JP4036538B2 - 有底筒状セラミックス焼結体及びその製造方法 - Google Patents

有底筒状セラミックス焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、有底円筒状セラミックスの製造方法に関し、焼成時に発生する円筒の反りや真円度不良を低減し、寸法精度に優れた円筒状セラミックスを量産するのに好適である。例えば、ナトリウム硫黄電池に用いられるベータアルミナ製の固体電解質管状体の製造方法等に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスは高強度、耐摩耗性、耐食性といった構造材料としての特性に優れ、従来の金属材料では使用できない高温環境下でも使用できるため、様々な分野で構造材料としての適用が検討されている。また、構造材料特性以外にも、イオン導電性を有する材料を用いて、電池用の固体電解質やセンサー等の素子への適用も種々検討されている。
【0003】
これらの分野にセラミックス材料を適用する場合、上記特性以外で問題になるのは、セラミックスの焼き上げ寸法精度である。本発明が対象とする筒状セラミックス焼結体は、形状的には単純ではあるが、焼き上げ寸法にて要求される形状精度を出すことは以外と困難なことである。これは、焼成収縮に伴い発生する、反りや歪みが原因である。たとえば、円筒状のセラミックス焼結体は、保護管、焼成容器等の耐火物、あるいはナトリウム硫黄電池に用いられる固体電解質管状体などに用いられるものであるが、これらの用途で要求される真円度、反りといった円筒としての形状精度を出すことはかなり困難である。近年、これらの用途分野では実用化に向けて盛んな開発が行われており、それに伴い、焼結体の寸法の大型化への要求が更に高まってきている。
【0004】
一般に、円筒状のセラミックス焼結体を製造する場合、機械的あるいは電気的特性以外に、その真円度や反りといった寸法精度が品質を左右することになる。しかし、上記の用途分野で要求される大型の製品では、焼成時に反りや歪みが発生しやすく、歩留まりの向上が困難であった。このため、製品のコスト低減が図られず、セラミックス部品の利用拡大の障害の一つとなっていた。
【0005】
これらの問題を解決するために、種々の治具を用いて吊るして焼成する方法が、特開平3−88279号公報や特開平7−232957号公報に開示されているが、成形体の治具への配置方法が複雑であり、量産には向いていないという問題があった。また、有底円筒状のベータアルミナ焼結体の焼成方法として、成形体の開口端を下方から支持する方法が特開平3−88278号公報に開示されている。しかし、この方法では円筒の有底部は何ら治具等で支持されておらず、焼成収縮時に傾きを生じて真円度が悪化する場合があり、寸法精度の厳しい製品の焼成方法には適用できないといった問題があった。更に、成形体1本に対して焼成容器も1本ずつ必要なため量産に不向きであり、コスト低減が困難であった。また、焼成に治具を用いる場合、セラミックス成形体と接する部分が平滑でないと、接触部分にかかる摩擦力が大きくなり、焼成収縮時に変形、歪みあるいはクラックといった不具合を生じ易いといった問題があった。さらには、焼成治具表面の凹凸が焼結体の接触面に転写されて、平滑な表面の焼結体が必要とされる場合に問題であった。これらの凹凸部には応力集中しやすいため、ここを起点とした破壊が発生しやすく、高強度を要求される場合に問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、簡便な手法により形状精度に優れた有底筒状セラミックス焼結体の製造方法を提供することを目的とする。真円度が高く、反りが少なく、寸法精度に優れた有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法として好適である。特には、大型で肉厚の薄い薄肉有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法として好適である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有底筒状セラミックス成形体を直立した状態で焼成する筒状セラミックス焼結体の製造方法において、該成形体の筒内に形状精度を向上させるための芯材を挿入した状態で焼成することを特徴とする。
【0008】
