JP4036397B2 - 美白剤及び皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚美白効果を有するグアヤコール誘導体及び/又はその塩を有効成分として含有する皮膚美白効果に優れ、かつ、安定で安全性の高い皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚のしみ、そばかす及び日焼け後の肌への色素沈着などの発生機序については一部不明な点もあるが、一般には、ホルモンの異常や日光からの紫外線の刺激が原因となってメラニン色素が形成され、これが皮膚内に異常沈着するものと考えられている。
【0003】
このような、しみ、そばかす、日焼け後の肌への色素沈着などの治療法には、メラニンの生成を抑制する物質、例えば、ビタミンCを大量に投与する方法、グルタチオン等を注射する方法、あるいはコウジ酸、システイン等を軟膏、クリーム、ローションなどの形態にして、局所に塗布するなどの方法がとられている。
【0004】
また、欧米ではハイドロキノン製剤が医薬品として用いられている。また、その他にも種々の美白を目的とする皮膚外用剤、例えば、アルキルカテコール配糖体(特開平4−59718号公報)、タキオシド(特開平5−310547号公報)、クルクミン、カプサイシン、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド等(特開平6−227959号公報)、テトラアセチルグタヤコールβ−D−グルコシド(特開平6−256138号公報)等を配合した皮膚外用剤が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの化合物はハイドロキノンを除いてはその効果の発現がきわめて緩慢であるため、美白効果が十分でなく、一方、ハイドロキノンは効果は一応認められているが、これも物質自体の安全性(刺激性、感作性)に問題があるため一般には使用が制限されている。
【0006】
本発明者らは上記の事情に鑑み美白効果を有する物質について鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する新規なグアヤコール誘導体及びその塩がハイドロキノン以上に美白効果を発揮すること及び高い安全性を有することを発見し本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は、グアヤコール誘導体及び/又はその塩を有効成分とする美白剤及びこれらを配合した皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるグアヤコール誘導体及び/又はその塩を有効成分とすることを特徴とする美白剤を提供するものである。
【化2】
(式中、Rは炭素数1〜18の直鎖状または分岐状アルキル基または炭素数3〜8のシクロアルキル基を示す。)
【0010】
さらに、本発明は、上記のグアヤコール誘導体及び/又はその塩を含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、前記グアヤコール誘導体及び/又はその塩の配合量が皮膚外用剤全量に対して0.001〜20.0重量%であることを特徴とする上記の皮膚外用剤を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0013】
本発明に用いるグアヤコール誘導体およびその塩は、例えば、次の方法により合成することができる。すなわち、市販品として容易に入手することができる4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドを、炭素数1〜18の直鎖状または分岐状アルキル基または炭素数3〜8のシクロアルキル基を有する任意のハロゲン化アルキル体のグリニャ−ル試薬を用いて、エーテル溶媒中にてグリニャ−ル反応させることにより製造することができる。
【0014】
上記の如くして製造された本発明に用いる化合物は、所望により、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の無機塩、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩とすることができる。
【0015】
具体的に、本発明に用いる化合物の物質名を例示すれば、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−エタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−プロパノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ブタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ペンタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ヘキサノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ヘプタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−オクタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ノナノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−デカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ウンデカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ドデカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−テトラデカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ヘキサデカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−オクタデカノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−メチル−1−プロパノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−メチル−1−ブタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−メチル−1−ブタノール、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2,2−ジメチル−1−プロパノール等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いる化合物は皮膚美白効果を有し、本発明に用いる化合物を実質的に有効成分とする美白剤及び本発明に用いる化合物を配合した皮膚外用剤が提供出来る。本発明の皮膚外用剤は、上記のグアヤコール誘導体及び/又はその塩を少なくとも1種以上含有し、その配合量は、皮膚外用剤全量中、0.001〜20.0重量%、好ましくは0.01〜10.0重量%、特に好ましくは 0.1〜7.0重量%である。0.001重量%未満では皮膚美白効果に乏しく、20.0重量%を越えて配合しても効果の増加は望めない。
【0017】
本発明の皮膚外用剤は、それぞれ常法により種々の形態に調製することができるが、一般には、クリーム状、軟膏状、ゲル状、ローション状、乳液状、スティック状、パック状、有機溶媒による溶液状等にすることが好ましい。
【0018】
本発明の皮膚外用剤には、上記した必須構成成分の他に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合することができる。以下に配合可能な成分の具体例を列挙するが、本発明の皮膚外用剤はこれらの成分の任意の一種または二種以上を上記必須成分と配合して常法により製造することが出来る。
【0019】
粉末成分としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。但し、一般の化粧品に適用できる粉末であれば良く、上記の成分に限定されるものではない。
【0020】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
【0021】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0022】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0023】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0024】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0025】
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
【0026】
合成エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0027】
シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。
【0028】
アニオン界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸K 等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0029】
