本発明の第6の実施の形態に係り、図13は第6の実施の形態に係る撮像装置を示す断面図であり、図14はボンディングされた固体撮像装置を示す断面図である。
本実施の形態は対物レンズ光学系の光軸と垂直な面に受光部を有する固体撮像装置を有するものに適用したものである。
本実施の形態における撮像装置は、対物レンズ光学系とこの対物レンズ光学系の光軸上に配置された撮像部とによって構成される。対物レンズ光学系は複数の対物レンズと、これら対物レンズを所定の位置に固定配置するための対物レンズ枠とによって構成される。
図13は対物レンズ光学系の光軸上に配置される固体撮像部85を示している。光軸方向(紙面上下方向)に対して垂直に固体撮像装置86の受光部87が設けられている。受光部87の前面には保護ガラス91が透明樹脂100によって一体的に接着固定されている。
固体撮像装置86の両端部には複数の信号入出力部となる端子を備えた接続部が列状に設けられており、これらの接続部にはリードを接続するための複数の突起電極88が設けられている。
固体撮像装置86の両端部に設けた突起電極88には、夫々複数のリード89,90が接続されている。固体撮像装置86へのリード89,90のボンディングは、例えばTAB(TAPE AUTOMATED BONDING)方式によって行われる。
固体撮像装置86にTABテープ93のリード89,90をボンディングした後に、TABテープ93を所定の位置で切断することにより、図14の状態となる。TABテープ93の保持部材92は、絶縁部材、例えばポリイミドテープによって形成され、リード90を一括統合保持する。保持部材92にはリード90が保持されている面とは反対側の面に、所定のランド及び配線パターンが形成される。また、保持部材92には前記ランドに接続されるスルーホールも形成されている。
図13に示すように、リード89、90は固体撮像装置86端部に沿うように略直角に屈曲される。固体撮像装置86の後方には電子部品である信号処理用IC96等を配設した回路基板95が設けられる。
回路基板95は、セラミック等の硬質材料で形成され、側面に電気的な接続を行うための接続部を有している。後方に屈曲させたリード89,90は、回路基板95の側面の接続部に電気的に接続すると共に、更に後方に伸長させた後、相互に向き合う方向に屈曲させ、保持部材92を介在させて対向させる。
即ち、本実施の形態においては、リード89,90は、回路基板95の後方投影面内において屈曲され、リード90を一括統合保持する保持部材92上に、もう一方のリード89が積層されるように配設される。
図13に示すように、リード89及び保持部材92に形成されたランドに複数の信号線98が接続されている。複数の信号線98は信号ケーブル97として束ねられて図示しないビデオプロセッサ等に接続されるようになっている。
なお、図13の固体撮像部85は、図示しない固体撮像装置枠内に保護ガラス91が嵌合固定されるように取り付けられる。固体撮像装置枠から電装部全体を覆うように、封止剤、シールド枠及び絶縁カバーにて被覆されるようになっている。上述したように、このような撮像部と対物レンズ光学系とを組み合わせることで撮像装置が完成されるようになっている。
このように構成された実施の形態においては、リード89,90は、固体撮像装置86の後方投影面内に屈曲配置され、このリード89,90によって囲まれた部位に回路基板95が配置される。また、リード90、保持部材92及びリード89が積層された部分も、固体撮像装置86の後方投影面内に収まり、更に、この積層部分において、信号線98との電気的な接続が行われる。
従って、図示しない対物レンズ光学系の光軸に垂直方向については、固体撮像部85は、略々固体撮像装置86の後方投影面と略々同一外形以下に形成することができる。これにより、装置の小型化が可能である。
また、回路基板の後方投影面内に屈曲配置したリードに信号線98を配置接続することで、撮像装置の長さを短縮することができる。また、屈曲配置したリード89、90相互間には絶縁部材である保持部材92を配置しているので、リード同士のショートを防止することができ、画像不良が発生することを防止することができる。