以下に述べる発明において、「有底円筒状」には、円錐状も含まれる。「有底円筒状」とは、その断面形状が真円、楕円、規則的な変形を伴う変形円または不規則的な変形を伴う変形円等からなる一切の円筒状を含んだ形状をいう。「円錐状」とは、その断面形状が真円、楕円、規則的な変形を伴う変形円または不規則的な変形を伴う変形円等からなる一切の円錐状を含んだ形状をいう。ここでは、円錐の頂点部を有底部として解釈するものとする。
また、有底円筒状セラミックス成形体に対しては、円柱状の芯材を用いることができるが、特に、有底円筒状セラミックス成形体が円錐状の場合、円錐状の芯材を用いれば良い。なお、「緩挿する」とは、成形体が芯材の上に実質的に自重しかかかっていない状態で載せることをいう。
【0010】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、有底円筒状セラミックス成形体に対して、その開口部から有底部の内壁面までの距離以下の円柱状の芯材を挿入し、且つ、その開口部を下向きにして該成形体を倒立せしめる工程と焼結可能な温度に昇温する過程において、上記成形体の有底部の内壁面側の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて懸架した中間焼成体を形成する工程と、上記焼結可能な温度において、上記中間焼成体の円筒内壁面の少なくとも一部を上記芯材に内接、把持したセラミックス焼結体を得る工程と、上記焼結可能な温度から降温する過程において、上記焼結体の有底部の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて懸架した状態を保持したまま、上記焼結体による上記芯材への把持を実質的に開放する工程と、上記降温後の焼結体を上記芯材から抜脱する工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の製造方法は、有底円筒状セラミックス成形体を、該有底面を上にした状態で芯材に被せて倒立させた状態で焼成することで、上記成形体の焼成過程で発生する焼結体の反りや変形を芯材によって矯正して、反りや真円度に優れた円筒状セラミックス焼結体を容易に量産できるようにするものである。
本発明では、芯材の長さを上記成形体の開口部から有底面の円筒内側までの距離以下で、且つ、芯材を用いずに焼成した有底円筒状セラミックス焼結体の開口部から有底面の円筒内側までの距離よりも長く設定することが重要である。
焼成収縮初期の状態では有底面を芯材からフリー(又は表面に接触した状態)にしておき、芯材が当たって懸架することで発生する有底面や有底面近傍の変形の発生を抑制する。そして、有底面が芯材に当たって懸架しても変形を起さない程度に焼成した段階になってから、焼成収縮により該有底面に芯材によって製品を懸架する状態にして、次いで、円筒の反りや真円度を芯材によって矯正していくのである。
本発明の製造方法は、特に重量があって変形しやすい大型の有底円筒状セラミックス焼結体を製造するのに好適である。
ちなみに、第1発明及び第2発明でいう「実質的に開放」とは、焼成後の焼結体が芯材をかみ込むことなく抜脱できる程度の状態になることをいう。
【0011】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、有底円筒状セラミックス成形体を、その開口部から有底部の内壁面までの距離よりも長い円柱状の芯材に緩挿し、且つ、上記成形体の有底部の内壁面側の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて該成形体を倒立、懸架せしめる工程と焼結可能な温度に昇温する過程において、上記成形体の円筒内壁面の少なくとも一部が上記芯材に内接、把持したセラミックス焼結体を得る工程と、上記焼結可能な温度から降温する過程において、上記焼結体の有底部の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて懸架した状態を保持したまま、上記焼結体による上記芯材への把持を実質的に開放する工程と、上記降温後の焼結体を上記芯材から抜脱する工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の製造方法は、有底円筒状セラミックス成形体を、該有底面を上にした状態で芯材に被せて倒立させた状態で焼成することで、上記成形体の焼成過程で発生する焼結体の反りや変形を芯材によって矯正して、反りや真円度に優れた有底円筒状セラミックス焼結体を容易に量産できるようにするものである。