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム),塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0030】
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル) −2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
【0031】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0032】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート、システアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0033】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0034】
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
【0035】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。
【0036】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー( カーボポール) 等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、4,000,000、600,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
【0037】
無機の水溶性高分子としては、例えば、ベントナイト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0038】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト等が挙げられる。
【0039】
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸(以下PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)-d,1−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤や紫外線吸収作用を有する各種植物抽出物等の種々の紫外線吸収物質を添加することにより、日焼けの予防効果と治療効果を兼ね備えた皮膚外用剤とすることもできる。
【0040】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等が挙げられる。
【0041】
低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0042】
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングルコール、1,3−ブチレングルコール、テトラメチレングルコール、2,3−ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール等の4価アルコール、キシリトール等の5価アルコール、ソルビトール、マンニトール等の6価アルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアステート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POP・POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
【0043】
単糖としては、例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等の三炭糖、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等の四炭糖、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等の五炭糖、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等の六炭糖、アルドヘプトース、ヘプッロース等の七炭糖、オクツロース等の八炭糖、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等のデオキシ糖、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等のアミノ糖、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等のウロン酸等が挙げられる。
【0044】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0045】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸として、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン等の酸性アミノ酸、およびアルギニン、ヒスチジン、リジン、ヒドロキシリジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0046】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
【0047】
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン等が挙げられる。
【0048】
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
【0049】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA,B1 ,B2 ,B6 ,Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0050】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
【0051】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0052】
本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、油液系、ゲル系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等、上記の任意配合成分の一種または二種以上と本発明の必須成分とを配合して常法により目的とする製品に応じて幅広い剤形を採ることが出来る。
【0053】
本発明の皮膚外用剤とは、化粧料、医薬品、医薬部外品として、外皮(頭皮を含む)に適用されるものを指し、その用途は任意であり、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料やファンデーション、口紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料やボディー化粧料、芳香化粧料、頭皮頭髪化粧料、洗浄料、軟膏等に用いることができる。
【0054】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。
【0055】
先ず、本発明に用いるグアヤコール誘導体およびその塩の合成例について詳述する。
【0056】
「合成例1:1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−エタノ−ルの合成」
メチルマグネシウムブロミド(3.0 Mエ−テル溶液、30 ml 、90 mmole)に4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(4.62g、30 mmole)の無水エーテル( 150 ml )溶液を室温撹拌下、滴下ロ−トにて滴下した。室温にて3時間撹拌後、氷冷撹拌下、1N−硫酸(90 ml 、90 mmole)を滴下ロ−トにて滴下した。反応液を分液ロートに移し、エ−テル層を集め、そのエ−テル層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し残存するアルデヒド除き、さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水にて順次洗浄後、芒硝にて乾燥した。エ−テル層を減圧濃縮し、残差をシリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=2:1[V/V])にて分離精製し、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−エタノ−ルを無色透明オイルとして得た。収量は1.60 g(収率31%)であった。
1H−NMR(400 MHz , CDCl3 , TMS , ppm )
δ 1.47 (d,3H,J=6.4 Hz,CH3 )
δ 1.87 (bs,1H,OH)
δ 3.88 (S,3H,OCH3 )
δ 4.81 (q,1H,J=6.4 Hz,CH)
δ 5.65 (bs,1H,フェノール)
δ 6.82 (dd,1H,J=1.5 , 8.3 Hz,ベンゼン環H−6)
δ 6.86 (d,1H,J=8.3 Hz,ベンゼン環H−5)
δ 6.92 (d,1H,J=1.5 Hz,ベンゼン環H−2)
13C−NMR(100 MHz , CDCl3 , TMS , ppm )
δ 25.1 (CH3 ),δ 56.0 (OCH3 ),δ 70.3 (CH),