図15乃至図17は本発明の第7の実施の形態に係り、図15は第7の実施の形態に係る撮像装置を示す断面図であり、図16はボンディングされた固体撮像装置を示す断面図であり、図17は信号線接続後の状態を示す断面図である。図15乃至図17において図13及び図14と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図15に示す固体撮像部101は、図16のリード89、90を固体撮像装置86の後方投影面内に屈曲させて形成される。本実施の形態においては、図16に示すように、リード89,90を夫々一括統合保持する保持部材94,99が設けられている。保持部材94,99は、第6の実施の形態と同様に、絶縁部材である。
図15に示すように、回路基板95より後方に延出されるリード89、90は、回路基板95の後方投影面内へ屈曲配置される。そして、図15の破線にて示すように、保持部材94,99を除去する。図17に示すように、取り除いた部位より露出したリード89、90に、複数の信号線98が接続される。
このように構成された実施の形態においても、リード89、90は、固体撮像装置86の後方投影面内に屈曲配置される。本実施の形態においては、リード89,90は夫々保持部材94,99によって一括統合保持される。従って、リード89、90がばらけることなく、回路基板95の後方投影面内への屈曲配置が容易であり、撮像装置の組立作業が簡単になる。
また、リード89,90が接触することなく、回路基板95の後方に配置することで、保持部材94,99を除去することができ、光軸方向の長さを短縮して装置を小型化することができる。
このように、本実施の形態においては、第6の実施の形態と同様の効果が得られると共に、装置を一層小型化することができるという利点がある。
なお、リードは受光部87の片側にのみに配置される固体撮像装置であってもよい。
図18乃至図20は本発明の第8の実施の形態に係り、図18は第8の実施の形態に係る撮像装置を示す説明図であり、図19は撮像装置を示す側面図であり、図20は図19のA−A線で切断して示す断面図である。
本実施の形態はプリズム後方の空間を活用することにより、装置を小型化するようにしたものである。
図18において、対物レンズ光学系104の構成は、図1の対物レンズ光学系37と同様であり、対物レンズ枠105内に複数の対物レンズが設けられている。最基端側の対物レンズ106後端には、対物レンズ光学系104の光軸を略直角下方に屈曲させて、略々水平に配置した固体撮像装置108に光学像を導くプリズム107が取り付けられている。
本実施の形態においては、固体撮像装置108から電気信号を取り出す配線及び電気信号を処理する電気回路部品が搭載された可撓性回路基板109が採用される。可撓性回路基板109は、固体撮像装置108の側方に延出されている。
可撓性回路基板109は、信号線110及び電子部品111が接続配置された後に、プリズム107に沿うように折り曲げられて、信号線110及び電子部品111がプリズム107後方に配置されるようになっている。
図19はこの状態を示している。図19に示すように、可撓性回路基板109を対物レンズ光学系104の長軸方向に垂直な方向に折り曲げることにより、電子部品111及び信号線110は固体撮像装置108及びプリズム107上方の空き空間に配置される。
これにより、プリズム107の基端側スペースを有効活用し、撮像装置を小型化、短縮することができる。
図20は図19のA−A線にて切断した断面を示している。図20に示すように、プリズム107は可撓性回路基板109によって覆われる。可撓性回路基板109のプリズム107近傍部分によって、低反射部112が形成される。これにより、プリズム107の側面での光線反射が低減され、フレアの発生が防止される。
このように、本実施の形態においては、電子部品及び信号線をプリズム近傍の空きスペースに配置することができるので、装置を一層小型化することができる。また、可撓性回路基板によって、プリズムの光線反射を低減して、フレアの発生を防止することができる。
なお、図18においては、可撓性回路基板109を固体撮像装置108の一側方のみに延出させたが、固体撮像装置108の両側方に延出してもよい。図21はこの例を示す説明図である。
図21に示すように、固体撮像装置108の側方両側に可撓性回路基板113が構成されている。可撓性回路基板113は、電子部品111が搭載されると共に、信号線110が接続されている。この場合でも、可撓性回路基板113を固体撮像装置108及び図示しないプリズムを覆うように折り曲げることによって、電子部品111及び信号線110をプリズムの空きスペースに配置することができることは明らかである。
ところで、固体撮像装置と回路基板との配置方法としては種々考えられる。例えば、図22に示すように、固体撮像装置121の両側に回路基板122を設ける例が考えられる。