本発明では、芯材の長さを上記成形体の開口部から有底面の円筒内側までの距離よりも長く設定する。こうして焼成収縮初期の状態から有底面を芯材に当てて成形体を懸架した状態で焼成することで、円筒の反りや真円度を芯材によって矯正していくのである。
本発明の製造方法は、重量があって変形しやすい大型の有底円筒状セラミックス焼結体を製造するには不向きであるが、自重で有底面や有底面近傍に変形が発生しにくい比較的軽量の中〜小型の有底円筒状セラミックス焼結体を製造するに好適である。
【0012】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記芯材の熱膨張係数が上記焼結体の熱膨張係数以上であるものを用いることを要旨とする。
本発明は、請求項1又は請求項に記載の発明の、より効果的な構成を例示したものである。芯材として、芯材の熱膨張係数が焼結体の熱膨張係数よりも大きいものを用いることで、焼成収縮によって発生する成形体の円筒内壁面の芯材に対する把持が、冷却過程において容易に開放できるようになる。
これは、熱膨張係数がより大きい芯材の方が、冷却過程で焼結体よりもより大きく収縮する性質を利用したものである。本構成により、焼結体が芯材を噛んでしまって抜けなくなるといった問題が発生しなくなる。なお、芯材と焼結体の熱膨張係数の差としては、1.0×10-6/℃以上であることが好ましい。
【0013】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、上記芯材の外径がS[単位;mm]である場合において、S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを要旨とし、本発明のより効果的な製造方法の構成を例示したものである。
上記関係式が意味する構成は、芯材の外形寸法Sを芯材を用いないで焼成したときの焼結体寸法P/Dと同等あるいはそれ以上に設定する、ということである。このような芯材を用いて焼成することによって、焼結体が焼結収縮に伴い芯材に実質的に密着して歪みや変形を矯正し、焼結体の形状精度を向上させることができる。
ここでいう「割りかけ値」とは、成形体から焼結体への焼成収縮率をtとしたとき、以下の数式1によって算出される数値をいう。簡単に例を挙げて説明すると、成形体の寸法が1.2であり、それを焼成して得られた焼結体の寸法が1であったとき、このとき、「成形体の割りかけ値が1.2」であるという。これは以下の第発明乃至第発明においても同じ定義である。
ところで、芯材の外径が焼結体の内径と同等あるいはそれ以上に設定すると、焼結体が割れてしまうと考えられがちであるが、本発明では第発明に示すように、心材の熱膨張係数が焼結体の熱膨張係数よりも大きい芯材を用いているために、冷却過程で芯材の方がより大きく収縮して焼結体による把持が開放され、焼結体の割れの発生を防止するのである。なお、芯材と焼結体の熱膨張係数の差としては、1.0×10-6/℃以上であることが好ましい。
【0014】
【数1】
割りかけ値=1/(1―t)
【0015】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、上記芯材の外径がS[単位;mm]である場合において、(1+D)/2≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを要旨とし、請求項に記載の発明のより効果的な範囲を例示したものである。本発明は、側面の肉厚が薄い、長尺の有底円筒状セラミックス焼結体を製造するのに好適なものである。
芯材の外形寸法と焼結体の内径寸法の関係は、原則的には請求項に示す関係式であり、その設定範囲は芯材と焼結体との熱膨張差により具体的に範囲限定されるものである。しかし、円筒側面の肉厚の薄い製品に、芯材と成形体との間に生ずる隙間が少ない芯材を用いると、未だ強度の低い焼成初期段階の焼結体が芯材に接触・把持することになるため、得られた焼結体の円筒内面に微細なクラックが発生する場合がある。
そこで、本発明では、円筒側面の肉厚の薄い製品にクラックが発生しない芯材の外形寸法と成形体の内径寸法の関係をより細密に範囲限定せしめたものである。本発明の関係式を満たす芯材を用いれば、焼成過程にある焼結体にある程度の強度が得られた後に芯材と接触・把持するため、クラックの発生が抑えられ、円筒側面の肉厚の薄い成形体であっても、形状精度の高い焼結体が得られる。
【0017】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、L×W/M≧1およびS×D/P≧1の関係式を同時に満たす芯材を用いることを要旨とする。