δ 108.2 ,δ 114.3 ,δ 118.4 ,δ 138.0 ,δ 145.1 ,δ 146.7
(ベンゼン環)
【0057】
「合成例2:1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ブタノ−ルの合成」
n−プロピルマグネシウムブロミド(2.0 Mエ−テル溶液、24 ml 、48 mmole)に4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(3.14g、20 mmole)の無水エーテル( 100 ml )溶液を室温撹拌下、滴下ロ−トにて滴下した。室温にて3時間撹拌後、氷冷撹拌下、1N−硫酸(50 ml 、50 mmole)を滴下ロ−トにて滴下した。反応液を分液ロートに移し、エ−テル層を集め、そのエ−テル層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し残存するアルデヒド除き、さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水にて順次洗浄後、芒硝にて乾燥した。エ−テル層を減圧濃縮し、残差をシリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=3:1[V/V])にて分離精製し、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ブタノ−ルを無色透明オイルとして得た。収量は1.68g(収率42%)であった。
1H−NMR(400 MHz , CDCl3 , TMS , ppm )
δ 0.93 (t,3H,J=7.3 Hz,CH3 )
δ 1.20 〜 1.50 (m,2H,CH2 )
δ 1.58 〜 1.92 (m,3H,CH2 ,OH)
δ 3.89 (S,3H,OCH3 )
δ 4.59 (bdd,1H,J=6.3 , 7.3 Hz,CH)
δ 5.62 (s,1H,フェノール)
δ 6.79 (dd,1H,J=2.0 , 7.8 Hz,ベンゼン環H−6)
δ 6.85 (d,1H,J=7.8 Hz,ベンゼン環H−5)
δ 6.89 (d,1H,J=2.0 Hz,ベンゼン環H−2)
13C−NMR(100 MHz , CDCl3 , TMS , ppm )
δ 13.9 (CH3 ),δ 19.1 (CH2 ),δ 41.2 (CH2 ),
δ 55.9 (OCH3 ),δ 74.4 (CH),δ 108.4 ,δ 114.1 ,
δ 118.9 ,δ 137.1 ,δ 145.1 ,δ 146.6(ベンゼン環)
【0058】
次に、美白剤及び皮膚外用剤の実施例について詳述する。配合量はすべて重量%である。
【0059】
「実施例1〜6,比較例1〜6:皮膚外用剤」
アルコール相
95%エチルアルコール 25.0 重量%
ポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油エーテル 2.0
酸化防止剤・防腐剤 適量
香料 適量
美白剤(表1記載) 表1記載の量
水相
グリセリン 5.0
ヘキサメタリン酸ナトリウム 適量
イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相を調製後、可溶化する。
【0060】
【表1】
【0061】
「(1)美白効果試験1」
(試験方法)
夏期の太陽光に4時間(1日2時間で2日間)晒された被験者120名の上腕内側部皮膚を対象として太陽光に晒された日の5日後より各試料を朝夕1回ずつ8週間塗布した。パネルを1群10名に分けて12群とし、上記の実施例1〜6、比較例1〜6の各試料について試験を行った。
【0062】
(評価方法)
使用後の淡色化効果を下記の判定基準に基づいて判定した。
(判定基準)
著効:色素沈着がほとんど目立たなくなった。
有効:色素沈着が非常にうすくなった。
やや有効:色素沈着がうすくなった。
無効:変化なし。
(判定)
◎:被験者のうち著効および有効の示す割合が80%以上。
○:被験者のうち著効および有効の示す割合が50%以上、80%未満。
△:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%以上、50%未満。
×:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%未満。
【0063】
【表2】
【0064】
「表2」より明らかなように、太陽光に晒された後の美白効果は比較例に比べて実施例の方が過剰のメラニン色素の沈着を防ぎ、色黒になることを予防することが認められ、本発明の化合物は優れた美白効果を有していることが分かる。
【0065】
「(2)美白効果試験2」
(試験方法)
色黒、しみ、そばかす等に悩む被験者120名を対象として、各試料を朝夕1回ずつ、3ヵ月間、毎日顔面に塗布した。パネルを1群10名に分けて12群とし、上記の実施例1〜6、比較例1〜6の各試料について試験を行った。
【0066】
(評価方法)
3カ月後の淡色化効果を下記の判定基準に基づいて判定した。
(判定基準)
著効:色素沈着がほとんど目立たなくなった。
有効:色素沈着が非常にうすくなった。
やや有効:色素沈着がうすくなった。
無効:変化なし。
(判定)
◎:被験者のうち著効および有効の示す割合が80%以上。
○:被験者のうち著効および有効の示す割合が50%以上、80%未満。
△:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%以上、50%未満。
×:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%未満。
【0067】
【表3】
【0068】
「表3」より明らかなように、色黒、しみ、そばかす等に対する美白効果は比較例に比べて実施例の方が優れていることが認められ、本発明の化合物は優れた美白効果を有していることが分かる。
【0069】
以下に、本発明の美白剤及び皮膚外用剤の他の実施例を示す。
【0070】
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールと苛性カリを加え溶解し加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を徐々に加え、全部加え終わってからしばらくその温度に保ち反応を起こさせる。その後ホモミキサーで均一に乳化し、よくかきまぜながら30℃まで冷却して製造した。
【0071】
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加え溶解し加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却して製造した。
【0072】
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加え溶解し加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却して製造した。
【0073】
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解する(A相)。残りのイオン交換水にポリエチレングリコール1500とトリエタノールアミンを加え加熱溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、A相を加えホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却して製造した。
【0074】
(製法)
油相部を70℃にて溶解する。水相部を70℃にて溶解し、水相部に油相部を混合し、乳化機で乳化後熱交換機で30℃まで冷却して製造した。
【0075】
(製法)
イオン交換水にカルボキシビニルポリマーを均一に溶解し、一方、95%エタノールに1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−エタノ−ル、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−ブタノ−ル、ポリオキシエチレン(50モル)オレイルアルコールエーテルを溶解し、水相に添加する。次いで、その他の成分を加えた後、苛性ソーダ、L−アルギニンで中和させ増粘して製造した。
【0076】
(製法)
A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化する。次いで、B相を加えた後充填を行い製造した。
【0077】
(製法)
A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB相を加えて可溶化する。ついで、これをC相に加えた後充填を行い製造した。
【0078】
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加え、溶解し加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を70℃にて混合溶解する(油相)。上記水相に油相を添加し、ホモミキサーで均一に乳化し、冷却後充填を行い製造した。
【0079】
実施例7〜15で得られた皮膚外用剤はいずれも実施例1〜6で行ったのと同様の美白効果試験において効果が認められた。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた皮膚美白効果を有する化合物を有効成分とする美白剤及び当該化合物を含有する安定で安全性の高い美白効果に優れた皮膚外用剤が提供される。
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