図23及び図24は図22の例における撮像装置についてTABテープを使用した組立方法を説明するための説明図である。
固体撮像装置121の上面には受光部123が設けられている。この受光部123の両側に列状に図示しない複数の突起電極が形成される。この突起電極にTABテープから突出したインナーリード124が接続される。
この状態で、インナーリード124をカットし固体撮像装置121をTABテープから切り離し、インナーリード124に回路基板122を半田等で接続固定する。次に、図24に示すように、回路基板122を把持し固体撮像装置121の基端側に双方が平行になるように折り曲げる。
この作業方法は、折り曲げたインナーリード124に回路基板122を半田接続するよりも容易であり、組立作業を簡単にすることができる。
次に、回路基板122上に信号ケーブル等を接続することにより撮像装置が組み立てられる。
なお、回路基板122同士を平行にするのではなく、図25に示すように、回路基板122同士をV字型に折り曲げてもよい。この場合には、装置の長さを図24の例よりも短縮することができる。
また、図26乃至図28は、固体撮像装置の背面側に回路基板を配置した例である。図26は撮像装置を示す側面図であり、図27は図26の回路基板部分を上方から見た断面図であり、図28は図26の回路基板部分を後方から見た側面図である。
固体撮像装置131の前面には受光部132が形成され、受光部132の両側に列状に突起電極133が形成されている。突起電極133にはTABテープから突出したインナーリード134が接続される。インナーリード134と固体撮像装置131との間にはTABテープの構成部材であるポリイミドテープ136が配置される。ポリイミドテープ136は絶縁部材であり、インナーリード134と固体撮像装置131の絶縁が保たれる。固体撮像装置131の基端側には回路基板135が配置される。
回路基板135は、上下方向側面に第1の接続端子137が形成され、左右方向側面には傾斜面145が形成されて、この傾斜面145に第2の接続端子140が設けられる。
固体撮像装置131からのインナーリード134は、回路基板135側面の第1の接続端子137に接続される。一方、信号ケーブル138の信号線のうち同軸線の内部導体139は、回路基板135の傾斜面145に設けた第2の接続端子140に接続される。
回路基板135には略々中央に固体撮像装置131のGNDと接続されたスルーホール141が形成されており信号線のうち同軸線の外部導体142は、このスルーホール141に接続される。なお、スルーホール141は、回路基板135上にICチップ等の電子部品が実装される場合には、電子部品のGNDとも接続される。
このように、信号線を回路基板135に設けた傾斜面145において接続し、外部導体については略々中央に設けたスルーホール141を利用して接続しており、信号線の接続部を小型化することができる。
なお、第2の接続端子140を傾斜面145ではなく、板状回路基板の側面に設けてもよいことは明らかである。
ところで、撮像装置を構成する対物レンズ光学系と固体撮像装置の位置に応じたピント調整作業が必要である。図29の例を採用すると、このピント調整作業を省略することが可能である。
図29において、対物レンズ枠151の先端側には対物レンズ光学系を構成する複数の対物レンズ154が設けられている。基端側の対物レンズ154の結像位置に固体撮像装置152の受光部153を配置するようになっている。図29の例では、固体撮像装置152は対物レンズ枠151に内嵌するように配設される。
即ち、図29の例では、固体撮像装置152と対物レンズ光学系との位置関係が1つの対物レンズ枠151によって決定される。従って、撮像装置を組立てるときのピント調整作業を省くことができ、組立工数を削減して、装置を安価に構成することができる。
ところで、固体撮像装置と信号ケーブルとの電子内視鏡内における配置方法としては種々の例が考えられる。図30乃至図32はこの配置方法の一例を示しており、図30は信号ケーブルが接続された固体撮像装置を示す側面図、図31は電子内視鏡の断面を示す断面図であり、図32は電子内視鏡の内部の構成を示す説明図である。
図30において、対物レンズ光学系37の構成は図1と同様である。基端側の対物レンズ38には赤外線カットフィルター等の特定波長を除去するフィルターを兼ねたプリズム39が取り付けられている。プリズム39の底面は固体撮像装置40の受光部に固定されている。