本発明は、ナトリウム硫黄電池に用いられるベータアルミナチューブのように、側面および有底面ともに肉厚の薄い、長尺の有底円筒状セラミックス焼結体を製造するのに好適なものである。
芯材の長さを本発明の範囲に設定することで、焼成収縮がある程度進み、有底面近傍にある程度の強度が得られてから、有底面が芯材に当接して懸架されるようになる。このような構成にすることで、焼成初期段階の成形体の有底面が芯材の端部との接触により変形することを防止できる。
【0018】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW、上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、L×W/M≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを要旨とする
芯材の外径Sを本発明の関係式を満たすように設定することで、焼成収縮過程にある焼結体の有底面の方が、円筒内側面よりも先あるいは同時に芯材に接触し、把持することになるため、有底面近傍の変形やクラックの発生を防止することができる。
【0019】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW、上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、(1+W)/2≧L×W/M≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを要旨とする。
本発明の関係式を満たす芯材を用いれば、焼成過程にある焼結体の有底面に充分な強度が生じたのちに、該有底面が芯材により懸架され、これと同時またはその後に円筒側面の内壁面と芯材とが接触・把持するため、有底面近傍の変形やクラックのない焼結体が得られ、好ましい。
【0021】
発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法は、上記焼結体がベータアルミナ質のセラミックスからなり、且つ、上記芯材が純度99%以上のマグネシアセラミックスからなることを要旨とし、請求項4乃至請求項に記載の発明のより効果的な製造方法の具体的構成を例示したものである。
ベータアルミナ質のセラミックスからなる管状体は、ナトリウム硫黄電池の固体電解質に用いられるもので、比較的大型の製品でありながら、要求される形状精度には厳しいものがある。このようなベータアルミナ管を焼成するための芯材に要求される特性としては、焼成温度で芯材自体が変形しない高い耐熱性と、ベータアルミナとの非化学的反応性とを備え持つことはいうまでもなく、更には、ベータアルミナ管を寸法精度良く焼きながらも、芯材のかみ込みが発生しない熱膨張差をも備えることが重要である。
こうした用途に最適な芯材としては、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル等の緻密なセラミックス焼結体が挙げられる。特には、純度99%以上のマグネシアセラミックス製のものが最も好適である。本芯材はベータアルミナの焼成過程で発生する酸化ナトリウムの蒸気に対して優れた耐蝕性を示すため好ましい。更には、平均粒径が20μm以上の高純度マグネシアセラミックス焼結体を用いれば、耐蝕性が更に向上するため最も好ましい。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)α−アルミナ質有底円筒状セラミックス成形体の製作
純度99.9%のα−アルミナ粉末、MgO、CaOおよびSiOを重量部でそれぞれ99.5%、0.15%、0.15%および0.2%となるようにバインダーと共に水溶媒で所定量混合してスラリとし、スプレードライ法にて造粒粉末を調製した。α−アルミナ粉末以外の焼結助剤は試薬1級品を用いた。この造粒粉末をCIP(冷間静水圧プレス法)により、円筒長さ480mm、円筒内径48mm、肉厚3.0mmの有底円筒状に成形した。
【0029】
(2)ベータアルミナ質有底円筒状セラミックス成形体の製作
原料粉末には、純度99.9%のα−アルミナ粉末、試薬1級品の酸化ナトリウムおよび酸化リチウムを用いた。これらの原料粉末を、酸化アルミニウム、酸化ナトリウムおよび酸化リチウムに換算したときの重量部で、それぞれ90.4%、8.85%および0.75%となるように混合した。この混合物を1250℃で10時間仮焼した後、振動ミルで粉砕しベータアルミナ質の原料粉末を得た。得られた原料粉末をバインダーと共に水溶媒で所定量混合してスラリとし、スプレードライ法にて造粒粉末を調製した。この造粒粉末をCIP(冷間静水圧プレス法)により有底円筒状に成形した。各有底円筒状成形体の寸法は、表2および表4に示した。