固体撮像装置40は外部リード162によって回路基板161に接続される。外部リード162は、固体撮像装置40と回路基板161との間に信号線165を配線するためのスペースを確保可能な長さになっている。
信号線165を撚り束ねた信号ケーブル163の外皮端部166は、プリズム39の周辺、図31では回路基板161の裏面に配置されている。即ち、外皮端部166が回路基板161の後端側でなく、先端側のプリズム39周辺に配置されるので、装置の長さを短縮することができる。
また、図32に示すように、湾曲部を湾曲操作するための湾曲操作ワイヤ167は、筒状部材に取り付けた接続部位168に接続される。図32の例では、この接続部位168はプリズム39の基端側に配設される。
このように、プリズム39後方のスペースを有効に利用して、先端部を細径化する。また、信号ケーブル163の外皮端部166をプリズム39周辺に配置することで撮像装置の長さを短縮する。更に、固体撮像装置40と回路基板161との間のスペースに信号線165を配線することで、回路基板161先端部で折り返す信号線165の屈曲Rを大きくすることができ、信号線165の断線を防止することができる。
なお、信号ケーブル163が配置される場所は図31の破線で示す位置でもよいことは明らかである。
ところで、内視鏡先端部に設ける撮像装置の外形を変形させることによって、装置の小型化を図ることもできる。図33はこの例を示す説明図である。
図33に示すように、内視鏡先端部の内周171に沿うように左右非対称に撮像装置172の外形を形成する。例えば、撮像装置172の外形の左右一方の一部分を他方へ傾斜するようにシールド枠を異形状に形成することで、先端部を細径化することができる。
ところで、対物レンズ枠と固体撮像装置枠との結合位置を考慮することにより、撮像装置の細径化が可能である。図34はこの例を示す断面図である。
図34において、対物レンズ光学系183は、複数の対物レンズよって構成される。複数の対物レンズのうち最も外径が小さい対物レンズ184を境に、先端側に配置される複数の対物レンズは対物レンズ枠181内に保持される。最基端側の対物レンズ185には固体撮像装置187の受光部186が取り付けられている。対物レンズ184よりも基端側に配設された複数の対物レンズから固体撮像装置187までが固体撮像装置枠182内に固定される。対物レンズ枠181内に固体撮像装置枠182が内嵌され、双方を前後移動調整することでピント調整が行われる。
このように、最も小さい対物レンズ184が配置された部位にて、対物レンズ光学系が保持される枠同士、つまり対物レンズ枠181と固体撮像装置枠182とを嵌挿させてピント調整を行うことで、撮像装置を小型化することができる。対物レンズ光学系を保持する対物レンズ枠が複数個必要な場合でも、最も外径が小さい対物レンズが保持される対物レンズ枠部分にてピント調整を行うようにすれば同様に撮像装置を小型化することができる。
図35は撮像装置におけるリード及びケーブル接続例を示す側面図である。
固体撮像装置191と略平行に回路基板192が配置される。回路基板192の側面には、固体撮像装置191からの外部リード193との接続部であるリード接続ランド194と、信号ケーブル195との接続部であるケーブル接続ランド197が形成されている。リード接続ランド194に固体撮像装置191の外部リード193が接続固定された後、信号ケーブル195の信号線198はケーブル接続ランド197及び回路基板192より基端側に延出された外部リード199に接続される。
このように、外部リード199に信号線198を直接接続することにより、回路基板192に設けるケーブル接続ランド197の個数を削減することができ、回路基板を安価にそして小型化することができるので、安価で小型化された撮像装置を提供することができる。また、固体撮像装置191と回路基板192とを略平行に配置することで撮像装置を短縮化することができる。
また、図36乃至図38は固体撮像装置のリードの配置方法を説明するための背面図である。
固体撮像装置201の裏面に外部リード202が設けられる。図36に示すように、外部リード202は固体撮像装置201背面上側に3個設けられ、下側に4個設けられる。
また、図37の例では、固体撮像装置201の背面に設けた外部リード203,204は、相互に大きさが異なる。即ち、固体撮像装置201の背面上側の外部リード203の大きさはXであり、背面下側の外部リード204の大きさはY(X>Y)である。
また、図38の例では、固体撮像装置201の背面に設けた外部リード205,206は、相互にピッチが異なる。即ち、固体撮像装置201の背面上側の外部リード205のピッチはP1 であり、背面下側の外部リード206のピッチはP2 (P1 >P2 )である。
このように、外部リードの取付個数、大きさ又はピッチを上下非対称にすることにより、撮像装置の組立時及び固体撮像装置の検査時において、固体撮像装置の位置関係、例えば上下関係を誤ることなく組立て、検査することができるので固体撮像装置の破損を防ぐことができる。
また、外部リードの太さを非対称に設けてもよい。図39はこの場合の例を示す側面図である。
固体撮像装置の外部リードの太さを非対称に設ける場合には、図39に示すように、太い外部リード213を基端側に設けて回路基板212との接続を行う。電子内視鏡は湾曲部を湾曲動作させると、信号ケーブルも押し引きされる。これにより信号線214が接続された回路基板212にストレスが加えられ、ひいては固体撮像装置211の外部リードにストレスが加えられる。しかし、基端側の外部リード213を太くしたことでストレスに強くなり、固体撮像装置の破損を防ぐことができる。この場合には、外部リードを太くする代わりに、固体撮像装置により強固に接続された外部リードを基端側に配置してもよい。また、直接信号線が外部リードに接続される場合は、その外部リードを他の外部リードよりも太く、強固に固定すればよい。
また、図40は小型化のためにリードの延出方向を考慮した例を示す側面図である。
図40に示すように、固体撮像装置222の外部リード223をプリズム221の基端側に延出させ、延出した部位にて信号ケーブル225の信号線224を接続する。これにより、プリズム221の基端側のスペースを有効活用することができるので、撮像装置を小型化し、短縮化することができる。
図41は信号線の断線を防止するようした例を示す断面図である。
図41において、撮像装置は、電装部が絶縁性の封止剤231にて覆われ、更に、絶縁を行うために絶縁部材である熱収縮チューブ232によって被覆されている。熱収縮チューブ232は固体撮像装置枠233から固体撮像装置枠233と略同一外形となる保護チューブ234にまで渡って被覆されている。保護チューブ234の基端側は少なくとも湾曲部基端部よりも基端側に延出されている。
信号ケーブル235に固体撮像装置枠233と略同一外形となる保護チューブ234を設けることにより、熱収縮チューブ232の両端が確実に固体撮像装置枠233と保護チューブ234に密着した状態で収縮硬化することができる。このため、保護チューブ234及び保護チューブ234内の信号ケーブル235の抜けを確実に防止することができる。
なお、保護チューブ234に代えて、固体撮像装置枠233と略同一外形となる部材を設けても良い。また、熱収縮チューブ232の両端を確実に収縮させることで熱収縮チューブ232内に封止剤231を確実に充填することができる。よって、熱収縮チューブ232端での封止剤231の引けが防止され、信号ケーブル235の動きが抑制されるので信号線の断線を防ぐことができる。
[付記]
(1) 対物光学系と、
この対物光学系より結像される光学像を電気信号に変換する固体撮像装置と、
この固体撮像装置からの電気信号を伝送する配線及び前記電気信号を処理する電気回路部品が設けられる回路基板と、
内部導体と外部導体とからなる同軸線によって構成され、前記回路基板に接続される信号ケーブルと、
前記信号ケーブルのうち少なくとも1本の同軸線の内部導体と外部導体とを回路基板の相互に異なる面に配置接続したことを特徴とする撮像装置。
(2) 前記少なくとも1本の同軸線の内部導体と外部導体とは、一方が前記回路基板の表面に配置接続され、他方が前記回路基板の裏面に配置接続されることを特徴とする付記項1に記載の撮像装置。
(3) 前記固体撮像装置は、前記対物光学系の光軸に対して略々平行に配置された受光部を有し、
前記対物光学系の光軸を前記受光部に結像させるために前記対物光学系の光軸を略々直角に屈曲させる光学素子を具備したことを特徴とする付記項1又は2のいずれか一方に記載の撮像装置。
(4) 対物光学系と、
この対物光学系の結像位置に配置された固体撮像装置と、
この固体撮像装置の前面に配設される光学絞りと、
この固体撮像装置から電気信号を伝送する配線およびこの電気信号を処理する電気回路部品が設けられる回路基板と、
前記固体撮像装置及び回路基板に接続される信号線とを具備した撮像装置において、
前記光学絞りに対物光学系および/または固体撮像装置との位置合わせ手段を設けたことを特徴とする撮像装置。