【0030】
(3)芯材および焼成ケース芯材および焼成ケースの組合わせには以下の5種類を用いた。芯材と焼結体の熱膨張係数は、JIS R 1618に従がって、20〜1000℃の範囲について測定した。
1).芯材なし+焼成ケース(α−アルミナ質)+セッター(α−アルミナ共素地)焼成ケースおよびセッターの材料には、上記(1)で調製した造粒粉末を用いた(以下、α−アルミナ質焼成ケースおよびα−アルミナ共素地セッターという)。得られたα−アルミナ質焼結体の熱膨張係数は、8.0×10-6/℃(20〜1000℃)であった。
2).芯材なし+焼成ケース(マグネシア質)+セッター(ベータアルミナ共素地)セッターの材料には、上記(3)で調製した造粒粉末を用いた(以下、ベータアルミナ共素地セッターという)。焼成ケースの材質はマグネシア質とし、成形体を載せるセッターは、ベータアルミナ共素地セッターとした。
3).芯材(マグネシア質)+焼成ケース(マグネシア質)芯材、芯材を立てる土台および焼成ケースの材料には、99%マグネシアセラミックスを用いた。芯材は、セッターを兼ねる外径76mmの土台に接合した状態で使用する。芯材の寸法と長さの組合わせについては、表2及び表4に併記した。マグネシアセラミックスの熱膨張係数は、13.5×10-6/℃(20〜1000℃)であった。
4).芯材(ジルコニア質)+焼成ケース(α−アルミナ質)芯材の材料には、安定化ジルコニアを用いた。焼成ケースの材料には、上記(1)で調製した造粒粉末を用いた(以下、α−アルミナ質焼成ケースという)。芯材は、セッターを兼ねる外径76mmの土台に接合した状態で使用する。芯材の寸法は、表1に併記した。ジルコニア質焼結体の熱膨張係数は、11.0×10-6/℃(20〜1000℃)であった。
4).芯材(ムライト質)+焼成ケース(α−アルミナ質)芯材および焼成ケースの材料には、ムライトを用いた。焼成ケースの材料には、上記(1)で調製した造粒粉末を用いた(以下、α−アルミナ質焼成ケースという)。該ケースの焼結体寸法は、長さ550mm×内径70mm×厚み3mmとした。芯材は、セッターを兼ねる外径76mmの土台に接合した状態で使用する。芯材の寸法は、外径42mm、長さ500mmとした。ムライト質焼結体の熱膨張係数は、5.5×10-6/℃(20〜1000℃)であった。
【0031】
本実施例では、上記したように、材料の熱膨張係数は20〜1000℃までの値に基づいて設定されている。本発明の趣旨から判断すれば、ここでいう熱膨張係数とは、厳密には焼成時の最高保持温度までの熱膨張係数(20〜1650℃)でなくてはならない。しかし、通常のセラミック材料に関しては、1000℃以上の温度領域で熱膨張係数の大小が逆転するような場合は殆ど見受けられないため、ここでは通常容易に測定可能な、室温から1000℃までの熱膨張係数で置き換えて、焼結体と芯材の組合わせを設定している。もちろん、容易に焼成温度での熱膨張係数が測定可能ならば、その値に基づいて芯材の材料を選定する方がより良い結果を得ることができることはいうまでもない。また、1000℃以上で熱膨張係数の大小に逆転現象が起きるような材料を用いた場合は、厳密に焼成温度での熱膨張係数に基づいて組合わせを決定する必要がある。
【0032】
(4)α−アルミナ質有底円筒状セラミックス焼結体の製作上記(1)で製作したα−アルミナ質有底円筒状セラミックス成形体を、上記(3)に記載した芯材および焼成ケースの組合わせのうち、1)(芯材無し+α−アルミナ質焼成ケース+α−アルミナ共素地セッター)、4)(ジルコニア質芯材+α−アルミナ質焼成ケース)の2種類の組合わせを用いた。4)における芯材の寸法は、以下の通りである。芯材の外径寸法は38mm、40mm、42mm、44mm、46mmの5種類、芯材の長さは500mmとした。
上記成形体の焼成治具への配置は、以下のように行なった。1)については、図2(a)に示すように、まず、耐火材セッター7の上にα−アルミナ共素地で製作されたα−アルミナ共素地セッター8を配置した。次いで、α−アルミナ質セッター8の上に有底円筒状成形体9を開口部を下にして倒立させた状態でセットした。更にα−アルミナ質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。4)については、図3(a)に示すように、ジルコニア質土台10に接合された長さ500mmのジルコニア質芯材11に有底円筒状成形体12を緩挿し、その円筒内側の有底面13をジルコニア質芯材の端部14に当接させて、有底円筒状成形体12を懸架せしめた。更にα−アルミナ質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。
【0033】
(5)ベータアルミナ質有底円筒状セラミックス焼結体の製作上記(2)で製作したベータアルミナ質円筒状セラミックス成形体を、上記(3)に記載した芯材および焼成ケースの組合わせのうち、2)(芯材無し+マグネシア質焼成ケース+ベータアルミナ共素地セッター)、3)(マグネシア質芯材+マグネシア質焼成ケース)の2種類の組合わせを用いた。3)における芯材の寸法は、以下の通りである。芯材の外径寸法、芯材の長さは表2および表4に示した。
上記成形体の焼成治具への配置は、以下のように行なった。2)については、図3(a)に示すように、まず、耐火材セッター7の上にベータアルミナ共素地で製作されたベータアルミナ共素地セッター8を配置した。次いで、ベータアルミナ質セッター8の上に有底円筒状成形体9を開口部を下にして倒立させた状態でセットした。更にマグネシア質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。3)については、芯材の長さに応じて以下の3種類を行なった。
3)−1;図1(a)に示すように、マグネシア質土台10に接合されたマグネシア質芯材15に有底円筒状成形体16を緩挿し、その開口部を下向きにしてマグネシア質土台10上に倒立させた。更にマグネシア質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。
3)−2;図1(a)に示すように、マグネシア質土台10に接合されたマグネシア質芯材15に有底円筒状成形体16を緩挿し、その開口部を下向きにしてマグネシア質土台10上に倒立させた。更にマグネシア質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。
1)−3;3)−2と同じく図1(a)に示すように、マグネシア質土台10に接合されたマグネシア質芯材15に有底円筒状成形体16を緩挿し、その開口部を下向きにしてマグネシア質土台10上に倒立させた。更にマグネシア質焼成ケース2を被せて、成形体の焼成治具への配置を完了した。
以上のように成形体の配置をした後、1650℃×1時間の焼成条件にて焼成を行い、図1(b)、図2(b)あるいは図3(b)に示すように、目的とするベータアルミナ質有底円筒状セラミックス焼結体を得た。焼成は各設定条件ごとに10本ずつ5回行い、計50本の焼結体を製作した。得られたベータアルミナ質焼結体の熱膨張係数は、7.8×10−6/℃(20〜1000℃)であった。
【0034】
(6)焼結体の反りの測定
得られた焼結体の反りは、以下のように測定した。すなわち、図4に示すように、焼結体17を基準となる水平板18上(以下、基準面という)に置いて接地させたとき、該基準面から円筒表面までの距離が最も遠い部位の距離dを測定し、dの焼結体の円筒長さLに対する割合(単位;%)を反り基準値として算出した。反りの評価は、50本の焼結体のうち、反り基準値が0.2%以下のものを80%以上含む設定条件を合格とした。結果を表1、表2に併記した。
【0035】
(7)焼結体の真円度の測定
得られた焼結体の真円度は、以下のように測定した。すなわち、得られた焼結体の開口端部の内径の最大値Rと最小値rを測定し、以下の数式2によって真円度TRを求めた。真円度の評価は、50本の焼結体のうち、真円度が1%以下のものを80%以上含む設定条件を合格とした。結果を表1、表2に併記した。
【0036】
【数2】
TR=(R―r)/r
【0037】
(8)芯材の耐久性の評価
焼結体がベータアルミナ質焼結体である場合の、各種芯材を用いて耐久性を検討した。焼成は、図3に示す配置で行なった。成形体には、上記(2)で製作したベータアルミナ質円筒状セラミックス成形体と同じものを用いた。芯材の材質としては、マグネシアセラミックスを用い、純度は99.9%、99.1%、98.2%の3種類とした。比較例として、99.5%α−アルミナセラミックスを用いた。芯材の寸法は、外径40mm、長さ430mmのものを使用した。各材質ごとに同一の芯材を用いて焼成試験を繰り返し行い、芯材に破損等の不具合が発生するまでの耐久回数を評価した。結果を表3に示した。
【0043】
【表1】
Figure 0004036538
【0044】
【表2】
Figure 0004036538