(5) 前記対物光学系には、光軸を略直角に曲げ挿入部の長手方向軸に平行に配設した固体撮像装置に結像されるよう光学像を導く光学素子が配設されたことを特徴とする付記項4に記載の撮像装置。
(6) 前記光学絞りに設けられた段部により、対物光学系と固体撮像装置の双方が位置合わせされることを特徴とする付記項4又は5のいずれか一方に記載の撮像装置。
(7) 前記光学絞りの外形は、前記光学素子および/または固体撮像装置の外形と略同形状であることを特徴とする付記項5又は6のいずれか一方に記載の撮像装置。
(付記項4〜7の背景)
(従来技術)
従来は特開平5−130972に示されているように、対物レンズ枠内に、遮光用マスクが介装される技術が示されていた。
(解決しようとする課題)
従来は、光学絞りである遮光用マスクが対物レンズ枠内で対物レンズもしくは、対物レンズ同士の間隔を所定の距離に保つ間隔管等に挟まれるように配置されていた。そして、対物光学系の光軸と略平行に配設された固体撮像装置に光学像を導くために対物光学系の基端側レンズには、光学素子であるプリズムが配設されていた。この時、対物光学系と、プリズムとの位置合わせ作業が非常に困難であった。また、固体撮像装置の受光部と、プリズムとの位置合わせ作業も非常に困難であり、正確に組み立てることが難しく、画像の片側がボケる等の画像不良が生じていた。
また、遮光用の光学絞りは固体撮像装置との間に複数枚の対物レンズを配置していたため、フレア等の画像不良が発生しやすい撮像装置であった。
(目的)
遮光用の光学絞りに、対物光学系と固体撮像装置との位置合わせ手段を設けることで、組立性が良く、片ボケ、フレア等の画像不良の発生を防ぐ撮像装置を提供することである。
(課題を解決するための手段及び作用)
対物光学系の光軸を略直角に曲げ、この対物光学系の光軸に略平行に配設された固体撮像装置の受光部に光学像を導くために、対物光学系の基端側対物レンズに配設される光学素子であるプリズムと固体撮像装置との間に遮光用の光学絞りを介在させ、この光学絞りにプリズムおよび/または固体撮像装置との位置合わせ手段である段差を設ける。そして、この光学絞りの段部にプリズムおよび/または固体撮像装置を突き当てることにより双方が位置合わせされる。これにより、組立が行いやすく、片ボケ等の画像不良の発生を防止することができる。また、固体撮像装置の受光部直前の対物レンズであるプリズムとの間に光学絞りを介在させることにより、フレア等の画像不良の発生を防止することができる。
(8) 固体撮像素子チップと、
複数の外部入出力リードと、
前記固体撮像素子チップと前記外部入出力リードとを接続する突起電極と、
前記固体撮像素子チップの後方に設けられ、電子部品を搭載した前記固体撮像素子チップと略平行に設けられた回路基板と、
前記外部入出力リード及び/または回路基板と接続される信号線とを有する撮像装置において
前記外部入出力リードに接続された突起電極とは異なる面に複数の外部入出力リードを一括統合保持する絶縁性の保持手段を、回路基板より後方に設けたことを特徴とする撮像装置。
(9) 複数の外部入出力リードを回路基板の後方投影面内の屈曲配置した部位で信号線と接続したことを特徴とする付記項8に記載の撮像装置。
(10) 保持手段がポリイミドテープであることを特徴とする付記項8又は9のいずれか一方に記載の撮像装置。
(付記項8〜10の背景)
(従来技術)
従来は特開平5−115435に示すように固体撮像素子の後方に光軸と略平行に延出されるように配置された基板基端部に信号線が半田付け等で接続される技術が示されていた。
(解決しようとする課題)
従来は固体撮像素子の後方に延出された基板基端部に信号線が半田等で接続されていたために撮像装置が長く、大型化していた。また、固体撮像素子の後方に回路基板を積層構造で配置する場合、信号線を接続するスペース及びランドを確保する必用が生じるため回路基板が大きくなり、撮像装置が大型化していた。
(目的)
回路基板の後方投影面内へ屈曲配置した外部入出力リードに信号線を接続したことで小型化した撮像装置を提供することである。
(課題を解決するための手段及び作用)
保持手段に一括統合保持された外部入出力リードは、固体撮像素子後方に配置された回路基板の側面に接続され、この回路基板の後方投影面内に屈曲配置した部位に信号線が接続したことで、撮像装置の大きさは固体撮像素子の投影面と略同一外形以下に形成することができるので小型化することができる。また、回路基板の後方投影面内に屈曲配置した外部入出力リードに信号線が配置接続することで、撮像装置の長さを短縮することができる。