【0045】
【表3】
Figure 0004036538
【0052】
表1に記載の試料番号1〜6において、α−アルミナ質有底円筒状セラミックス焼結体の検討を行なった。芯材を用いない試料番号6では、反り合格率が56%、真円度合格率が76%と大きく低下しているが、第発明の範囲にある試料番号1〜4では、反り合格率、真円度合格率ともに90%以上であり、概ね良好な結果を示した。特に、第発明の範囲内にある試料番号3、4では、反り合格率、真円度合格率ともに100%と最も良好であった。以上の結果より、本発明によれば、反り合格率、真円度合格率ともに良好な有底円筒状セラミックス焼結体が容易に歩留まり良く得られる。結果の詳細を表1に併記した。
【0053】
表2に記載の試料番号1乃至試料番号13において、β−アルミナ質有底円筒状セラミックス焼結体の検討を行なった。芯材を用いない試料番号13では、反り合格率が58%、真円度合格率が72%と大きく低下しているが、試料番号1乃至試料番号12では、反り合格率、真円度合格率ともに84%以上であり、概ね良好な結果を示した。特に、第発明の範囲内にある試料番号1乃至試料番号4、試料番号6乃至試料番号8、試料番号11および試料番号12では、反り合格率、真円度合格率ともに88%以上と良好であった。更には、第発明の範囲内にある試料番号6乃至試料番号8、試料番号11および試料番号12では、反り合格率、真円度合格率ともに100%と良好であった。以上の結果より、本発明によれば、反り合格率、真円度合格率ともに良好な有底円筒状セラミックス焼結体が容易に歩留まり良く得られる。結果の詳細を表2に併記した。
【0054】
表3に記載の試料番号1乃至試料番号4において、焼結体がβ−アルミナであるときの、芯材の材質の検討と、併せて繰り返し焼成による芯材の耐久性の評価を行なった。表3の結果より、第発明の範囲内にある試料番号1および試料番号2では、繰り返し焼成回数がそれぞれ100回以上および52回と、良好な耐久性を示した。一方、第発明の範囲外である試料番号3および試料番号4では、繰り返し焼成回数がそれぞれ9回および3回と、耐久性に劣る結果となった。破損の形態は、いずれも芯材にクラックが発生するものであった。以上より、焼結体がβ−アルミナである場合、芯材には純度99%以上のマグネシアセラミックスが耐久性や熱膨張係数の面で好ましい。
【0060】
【発明の効果】
本発明の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法によれば、前述したような簡便な手法により、焼成時に発生する円筒の反りや真円度不良を低減し、形状精度に優れた有底円筒状セラミックスを歩留まり良く量産することが可能となる。例えば、ナトリウム硫黄電池に用いられるベータアルミナ製の固体電解質管状体の製造方法等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第発明による有底円筒状セラミック焼結体の焼成方法を示す説明図。
【図2】従来の有底円筒状セラミック焼結体の焼成方法を示す説明図。
【図3】第発明による有底円筒状セラミック焼結体の焼成方法を示す説明図。
【図4】底円筒状セラミックス焼結体の反りの測定方法を示す説明図。
【符号の説明】
15 芯材
2 焼成ケース
10 台座
16 円筒状成形体
161 円筒状焼結体

Claims (9)

  1. 有底円筒状のセラミックス成形体を、その開口部を下向きに倒立した状態で焼成する有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    有底円筒状セラミックス成形体に対して、その開口部から有底部の内壁面までの距離以下の円柱状の芯材を挿入し、且つ、その開口部を下向きにして該成形体を倒立せしめる工程と、
    焼結可能な温度において、上記成形体の有底部の内壁面側の少なくとも一部を上記心材の端部に当接せしめて懸架した中間焼成体を形成する工程と、
    上記焼結可能な温度において、上記中間焼成体の円筒内壁面の少なくとも一部を上記芯材に内接、把持したセラミックス焼結体を得る工程と、
    上記焼結可能な温度から降温する過程において、上記焼結体の有底部の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて懸架した状態を保持したまま、上記焼結体による上記芯材への把持を実質的に開放する工程と、
    上記降温後の焼結体を上記芯材から抜脱する工程と、
    を備えることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  2. 有底円筒状のセラミックス成形体を、その開口部を下向きに倒立した状態で焼成する有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    有底円筒状セラミックス成形体を、その開口部から有底部の内壁面までの距離よりも長い円柱状の芯材に緩挿し、且つ、上記成形体の有底部の内壁面側の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて該成形体を倒立、懸架せしめる工程と、
    焼結可能な温度において、上記成形体の円筒内壁面の少なくとも一部が上記芯材に内接、把持したセラミックス焼結体を得る工程と、
    上記焼結可能な温度から降温する過程において、上記焼結体の有底部の少なくとも一部を上記芯材の端部に当接せしめて懸架した状態を保持したまま、上記焼結体による上記芯材への把持を実質的に開放する工程と、
    上記降温後の焼結体を上記芯材から抜脱する工程と、
    を備えることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  3. 上記芯材の熱膨張係数が上記焼結体の熱膨張係数以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  4. 請求項3に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    上記芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、上記芯材の外径がS[単位;mm]である場合において、
    S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  5. 請求項3に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    上記芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、上記芯材の外径がS[単位;mm]である場合において、
    (1+D)/2≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  6. 請求項3に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW、上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、
    L×W/M≧1およびS×D/P≧1の関係式を同時に満たす芯材を用いることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  7. 請求項3に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW、上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、
    L×W/M≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  8. 請求項4に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法であって、
    上記有底円筒状セラミックス成形体の内径がP[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の径方向の割りかけ値がD、上記有底円筒状セラミックス成形体の開口部から円筒内側有底面までの距離がM[単位;mm]、芯材を用いずに焼成した上記有底円筒状セラミックス成形体の長さ方向の割りかけ値がW、上記芯材の外径がS[単位;mm]、上記芯材の長さがL[単位;mm]、である場合において、
    (1+W)/2≧L×W/M≧S×D/P≧1の関係式を満たす芯材を用いることを特徴とする有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
  9. 上記焼結体がベータアルミナ質のセラミックスからなり、且つ、上記心材が純度99%以上のマグネシアセラミックスからなることを特徴とする請求項4乃至請求項に記載の有底円筒状セラミックス焼結体の製造方法。
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